ラベル 決断 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 決断 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2013年8月26日月曜日

編集委員・田村秀男 アベノミクス効果を無視する官僚―【私の論評】経済変態の官僚どもはオカルト信奉者なのか、あるいは発狂したのか?いずれにせよ、まともでないことだけは確か!こんな連中はこの世に存在しないものとして、安倍総理は決断すべき(゚д゚)!

編集委員・田村秀男 アベノミクス効果を無視する官僚

惨憺たる増税効果


■消費増税に向け3大詐術弄す

安倍晋三首相が消費税率の引き上げについて問うべき相手は、外部ではなく政府内部にいる。虚報を流し続ける官僚たちである。デマとは、「消費税率10%でも財政再建できない」「増税で税収が増え、デフレにならない」「増税しないと国債が暴落する」という3点に尽きる。

最新例は8日に内閣府がまとめた「中長期の経済財政に関する試算」である。単なる「試みの計算」書ではない。1年前に国会で成立した消費税増税法案通りの税率引き上げはもとより、一層の増税を誘導するたくらみがある。2013年度以降、23年度までの税収を試算したが、今後の経済成長率平均が名目3%、実質2%であっても、国・地方の基礎的財政収支(税収・税外収入と国債費を除く歳出の収支)は20年度でも国内総生産(GDP)比で2%の赤字で黒字化を達成できない、という。が、詐術である。

鍵は基点となる13年度の一般会計税収にある。「試算」では43・1兆円と、何と12年度の実績である43・9兆円より減る。現実には景気の好転で、税収は法人税収を中心に大きく伸び続けている。ところが、首相の膝元の内閣府がアベノミクス効果を完全無視し、財務官僚が決めた税収見込みに従った。試算の「ウソ」は筆者が8日の時点で安倍首相周辺の専門家たちに指摘したところ、「気付かなかった。まさか、そこまでやるとは」とあきれていた。

税収は名目経済成長率の2・5ないし3倍くらいの速度で増える、というのが民間シンクタンクの間では常識である。増税しなくてもこのまま名目成長率3%を維持すれば、消費税増税込みの内閣府試算とほぼ同水準の税収が増税なしで実現する。ところが、日経新聞などは「試算」を鵜呑(うの)みにして消費税率を10%以上に引き上げなければならないと、報じる。

グラフは1997年度の消費税増税後の政府一般会計の消費税収と消費税を除く税収が97年度に比べてどうなったか、その増減の推移を追っている。97年度以降、毎年度4兆円の消費税収が増えてきたが、所得税収や法人税収などは逆に大きく減る。98年度以来12年度までの15年間のうち2年はプラスになったが、プラス幅は極小で、いわば0勝13敗2引き分けである。

この記事の続きは、こちらから!!

【私の論評】経済変態の官僚どもはオカルト信奉者なのか、あるいは発狂したのか?いずれにせよ、まともでないことだけは確か!こんな連中はこの世に存在しないものとして、安倍総理は決断すべき(゚д゚)!

詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、上記の記事の趣旨は、「消費税率10%でも財政再建できない」「増税で税収が増え、デフレにならない」「増税しないと国債が暴落する」という三つのデマです。



一体、官僚は何のために存在するのでしょうか?本来正しい情報を伝えるべきものが、どうしてこうなるのか、理解に苦しみます。

第一のデマ「消費税率10%でも財政再建できない」というのは、たとえば、野口悠紀雄氏などが随分前から主張していることであり、何も珍しいことではありません。

野口悠紀雄氏などは、以下のような主張をしていました。
消費税率5%の引き上げでは財政の改善効果はわずか2年で失われてしまった。社会保障費の増加で財政は際限もなく悪化していく!財政再建のためには消費税率30%が必要、年金の支給開始年齢を75歳にせよ、介護産業を経済改革の起爆剤とせよ…などなどです。
これらの論を主張する人々は、政府債務比率=政府の借金/国のGDPという式の、政府債務比率を減らすためには、政府の借金をとにかく減らせば良いと考えて、とにかく増税すれば良い、過去においては、税率があまりに低かったため、失敗したと思いこんでいます。

