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2017年4月26日水曜日

【復興相辞任】「#東北でよかった」 失言逆手…自慢ハッシュタグに共感広がる―【私の論評】今村が「身の丈知らず」の愚か者に成り果てた理由(゚д゚)!

【復興相辞任】「#東北でよかった」 失言逆手…自慢ハッシュタグに共感広がる

今村雅弘
 「#東北でよかった」。東日本大震災を巡る今村雅弘前復興相の「まだ東北で良かった」発言を逆手に取り、「東北に生まれて良かった」「東北を訪れて良かった」という趣旨のつぶやきや画像がツイッターに続々と投稿されている。

ツイッターは「#」を付けた単語をハッシュタグと呼び、これを付けて投稿すると、キーワードとして検索しやすくなる。

「#東北でよかった」のハッシュタグが付いた投稿には、東北各地で撮影された桜や紅葉の景色や、仙台七夕や青森ねぶた祭など東北の夏祭りなどの写真が「誇れる故郷」「東北の景色がすき」などのつぶやきとともに投稿されている。東北以外からエールを送る声も書き込まれている。

「失言が、#をつけたことで郷土愛に変わった。 失言する人がいる一方で、その失言を『東北の魅力を発信するハッシュタグ』にして、東北を盛り上げよう、応援しようとする人もいる。そんな国でよかった。こんなに泣けるハッシュタグは初めて」と書いた人もいる。

【私の論評】今村が「身の丈知らず」の愚か者に成り果てた理由(゚д゚)!

今回の今村雅弘の失言は、さすがにあり得ないと思います。マスコミが一部を切り取って報道をするのはよくあることで、今村雅弘の前回の失言はその要素が強く、あれでは激高するのも無理はなく、あれで辞任になるとは思いませんでした。

何しろ、テレビの画面では本の数分でしたが、実際には記者と今村氏のやりとりは、27回にも及んでいました。今村氏は当初、自主避難者の扱いについて国の考えを淡々と説明していたのですが、21回目のやり取りで、フリー記者が「責任持って回答してください」と迫ると、今村氏は「なんて君は無礼なことを言うんだ。ここは公式の場だ。撤回しなさい!」「人を中傷、誹謗(ひぼう)するようなことは許さない」などと怒りを爆発させたのです。

2人のやり取りは、何と27回も続いたのです。今村氏は4日夕方、復興庁でぶら下がり取材に応じ、「ちょっと感情的になってしまった。改めておわび申し上げ、今後はこういうことがないよう冷静、適切に対応していきたい」と語っていました。

しかし、今回の発言に関しては、いくらマスコミが切り取ったにしても、「まだ東北で良かった」などという発言はどう考えても不適切です。

以下に問題となった今村雅弘の発言の動画を以下に掲載します。


火消しに走ったというか、その場で素直に詫びた安倍総理の対応は良かったと思います。もし、あの場で、総理が何も発言をしなければ、後々かなり問題になったかもしれません。

この動画を見ていて、唖然としましたが、言い方をもっと変えるべきだったと思います。東京などで被害が起こるととんでもないことになるということを言いたければ、現在や過去の話ではなく、未来の話として、英文法でいうところ未来形で話をすべきだったと思います。

「東京で同じような地震や津波が発生した場合、さらに甚大な被害が起こることになるかもしれません」などと発言すれば、復興に関して広くアピールできたし、問題になることはなかったと思います。

しかし、「東北だから良かった」というのでは、どう考えても問題発言になるのは必至です。今村は、天変地異とはいえ、無辜の同胞二万が無念のうちに亡くなったあの大地震をなんと心得ているのでしょうか。大臣をやめるだけではなく、議員辞職し、被災地に対して謝罪行脚をすべきです。

到底まともな人の心を持っているとは思えない鬼畜の発言としか言いようがありません。

そもそも、今村といえば、2005年の郵政国会で郵政民営化法案に反対したことを原因に自由民主党から離党処分が下された政治家のうちの一人です。このときに離党処分になった多くの議員が復党しています。

