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2017年3月22日水曜日

「小池都知事、いい加減にして!」 「豊洲」で勝間氏、橋下氏の批判相次ぐワケ―【私の論評】このままだと訴訟や、小池知事自身が百条委員会に呼ばれることに(゚д゚)!


豊洲新市場の問題にこだわる小池百合子東京都知事に対し、経済評論家の勝間和代さん(48)がテレビで批判的にコメントして、ネット上で反響を呼んでいる。勝間さんは、小池知事は都民のためにならないことをしているというのだ。

「安全と安心がこんがらがっている」「小池さんは速やかに豊洲に移転すべきだ」。2017年3月20日の都議会の百条委員会では、石原慎太郎元都知事(84)が証人喚問され、小池知事批判を繰り返した。

小池東京都知事 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

    安全」より「安心」

石原氏は、豊洲については、専門家たちが科学的に安全だと言っているとし、地上では地下水を使うわけではなく水道水を使えばいいと指摘した。また、地下水をポンプでくみ上げ、ろ過して海に捨てればいいとも話した。

一方、小池知事も、14日の都議会で、豊洲はコンクリートで土壌が覆われ、土壌汚染対策法上も安全だと認めている。また、都の専門家会議も19日、座長が「科学的、法的には安全」と評価している。

しかし、小池知事は、消費者の信頼は得られておらず安心とは言えない、との認識を変えないままだ。

これに対し、識者からは、小池知事の認識への異論が出ている。

勝間和代さんは、TOKYO MXテレビの番組「バラいろダンディ」への21日の出演で、「この問題を扱うことが都民のためにならないと思っているんですよ。結局、健康問題にそこまで影響がない問題に対して、これだけ多額の時間とお金を使う必要があるのか」と小池知事に疑問を呈した。そのうえで、「もっとちょっと都民のためになることをやってほしい」「小池さん、いい加減にしてほしいんですよ、この問題に対して関わるのは」と訴えた。

勝間和代さん
豊洲移転の延期に当初から異論を唱えている元大阪市長の橋下徹さん(47)も、3月に入ってツイッター上で小池知事への批判を続けている。

  「小池ファースト」

橋下氏は、ツイートの中で、「地下水の環境基準適合は市場開設のための法律上の条件ではない」として、「小池さんは専門家会議とじっくり議論もせずに移転延期判断をした」と批判した。さらに、「小池さんの意思決定こそ100条委員会で追及すべきテーマだ」とさえ揶揄している。

報道によると、小池知事が豊洲問題を7月2日投開票の都議選の争点にすると明かしていることから、都議会などからは、移転の判断を都議選以降に先送りするのではないかとの憶測も出ている。

小池知事と対決姿勢を示す自民党は、3月21日の都連会合で、下村博文会長が豊洲問題について「小池氏が都議選の政争の具にし、自民党にダメージを与える戦略ならば邪道だ」と述べた。小池知事の地域政党「都民ファーストの会」は公明党と選挙協力して過半数獲得を目指しているが、下村氏は、「イエスマンばかり集めたら、都政が失墜する」とも指摘した。

一方、小池知事については、依然として人気が高く、産経新聞社とFNNの合同世論調査で、3月に入っても支持率が80%ほどに達していると報じられている。小池知事は、22日の講演で、「自民党都連には、イエスマンどころかノーマンもいない」と皮肉り、人気をバックに対決姿勢を露わにした。

ネット掲示板などを見ると、「小池が騒ぎを起こしたわけではない」「小池は石原の尻拭いをしてるだけ」などと小池知事を擁護する声が依然としてある。しかし、移転延期を決めたときとは違い、小池知事への逆風も出てきた。「豊洲を政争の具にするのはダメ」「見てきてわかったけど、小池ファーストなんだよな」「そろそろ問題提起じゃなくて具体的な結果が欲しい」といった厳しい意見も書き込まれている。

【私の論評】このままだと訴訟や、小池知事自身が百条委員会に呼ばれることに(゚д゚)!

