安倍晋三首相は15日夕、官邸で記者会見し、高いレベルの貿易自由化を目指す環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への参加を正式表明した。
これにより、わが国はアジア太平洋地域の自由貿易圏に加わる。しかしコメを始めとする農産品などでは関税撤廃の例外扱いを狙っており、参加各国との交渉が当面の課題となる。
日本はこれまでに13の自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)を結んでいるが、大部分は2国間協定ばかり。通商目的を主とする広域経済協定は事実上、今回が初めてとなる。
政府の試算によると、TPPに参加した場合の国内への影響は、農業分野の生産額が3兆円減少する一方で、消費や工業製品の輸出は増加し、全体では実質国内総生産(GDP)を3兆2千億円(0・66%)押し上げる効果があるという。
【私の論評】安倍総理のTPP交渉参加表明は、宣戦布告だ!!今度負けたら、ますます戦後体制からの脱却は遠のく!!そんなことにならないためにも、国民は安倍政権に最大限の支援すべき!!
安倍自民党は、選挙のときにTPPには反対である旨を公表していたため、今回のTPP交渉に参加する発表に関して、れそこそ、自民党はもとより安倍首相も裏切りものであるかのような論調があちこちでみられています。これは、本当でしょうか?
私は、以前のブログでも掲載したように、安倍首相自身は、TPP参加に積極的ではないです。しかし、この日本は未だ戦後体制の中にあるということをあまりに多くの人が忘れています。戦後体制にある日本においては、TPP交渉に参加すること自体を拒否できる立場にはありません。だからこそ、今回参加表明をしているのです。これについては、以前のこのブログにも掲載したことがあります。そのURLを以下に掲載します。
TPP 安倍総理の施政方針演説の真意と偏向報道―【私の論評】安倍首相がTPP参加に積極的と思い込む前に疑ってみよう!!強烈な反対派の印象操作に惑わされていないかい?
上の記事の要点のみ以下に掲載します。TPP交渉に参加したとしても、日本側のやり方によっては、TPPを原型とどめないぐらい骨抜きにしてしまうとか、あるいはTPP交渉を離脱した後に、その交渉過程を下地として、日米や日豪などと個別FTAEPAを結んでしまうという流れなども十分考えられます。詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、この記事では、TPP参加と、TPP交渉参加とは根本的に異なることを掲載しました。
上念司氏 |
「TPP交渉参加したら抜けられない」はデマです
この中で、上念氏は、大平三原則により、TPP交渉に参加しても、国益にあわない場合は、抜けられれることを合理的に説明しています。私が、くだくだと説明するよりも、こちらをごらんいただければ理解しやすいので、是非ご覧になってて下さい。
下の動画は、国を想う国会議員達が、国会中継だけでは伝えられない政治の動きを、ビデオレターで国民の皆様にお伝えするシリーズです。今回は西田昌司参議院議員から、TPP交渉参加に対する安倍総理の戦略と覚悟と、自民党慎重派が主体となった決議内容についてお話しされています。
さて、なぜこのようなことになっているのか、もう一度整理します。日本としては、日本の国体をさらに壊すTPP交渉など最初からしたくないわけです。しかし、先ほども掲載したように、日本は未だ戦後体制のなかにあります。要は自主防衛できない我が国家の弱さです。核保有もしておらず、自国を自国の手で守れない状況にあります。ですから、日本は、少なくともTPP交渉に参加する姿勢を示さなければならなのです。
今回の安倍首相のTPP交渉参加表明は、宣戦布告である!! |
守るは日本の国体であり、国柄です。それを破壊するTPPには最後まであきらめず反対・警鐘を鳴らしていきましょう。大東亜戦争、ウルグアイラウンドでは負けましたが、今度はそうはいきません。大東亜戦争では、戦争に負け多大な被害を被りながらも、アジアの自主独立を勝ち取ることができました。しかし、あれから、戦後体制にどっぷりと漬かった日本では、多くの人がそれが当たり前となり、ゆでガエルのようになり、未だ日本は戦後体制から抜け出せていないことを自覚していない人も増えています。今回は、この戦争に負けるわけにはいきません。
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