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2016年6月8日水曜日

続投に強い意欲の舛添知事に進退問う質問相次ぐ 都議会総務委で集中審議へ―【私の論評】舛添知事の都市間外交の成果は朝鮮人学校の生徒を韓国人学校に分捕ることだけ?


都議会で質問を受ける舛添要一東京都知事=7日午後、東京都新宿区
東京都の舛添要一知事の政治資金流用疑惑を巡り、都議会の一般質問が8日あり、各会派の都議から進退を問う声が相次いだ。知事は続投の意志を強く示し、これまでと同様の説明に終始した。各会派は反発を強めており、総務委員会に知事の出席を求め、集中審議でさらに追及する構えだ。

 総務委は9日に理事会を開き、集中審議の日程を協議する。来週にも開催する方向で調整するとみられる。

 一般質問で公明党の斉藤泰宏都議は「辞職を求める都民の声はますます広がっている。いかなる理由で知事にとどまろうとするのか」と指摘。知事は「厳しい状況にあることは自覚している。公表した(弁護士の)調査結果を基に反省を胸に刻み、地道に都民や都議会の理解を得たい」と、従来の主張を繰り返した。

【私の論評】舛添知事の都市間外交の成果は朝鮮人学校の生徒を韓国人学校に分捕ることだけ?

舛添知事に対する東京都議会での、追求はとどまるところを知りません。都議会での追求もさりながら、週刊文春がまた新たなスッパ抜きをしています。

それは、都庁内で湯河原の別荘通いよりも問題視されている舛添氏が奥さん同伴で、年末にNHKホールで開かれる“NHK交響楽団(N響)”の「ベートーヴェン『第9』コンサート」に公用車で出かけている事実です。昨年の年末にも行ってますが、この日は天皇誕生日で休日。当然、公務ではなく、公用車の私的利用に他なりません。どうやら、随分前からこれも年末の恒例行事のようになっていたようです。

詳細については、以下をご覧ください。
舛添都知事に新疑惑! 休日に公用車で「N響『第9』コンサート」へ
昨年2015年12月22日のN響「第九演奏会」
それにしても、次から次へと、いろいろでてきます。私自身としては、もう舛添都知事は政治資金や公用車の使い方など、無頓着に使っていたことはもうはっきりしていたので、あまり驚きません。それにしても、週刊文春の記者たちは、虎視眈々と何かないかとうかがっていたのでしょう。そうして、都職員などからこのようなことを聞き出したのだと思います。

なにやら、このような政治資金や、公用車の使い方などに関しては、不正があればそれを暴くというのも良いですが、何やら肝心かなめのことが忘れ去られているようで、気になります。

その肝心要のこととは、他でもない、都有地の韓国学校への貸出の件です。最近、この話題はまるでなきがごとしで、どこも報道しません。一体どうなっているのか、調べてみました。

まず一番最近(今年5月19日)の国内のものでは、夕刊フジの報道がありました。その記事のリンクを以下に掲載します。
舛添都知事“韓国優遇”内部資料 都有地貸し出しで新事実 夕刊フジ独自入手 
夕刊フジが独自に入手した都の内部資料。
韓国人学校の「充足率」は100%を切っていた

