ラーメンに支払える限界金額は!?
http://journal.mycom.co.jp/c_career/level1/yoko/2012/07/post_2048.html
【私の論評】ラーメン屋さんは、実はイノベーションの優等生!
詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、アンケートの集計結果だけ、下にコピペさせていただきます。
500円まで 7.6%
600円まで 3.8%
700円まで 8.6%
800円まで 21.1%
900円まで 14.5%
1,000円まで 32.8%
1,100円まで 2.1%
1,200円まで 4.6%
1,500円まで 3.6%
2,000円まで 0.3%
上限なし 1.0%
この結果をみて、皆さんは、どう思われますか?私は、妥当だと思います。比較的パーセンテージの高い800円というと、街のごく一般的なラーメン屋さんの上限なのだと思います。そうして、最もパーセンテージの高い1000円というのは、先の街の一般的なラーメン屋さんの価格上限を参照して、1000円くらいなら払っても良いだろうという、アンケートに応えた人の一般的な感覚なのだと思います。まあ、当たり前といえば、当たり前の結果です。そのほか、いろいろわれているのは、個々人で所得が違うとか、ラーメンという食べ物に対する個々人の思いいれなどによるものだと思います。
さて、以上は、現在の話です。では、過去はどうだったのかと思い、いろいろと調べてみたら、まずは、した他のようなものを見つけました。
季刊「麺の世界」というブロクで、以下のような、図表が掲載されていました。
ラーメン価格の推移
年次 | ラーメン価格 | 主な出来事 | はやった言葉 |
1930(昭和 5)
40(昭和15)
41(昭和16)
----------
45(昭和20)
46(昭和21)
47(昭和22)
48(昭和23)
49(昭和24)
50(昭和25)
51(昭和26)
52(昭和27)
53(昭和28)
54(昭和29)
55(昭和30)
56(昭和31)
57(昭和32)
58(昭和33)
59(昭和34)
60(昭和35)
61(昭和36)
62(昭和37)
63(昭和38)
64(昭和39)
65(昭和40)
66(昭和41)
67(昭和42)
68(昭和43)
69(昭和44)
70(昭和45)
71(昭和46)
72(昭和47)
73(昭和48)
74(昭和49)
75(昭和50)
76(昭和51)
77(昭和52)
78(昭和53)
79(昭和54)
80(昭和55)
81(昭和56)
82(昭和57)
83(昭和58)
84(昭和59)
85(昭和60)
86(昭和61)
87(昭和62)
88(昭和63)
89(平成 1)
90(平成 2)
91(平成 3)
92(平成 4)
93(平成 5)
94(平成 6)
95(平成 7)
96(平成 8)
97(平成 9)
98(平成10)
99(平成11)
2000(平成12)
1(平成13)
2(平成14)
3(平成15) | 10銭
16
-----------
(5円)
(7)
15
15
15
17
20
25~30
25~30
25~30
30~35
30~35
35
35
40
40
40
50
50
50
60
70
80
100
100
120
150
170~200
170~200
230
230
250
260
280
280
300
310
320
330
340
350
354
378
384
413
430
439
443
443
493
515
515
517
543
549
555
561 | 金輪出解禁 世界大恐慌日本に波及
米穀配給統制規則 大政翼賛会創立
国民学校令公布 太平洋戦争開戦
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食糧配給減 終戦 各地にヤミ市
物価統制令 食糧メーデー 新憲法成立
6・3制教育実施 主食遅配
帝銀事件 美空ひばりデビュー
ドッジ・ライン 1ドル=360円に
千円札発行 朝鮮戦争勃発 特需景気
民放放送開始 パチンコ流行し始める
平和条約発効 東京に初のボウリング場
テレビ放送開始 北部九州・熊本大水害
力道山活躍 第五福竜丸ビキニで被爆
第1回国際見本市 日本住宅公団設立
『週刊新潮』発売 国連加盟
5千円札発行 ソ連初の人工衛星
1万円札発行 インスタント・ラーメン発売
メートル法施行 皇太子結婚式
安保改定反対スト 電気冷蔵庫普及
柏鵬時代開幕 アンネナプキン発売
中性洗剤問題化 東京のスモッグ問題化
新産業都市など指定 観光基本法
東海道新幹線開通 東京オリンピック
日韓基本条約調印 初の赤字国債発行
人口1億人突破 建国記念日など制定
