2009年2月28日土曜日

「マスコミ四媒体広告費」は前年比92.4%、インターネットは検索連動型やモバイルが拡大―電通が報告

媒体別広告費(電通調べ)、クリックすると大きく表示できます。

「マスコミ四媒体広告費」は前年比92.4%、インターネットは検索連動型やモバイルが拡大-電通が報告
(この内容ご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
株式会社電通は、2009年2月23日、日本国内の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2008年(平成20年)日本の広告費」を発表した。これによると、昨年2008年(1~12月)の日本の総広告費は6兆6,926億円、前年比95.3%であった。

総広告費は、2004年に日本経済の景気回復基調とデジタル家電やインターネットの普及を背景に4年ぶりに増加し、2005年(前年比102.9%)、 2006年(前年比101.7%)、2007年(前年比101.1%)と増加を続けてきたが、2008年は前年実績を下回った。

2008年前半は比較的堅調に推移したが、後半は減少、2008年の総広告費は6兆6,926億円、前年比95.3%と5年ぶりに減少した。電通は「北京オリンピックなどプラス材料があったものの、世界的金融危機、円高による景気減退が大きく影響した」と見ている。

媒体別にみると、「新聞広告費」が前年比87.5%と大きく減少し、「テレビ広告費」も同95.6%と減少、雑誌(同88.9%)、ラジオ(同92.7%)も減少しており、「マスコミ四媒体広告費」は前年比92.4%と、4年連続して前年を下回ることとなった。

マスコミ広告以外では、「屋外」や「折込」をはじめ内訳のすべてが減少した「プロモーションメディア広告費」(同94.2%)は5年ぶりに減少。

一方、「インターネット広告費」と「衛星メディア関連広告費」は拡大している。「衛星メディア関連広告費」は BS デジタル放送などの増加で前年比112.1%、「インターネット広告費」は検索連動広告、モバイル広告を中心に拡大を続け、同116.3%となった。

2008年(1~12月)のマスコミ四媒体広告費を四半期別にみると、いずれの四半期も前年を下回り、期を追うごとにマイナス幅が拡大。

新聞広告費は、北京五輪、洞爺湖サミット、環境をテーマとした企業広告などのプラス要因もあったが、新聞広告の低下傾向に歯止めがかかるまでにはいかず、 秋以降の世界的金融危機による景気減退が新聞広告費の減少に拍車をかけたようだ。新聞種類別では、地方紙に比べて、全国紙、スポーツ紙が低調であったとさ れる。

テレビ広告費は、番組広告費が8,656億円(前年比98.7%)、スポット広告費が1兆435億円(同93.1%)と、スポット広告費の縮小が顕著だ。 スポット広告費は全四半期で前年を下回り、特に4-6月、7-9月では前年同期比90%近くにまで割り込んだ。年間では前年比93.1%と3年連続の減少 であった。

前年比116.3%と拡大したインターネット広告費のうち、媒体費は5,373億円(うちモバイル広告費913億円、検索連動広告費1,575億円)と前年比117.0%、インターネット広告制作費は1,610億円と同114.0%。

2008年はネット利用者の伸びについては以前ほどの伸長はなく、インターネットの総 PV 数の伸びは鈍化の傾向。しかしその一方で動画視聴などは増加して総利用時間は延びるといったこれまでとは違う質的な変化が見られるようになった。

一般的な傾向としては、PC よりもモバイルの伸長率が高く、またバナーなどのディスプレイ広告に比べて検索連動広告の伸長率が高い。ただし、2008年の年末になってからは、景気後退の影響を受けて全般に成長の鈍化が見られるようになったようだ。

Web 広告(PC インターネット)の領域では、リッチ広告の定着などを背景に、Web 広告が持つ認知効果・ブランディング効果への関心・評価が高まってきた一方、既存のマスメディアとの連携についてもさらに多くの展開例が登場。また、行動 ターゲティング、アドネットワークなどの新しい技術やその応用展開が進んだ。

PC 向け検索連動広告は1,575億円(前年比122.9%)とインターネット広告市場の中でも伸長率が高い。また、テレビ CM などで告知することによって検索への誘導をうながすクロスメディア手法も幅広く定着してきた。

モバイル広告も、913億円(前年比147.0%)の成長。効果的な広告メディアとしての評価が定着したことがナショナルクライアントによるマスキャンペーンでの活用を促進し、SNS の広告活用などさまざまな領域で引き続き活発な展開が行われた。

また、3キャリアでの検索機能が充実してきたこともあり、モバイル検索連動広告の伸びは特に大きかった(170億円、前年比200.0%)ようだ。

広告媒体も見直すべきときか?
新聞のシェア率も思ったよりはまだ下がっていないようではあるが、これからもどんどん下がり続けていくものと考えられる。各都道府県別のシェア率は以下のサイトでご覧になることができます。
http://spreadsheets.google.com/ccc?key=pqM108ol6zPUQD47WYzaQMA
若者の新聞離れは、ここ10年ほどで相当深刻な状況になっています。ある調査によると、世代別の新聞定期購読率が20代前半ではこの10年で30ポイント も低下しているんです。これはスポーツ紙や英字紙も加えたデータなので、総合紙はこの少ない購読者をさらに奪い合う形で、各社相当苦戦しているということ をご想像いただけると思います。さらに、新聞やテレビをみていたとしても、インターネットや携帯など活用する人も増えていることから、これからは、オンライン広告なども検討すべきでしょう。

それから、サイト・ブログなど、無料で開設できることから、これらも積極的に活用していくべきでしょう。今なら、ただ、サイトやブログを開設するというのなら、誰でも15分もあれば十分できます。日本では昨年でブログの設置数が300万を超えています。ただし、7割程度のブログは、一日のPV(ページ・ビュー:サイト・ブログのページをみてもらえる数)が50以下だそうです。ただ作っただけでは、誰にも見てもらえないということですから、やはり一工夫必要だと思います。それに、上の記事でも述べているように全体のPVも横ばいだそうです。

上記文章にでてくる検索連動型広告(けんさくれんどうがたこうこく)とは、検索エンジン検索されたキーワードに関連した広告を配信するインターネット広告の一種。 代表的なメディア (媒体)としてオーバーチュアの「スポンサードサーチ」やGoogleの「アドワーズ」がある。

当初オーバーチュア(現在はYahoo!の子会社)の広告表示は 連動するキーワードの入札価格をオークション性にして為、単純にクリック単価が高い広告主のみを 検索キーワードページの上段にて広告表示を行ってた。 その後、収益性を考えgoogleアドワーズと同様のCPC(クリック単価)×CTR(クリックスルーレート)の合計値の スコアの上位順に表示結果を露出する方式に変更した。 実際に収益は上がったがその分、広告主の広告費用負担は増大したと言われている。

また検索連動に似たモデルであったNTTタウンページはインターネット 検索連動の普及と共に大きく広告収入が激減している。

検索エンジン結果の広告だけでなく多数の他サイトをネットワークし 各サイトとのコンテンツに合わせた広告を自動配信する コンテンツ連動型広告のシステムも併せ持つ会社が多い。

携帯電話の広告も伸びているようですが、これからは、おそらく携帯電話用サイトは各キャリアによって、見えたり、見えなかったりすることもあることと、最近日本でも、販売されたiPhoneや、これから販売されるGoogleのアンドロイドを搭載した形態電話は、パソコンと何も変わらず見えることから、おそらく、これからは通常のインターネットによるもののほうが増えていく可能性が大きいと思います。

さらには、動画視聴などは増加して総利用時間が伸びているという傾向を捕らえるため、動画を活用する手もあります。最近では、円高なので、デジタル・ハイビジョン・カメラが2万円を切るものも現れています。ちょっとした、動画なら誰にでもとれます。それに、動画配信サイトのYouTubeなど、以前よりもはるかに画質がよくなりました。この動画配信を利用することを前提とすれば、プロに頼んでも、テレビなどで放映すよりは、はるかに安く効果のあるものができる可能性が高まってきました。

私としては、こちらの方が将来的には可能性があるのではないかと思っています。私自身、YouTubeに投稿しています。このブログ左の列の下の方に、「テンフォーに関する動画」としてバナーを掲載してあります。この動画は、私が撮影したのを私自身が編集しただけのものですから、あまり上手とか、大きな可能性があるとはいえないと思いますが、一部をプロに依頼するだとか、会社での取り組みとして実施すれば、かなり効果をあげられると思います。

いずれにせよ、これからの時代は、こうしたメディアを活用する、活用するなら効果のあるものにするなど、かなり柔軟な思考が必要になってくると思います。これも、掲載しただけでは駄目で、見てもらうならそれなりの工夫をしなければなりません。いろいろ工夫が必要です。しかし、工夫すれば、とてつもない数の人にみてもらえる可能性もあります。いままでだと、CMなどというと、テレビ局とか、大手の広告会社というイメージがありましたが、これからは、センスのある人なら、わずかの経費で、いろいろ挑戦できます。面白い時代に入ってきたと思います。皆さんも挑戦してみませんか?

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2009年2月27日金曜日

中国大陸株の動きについて―真実はもう目の前に現れている!

上海株式市場

中国大陸株の動きについて(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
大陸27日前引け:上海B株指数は-3.854%
【市況・株式】 V 2009/02/27(金) 12:37(serchina)
大陸27日前引け:上海B株指数は132.079ポイントで引けて、前営業日終値と比べて-5.295ポイント、-3.854%。深センB株指数は300.712ポイントで引けて、前営業日終値と比べて-9.848ポイント、同-3.171%。

  上海総合指数は2080.596ポイントで引けて、前営業日終値と比べて-40.655ポイント、同-1.917%。上海180は4742.889ポイントで引けて、前営業日終値と比べて-99.186ポイント、-2.048%。上海50は1593.179ポイントで引け、-12.432ポイント、-0.774%。

  上海A株指数は2184.211ポイントで引け、前日比-42.499ポイント、同-1.909%。深センA株指数は690.190ポイントで引け、同-35.969ポイント、同-4.953%。(編集担当:稲葉博)

※A株、B株とは?
上海A株とは、上海市場に上場している株で中国国内の投資家しか取引できない株のこと。中国の上海と深セン市場には、A株とB株がある。 もともと中国株は外国人が買うことは禁じられていたが、実験的に外国人が買えるB株を作った。それに伴い、従来中国国内の投資家だけが取引していた株をA 株と呼ぶようになった。A株とB株は、証券の中身としては基本的に同じものである。現在、中国国内の投資家もB株に投資できるようになったが、将来的には A株とB株は統合させるものと一般的には見られている。


ところで、1週間前には、同じニュースソースから以下のような報道がありました。

大陸20日大引け:上海B株指数は+3.856%
【市況・株式】 V 2009/02/20(金) 16:10(serchina)
大陸20日大引け:上海B株指数は147.670ポイントで引けて、前営業日終値と比べて+5.483ポイント、+3.856%。深センB株指数は326.274ポイントで引けて、前営業日終値と比べて+6.111ポイント、同+1.909%。
  上海総合指数は 2261.478ポイントで引けて、前営業日終値と比べて+34.353ポイント、同+1.542%。上海180は5173.773ポイントで引けて、前営業日終値と比べて+86.606ポイント、+1.702%。上海50は1695.255ポイントで引け、+19.486ポイント、+1.163%。

