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2015年6月8日月曜日

憲法学者の限界! アメリカが「世界の警察官」をやめた今、日本はどう生きるのかを考えるべき―【私の論評】米国分裂後日本はいかに生き残るのか?ありえるシナリオに備えよ(゚д゚)!


中国の南シナ海での埋め立てに抗議する人びと(フィリピン、マニラ)

憲法審査会で、与党の参考人が、安保法制を「憲法違反」とする異例の事態があった。4日の衆議院憲法審査会で、憲法学の専門家3人の参考人質疑が行われた。自民党が推薦した長谷部恭男教授は、今国会で審議されている安保法制を憲法違反とした。

そもそも参考人質疑とは?

国会での参考人は、各党の推薦で決まる。実際には、各党国会議員や担当者から本人に都合などの打診があって、その後に国会担当者からの実務的な連絡があることが多い。法案を推す省庁からの要望を与党が受けて参考人にすることもある。

各党国会議員や担当者は、参考人に頼む人をよく知っているので、参考人の意見も当然知っているのが普通である。各党の推薦する参考人が各党の意見と異なるのはまず考えにくい。この意味で異例である。

ただし、これは自民党国会議員のミスである。なお、参考人については与野党筆頭幹事協議での合意を経て幹事懇談会で決定しているので、誰がどこの党の推薦という言い方は若干不正確である。この人選には、公明党は関与していないと言っている。

一般論として、憲法学者に限らず法律学者は、「法律にこう書いてあるから○○だ」や「この法律はこう解釈すべきだから××だ」という論法をとる人たちの集まりで、今ある法律や法解釈を金科玉条のように扱うので、法改正や解釈変更には消極的なことがしばしばある。

一方、国会議員は、今の法律では現場として不都合である場合、法律改正することに拘りはない。まして、国会議員は法律を作るのが仕事であるので、現場を知らずに法律改正に反対する法律学者とは意見が合わないことも少なくない。

また、国会での審議過程において、法案を憲法違反とする意見は、反対者のほうから出されることが多いが、実際に違憲を決めることができるのは、最高裁である。法案が成立した後に、訴訟が実際に行われて、初めて司法が判断して、違憲になるわけだから、国会の参考人質疑は単なる学者の意見でしかない。

財務省で学んだ法律観

筆者のような理系出身者は学生時代に法律を勉強しなかった。財務省に入省してから、法律について仕事をやりながら学んだ。国会議員ではなく、役人が法律を書くのかと驚きながらだ。

その時に、財務省の東大法学部出身者から法律を勉強した結果、法律はその時の決まりなので、ちょっとした争いごとの解決のツールとしては役に立つが、社会的に望ましいことをやるためにはあまり役立たないと思った。

何か問題が起こった時、裁判でもあれば、それで片がつくこともある。しかし、社会問題では、そのときの法律では解決策にならない場合もあり、そうした問題のほうが大きい。その場合、新たに法律を作るか、法改正で対処するのだ。

そうした新規立法や法改正では、法律の知識より経済の知識などが、望ましい解のためには有用であった。

法律学者は「上から目線」

役人をしている間に、法律学者の生態もわかってきた。

筆者のように理系だと、学問の世界では多数意見というのは何の権威でもない。特に、筆者が学んだ数学ではロジックだけが唯一の判断基準であり、間違っていれば、どんな権威のある人でも間違いである。「学問に王道なし」だ。

法律では、一定の権威のある人の意見が尊重される。そして、多数の考えのほうがよりマシとされることが多い。

ただし、権威のある人の意見がいいというのは、今でも違和感がある。

そうした法律学者は、バカな政治家に判断させないために、権威がある自分たちの意見が正しいという「上から目線」である。

立憲主義というロジックの謎
そうした権威のある憲法学者が、安保法制が憲法違反であると言うときのロジックが「立憲主義」というものだ。

憲法の中に、侵略戦争放棄のように時代を超えた普遍的な原理があり、それを守るというのであれば、わからなくないが、そうではない。

さらに、「憲法96条の改正なんて、立憲主義からはトンデモナイ」と言われることもある。かりに「憲法96条」を改正しても、日本の憲法改正難易度は世界的に見て低くない。むしろ最高難易度の国のままだ。ようは、憲法改正をしたくないというだけだ(2013年5月6日付け本コラム http://gendai.ismedia.jp/articles/-/35686)。

