2016年6月22日水曜日

舛添都知事“説明なき辞職”を元愛人が批判―【私の論評】倫理的追求に終始していては何も変わらない!形を変えてまた起こり続ける舛添問題(゚д゚)!

舛添都知事“説明なき辞職”を元愛人が批判




数々の疑惑について、最後まで説明責任を果たすことなく辞職した舛添要一前都知事(67)。かつて舛添氏の愛人だった女性A子さんが「週刊文春」の取材に応じた。

A子さんは、当時片山さつき氏と結婚していた舛添氏との間に一人の婚外子をもうけている。

「反省することはないでしょうね。すぐに養育費の減額を求めてくると思います。あの人はいつもその場限りの保身に走って、バレバレの嘘をつきます。傲慢な態度をとるくせに、いざとなると逃げ回る。67歳になった今、人間としての原点に立ち返ることができるのでしょうか」

また実母の介護をめぐって、舛添氏との骨肉の争いに巻き込まれた長姉の娘で、姪にあたるBさんは、「叔父はいつか自滅すると母が心配していましたが、とうとうその日が来たのか、という思いです。でも自分の疑惑について一切説明せずに辞めてしまうのは本当に身勝手でずるいなと感じています」と語った。

舛添氏は、退職金2200万円とボーナス380万円を手にして都庁を去った。かくして“立つ知事”跡を濁した、のである。

このスクープ記事の詳細は、ニコニコチャンネルの
「週刊文春デジタル」で6月23日午前5時より全文公開します。
→ 今すぐ入会!

【私の論評】倫理的追求に終始していては何も変わらない!形を変えてまた起こり続ける舛添問題(゚д゚)!

韓国の朴槿恵大統領と会談した舛添知事
ブロク冒頭の記事、文春ウェブから引用したものです。思えば、舛添氏の問題は、週間文春に掲載されたことが、事の発端でした。しかし、文春はその後、事実や舛添氏の倫理的な問題を追求するだけに終始しました。とはいいながら、週刊誌だから、これ以上のことを期待しても無理なのかもしれません。

私は、舛添知事の都議会での追求が始まってから、何やらこの事件にあまり興味がなくなってしまいました。なぜなら、この追求結局のところ、舛添氏個人の倫理観の問題とされ、なぜこのような事件が起こってしまったのか、全く追求がなされなかったからです。

それは、都議会もそうでしたが、マスコミも右へ倣えで、ただただ舛添氏の倫理観を追求するばかりで、何やらげんなりしてしまいした。

そんな思い出、本日は再度桝添氏関係の情報をネットで探してみましたが、マスコミ関係はやはり、舛添氏の倫理観を追求するばかりで、背後に何があるのか全く追求していません。ブログ冒頭の記事もその一つです。

しかし、今日は舛添氏とは全く関係なく、YouTubeを見ていたのですが、そこで興味深い動画を発見しました。

以下の動画をご覧ください。



詳細は、この動画をご覧いただくものとして、佐藤優氏は、自分の憶測だとしながらも、都庁にはいわゆる裏金(プール金)があるのではないかと主張しています。

確かに、これがあれば、様々な謎が解けます。そうして、佐藤氏は、かつて東京都は、尖閣買い取りのため、副知事だった猪瀬が15億円を簿外で集めたことがあることを指摘していました。

さらに、佐藤氏は東京都には会計検査院の手が入らないことなどを語っており、裏金は大いにありそうそなことです。かつて全国各地の警察には、そのようなお金がプールされていました。当然のことながら、警察組織は監査が入ります。監査が入っても、あのようなことがあったのですから、会計検査院がノータッチということになると、東京都はかなり裏金をプールしやすい組織ということがいえます。

警察の裏金問題を報道する新聞紙面
しかし、舛添さんのことばかりに目がいって、都自体の問題に何ら手をつけられないことをあげていました。

東京都庁は、このような裏金のある伏魔殿のような状況になっているのかもしれないと指摘しています。以下動画からまとめた内容を以下に掲載します。

舛添氏は一体、どんな悪を犯したか。彼にすれば、先の石原知事や、猪瀬知事とは異なり、平日は、毎日出勤するという生真面目さが裏目に出たということが考えられます。

しかし、舛添氏は、この伏魔殿に集う鬼ども集会に出て、この裏金についても説明を受け、「ちょっとそれ、旨そうだから俺にも食わせろ」と言ってしまったようです。

東京都庁という伏魔殿?
それが転落の始まりになったということです。ここで確認しておきたいのは、次の二つです。
一つは、舛添氏を誰がチクったか。 
二つは、彼が手を突っ込んだお櫃にあっただろう裏金は、今どうなっているのか、
ということです。

