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2013年2月7日木曜日

「北方領土の日」に寄せて ロシアの「対中安保脅威」がカギ 名越健郎・拓殖大学海外事情研究所教授―【私の論評】北方領土は、北海道の島々!!北方領土のウクライナ人の多さや、対中脅威が返還の契機となるか?

「北方領土の日」に寄せて ロシアの「対中安保脅威」がカギ 名越健郎・拓殖大学海外事情研究所教授



2月7日は「北方領土の日」だ。領土返還要求運動の盛り上がりを図る行事が全国で行われる。約70年前のソ連の不法占拠に端を発する北方領土問題の解決には、ロシアに返還を決断させる衝動が生まれることが不可欠だが、キーワードは「経済」よりも「安全保障」にありそうだ。

過去の交渉でソ連・ロシアが領土問題で歩み寄ろうとした契機は、安全保障上の危機感だった。1972年1月、当時のグロムイコ・ソ連外相が訪日し、佐藤栄作首相に対し、「1956年の日ソ共同宣言に回帰し、(歯舞(はぼまい)・色丹(しこたん)の)2島を渡して平和条約を締結する案を共産党政治局に提示したい」と述べたことがある。それまでソ連は「領土問題は解決済み」の姿勢だったが、ニクソン米大統領訪中を翌月に控え、米中接近を恐れて日本にアプローチしたもようだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ロシアが昨年来、日本との防衛交流や安保対話を求めているのも、中国への安保上の脅威感によるものだろう。外交権限を持つプーチン大統領が対中脅威感に触発され、持論の「2島」以上の譲歩に踏み込むかどうかが焦点になろう。

ただし、東アジアの際どい均衡の中で、尖閣問題を抱えるわが国が中露離間外交を画策するのはリスクが大きい。日米同盟を再構築した上で中露に対処し、北方領土問題でロシアの譲歩を促すべきだろう。(寄稿)

この記事の詳細はこちらから!!

【私の論評】北方領土は、北海道の島々!!北方領土のウクライナ人の多さや、対中脅威が返還の契機となるか?



こちら北海道は、函館からブログを発信していますから、本来北海道の話題も多く提供すべきなのでしょうが、最近はほとんど話題が中央の話になっています。本日は、北方領土の日ということで、最近あまり話題にならないこの話題を提供させていただくこととしました。まずは、上に北方領土の地図を掲載させていただきました。クリックすると拡大しますので、是非ご覧になって下さい。

新聞などでも、この話題あまり大きくはとりあげられてはいませんが、日本にとって重大な問題であるには変わりません。新聞のほか、フエイスブックを見ていたら、西村幸祐氏の記事をみかけましたので、以下に掲載します。

西村幸祐氏
いわゆる北方4島は「北方領土」ではありません。というのが僕の解釈。
北方4島は北海道の島です。
正しい「北方領土」とは、千島列島全部と南樺太です。なぜなら、わが国は昭和26年(1951)のサンフランシスコ講和条約締結で、千島列島と南樺太の領有権を放棄しただけで、他国への帰属を決めたわけではありません。現在は、昭和20年(1945)に一方的に日ソ不可侵条約を破って不法に侵略、占拠された地域をソ連が不法占拠し、その後ロシアがそのその不法状態を継続しているに過ぎないからです。
 全くおっしゃる通りです。北方4島は、北海道の島なのです。西村氏のおっしゃる通りで、当時のソ連が不法占拠したのです。しかも、不可侵条約を破ってです。そうして、不可侵条約をなぜ破ったかといえば、開戦当時の日本軍はあまりに強くて、当時のソ連も迂闊に手を出せるような相手ではなかったからです。

それが、大東亜戦争の末期になり、日本が完璧に疲弊した頃をみはからって、侵攻したわけです。全く盗人猛々しいとはこのことです。

日本とソ連が衝突したのは、このときがはじめてではありません。大東亜戦争の前に、当時のソビエト満州国境のノモンハンで衝突しています。そのときの戦況はどうだったといえば、なにやら、日本が一方的に負けて、小太平洋戦争の様相を呈したようなことがまことしやかにいわれていましたが、最近の研究で、無論日本も被害を受けてはいましたが、ソ連側も甚大な被害を受けたことが明らかになっています。