安全保障について、今国会で議論されているのは、集団的自衛権の行使である。そもそも、個別的も集団的も自衛権は、時代を超えてどこの国にもある個人における正当防衛のように不可分である。

何にもまして、立憲主義の先生方は、本コラムで書いているような南シナ海の情勢や尖閣諸島への中国の潜在的な侵略のおそれをまったく考えていない。

世界の常識

民主党もお花畑のような思考に凝り固まっており、戦後日本が平和だったのは個別的自衛権のみだったからという、驚くべき意見も出ている。

戦後日本が大丈夫だったのは、日本の再軍備を恐れたアメリカが守ってきたからだ。集団的自衛権を持っているが行使しないというのは、世界では馬鹿げた意見だが、なにより日本の無力化を図りたいアメリカにとっては、その方便も好都合だっただけだ。

その上で、二国間の安全保障条約があれば、集団的自衛権は当然となる。米軍に基地を使わせておきながら、戦争に加担していないなんて言えるはずないのが世界の常識だ。それでも日本が侵略されなかったのは、背後にアメリカがいたからだ。つまり、集団的自衛権のおかげでもある。

アメリカがかつて「世界の警察官」であったので、盤石であった。それでも、自国に弱点があって日本でできることであれば、日本に頼んで来たことがある。朝鮮戦争の時、朝鮮半島での機雷掃海だ。占領下で占領軍指令に基づくとはいえ、当時の海上保安庁は特別掃海隊を韓国領海内に派遣し、機雷掃海を行い、作業中に死傷者も出ている。

こうした事実について、法律学者は、降伏条項による占領軍指令なのでやむを得ないが、憲法違反とか法律違反だという立場であろう。

犠牲者が出たのは本当に残念であるが、日本が機雷掃海をしなかったら、大きく国益を損ない、場合におっては、九州あたりまで朝鮮戦争の戦火に巻き込まれ、日本の安全も脅かされていたかもしれない。犠牲者を出したが、その当時の貢献があったので、それ以降の日本の安全がおおいに高まったと思われる。

「世界の警察官」が不在の世界をどう生きるか

今現在でも、中国の南シナ海でもオーバープレゼンスは国際問題だ。ドイツで7、8の両日に開催される先進7ヵ国(G7)首脳会議(サミット)でも、取り上げられるだろう。

それを見越して、3日に来日したフィリピンのアキノ大統領は、参院本会議場で中国の横暴を訴えた。これを日本が世界に伝えるのは当然だろう。

安倍首相と欧州連合(EU)のトゥスク大統領らが5月29日に発表した共同声明にも、「東シナ海・南シナ海の現状を変更し、緊張を高める一方的行動を懸念している」とある。これは中国のことだ。

アメリカのオバマ大統領は、2013年9月10日、シリア問題への対処の中で「もはや世界の警察官ではない」とテレビ演説した。その直後から、中国は南シナ海に出てきた。これは、中国がアメリカは軍事行動しないと高を括ったからだ。

警察官は、相手が見返りなしでも助けてくれる。「世界の警察官ではない」という意味は、同盟国なら相互主義で正当防衛は行使する、つまり同盟国間で集団的自衛権を相互に使うのであれば助けるという意味だ。

もはや世界が変わっているときに、日本でしか通用しないような「立憲主義」を振りかざすのは、国益を損なうだろう。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】米国が分裂後世界に日本はいかに生き残るのか?ありえるシナリオに備えよ(゚д゚)!

上の高橋洋一氏の主張、最もです。憲法学者や、野党議員それにマスコミには上記で示した、当たり前の常識を理解していないのか、理解していながら、中国の代弁者として日本国内を引っ掻き回しているだけだということに全く気づいていないようです。全く愚かです。

上の記事で、高橋氏が「米軍に基地を使わせておきながら、戦争に加担していないなんて言えるはずないのが世界の常識だ」と述べています。全くそのとおりです。

戦後日本は、日本国内に米軍基地を設置したということで、米軍の兵站機能を担ってきました。兵站とは、戦闘地帯から後方の、軍の諸活動・機関・諸施設を総称したものです。

この兵站を米軍に提供したということで、日本は十分に戦争の当事国であり、他国の軍民をこれまでも殺し、そして今後も殺す可能性があるのだという認識に立つべきです。

こうした認識をしない限り、護憲改憲論議をしても全く無意味です。そもそも、日本人の多くには兵站という言葉を知らないか、知っていてもそれが軍事的にどの程度重要なものか理解しない人も大勢いるようです。

