「マスコミ四媒体広告費」は前年比92.4%、インターネットは検索連動型やモバイルが拡大-電通が報告(この内容ご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
株式会社電通は、2009年2月23日、日本国内の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2008年(平成20年)日本の広告費」を発表した。これによると、昨年2008年(1~12月)の日本の総広告費は6兆6,926億円、前年比95.3%であった。
総広告費は、2004年に日本経済の景気回復基調とデジタル家電やインターネットの普及を背景に4年ぶりに増加し、2005年(前年比102.9%)、 2006年(前年比101.7%)、2007年(前年比101.1%)と増加を続けてきたが、2008年は前年実績を下回った。
2008年前半は比較的堅調に推移したが、後半は減少、2008年の総広告費は6兆6,926億円、前年比95.3%と5年ぶりに減少した。電通は「北京オリンピックなどプラス材料があったものの、世界的金融危機、円高による景気減退が大きく影響した」と見ている。
媒体別にみると、「新聞広告費」が前年比87.5%と大きく減少し、「テレビ広告費」も同95.6%と減少、雑誌(同88.9%)、ラジオ(同92.7%)も減少しており、「マスコミ四媒体広告費」は前年比92.4%と、4年連続して前年を下回ることとなった。
マスコミ広告以外では、「屋外」や「折込」をはじめ内訳のすべてが減少した「プロモーションメディア広告費」(同94.2%)は5年ぶりに減少。
一方、「インターネット広告費」と「衛星メディア関連広告費」は拡大している。「衛星メディア関連広告費」は BS デジタル放送などの増加で前年比112.1%、「インターネット広告費」は検索連動広告、モバイル広告を中心に拡大を続け、同116.3%となった。
2008年(1~12月)のマスコミ四媒体広告費を四半期別にみると、いずれの四半期も前年を下回り、期を追うごとにマイナス幅が拡大。
新聞広告費は、北京五輪、洞爺湖サミット、環境をテーマとした企業広告などのプラス要因もあったが、新聞広告の低下傾向に歯止めがかかるまでにはいかず、 秋以降の世界的金融危機による景気減退が新聞広告費の減少に拍車をかけたようだ。新聞種類別では、地方紙に比べて、全国紙、スポーツ紙が低調であったとさ れる。
テレビ広告費は、番組広告費が8,656億円(前年比98.7%)、スポット広告費が1兆435億円(同93.1%)と、スポット広告費の縮小が顕著だ。 スポット広告費は全四半期で前年を下回り、特に4-6月、7-9月では前年同期比90%近くにまで割り込んだ。年間では前年比93.1%と3年連続の減少 であった。
前年比116.3%と拡大したインターネット広告費のうち、媒体費は5,373億円(うちモバイル広告費913億円、検索連動広告費1,575億円)と前年比117.0%、インターネット広告制作費は1,610億円と同114.0%。
2008年はネット利用者の伸びについては以前ほどの伸長はなく、インターネットの総 PV 数の伸びは鈍化の傾向。しかしその一方で動画視聴などは増加して総利用時間は延びるといったこれまでとは違う質的な変化が見られるようになった。
一般的な傾向としては、PC よりもモバイルの伸長率が高く、またバナーなどのディスプレイ広告に比べて検索連動広告の伸長率が高い。ただし、2008年の年末になってからは、景気後退の影響を受けて全般に成長の鈍化が見られるようになったようだ。
Web 広告(PC インターネット)の領域では、リッチ広告の定着などを背景に、Web 広告が持つ認知効果・ブランディング効果への関心・評価が高まってきた一方、既存のマスメディアとの連携についてもさらに多くの展開例が登場。また、行動 ターゲティング、アドネットワークなどの新しい技術やその応用展開が進んだ。
PC 向け検索連動広告は1,575億円(前年比122.9%)とインターネット広告市場の中でも伸長率が高い。また、テレビ CM などで告知することによって検索への誘導をうながすクロスメディア手法も幅広く定着してきた。
モバイル広告も、913億円(前年比147.0%)の成長。効果的な広告メディアとしての評価が定着したことがナショナルクライアントによるマスキャンペーンでの活用を促進し、SNS の広告活用などさまざまな領域で引き続き活発な展開が行われた。
また、3キャリアでの検索機能が充実してきたこともあり、モバイル検索連動広告の伸びは特に大きかった(170億円、前年比200.0%)ようだ。
広告媒体も見直すべきときか?
