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2007年10月26日金曜日

会席料理のマナー(2)

上は、蟹の甲羅を利用した、蒸し物。
蒸し物、酢の物-蒸し物には、酒蒸しや、かぶら蒸し、道明蒸し、松茸の土瓶蒸しなどがありますが、茶碗蒸しが最も多いようです。 蓋についた水滴がたれないように注意しながら、ゆっくりと蓋を持ち上げ、膳の右側に置きます。茶碗蒸しの食べ方は、左手で茶碗を持ち、箸の先を茶碗と卵の間に入れて、茶碗にそって箸をまわして茶碗と蒸し卵を離します。それから箸で中身をかき混ぜて、実を取り出して食べます。こうして食べると、食べ終えたあとがきれいに見えます。スプーンを使う場合は、金属音がたたないように注意します。

酢の物は、会席料理の献立では終わりのほうに出てくることが多いのですが、中間に出たり突き出しとして使われたりすることもあります。酢の物は、小鉢に少量盛られて出されます。小鉢を左の手のひらにのせ、親指を縁にかけて持ちます。少量だからといって一度に食べないで、2、3回に分けて食べます。酢のものは食欲を増進させ、口の中をさっぱりさせ、疲労回復にも役立つため会席料理では、酒を飲むときは必ず酢のものを食べて欲しいとの意味合いから膳の中央に置いて提供されます。

止め椀、香の物、果物-会席料理に締めくくりが、ご飯と止め椀、香の物です。ご飯の椀の蓋は、左手で開けて膳の左に、汁物の椀の蓋は、右手で開けて膳の右に置きます。止め椀は、これですべての料理が終わるということから止め椀と呼ばれます。 ご飯と止め椀は、必ず飯碗や椀を手に持って交互に食べます。止め椀から箸をつけます。止め椀の味噌汁は、味噌が沈んでいることが多いので、箸で軽くかき混ぜます。こうすると渇いた箸先に飯粒がつかないように、箸先を湿らすことができます。香の物は、お新香や漬物で、二種盛が基本です。飯碗の底に一口分残すとお替りのサインです。きれいに食べるとお茶のサインとなります。

日本では、果物は菓子として扱われてきたので、会席料理の献立では水菓子と書くこともあります。この水菓子をもって、会席料理の献立は終了です。柿やぶどうなどの種のある果実は、口元に懐紙を持っていき、その中に種を出します。食べ終えたらそのまま懐紙に包んで皿の上に置きます。メロンやすいかは、一口大に切って食べ、食べ終えたら皮は倒して、種をその手前にまとめておきます。皮付きのブドウやミカンなどは、食べた後の皮は、器の端にかためておきましょう。

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