負けるはずのなかった、大東亜戦争において日本が負けたのも、戦線をあまりに拡大しすぎて、兵站が十分でなかったことが、大きな理由です。

兵站こそ戦争の勝ち負けを左右する重要な要であることは、大昔から現在に至るまでの真実です。

米軍の兵站を担っているというだけで、戦後日本は戦争の当事者であったし、これからもそうであり続けるという認識のない輩は、そもそも安保法制がどうのこうのという資格は全くありません。

東日本大震災で流された橋の応急復旧など、自衛隊施設団の出動
戦時においては、これも重要な兵站設置作業の一環である。
ブログ冒頭の高橋洋一氏の記事でも触れられていたように、日本もアメリカが「世界の警察官」をやめた後の世界を考えて行動しなければなりません。まさしく現在の安保法制の国会の審議は、これに備えるものでもあるのです。

アメリカは、「世界の警察官」を完璧にやめるということは、十分に想定できることです。それどころか、アメリカにはもっと大きな変化が起こる可能性もあります。

それは、アメリカの分裂です。その可能性については、このブログでも以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
アメリカ合衆国分裂の筋書き-我々の生きている時代、もしくは当面はありえない話か?
分裂後のアメリカ地図
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事ではロシアの学者らによる、アメリカ分裂の筋書きを掲載しました。以下に一部のみをコピペさせていただきます。
ロシアの学者が「2010年にアメリカは6つの国に分裂する」という説を唱えて話題になっているとウォール・ストリート・ジャーナルが伝えています。(参考記事:英文) 
この説を主張しているアイゴア・パナーリンは元KGBのアナリストで現在はロシア外務省の外交官養成アカデミーの学長を務めています。概要では以下のように分裂するそうです。 
・カリフォルニアは「カリフォルニア共和国」となり、中国の庇護を受ける
・テキサスは「テキサス共和国」となりメキシコの庇護を受ける
・ワシントンDCとニューヨークは「アトランティック・アメリカ」としてEUと連携
・中西部は「中西部アメリカ共和国」としてカナダの庇護を受ける
・ハワイは日本もしくは中国の庇護の下に収まる
・アラスカはロシアの一部となる
その論拠としては、以下にようなことが言われています。 
アメリカがこれほどの貿易赤字と財政赤字を生んでいても繁栄してこれたのは、ドルが基軸通貨であり、貿易の際に全ての国がドルを決済のために一旦買って、 資金がアメリカに流れ込んで貿易収支の赤字が補填されたためと、それからアメリカに輸出を行う日本や中国などが為替レートを維持するために大量のアメリカ 国債を買い込んでアメリカの財政赤字が補填されたためである。 
わかりやすく言うと、アメリカは基軸通貨ドルを刷りさえすればいくら赤字を垂れ流していても大丈夫だったわけである。 
しかし、ドルが基軸通貨で無くなれば、これらの資金は全くアメリカに入ってこなくなる。そしてそれは論理必然的にアメリカ経済の完全な崩壊を意味しているわけだ。
ポンドが基軸通貨でなくなった、イギリスは今でも健在です。ドルが基軸通貨でなくなったとしても、アメリカは衰退するかもしれませんが、分裂するというのは甚だ疑問です。

実際、このブログ記事で、私は「 我々の生きている時代、もしくは当面はありえない話か」と結論づけています。この予測では、2010年にアメリカが分裂するとしていましたが、実際アメリカは2010年になっても分裂しませんでしたし、これから先もすぐには分裂しそうにもありません。

しかし、現在のアメリカを見ていると、あながちこのシナリオはなきしにもあらずと思うようにもなりました。

特に昨日もこのブログで掲載したように、アメリカ大統領の権限は平時にはなかり限定的であるという事実があります。

軍事力で勝てない、ロシアや中国、その他の敵対勢力は、平時ではアメリカ大統領の権限がかなり弱いということを利用して、アメリカに対して様々な情報戦を仕掛けています。これに対してアメリカ側の体制は全く整っていません。

そうして、米国は第二次世界大戦直前までに、当時のソ連のスパイがアメリカの中枢部に浸透していたことが、ベノナ文書によって明らかにされています。これに対して、アメリカ国内ではマッカーシー上院議員が戦後に、これらスパイをあぶり出そうとしたのが、「マッカーシー旋風」です。

