2009年2月14日土曜日

インド、中国製玩具の輸入を全面禁止-保護貿易主義に走る各国?

中 国の多くの工場は昨年国際金融危機により、完成品を国内で販売するしかなくなった。市場5億米ドルのインド玩具市場では少なくとも6割が中国製である。イ ンドは7日、さらに中国玩具輸入ルートを絶ち、中国大陸玩具業者はさらに追い打ちをかけられた状態となった。写真は中国広東省深センのテディベア工場で生 産されているテディベア(AFP)

インド、中国製玩具の輸入を全面禁止(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

  【大紀元日本2月14日】1月下旬に発表された中国製玩具輸入の暫時禁止に引き続き、インド商工省商務局・外国貿易部は7日、全区域の全ての税関部門に対 し原産国が中国である玩具はどこの国及び地区からの輸入であっても、一律これを禁ずる品目とするという規定を通達した。このことは印中間の貿易紛争に至る ばかりではなく、中国玩具が永久にインド市場に入るすべを失ったと言えるだろう。

 外国貿易部職員によると、中国製玩具がインド市場に入り込むいかなるルートも無くし、前述の輸入全面禁止通達がすべての手落ちを根絶するとのことだ。同 局が先ごろ宣言した中国製玩具の半年間輸入禁止についての理由の説明はまだ何も無く、中国の抗議を招いた。中国はインドが本国産業保護のため貿易障害設置 を企てていると指摘。さらにWTO(世界貿易機関)へ訴えを提出すると警告している。しかしながらインド商工省カマル・ナート(Kamal Nath)商工相は国民の健康と安全への配慮から来ると強調。同氏が明らかに、以前起きた中国が輸出した「有害玩具」事件を指している事が分かる。

 同省が輸入中国玩具禁止を宣言した半年後、インド消費者事務局と衛生部もさらに厳しい玩具品質管理規定に着手。半年以内の執行を準備中である。また業者も悪名高い中国玩具は永久にインド市場に入ることは出来ないと述べている。

 インド玩具業同業組合副代表カマル氏は中国玩具輸入禁止に対し肯定的だ。同氏は中国玩具がインド市場でダンピングにより、本国玩具産業の失業人口を増や したことが政府に輸入停止を行わせた原因であると指摘している。インド玩具市場生産額は5億米ドルを超え、市場の少なくとも6割の玩具は中国から来たもの である。

(09/02/14 07:35)

保護貿易主義に走る各国?
最近ロシアも、自動車輸入関税を大幅引き上げによって、ロシア国内ででもが行われています。プーチンは露骨な保護主義に走っています。 麻生太郎首相は4日の衆院予算委員会で、米議会で審議中の景気対策法案に、公共事業で使う工業製品を米国製に限定する「バイ・アメリカン条項」が盛り込まれていることについて「間違いなくおかしい。今の時代のWTO(世界貿易機関)に違反している」と批判しました。

世界各国で保護貿易主義的な動きが強まっています。インドのこの動きもおらくは、保護貿易主義の一環として行われるのだと思います。一時的な措置かどうかわかりませんが、有害な玩具などに限定するというのなら判りますが、中国製玩具すべての輸入禁止とすることは、度が過ぎていると思います。

OPニュース

保護主義の影響が日本に (2009.02.13)

まもなくG7=先進7ヵ国財務大臣・中央銀行総裁会議がイタリアのローマではじまります。テーマの1つが経済危機を受け広がりを見せる自国の産業や貿易を 守る保護主義です。さらなる危機を招くと警戒が強まるなか、経済安定に向けた協調体制を取れるのでしょうか。

さて、こうした風潮の中、日本の針路は簡単なことです。まずは、徹底的に内需を拡大することです。内需拡大に関して、困難だとする企業人も多いようですが、そんなことはありません。消費者ニーズにばかりこだわっているからら、困難に思えているのだと思います。現実にアメリカでは、ここ10年くらいは、住宅や車などで、消費者ニーズをあおりにあおって、サブプライムローンや、車のローンで、信用のない人にも金を貸付て、債権は金融工学で適当にリスク分散して、証券化して売り出したため、まるで打ち出の小槌のように次から次へと、全くリスクを考慮せずバーチャル需要を喚起して販売できました。しかし、これも、完全に失敗して現在の状況です。

