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2014年9月28日日曜日

「孔子学院」にノー 米シカゴ大、契約打ち切り―【私の論評】中国の思想侵略にノーをつきつけたシカゴ大!学問の独立を守るということはこういうことだ。日本の大学も見習え(゚д゚)!

「孔子学院」にノー 米シカゴ大、契約打ち切り

シカゴ大学キャンパス

米シカゴ大学は27日までに、学内の中国語教育機関「孔子学院」との契約更改交渉を打ち切ったと発表した。中国政府の方針に基づく運営が「学問や言論の自由を脅かす」として、多数の教授が連帯し、学院の閉鎖を求める運動が起きていた。名門シカゴ大の決定は、孔子学院を抱える他の大学にも影響を与えそうだ。

大学の担当者によると、孔子学院との契約は9月末で切れるため、既に予算が拠出された講座や研究計画の終了後、閉鎖される公算が大きい。

孔子学院は中国の「ソフトパワー」拡大の拠点として中国政府が全面的に出資し、世界各国の大学に開講されている。一方で運営をめぐるトラブルも相次ぎ、米大学教授協会は「中国政府の一機関」と批判、各大学に契約の打ち切りを促す声明を出している。

【私の論評】中国の思想侵略にノーをつきつけたシカゴ大!学問の独立を守るということはこういうことだ。日本の大学も見習え(゚д゚)!

孔子学院に関して、このブログも取り上げたことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
【自治体が危ない】福岡県太宰府市が外国人に住民投票権付与を検討 制定全国で進む―【私の論評】韓国のプロパガンダは国際問題だけではない、日本国内でも密かに進行しているということを忘れるな(゚д゚)!
毎年太宰府天満宮で開催される曲水の宴
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事で、孔子学院に関する部分のみを以下に掲載させていただきます。
欧米などの第三国に対しては「政府よりも学者、有識者、記者による発信」を積極的に利用、欧米主要メディアに「中国の発信に影響を受けた報道がある」という。さらに、国営中国中央テレビ(CCTV)の多言語チャンネルや、世界120カ国で1086校に及ぶ中国語・文化教育拠点「孔子学院・課堂」が「独自の主張を重層的に発信している」と記した。中国は2020年までに孔子学院・課堂を全世界に配置する構えだ。
ちなみに、あの石平氏はこの出来事について、以下のようなコメントをしています。
wikipediaには以下のよう概要が掲載されています。これは概要なので、詳細を知りたい方は、wikipediaをご覧になって下さい。
孔子学院(こうしがくいん)は中華人民共和国が海外の大学などの教育機関と提携し、中国語や中国文化の教育及び宣伝、中国との友好関係醸成を目的に設立した公的機関。
教育部が管轄する国家漢語国際推広領導小組弁公室が管轄し北京市に本部を設置し、国外の学院はその下部機構となる。
孔子の名を冠しているがあくまでも語学教育機関であって、儒学教育機関ではない。
 なお、孔子77代目の嫡孫である孔徳成が1949年に移住して以降、孔子直系の系譜は中華民国に居住しており(2009年9月以降は孔子79代目の嫡孫、孔垂長が世襲職大成至聖先師奉祀官となっている)、孔徳成が重慶で主宰した孔学会と孔子学院とは歴史的な繋がりは存在しない。
カナダにある孔子学院

さて、この孔子学院、表向きは単なる語学研修機関のようでもありまずか、いろいろと問題があります。

孔子学院は、全世界の各国で中国語や中国文化の教育を広めることを目論見として、ほとんどは大学内部に設置され、資金や教員は中国持ちです。世界で1000校以上、日本でも立命館大や早大、桜美林大など10数大学にあります。

こちら札幌でも、私立札幌学院大学に、孔子学院が設置されています。下は、その入口の写真です。

札幌大学孔子學院 香港教育学院一行与札幌大学孔子学院师生的合影
教師は原則として、現地採用ではなく中国国内から派遣され、教科書も全て中国当局の作成したものを 使用しています。