しかし、この試みは「中世の魔女狩り裁判と変わらない」と批判され、結局頓挫して、マッカーシーは非業の死を遂げてしまいました。

正しい主張をしたマッカーシー上院議員

しかし、この頃から、アメリカの体質は今でも変わっていません。政界、国会議員、マスコミもまともな保守派はほんの一割程度しか存在せず、残りの9割は頭がお花畑的なリベラル派であり、昔アメリカ中枢部にソ連スパイが浸透していったときのように、あまりにも無防備です。

このあたりの事情については、私が解説するよりも以下の動画をご覧頂いたほうが、わかりやすいと思います。



 いくら、現在のアメリカが軍事力でも経済力でも他国から比較すれば、突出した唯一の超大国であったにしても、相対的には力は弱まっています。さらに、まともな保守が少なく、頭がお花畑リベラルの多いアメリカは、今後も従来通りの「世界の警察官」であり続けるとは難しいです。近いうちに、アメリカが「世界の警察官」をやめることは、十分に予想のつくことです。

さらに、長期的には、アメリカのお花畑頭が改善されなければ、第2次世界大戦直前のように、アメリカ中枢にまで、ソ連スパイが浸透したように、これからも浸透され続け、これらの画策によって、第二次世界大戦がそうであったように、戦う必要もない国々と戦い自ら疲弊することになるかもしれません。

アメリカはもはや世界の警察官ではない
こんな危険な状況に、アメリカ国民はもとより、日本国民の多くも気づいていないようです。日米双方の軍人である若者が、大東亜戦争ではあれだけ血を流して多数死亡し、日本には原子爆弾が投下されたり、大空襲で大勢の民間人が多数死んでも気づかず、まるで中国の代弁者のように、馬鹿な議論を繰り返す、頭からお花畑の憲法学者、政治家、官僚やマスコミにはほとほと愛想がつきました。

現実にはあり得ないような、お花畑的世界観でものを語り、日本国を守るために法整備をしなくても良いと思い込むようなことは、アメリカが2010年に分裂するという予想よりも、はるかにあり得ない妄想です。

お花畑の住人たち
今のアメリカが未来永劫にそのままあり続けるという考えは、単なる妄想です。アメリカは近いうちに、やりたくても世界の警察官をできなくなります。そうして、2010年には分裂はしなかったものの、今から10年、20年後には保証の限りではありません。

アメリカが分裂すれば、アメリカも超大国ではなくなり、分裂したそれぞれの国が、ドイツや日本のように、経済的にはある程度良い程度の普通の国になります。普通の国は、世界の警察官にはなり得ません。そのような時には、複数の国による集団的自衛権が重要になります。そういうシナリオも想定して、今から準備しておかなければ、とても日本の安全保証など考えることなどできません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

アメリカ合衆国分裂の筋書き-我々の生きている時代、もしくは当面はありえない話か?




【関連図書】

これからの世界を読み解き、備えるために必須の書籍を以下にチョイスさせていただきました。

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2015年5月23日土曜日

アメリカとの対立も辞さない習近平 「米中冷戦時代」の到来か―【私の論評】今度はアジアに残った冷戦構造が鮮明になり、やがて崩壊する(゚д゚)!

2015年05月22日(Fri)  石 平 (中国問題・日中問題評論家)

中国の野望はどうなるのか? 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
先月末から今月中旬までの日米中露の4カ国による一連の外交上の動きは、アジア太平洋地域における「新しい冷戦時代」の幕開けを予感させるものとなった。

まず注目すべきなのは、先月26日からの安倍晋三首相の米国訪問である。この訪問において、自衛隊と米軍との軍事連携の全面強化を意味するガイドラインの歴史的再改定が実現され、日米主導のアジア太平洋経済圏構築を目指すTPPの早期締結の合意がなされた。政治・経済・軍事の多方面における日米一体化はこれで一段と進むこととなろう。

オバマ大統領の安倍首相に対する歓待も、日米の親密ぶりを強く印象付けた。そして5月1日掲載の拙稿で指摘しているように、アメリカとの歴史的和解と未来志向を強く訴えた安倍首相の米国議会演説は、アメリカの議員たちの心を強く打った。この一連の外交日程を通じて、まさに安倍演説の訴えた通り、両国関係は未来に向けた「希望の同盟関係」の佳境に入った。

もちろんその際、日米同盟の強化に尽力した両国首脳の視線の先にあるのは、太平洋の向こうの中国という国である。

「アメリカとの対立も辞さない」
という中国のメッセージ

米中冷戦勃発か?