人材銀行開設 公害対策基本法施行
霞が関ビル完成 各地で大学紛争
東名高速道路開通 人類初の月面到着
大阪万博 「歩行者天国」実施
ニクソン・ショック(1ドル=308円)
浅間山荘事件 田中首相「列島改造論」
金大中事件 第1次石油ショック
狂乱物価 関東地方で酸性雨観測
山陽新幹線全線開通 沖縄海洋博
ロッキード事件発覚 資本自由化完了
「君が代」国歌に 王選手本塁打世界記録
成田空港開港 日中平和友好条約調印
ダグラス・グラマン事件 東京サミット
平均寿命世界一 粗鋼生産世界一
神戸ポートピア 不快用語整理法施行
日航機羽田で墜落 東北新幹線一部開通
TDL開園 日本海中部地震
太平洋側異常寒波 グリコ事件
つくば科学万博 プラザ合意
前川レポート 三原山大噴火
ルーブル合意 国鉄分割民営発足
青函トンネル・瀬戸大橋完成
ふるさと創生基金支給 消費税実施
地価騰貴 合計特殊出生率1.57に
湾岸戦争 雲仙・普賢岳火砕流
地価下落 GNPマイナスに
非自民党・細川内閣成立 倒産多し
地ビール解禁 失業者200万人台に
阪神大震災 円一時79円75銭
若田さん宇宙へ シルクロード鉄道開通
香港中国に返還 山一証券破綻
明石海峡大橋開通 百才以上1万人突破
バイアグラ承認 世界人口60億突破
私立大学の3割・短大の6割定員割れに
米で同時多発テロ USJオープン
サッカーW杯日韓共催 新幹線盛岡まで
米英イラク攻撃 六本木ヒルズオープン | オーケー/ルンペン
ぜいたくは敵だ
月月火水木金金
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一億総懺悔/タケノコ生活
あっそう/愛される共産党
栄養失調/アプレゲール
冷たい戦争/アルバイト
ギョッ!/駅弁大学
特需/貧乏人は麦を食え
社用族/日本人は12才
火炎ビン/エッチ/復古調
コネ/八頭身/三種の神器
ロマンスグレー/死の灰
ノイローゼ/神武景気
一億総白痴化/太陽族
グラマー/団地/よろめき
神様・仏様・稲尾様
岩戸景気/消費は美徳
インスタント/所得倍増
レジャー/高度成長
無責任時代/流通革命
バカンス/三ちゃん農業
根性/マンション
マイホーム/公害
黒い霧/ミニスカート
核家族/ヒッピー/未来学
大きいことはいいことだ
エコノミックアニマル
ウーマンリブ/シラケ
脱○○/ゴミ戦争
恍愡の人/ポルノ
日本沈没/狂乱物価
節約は美徳/暴走族
複合汚染/落ちこぼれ
偏差値/ニューファミリー
円高/カラオケ/ルーツ
家庭内暴力/地方の時代
ダサイ/ギャル/激○
それなりに/買春
ぶりっ子/粗大ごみ
ルンルン/ねくら/森林浴
軽薄短小/義理チョコ
イッキ、イッキ/財テク
新人類/マニュアル人間
エスニック/地上げ
朝シャン/円高
DINKS/オバタリアン
セクハラ/おたく/めちゃ
イタめし/ミツグ君
若貴/地球にやさしい
バツイチ/もつ鍋
規制緩和/ヘアヌード
価格破壊/お受験
ライフライン/アムラー
援助交際/インターネット
失楽園/たまごっち
キレる/環境ホルモン
着メロ/地産地消
IT革命/パラサイトシングル
できちゃった婚/抵抗勢力
内部告発/イケメン
スローライフ/おれおれ詐欺 |
私の叔父は、今東京ですが、何かの話のはずみで、ラーメン一杯の価格の価格になり、叔父が学生の頃は数十円だったと語っているのを覚えていますが、確かに上でみてみると、叔父が学生時代だったころは、ラーメン一杯の値段が数十円であった時代にあたっています。その話を聞いた頃には、すでに、ラーメン一杯が数百円の時代だったので、昔は随分安かったのだと、感じたものでした。
そうして、その当時は、デフレではなく、緩やかなインフレが続いていたので、昔からインフレが続いていたのだと、思いました。確かに、今から、20年前くらいまでは、インフレがが当たり前でした。たとえば、アパートなどの家賃だって、毎年あるいは、数年に一回あがるのは当たり前でした。それが、ここ10年は、多くのアパートが横ばいか、古くなったところは、下がるくらいです。本当にデフレを実感します。
上の表では、平成15年までしかでていませんが、それにしても、平成10年から 日本は、完璧にデフレに入り、現在の至っています。しかし、上の表をみると、平成10年以降も、ラーメンの価格は徐々にあがっています。
この事実には、少し興味をそそられたので、いろいろ調べていたら今度は「
お水をどうぞ」というブログに以下のような資料を発見しました。
詳細は、この方のブログをご覧いただくものとして、グラフとその説明を簡単に掲載させていだきます。
データは2003年までしか載っていないの2011年現在のラーメン一杯の価格はグラフから目分量で推測するしかないが昨今の材料費の高騰を加味するにだいたい650~700円あたりではないだろうか?