  上海A株指数は2373.827ポイントで引け、前日比+35.843ポイント、同+1.533%。深センA株指数は783.475ポイントで引け、同+23.268ポイント、同+3.061%。(編集担当:稲葉博)

中国の現状の経済をしっかり把握しよう!!
わずか1週間前には、政府の介入による銀行株の持ち直しにより反発したと、盛んに喧伝されました。中国の官僚の幹部の人もテレビにでてきて、中国の内需は拡大し、世界経済にも寄与できることは間違いなしと語っていました。上海の取引所の個人投資家へのインタビューでも「株価が戻ってきた。嬉しい限り」だと答えていました。

ところが、本日は下げています。しかも、ぼんやりとみていると、1週間前の数字が、1週間前はプラス表示されていて、1週間後にはマイナスになっているように見えます。(1週間前:上海B株指数は+3.856%、本日:上海B株指数は-3.854%)こんなに見事に中国の直近の経済を表しているものはないと思います。

私自身、1週間前いずれ近いうちに株は下げると踏んでいました。そのことを書こうとしたのですが、中川前大臣の辞任問題などがあり、そちらの方を優先しました。しかし、今日は思ったとおりに下げたことと、さらに、これからもしばらく上がることはないし、上がったとしても一時的なものに過ぎないということで、中国の経済の現状をレポートさせていただきます。

【直近の中国経済】
アメリカのVOAによると、中国政府がこのほど発表した08年第4四半期の国内総生産(GDP)伸び率について、一部のエコノミストは政治的および政権安定化を図る目的があり、実際のGDP伸び率は年率で約0%から1・5%と前期比で大きく下落したと指摘しています。 

■以下は、【大紀元時報2月19日】からの抜粋です。
中国国家統計局は1月22日、08年第4四半期の国内総生産(GDP)の伸び率が年率で前年比6・8%となったと発表しています。中国の温家宝首相はこのほど、ヨッローパ諸国を訪問した際、08年第4四半期のGDP伸び率が6・8%になったことは世界に「自信、勇気と希望」を与えたと述べいました。

中国共産党政権はGDPデータで中国経済の景気後退を隠した

中国共産党政権がこのほど08年第4四半期のGDPは07年第4四半期と比べ6・8%増となったと発表したことについて、AP通信社は2月6日、米国や日本などの先進国は第3四半期と前期比でGDP伸び率を計算するが、しかし中国のように去年同期比でGDP伸び率を算出することはすでに時代遅れであり、去年同期比で算出したGDPデータは中国経済の景気後退の実態を隠すものだ、と指摘しました。

イギリスのスタンダードチャータード銀行の試算によると、08年第3四半期と比べ、中国08年第4四半期のGDP伸び率は年率に換算すると約1%。モルガン・スタンレー社は1・5%で、メリルリンチ社は0%に近いと試算しました。

前期比のGDP伸び率は経済実態をより反映できる

さらに、VOAによると、米国国会図書館の国際貿易及び金融学研究員のウェイン・モリソン氏は中国08年第4四半期GDP伸び率に関して、中国政府と欧米エコノミストとの間に大きく差があるのは統計方法およびテクニカル面において大きく相違しているからだと示しました。モリソン氏は「欧米のエコノミストは過去1年間における経済活動の変動を測り、その結果で去年第4四半期と今年第1四半期との変化を計算しようとしている。しかし、中国政府は各四半期のデータ、またはそれぞれの四半期のデータを前期と比較したものを報告しないため、人々は中国経済の実態を把握できていない」と述べました。

一方、自由アジアラジオによると、米国インディアンナ州立ボール大学の鄭竹園・経済学教授も、前期比でGDP伸び率を計算することは、現在一国の経済活動の実態をより一層反映できるものだと述べたといいます。

中国の景気後退、深刻化している

AP通信社の報道では、メリルリンチ社の08年第4四半期GDP伸び率が年率で0%に近いとの試算は、中国の輸出、製造業、投資および消費需要の大幅な縮小という経済指標と一致している、と示しました。
 
また、このほど電力などの中国のエネルギー消費がマイナス成長となったことが発表され、エコノミストは、これは政府が発表した6・8%のGDP伸び率と矛盾していると指摘していますが、これに関して中国政府は説明せず、「このような主張を持っているエコノミストは中国経済活動における内在的な要因を理解していない」と反論しました。

さらに、米国国会図書館研究員のウェイン・モリソン氏は、中国失業率の急上昇は中国経済の景気の後退したことが中国政府の思ったより深刻だと説明しています。同氏は「中国政府はこのほど2千万人以上の出稼ぎ農民工が失業したと発表た。中国政府の統計によると、農民工の失業率は都市部における農民工総人数の15・3%を占めている。これは非常に驚愕すべき数字である。なぜなら、この統計には農村部に留まった出稼ぎ農民の人口は含まれていないからである。この失業統計は、現在中国が経験している経済危機は政府が推算したものよりも深刻であることを証明している」と話しました。

倒産ラッシュ加速

米国発の金融危機が始まる前に、中国において企業が相次いで倒産していました。中国国家発展および改革委員会の中小企業司の統計によると、08年上半期において、中国全国ですでに6万7千社の中小企業が倒産しました。世界金融危機の発生につれ、中国企業の倒産ラッシュが加速しました。

特に、珠江デルタにおける企業の倒産が深刻。香港メディアによると、08年年末から今年年初にかけて、深セン、東莞及び広州の4万5千社の企業のうち、倒産した企業はすでに約1万社で、失業者は数百万人に上ったといいます。

また、最近中国各地の大学には企業から頻繁に人材募集取り消しの通知が届いているという。中国政府の発表によると、今年約600万から700万人の大卒生が「卒業する途端に失業してしまう」との運命に直面するといいます。

中国中小企業の相次いだ倒産は外資系企業にも影響を及ぼしている。香港工業総会は1月31日、工場への受注が急激に減少しているため、中国大陸にある香港系企業が大きく打撃を受けており、2月から3月までの間に約1万社が倒産し、100万人以上の従業員に雇用の影響を与えるだろう、との見通しを発表しました。

中国共産党政権、系統的かつ持続的にうその経済データを作り上げている

08年第4四半期の中国のGDP伸び率が0%に近いとのメリルリンチ社の試算に賛同する米国のドレクセル大学ビジネススクールの謝田・教授は「何年か前に、海外の経済学者が既に、中国共産党政権がGDPデータに関して系統的かつ持続的にうそのデータを作り上げていると指摘した。中国共産党政権が国際社会を騙し、各国からの投資資金が断たれることもなく永遠に中国に流れ込み、迫害政策で空っぽとなった中央財政を隠すために、うそのデータを作り上げている。また、地方政府の官員らは中央政府の「需要」を満たすことで出世できるため、うその地方GDPデータを報告している」と述べました。

謝教授はまた、「過去何年間の間に海外からのホットマネーが中国に流れ込み、中国の安価な輸出品が輸出主導となる奇形の経済モデルの発展を刺激したときに、中国経済の実態が隠された。人々は林立した高層ビルや大規模なインフラ建設投資の前に、あるいは約2兆米ドル規模の外貨準備高の前に、中国政府は急速に後退している世界経済を救うことができると考えているが、しかし、欧米の投資家および政府はまた過ちを犯している。彼達は中国経済の本質を見抜いていないからだ」と示しました。

AP通信社も報道の中で、中国の実質GDP伸び率が政府の発表したデータよりも大幅に低下していることが判明すれば、中国が世界経済景気不況を救えるとの幻想を持つ人々が目覚めることができる、と警告しました。

真実がいつか現れる

謝田教授は「中国人民大学の失業問題の専門家は最近、中国の真の失業率は20%以上で、政府の公表した5%や6%という水準のものではないと話している。同様に、世界金融危機の発生や中国輸出の急減が始まった後、外国資本は中国から撤退するだろう。こうなれば、中国政府が中国経済の実態を隠す手段が効かなくなり、間もなく、われわれはより多くのGDP急低下や失業率の急増及びインフレの急上昇などの報道を耳にするだろう」と話し、中国政府が発表した GDP伸び率が6・8%とのデータは、中国政府が目的を持って作り上げたうその経済データだ」、と主張しました。

同氏は「中国のGDP伸び率が2ケタに保たれているならば、世界経済に大きな貢献ができ、より広く輸入を開放し、内需を拡大することができるが、しかし、中国ではこのようなことはできない。なぜなら、これまでの経済繁栄はすべて偽りだからだ。中国政府は「8%のGDP伸び率を保とう」との政策を実行し、失業大軍の増大により政権への脅威を避けながら、今まで言い通してきたうそを言い続けている。彼達は真相を最後までに隠そうとしているが、しかし、投資家のバフェット氏は「(世界経済という)潮が引いてはじめて誰が裸で泳いでいたかがわかる」と言ったように、真相もいつかわれわれの目の前に現れるだろう」と述べました。

真実はもう目の前に現れている
さて、このような実体、上の記事に出る前から、いろいろなところで言われてきたことです。さすがに、大紀元時報は、反共的な立場ですから、いろいろあげています。しかし、現代中国政府があげる、統計などもともと信用しきれるものではありません。そういった目で見るといくつも矛盾点が浮かびあがってきていました。しかしこの文章包括的に良くまとまっているので、敢えて全文掲載させていただきました。

上の記事でも、「真実がいつか現れる」としていますが、冒頭であげた株価のニュースなど完全にその現われだと思います。1週間前に政府が介入して、銀行株を一時持ち直させたようにみえても、たった1週間です。1週間ならやらないほうが良かったかもしれないです。中国の実体経済、政府が株価操作をしようにもできないくらい悪いということです。

ここしばらく、中国はあてにはできないでしょう。これは、このブログでも述べてきた、過去のいろいろな数値などからも明らかです。このことは、アメリカのオバマ政権も熟知していることです。そのため、当面日本がアジアでもっとも頼りになる強力なパートナーだと思っているのです。中国では麻生総理がアメリカで冷遇されたなどという報道をしていますが、それは、日本の一部のマスコミと同じ下衆の勘ぐりというものです。施政方針演説の前ですから、日本のリーダーに対して、国民などが知る前に施政の細かな部分まで教えるわけにはいきません。だから、今回は象徴的な意味合いが強かったのだと解釈すべきです。それに、あの施政方針演説に関しても、方針ははっきりしましたが、未だ細かな部分までは話されていません。具体的な、日本とアメリカの話し合いはこれからです。

2009年2月26日木曜日

10代ケータイ依存症…中2の2割、メール1日50通-お箸の取り扱いと同じようなものか?