しかし、現実はどうであったかといえば、20年近くも、とにかく政府の借金を減らすため、増税し、公共工事を減らし、政府支出を減らすということを実施してきたにもかかわらず、結局政府債務比率は縮小せず、政府の借金は1000兆円にまで高まったたということです。結局、これは大失敗だったということです。

これは、上の式を見れば、良く理解できます。いくら、増税して政府の借金を減らそうと努力しても、実際には経済の癌ともよばれる異常なデフレを招いてしまい、政府債務比率の式のうち、分母の(国のGDP)が、縮小してしまい、結局焼け石に水状態になってしまったということです。これは、田村氏の提示するグラフを見ても、納得できます。

そうして、これらの論を主張する人たちにが始末に負えないのは、あたかも、デフレが当たり前の経済現象のようにとらえているか、そうでなくても政府の借金を減らすためには、デフレは甘受するしかないように捉えていることです。本当にとんでもない連中です。会社でいえば、もっともらしいことを言って、会社をぶっ壊すようなことをしているようなものです。

経済は、好景気と不況が循環するもの。デフレは、この循環から逸脱した病的現象だ!

まともな、経済は、景気と不景気が交互に現れて、循環するのが当たり前です。しかし、デフレは、こうした景気循環とは全く関係ない、異常事態です。まともな、経済学者であれば、何をさておいても、まずはデフレを解消することを考えるのが普通です。そういう意味、これらを主張する人たちは、全く異常であり、精神を病んでいるとしか思えません。

20年間、分子の減額につとめて、駄目だったものは、これからも駄目なのです。そうして、現在まさに、行なわれている、アベノミクスの第一の矢が金融緩和であり、第二の矢が、政府による積極財政であり、これは、政府債務比率の、分母のほうを拡大させる政策でもあります。アベノミクスは、デフレを解消させるだけではなく、政府の借金を減らす起死回生の政策でもあるのです。

これを理解できない官僚というのは、何と言っていいのか、一言でいえば、「馬鹿め!」ということです。愚鈍官僚といっても良いです。こういう、馬鹿な官僚らは、すぐにでもクビを切ったほうが良いです。

第二の、「増税で税収が増え、デフレにならない」などという考えは、何といっていいのか、言葉を失います。もう、現実を見られない、グラフを見られない、頭が発狂しているとしか思えません。田村氏のグラフをみれば、論議の余地がありません。それも、もともと、デフレの時期に増税して税収が増えた国などありません。それは、昔からそうですが、最近でも、イギリス、ポルトガル、スペイン、イタリアの例があります。こんなことを発言する官僚は、明らかに精神が病んでいるとか思えません。

第三の「増税しないと国債が暴落する」というもフィクションです。そもそも、日本の財政が本当に深刻なら、なぜいまの時点で国債価格が下落しないのでしょうか。日本の国債金利は世界最低の水準にあります。つまり、世界一高い値段で買われているのが日本国債です。それが消費税増税をしなければ、なぜすぐに暴落の憂き目にあうのか。本当に理解に苦しみます。

経済変態官僚に鉄槌を!

上の三つ、主張する官僚ははっきりいって、発狂しています。あるいは、官僚などではなく、オカルト信奉者なのかもしれません。いずれにしても、官僚としてまともに業務を遂行できる状況にはないと思います。田村氏は、このような官僚たちを以前は、「オオカミ少年」などと呼んでいまたが、これだけ繰り返し、繰り返し、誤ったことを言い続けるということは、もうその次元を超えたと思います。そうです、彼らは、単なる経済変態にすぎないということです。

このような連中は、いずれ鉄槌を下すべきでしょうが、今の段階では、安倍総理は、増税判断には、これらの変態どもを考慮する必要は全くないと思います。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

アベノミクスに立ちはだかる経済メディアは「オオカミ少年」そのもの―【私の論評】新聞の経済論考を信じれば、国民の生活を破壊するだけ!!俺たちでチェックして、反日マスコミを駆逐しょうぜ!!経済記事は田村の兄貴に決まり!!