上のデータは「その当時のラーメン一杯の値段」なので1930年ごろの値段が一杯0.1円という現在の物価とは全く比較できないものになっている 。物価指数を頼りに2011年現在の物価に換算できないものか考えてみた。
物価指数には企業物価指数と消費者物価指数の2種類があるそうでどっちを採用するかで結果がかなり違ってきて難しいのだが、企業物価指数については、かなり昔からのデータが日本銀行のサイトに掲載されていたのでそれを使うことにした。
次のグラフは2003年を1とした企業物価指数だが戦後の右肩上がりの経済成長や異常だったバブル時代をよく反映しているように見える。
この企業物価指数を基にしてラーメン一杯の値段を2003年の物価を基準に換算すると次のようなグラフになった。
第二次大戦直後の混乱期は、ラーメンは、庶民の食べ物どころではなかったことがわかります。しかし、そこから先は、意外と単調に推移しているように見えます。日本が、デフレに入ったのは、平成10年(2002年)からですが、それで価格が下がっている様子はありません。物価指数や経済は右肩下がりなのにラーメンの値段は順調に上がり続けています、昔から物価変動の少ない卵や牛乳はよく「物価の優等生」と言われています。
このブログを書いた人たは、そうするとラーメンは物価の不良?なんでしょうか?と掲載しています。しかし、この見方、正しくはないと思いました。
ラーメン屋さん、昔からみると、格段に美味しくなったと思います。見た目も、味的にもそうです。具にも、かなり工夫しています。そうして、昔は種類が少なかったのに、最近では、ありとあらゆるバリエーションがあるようになりました。そんななかに、あって、古いタイプでも美味しいところは残っていますが、美味しくないところは消えていきます。あまり、美味しくないところは、価格で勝負していますが、それにも限度があるようです。
うちの近所でも、3件ラーメン屋がありましたが、一件は廃業、もう一件は、同じようなところにラーメン屋はあるのですが、立地が良いためでしょうか、今でもラーメン屋なのですが、何回も経営者が変わっています。今が何代目なのか、変わりすぎてわからないくらいです。もう一軒は、一応ラーメンはおいてありますが、蕎麦屋であり、蕎麦・ラーメンのほかにご飯ものもおいてあります。そうして、価格帯は、低めです。函館名物の塩ラーメンは、500円数十円です。蕎麦やラーメンだけではなく、価格も低いということで生き残ってきたのだと思います。
近くには、今風のラーメン屋さんはありませんが、市内でもあちことそのようなところ、あります。おそらく、過当競争により、少しでも美味しいとか、珍しいとかをラーメン屋さんが追求してきて、価格があがったとしても、顧客が離れなかったのだと思います。当たり前のラーメンに何らかの付加価値をつけてきたからこそ、値下げなどしないで、値上げができたのだと思います。
そういうことからすれば、この業界は、努力して、デフレにもかかわず、値段を維持するどころか、少しづつでもあげることに成功してきたのだと思います。だから、ラーメン屋さんは、デフレの優等生と名付けても良いのではないかと思います。
そういわれでみれば、私も、都市部は無論のこと、地方に行ってラーメンを食べることもしばしばありますが、最近では、昔のようないわゆる全くの外れという店は、ほとんどなくなりました。それだけ努力しているのだと思います。それに、昔と比較すると、テレビなどでも美味しいラーメン屋さんが数多く出るようになり、ラーメン屋さんのステータスもあがったように思います。昔なら、ラーメン屋のおやじという感じでしたか、今だと、よくラーメン店のご主人が、それも比較的若い世代の方が、腕組みをした写真で紹介されるようになり、一昔前の、イメージとは異なるようになっています。
それから、浅草にある昔からやっている、一見何の変哲もないラーメン屋さんがあります。そこは、美味しいと思って、昔よく食べていたところです。現在でも、600円くらいでやっていますが、そこに20年ぶりくらいで行って、ラーメンを食べて、やはり、同じく美味しかったので、店があまり忙しくない時間帯に行ったこともあり、店のご主人とお話をすることができました。