10代ケータイ依存症…中2の2割、メール1日50通



 文部科学省は25日、小中高生の携帯電話に関する初の利用実態調査結果を発表した。

 中学2年の約2割が1日に50通以上のメール送受信を行っており、100通以上やりとりする小学生もいた。入浴中や食事中も携帯電話を手放せない子供もおり、子供の「ケータイ依存」が進んでいることが改めて浮き彫りになった。一方、児童買春に悪用されているプロフ(自己紹介サイト)について約7割の保護者がよく理解していないなど、親が子供を守るための基本的な知識を持ち合わせていないことも分かった。

 文科省が実態を調査/高2の4割、プロフ開設経験

 調査は昨年11~12月、無作為抽出した公立の5000校で小6、中2、高2計1万6893人とその保護者を対象に実施。約6割の親子から回答があった。

 それによると、携帯電話所有率は小6が25%、中2が46%、高2が96%。通話時間は大半が1日10分未満だったが、メールの利用は多く、1日30通以上やりとりする小6が7%、中2が33%、高2が28%だった。

 携帯サイトを1時間以上利用しているのは、小6が2%、中2が14%、高2が39%。特に高2女子の15%は3時間以上使っていた。

 また、食事中に携帯電話を利用する児童生徒も12~25%、入浴中の利用も3~17%に上った。高2の場合、授業中に携帯電話を使っている生徒が18%いた。

 メール回数が増えると就寝時間が遅くなる傾向も顕著だった。小6の場合、携帯電話を持っていない児童の41%は午後10時前に就寝し、午前0時以降に寝る子は2%だった。これに対し、メールのやり取りの多い児童で午後10時前に就寝する子は9%で、午前0時以降に寝る子は21%もいた。

 トラブルに遭う例もあり、高2の5%が「個人情報や写真などを流された」、9%が「掲示板などで悪口を書かれた」と答えた。

 保護者の知識不足も目立ち、プロフについては67~70%の保護者が「知らない」「詳しく知らない」と回答。高2の44%はプロフを開設したことがあるが、我が子が開設していると思っている高2の保護者は17%にとどまった。悪質サイトの閲覧を制限するフィルタリング機能も、保護者の半数以上が理解していなかった。

※プロフ
 「プロフィルサイト」の略。氏名、住所、顔写真、趣味を載せて友達作りなどに使われる。他人も書き込みができ、いじめに使われることも。出会い系サイトに代わる児童買春の舞台にもなっている。
(2009年2月26日 読売新聞)

情報を扱うものの責任を教育すべき?

メールを一日50通も打っていたら、他のことは何もできないかもしれませんね。私自身は、信じられないのですが、食卓で携帯を見ることを許容している親もいるようですが、まずは、こんなのは厳禁にすべきだと思います。将来人前でこれを平気でやるようになったら、まともな大人にはなれないでしょう。

このブログには、以前から「情報を取り扱うものの責任」ということを掲載してきましたが、携帯電話は立派な携帯端末です。高校までは、もし親が「情報を取り扱うものの責任」に関して躾や教育などできないというのであれば、持たせないということが良いと思います。お子さんには、躾、教育の出来ない親の子供に生まれてきたということであきらめてもらうしかないです。

厳しいことを書いていますが、私のいいたいことは、こうした類の問題は、本人や、世の中や、学校などが問題なのではなくて、かかって、すべての責任は親にあるということいいたいのです。

携帯電話や、パソコンなどは単なる道具に過ぎません、そういう意味では、従来からあるご飯を食べるお箸と、大同小異です。最近の子供の中には、明らかに箸の使い方がおかしいひとが少なからずいます。これは、親が適切に教えていないためだと思います。あるいは、親自身が箸をきちんと仕えないのだと思います。これは、親の親か、どこかで、自分の子供の行動に関して無関心な人がいたということです。




箸の持ち方、やはり正当派のものが最も、使いやすいです。米粒一個でもつまめます。欧米の人は、器用だと驚く人もいますが、彼らだって、正しい持ち方をして、1年も使えば間違いなくできるようになります。しかし、正しい持ち方をしなければ、何年、何十年たっても上達しません。

携帯端末でも、パソコンでも同じことだと思います。これからの時代、情報端末が家庭にあるのは当たり前になってきています。そんな中で、子供が情報端末が最初に触れたり、実際に使ったりするのは、おそらく家庭が最初になると思います。そうです。箸と同じことです。これが、一昔まえなら、電話やファックスなどがあったとしても、情報端末はありませんでした。しかし、今では箸と同じようにどこの家にも普及してしまいました。

このような現状では、やはり、情報端末の取り扱いに関する躾は親がする以外にはありません。だから、こそ、親ができないというのであれば、持たせないということが正しい選択です。しかし、そのようなわけにはいかないと思いますので、親自身がしっかり学び、教えなければいけないということです。そうなると、親が「情報を取り扱うものの責任」を十分学ばなければならないと思います。自分で出来る人はいいのでずか、そうではない人もいると思います。そういう人たちをどうするのか、ということが問題となります。

しかし、それとても、解決方法はいくらでもあると思います。たとえば、情報関連の啓蒙のためにつくられた機関を活用するとか、「情報を扱うものの責任」に関して啓蒙・教育訓練するNPOを設立するなどの方法です。箸などは、たとえ正しく使えなくても、見苦しい程度ですみますが、情報端末などに関しては、その影響の及ぶ範囲が大きいため、大きな社会問題にならないうちに対策をすべきときに来ていると思います。しかし、いずれにせよ、まずは「親の自覚」が重要です。

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2009年2月25日水曜日

今後の景気動向について-マスコミの論調に惑わされないために-マスコミのおばかな論調を叩き潰そう!!

今後の景気動向について-マスコミの論調に惑わされないために
さて、一昨日は「1ドル70円台の日本経済:三橋貴明(作家)」を掲載させていただきました。この内容、私がかねてからこのブログで主張してきたことを、包括的にしかも判りやすく掲載しているため、全文を掲載させていただきました。
しかし、この原文、物語形式なので、読んでいて面白いのですが、引用したりとか、全体を短時間で把握するには、向いていないと思います。そこで、私は、あの内容をレポート形式としてまとめなおしてみました。無論、私がかねてから主張してきたこともつけくわえてありますが、あくまで、この文章の主張などを変えない範囲で付け加えたりしています。是非、ご参考になさってください。なお、引用などした場合には、ソースは「1ドル70円台の日本経済:三橋貴明 参照 一部付加・改変」ぐらいにしておいてください。

超円高で経済破綻はしない
歴史上、通貨高で経済破綻した国は、1つもない。その逆、つまり通貨暴落で経済破綻した国は山ほどある。さらに、過去の歴史からいうと、日本では急激な円高にあった後は、必ず内需主導型の好景気になっている。

日本は外需依存国ではない。日本のGDPに占める輸出の割合(輸出対GDP比率)は、16%程度である。しかし、他の国と比較すると、アメリカに次いで低い。ドイツや、中国、それに韓国の場合は40%を超える。これらの国は超外需依存国と言ってよいだろうが、日本に関しては、あてはまらない。それに、10年前までは、日本の輸出対GDP比率は8%以下だった。こうしたことからしても、日本は過去も現在も内需大国だったということができる。

特にこの10年間は、この比率が伸びたことをマスコミは過大評価して、日本は「輸出大国である」という間違った観念を植えつけてきただけである。そうして、特に近年、トヨタや、ソニーなどのだたる輸出花形産業が、個人消費者による多額借金で形成されたバーチャル市場とも呼べる幻の市場に対して、輸出を伸ばしたため、今回の金融危機の直撃をくらったのである。従来のように、国内市場重視の体制を崩さなければ、現在のようなことにはならなかっただろう。

さらに、実質実効為替レートをみると、また違った見方ができる。実質実効為替ルートとは、アメリカドルだけではなく、日本と関係がある国や地域の為替レートを貿易量で加重平均して算出した為替レートのことである。

名目実効為替レートは、関係国の物価水準の変動を加 味していないから、輸出の厳し さを正しく測れない。どれだけ名目実効為替レートが高くなっても、相手国の物価がそれ以上に高騰すれば、輸出はかえってしやすくなる。

実効為替レートの推移


日 本の輸出企業が本当に厳しくなるのは、物価変動を加味した実質実効為替レートが上昇したときである。もちろんいまは名目値の円レートが高くなっているので、実質実 効為替レートも上昇している。しかし、いまだに130ポイントにも届いていないため、せいぜい2001年レベルでしかない。1995年に 1ドル80円を切ったときは、実質実効為替レートが160ポイントを超えたから、あのときに比べれば、いまはまだ円安基調である。それで本当に輸出産業が全滅などということはあり得ない。

内需拡大は絶望的というのは大嘘
マスコミなどが流布する内需は絶望的などという話は、因果関係が全く逆転している。大方のマスコミの論調は、日本では、内需の拡大が困難だから、輸出で成長していくしかない、だから、円安のほうが望ましいとしている。

しかし、マスコミのこうした論調は、論理が逆転している。内需の成長が抑え込まれているのは、そもそも円安だったからである。これは、円が安くなっているときは、日本人の購買力がどんどん削られていっていることを意味する。輸入価格が上昇するから、日本人の購買力が小さくなれば、国内を主な市場としている中小企業は、経営的に厳しくなる。外国への輸出で稼いでいる大企業はともかく、円安になれば中小企業の収益力が落ちて、内需の成長率が低下する。

内需を成長させたいなら、円高にすれば良いということになる。マスコミの論調は、日本の個人消費は規模が大きくないから、円高で個人の購買力を強くなってもその影響力は小さいというものである
しかし、日本の個人消費の規模が小さいということはない。現実に日本の個人消費はGDP56%を占めている。実に日本のGDPは、半分以上が個人消費である。これは、個人消費が7割近いアメリカよりは、低いが、個人消費がGDP3割程度しかない中国等とは、比較にならないほど大きい。

しかも、ご存知のように、アメリカの場合は特にここ10年間は住宅、車などの個人消費を煽るにいいだけ煽っての7割である。ちなみに、アメリカの個人が抱えた借金は2007年度で1000兆円に達している。日本の場合は、380兆円と個人の借金もアメリカから比較すると相当低いにもかかわらず、5割である。また、中国の個人消費はGDPに占める割合が年々減りつづけているが、日本のほうは逆に増えている。昨年にしても、あれだけ不景気だ、不況だってマスコミが悲観論をばらまいたのに、日本の個人消費はそれなりに成長していた。ただし、これは、円が高くな日本人の購買力が高まったのが原因だと考えられる。

ちなみに、超外需依存国である中国の純輸出(輸出-輸入)、すなわち、外需がGDPに占める割合は10%近い。純輸出がGDP1割近く、ここまで外需に頼りきっている国は他には見られない。逆に日本の外需、つまり純輸出がGDPに占める割合は、2%未満である。つまり日本のGDPは、実は98%以上が内需である。

ところが、マスコミなどは、「日本は少子化で人口が減少しているので、内需がこれから伸びる余地はない」という論調である。しかし、人口減があったにしても、それは現状では微々たるものである。たとえば、昨年は日本の人口が約5万人ぐらい減少したが、これは日本の人口の0.04%にも満たない人数である。これは、誤差レベルにも満たない。この程度の人口減少が内需に大きな影響を及ぼすことなどあり得ない。

日本のGDPの半分以上が個人消費であることから、日本に住む人が1年間に2%だけ消費を増やせば、それだけでGDP1%増える。この事実からも人口よりも個人の消費の影響のほうがはるかに大きいことが理解できる

政府の「債務」は民間の「債権」

政府は現在参院で議決がストップしている補正予算(224日現在)まで含めると総額75兆円に及ぶ内需拡大に的を絞った景気対策を打つ。


しかし、マスコミは、財政破綻寸前の日本が75兆円もの景気対策を打てば、瞬く間に財政が崩壊するなどとしている。しかし、ここまでくると、マスコミのいうことも噴飯ものであり、こんな滅茶苦茶なことはあり得ない。