これに関しては、下の動画シリーズをご覧いただければ、当時の歴史背景も含めて良くご理解いただけるものと思います。


北方領土では、ウクライナ人も多いです。1989年の調査では12%、1991年の調査によると全人口の4割がウクライナ人とする調査もあります。ソ連の時代は、ウクライナ人は、ソ連の同胞でしたが、ソ連が崩壊してからは、ウクライナ人はもともとは外国人ということになります。

ウクライナ人というと、昔から美人が多いことで有名です。ロシア、ポーランド、ベラルーシに囲まれた東ヨーロッパの国・ウクライナ。旧ソ連に属していたということもあり、寒く閉ざされた地というイメージが強いです。一年で最も熱い8月でさえ気温は20度を下回るそうです。

だが、ウクライナのチアガールたちはそんな寒さなんて関係ありません! 美女ぞろいでとっても活発、真夏以上にホットです!

ウクライナの美女だらけのチアガール軍団は首都・キエフに本拠地を置く「レッドフォックス」だ。チアガールといえばプリーツのミニスカートが定番だが、彼女たちは水着、民族衣装、闘牛士、ときに「レッドフォックス」らしくキツネのしっぽまでつけちゃって小悪魔的な魅力も披露しています。この写真を以下に掲載します。




さて、話が少し脱線してしまいましたが、現在の北方領土は、このようなもともとは外国人も多いという土地柄であるということと、ロシアにとっては、上の記事にもあるように、中国の脅威が日に日に増しているということなどを考えると、北方領土の返還なども意外とはやいかもしれません。

下の写真は、2008年当時の新聞の写真です。北方領土がもともと、北海道の島であったことは、歴史的事実であり、これ自体は動かすことはできないということです。ソレは、プーチンも理解しています。


さて、ロシアにとっての中国の脅威とは、日本ではあまり認識されていませんが、相当なものです。それに関して、わざわざロシア側は、懸念を表明したりはしませんが、少し考えただけで判ることです。それについては、以前このブログにも掲載したことがあります。

旧ソ連と同じ罠にはまった中国、米国の仕掛けた軍拡競争で体力消耗―露メディア―【私の論評】ロシアの弱体化を吐露する記事、中国を封じ込めることと引き換えにロシアとの領土交渉を!!

詳細は、上記の記事をご覧いただくものとして、以下にロシア関連部分のみを掲載します。
現在、ロシアのGDPは日本の3分の1以下なのです。日露戦争の頃は、ロシアのGDPは日本の8倍でした。100年間(正確には80年間)で日露の国力は大逆転したのです。



 2010年各国のGDP

1、アメリカ
2、中国
3.日本   5兆4500億ドル
4、ドイツ
5、フランス
6、イギリス
7、ブラジル
8、イタリア
9、カナダ
10、インド

・ ロシア  1兆4650億ドル
こんな国が、アメリカなみの、ミサイル防衛網など、構築できるわけがありません。それから、中国が世界第二位の経済大国になったのは、日本のおかげでもあ ります。それは、このブログに、何回か掲載してきたことですが、日銀が、いつまでも、執拗に増刷拒否など金融引締めをするものですから、固定相場制の中国 は、自国の元を好きなだけ、擦りまししても、日本の円が担保となり、インフレを免れてきたということです。しかし、それも、最近では、効き目がなくなりつ つあります。日本銀行がまともになったら、中国は、あっという間に、経済大国の座からすべり落ちることでしょう。

ロシアの弱体化は明らかです。現状の小国ロシアに、領土問題などで譲歩する必要など全くありません。日本は、日本銀行に金融引締めをやめさせ、円高誘導を やめさせ、また、世界第二位の経済大国に返り咲くべきです。それに、いますぐするしないは、別にして、核武装の論議をはじめるべきです。それだけで、ロシ ア、中国、北朝鮮はかなり脅威に感じることでしょう。

こうしたことを背景にして、日本は、弱体化が明らかになった、ロシアと領土交渉を有利にすすめるべきです。そうして、これは、他国ならどこの国でもやって いることです。日本だけができないとか、やってはいけないなどということはないはずです。そのためにも、一日でもはやく、新たな憲法を制定すべぎではあり ますが、今の日本国憲法の範囲でもできることは、すぐにも実行すべきと思うのは、私だけでしょうか?
 ロシアは、かつてのソ連が最盛期のような経済力は全くありません。それから、この記事には掲載しませんでしたが、人口でも、ロシアは、1億4千万人にすぎません。これは、日本より、2000万人多いという程度です。人口13億人の中国には及ぶべくもありません。それに、ロシアの場合、支配階層であるロシア人の人口は、ロシアは多民族国家であるため、単一民族の日本の日本人より実数は少ないです。