この所、連日ワイドショーでも新聞でも、築地と豊洲の問題が盛り上がっています。すでに東京にとどまらず、全国的な騒動となっています。

この築地から豊洲への移転問題も大きな争点(ただし延期するという公約はなし)とし、都知事選で選ばれた小池百合子東京都知事ですがその動きに何やら暗雲がたちこめてきたように思います。

今回、非常に気になったのは、移転先豊洲の9回目の水質検査で今までより明らかに高い数値が検出されたとの報告からの流れで、報道された以下の内容です。
【動画付き・豊洲問題】小池百合子知事は都議選の争点を念頭 市場地下水から環境基準79倍のベンゼン…市場関係者は移転にあきらめも
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に動画と、記事の一部分のみ引用します。

 「ショッキングな数字だ」と、会議を傍聴していた築地市場協会の伊藤裕康会長はポツリ。他の市場関係者から「これでは消費者が納得しない」と怒りの声が上がり、過去の調査結果について「(都が)改ざんしていたのでは」と疑問視する声も噴出。「これで移転は終わった」と断言する関係者もいた。 
 専門家会議は近く再調査を実施し3月中に結果を公表するとしたが、移転そのものへの反対の声が高まるのは確実だ。 
 昨年8月に豊洲移転延期を決めた小池氏。この日は「これからの方向性は専門家会議で議論してほしい」と慎重な発言に終始した。ただ「私が結論を出すのではなく、都民に時には判断をしていただく」と“民意”を問う姿勢を強調した。 
 夏の都議選で争点になるかを問われると「これまでの流れに関わってきたのは都議会。そういうことも避けられない」と明言。対立する都議会自民党への攻撃材料にしたい考えをにじませた。 
 昨年からもつれていた市場移転問題。まだまだ収まりそうにない。
この状況、私が懸念していた最低最悪な事態になつたと思います。現在、東京にはオリンピックを始め数多くの問題がありますが、この築地市場の豊洲移転問題は緊急を要する問題です。

今最もやっていけないことは、先延ばしにすることです。例えば民意を問う住民投票にするだとか、夏に行われるであろう都議選の政局にするために、すぐに決めることを避けるなどすることです。

この問題は、伸ばせば伸ばすほど数多くの関係者、ひいては都民が大損失を受けることになります。

これを早期に解決させるためにはもうすでに時期的に論理的な解決方法では不可能で、必要なのは知事による大きな政治決断です。そもそも都知事選は、この豊洲移転問題もその点も大きな争点でした。

無論、各候補者には移転するしないのどちらかの違いがあったにしても、その決断をする覚悟はあるはずでした。多くの都民が、小池知事にも当然それを期待していました。

しかし、実際蓋を開けてみればどうでしょう。小池知事には必要な決断をする覚悟はどうやら無いようにしか思えません。むしろ、最近は進んで混乱させようとしているとすら思えるほどです。

しかも、最低最悪の悪手である豊洲移転問題を都議選のために政治利用しようと考えているのではないかということが、先の報道からかなり明確になりました。

そうして、その疑念は、石原慎太郎氏の百条委員会での証言においてもますます深まりました。

そもそも、豊洲の建物の下はさんざん報道されてきたように、コンクリートで覆われており、さらにはピット状になっていて、空間が空いています。これだと、汚染物質が上まであがってくる心配はありません。

豊洲の地下水を飲料水や、市場で他の用途でも使用とするというのなら、確かに非常に問題ですが、そんなことはありません。

この問題が、報道されはじめたとき、私は安全性には問題がないと感じていたので、調査するのは良いにしても、豊洲移転を前提として、盛り土問題などを含め、当初の意思決定の不備に関しては豊洲移転と並行してすすめるべきであるとこのブログで主張しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
豊洲6000億円の移転費用、実は都民の負担はナシ!?―【私の論評】移転と、意思決定の問題とを分けて考えられない人は緊縮脳の恐れが(゚д゚)!
豊洲市場の水産仲卸売り場(2015年10月)
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
しかし、意思決定の手続きの問題と、豊洲の安全性や、移転などとはやはり分けるべきでしょう。移転はなるべくはやくすすめて、意思決定の手続きの問題はそれとは分けて徹底的に原因を究明し、二度と同じようなことが起こらないように、意思決定のシステムを構築しなおすべきでしょう。