編集委員・田村秀男 能天気過ぎる対中「金融協調」―【私の論評】アジア人民元経済圏により日本は草刈場になる!!

【日曜経済講座】編集委員・田村秀男 「インフレ目標」だけでは不十分―【私の論評】政治家は日銀を中央銀行として捉え日銀はしばしお金供給マシンに徹すべし!

【日曜経済講座】総選挙後、円安・株高は定着するか(編集委員・田村秀男)―【私の論評】本当の決戦は、来夏参議院議員選挙という情勢になってきた!!

元エース記者が解説する「アベノミクス 日経新聞は何を考えているのか」―【私の論評】日経新聞を読むと日本経済がわからなくなるというのは、本当だった!!新聞が劣化した三つの要因とは?

【関連図書】

アベノミクスを殺す消費増税
田村秀男
飛鳥新社
売り上げランキング: 8,341


反逆の日本経済学
反逆の日本経済学
posted with amazlet at 13.08.26
田村秀男
マガジンランド
売り上げランキング: 129,586


日経新聞の真実 なぜ御用メディアと言われるのか (光文社新書)
田村 秀男
光文社 (2013-03-15)
売り上げランキング: 66,100

2013年8月2日金曜日

黒田氏を日銀総裁に決めたように 安倍総理が消費税増税延期を決断する日―【私の論評】冷静に考えれば、もともと増税など単なる悪夢でしかないことを安部総理は、誰よりも良く知っている!だから、増税などできない!(◎_◎;)そんなことより保守派にとっては、もっと大事なことがある(゚д゚)!

黒田氏を日銀総裁に決めたように 安倍総理が消費税増税延期を決断する日

そもそも、自民党総裁選から奇跡は続いている

消費税引き上げをめぐって、政府与党内の議論が激しくなってきた。安倍晋三首相や菅義偉官房長官は慎重に判断する姿勢を変えていないが、麻生太郎副総理兼財務相、甘利明経財財政担当相、高村正彦自民党副総裁らは増税に傾斜した発言を続けている。

安倍総理は消費増増税を延期するだろう

そこで、安倍がどうするかが唯一最大の焦点である。

安倍は今回の消費税引き上げ問題でも、黒田日銀の指名に始まる第1の矢と同じ発想で対処する、と考えるのが自然である。黒田日銀の誕生と金融緩和、物価安定目標こそが「安倍政権の原点」であるからだ。

日銀人事は、政治主導どころか安倍総理が主導した
麻生副総理は武藤敏郎元財務事務次官を日銀総裁に推していたが財務省の意を汲んで武藤総裁実現に汗をかいたのは麻生である。

財務省は安倍対策に麻生を押し立てる一方、主な新聞やテレビ局には幹部が絨毯爆撃して「武藤がいかに日銀総裁にふさわしいか」を力説して歩いた。その結果、NHKはじめ主な新聞、テレビは決定ぎりぎりまで「武藤最有力」と報じ続けた。財務省得意の外堀を埋める作戦である。

麻生は武藤を推していたものの、最後は「これは総理のご判断。総理が決めれば、私は全面的にそれを支える」と言って、総理の決断に委ねた。麻生は立派だった、と思う。さすがに内閣総理大臣経験者である。

今回の安倍以前の政権では、自民党でも民主党でも経済政策を作ってきたのは事実上、霞が関だった。そして金融政策は日銀まかせだった。内閣総理大臣が自前の、いわば手作りの経済政策で勝負したのは、実に今回の安倍政権が初めてなのだ。そういう意味で、アベノミクス第1の矢はまさしく「政治主導」の政策である。