2005年 08月 08日  参議院本会議 郵政民営化関連6法案採決

2005年、第44回衆議院議員総選挙において衆議院本会議で郵政民営化法案に反対票を投じた自民党議員は党議拘束に造反したとして、自由民主党の公認が与えられませんだした。党から公認されない中で衆議院議員となるには党の公認候補(または支援候補)に対立する候補として立候補するしかありませんでした。

離党勧告となった造反議員は将来における復党を目指し、その後の議員活動も政府案に賛成するなど自民党に賛同する行動をとっていました。

2006年9月26日、総理総裁が小泉純一郎から安倍晋三に交代し、造反無所属議員12人は首班指名でも安倍に投票し、自民党に賛同する行動をとり続けました。

そんな中、青木幹雄など自民党参議院幹部を中心に、造反組を復党させる案が浮上しました。10月に自民党の有力者の会合で造反無所属議員12人を復党させる案に賛成する意見が多数出たため、造反議員の復党が現実味を帯びてきました。以下が造反無所属議員のリストです。無論、今村雅弘の名前も掲載されています。


2007年の第21回参議院議員通常選挙において、地方に強固な支持基盤を持つ議員が多い造反組の協力が必要とする考えからです。造反議員としても復党となれば、自民党議員として自民党の会合に参加できることや政党助成金が受け取れるなど復党のメリットを享受できます。

一方、自民党内部からは造反組の選挙区に「刺客」として当選してきた議員や郵政民営化を訴えて初当選した新人議員を中心に復党に反対する意見も出ました。

2007年9月には誓約書を提出していなかった平沼赳夫元経産相も誓約書を提出せずに復党することが内定していると報道されました。そのため、離党勧告を受けた無所属造反組は全員復党が可能となる見込みとなりました。

8月の第1次安倍改造内閣・自民党役員人事において自民党選対総局長に就任した菅義偉は「私の仕事は首を切ること」と発言していること、また、麻生太郎自民党幹事長なども、片山さつきや佐藤ゆかりを党の主要ポスト(それぞれ党広報局長、幹事長補佐)から外すなどしています。

安倍政権は閣僚が不祥事を連続させるためガタガタの状態であり、このままでは衆院選に敗北することに危機感を覚えた自民党執行部は「次の衆院選では勝てる候補しか公認しない」「まぐれ当選の人物より、実力・実績のある人物を公認したほうが確実」という方針をとったため、いわゆる小泉チルドレンは次期衆院選においていっそう厳しい立場に立たされました。

しかし、安倍首相が9月12日に辞任し、後継首相に福田康夫がなり、事態は急変。後任幹事長である伊吹文明が平沼の求めている落選造反議員との同時復党は難しいとの趣旨の発言を行っています。結局、平沼は復党から「自民党でも民主党でもない第三極の結集」を掲げて2008年に落選した造反組らを中心とする「平沼グループ」を旗揚げし、復党にこだわらない方針へ転換しました。

このように、今村雅弘は郵政造反して自民党から離党を余儀なくされたのち、第一次安倍の時に温情で自民党に再度拾われた身です。にもかかわらず、居丈高になり、第二次安倍内閣で閣僚となり安倍総理に砂をかけるとは、とんでもないことです。今村は、第一次安倍の時に復党していなかったら今頃国会議員ですらないということも十分考えられました。

このようなことを考えると、安倍総理は今村の今回の失言に関しては、内心烈火の如く怒ったことでしょう。

今村は、二階派(志帥会)所属の議員ですが、二階氏は今村擁護発言をしています。今村復興相が26日、辞任しましたが、安倍首相は自らの任命責任を認め、国民に陳謝しました。
問題の発言から半日という異例の早さで更迭された今村復興相。安倍首相は政権へのダメージを最小限に抑えたい考えなのでしょう。