意思決定の問題はなおざりはできないが・・・・・・
さて、この件については、意思決定とか安全性の問題のほかに、さらに根深いものがあるような気がします。 
これは、オリンピックの問題に関して考えると、合点がいきます。様々な施設に関して、経費がかかり過ぎであることが問題になっています。 
確かに、経費のかかりすぎは問題ですが、何やら最近では、国や都の財政でも、とにかく緊縮するのが絶対善であるかのような風潮です。このような人たちは、頭が緊縮にとりつかれて、脳が緊縮脳とでも形容すべき状態になっているのでないでしょうか。豊洲やオリンピックの問題に関しては、やはりこうした風潮が影響しているのではないかと思います。 
とにかく、あまりにも長い間デフレが続いしまったため、家計においては何でも節約するのが善であり、それはデフレ防衛のためには、当然のことなのですが、国や都の財政にまで、それが当然というか絶対善であるかのような考えの人が多いです。特に、マスコミの報道ぶりにそのような考えがありありと透けて見えます。 
マスコミや、国民が無自覚にデフレ政策を求めてるような風潮があります。 概算要求の記事などでも「もっと歳出をカットしろ」「借金するなバカ野郎」のような内容が飛び交うのが定番のようになっています。 
需要不足のデフレ下で需要抑制策の緊縮財政を行ったら逆効果なのに、そんなこともわからない人が多いようです。無論、政府や都が際限なく公共工事を行なうといっても限界があり、その限界を超えてしまえば、公共工事の供給制約が発生してしまうとか、クラウディング・アウトが生じてしまう負の側面はあります。

しかし、バランスをとって実行すれば、それは悪いことではありません。さらに、緊縮の反対の積極財政の方法は他にも、減税や給付金などもあります。 にもかかわらず、未だに緊縮財政=絶対善、果ては金融引き締め=絶対善だと信じて疑わないようなマスコミや多くの国民が存在することに辟易とすることがあります。こういう人たちは、国や都の財政をあたかも個人の懐具合のように考えていて、国や都が大量の資金を投じて何かを行えば、そのお金は世の中から消えてしまうと思い込んでいるのではないかとさえ、思ってしまうことがあります。
この記事では、豊洲移転をことさら大問題化するマスコミに対して彼らは積極財政や、金融緩和に反対しなんでも緊縮が良いと思い込んでいること揶揄して、彼らの頭を緊縮脳と呼びました。そうして、「意思決定の問題と、移転」とを分けて考えられない、彼らの硬直した頭のことを経済面での緊縮が良いと思い込む頭と同じ緊縮脳であると、さらに揶揄しました。

しかし、今から考えると、一番の緊縮脳は小池知事だったということです。「意思決定の問題と、移転」とを分けて考えていれば、豊洲の移転は早期に実行できたでしょうし、さらに意思決定の問題に関しては、さらに都議選での争点化も可能です。どうしてそのようにしなかったのか、本当に不思議です。

やはり、小池知事は緊縮脳だということでしょうか。




そういわれてみれば、小池知事は「もったいない」を東京五輪で国際語にしようと、意気込んでいましたが、これまさに緊縮脳ということでしょうか。しかし、だとすれば、どんな場合にでも節約に走るはずなのですが、そうでもありません。

小池知事は、20年にわたって多くの都職員が尽力し、専門家が知見を寄せ、都議会の承認も得た末に、石原氏が決断(裁可)したプロジェクトを、自らの「感性」で止めたのです。

そうして、この延期は小池氏の選挙公約には、明記されていません。小池知事は、重要な「延期」を決める際、議会に諮ることすらしなかったのです。つまり独断で決定したのです。

開会中の都議会では、補正予算として50億円が、市場移転延期に伴う業者への補償金として計上されました。これは、市場会計(独立採算事業である市場の勘定)から支出される予定ですが、この会計は築地だけでなく、東京の全市場のものです。当然、他の市場関係者からは不満の声が漏れ始めています。

加えて、50億円は暫定で、今後膨らむ恐れも大です。となれば、血税である一般会計で負担せざるを得なくなるのです。このようなことで、小池知事は、「もったいない」を標榜できるのでしょうか。

このままだと小池知事は豊洲移転をしないまま都議選に突入するでしょう。都民の「被害額」は数億から数十億にまでかさむことになります。

そうしてこの延期には、科学的根拠がありません。単なる小池知事の得体のしれない「安心」のために延期されるのです。このレベルだと、なにもせずに都議選までひっぱるようならば、都民から訴訟が起きる可能性もありますす。さらに、小池氏が政治的に頓挫したら数年後に百条委員会に証人によばれることになるかもしれません。

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