17日の阪神大震災15年追悼式典で、皇太子殿下が賜れたお言葉の要旨は次の通り。
本日、阪神・淡路大震災から15周年を迎えるに当たり、亡くなられた6400余名の方々に、あらためて深い哀悼の意を表します。折しも数日前にハイチで発生した大規模な地震により、多数の死傷者が出て、被災地は極めて深刻な状況にあるとも伝えられています。今回の地震で亡くなられた方々にも心から哀悼の意を表すとともに、ご遺族と被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げ、復旧や復興が早く進むことを願っております。
震災から1カ月後、私どもも2度にわたり被災地を訪ねました。過酷な現実を前に深い悲しみに沈みつつも、互いに声を掛け合い励まし合って、困難を乗り越えようとする人々の姿が、今でも深く脳裏に刻み込まれています。
震災から15年、この間も各地で大きな災害が発生しました。兵庫の経験と教訓が被害の軽減や復旧・復興に生かされてきたことは大変意義深いことと思います。これからも震災の経験を生かして皆が助け合い、安全で安心して暮らせる地域づくりが進められるとともに、その過程で培われた知恵が、国の内外を越えて次の世代に継承されていくことを期待します。
追悼15周年の番組を見ていて考えたこと
見過ごされた方、YouTubeに番組がアップロードされています。是非ご覧になってください。
http://wwwz.fujitv.co.jp/kobe/index.html
この番組を見て感動するとともに、震災時の報道などのありかたに関心をもつに至りました。神戸新聞の当日の朝刊は、今でも手元にとってある人がいるそうです。それだけ、勇気づけられたのだと思います。この番組の中で、新聞販売店を運営していた方がなくなりましたが、その方の息子さんが、まだ、亡くなった方が瓦礫の下にいるというのに、新聞配達をしたことに感銘を受けました。また、おそらくその方が手渡したと思われる神戸新聞を受け取った方が、後に神戸新聞社に送ったお礼の手紙の内容に感動しました。
さらに、上記のあらすじにでていた、論説委員長の論説の内容にも感銘しました。随所に当時のドキュメンタリーフィルムも、挿入されていて、被害の様子が生々しく伝わってきました。こうした内容を見ていると、本当に新聞、特に地方新聞の役割は大きなものだと改めて、感じました。また、当時は、デジタルカメラが普及していなくて、光学式のカメラで撮影していたのが、時代を感じさせました。震災のも最中に印刷所まで、フィルムを届けるのに並々なら苦労をしてたのが印象的でした。今なら報道関係なら、動画も、静止画も、撮ったその場から、送信できます。
新聞は、震災の時に、地元の情報を発信するととも、新聞を見た人々に勇気と安心感を与えていました。これなど、全国紙などにはなかなかできないことであり、やはり、地元の地方新聞ならではのことだと思いました。
本日は、アメリカの新聞の現況などが報道されていました。アメリカでは、ニュースをインターネットで見る人がかなり増えていることと、アメリカの新聞はかなりの部分広告料に頼っているので、最近の不況で経営難に陥って閉鎖する地方新聞があとをたたないそうです。残っている新聞社でも、リストラが進行していて、ニューヨーク・タイムズのピューリッツァー賞を受賞したような記者でも、リストラ候補にあがっているそうです。
テレビでも、アメリカの有識者が、このアメリカの新聞の有様関して、由々しきことだと語っていました。インターネットのニュースはほとんどが無料で読むことができます。しかし、地方特有のニュースはないとか、不特定多数の人に読まれることを想定してつくられているので、そもそも、中身が薄いとか、どのような立場で報道しているのかも、分かりかねるとか、特に、地方で本当に必要とされる地方に関するニュースが入手できなくなりつつあることには、かなりの危機感を感じてるようでした。日本では、アメリカのように広告に頼る度合いはすくなく、大部分が購読料によって成り立っているので、すぐに経営破綻することはないそうですが、それにしても、日本でも、新聞購読者層が減っているので、いますぐではないにしろ、いずれ経営破綻するところでもでてくる恐れがあるそうです。
しかし、アメリカには新たな動きがあります。インターネットで情報を配信するのですが、地元でNPO法人を設立して、そのNPOに地方の新聞記者を登録して、報道するというものです。これなら、NPOの設立趣旨を知ることができれば、どのような立場で報道しているのかよく分かるし。しかも、地元のニュースが多く配信されます。これは、なかなか良いやり方です。私は、新聞というと、大手新聞などの偏向報道ぶりが目立ので、極端なことをいえば、あまりに酷い偏向報道を繰り返す新聞は、消えた方が良いのではないとさえ思っていました。
しかし、やはり、先のテレビ番組を見ても、本当に地方新聞は必要だと感じました。地方新聞にもいろいろありますが、神戸新聞のようなところには、末永く頑張ってもらいたいものです。サイトで、偏向報道をしているかどうか調べてみましたが、どこの新聞にもありがちな多少のバイアスはみられましたが、目だったものはありませんでした。しかし、地方新聞でも、偏向報道を繰り返すようなところは、消えていただきたいです。もし、営利企業としては、やっていけなくなっても、アメリカのようにNPO法人として、存続して欲しいものだと思いました。そうしてNPOで実施するということも、市民のボランテアを募ったり、さらには、市民から寄付金を募ったりして、より市民に近い存在になれるのではないかと思います。これからの新聞のことを考えると、選択肢として良いものだと思います。
私のブログでは、NPOに関しては、過去にいろいろと掲載してきました。その中で、日本ではなかなか有能で大規模なNPOを設立しにくい風土があることも掲載してきました。これからの時代を考えるねと、日本でもNPOが活躍しやすい土壌をつくって行くべきだと思います。
最後に、震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りさせていただきます。
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