日本政府の債務は確か一見巨額だが、95%以上が国内向けの国債、分かりやすくいうと日本国内の民間からの借り入れである。つまり円建ての債務ということになる。ちなみに、アメリカの場合は、ほとんどが海外からである。最近中国のアメリカ国際の保有高が、日本を超えたことは記憶新しい。日本円という通貨を発行できる政府が、円建て債務のせいですぐに財政破綻することはあり得ない。


マスコミの中には、夕張は、財政破綻したし、現在はそのような自治体は星の数ほどある。これは、政府でも同じことだろうと、無茶苦茶な論理を前提に語る輩も多い。しかし、夕張市には紙幣発行権はない。夕張市が日本円を刷ったら、それは犯罪である。夕張市のような地方自治体と日本政府を一緒にすること自体に無理がある。


さらに、財務省が掲載している日本政府のバランスシートを見るすぐに分かることだが、日本政府の債務、つまり負債は840兆円もある。しかし、同時に資産もかなり大きい。なにしろ政府の金融資産だけで550兆円近くもある。これだけ巨額の資産をもっている政府は、世界中で日本だけである。債務額から金融資産を 差し引いた純債務額で見れば、日本の政府の債務はGDPよりも少なくなり、普通の先進国並みである。


さらに、日本政府がどうしてここまで債務を膨らませることができるかといえば、貸してくれる人がいるからである。当たり前のことだが、貸し手がいなければ借り手は借りることができない。日本政府の債務のほとんどは、さっき掲載とおり日本の民間から借り入れである。ということは、政府の債務はそのまま日本の民間の『債権』ということになる。


マスコミは『国民1人当たりの借金』といって危機感を煽っているが、これもひどいミスリード、というかインチキ・レトリックである。正しい言い方に改めるならば、『国民1人当たりの政府に対する債権』になる。借りているのは政府であって、国民ではない。国民は貸しているほうである。


国債を買っている人たちは、資産運用として国債を保有しているわけであるが、償還するといわれても逆に困るのではなかろうか。国債が償還されても、みんな 結局また国債を買う羽目になる。なぜなら、日本国債以上の安全資産は、この世に存在しないからである特に、金融危機後はそうである。だから、日本政府は国債の償還期日が来たら、同額の国債 を発行して半永久的にロールオーバー(借り換え)していけばいいだけである。日本国内に国債の買い手がいるかぎり、日本政府の債務規模は問題になるわけがない。しかも日本の家計の金融資産が1400兆円を超えている状況だから、日本政府が国債の買い手に困ることはない。しかし、これが外国の場合だとそうはいかない。こんなに金がぎっしり詰まっていて、それで外国からモノを買える国は他にない。

世界経済への義務を果たそう
日本政府は通貨発行権をもっている。いざとなれば、日本政府は日銀に日本円を発行させて、国債を買い取らせることも可能である。日本政府が財政破綻など、現実にはありえないことである。現にアメリカが現在、FRBにドルを増刷させて米国債を買い取らせている。いよいよになれば、日本もこれと同じことを実行すれば良いだけである。しかし、日本は、そのような危機的な状況からほど遠い。


現状では、政府の債務が800兆円を超えていようが、75兆円の景気対策を打とうが、大した問題ではない。景気対策が順調に行なわれて、名目成長率が上がれば、政府債務のGDP比はそれに対応して小さくなっていく。それよりも、に財政危機でも何でもないのに、景気対策を打たずに内需拡大の機会を逃すほうが余程危険である。短期的であり、さらには、数も少ないが、円高で輸出企業、特に中小企業が厳しくなっているのは、紛れもない事実である。これらを長期間放置しておくことは、できないだろう。ちなみに、75兆円のうち、33兆円は中小企業対策である。


ただし、輸出企業が厳しいのは、マスコミが主張しているように、円高よりも世界的な需要の縮小のほうが原因としては大きい。だからこそ、世界中の政府が財政支出をして景気を下 支えしようとしている。そんなときに、日本だけが何もしないわけにはいかない。現在、円高という日本の内需に対する絶好の追い風が吹いている。


サブプライム危機やリーマン・ショックで、主だった国は皆借金頼みの不動産バブルや株式バブルが崩壊して、内需がかつてなかったほどに低迷している。実体経済そのものが弱体化しているのである。そんななかで、幸運なことに日本の内需はほとんど痛めつけられていないうえ、もともと規模が世界で2番目に大きい。内需を拡大させて、輸出よりもむしろ輸入を拡大して、世界経済復活のために貢献しなくてはならない。これこそが世界経済に対する日本の義務であり、いま、日本がやるべきことである。また、そうしなければ、できる能力があるのに実行しないということでアメリカなどから外圧がかかってくることも十分考えられる。そうして、麻生政権は内需拡大を実行しようとしている。


こうした現状を考えると、本年5月頃には、景気回復の予兆が見え始め、9月あたりからは、回復することになる。年度末には、内需主導型の景気拡大は確かなものとなる。3ヶ月~半年のズレはあるかもしれないが、概ねこうしたスケジュールで景気回復が進むと考えられる。先進国では、日本が最も早く進むと考えられる。ちなみに、5月からトヨタは増産体制に入る。


景気回復の兆しが確かになった頃には、ニュースステーションで、古舘キャスターはまるで苦行僧のように顔を歪め、悔しそうな口ぶりでニュースを読み上げることになる。以前のヒステリックに日本の経済危機を煽るような態度とは、うって変わって。「繰り返します。内閣府が本日発表した前四半期における日本のGDP、国内総生産は、輸出の大幅な落ち込みを個人消費の増加がカバーし、若干のプラス成長に終わりました。全般的に輸入価格が下落したことや、ガソリンが1リットル100円を切ったことなどが、消費を下支えした模様です……


マスコミのおばかな論調を叩き潰そう!!

さて、上記の文章のもととなった文章の内容、素晴らしいと思います。この文章に関して、書かれてあるブログをいくつか見ましたが、概ね好感を持って迎えられています。さらに、批判的なものもありましたが、それについては、まずは真偽を自分で確かめないで、「マスコミに限らず、サイトの情報も疑おう」というものや、掲載された数値についての判断に関して重箱の隅をつつくようなものでした。


私自身は、この文章を読む前から、この文章の裏取りはすでに終了していたので、ほとんど違和感は感じませんでした。確かに、細かなところをいうと、多少数字がずれていたり、作者は経済学者ではないので、本当に細かなところまで整合性がとれているとは言いがたいと思います。


しかし、この作者が意図するところに関しては、いささかも矛盾するところはないと思います。


さて、こうした情報を持った私たち、やるべきことは、「マスコミのお馬鹿な論調を叩き潰す」ことだと思います。上記の私のまとめの文章、(ただし、ソースは、「1ドル70円台の日本経済:三橋貴明 参照 一部付加 改変」)ということで、存分にお使いください!!


【関連記事】

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ピザテンフォー昨年の10月4日に生誕20年!!

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2009年2月24日火曜日

平澤寿康の周辺機器レビュー(センチュリーUSB液晶ディスプレイ)

平澤寿康の周辺機器レビュー(センチュリーUSB液晶ディスプレイ)(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)


第15回 センチュリー USB液晶ディスプレイ
「plus one LCD-8000U」
~バスパワー駆動で利用できるUSB液晶

pcwatch


センチュリー「plus one LCD-8000U」(右)と接続したNEC「LaVie Light」


 このところ、USB接続で利用できる小型の液晶ディスプレイが徐々に増えている。従来は、デジタルフォトフレームをPCのサブディスプレイとして 活用できるようにしたものが中心だったが、最近では当初からPCのサブディスプレイ用途として登場する製品が増えてきた。しかも、電源を接続する必要な く、USBバスパワーで動作する製品が中心で、とにかく手軽に利用できるサブディスプレイとして、徐々に注目が集まっている。そこで今回は、センチュリー から登場した「plus one LCD-8000U」を取り上げ、使い勝手などを紹介していこう。

●USB接続だけで、すぐにサブディスプレイとして利用可能

 今回取り上げるセンチュリーの「plus one LCD-8000U」(以下、LCD-8000U)は、2008年に発売した「plus one LCD-4300U」(以下、LCD-4300U)の上位に位置付けられている製品だ。

 LCD-4300Uも、LCD-8000U同様、USB 2.0接続で利用できるPC用サブディスプレイとして位置付けられている製品だが、搭載される液晶のサイズは4.3型とかなり小さく、また解像度も800×480ドットと、縦の解像度がかなり狭かった。

 それに対し、新たに登場したLCD-8000Uは、液晶サイズが8型とかなり大きくなるとともに、解像度も800×600ドット(SVGA)に向 上。液晶サイズの大型化と解像度の向上に加え、アスペクト比が4:3となったことで、サブディスプレイとしての使い勝手が大幅に向上している。

 液晶サイズの大型化に伴って気になるのが、USBバスパワーで動作するかどうかという点だが、そこは心配無用。LCD-4300U同様、USBバスパワー動作が実現されており、USBケーブルでPCのUSBポートに接続するだけですぐに利用可能となる。

 この、USBバスパワーで動作するという特徴によって、利用の幅がかなり大きく拡がっている。例えば、ノートPCと一緒に持ち歩けば、外出先でも デュアルディスプレイ環境が簡単に実現できる。最近では、ノートPCを利用してクライアントに商品の説明などを行なうことは普通に行なわれているが、ノー トPCの操作時とクライアントに画面を見せる時にノートPCをくるくる動かすのはかなり面倒。しかしLCD-8000Uがあれば、LCD-8000Uの画 面をクライアントに見せておけば、ノートPCの向きをいちいち変更せずとも説明が行なえる。しかも、液晶サイズが8型と大きいため、見やすさという点でも 申し分ない。

 LCD-8000Uの本体サイズは、210×32×151.5mm(幅×奥行き×高さ)と、ネットブックよりひとまわりほど小さい。重量は実測値で497g。驚くほど軽いということはないものの、持ち歩きもそれほど苦にはならないだろう。

 対応OSは、Windows XP(SP2以降)/Vista、そしてMac OS X 10.4.11~10.5.5。Windows XP/VistaだけでなくMac OS Xにも対応している点は魅力だ。また、動画再生にも対応するし、Windows VistaではWindows Aeroの表示も行なえる。ただし、USB接続のため、マザーボードBIOSの表示などは行なえない。また、ハードウェア依存のAPIも非サポートのた め、Direct 3DやOpenGLベースのアプリケーションなどは利用できない。

 ちなみに、簡易サブディスプレイ機能を持つデジタルフォトフレームでは、Windows XPのみ対応だったり、Windows Vistaに対応していてもWindows Aeroの表示が行なえない、動画が再生できないという製品が多い。さらに、後ほど紹介するが、表示能力にもかなり大きな差がある。こういった点からも、 全く新しい性質の製品と言える。