政府主導で自国の言葉や文化を広める組織としては中国の孔子学院だけではなく、英国のブリティッシュ・カウンシルや、フランスのアリアンス・ フランセーズなどがあります。しかし、ほとんどは独立した語学学校という形を取っていますし、あくまでも語学学校です。

しかし、孔子学院は各国の大学と提携し、その大学の中で授業を行っています。教師の給料などの費用も中国政府が支給し、 採算を完全に度外視していることが最大の特徴です。

中国の教育関係者は「大学の中に設置されていると、学生たちは、孔子学院の授業はその国の公的教育の 一環と理解しがちだ。また、その方が中国の価値観と文化を浸透させやすい」と話しているそです。

孔子学院に詳しい中国共産党関係者によると、同学院がつくられた背景には、1989年の民主化を弾圧した 天安門事件があるといいます。

事件後、海外に亡命した多くの知識人は各地で中国語教室を開きました。 言葉を教えると同時に中国共産党の一党独裁体制をも批判しました。「このままでは世界中で反中分子が増える」 と焦った中国当局が、その対策として孔子学院の設置に取りかかったとされています。

かつて中国教育省の高官は講演で、「わが国の外交と対外宣伝工作の重要な一部だ」と強調したように、孔子学院は、中国政府の政治宣伝の一翼を担っているのは周知の事実です。中国当局の価値観を現地の学生に押しつけるなど、これまでも各国で批判されてきましたし、米国のニューヨーク大では大学への強い圧力で中国の人権活動家を追放したことなどが大問題となりました。何かと大学に影響力を行使しようとす姿勢が「学問の自由」との兼ね合いで問題となっているのです。

こうした孔子学院に対しては、2012年には米国で、同学院の講師の査証(ビザ)更新が一時認められなかったこともありました。今年の5月には、シカゴ大学の教授100人以上が、同大学に設置された孔子学院の今年9月の契約更新反対の署名活動を行ったというニュースが流れていました。

請願書には、「中国政府の意向で大学職員や講義内容が決定するのは『学問の自由』に反する」と批判し、昨年7月に閉鎖されたカナダの大学でも、派遣された中国語教師たちが天安門事件や台湾問題などに触れぬよう指示されていた、と指摘していました。

中国政府から中国語教師と中国語教材が無償で提供されるため、経営にゆとりのない大学にとっては魅力のある教育機関かもしれません。しかし、「工作機関」という側面を忘れてはいけません。日本の大学はそこらあたりをどう考えているのか。おそらく何も考えていないのが実態でしょう。

アメリカの孔子学院大学の女子学生
それにしても、シカゴ大学の今回の判断は正しかったと思います。シカゴ大学は名門といわれる大学です。私も実際にシカゴ大学の講義をオンラインで受講したことがあります。素晴らしい内容でした。

アメリカの思想を押し付けるなどということはなく、純粋に学問的でありながら、かなり実用的な内容のものでした。明らかに日本の大学のものとは異なると思いました。


このような名門大学が下した決断、他の大学にも影響を及ぼすものと思います。

日本の大学なども、こうした中国による思想侵略に対しては、断固としてノーをつきつけるべきです。

シカゴ大の女子学生
確かに、日本の地方大学など、予算も厳しいですが、それと学生が教育を受ける権利とは別次元の問題です。特定の、それも明らかに間違っている思想などを学生に押し付けるべきではありません。それが、学問の独立を守るということです。

シカゴ大学が、名門であるのは、単に伝統があるとか、卒業生が各方面で働いているとか、それだけが所以ではないと思います。学問の独立を守るために、今回のように毅然とした態度で具体的な行動で対処してきたことによるものと思います。

日本の大学もこのような行動をせずに、ただただ中国の思想侵略を受け入れるのであれば、いずれのに日にか、朝日新聞やNHKのようになってしまい、国民の信頼を失い社会から離反され、存続さえ危ぶまれるようになってしまうと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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