日本は輸出立国だから無理だなどという御仁もいらっしゃるかもしれませんが、それは真っ赤な嘘です!マスコミなどに操られた、情報操作の結果にすぎません。マスコミ関係者は、きっと、中学や高校で社会科をまじめに勉強しなかった人が多いのだと思います。特に、日本の現代史とか?日本は過去も現在も内需大国です。国際的には出遅れています。現在でも、GDP全体に占める、輸出の割合は16%です。これが、EU諸国や中国などを含む新興国などでは、40%を越えています。輸出立国とは、40%以上の国をいうのであって、日本は輸出立国しているとはいえません。さらに、16%になったのはここ10年くらいのことであり、10年以上前は8%に過ぎませんでした。もともと、日本は内需大国だったのです。

さて内需拡大をするにしても、消費者ニーズだけに着目していれば、アメリカのようにいつかは破綻します。それよりも、日本なら、日本国内の社会に目を向けることが重要だと思います。アメリカでも、最初のスーパーは、消費者ニーズに着目したのではなく、金融恐慌後の社会の変化(すでにその前から変化していたが、金融恐慌によって加速された)に対応したものでした。だからこそ、スーパーはアメリカ社会に不可分というくらいしっかり根付いたのです。これが、消費者ニーズにだけ着目した業態であれば、長続きしなかったことでしょう。

社会に着目すれば、年金問題、医療の問題、雇用の問題、教育の問題などいらでも、やらなくてはならない問題は山積みです。ただし、これらを解決するためには、政府や地方自治体が直接手を下しても無駄です。できません。このブログにも何回か掲載してきましたが、政府には法津などの基盤をつくることはできても、その上で実際に行動することはできません。やれば、全国一律のやり方になり、必要もない人に手厚い施策を施したり、本当に必要な人には全く施さないということになって失敗します。

これを解消するためには、一刻も早く有力なNPOを輩出し、政府が整備した基盤の上で、大きな仕事を実施させる必要があります。こうすると、内需拡大にはつながらないように思う方もいらっしゃるかもしれませんが、NPOとて、実際の成果のあがる仕事をするには資金が必要です。資金を投下していろいな物品を購入したり、サービスを購入します。それも、大きな成果を出すには多大な投資が必要になります。こうすることにより内需は拡大します。しかも、NPOといえども、民間企業であることにはかわりがありませんから、1990年代に独立行政法人がやったような無駄な箱物を立てたりはしないでしょう。また、何もしない役人を相談役としてむかえることもないでしょう。余剰金ができたとしても、将来の活動のためにとっておくと思います。また、余剰金を蓄えないようなNPOは法律で成立できないようにする手もあります。

こうして、内需拡大につながり、しかも、1990年代の箱物行政のようなことを防ぐことができます。そうして、このようなこと、アメリカのNPOでは普通に実施していることです。これは、日本ではマスコミでもほとんど報道しないアメリカの一面かもしれません。そういった意味ではアメリカは懐の深い国です。金融馬鹿、賭博師だけの国ではありません。

そして、内需を拡大しながら、諸外国には徹底して自由貿易の路線を要求すべきです。それも、今までのような柔軟路線ではなく、おのおのの国に対して、恐喝をすべきです。恐喝というと聞こえは悪いですが、実質上そういうことです。たとえば、ロシアに対しては、自動車の関税を撤廃しない限り、自動車の関税に相当するなんらかの措置を日本も何かに実施することにするとして揺さぶるのです。その措置としては、保護貿易主義的なものではなく、あくまでも自由貿易の範囲内での措置をちらつかせるのです。実際にやるやらないは、問題ではありません。その他の国についても同じことです。詳細は、忘れましたが、ブラジルも保護貿易的なことをする方針を打ち出しましたが、それは日本政府の要請により、撤廃されました。

もし、ブラジルがまた保護貿易主義的な動きをみせれば、今度は、今まで日本が貸していた金を5年以内に返せと恐喝すれば良いのです。ブラジルは日本から相当金を借りています。それだけで、ブラジルの経済は完全に破綻します。しかも、彼らはその金を返す気は毛頭ないようです。いうことを聞かなければ、実行すれば良いのです。催促しても返さなければ、国連などの会議の場で徹底的に追求すればよいのです。