安倍首相は、「任命責任はもとより内閣総理大臣たる私にあります。こうした結果となりましたことに対しまして、国民の皆様に心からおわびを申し上げます。結果を出すことによって国民の皆様の信頼を回復したいと考えています」

現状では残念ながら与党自民党も、大半の議員は民進党と同レベルです。こういう愚か者を大臣にしてはいけません。共感能力を言語化でき、なおかつ政策センス主体で選んでほしいです。それにしても、人材が不足しているということがわかります。

吉野正芳新復興相
後任には「被災地に寄り添える人物」ということで、福島県選出の吉野正芳衆議院議員が就任しました。政府・与党内にもほとんど、今村復興相の発言に擁護論はないのですが、今村復興相が所属する派閥の会長、二階幹事長は「多少の思い上がりがあった」とする一方で、大臣辞任の必要性については懐疑的な見方を示しました。

自民党・二階俊博幹事長「言葉の誤解はない方がいいに決まっているけど、そういうことがあった場合にはいちいち首を取るまで張り切っていかなくてもいいんじゃないか」

今村復興相の発言は単なる「言葉の誤解」なのでしょうか。二階幹事長のこの発言も今後、波紋を広げそうです。

乾杯する自民党二階派の代議士ら。自民党の二階俊博幹事長(前列左から2人目)
から離れた場所で乾杯する今村雅弘復興相(右から2人目)=25日午後
そもそも、今村雅弘復興相辞任への引き金となった発言は、所属する自民党二階派が25日に開いたパーティーで飛び出したものです。東京電力福島第1原発事故をめぐる失言で窮地に陥った今村氏の「名誉挽回のチャンス」として、二階派が用意したひのき舞台がかえってあだになったのです。同派を率いる二階俊博幹事長の面目も潰れ、年に1度の華々しいパーティーは一気に暗転しました。

今村氏は、二階派所属の鶴保庸介沖縄北方相とともに、パーティーの行事として講演に臨みました。演題は「荒海を航(い)く! 強いニッポンを創ろう」。二階派の配慮に対し、勇んで約20分間、復興や防災への取り組みを語った今村氏でしたが、その中で東日本大震災の被害に関し「東北で良かった」と語ったのでした。

事態は直後に急変しました。講演後の懇親会に駆け付けた安倍晋三首相があいさつの冒頭で今村氏の発言を陳謝したのです。パーティーでの異例の首相の発言に会場の空気が凍りつきました。

にもかかわらず、二階氏の擁護発言です。このような甘やかしが、今村のような「身の丈」を知らない愚かな議員を生んでいるのではないでしょうか。

そもそも、造反議員を復党させたのは、選挙対策でした。そうして、今村が造反議員であるにもかかわらず、大臣になれたのは、今村に能力があったとか、功績があったなどということではなく、派閥の力学によるところです。

このようなことで、大臣になった人間はやはり、「身の丈」知らずの驕り高ぶりが生まれるのだと思います。まともな人が彼の立場であったら、日々感謝の気持ちを忘れることなく、とくかく自分に与えられた職責に日々邁進し、余計なことはしゃべらないと思います。

以前このブログではいわゆる「身の丈」を知らない人間について、掲載していた時期があります。最近は、掲載することもなくなりましたが、再度「身の丈」という言葉の重みを知る機会を得ることのできた出来事でした。

この「身の丈」という言葉、最近は死語に近いものがあります。あまりピンとこない方は、最近文筆家の古谷経衡氏が『意識高い系の研究』という書籍を出版しましたのでこの書籍を読んでいただけるとわかりやすいかもしれません。

この「意識高い系」とは「意識の高い人」のことではありません。あくまで、「意識高い系」です。これは、昔の言葉でいえば、「身の丈」を知らない人ということになると思います。

