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2015年12月3日木曜日

【菅元首相敗訴】「真実の勝利」 安倍首相が“勝利宣言”―【私の論評】菅元総理は、やるべきことがあったのに何もせず、さらに恥の上塗りをした(゚д゚)!

【菅元首相敗訴】「真実の勝利」 安倍首相が“勝利宣言”

敗訴した菅元首相


 「真実の勝利ではないかと思います」-。安倍晋三首相は3日、菅直人元首相から損害賠償などを求められた訴訟で、東京地裁が菅氏の訴えを退けたのを受け、自身のフェイスブックで“勝利宣言”した。

安倍首相は自身が発行したメールマガジンの記事をめぐり、東京電力福島第1原発事故の政府対応で「海水注入を中断させかねない振る舞いが菅氏にあったことなど記事は重要な部分で真実だった」とした判決にふれ、「官邸における原発事故問題の本質を真正面から認めていただきました」と歓迎。「海水注入は吉田(昌郎)元所長の英断であったという真実が確認されました」とつづった。

 訴えでは、安倍氏は平成23年5月20日付の記事で「3月12日の海水注入は菅氏が決定したとされているが、実際には注入は菅氏の指示で中断されていた。しかし側近は『注入は菅氏の英断』とする嘘をメディアに流した」などと指摘。しかし菅氏は実際には注入中断を指示していなかった上、吉田所長(当時)の判断で注入は続けられていたのに、安倍氏は嘘を書いて菅氏の名誉を傷つけた、と主張していた。
【私の論評】菅元総理は、やるべきことがあったのに何もせず、さらに恥の上塗りをした(゚д゚)!


東京電力福島第1原発事故の政府対応をめぐり、安倍晋三首相が発行したメールマガジンの記事で名誉を毀損(きそん)されたとして、菅直人元首相が安倍首相に謝罪記事の掲載や約1400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が3日、東京地裁でありました。永谷典雄裁判長は「記事は事故対応の詳細が判明する前に発信されていた上、菅元首相の資質や政治責任を追及するもので公益性があった」とし、菅元首相の訴えを棄却しました。

安倍総理の事実上の勝利宣言である、フェイスブックのメッセージの内容を以下に掲載します。



これは、まさに真実の勝利です。当時の吉田所長による海水注入継続については、このブログでも過去に掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
実際は海水注入停止せず 「注入継続が何より重要」 第1原発所長が独自判断―【私の論評】ブラックホーク・ダウンの事例は現場の指揮官が意思決定できることの重要性を示している!!
2011年3月12日水素爆発後の福島原発1号機 
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は2011年5月26日のものです。以下に菅元総理が、海水注入を中断させていたことをうかがわせる内容の部分のみ掲載させていただきます。
東京電力福島第1原発1号機への海水注入が一時中断したとされた問題で、東京電力は26日、実際には海水注入の停止は行われていなかったと発表した。 
同原発の吉田昌郎所長が「事故の進展を防止するためには、原子炉への注水の継続が何よりも重要」と判断し、実際に停止は行わなかったという。本店の指示に反し、現場が独自の判断をしていた。指示系統のあり方が問題となるとともに、事故対応をめぐる連携の悪さが改めて浮き彫りとなった。 
会見した東電の武藤栄副社長は「これまで、説明してきた中身が、現場が錯(さく)綜(そう)する中で事実と違い、申し訳ない。コミュニケーションの行き違いがあった」と謝罪した。 
吉田所長の判断については「技術的には妥当だった(武藤副社長)とした。吉田所長の処分については今後検討するという。 
東電によると、海水注入は3月12日午後7時4分に開始。21分後の午後7時25分に、首相官邸に派遣した東電社員から「首相の了解が得られていない」との連絡が東電本店にあったため、本店と原発でテレビ会議を行い、注入の停止を決定した。しかし、吉田所長はその決定に従わず、独自の判断で注入を続けたという。
海水注入は菅氏の指示で中断されていたことをうかがわせる内容が太字の部分「首相の了解が得られていない」です。これについては、当時この元記事以外の複数のメディアでこのことが報道されていました。

菅元総理は、積極的に海水注入中断を指示していたのか、それとも消極的にしていたかは、わかりませんが、実質的に中断を指示していたのは間違いありません。

さて、この記事においては、私の論評として、菅総理が当時すべきことも掲載しました。その部分も以下に掲載します。


ソマリアのモガディシュで撃墜された、ヘリ、ブラックホーク
菅さんが、なぜ、注水に関して、了解しなかったのか、あるいは、吉田所長がなぜ了解なしに、注水を継続したのか、それらを追求して真実を明らかにすることも必要だとは思いますが、上記のアメリカ軍でも、意思決定方式を変えている(ブラックホーク・ダウンの事故を受けて、アメリカ軍が意思決定の大部分を現場に移譲したこと)わけですから、今までの意思決定の不備など今回の事例を参考にして、変更していくべきだと思います。 
それなしに、菅総理がどうの、吉田所長がどうの、東電がどうのということばかり論議していては、全く埒があかないと思います。 
今回の原発事故は、国のエネルギー政策という大きな問題、課題への対応もさることながら、類似もしくは、予想もしないような危機に瀕したとき、どのような意思決定をすべきかなどを含めて、危機管理システムの必要性を訴えかけているよう思えます。
ドラッカーもいっています、頻々として類似の問題が発生する場合は、最早、人の問題ではない、システムの問題であり、すみやかにシステムを変更すべきだと主張しています。まさに、その通だと思います。菅さん、いろいろと非難されていますが、これから、どのように対処するかで、菅さんに対する歴史的評価も変わって来ると思います。 
クリントン氏は、上記の失敗(モガディシュの戦闘のアメリカの大失敗)の後、真摯に反省して、軍隊の意思決定方式を変更したり、現在も引き続き行われている、無人偵察機やそれによる攻撃などへのシフトを最初に意思決定しました。だから、それなりの歴史的評価があります。それをしなかったとしたら、ただの馬鹿でど助平な元大統領となってしまったかもしれません。 
菅さんも、このまま何もしなければ、ただの、馬鹿で無能な、空き缶首相ということになるでしょうし。システムを変更すれば、変更したという功績は残ります。さて、これから、菅さんは、どちらの道を選ぶのでしょうか?私は、危機管理システムの構築と、原子力行政の抜本的見直しなどすれば、それなりに評価されることになると思いますが、それは、誰の意見にも左右されない、菅さん自身の意思決定が必要不可欠と思います。
菅元総理は、本来総理在籍中に、自分の誤りを認めて、原発事故のときなどの意思決定などの方式をアメリカの軍のように現場に相当な部分を移譲することを意思決定すべきでした。

しかし、菅元総理は、総理在任中にはそのようなことは全くしませんでした。本来ならば、在任中に完璧にできなくても、それに着手して、後の政権に譲るくらいのことはすべきでした。

その意味では、上で当時批判したとおり、何もせずに、ただの、馬鹿で無能な空き缶首相ということになりました。

そうして、あろうことか菅元総理は安倍首相を訴えるという暴挙に出ましたが、結局敗訴して、恥の上塗りをしました。

やるべきことがわかっていない人のやることは、本当に滑稽としか言いようがありません。そうして、それは菅元総理に限らず、今の民主党の幹部も変わりないです。何をすべきか、何もわかってないです。ただ、政権与党ではないので、ボロが目立たないだけです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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