そうすれば、国際舞台での面子は丸つぶれになります。格好の恐喝材料だと思います。たとえ金を返さなかったとしても、世界中の金融アナリストなどはそのような目ではみません。株価は、下落して、貨幣価値も急降下して、企業や銀行などの信用は丸つぶれになることでしょう。さらに激しい金融危機にみまわれるでしょう。ブラジルの先の保護主義施策の撤廃はやはり、こうした背景があるのかもしれません。

日本は、こうした恐喝のための種は一杯抱えています。これらを恐喝、・・・やっぱり言葉が悪いですね(笑)。これらを外交カードとして切るか、切ることをちらつかせるのです。世界経済の健全さを取り戻すため、日本はそろそろこのくらいのことをしても良いのではないでしょうか?日本人は、あまり意識していませんが、こうした日本の外交カードに屈服せざるを得ないような国は、世界に数多くあります。このへんで、日本も実効的なリーダーシップを発揮してもよろしいのでないでしょうか?それが、世界の次の繁栄にもつながっていくと思います。

また、いざとなれば多くの外交カード'(恐喝)を切ることができる日本というイメージがつき、海外の経済・金融アナリストの注目するところとなれば、日本の株も一転して上昇をはじめることでしょう。どこか、あまり世界的にも、日本にとっても、価値がないにも関わらず、強行な保護貿易主義的政策をとる国を血祭りにあげて、経済的に破綻させ、その国の生活水準を一時石器時代に戻してみせて、世界各国の肝を冷やすなどのことをしても良いのではないでしょうか?そうすれば、保護貿易主義の根は根絶できると思います。日本は現状ではこうした潜在可能性を秘めた唯一の国です。

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9 件のコメント:

oosake さんのコメント...

oosakeです
http://oosake.iza.ne.jp
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り日本は経済カードをたくさん持っているようですね。ブラジルは日本の要請におり保護貿易化を断念したとのこと。アメリカへは米国債の購入の件で、バイアメリカン条項を阻止できるかもしれません。日本のここ10年の貿易額の増大は消費者ニーズ主義のなれの果てかもしれません。もっとも少子高齢化に歯止めがかからない以上、企業のあり方や社会のあり方から考え直し、より内需中心の社会に回帰する必要があるでしょうね

山田 豊 さんのコメント...

oosake様 コメント有難うございます。日本の車両メーカーや、家電メーカなども、最近苦しいのは、まず日本国内の消費者や、社会の変化に対応していくという基本を忘れ、北米市場のバーチャル市場に頼りすぎたということが根本原因だと思います。
確かに、日本の消費者は目も肥えているし、アメリカのように自分の能力を超えてまで消費生活をエンジョイしようなんて、人は少なく、難しいことは確かです。
しかし、こうした市場でシェアを伸ばしたりすることにより、世界中で通用することになると思います。
そのことをすっかり忘れていたのだと思います。これから、世界で通用するためには、まず日本国内で通用するようにならなければ駄目かもしれません。
でも、昔から商売の基本は、まずは、「目の前」のお客にどうやって売るかに知恵を絞るのが基本だと思います。これを忘れずにいろいろなことに取り組んで生きたいと思います。

Unknown さんのコメント...

yutakarlsonさん コメントありがとうございます。

保護貿易主義は日本も必要な面があると思いますけど、行き過ぎ感がある国ありますね。

事なかれ主義が強い日本でそのような“恐喝”が実現出来るとは思えません。

仮に実行するなら、各国から強い非難が来る事は目に見えていますので、うまく回避できるだけの外交手腕があるとも思えないんですよね。


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匿名 さんのコメント...

こんばんは、コメントをありがとうございます。
日本にはまだ手はあるようですね。
しかし、なぜ未だにそれを実践しないのでしょうか?
上手く事を運べば、日本は世界的に優位に立てる立場にあるというのに・・・
それはつまり、政府が何者かの手によって掌握されているのではないでしょうか?
「まだ手はある」でもそれをしない・・・いや、できない。
こんなにも国が混迷していると政府は知りながら、未だに解決策を見出そうとしないでいます。
普通ならありえないことです。
機会を狙っているかもしれませんが、あやしいものです。
なぜなら、今までがそうでしたからね。
あまり言いたくないのですが、日本は利用されて捨てられて終わる気がします。

山田 豊 さんのコメント...