私は、この書籍を読んでそのように解釈しました。古谷氏は、Yahooニュースで安倍昭恵さんのことを典型的な「意識高い系」と評していました。昔風の言葉でいえば、安倍昭恵さんは「身の丈知らず」ということになると思います。

今村雅弘も典型的な「意識高い系」なのかもしれません。今村については、古谷はかなり痛烈に批判していました。今村についても「意識高い系」という観点から分析してもらえたら、結構興味深いものになるかもしれません。

いずれにせよ、現在は「身の丈」という言葉が死語になったためもあってか、あるいはそういう風潮があったからこそ、死語になったのかはわかりませんが、多岐にわたる分野で「身の丈」を知らない人が増えたようです。

今回は、たまたま、自民党の閣僚だった人についての話を掲載しましたが、民進党の議員にも総統「身の丈知らず」が存在します。官僚にも、大勢います。それだけに限らず、多くの分野でみられます。とにかく私自身は、自分の「身の丈」はいかほどのものか、良く点検して、今村のようにドツボにはまるようなことは避けたいと思います。

それにしても、世の中には「身の丈」を知らない人が大きな問題を起こしているようです。それについては、以下の【関連記事】のところに関連した記事を掲載します。

【関連記事】






2012年12月5日水曜日

【きょうの名言】スポーツのいいところ−【私の論評】日本人は、自分の国の「身の丈」を知らなすぎる!!韓国も、中国も!!

【きょうの名言】スポーツのいいところ:


努力をしても望み通りの結果につながるとは限らない。それは、天才や神の領域があるからで、自分の器をはるか遠くに超える領域に達することは難しい。そこで知ることが重要だ。

為末大さんがツイートする。つぶやき主は、日本陸上界を代表するハードル走者の為末さんだ。

ハードル走者の為末氏
「スポーツのいい所は実は、努力して結果を出す事ではなく、本物に会って自分の限界を知る事。どうにもならない差をはっきりと認めた上で、自分には何ができるのかと考えるきっかけをもらえる。社会に出て驚いたのは思ったより自分の範囲を知らない人が多い事。範囲の外まで努力をして鬱になる人も多い」

特にスポーツは大きな差がつく。それは王者は1人しかいないからだ。「勝利」という結果を得ようとする過程では必ず、自身の限界を悟る地点がある。そこから、自分は何を求めるべきか、何を目指していくべきかを考えなければならなくなる。

何にでも普遍的に通用する示唆を含んだツイートだ。

【私の論評】日本人は、自分の国の「身の丈」を知らなすぎる!!韓国も、中国も!!

上の記事、日本では昔からいわれていることで、いわゆる「身の丈を知れ」というのと同じことだと思います。だからこそ、このような名言は、多くの人々に受け入れやすいものと思います。そうして、為末さんのような方が語るからこそ、この名言は、説得力があり、さらに輝きが増すのだと思います。それと、上の記事は、スポーツの話なので、本日は魅力的なアスリートの写真とともに掲載させていただきます(笑)!!


このブログには、過去においては良く「身の丈」ということを掲載しました。最近は、あまり掲載していませんでしたが、このツイートを読み、最近でも「身の丈」を知らないことによる不都合や、不幸など多く見聞きしていたことを思い出しましたので、本日の話題としました。


このブログで「身の丈」について掲載したのは、あの秋葉原通りの犯人について書いたのがはじめだったと思います。

秋葉原通り魔殺人事件の犯人から学べること-その時々で自分の身の丈を知る努力をせよ!

詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、以下に「身の丈」に関する記述のみを掲載しておきます。
人間の身の丈は、その時々できちんと把握しておく必要があると思います。勿論、身の丈が一生そのままというわけではありません。努力すれば、伸びることもあります。人間の身長と違って、ここでいうところの「人の身の丈」は年をとってからでも本人の努力によりかなり伸びる余地があります。特に得意分野に関してはそうだと思います。しかし、自分の得意な分野であろうとなんであろうと、その時々で自分の身の丈を把握しておくことは重要なことだと思います。これは、簡単なようでいて難しいことです。不当に高く評価してもいけませんし、不当に低く評価してもいけません。それに、身の丈を図る評価軸はなるべくたくさん持っておいたほうが良いと思います。いくつたくさんある評価軸で評価した、多くのものを総合したものが「身の丈」というものだと思います。そのためには、ある程度世間を知らなくてはなりません。自分ひとりだけで考えていたとしても、評価はできません。いろいろな人とコミュニケーションを図ったり、情報を集めることも必要になると思います。
このように「身の丈」というものは、誰にとっても重要なことだと思います。特に最近、個人での「身の丈」については、考えるところがあります。特に最近目立つのは、若い世代で、仕事関係でも、何でも、とにかく時間をかけて頑張れば一人で何でもできると思い込んでいるようなところが見受けられます。とにかく、誰にも相談せず、コミュニケーションもとらず、自己完結的に自分のだけでものを考え、他の人を巻き込むこともせずに、大事をなせると勘違いしている人を良くみかけるようになりました。


天才ならいざしらず、普通の人であれば、「身の丈」を知れば、そんなことは土台無理であり他の人に相談したり、コミュニケーションをとったり、まわりの人を巻き込んだりしなければ、結局大事はおろか小事ですら成し得ないのは、当然のことです。それに天才とは、自分が意識しているいないかにかかわらず、周囲の人に多大な影響を与えています。それは、存命中だけではなく、死後にも与え続けています。だからこそ、天才と呼ばれるのです。

このことを認識していいない人々が増えてきたように思います。そうして、上では、ついつて若者の例をあげましたが、良く考えてみれば、いわゆる高齢の部類に入る人たちだって、そのような傾向がみられます。それは、たとえば、民主党の野田総理や閣僚などです。無論、他の政党の政治家もそのようなことが見受けられます。しかし、特に民主党は際立っていたと思います。

民主党が3年前に政権の座についたとき、私は民主党は経験不足なことは明らかなので、最初は、自民党政権のやりかたを引き継ぎそれから、自分たちらしさを出していくべきだと思いましまた。しかし、彼らは、最初からなにやら憑かれたように、飛ばしはじめました。この様子をみて私は、彼らは必ず大失敗すると思いました。それは、今日見事に的中しました。


なぜ、こんなことを言えたかというと、過去の私のブログにも書いたように、イギリスやアメリカなどの二大政党制をみれば、わかりきっていました。 最近では、両国とも結構せっかちになりましたが、かつては、これらの国々では、政権交代しても、すぐに前政権のやってきたことをすぐに改めることはなく、政権をとってから、半年くらいで徐々に変え、1年経過してから本格的に変えるというのが当たり前でした。その間、マスコミも、現政権のことをあまり批判しませんでした。なぜなら、その時の政治が悪くで問題がおこったとしても、それは、現政権に問題があるのではなく、前の政権に問題があったかもしれないかです。

それに、極めつけは、二大政党のこれらの国では、かつては、政権交代したとしても、現政権と前の政権との違いは、わずか、3割から多くても、4割くらいなもので、あとの7割から6割はほぼ同じでした。このようにして、政権が交代したとしても、いきなり政策が180度転換することもなく、政治の継続性を図っていたのです。

民主党は、こんなことを知ってか知らずが、最初から自民党政権との違いを鮮明にうちだし、どんどん突き進んで、失敗を繰り返し、今日に至っています。まさに、「身の丈知らず」の所業だったと思います。政治家といえば、ある程度以上年齢がいっているのが、普通ですから、現在の若者が、「身の丈知らず」であっても、仕方ない面もあると思います。


だからこそ、上の、為末さんのツイートは、多くの人達に受け入れられるのだと思います。ところで、上記は、個々人の「身の丈」についてお話をしましたが、実は、国家にも「身の丈」というものがあります。そうして、人が「自分の身の丈」を推し量るが重要であるのと同じく、国民が自分の属する国家の「身の丈」を推し量るのも重要だと思います。