アベノミクスの第1の矢は民主党の口先だけの政治主導とは異なる

矢を放つ実務を委ねたのも、財務省や日銀ではなくて安倍自身が選んだ黒田だった。つまり、政策の立案から実行まで完全に安倍主導なのだ。

これがいかに画期的か。民主党政権が政治主導を掲げながら、結局は財務省のはがい絞めに遭って、消費税引き上げを決めた経過と比べれば、おのずと分かるだろう。

民主党政権は口先だけの政治主導だったが、アベノミクスの第1の矢は本物の政治主導である。ここは、だれにも否定できない。霞が関や日銀に「いや、大胆な金融緩和と物価安定目標を安倍に提案したのは、実はオレなんだ」などとホラを吹く人間は1人もいないのが証拠である。そんな官僚がいたら、それこそお笑いだ。

政治主導で始まったアベノミクスの原則的立場で考えれば、今回の消費税引き上げもおのずと答えが見えてくる。安倍はけっして財務省の言いなりにはならない。それが答えだ。今回の消費税引き上げは、そもそも財務省の言いなりだった野田佳彦政権が始めた政策である。そんな政策に安倍がそのまま乗るだろうか。ありえない、と私は思う。

安倍総理は官僚が作ったシナリオには丸乗りしない

だからといって、安倍は絶対に消費税を引き上げないかといえば、そこはなんとも言えない。政治主導の原則を守りつつ「引き上げる」という選択だって不可能ではないからだ。

ラジオドラマのシナリオ。役人のシナリオはこれ以下?

もしも引き上げるとしたら、それは安倍自身が考えた結果だろう。官僚が作ったシナリオに丸乗りした形にはならないはずだ。

それは、どんな結論なのか。私は多くの記者が夢中になるように、安倍が引き上げるのか上げないのか、結論を言い当てることにたいして関心はない。ただ「政治主導の形を見せてほしい」と思うし、そうなるだろうと思う。それが新しい政治の可能性を開くのだ。

この記事は要約です、詳細はこちらから!!

【私の論評】冷静に考えれば、もともと増税など単なる悪夢でしかないことを安部総理は、誰よりも良く知っている!だから、増税などできない!(◎_◎;)そんなことより保守派にとっては、もっと大事なことがある(゚д゚)!

2012年8月7日火曜日

腹くくった谷垣氏 解散確約を優先、強硬作戦決断のウラに小泉元首相 - MSN産経ニュース −【私の論評】腹をくくったらいけるところまで行け!!国民のほとんどはデフレ下の増税に反対だ!!

腹くくった谷垣氏 解散確約を優先、強硬作戦決断のウラに小泉元首相 - MSN産経ニュース


自民党の谷垣禎一総裁が今国会中の衆院解散・総選挙の確約を求める強硬作戦にかじを切った。消費税増税を柱とする社会保障・税一体改革関連法案の成立と解散という「二兎」を追っていた谷垣氏だが、解散を優先することにした。このタイミングを逃せば解散の機運を逃してしまうだけでなく、9月末に任期切れを迎える自らの命脈も尽きてしまうとの「お家の事情」もあった。


岡田克也副総理「なんとか法案を成立させてほしい」

大島理森副総裁「解散の確約がないと難しい」

自民党は当初、法案を成立させたうえで解散に追い込む方針だった。野田佳彦首相が命運をかけている法案に協力した以上、首相から「見返り」として、解散時期について明示があると期待した。


ところが、首相は早期解散を確約しないどころか、1日に連合の古賀伸明会長と会談した際、来年度予算編成にまで言及した。これに激怒した谷垣氏が2日の記者会見で「俺にけんかを売っているのか」と珍しくすごんでも首相からはなしのつぶてだった。

自民党が2日の党幹部会で7日にも首相問責決議案を提出すると打ち出しても民主党が慌てる様子はなかった。首相は3日の内閣記者会のインタビューで解散・総選挙日程について明言を避けた。

