2017年9月19日火曜日

敵基地攻撃、賛成派が上回る 産経・FNN合同世論調査―【私の論評】世界屈指の戦略家の戦略を選ぶ日本国民は賢い(゚д゚)!

敵基地攻撃、賛成派が上回る 産経・FNN合同世論調査


 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、北朝鮮の弾道ミサイルの発射元をたたく敵基地攻撃能力について「保有すべきだ」が53・8%と「保有すべきでない」の38・2%を上回った。安倍晋三首相は「現時点で具体的な検討を行う予定はない」と慎重だが、本格的な検討へ世論の素地は整いつつある。

 調査では、北朝鮮の動向に「脅威を感じる」との回答が84・7%に上り、米朝の軍事衝突にも77・0%が懸念を示した。弾道ミサイル防衛態勢の強化にも68・0%が賛成した。

 敵基地攻撃能力を保有すべきだとの回答は、支持政党を問わず一定割合を占めている。公明党は山口那津男代表らが慎重姿勢を示しているが、調査では公明党支持層の47・2%が保有に賛成し、反対の36・1%を上回った。民進、共産両党の支持層は反対派が賛成派を上回ったが、それでも賛成派が民進党42・2%、共産党40・0%だった。

 非核三原則の見直しに関しては、「見直しを議論すべきではない」が53・7%と「議論すべきだ」の43・2%を上回った。年代別にみると、高齢層ほど見直し議論に積極的という傾向が出た。「議論すべきだ」との回答は、男性では60代以上が最多の51・4%で、最少は30代の37・0%。女性は60代以上が最多の46・4%で、10、20代の31・3%が最少だった。一方、日本の核兵器に関する設問では、79・1%が「保有すべきではない」と否定的だった。

【私の論評】世界屈指の戦略家の戦略を選ぶ日本国民は賢い(゚д゚)!

このブログでは、以前日本の北朝鮮への対処として、戦略家のルトワック氏の考えを掲載したことがあります。ルトワック氏の考えは、先制攻撃か降伏かのいずれかであり、中途半端は絶対にするべきではないというものでした。

その記事のリンクを以下に掲載します。
ルトワック博士の緊急警告! 先制攻撃か降伏か 日本が北朝鮮にとるべき選択肢―【私の論評】日本が戦争できる国に変貌することが、アジアに平和をもたらす(゚д゚)!
エドワード・ルトワック博士
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、要点のみを以下に掲載します。
北朝鮮への降伏 
 北朝鮮政府が真に何を望んでいるのかを聞き出し、経済制裁をすべて解除する。祖国への朝鮮総連の送金に対する制限も解除し、金一族を讃える博物館を表参道に建て、北朝鮮に最も美しい大使館を建てさせる。 
 代わりに、日本政府は、北朝鮮に五〇〇キロ以上の射程を持つミサイルの開発を止めてもらう。五〇〇キロ以上の射程のミサイルは、国際的な「ミサイル技術管理レジーム」(MTCR)での制限の対象となっている。またそれだけでなく、これは、幸いなことに偶然にも、朝鮮半島の非武装地帯から下関までの距離と同じなのだ。 
 これは、北朝鮮に対する制裁をすべて解除し、彼らに名誉を与え、国家としての彼らの存在を認めることで、五〇〇キロ以上の射程のミサイルの脅威を取り除く、という道だ。 
北朝鮮への先制攻撃 
 次の方策は、「北朝鮮を攻撃する」というものだ。しかもこれは、先制攻撃(プリエンプティブ・ストライク)でなければならない。核関連施設を特定しつつ、それらすべてを破壊するのである。 
 たとえば、イランの核開発の脅威に晒されているイスラエルは、先制攻撃能力を持っている。イスラエルが先制攻撃する場合は、儀式的なことは一切抜きに、ただ実行するのみだ。しかも彼らは、アメリカと違って空爆だけを用いるわけではない。空と陸から同時に攻撃を行うのである。 
「まあ大丈夫だろう」が戦争を招く 
 日本国民も、一九四五年以来、他国や他民族が戦争の悲劇に見舞われてきたことを目撃してきたはずだ。街が燃やされ、多くの人間が殺され、子供も殺されたのだ。それらすべてのケースがなぜ発生したかと言えば、当事者たちが、「まあ大丈夫だろう」(it will be all right)と思ってしまったからだ。 
 人間というのは、平時にあると、その状態がいつまでも続くと勘違いをする。これは無理もないことだが、だからこそ、戦争が発生する。なぜなら、彼らは、降伏もせず、敵を買収もせず、友好国への援助もせず、先制攻撃で敵の攻撃力を奪うこともしなかったからである。つまり、何もしなかったから戦争が起きたのだ。
  いま北朝鮮に関して生じているのは、まさにこのような状況だ。
まさしく、 ブログ冒頭記事にある、敵基地攻撃能力とはルトワック氏の語る、先制攻撃です。