私は、日本や韓国、中国などアジアを代表するようなこれらの国々は、「身の丈知らず」だと思っています。ただし、日本の「身の丈知らず」と、韓国、中国のそれとでは、全く方向性が異なります。どのような異なるかといえば、日本は、実際以上に「身の丈をかなり小さい」と捉えており、韓国や、中国などは、実際以上に「身の丈を大きい」と捉えているか、そう見せかけているということです。

中国の「身の丈知らず」とはどういうことかといえば、尖閣問題や、反日デモなどで、「身の丈を大きく」みせていますが、その実は、今年の共産党大会で発表された、中国の長期計画のキーワードの「小康社会」の「小康」と同じように、実は、みせかけよりも、はるかに「身の丈」が小さいということです。


まずは、経済力も、世界第二の経済大国などと虚勢をはっていますが、現実には、一人あたりの
GDPは、日本の1/10未満であるに過ぎません。それに、中国の統計は、そもそも最初から出鱈目ですから、これすら怪しいものです。対外純資産などで比較すると、アメリカは世界一、日本は、世界第二位、三位は、少し前はイギリス(意外でしょう?)だったと思いまずが、最近イギリスは景気が悪いので、今はどうなのかわかりませんが、中国でないことだけは確かです。

それに、最近では、官製反日デモで虚勢をはってみたものの、日本企業が撤退の兆候をみせはじめると、今度は、撤退させないようにと、中国共産党政府が監視をはじめています。なぜ、そんなことをするかといえば、中国現地の日本企業が、中国のGDPの10%以上もつくりだしているからです。これらがなくなれば、ただでさえ今の中国はバブルが崩壊して、経済が落ち込むのは、目に見えているのに、さらに落ち込むことになり、そんなことは、させたくないのです。日本は、中国に対して長年援助をしてきたことをどう思っているのでしょうか?全く身勝手という他ありません。

それに、日本銀行は、中国に多大な貢献をしてきた事実も忘れてはなりません。日本銀行は、過去20年間にわたり、基本的に金融緩和を頑なに拒み、実質上金融引締め政策を実行してきました。これは、中国にとっては、打ち出の小槌でした。中国といえば、固定相場制の国です。固定相場制というただでさえ、安逸な環境のなかで、技術力などが優れた日本が、金融引き締めを堅持するのですから、いくら元を擦り増ししたところで、ハイパーインフレになることもなく、安心して、経済を発展させることができました。そうして、円高の日本からは、中国に多くの企業が進出しました。


そうして、技術移転もかなり行われました。その技術のおかげて、中国は、「世界の工場」を自認できるまでに成長しました。何のことはない、日本は、自らの経済をデフレにして、国内の雇用など犠牲にして、中国に大奉仕をしてきたようなものです。そうして、中国は、そんなことなど、つい忘れ、自分の「身の丈」も推し量ることもできず、とにかく「身の丈」を実体以上のように、思い込んでしまいました。しかし、これも長くは続かないでしょう。安倍総裁が主張しているように、日銀が金融緩和に転じた途端に、ただでさえ停滞している中国経済はズタポロになり、中国人はそのときはじめて、「身の丈」を思い知ることなることでしょう。

これは、韓国も同じことです。韓国は、ご存知のように、李明博の竹島上陸や、天皇陛下に対する傍若無人な発言や、根も葉もない「従軍慰安婦」問題などで、日本に対して居丈高な態度をとっています。そうして、あのサムソンなどの半分国営企業のような企業が、世界トップクラスの企業のようにみせかけていますが、その内実たるや、いつ経済が破綻してもおかしくない状況にあります。これは、このブログにも以前掲載したことですが、韓国は、経済的にも全く先に見込みなく、さらには、物価高騰や、有名大学を出ないと、良い会社には入れないし、入ったとしも、絶対に出世できないなどの、閉鎖的な社会をきらって、毎年、若者を中心として8万人もの人間が、韓国を脱出しています。