これが明らかにされない限り、舛添騒動は結局何も終わったとはいえないということです。結局、舛添氏の倫理問題だけがクローズアツプされ、その倫理観の弱い舛添氏がなぜあのような豪華な海外出張にでかけられ、都知事に許容される限度を超えたお金はどこからきているのか、全く追求されません。

都議会で彼を追求していた議員たちは、実は、自分たちも伏魔殿の鬼、汚い人間であるのが明るにでてはいけないので、中途半端に舛添氏の倫理問題ばかりをほじくり返していたのかもしれません。

ワシントンを訪問した舛添知事
舛添氏もそのような伏魔殿の鬼どもの悪さは知りながらも、それを表沙汰にしたとしても、結局自分がそれを利用したという事実があり、それが明るみにでると、倫理問題だけではなく、その裏金問題を知りながら許容したばかりではなく、自らからその恩恵にあずかったことが明るみでることを恐れて、それについては口をつぐんたのかもしれません。

そうして、結局のところ、舛添氏が語っていたように、公明党の裏切り慰留も何も全くしなかつたことや、さらに佐藤氏が動画で語っているように東京地検の動きなどが重なり、舛添知事が自らか辞任するということで、決着がついたのかもしれません。

2年以上も、毎日平日出勤ということで、様々な帳簿なども全部みようと思えば見えるということであれば、以前の知事が気づかなかった、裏金の存在にも気づいたということは十分考えられます。

しかし、この佐藤氏の読みが正しかったとすれば、マスコミや都議会が大騒ぎしても、結局何も変わらないということです。

もし、真実はここまでひどくないとしても、問題の本質が解明されないまま、舛添知事の辞任ということであれば、何も変わらず、また何年かして、舛添知事のように倫理的に問題のある人間が都知事になった場合同じようなことが繰り返されることになってしまいます。

結局のところ、何も変わらず、変えもせず、臭いものに蓋をしておしまいです。このようなことがあまりに多すぎます。

問題が発覚した直後質問を受ける舛添知事。自ら
辞任することになるとは思ってもみなかったようだ。
個人の倫理観で様々な問題を解決するのは本当に簡単です。頭も何もつかわず、「あいつが悪い」「あいつのここが間違い」と言っているだけで、問題が解決されたように感じてしまいます。しかし本質は何も変わらず、システムも何も変えられることなく温存されて、本当のシステムの欠陥はいつまでも温存されることになってしまいます。

先に述べたように、このようなこと、週刊誌は個人の倫理追求以上のことはしなくても、それはそれで良いかもしれませんが、本来は新聞などのメディアがこういうところに着目して、追求をすべきです。さらに、政治家もそのようなことをすべきです。

しかし、今のところそのような動きはありません。東京都民もメディアも舛添氏の倫理観にばかり着目して、本当に内向きです。

このようなことですから、以前から猪瀬知事の問題等があっても、東京都は何も変わることなく、悪い体質が温存され、今日の舛添氏の問題につながているのだと思います。猪瀬問題も結局は猪瀬氏倫理的問題にすり替えられたものと思います。

5年〜10年もすれば、外見は一見異なるように見えても、根は同じ新たな問題が東京都で発生するかもしれません。また、倫理観に問題のある東京知事や、その他幹部などが出て、似たような問題を引き起こすことでしょう。根本が解決されない限り、何度でもおこり続けることになるでしょう。

【関連記事】




【関連図書】

週刊文春 2016年 5/26 号 [雑誌]

文藝春秋 (2016-05-19)

政治資金規正法要覧 第五次改訂版

国政情報センター (2015-09-04)
売り上げランキング: 28,478

都知事―権力と都政 (中公新書)
佐々木 信夫
中央公論新社
売り上げランキング: 92,193













0 件のコメント:

中国経済の悲惨な実態…「デカップリング」を「デリスキング」と言い換えても“世界経済からの切り離し”は止まらない―【私の論評】中国経済減速で外資流入減 急速に発展する東南アジアに投資機会

中国経済の悲惨な実態…「デカップリング」を「デリスキング」と言い換えても“世界経済からの切り離し”は止まらない まとめ 西側諸国と中国との経済的結びつきが急速に弱まっている。中国からの輸出が主要国で大幅減少している。 中国への外国からの投資や人的交流が大きく減少し、新規投資がなく...