800×600ドット表示対応の8型TFT液晶を搭載。アスペクト比は4:3で扱いやすい 本体サイズは、210×32×151.5mm(幅×奥行き×高さ)。ネットブックよりひとまわり小さいほどだ 重量は、実測値で497g。これならノートPCとの持ち歩きもそれほど苦にならない
対応OSは、Windows XP(SP2以降)/Vista、Mac OS Xだ Windows VistaではWindows Aero表示もサポートしている
側面には、USBポートや輝度調節スイッチなどが用意されている PCとUSB 2.0で接続する。バスパワー動作のため、USBケーブルで接続すればすぐに利用できる

●表示品質はそこそこ

 搭載されている液晶パネルは、既に紹介したように、800×600ドット表示に対応する8型のTFT液晶だ。この製品以外でも、小型の液晶ディスプレイなどで広く採用されている。パネル表面はノングレア(非光沢)処理が施されている。

 表示品質は、ノートPCの液晶パネルと比較すると、やや劣るという印象だ。筆者が普段利用している富士通「FMV-BIBLO MG/A75N」には、光沢処理が施され鮮やかな発色が特徴のスーパーファイン液晶が搭載されており、それと比較するのはやや酷かもしれないが、全体的に ややくすんだ発色という印象を受ける。とはいえ、画像ではなく文字表示中心であれば、表示品質はまったく問題ではない。

 輝度は最大250cd/平方mと、必要十分。ちなみに輝度は、側面のスライドスイッチで3段階に調節可能となっている。

 視野角は、上下120度(上50度、下70度)、左右140度(左70度、右70度)となっている。実際に上下の視野角はやや狭く、明るさや色合いの変化も顕著に感じられるが、全体的には極端に視野角が狭いということはなく、ほぼ気にならない範囲だ。

ややくすんだような発色で、表示品質はそこそこだが、特に悪いわけではない 文字の表示などは申し分ない 側面の輝度調節スライドスイッチで3段階に輝度を調節できる

●縦置きにも対応

 背面には、収納式のチルトスタンドが取り付けられており、基本的にはそのチルトスタンドを引き起こして利用することになる。画面の角度は3段階に調節可能。また、チルトスタンドの取り付け位置を変更することで、縦置きにも対応できる。

 このチルトスタンドは、直径3mmほどの針金を折り曲げただけのもので、角度調節もチルトスタンドの固定位置を上下にずらすことによって実現する簡易的なもの。今回は発売前のため入手できなかったものの、3月上旬に専用のホルダースタンドの発売が予定されている。こちらを利用すれば、設置の自由度は一気に向上することになるだろう。

 横置き、縦置きどちらにも対応することで、縦置き時には画面表示を回転させる必要があるが、こちらはドライバと同時に導入される設定ツールによっ て行なえる。タスクトレイに表示される設定ツールのアイコンをクリックするとメニューが表示され、表示画像の回転や表示色数の変更などが行なえる。メ ニューには解像度を変更する項目も用意されているが、こちらは800×600ドット以外は選択できないようになっている。

 メニューには、「移動」、「ミラー」、「無効」という項目もあるが、これは表示モードの切替だ。移動は、デュアルディスプレイそれぞれが独立した 領域を持つモードで、ミラーは同じ画面を表示するモードだ。また「移動位置」は、移動モード時の設置場所が、メインのディスプレイに対してどの位置にある かを設定する項目で、上下左右の4種類から選択する。無効は、LCD-8000Uの動作を無効にするもので、画面のプロパティでディスプレイの接続を切る のと同じと考えていい。

 設定ツールは、豊富な機能が備わっているというわけではないものの、必要となる機能は網羅されており、いちいち画面のプロパティを呼び出す必要もないため、十分便利に扱える。

背面には、チルトスタンドが収納されている チルトスタンドは、このように引き起こして利用する
チルトスタンドの固定位置によって角度を3段階に調節できる
チルトスタンドを縦位置用の穴に取り付ければ、縦置きが可能となる タスクトレイの設定ツールから、表示画面の回転や表示モードを変更できる
縦置き時には、画面を90度回転させて利用する メインとは異なる領域を表示する「移動」モード メインと同じ画面を表示する「ミラー」モード

●表示能力は、接続するPCのCPUパワーに左右される

 従来からある、簡易サブディスプレイ機能を持つデジタルフォトフレームでは、映像データを直接USBで転送する仕様のため、USBのデータ転送速 度の遅さから、ウィンドウを動かすだけでももっさりとした動きになったり、動画が表示できない、表示できてもスムーズに再生できない、などの問題がある。 しかしLCD-8000Uでは、SVGA解像度を実現しているにも関わらず、ウィンドウを動かしてももっさりという印象は全くないし、動画も非常にスムー ズに表示できる。このような快適な表示能力が実現されているのは、DisplaeLink製の「DL-120」というチップを搭載しているからだ。

 DL-120のドライバには、USB液晶ディスプレイに表示する映像データを高速に圧縮する機能が盛り込まれており、圧縮された映像データが USB経由でDL-120に転送される。圧縮されたデータを受け取ったDL-120は、そのデータを伸張して本来の映像データに戻し、液晶パネルに表示す る。こういった手法を利用することによって、転送速度の遅いUSB経由でも、もたつきなどを感じさせないスムーズな画面表示を可能としている。ちなみに、 DL-120に盛り込まれている圧縮方式は、独自のLossless圧縮方式となっている。つまり、圧縮によって映像データが劣化することもない。

液晶部分を外した状態。基板の裏側には液晶パネルを接続するコネクタのみが見える 基板には、圧縮して送信された映像データを伸張し、液晶に表示するDisplaeLink製チップ「DL-120」と、フレーム バッファ用として利用される128Mbit DDR SDRAM(Etron Technorogy EM6A9160TS-5G)が搭載されている

 ただ、このような手法を採用しているために、表示能力は接続するPCのCPUパワーに大きく左右される可能性が高い。そこで、いくつかPCを用意 して、動画再生時にどの程度のCPUパワーが必要となるのか検証してみた。用意したPCは、テストに利用している自作デスクトップPCと、筆者がメインで 利用しているノートPC(FMV-BIBLO MG/A75N)、そしてネットブック(NEC LaVie Light BL100/R)の3台。それぞれのスペックは下に示したとおりだ。テストでは、SDクオリティ(640×480ドット、WMV9、ビットレート 1,156kbps)およびHDクオリティ(1,280×768ドット、WMV9、ビットレート4.66Mbps)の動画ファイルを用意し、それらをプラ イマリディスプレイおよびLCD-8000U上で再生させた場合のCPU使用率をチェックした。動画再生には、グレテックジャパンの「GOM PLAYER」を利用した。また、LCD-8000Uの動作モードは移動モードで行なった。

□テスト環境
自作デスクトップ
CPUCore 2 Quad Q8200(2.33GHz)
メモリPC2-6400 DDR2 SDRAM 4GB
マザーボードGIGABYTE EP45-UD3R
ビデオカードRadeon HD2400 PRO
OSWindows Vista Ultimate SP1
FMV-BIBLO MG/A75N
CPUCore 2 Duo T8100(2.10GHz)
メモリPC2-5300 DDR2 SDRAM 2GB
OSWindows XP Professional SP3
NEC LaVie Light BL100/R
CPUAtom N270(1.60GHz)
メモリPC2-4200 DDR2 SDRAM 1GB
OSWindows XP Home Edition SP3

 結果を見ると、CPUパワーに応じて素直な結果が得られていることがわかる。Core 2 Quadを搭載する自作デスクトップでは、LCD-8000U上でHD動画を再生させた場合でもCPU使用率は25%前後で推移し、実際に表示されている 映像もコマ落ちなど全く感じることなく非常にスムーズだった。また、BIBLO MG/A75Nでも、HD動画再生は十分スムーズだったが、CPU使用率は75%前後となっており、パワー的にかなりギリギリという印象。SD動画再生時 でも60%弱とかなり高く、やはりCore 2 Quadに比べるとかなり厳しいことがわかる。

 それに対し、Atom N270搭載のLaVie Light BL100/Rでは、CPUパワーの低さが影響し、かなり厳しい結果となった。SD動画の再生はスムーズだったものの、その時のCPU使用率は95%から 100%ほどを推移し、SD動画の再生が精一杯。一応HD動画も再生させてみたが、プライマリディスプレイでもスムーズに再生できなかったため、テストか ら省いた。

 動画再生自体にもCPUパワーが割かれることを考えると、かなり条件の厳しいテストと言っていいだろう。つまり、ここまでパワーが必要のないアプ リケーションであれば、楽に利用できることになる。事実、メーラー、メッセンジャーソフト、Webブラウザ、Office系ソフトなど、テキストや2D画 像表示が中心のアプリケーションは、LaVie Lightでも十分快適に利用できた。LCD-8000Uの動作推奨環境が、CPUはCore 2 Duo、メモリ容量は2GBとされていることも合わせると、LaVie Lightでここまで利用できたことは十分評価に値するだろう。

□テスト結果
自作デスクトップ
SD動画・メインディスプレイ表示 SD動画・LCD-8000U表示
HD動画・メインディスプレイ表示 HD動画・LCD-8000U表示
FMV-BIBLO MG/A75N
SD動画・メインディスプレイ表示 SD動画・LCD-8000U表示
HD動画・メインディスプレイ表示 HD動画・LCD-8000U表示
LaVie Light BL100/R
SD動画・メインディスプレイ表示 SD動画・LCD-8000U表示

 このようにLCD-8000Uは、BIOS表示を行なうメインディスプレイとして利用できなかったり、ハードウェア依存のAPIに対応しない、表 示能力がPCのCPUパワーに大きく左右されるなど、一部制約はあるものの、手軽に利用できるサブディスプレイとしてかなりの魅力がある。また、USB接 続ながら、なかなか快適な表示環境を実現している点や、USBバスパワーのみで動作するため、持ち歩いて利用するサブディスプレイとして活用できる点など も見逃せないポイントだ。

 もちろん、800×600ドットという解像度は、実際に活用しようとすると狭いのも事実。とはいえ、メインディスプレイとして利用するものではな いため、この点も妥協できる範囲内。メッセンジャーソフトやRSSリーダーを常駐させておくスペースとして利用するならかなり重宝するはずだ。手軽に利用 できるサブディスプレイを探している人や、従来モデルを、液晶のサイズや解像度の点から見送った人などにおすすめしたい。

 ちなみに、DisplaeLinkは、2月24日(米国時間)に最新ドライバのベータ版を配布する予定となっている。このベータ版ドライバで、機能面が大きく強化されるようであれば、そちらも追って報告する予定だ。

□センチュリーのホームページ
http://www.century.co.jp/
□製品情報
http://www.century.co.jp/products/pc/monitor/lcd-8000u.html
□関連記事
【1月29日】センチュリー、SVGA表示の8型USBサブディスプレイ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0129/century.htm

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(2009年2月24日)

[Reported by 平澤寿康]

第2のディスプレーの便利さ

ここ数日、政局がらみの記事などで、肩のこるような内容ばかりだったので。今日は、肩のこらない話題を提供させていただきます。

私自身、自宅では二つのディスプレイを使うことが多いです。ノートパソコンに、もう一つ15インチのディスプレイを接続しています。そうして、同時に二つの画面を使用します。どのようにして使うかというと、15インチのディスプレイは、インターネットの閲覧用で、主に資料の検索用に用います。そうして、手元のパソコンの画面は、ワードなどの文章作成用に用います。

