大学院の入試問題を漏えいしたとして今年4月に懲戒解雇された30歳代の元准教授の男 性が、東大に勤務中の06年から辞めるまでの間、研究室の女性職員や大学院生に手を握 るなどの行為を繰り返していた。最近、こうした事件が目立つようになってきている。
アカハラ准教授3人解雇 道教大 セクハラ准教授1人も
道教大は二十日、自らの研究に利用するため長時間にわたる調査を強制するなど、学生にアカデミック・ハラスメント(アカハラ=大学の上下関係によ る嫌がらせ)をしたとして、旭川校の三十五-三十九歳の准教授三人を諭旨解雇処分にした。また、女子学生三人にセクハラ(性的嫌がらせ)をした五十歳代の 准教授を懲戒解雇した。
道教大の後藤嘉也理事が同日、記者会見して発表した。処分はいずれも十九日付。旭川校の三人はアカハラを認めず、札幌地裁に二十日、地位保全の仮処分を申し立てた。
旭川校の三人は英語教育講座の所属。大学によると、二〇〇六年から〇八年九月まで、ゼミで指導する学生に自分たちのアイヌ語共同研究プロ ジェクトを早朝から深夜まで手伝わせた。四日間、徹夜で作業させたケースもあった。従わない学生は「意識が低い」としかり、担当する授業の単位を与えない ことをほのめかしたという。
その結果、九人の学生が幻覚が出るなど心身の調子を崩し、うち二人は不登校になっているという。同大は昨年九月、この三人の准教授のゼミを停止させる措置を取っていた。
これに対し三人は「(アカハラは)事実ではない。自分たちの主張を司法の場で明らかにしていきたい」と反論している。
一方、セクハラで懲戒解雇となった男性准教授は〇五年十月から〇八年九月まで、ゼミで指導する三人の女子学生に対し、研究室に呼び出して 体を触ったり、交際を迫るようなメールを送った。大学によると、准教授はこうした事実を認め、「学生に好意を抱いていた。申し訳ないことをした」と話して いるという。同大はこの准教授がどのキャンパスに所属するかについては「被害者が特定される恐れがある」として明らかにしていない。
後藤理事は「学生をはじめ、多くの人にご迷惑をかけた点をおわびしたい」と謝罪した。
セクハラはわかるが、アカハラは?
こうした事件、過去にはあまりなかったと思いますが、最近結構目立つようになってきました。やはり、大学も大衆化し、大衆化した学生に対して教える教授などの数も増えて大衆化してきたからでしょうか?一昔前の大学教授などというと、インテリ中のインテリでちょっと近寄りがたいところもありましたが、最近はそんなことはなくなってきました。結構きさくな人が増えてきているように見えます。それは、それで良いことなのですが、こういう事件は困りものです。しかも、東大や、学校の先生を養成する大学でこのような不祥事が起こるとは、残念なことです。
しかし、セクハラは判りやすいので、良いのですが、アカハラについては何かしっくりこないところがあります。実際私が卒業した大学でも、大学の4年から、大学院の人は、夜10時、11時くらいまでは残っているのは特に珍しいことではありませんでした。理工系ですから、実験などがあると、どうしても遅くなったり徹夜になることもありました。昨日たまたま、NHKテレビで、女性宇宙飛行士の方のお話があり、この方も東大の大学院に通っていたころ、帰りがいつも遅く、それでも母親が毎日駅に迎えにきてくれたので感謝しているというお話をされていました。大学の理工系ならこんなことは特に珍しいことではないことだと思います。たとえ、女子学生であっても、医学部などでは、遅くまで残っている人はいくらでもいます。
講師や準教授などでも、新進気鋭の方なら、そんな人は珍しくはありません。ノーベル賞学者の利根川さんのところで働いた人の話をききましたが、とにかく、朝は早く、夜も遅くまで毎日実験だそうです。正直最初は勤まるかなと自信を失いかけたと言っていました。でも、不定期ですが、実験の区切りの良いときには、2週間ほど連続して休みをいただけたので、良かったと語っていました。
スペース・シャトル搭乗予定が決まっている女性宇宙飛行士 山崎直子さん
人間ですから、何十年も朝早くから、夜遅くまで、働いていたら、とんでもないことになりますが、一時集中してかなりやって、ものごとが成就したら休むということなら、そんなに問題はないと思います。それに、人生のうち数年くらいは、寝食を忘れてお金や時間など超越して仕事や学業に励むことがなければ、学問に限らずどのような道であれ、何事も成就はしないと思います。
ただし、問題になっている教育大学旭川校などは、文科系の大学であり、しかも、大学院もありません。アカハラ的なところもあったのかもしれません。まずは、通常なら大学院生にやらせるようなことを、学生にやらせてしまったのかもしれません。学生の方も、文化系ということもあり、あまり夜遅くまで残って作業をするなどということに慣れていなかったのかもしれません。また、この学生の親も、先の宇宙飛行士の親とは違って、女子学生が夜遅くまで残っているということに違和感があったのかもしれません。
また、この準教授たちが、女子学生の動機づけを十分行えていたかどうかも焦点になると思います。人間は、誰でも、本当に自分にとって重要だと思っている事柄に対して努力するということは苦にはなりません。それが、たとえば、単なる準教授たちのための助手的な仕事であれば、問題があると思います。
現時点では、情報不足なので、どちらが正しいのか何ともいえないと思います。アカハラで解雇処分になった3人の準教授は、裁判にまでもちこむようです。詳細は、この裁判の行方をみてみないとわからないと思います。これから、学生の大衆化に伴い、このような問題がもっと頻繁に発生することが考えられます。
このような問題、裁判になる前に、公正な第三者機関など設立して、判定や仲裁などできるようにすべきと思います。そういった場合、NPO(非営利企業)によってそのような機関を設立すべきではないかと思います。NPOなどというと、日本では、なぜ?と思う人も多いと思いますが、NPO自体は政府の機関でもないため、アメリカなどでは、有名なNPOの調査結果などが公正中立であるとして、裁判などでも幅を利かせています。政府がやると、どうしても政府の思惑が入るし、大学の調査は、そもそも自分たちのかかわりのある部署ですから、最初からあまり中立性など期待できません。
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