ads様 コメント有難うございます。まあ、国際舞台で恫喝、恐喝するのは、北朝鮮くらいのものだと思います。しかし、同じ外交するのでも、最終的にはそこまでやる腹であれば、そういうことは相手に伝わるものです。
過去には、誰だったか忘れましたが、日本の総理大臣で国会の答弁において「アメリカの国債をアメリカに買い戻させることも視野に入れて・・・・」と少しいっただで、その日のうちに株が暴落したこともあります。まあ、これに関しては、日本がアメリカとの関係をそれまでどおりやっていくことがはっきりしたので、すぐに戻しましたが・・・・・。
実際に恐喝(もちろん実質上という意味です)していた人は、総理大臣でも、外交官でたくさんいます。
恐喝は、外交上の基本的技能だと思います。人に対して、丁寧な言葉を使って笑顔で恐喝できない人は、政府でも企業でもまず偉くはなれませんね。政治家の基本芸だと思います。
まあ、今の日本、コミュニケーション能力が異常に低くて、恐喝されていてもわからない人もたくさんいるようですが・・・・。後になって、気がつく人もいる・・・。いゃ、一生判らないひともいるのかもしれません。

匿名 さんのコメント...

コメントいただき、遅くなりましたが投稿させていただきます。
世界は日本の資金援助、融資を期待して、受けているわけですから、戦略的な外交カードを切り、主役になれるわけですよね。
民間では、円高を活かして将来性のある海外企業の買収というのもひとつの手段ですよね。
工業生産、環境対策と日本の技術もまだまだ必要でしょう。
このようなとき中川大臣のようなことでは、格好付かないのでしょうね。IMFに対して最大1000億ドルの融資に調印したのですから、それだけ伝えて、「体調が優れないのでこれまで」といえばよかったのでしょね。
それにしても、米国以外の国がどれだけ多くのUS$を保有しているのでしょうか!これは、米国の肩代わりですよね。
もう少し米国離れが必要でしょうが、そうはさせじですよね。

i_windsurfing さんのコメント...

moyoyonの投資日記にコメントありがとうございました。
http://moyoyon-investment.blogspot.com/

大変深い洞察ですね。

内需拡大!全てにおいて功を奏す最大の政策だと改めて感じました。

外交に押し引きの戦略性を持たせるのもリーダーシップには必要だと思います。本当にもっと上手になってもらいたいものだと思います。(恐喝というとちょっと引いてしまう人もいるかも・・・・)

山田 豊 さんのコメント...

アナログ_ひろ様 コメント有難うございます。中川さんの件は、全くおっしゃるとおりだと思います。中川さんの辞任劇に関しては、あまりにも都合が良すぎるので、陰謀説を掲載してみました。
http://yutakarlson.blogspot.com/2009/02/cia.html
これも、あながちあり得なくないと思っています。いずれにせよ、ここ10年ほどは、日本はアメリカの都合の良いように振り回されているような気がしてなりません。
現在アメリカの覇権は弱まりつつあります。そうした中で、アメリカにとって都合の良い日本像とは、経済的には強くて金払いは良いが、国そのものは弱体化しているため、世界、特にアジアでリーダーシップを発揮できず、飼い犬のように言うことを聞く国というところだと思います。こういう重要な時期に中川さんは油断したと思います。日本の政治家や官僚は現在国内のことばかりに注目しています。国際政治となると、長期にわたる戦略は必須であり、姑息なものから遠大なものまで、策謀や陰謀が渦巻いています。日本の政治家もっと大きな視野を持って欲しいと思います。

山田 豊 さんのコメント...

i_windsurfing 様 コメント有難うございます。恐喝というのは、国際政治は、本当に厳しい世界であり、生半可なことでは、交渉などできないため、隠喩として使った言葉です。しかし、実体は丁寧な言葉で、微笑みながら、恐喝をしているというのが実体です。

まあ、法務コンサルタントをなさっている方からも、そのような指摘を受けました。記事を引用したいが、「恐喝」の言葉は割愛したいというものでした。法務コンサルタントとしては、「恐喝」という言葉は使えないですね。無論了承しました(笑)。

今度からは、同意語の「外交カードを切る」「切るふりをする」などと美しい言葉統一するようにします(笑)。

いずれにせよ、日本の政治家も官僚ももっと長期的な戦略をもって、国際政治などに臨んでもらいたいと思います。

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