同じ画面に、資料と文章作成用のワードなどを表示するという手もありますが、これだと画面が小さすぎるような気がします。もっと大きな画面が欲しくなります。

私の場合、最初にマインドマップで文章の骨格を考えておいてから、文章にすることが多いので、そうなると、文章、資料、マインドマップを表示しなければなりません。さらには、資料作成中に思いついたことをメモします。それも表示させておきます。さらには、同時にYouTubeの動画を見たりします。YouTubeの画像のURLを作成しているwordの文章に貼り付けることもあります。さらには文書作成に関連する資料として同時にDVDを見ているなんてこともあります。そうなると、一つの画面では何がなにやら自分でもわからなくなってくることがあります。

そんなときに、サブディスプレイを活用します。そうすると、一度に複数のものを同時に見ながら、文章を作成することが楽にできます。

上の文章の例では、商談、面接のときなどに、自分で手元でパソコンを操作しながら、商談や面接の相手にも同時に見せるという使い方を想定しているようですが、これも便利な方法だと思います。現在うちの会社の人事は、大きなノートパソコンと、ディスクトップ用のディスプレーを面接会場に持ち込んで、同様のことをしていますが、なにせ重いのと、嵩張るので大変なようです。ミニノート・パソコンと、この小さなディスプレイを使えば、楽にできるように思います。

いずれにせよ、二つのディスプレイを使い、インターネットにも接続し、DVDをみながら、サイトやブログを作成しいると、時たま動作か非常に遅くなってイライラすることがあります。特に、マイクロソフトのメディアプレイヤーなど用いるとこんなことがおうおうにして起こります。そんなときは、ダウンロードしておいた動作の軽いプレイヤーを用いることもあります。こういう使い方をしなければならないということは、もう私のパソコンのCPUの能力は低すぎるのかもしれません。

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ピザテンフォー今年の10月4日に生誕20年!!

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2009年2月23日月曜日

1ドル70円台の日本経済:三橋貴明(作家)-なぜ世間知らずの大人がこんなに増えたのか?

うえは海外カタログの写真。円高は、私にとっては良いことづくめだ。海外カタログをみていると、向こうでは金融危機の影響で、30%ディスカウントは当たり前なので、さらに円高でかつてと比較すると考えられないくらいいろいろな高品質なものが安く手に入る。しかし、海外カタログなど気軽に入手するひとはあまりいないだろうから、まだ、円高メリットを享受できる人は限られるのだろう。

1ドル70円台の日本経済:三橋貴明(作家)(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)Voice2009年2月21日(土)10:00

超円高で経済破綻?

「79円50銭です! 79円50銭を付けました。史上最高値が、ついに更新されました!……繰り返します。ロンドン市場で、円が1ドル79円50銭まで買い進められ、1995年に付けた円の最高値79円75銭を上回りました。95年以来、じつに14年ぶりに円相場が最高値を更新したのです! 昨年から予想されていたように、超円高時代の到来です!」

雨はいまも降りつづいている。

7月に入ったにもかかわらず、長梅雨は一向に終わる気配を見せない。

最近の新聞やテレビでは、契約を打ち切られた派遣社員の話題で持ち切りである。明日はわが身だ。中堅クラスの商社に勤めて、はや30年になろうとする自分だ。この年で解雇などされると、さすがに再就職もままならないだろう。梅雨が重い。湿気を帯びた空気が全身に纏わり付いてくる感触に、山本は2度、3度、何かを振り払う動作を見せた。

「ただいま……」

口元から漏れ出た声があまりにもうつろに響き、山本はわが事ながら思わず皮肉な笑みを浮かべたものである。それほどの疲労は感じないのだが、声色はごまかせない。玄関脇の傘立てに重さを増した傘を突っ込み、顔を上げると、リビングの扉から薄明かりが漏れ出ているのが見えた。

(……帰っていたのか)

山本は口元に歪んだ笑みを張り付かせたまま、リビングルームへと足を向けた。

「あ、父さん。お帰り!」

50インチを優に超える大画面液晶テレビから目を離さずに、息子の和仁が声だけで出迎えてくれた。その口調は若者特有の快活さに満ちていて、山本の眉間に微妙に皺が寄った。大学に入学したばかりの息子は、いつも陽気な態度を崩さない。むろん陰鬱な顔ばかり見せられるよりはマシだが、日々の仕事で気が休まる暇がない身としては、いささか忌々しく感じるのも確かだ。5年ほど前に妻に先立たれ、いまは息子と2人暮らしの父子家庭だ。山本はソファに乱暴にビジネスバッグを放り出すと、何げなくテレビに目を向けた。

瞬間、山本は背筋が凍りつく思いを味わったのである。画面の上部に「79円50銭!」と極太のテロップが浮かび上がり、中年の脂顔の男がヒステリックな口調で繰り返している。

「79円50銭です! 史上最高値が更新されました!」

この脂顔のアナウンサーの名前は、たしか古林といったか。悲観的なニュースを嬉しそうに語るそのスタイルが、山本は個人的に大嫌いだった。

「超円高時代到来か……」

山本は搾り出すように呟き、続けようとした。これで日本経済はおしまいだ、と。ところが山本の台詞は、妙に明るい口調の息子に遮られてしまったのである。

「良かったね、父さん」

「な……」

唖然とする父親に向き直り、和仁は目を輝かせながら続ける。心の底から嬉しがっている表情である。

「通学にバイクを使っていると、やっぱりガソリン代がきついんだよねぇ。これだけ円高になれば、ガソリンの値段もそうとう下がるはずだよね」

「あのな、和仁……」

山本は声音が荒々しさを帯びないように、注意深く語り掛けた。未成年とはいえ、自分の息子がここまで世間知らずだと、さすがに腹立たしい。



「円高の意味を分かっているのか? 日本経済が、これまで以上に大変になるということだぞ。下手をすると、経済破綻だ。いや、この調子で円が上がっていけば、間違いなく破綻するな」

「どうして? これまでの歴史上、通貨高で経済破綻した国は、1つもないよ。その逆、つまり通貨暴落で経済破綻した国は山ほどあるらしいけど」

息子の淡々とした口ぶりに、山本はかなり面食らった。いきなり「歴史上」などという返し方をされるとは予想していなかった。山本はネクタイをわずかに緩め、疲れた素振りで椅子に腰を下ろした。

「歴史上の話はそうかもしれないが、なにしろ日本は世界最大の外需依存国だ。このまま円高が続くと、輸出が不可能になってしまう。外需に頼る日本経済は輸出ができなければ、破綻するに決まっているだろう」

「外需依存国?」

息子の目が面白そうな光を帯びた。山本は何となく不穏な気配を覚えたものだ。

「何、それ? 日本が外需依存国って?」

山本は大きく溜め息をつく。こんな基本からいちいち説明しなければならないとは、わが息子ながら呆れたものだ。自分の会社の若手社員もそうだが、若い奴らはどうしてこう、常識というものを知らないのだろうか。

「外需依存国ということは、つまり日本経済が輸出に頼っているということだ。GDP、国内総生産に占める輸出の割合が、とても大きいという意味だな。だから円高になれば、日本は経済破綻に追い込まれるわけだ。分かるか?」

「輸出の割合が大きい? 輸出依存度、つまり輸出対GDP比率が高いってこと?」

山本はギョッとし、思わず異星人でも見るような視線を息子に送った。「輸出対GDP比率」などという、専門的用語が息子の口からすらすら出てくるとは、かなり違和感がある。山本は何となく焦った素振りで、少し早口に言い返した。

「そうだ。輸出対GDP比率が高いということだ。日本は外需依存国だからな」

「日本の輸出依存度って、せいぜい15%だけど、これって高いかな?」

「……高いだろう。15%もあるのだから」

「でも他の国と比較すると、日本の輸出依存度は、主要国のなかではアメリカの次に低いよ。なにしろ製造業が衰退しちゃった、あのイギリスよりも低いんだから」一瞬、山本は返す言葉を失った。何と反論してやればいいのだろうか。父親の戸惑いになどまるで気付かぬ様子で、和仁は滑らかな口調で続ける。

「ついでにいうと、主要国で輸出依存度が高いのはドイツや中国、それに韓国ね。なにしろこれらの国の輸出依存度は4割近くにまで達しているから、日本の倍以上だよ。日本が外需依存国というのであれば、ドイツや中国は何と呼べばいいんだろう。超外需依存国でいいのかな?」

「……」

山本は少し考え込んだ。具体的な数字を出されるのは予想外だったが、自分は筋金入りの商社マンだ。日々、さまざまな客先で、円高に苦しむ輸出製造業のサポートを続けている。彼ら輸出製造業の苦しみを、ダイレクトに肌で感じつづけているのは、息子ではなく自分だ。「数字上はたしかにそうかもしれないが、実際にこの超円高で、日本の輸出企業はたいへん苦しい思いをしているんだ。このまま円高が続くと、日本の輸出産業 は全滅するとさえいわれている。父さんは、毎日毎日お客さまとお会いして、直接お話を聞いているのだから、輸出企業の皆さんの厳しさはよく分かっている」

「父さん。実質実効為替レートって知っている?」

また知ったかぶりか。山本は、一瞬、激高しかかった自分を必死に抑え込む。まったく聞きかじりの半端な知識で、父親である自分に対抗できるとでも思っているのだろうか。「当たり前だ。アメリカドルだけではなく、日本と関係がある国や地域の為替レートを貿易量で加重平均して算出した為替レートのことだ。それがどうした?」

「いまの父さんがいった定義で算出されるのは、名目実効為替レートだよ。名目実効為替レートは、関係国の物価水準の変動を加味していないから、輸出の厳し さを正しく測れない。どれだけ名目実効為替レートが高くなっても、相手国の物価がそれ以上に高騰しちゃえば、輸出はかえって楽になるんだから。

日本の輸出企業が厳しくなるのは、物価変動を加味した実質実効為替レートが上昇したときね。もちろんいまは名目値の円レートが高くなっているから、実質実 効為替レートも上昇しているよ。でもいまだに130ポイントにも届いていないんだから、せいぜい2001年レベルでしかないんだよ。なにしろ1995年に 1ドル80円を切ったときは、実質実効為替レートが160ポイントを超えたから、あのときに比べれば、いまはまだ円安なんだよ。それで本当に輸出産業が全 滅とかいう話になるの? 日本の輸出企業って、そんなに弱いのかなぁ。信じられないよ」

たしかにそうだ。実質実効為替レートでいえば、いまはまだ2001年ごろの水準にすぎない。仕事柄、山本はもちろん現在の実質実効為替レートの水準を知っ てはいたが、日頃の業務のなかで「円高、円高」といわれるので、とくに何の疑問も抱かず、そのまま受け取っていた。しかしあらためて考えてみれば、 2001年レベルの為替水準で、日本の輸出産業が全滅などありうるはずがない。



内需は絶望的という大嘘

「しかしだな……」

山本はもはや必死に頭を振り絞り、息子への反論の糸口を探したものだ。

「実際、マスコミや経済評論家は、日本の内需は絶望的だ。だから日本は輸出で成長していくしかない、と毎日のように繰り返しているじゃないか。内需が成長 しないなら、やっぱり輸出で食っていくしかないわけだ。実質実効為替レートの件はともかく、いずれにせよ円高は輸出企業にとっては望ましいことではない。 なにしろ日本の内需はまったくダメなわけだから、頼みの輸出を順調に成長させるためにも、円安のほうが良いに決まっている」

