ラベル 中国、経済至上主義、転換、立志伝中の人物、国美電気、黄光裕、法治重視、ミハイル・ゴルバチョフ、ソ連 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2008年11月24日月曜日

「経済至上主義」転換へ?立志伝中の人物、中国一の富豪拘束-民主化、法治国家化、政治と経済の分離は不可欠!!

(2007)國美電器


「経済至上主義」転換へ?立志伝中の人物、中国一の富豪拘束(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
2008.11.24 19:40 産経ニュース

 【北京=矢板明夫】24日付の中国各紙によると、中国の家電販売大手「国美電器」グループ主席の黄光裕氏(39)が株価不法操作の容疑で公安当局に拘束された。貧しい農民から一代で中国有数の富豪に上り詰めた黄氏は、改革開放時代を代表する立志伝中の人物といわれている。これまでは密輸や脱税など数々の疑惑を指摘されながらも当局から強力なバックアップを得て事業を拡大してきた。今回の身柄拘束は、胡錦濤政権が大型経済犯罪対策に本腰を入れ、経済発展至上主義から法治重視へ転換する象徴的な意味があると指摘する声もある。

黄光裕

 黄氏は国美電器をはじめ多くの関連企業を上海や香港で上場させている。10月に発表された中国フージワーフ(胡潤)富豪ランキングでは個人資産430億元約5000億円)でトップに輝いた。昨年夏、関連企業の株価を不正につり上げ、巨額な利益を手にした疑いが持たれ、今回拘束されたが、24日の証券市場では、黄氏関連の多くの銘柄が取引停止になったり、暴落したりした。

 広東省の貧しい農村に生まれた黄氏は、17歳のときに香港から地元に入ってきた電卓や時計などを旅行バッグに詰め、汽車で2000キロ以上離れた内モンゴル自治区に売りに行く商売を始めた。当時、閉鎖的だった内陸部では黄氏の行為は投機的な取引とみなされ、商品が没収されることもあったという。

その後、改革開放政策の浸透に伴い、黄氏は企業家として頭角を現す。1987年に北京で国美電器の1号店を開店し、間もなくチェーン店の経営を始め た。密輸された外国製家電を格安で仕入れたことが急拡大の原因といわれていた。96年ごろから不動産などを含む多角経営に転じ、一大グループを形成した。 巨額な脱税疑惑も持たれていたが、当局からとがめられることはほとんどなかったという。

 経済発展を至上課題とする当時の中国政府は、経済活性化に貢献した黄氏を含む多くの企業家の違法行為を大目に見ていただけではなく、黄氏らを「優秀企業家」としてたびたび表彰し、事業の拡大に強力な支援をし続けた。

 今回、黄氏が拘束されたのは、共産党政権と実業界の癒着に対する国民の不満が高まり、特に最近の株価暴落で多くの大衆投資家が損失をこうむり、不正取引への取り締まりを求める声が一段と強まったことが背景にありそうだ。

民主化、法治国家化、政治と経済の分離は不可欠!!

中国中央政府にはいつも苛立ちを覚えますが、ようやっとこういう動きがでてきたのかと思います。遅すぎるくらいです。やはり、最近の金融危機、相当こたえているのだと思います。

それと、株価の低迷で国民の苛立ちも一気に高まっているという背景もあるのだと思います。中国中央政府もようやっとこのままでは不味いことが起こるという気になってきたのだと思います。しかし、この措置は一時的なものになるに違いありません。中国は法治国家ではないため、こうした決定も決定を下った人が他の人に変われば、また変わる可能性が高いからです。

昨日は、アメリカ国家情報評議会(NIC)の出した「Global Trends2025」に関して掲載しましたが、その中で「私は「政治的な情熱と国民国家の政治が経済的な合理性と衝突したときは、必ず国民国家のほうが勝利しているという」という原則から考えると、今金融危機の 影響下にあり、経済的な合理性からは程遠い状況にある中国は、いくつかの国民国家に分裂することのほうが、余程確率が高いと思います」と述べました。

中国、今回の経済至上主義の転換程度のことをしていたのでは、いずれ本当に分裂すると思います。中国は、旧ソ連とは違い、共産党政権はそのままにして、経済だけいわゆる自由化を推進したので、何とか今まで生きながらえることが出来たのだと思います。

旧ソ連が崩壊する直前には、情報開示(グラスノスチ)、改革(ペレストロイカ)が時のゴルバチョフ書記長によって推進されましたが、時すでに遅しという感じでした。ゴルバチョフは、ソビエト連邦という組織の中にはいっていた方が、各共和国とも経済的にみても軍事的にみてもはるかに、有利であるので、よもやほんどの共和国が独立するなどとは思ってはいなかったと思います。その中には無論、今日話題のグルジアも含まれています。

ミハイル・ゴルバチョフ

国民(民族)国家への情熱は旧ソ連でも、経済合理性を超えてはるかに強いものであったといえます。
さて、中国を振り返ってみると、やはりチベット問題などが顕著になってきています。

やはり、各地で起こっている中国でも国民(民族)国家への情熱の高まりが見られます。こうした動きは無視できません。旧ソ連ではミハエル・ゴルバチョフがでてきて、活躍し、一時は何とか体制を維持できそうにみえましたが、結局は崩壊しました。

残念ながら、中国には未だミハエル・ゴルバチョフのような人物すらでてきません。このまま、中国が、民主化、法治国家化、政治と経済の分離を強力に推進しなければ、旧ソ連と同じ道をたどる可能性が高いと思います。

いずれにせよ、「Global Trends2025」の予測は外れると思います。いずれ、中国の台頭はあるとはおもいますが、その前に中国は分裂するか、今のままの体制を維持したまま没落していくと思います。分裂した場合は、分裂した国の中で、民主化、法治国家化、政治と経済の分離をしっかり行った国が台頭することになると思います。台頭するとはいっても、2025年あたりでは、新興勢力として力を増してくる程度になると思います。

いずれの道をたどっても、2025年まではまだ、Global Trends 2025の中国に関する予測は外れると思います。

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