エルサレムの嘆きの壁にて(小泉純一郎氏)
意外な人物も谷垣氏を後押しした。「政局勘」では定評のある小泉純一郎元首相だった。


7月28日。都内のホテルのロビーで、小泉氏が石原伸晃幹事長を呼び止めた。

「いったい何をやっているんだ。野党が解散権を握ってる政局なんてない。こんなチャンスは珍しいんだぞ!」

小泉氏は、それから10分にわたり石原氏に活を入れ、そのけんまくに他の客が立ち止まるほどだったという。小泉氏は他の党幹部や派閥領袖(りょうしゅう)らにも電話で「勝負時だ」と説得した。


歩調をあわせるように息子の小泉進次郎青年局長も1日、3党合意破棄を申し入れた。

これに対し、合意順守を求めてきた森喜朗元首相は5日、石川県小松市での会合で「自民党は国家百年の計と思って(法案成立に)協力すべきだ。そうでなければ民主党を割った小沢一郎(新党『国民の生活が第一』代表)にくみすることになる」と牽制(けんせい)した。

それでも党内で強硬論が強まるなかで、首相から解散の確約を引き出すか、解散に追い込まなければ、9月の総裁選を控え「谷垣降ろし」の号砲が鳴ってしまう。

「優柔不断が代名詞」ともいわれる谷垣氏だが、自民党幹部はこう語る。

「総裁は完全に腹をくくった。もう止まらんぞ」(佐々木美恵)

この記事の詳細はこちらから!!

【私の論評】腹をくくったらいけるところまで行け!!国民のほとんどはデフレ下の増税に反対だ!!

新党「国民の生活が第一」など自民、公明両党を除く野党6党は本日、消費増税関連法案の成立を阻止するため、内閣不信任決議案を衆院に共同提出しました。また、自公を除く野党7会派は参院に野田佳彦首相に対する問責決議案を出しました。自民党も首相が衆院解散を確約しない限り、独自に不信任案や首相問責案を提出する構えです。

法案を審議している参院特別委員会は8日の採決でいったん合意しましたが、不信任案や首相問責案の提出を受け、見送られる見通しです。

不信任案を提出したのは生活、共産、新党きづな、社民、みんな、新党日本。提出理由で「国民の多くは消費増税法案に反対しており、今国会で成立させるべきではないとの声は圧倒的多数」と指摘。「国民への約束、国民の声に背く政治姿勢をとり続ける野田内閣は信任に値しない」と断じました。民主党幹部は、不信任案を採決する衆院本会議は10日になるとの見通しを示しました。


首相問責案は、生活、みんな、共産、社民、みどりの風、新党改革、新党大地・真民主の7会派が共同提出しました。

自民党は7日の役員会で、不信任案などの扱いを谷垣禎一総裁に一任しました。同党は、法案成立前の不信任案提出に慎重な公明党と幹事長・国対委員長会談を開催。生活などの動向を見極めた上で、対応を最終判断する考えを伝えました。

さて、少し前まで増税本決まりのようになったいたのが、最近は情勢が随分変わってきました。このことについては、以前のブログにも掲載したので、なぜこのように風向きが変わってきたかは、ここでは述べません。詳細は、当該ブログをご覧になってください。 


増税に関して最近のアンケートでは、実に61.8%もの人びとが反対です。以下のグラフは、週刊文春の最近のアンケートです。これは、政府から、財務省から、新聞・テレビのマスメディアが大増税キャンペーンをはっているにしては、かなり大きな数字だと思います。

それに、年齢があがっていくほど、賛成のパーセントがあがっているというのも頷ける結果です。結局増税は、富裕層や高齢者に優遇的であり、それを敏感に感じ取っているのだと思います。それに、若い世代のほうが、高齢者よりは、ネットなどの情報源が豊富にあるので、財務省増税キャンペーン以外の情報源も判断材料にしているためであると思われます。

http://shukan.bunshun.jp/articles/-/1463?page=2

このブログでは、増税になれば、税収が減ることなど再三にわたって掲載してきました。しかし、増税による弊害はそけだけではありません。雇用の問題もあります。増税することにより、名目GDPがさがります。ということは雇用にもかなり悪影響を及びます。具体的には、賃金が減る、雇用状況が悪化して、仕事がなくなるということです。そうして、国民所得が減り、税収も減ります。