「マスコミや評論家って、それって『〇経新聞』のこと?」

息子は笑いをこらえるふうに、肩を震わせている。何がそんなにおかしいのだ。父親に対してこんな態度をとるなんて、最近の若者ときたら……。いや、自分が和仁の年齢のころも似たようなものだった気もする。どうだっただろうか? 山本は不意に、自分の年齢を強烈に意識した。

「まあそのマスコミが何新聞でもいいけど、いまの話って、因果関係が逆だよ」

「因果関係?」

「そう。だって、内需がダメだから輸出で成長していく、つまり円安のほうが望ましいというけど、内需の成長が抑え込まれているのは、そもそも円安だったか らだよ。円が安くなっているときは、日本人の購買力がどんどん削られていっているわけだよね。輸入価格が上昇するわけだから。日本人の購買力が小さくなれ ば、国内を主な市場としている中小企業だって、それはやっぱり経営的に厳しくなるでしょう。外国への輸出で稼いでいる大企業はともかく、円安になれば中小 企業の収益力が落ちて、内需の成長率が低下して当然だよ。

内需を成長させたいなら、方法は単純だと思うけど。円高にすればいいんだ」

「円高にすればいいって……簡単にいうな。そもそも日本の内需、とくに個人消費は規模が大きくないのだから、円高で個人の購買力を強くしても、高が知れているだろう」

息子は何か言いかけたが、すぐに口を閉じた。ようやく言いくるめることができたわけだ。山本が取り戻した父親の威厳に、ホッと息をついたところ、

「父さん、それは本気でいっているの? 日本の個人消費の規模が小さいって……」

再び、何となく嫌な予感が込み上げてきたため、山本は押し黙った。父親の沈黙を受けて、和仁は寂しそうな視線を送ってきた。その眼差しには明らかに哀れみの情が浮かんでおり、山本の不愉快度は急角度で上昇した。

「本気だとも。経済新聞だけではない。テレビでも経済評論家がいつもいっているじゃないか。日本の個人消費は絶望的だ。だから、これから伸びることが明らかな新興経済諸国、たとえば中国などの市場に注力しなければならないんだってな」

「個人消費は日本のGDPの56%を占めるよ。日本のGDPは、半分以上が個人消費なんだ。それはもちろん、個人消費が7割近いアメリカには負けるけど、 個人消費がGDPの3割程度しかない中国なんかとは、比較にならないほど大きいんだよ。しかも中国の個人消費はGDPに占める割合が年々減りつづけている けど、日本のほうは逆に増えているよ。昨年にしても、あれだけ不景気だ、不況だってマスコミが悲観論をばらまいたのに、日本の個人消費はそれなりに成長し ていたんだよ。もちろん円が高くなって日本人の購買力が高まったのが原因だと思うけど」

「……」

「だいたい、父さん。マスコミや評論家が何かいうときに、数字を使って説明するのを聞いたことがないでしょう。数字を出すと嘘がばれちゃうから、みんな 『日本は外需依存国』とか『日本の内需は絶望的』みたいな、印象論だけを何度も繰り返してミスリードしているんだよ。なにしろ、世界に外需がゼロの国はな いから『日本は外需依存国』だってけっして嘘ではないし、円安のせいで日本の内需の成長率が輸出に負けていたのは確かだから、『日本の内需は絶望的』も嘘 とは断言できないからね。かなり、ぎりぎりだと思うけど」

「……」

「ついでにいうと、超が付く外需依存国である中国の純輸出(輸出-輸入)、つまり外需ね。外需がGDPに占める割合は10%近いんだよ。純輸出がGDPの1割近いって、ここまで外需に頼りきっている国はほかにはないんじゃないかな。逆に日本の外需、つまり純輸出がGDPに占める割合は、2%未満だよ。つまり日本のGDPは、じつは98%以上が内需なんだよ」

「しかし、日本は少子化で人口が減っているんだ。人口が減っているのだから、内需がこれから伸びるわけがないだろう」

「人口が減っているって……」

和仁は呆れたふうに、1つ大きく溜め息をついた。

「たとえば、昨年は日本の人口が5万人ぐらい減ったみたいだけど、それって日本の人口の0.04%にも満たない人数だよ。誤差レベルにも達しない人口が減って、内需がそんなに影響を受けるはずがないでしょう。

日本のGDPの半分以上が個人消費だから、日本に住む人が1年間に2%だけ消費を増やせば、それだけでGDPが1%増えるんだよ。どう考えても、人口よりも個人の消費の影響のほうが大きいでしょう」



政府の「債務」は民間の「債権」

「凄いな……」

さすがに敗北を認めざるをえず、山本は思わず口に出して呟いた。

「いったい、どこでそれだけの知識を身に付けたんだ。学校か。よくもまあ、それだけ具体的な数字がポンポン出てくるもんだ」

父親の賞賛の言葉に、和仁はやや照れくさそうな笑顔を見せた。

「大学で勉強したのもあるけど、やっぱりネットかな」

「ネット? まさか、インターネットのことか?」

思わず顔をしかめた山本に、またもや息子は寂しげな視線を送る。だから、その哀れみに満ちた顔はやめてくれ、と、山本は心の奥底で叫んだ。

「父さん。まさか、いまどき『インターネットは便所の落書き』なんて時代錯誤なこと言い出したりしないよね。ネットの世界では、不特定多数の見知らぬ人を 相手にするわけだから、きちんとした情報ソースに基づいて話をしないと、まったく相手にされないよ。だいたい父さんだって、会社でインターネットは活用し ているでしょう」

「……」

「ちなみにGDPや輸出依存度なんかのデータは、日本政府のホームページに掲載されているよ。たしかGDPが内閣府で、日本の輸出入が財務省。それに実効 為替レートが日本銀行のホームページだったかな。データを載せてくれるのはいいけど統計によってバラバラの場所に置かれているのは何とかしてほしいよね」

(政府のホームページからデータをもってきているのか!)

山本はかなり驚愕し、思わず言葉に詰まった。何というか、時代も変わったものである。これまで自分は、統計情報を調査するときに政府の一次ソースをきちんと確認したことがあっただろうか。ちょっと記憶にない。

「しかし日本が外需依存国ではないことも、円高が内需拡大に有効なことも分かったが、それならば政府は内需拡大に的を絞った景気対策を打てばいいんじゃないのか? これほどまでに簡単な話なのに、なぜやらないんだ?」

「やっているじゃん。昨年の12月に40兆円規模の景気対策を打つって発表して、きちんと予算を通したから、すでにいろいろな対策が始まっているはずだよ。マスコミがあまり報道しないので、状況がよく分からないけど」

「40兆円!」

山本は息子の話の内容よりも、金額のほうに衝撃を受けた。

「財政破綻寸前の日本が、40兆円もの景気対策を打つのか! そんなことしたら、瞬く間に財政が崩壊するぞ!」

「あははははははっ!」

いきなり息子が腹を抱えて笑いだしたので、山本は危うく反射的に怒鳴り散らすところだった。何がそれほどおかしいのか、さっぱり分からない。というか、父親の威厳はどこに消え失せてしまったのだろうか。自分が何か、とても大切なものを失った気分だ。

「ざ、財政破綻って、日本政府が? よ、よくもまあ、それだけ滅茶苦茶な話を信じられるね。あははははっ」

「いったい何がそんなにおかしいんだ」

「だ、だって、父さん、マスコミに毒され過ぎだってば……。ああ、面白かった……はあ……」

ようやく息を継ぎ、息子は涙目の笑顔を見せたものだ。

「あのね、父さん。日本が財政破綻するとか、あれ、嘘だから」

「嘘……?」

「そりゃ、嘘でしょう。日本政府の債務はたしかに巨額だけど、95%以上が国内向けの国債、分かりやすくいうと日本国内の民間からの借り入れなんだよ。つ まり円建ての債務ということになるよね。円という通貨を発行できる政府が、円建て債務のせいで財政破綻するわけがないでしょう」

「しかし、夕張市は財政破綻したぞ。ほかにも危ないといわれている自治体はいっぱいある」

「当たり前だよ。夕張市は紙幣発行権があるわけじゃないんだから。夕張市が日本円を刷ったら、普通に犯罪でしょう」

いわれてみると、たしかにそうだ。夕張市と日本政府を一緒にすることには無理がある。

「財務省が掲載している日本政府のバランスシートを見ると一発で分かるけど、日本政府の債務、つまり負債は840兆円もあるけど、同時に資産もでかいんだ よ。なにしろ政府の金融資産だけで550兆円近くもあるんだから。これだけ巨額の資産をもっている政府は、世界中にどこにもないよ。債務額から金融資産を 差し引いた純債務額で見れば、日本の政府の債務はGDPよりも少なくなり、普通の先進国並みになるよ」

山本は言葉を失った。そういえば、借金の額にばかり目が行って、政府は資産ももっているということに考えが及んだことは1度もなかった。



「それにそもそも日本政府がどうしてここまで債務を膨らませることができるかといえば、貸してくれる人がいるからだよね。当たり前だけど貸し手がいなければ借り手は借りることができない」

それはそうだ。山本は心中で同意した。

「日本政府の債務のほとんどは、さっきいったとおり日本の民間から借りているんだよ。ということは、政府の債務はそのまま日本の民間の『債権』ということになる」

「マスコミは『国民1人当たりの借金』といって危機感を煽っているじゃないか」

「あれもひどいミスリード、というかインチキ・レトリックだよね。正しい言い方に改めるならば、『国民1人当たりの政府に対する債権』になるよ。だって、借りているのは政府であって、国民じゃないからね。国民はどちらかといえば、貸しているほうでしょう」

「……」

「だいたい国債を買っている人たちは、資産運用として国債を保有しているわけだから、償還するといわれても逆に困ると思うよ。国債が償還されても、みんな 結局また国債を買う羽目になるに決まってる。日本国債以上の安全資産は、この世に存在しないから。だから、日本政府は国債の償還期日が来たら、同額の国債 を発行して永遠にロールオーバー(借り換え)していけばいいだけ。日本国内に国債の買い手がいるかぎり、日本政府の債務規模は問題になるわけがない。しか も日本の家計の金融資産が1400兆円を超えている状況だから、日本政府が国債の買い手に困るなんて、ちょっと考えられないと思うよ」

世界経済への義務を果たそう

「うーむ……」

山本は思わず唸り声を上げた。国債を買っているのは誰だ? こんな基本的な疑問を、これまで考えたこともなかったのは、なぜだろうか。

「それにさっきもいったけれど、日本政府は通貨発行権をもっているんだよ。いざとなれば、日本政府は日銀に日本円を発行させて、国債を買い取らせることも 可能なんだ。だから日本政府が財政破綻など、現実にはありえないよ。アメリカがいま、FRBにドルを増刷させて米国債を買い取らせているけど、あれと同じ 事をすればいいだけだから」