これは、北朝鮮の脱北者が2万人程度であるのと対比すると、4倍もの多さです。本来日本が異常な円高で、韓国は異常なウォン安ですから、先の中国と同じよう打ち出の小槌を握っているようなものであり、日本は、中国に対する大奉仕のように、韓国に対しても大奉仕しているはずですが、この有り様です。


こんなことは、戦争をしている国ならいざしらず、そうではない国としては、古今東西に例がなく、韓国が有史以来はじめてではないかと思います。どなたか、そのような事例があるのをご存知のかたは、ぜひご一報下さい。

さて、この二国の「身の丈知らず」は、身の丈をはるかに大きいと思い込んだり、見せかけたりするということです。では、日本はどうかといえば、多くの国民が完璧に「身の丈」を小さく見すぎています。それには、マスコミの日本わい小化報道がかなり影響していると思います。そうして本来はしなくても良い、デフレ・円高を長年続けてきたので、多くの国民が自信を失っているようにみえます。

しかし、そんなことはありません。私は、この三国の「身の丈知らず」を象徴するような写真を本日見つけてしまいしまた。それは、以下の写真です。じっくり御覧ください。記事の内容をあわせてみると、私の言うことが良くお分かりになると思います。


この写真は、以下の記事に掲載されていたものです。

<尖閣問題>日中の経済戦争が勃発か、韓国にとっては大きな商機―韓国紙


詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この写真は、今年の9月12日、陝西省西安市で行われたサムスン電子の新工場の着工式だそうです。この写真良く見て下さい。パワーショベルによる、日本でいえば、鍬入れ式のようなものだと思います。

ずらっと並ぶ、パワーショベルを御覧ください。ざっと20台くらいありますが、写真の解像度が低いので、認識しにくいとは思いますが、Samsungの文字が入っています。これは実は、非常に稀なことです。中国においては、ほとんどがKomatsuなど日本製のパワーショベルを使っています。実は、中国でも日本の小松制作所のような建機をつくることはできず、ほとんど日本から輸入しています。samsungでは、建機もつくるにはつくっていますが、日本のkomatsuのように世界中に輸出されてはいません。中国で、samsungの建機が見られるのは、このような特殊な場合にのみ限られます。小松といえば、全建機に、GPSならびに、コンピュータを設置して、世界中どこに置いてあっても、小松本社が位置を確認できます。そうして、本社でメンテの状況もわかります。無論盗難されても、すぐに位置が割れます。最近では、こうしたことを利用して、建機を売るだけではなく、効率的な配置のコンサルテイングなども行なっています。

そうして、とっておきの素晴らしい機能もあります。もし、建機を納品しても、代金の支払いがない場合など、これらの機能を用いて、機動できないように本社側から操作できます。さすが、小松です。

極端なことをいえば、小松本社では、中国のかなりの部分の建築現場の建設工事を建機が動かないようにして、ストップすることもできるのです。これって、非常に象徴的です。このようなことは、他にもたくさんあります。

中国は、日本の精密な部品を組み立てて、海外に輸出して儲けているだけです。韓国も似たようなものです。samsungの建機の部品にも日本のものも使われています。韓国は、中国よりは、技術的に進んでいるだけで基本構造は同じことです。

実は、中国もそうして、韓国の生殺与奪権も、日本が握っているのです。日本銀行が、金融緩和に転じただけで、両国の打ち出の小槌はなくなり、中国の経済はズタポロ、韓国の経済は破綻します。精密部品や、鉄道のレールや、新素材その他の資源をストップすると、両国ともかなり厳しい状態に追い込まれます。

これを知っていただければ、いかに日本人は、自分の国の「身の丈」を知らなすぎなのかおわかりいただけたと思います。





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