敵基地攻撃能力を持ち、実際にそれを実行するということになれば、最も効果的なのは無論「先制攻撃」です。相手悟られた後で攻撃などすれば、当然効果は半減します。

敵基地攻撃といった場合、当然のことながら、この「先制攻撃」も視野に入っているとみなすべきでしょう。

この記事を掲載したのは、今年の4月28日でした。掲載したときには、自分では、日本としては当然のことながら、北朝鮮に「降伏」することなど絶対にできないと思いました。

なぜなら、そんなことをすれば、拉致問題は永久に解決しなくなるでしょうし、金一族を讃える博物館を表参道に建て、北朝鮮に最も美しい大使館を建てさせるようなこともするべきではないですし、何をするにも北朝鮮の顔色を伺いながら生きていくなどまっぴらごめんだからです。それは、私だけではなく、多くの国民も同じ思いでしょう。

そうなると、ルトワック氏の提言によれば、日本の北朝鮮対応は「先制攻撃」による敵基地攻撃しかなくなります。

私は、無論「先制攻撃」すべきと思いましたが、これが実現可能かどうかという観点からみると、これはかなり難しいし、日本ではとうてい不可能だと思いました。

しかし、今日ブログ冒頭の世論調査では、敵基地攻撃能力を保有すべきという意見が半分以上占めています。これは、とてつもないことです。

世界屈指の戦略家が提唱する戦略を、我が国の国民の半数以上が世論調査で賛成しているという図式です。

米軍のB!爆撃機と共同訓練する自衛隊機(手前の白い機体)
安倍政権としては、日本の核武装も視野にいれつつ、もっと実現可能で現実味のある、「敵基地攻撃能力」について、慎重に考えて、いずれ実現していくべきと思います。

本日は、マティス米国防長官は18日、核・ミサイル開発で挑発を強める北朝鮮への軍事的選択肢に関し、韓国の首都ソウルを北朝鮮の報復で「重大な危険」に陥らせることのない軍事的手段があると記者団に明かした。作戦の詳細について言及することは控えたといてうことが、産経新聞に掲載されていました。

マティス米国防長官のいう軍事的手段とは、北朝鮮に対する核施設やミサイル発射施設などへの先制攻撃であり、その再に首都ソウルを北朝鮮の報復で「重大な脅威」に陥らせることのない手段であると思われます。

私自身は、軍事の専門家ではないので、これが何を意味するかまではわかりませんが、おそらく、ソウル付近に様々な兵力を配置し、先制攻撃と同時か、それに先立って北のソウルに対する攻撃を無効化するものであると思います。

米軍は、北朝鮮の隅から隅まで、ドローンやその他の手段を用いて偵察しつくして今や、北朝鮮軍の配置など、かなり詳細に把握しているともいわれています。それを前提にすれば、こうした作戦も十分可能であると思われます。

ソウルを火の海にしない軍事的手段とは・・・・・
そうなると、米国としては、実際に先制攻撃するということになれば、核施設、ミサイル発射施設に対する攻撃だけではなく、ソウル防衛のための軍事力も割かなくてはならなくなります。そこには、当然のことながら韓国軍も参加するでしょうが、それだけでは、足りないでしょう。それこそ、猫の手も借りたいような状況になることでしょう。

そのときに我が国が、敵基地攻撃能力を有していれば、米国や韓国とともに様々な方面で活躍できることになります。

日本の自衛隊が、これらの作戦に参加して、敵基地攻撃能力を遺憾なく発揮した場合、米国による「先制攻撃」はより成功する確率が高まるはずです。

日本国民は、やはり賢いです。

【関連記事】

ルトワック博士の緊急警告! 先制攻撃か降伏か 日本が北朝鮮にとるべき選択肢―【私の論評】日本が戦争できる国に変貌することが、アジアに平和をもたらす(゚д゚)!

北朝鮮が教えてくれた「9条改正」の必要性―【私の論評】日本も安全保障面での変化の担い手になることを目指せ(゚д゚)!

みのもんた「北朝鮮のミサイル発射基地を先に破壊するのはどう?」青山繁晴「うおおおおお!」―【私の論評】中途半端は戦争を誘発するだけ(゚д゚)!

あまりに幼稚な左派の「北朝鮮核容認論」これでは日本が滅ぶ―【私の論評】自分の命は自分で守る、北朝鮮の思い通りには絶対にさせないという気概を持て(゚д゚)!

米国で沸き起こる強硬論「平壌上空にトマホーク」 北の相次ぐミサイル発射に米有力紙「日本の核武装」容認も ―【私の論評】北朝鮮が暴れまくるほど日本核武装論は実現に一歩近づく(゚д゚)!

0 件のコメント:

中国経済の悲惨な実態…「デカップリング」を「デリスキング」と言い換えても“世界経済からの切り離し”は止まらない―【私の論評】中国経済減速で外資流入減 急速に発展する東南アジアに投資機会

中国経済の悲惨な実態…「デカップリング」を「デリスキング」と言い換えても“世界経済からの切り離し”は止まらない まとめ 西側諸国と中国との経済的結びつきが急速に弱まっている。中国からの輸出が主要国で大幅減少している。 中国への外国からの投資や人的交流が大きく減少し、新規投資がなく...