何というべきか、山本は自分のこれまでの常識が根底から覆される感覚を覚え、呆然とした思いで言葉を搾り出した。

「それでは、政府の債務が800兆円を超えていようが、40兆円の景気対策を打とうが、大した問題ではないのか」

「それはそうでしょう。景気対策が順調に行なわれて、名目成長率が上がれば、政府債務のGDP比は勝手に小さくなっていくもの。それよりも、とくに財政危 機でも何でもないのに、景気対策を打たずに内需拡大の機会を逃すほうが危ないと思うよ。さっきも父さんがいったとおり、円高で輸出企業が厳しくなっている のは、紛れもない事実なんだから」

息子が一瞬、皮肉とも受け取れる笑みをこぼした気がするが、気のせいだろうか。

「まあ、輸出企業が厳しいのは、円高よりも世界的な需要の縮小のほうが原因としては大きいと思うけど、だからこそ、世界中の政府が財政支出をして景気を下 支えしようとしている。そんなときに、日本だけが何もしないわけにはいかないよ。なにしろ円高という日本の内需に対する絶好の追い風が吹いているんだか ら。

だいたいサブプライム危機やリーマン・ショックで、主立った国はみんな借金頼みの不動産バブルや株式バブルが崩壊して、内需がボロボロになってるんだ。そ んななかで、幸運なことに日本の内需はそれほど痛めつけられていないうえ、もともと規模が世界で2番目に大きいんだよ。内需を拡大させて、輸出よりもむし ろ輸入を拡大して、世界経済復活のために貢献する。これこそが世界経済に対する日本の義務であり、いま、日本がやるべきことだと思うよ」

山本はもはや心の底から感嘆し、降参の意を込めて両手を軽く上げた。

「おまえの年齢で、経済についてそこまでしっかりとした考えをもっているとは。正直、父さんは感動した」

完膚なきまでの敗北だったが、なぜか山本はすがすがしい気分を味わっていた。息子は恥ずかしそうにいったん顔を伏せ、何も言わずに晴れやかな笑顔を見せた。

翌朝のこと。

いつものようにテレビのスイッチを入れた山本の目に、いきなり古林の脂顔が飛び込んできた。

「また、こいつか……」

山本は思わず声に出して悪態をついてしまった。

古林はまるで苦行僧のように顔を歪め、嫌そうな口ぶりでニュースを読み上げている。昨日のヒステリックな態度とは、まるで別人のようだ。

「……繰り返します。内閣府が本日発表した前四半期における日本のGDP、国内総生産は、輸出の大幅な落ち込みを個人消費の増加がカバーし、若干のプラス 成長に終わりました。全般的に輸入価格が下落したことや、ガソリンが1リットル100円を切ったことなどが、消費を下支えした模様です……」

どう考えてもよいニュースだと思うのだが、古林の口調はいかにも悔しそうで、山本は思わず声に出して笑ってしまった。

リビングの大きな窓に目をやると、眩いばかりの陽光が差し込んできている。雨は上がったらしい。

そういえば、もうすぐ夏がやって来る。

なぜ世間知らずの大人が増えたのか?
この内容については、私自身も前から手を換え、品を換え、このブログでも主張してきたことです。でも、この内容さすがは、作家が書いたもので、包括的にしかも誰にでもわかりやすく書かれていると思います。だから、全文をそのまま掲載しました。

この文書の一番最後の、「眩いばかりの陽光が割きこんできている。雨はあがったらしい。」に関しては、この作家の予測ですね。日本の遅れていた景気回復が、梅雨どきには、そろそろ気配がみられ、夏には完全に回復基調になっているということだと思います。

私自身もこのブログでも、かねてから主張してきたように、おそらく5月くらいからは、景気回復の気配がみられるようになり、9月頃には回復していると思います。

今の日本の現状は、欧米より少し出たしが遅れたということであり、日本の実体経済は欧米のように悪くはなっていませんから、日本が一番先に回復するどころか、しばらくすると内需景気に沸いてくると思います。

上の文書でも触れていましたが、日本は昔から経済は、内需依存型です。そのため、もともと国際競争力も他国と比較すれば、高くはありませんでした。わずか、10年以上前までは、GDPに占める輸出の割合は8%以下でした。この10年間で倍の16%程度になっていますが、それとて、他国と比較するとアメリカに次いで低いです。だから、日本は、今でも輸出大国ではないし、過去もそうだったことは一度もありせん。というより、日本は内需大国です。

アメリカがサブプラムローンや、GMの金融小会社がやった車のローンのように、信用のない人にまで貸付するなどして、無理やり消費拡大をしなくても、十分可能です。

日本のマスコミなど、ごく一部の現象を極大化して見せてたり、ごく短期間のできごとを長期間にわたって続くことを平気でやります。これに関してはこのブログでも何回も主張してきたことです。

経済に限らず、環境問題でも、そのような傾向が見られます。環境問題に関しても、マスコミはいろいろな不確かな情報を拡大して流します。これに関して、私は大学生の時に貴重な体験をしました。これに関しても、以前このブログに書きましたが、これに関しては、まだ読んでいない方は是非ご覧になってください。その頃的確なアドバイスを聞かせてくださった大学の先生には、今でも感謝の念で一杯です。そうでなければ、私もいわゆる世間知らずの大人になっていたかもしれません。

ここまで、読んでいただいた方は、世間知らずの大人とはどういう意味かもうお分かりだと思います。これだけの情報化社会になったにも関わらず、マスコミのいうことに関してなんら批判的な観点ももたず、一方的に信じてしまうような大人のことです。いまでは、インターネットも普及していますから、自宅からでも、会社からでもふと疑問に思ったことは、調べてみれば、相当なところまで、短時間で確かめられます。あまり重要なことでないことで、労力を費やす必要はないとおもいますが、自分の仕事や、生活に直接関わる事柄に関してわずかの労を厭うようでは、お話にならないと思います。

にもかかわらず、それをしないで、マスコミの垂れ流す情報をそのまま信じてしまう人。これが、私の言う「世間知らずの大人」というところです。上の文章に出てくるお父さん、まさにこのタイプですね(笑)。最近では私は、バチカン報道のおかしさを掲載しましたが、あの一方的な中川元大臣バチカンご乱行報道など、ただ鵜呑みにしてしまう人も結構多いのだと思います。私の陰謀説など信じなくても良いですが、中川元大臣を取り巻いていた人の中には著しく配慮に欠ける人がいたのではないかとか、マスコミの一方的な報道には少しおかしいと思ってもらいたいです。

それに、マスコミにも「世間知らずの大人」が多くなったのではないでしょうか?特ににマスコミで不足していると思うのは、「現代世界史」の分野です。高校だと、あまり受験に関係ないことと、世界史でも、年度末に近い頃に教えるので、あまり教えていないのかもしれません。

大学では、学問の分野が専門化するため、教養の時代に世界史などとらなくてもいいわけですから、興味のある人だけが選択する。そうなると、マスコミや外務省に入るような人でも一生知らないで過ごしてしまうということがあるのかもしれません。私も、有名大学を卒業している文系の新卒の人が「ゴルバチョフ」を知らないというのを知って、少なからずショックを受けたことが何回かあります。

以前ブログ界でも「ナチス、ソ連」といっても通じない若者たちが増えているということが話題になっていたことがあります。逆に、このへんのことでも、何でも情報通の若者も増えています。まさに、二極分化しています。

しかし、これは若者だけではなく、上の文章にでてくるお父さんの世代も同じことだったのかもしれません。ただし、お父さんの世代には、インターネットなどが普及していなかったので、気づかれないですんでいただけだと思います。

ここで、若者だろうと、壮年層だろうと、道は二つに分かれると思います。若者層には将来「世間知らずの大人」にならないために、すでに「世間知らずの大人」になってしまったお父さんたちにも、マスコミで報道された事柄をそのまま鵜呑みにしないで、必ず裏取りをするという習慣をつけることです。こういった習慣を身につけるかどうかで、その後の人生は大きく異なってくると思います。そうして、最大の違いは、裏取りをする習慣を身につけた人は、「自分自身の人生を自分自身で選択して送ることができる」ということです。そういう習慣を身に着けなかった人は、たとえ経済的に恵まれようが、なんであろうが「他人の考えに従属し、自分自身の人生を他者の選択」でしか送れなくなってしまいます。

できたら、なるべく客観的な数字にあたるということだと思います。さらに、それも一箇所だけではなく、なるべく複数の数字をあたるということだと思います。さらに、数字で表せないような情報に関してこそ、なるべく多方面の情報を仕入れることだと思います。

上の文章のお父さん「最近の新聞やテレビでは、契約を打ち切られた派遣社員の話題で持ち切りである。明日はわが身だ。中堅クラスの商社に勤めて、はや30年になろうとする自分だ。この年で解雇などされると、さすがに再就職もままならないだろう」と述べていますが、「世間知らずの大人」を続けていたら、こうした運命をたどる率はかなり高くなると思います。裏を取る習慣がなかったら、会社の仕事も失敗だらけになると思います。もし、こうした運命をたどったとしても、景気のせいや、人のせいにはできないと思います。自分が一番悪いということです。

さて、若者諸君、君たちはどっちの道を選ぶのかな?

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振り込め詐欺、過去最小=1月被害、10億円割る-警察庁-なぜ彼らはかくもバーチャル需要を喚起できるのか?

内需拡大はなるか?麻生総理は最もトレンディーな総理か?-Yahooのブログ・キーワード人気度より見られる傾向

2009年景気はどうなる? V字回復にいちるの望み-こんなやりやすい経済で悲観論とは?

危機「最も早く脱するのは日本」 麻生首相、年頭の決意-ピザ宅配業界から見た今年の経済動向は?

円高はデメリットか?-円高基調のうち大きな方向転換し大躍進を!!


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ピザテンフォー今年の10月4日に生誕20年!!

ピザテンフォー今年の10月4日をもちまして、創業20周年を迎えることができました。これも皆様のおかげです。

ピザテンフォー、年末年始も10.4で決まりです!!今回はオードブルなども提供させていただきます。よろしくお願いします!!

テンフォーのピザは楽天デリバリーからも購入できます!!

ピザテンフォー昨年の楽天デリバリーの「ファミリーへのおすすめ」部門で、堂々の2位となりました。ますます、便利になったテンフォーを是非ご利用ください。

YUTAKARLSON、USA 市長からのお願い

ランキングは、ありきたりのは面白くないので、私の街に是非投票してください。この私の街は、サイバー上のアメリカ国内に設置してあります。街の名前は、YUTAKARLSONと いいます。この街は、皆さんからのアクセスがあれば、アクセス数が街の住民数となり発展していきます。職場整備、交通の整備などはひと段落していますので、今度は人口を増やす必要があります。せびポチッと一つお願いいたします。

⇒⇒YUTAKARLSONの住民募集!!←←

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣―【私の論評】岩屋外務大臣の賄賂疑惑が日本に与える影響と重要性が増した企業の自立したリスク管理

特報 米国司法省 IR疑惑で500ドットコムと前CEOを起訴 どうなる岩屋外務大臣 渡邉哲也(作家・経済評論家) まとめ 米国司法省は500ドットコムと元CEOを起訴し、両者が有罪答弁を行い司法取引を結んだ。 日本側では5名が資金を受け取ったが、立件されたのは秋本司被告のみで、他...