増税すると、税収だけではなく、具体的個人の生活がどうなるかなども、いろいろシミレーションされています。その中でも賃金が減るとどういうことになるか、以下でシミレーションされています。

http://www.zakzak.co.jp/zakspa/news/20120807/zsp1208070847001-n1.htm


シミレーションの内容など直接このサイトをご覧いただくものとして、酷いことになるは、はっきりしています。

ちなみに、年収380万円の独身男性の場合のシミレーションは、以下のようになります。


 しかし、このシミレーションには含まれていないこともあります。そもそも、このシミレーションは賃金が下がらないということを想定しています。しかし、増税によってますますデフレ・スパイラルが進めば、賃金だって無論下がります。その場合、6万円どころではなく、10万円もしくはそれ以上になることも考えられます。

そうして、これはまだ良いほうかもしれません。デフレ・スパイラルに入れば、さらに、ものが売れなくなるので、多くの企業は設備投資は控え、人員も整理することになります。そうなると、年間6万減るどころか、解雇されてしまうかもしれません。

日本では、他国よりも消費税が安いように報道されていますが、それは事実なのでしょうか?日本の5%という数値は、諸外国に比べたらかなり低い税率のように見えます。2007年1月のデータによると、アジアでは中国が17%、韓国が10%、フィリピンが12%、日本と同じ5%なのが台湾とシンガポール。

さらに世界に目を向けると、フランスが19,6%、ドイツが19%、イギリスが17,5%とかなり高い税率に。そして最も高いのがデンマーク、スウェーデン、ノルウェーの北欧の国々で25%となっています。(*国によっては食料品や生活必需品などの特定品目のみ減税)ちなみにアメリカでは州や郡によって税率が異なります。

消費税率だけ比較してみると、確かに日本の税率は低く見えます。しかし問題なのは、日本では年金暮らしのおばあちゃんや派遣社員が買う100円の大根も、社長のドラ息子が道楽で買う1千万円以上のフェラーリにも、一律に税金を掛ける事です。消費税が10パーセントや15パーセントになっても金持ちのドラ息子は全然平気ですが、年金暮らしのおばあちゃんや派遣社員の生活は破綻してしまいます!

ゆえに先進国の大半では、消費税税率をひとくくりにせず、食料品などの生活必需品とそうでない商品とでは、税率を分けて設定しています。イギリスやアイルランド、メキシコ、オーストラリア等の国々では、食料品の消費税はゼロ(無税)に設定しています。贅沢品と生活必需品の税率をきっちり分けている国のほうが、世界的にははるかに多いのです。

そうして、こうした軽減税率を適用している国と比較すれば、日本の税率5%は決して低いとはいえず、実際には、20%程度にしているのと変わらないともいえます。

それに、日本ではほとんど知られていないことですが、スウェーデンなどの高福祉国家では、確かに税率が高いですが、そのかなり多くの部分は、国庫にはいらず、逆累進的に、国民に返還されるようになっています。(要するに、給料の低い人に多めに返還されるということ)

それに、気をつけなければならないのは、国民負担のことです。

スウェーデンよりも国民負担の重い日本

世間一般では、日本では何か税金がスウェーデンよりも低く、将来の社会保障などのことを考えれば、増税もやむなしという意見も多くなってきていました。しかし、この議論、何かを忘れています。さて、財務省から出されている税金と社会保障費を含めた、国民負担率は以下のような数字で表されます。
 
     国民負担率=(租税負担+社会保障負担)/(国民所得)