それでわかったことなのですが、実はこのご主人によれば、20年前に変わらず美味しいと思ったラーメンなのですが、実は20年前からすると味を随分変えているとのことでした。毎年世の中の移り変わりりをみて、数年に一度は少しずつ味を変えているそうです。だからこそ、20年前に食べたお客様も美味しいといってくださるのであって、20年前と全く同じ味であれば、不味いといわれてしまうと考えておられるようです。変わらず美味しいといわれるために、少しずつ味を時代にあわせて変えているとおっしゃっていました。やはりこのように、お客様に対応しているから老舗も長持ちするのだと思います。
現在は、いろいろなラーメンFCチェーンがでてきていますが、素人のフランチャイザーがFCの指導に従わず、勝手に味を変えると失敗するそうです。しかし、いわゆる、本部であるフランチャイジーが固くなに昔の味を守ることばかりに固執してるチェーンも長持ちしないようです。
ラーメン業界は、過当競争が激しく、新たな味で、新規出店する人がいる一方で、老舗もこのように対応しているということなのです。
それにしても、日本は、今年でデフレに突入して14年にもなります。こうした、ラーメン業界の過当競争の背後には、あまり表にはでませんが、新規出店しても、すぐに挫折した人、長年真面目にやってきたのに廃業せざる負えなかった人も数多く存在すると思います。こうしたラーメン店の厳しい過当競争、この14年間もの間放置してきた、日銀、財務省の官僚、政治家など、どう思っているのでしょうか?このままデフレが続けば、このようなラーメン業界にも限界がくるものと思います。
デフレは、貨幣流通量が減少するという純貨幣的な現象です。ラーメン屋さんはもとより、日本経済デフレの中で頑張って商売をしている人にはどうにもできません。しかし、政治家なら、本来、財政出動、金融緩和などすれば、すぐにも克服できる性格のものです。なのにいまの政治家、デフレ下で増税するなどという馬鹿なことを言っています。
ラーメン業界のように、過当競争の中で、努力して、価格を維持するどころか、あげているような業界もあります。そんな、真面目に働き、さらに付加価値を高め、値上げすらしているというのに、日銀は、何かといえば、増刷拒否の姿勢を崩さず、何かといえば、こうした人達を苦しめています。
日銀は、以前このブログに書いたように、インフレ目処1%も実行しようとしません。何かといえば、追加金融間措置を打ち切り、デフレに固執しています。こういう馬鹿な白川を筆頭とする役人どもは、ラーメン屋でも経営させて、デフレ下で価格を維持するどころか、徐々に価格をあげていくということは、どういうことなのか、経験させるべきです。きっと、ことごとく失敗することでしょう。そうして、ラーメン屋を潰してしまうことでしょう。これは、増税を主導する財務省の役人どもも同じことです。
あまつさえ、日銀総裁白川は、4月21日、米ワシントンで講演し、「中央銀行の膨大な通貨供給の帰結は、歴史の教えにしたがえば
制御不能なインフレになる」と述べています。日銀の役割は物価の安定であり、自分はインフレを制御できないと認めた白川氏には、日銀総裁の資質に欠くのは明らかです。これはジェット機の操縦ができない人にジェット機の機長をやらせるようなもので、危険極まりないです。そうして、本来日銀は弟分であるはずの、兄貴分の財務省が、そんな白川に好き放題させていることも、多くの人にとって、理解不能の珍事だと思います。
とにかくデフレを終焉させることが、財務省や日銀が真っ先にやるべきことなのに、それをやろうとしません。できないというのなら、ラーメン経営すらできない頭で、日本国の財政や、金融政策を実施しているということになります。ラーメン屋さんはじめ、真面目にコツコツ働いて努力している人々は、もっと、これらのことに怒っても良いと思います。ラーメン屋も経営できないというのなら、財務省討伐、日銀討伐をして、今の財務省も日銀も粉々に粉砕して、新たな組織をつくるべきだと思うのは、私だけでしょうか?
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