しかも、日本のように四方を海に囲まれているわけではありません。陸続きで中国とつながっています。それどころか、ロシア領内にも多数の中国人が在住しています。

このようなことを考えれば、ロシアにとって中国がかなりの脅威であることは間違いありません。



先日このブログに安全保障のダイヤモンドについて掲載しましたが、東アジアでこのようなダイヤモンドを出している日本です。このダイヤモンドが構築され、効力を発揮するようになれば、中国は戦略を変えるかもしれません。従来は、強国だったロシアの弱り目祟り目に乗じて、南シナ海ではなく、北の海で似たようなことをしでかす可能性もあります。

それから、先ほど脱線したウクライナ人の話ですが、実は北方領土に住む住人の大半はウクラナイナの出身(旧ソ連崩壊時、行政区分的に現居住地区がロシア共和国→ロシア連邦に帰属の為、仕方なく国籍もロシアを選んだ)です。北方領土返還反対運動に、いきなりコサック民兵団体(ロシア本土から来島ではなく、国後・択捉に在住!)が参加してたりするのもその名残です。ウクライナ本土のウクライナ人は旧ソ連恫喝外交の成果に否定的ですが、北方領土在住の元ウクライナ人は自分達の生活に直結する問題の為、偏狭なロシア大国主義に追従しがちではあります。しかし、もともとは、ロシア人ではないため、帰属意識は低いものと思います。

また、日本には比較的長い在日ウクライナ人の歴史あります。ロシア革命の前後、ロシアから日本へ亡命してきた人(白系ロシア人)の中には、シュウエツ家に代表されるようにウクライナ人も多数いました。多くのウクライナ人は日本領である南樺太に定住していたましたが、函館や神戸などで活躍したウクライナ人やユダヤ系ウクライナ人もいました。亡命者は北海道や関東、関西を中心に在住し、一部は太平洋戦争前に米国などへ渡ったが、残ったものは日本国籍を取得し、ウクライナ系日本人の系譜となっています。

戦後しばらくはウクライナ人と日本人の交流は停滞していましたが、90年代末以降、日本政府が興行ビザの発給を緩和して以降、在日ウクライナ人の人口が増加しました。90日を超えて外国人登録を行っている在日ウクライナ人の数は2003年には最大の1,927人にまで急増したましたが、2005年の興行ビザ発給制限の影響で減少し続け、2006年に1584人にまで減りました。先日亡くなったばかりの、日本の英雄でもある大鵬(納屋)幸喜氏の父方はウクラナイ人です。

先日亡くなった大鵬(納屋)幸喜氏の父方はウクラナイ人

その後は、数はほとんど変わらず2010年12月現在では1,507人となっています。在住者の内、女性が1,222人とほとんどを占めている。年齢別に見ると30代前半女性が384人と最も多く、次いで20代後半の322人、30代後半の259人と続きます。在留資格別に見ると、永住者が526人と最も多く、次いで日本人の配偶者等の428人、定住者110人と続きます。かつて主流だった興行ビザによる滞在は2006年の387人から大幅に減少し、今では73人しかいません。

北方領土はもともと、日本の領土ですから、日本と北方領土を自由に行き来できるようにすれば、日本に来るウクライナ人も増えると思います。北方領土からは、モスクワに行くよりも、東京のほうがはるかに近いです。日本各地に在住するウクライナ人も増えると思います。それに、これまで、日本は経済が停滞していましたが、アベノミクスで上向けば、現ロシア政権よりもはるかに巨大な開発をすることもできます。

以上のように、ウクライナ人をうまく味方につけることと、中国の脅威をうまくつかえば、意外とはやく北方領土は、日本に帰ってくることが期待できると思います。今は、日銀人事問題などの大きな問題があり、なかなか手が回らないでしょうが、安倍政権が長期政権になれば、これからの安倍政権の外交に期待したいところです。




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