アメリカ34.5%
日本40.1%
ドイツ51.7%
フランス62.2%
スウェーデン70.7
国民負担率を諸外国との比較を表にすると上のようになるそうです。これは、2008年度の数字ですが、2007年にはじめて40%を超えたそうです。2007年、2008年というと、「実感なき成長」といわれ、経済が伸びていたはずなのに、どうして国民負担率があがったか理解できないところです。それは抜きとして、問題は一体この数字で何が言いたいのかというところです。

スウェーデンは高福祉だが高負担だ、といいたいのでしょうか。確かに、スウェーデンの国民負担は70%くらいと見えますが、実際には政府は「あずかる」だけで、政府は素通りして、そのまま右から左へ50%を国民に配るのです。それがばらまきかどうかは別として、金額としては国民から集めてそのまま国民に配るので国民は負担していません。

100万円もらったお給料のうち70万円天引きされたましたが、同時に50万円振り込まれました、その場合国民負担70.7%といえるのでしょうか。(但し、高所得者は多くとられて低所得者は大きく戻ってくるので、これは国民全体を一まとめとした場合と考えてください)。

上の式は、正しい用語などどう表記すれば良いのかは、わかりませんが、下の式のように「国民への還付」という項目を加えるべきです。

国民負担率=(租税負担+社会保障負担ー国民への還付)/(国民所得)

これを加えれて換算すれば、おそらくスウェーデンの本当の国民負担率は、20%程度です。日本は40%ほど集めて15%ほど配るので、本当の国民負担率は25%ほどです。これはスウェーデンより国民負担は重いといわざるをえません。


ですから、スウェーデンの国民負担率が高いなどというのは錯誤にすぎません。実際日本の財務省だけが、国民負担率なる他国にはない統計数値を発表し続けています。もちろん官僚の出す数字というのは数字そのものは虚偽ということはありません。しかし、毎年国民負担率なる数字を発表し、スウェーデンの数字を付記することを忘れない。こんな錯誤を誘発するようなことがいつまでも通用するはすがありません。

こんな状況で、消費税をあげれば、日本は、デフレの深見にはまり、上記でも示した通り、大変なことになります。

ロンドンオリンピックでスウェーデンを応援する観客
最近は、ロンドンオリンピックで寝不足になる人が多いでしょうが、イギリスといえば、日本で報道されるのは、オリンピックだけのようですが、日本のマスコミがほとんど報道しないことがあります。それは、イギリスでは不況の最中に財政赤字を解消しようとして、付加価値税(日本の消費税にあたる)を増税しましたが、それが、予想どおり失敗しています。

このブログでも、掲載したように、付加価値税(日本などとは異なる食品など軽減税率あり)をあげてから、イングランド銀行が、大幅な増刷を行ったのですが、それでも、不景気なままです。そうして、最近では、オリンピックでも、ロンドンの景気は良くありません。

デフレの最中で、こんな増税を行うなど、狂気の沙汰以外のなにものでもありせん。谷垣さん、一度腹をくくったというのであれば、とことん行けるところまで行ってください!!二兎を追う者は一兎をも得ずという格言があります。消費税増税を政局の道具として増税するのではなく、当面増税なし、景気が浮揚して、インフレになれば、増税するというように、宗旨替えしていただきたいものです。そうすれば、国民はついてきます。そう思うのは、私だけでしょうか?

【関連記事】

五輪に沸くロンドンが「ゴーストタウン」化 短期的な景気浮揚効果の予測に疑問符―【私の論評】不況のイギリスでは増税した後で増刷して、さらにオリンピックでも景気浮揚の効果はなくなったというのに、日本ではこれから増税とはこれいかに?








米国とサウジ、歴史的な協定へ合意に近づく-中東情勢を一変も―【私の論評】トランプの地ならしで進んだ中東和平プロセスの新展開

米国とサウジ、歴史的な協定へ合意に近づく-中東情勢を一変も まとめ 計画にはイスラエルをハマスとの戦争終結へと促す内容も 合意に達すれば、サウジによる米国の最新兵器入手に道開く可能性 サウジのムハンマド皇太子とバイデン米大統領(2022年7月)  米国とサウジアラビアは、サウジに...