新聞のシェア率も思ったよりはまだ下がっていないようではあるが、これからもどんどん下がり続けていくものと考えられる。各都道府県別のシェア率は以下のサイトでご覧になることができます。
http://spreadsheets.google.com/ccc?key=pqM108ol6zPUQD47WYzaQMA
若者の新聞離れは、ここ10年ほどで相当深刻な状況になっています。ある調査によると、世代別の新聞定期購読率が20代前半ではこの10年で30ポイント も低下しているんです。これはスポーツ紙や英字紙も加えたデータなので、総合紙はこの少ない購読者をさらに奪い合う形で、各社相当苦戦しているということ をご想像いただけると思います。さらに、新聞やテレビをみていたとしても、インターネットや携帯など活用する人も増えていることから、これからは、オンライン広告なども検討すべきでしょう。
それから、サイト・ブログなど、無料で開設できることから、これらも積極的に活用していくべきでしょう。今なら、ただ、サイトやブログを開設するというのなら、誰でも15分もあれば十分できます。日本では昨年でブログの設置数が300万を超えています。ただし、7割程度のブログは、一日のPV(ページ・ビュー:サイト・ブログのページをみてもらえる数)が50以下だそうです。ただ作っただけでは、誰にも見てもらえないということですから、やはり一工夫必要だと思います。それに、上の記事でも述べているように全体のPVも横ばいだそうです。
上記文章にでてくる検索連動型広告(けんさくれんどうがたこうこく)とは、検索エンジンで検索されたキーワードに関連した広告を配信するインターネット広告の一種。 代表的なメディア (媒体)としてオーバーチュアの「スポンサードサーチ」やGoogleの「アドワーズ」がある。
当初オーバーチュア(現在はYahoo!の子会社)の広告表示は 連動するキーワードの入札価格をオークション性にして為、単純にクリック単価が高い広告主のみを 検索キーワードページの上段にて広告表示を行ってた。 その後、収益性を考えgoogleアドワーズと同様のCPC(クリック単価)×CTR(クリックスルーレート)の合計値の スコアの上位順に表示結果を露出する方式に変更した。 実際に収益は上がったがその分、広告主の広告費用負担は増大したと言われている。
また検索連動に似たモデルであったNTTのタウンページはインターネット 検索連動の普及と共に大きく広告収入が激減している。
検索エンジン結果の広告だけでなく多数の他サイトをネットワークし 各サイトとのコンテンツに合わせた広告を自動配信する コンテンツ連動型広告のシステムも併せ持つ会社が多い。
携帯電話の広告も伸びているようですが、これからは、おそらく携帯電話用サイトは各キャリアによって、見えたり、見えなかったりすることもあることと、最近日本でも、販売されたiPhoneや、これから販売されるGoogleのアンドロイドを搭載した形態電話は、パソコンと何も変わらず見えることから、おそらく、これからは通常のインターネットによるもののほうが増えていく可能性が大きいと思います。さらには、動画視聴などは増加して総利用時間が伸びているという傾向を捕らえるため、動画を活用する手もあります。最近では、円高なので、デジタル・ハイビジョン・カメラが2万円を切るものも現れています。ちょっとした、動画なら誰にでもとれます。それに、動画配信サイトのYouTubeなど、以前よりもはるかに画質がよくなりました。この動画配信を利用することを前提とすれば、プロに頼んでも、テレビなどで放映すよりは、はるかに安く効果のあるものができる可能性が高まってきました。
私としては、こちらの方が将来的には可能性があるのではないかと思っています。私自身、YouTubeに投稿しています。このブログ左の列の下の方に、「テンフォーに関する動画」としてバナーを掲載してあります。この動画は、私が撮影したのを私自身が編集しただけのものですから、あまり上手とか、大きな可能性があるとはいえないと思いますが、一部をプロに依頼するだとか、会社での取り組みとして実施すれば、かなり効果をあげられると思います。
いずれにせよ、これからの時代は、こうしたメディアを活用する、活用するなら効果のあるものにするなど、かなり柔軟な思考が必要になってくると思います。これも、掲載しただけでは駄目で、見てもらうならそれなりの工夫をしなければなりません。いろいろ工夫が必要です。しかし、工夫すれば、とてつもない数の人にみてもらえる可能性もあります。いままでだと、CMなどというと、テレビ局とか、大手の広告会社というイメージがありましたが、これからは、センスのある人なら、わずかの経費で、いろいろ挑戦できます。面白い時代に入ってきたと思います。皆さんも挑戦してみませんか?
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