 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
東京都の舛添要一知事(67)が、旧都立高校を韓国人学校増設のために韓国政府に貸し出す方針を決めた問題で、注目すべき新事実が明らかになった。都の外国人学校に関する資料を夕刊フジで独自入手したところ、韓国人学校の充足率は100%未満だが、英国人学校など3校が定員を大きくオーバーしていたのだ。「政治とカネ」の疑惑だけでなく、舛添氏に「韓国優遇」との批判が高まる可能性がありそうだ。
舛添氏が、韓国人学校に旧都立高校(新宿区、約6100平方メートル)を貸し出すために動き出したのは、14年7月の訪韓がきっかけ。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談した際、朴氏から協力要請を受け、舛添氏は「全力で対応したい」と即答した。
舛添氏の疑惑を徹底追及している無所属の音喜多駿(おときた・しゅん)都議は「これまで何度も、韓国人学校への都有地貸し出しの数値的根拠を問いただしてきたが、都側からまともな回答は得られなかった。韓国人学校の充足率が分かると不都合なので、公表を控えたとしか思えない。結局、『舛添氏が朴大統領に約束した』という政治的パフォーマンスを優先したのではないか。政治資金をめぐる『公私混同』疑惑に象徴されるように、舛添氏は都有財産さえも私物化していると言わざるを得ない。舛添氏が知事を続ければ都政は停滞する。すみやかに辞職して、7月の参院選との同日選を実施すべきだ」と語っている。
上の記事で、気になった舛添氏の14年7月の訪韓に関する記事を調べてみました。すると以下の様な記事がみつかりました。この記事は、2014年12月21日のDaily NKのものです。
朝鮮学校 韓流に押され「存亡の危機」
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
東京の朝鮮学校が、「存亡の危機」に立たされている。北朝鮮系の民族団体・朝鮮総連が運営する朝鮮学校は、東京都には小学校から大学まで11校が所在するが、そのいずれもが深刻な生徒数の減少に悩んでいる。 
近年ではさらに、強力な「ライバル」の台頭にも悩まされるようになった。
11月28日に行われた東京韓国学校(新宿区)の新入生抽選会には、約170名の児童が応募した。来年度の新小学校1年生の定員は120名のため、50名近い児童が枠から漏れてしまったことになる。1954年、韓国民団の主導で開校した同校は、朝鮮学校とは逆に、生徒数が年々増加。スタート時わずか26名だった生徒数は、現在では小・中・高を合わせて約700名に達している。 
生徒数が増えている最大の理由は、近年になって新たに来日して定住する韓国人が増えていることにあるが、朝鮮学校の再編が進まないことも大きな要因となっているようだ。 
朴槿恵を訪問した舛添知事 
しかし、再編によって朝鮮学校を復活させるための時間的余裕は、あまり残っていない。7月に韓国を訪問した舛添要一都知事に対し、朴槿恵(パク・クネ)大統領は首都圏で「第2韓国学校」をつくるための用地確保に協力を要請した。民団関係者によれば、「すでに建設費用は本国から送られてきており、土地さえあればいつでもつくれる状態」だという。 
「第2韓国学校」が開校すれば、入学希望者の多くが受け入れられることになり、朝鮮学校からの流入にも拍車がかかる可能性が高い。
東京韓国人学校
さて、この状況、2016年の今日一体どうなったのでしょうか。2014年の時点では、上にあるように、入学希望者のほうが超過していたのですが、2016年の時点ではそうではないようです。

ただし、都内に第二韓国人学校ができた場合、朝鮮人学校から流入することも考えられるのでしょうか。現時点でも、間に合っているのですから、新しい学校ができたからといって、急激に増えるということは考えにくいと思います。

このあたりが全く報道されていません。ただし、これがどうなろうと、舛添知事の政治資金問題や公用車の使いみちが出鱈目であったことには変わりないですが、それにしても、全く報道しないというのも考えものです。

それにしても、舛添知事の都市間外交ですが、成果といえば、ひよっとしたら、朝鮮人学校の生徒を韓国人学校にぶんどることに加勢したことくらいというのであれば、あまりに情けないです。その他に何か舛添知事の都市間外交で成果があるというのなら、教えてほしいものです。

韓国人学校の定員が現在のところ、足りているというのであれば、やはり、最初に都が構想していたように、保育園などにするのが筋であると思いますが、それでも韓国人学校にするというのなら、舛添知事はその理由を公表すべきです。

結局のところ、舛添知事は都政を預かって2年が経過したのですが、明確な成果と呼べるものはないです。国に先駆けてディーゼル規制や認証保育所など、独自の政策を実現した石原都政に比べれば明らかに見劣りします。東京五輪という話題を抱えているにも関わらず、メディアへの露出や影響力は低下する一方です。

なんとしても目に見える実績を出したい舛添知事は、都市外交の一貫で貴重な都有地を韓国政府に貸し出し、韓国人学校の用地とすることを独断で決定してしまったのでしょう。

舛添知事は都有地である旧市ヶ谷商業高校跡地を韓国人学校に貸し出すと言うのだが・・・・
現在東京都で待機児童問題は深刻化の一途を辿っており、保育園に必要な用地はいくらあっても足りないです。加えて障がい者向けの特別支援学校や、高齢者向けの特養など、土地がなくて「順番待ち」をしている都民のための福祉施設は目白押しです。そんな中でどうして都市外交が、外国人学校の設立が優先されるのか。舛添知事の「政治パフォーマンス」と受け取られるのもやむを得ないでしょう。

最近の舛添知事に対する追求をみていると、政治資金の使いみちや、公用車の使いみちなどがほとんどで、本筋ともいうべき、都市間外交の是非、その象徴的な出来事でもある、舛添知事の独断による、韓国人学校への都有地の貸与など全く追求されません。本当に異様です。

最初は、高圧的で、公用車の使い方や、別荘通いなど、批判されても意に介さなかった舛添知事ですが、最近はそれを改める姿勢を見せています。

しかし、都有地の韓国人学校に対する貸付に関しては、全く追求されないので、今のままだといずれ本当に韓国人学校に貸与され、建物が建築されてしまうかもしれません。今のところ、今年度末まではこの都有地は、改築中の区立小学校の仮校舎として利用されています。しかし、来年からはこの小学校の改築も終わり、今のままでは来年は韓国人学校が建設されることになります。

この問題、このまま放置しておいて良いはずがありません。様々な事実を明確にして、決着をつけるべきです。

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