2012年11月の発足以来、習政権は鄧小平時代以来の「韬光養晦戦略」(能在る鷹は爪隠す)を放棄して、アジアにおける中国の覇権樹立を目指して本格的に動き出した。13年11月の防空識別圏設定はその第一歩であったが、それ以来、南シナ海の島々での埋め立てや軍事基地の建設を着々と進めるなど、中国はアジアの平和と秩序を根底から脅かすような冒険的行動を次から次へと起こしてきた。

その一方、習主席はアメリカに対して、「太平洋は広いから米中両国を十分に収容できる」という趣旨のセリフを盛んに繰り返している。上述の「アジア新安全観」と照らし合わせてみると、中国の戦略的考えは明々白々である。要するに、太平洋を東側と西側にわけてその東側をアメリカの勢力範囲として容認する一方、太平洋の西側、すなわちアジア地域の南シナ海や東シナ海からアメリカの軍事力を閉め出し、中国の支配地域にする考えだ。

つまり、「太平洋における両国の覇権の棲み分けによって中国はアメリカと共存共栄できる用意がある」というのが、習主席がアメリカに持ちかけた「太平洋は広いから」という言葉の真意であるが、逆に、もしアメリカがアジア地域における中国の覇権を容認してくれなければ、中国はアメリカとの対立も辞さない、というのがこのセリフに隠されているもう一つのメッセージである。習近平は明確に、アジア太平洋地域における覇権を中国に明け渡すよう迫ったわけである。

アジア太平洋地域におけるアメリカのヘゲモニーは、世界大国としてのアメリカの国際的地位の最後の砦であり、死守しなければならない最後の一線である。近代以降の歴史において、まさにそれを守るがために、太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争という3つの対外戦争を戦い、夥しい若者たちの血が流れた。そうやって確保してきたアジア覇権を、今さら中国に易々と明け渡すわけにはいかない。


実際、オバマ政権になってからアメリカが「アジアへの回帰」を唱え始めたのも、2020年までに米海軍と空軍力の60%をアジア地域に配備する計画を立てたのも、まさに中国に対抗してこの地域におけるアメリカのヘゲモニーを守るためである。

経済面でもアジア支配の確立を目指す

さらに、習政権は経済面での「アメリカ追い出し作戦」に取りかかっている。2015年の春から、アメリカにとって重要な国であるイギリスを含めた57カ国を巻き込んでアジアインフラ投資銀行(AIIB)設立の構想を一気に展開し始めた。これは明らかに、日米主導のアジア経済秩序を打ち壊して中国によるアジアの経済支配を確立するための戦略であるが、アメリカの経済的ヘゲモニーにまで触手を伸ばすことによって、習政権は米国との対立をいっそう深めたと言える。

ここまで追い詰められ、流石にオバマ政権は反転攻勢に出た。そうしなければ、アジア太平洋地域におけるアメリカのヘゲモニーは完全に崩壊してしまうからだ

そして、4月下旬の日米首脳会談を受け、日本が先頭に立って中国のAIIB構想に対する対抗の措置を次から次へと打ち出した。

日本は、迷うことはない


その数日後、米軍は南シナ海での中国の軍事的拡張に対し、海軍の航空機と艦船を使っての具体的な対抗措置を検討し始めたことが判明した。アメリカはようやく本気になってきたようである。このままでは、南シナ海での米中軍事対立は目の前の現実となる公算である。

こうした中で、ケリー米国務長官は今月16日から訪中し、南シナ海での盲動を中止するよう中国指導部に強く求めた。それに対し、中国の王毅外相は「中国の決意は強固で揺らぎないものだ」ときっぱりと拒否した。中国はもはやアメリカとの対立を隠そうともしない。

そして21日、米国防総省のウォーレン報道部長は記者会見の中で、中国が岩礁埋め立てを進める南シナ海で航行の自由を確保するため、中国が人工島の「領海」と主張する12カイリ(約22キロ)内に米軍の航空機や艦船を進入させるのが「次の段階」となると明言した。

今月20日、アメリカのCNNテレビが、南シナ海で人工島の建設を進める中国に対して偵察飛行を行うアメリカ軍機に中国海軍が8回も警告を発したという生々しい映像を放映したが、それはまさに、来るべき「米中冷戦」を象徴するような場面であると言えよう。

ベルリンの壁の崩壊をもってかつての冷戦時代が終焉してから26年、世界は再び、新しい冷戦時代に入ろうとしている。以前の冷戦構造の一方の主役はすでに消滅した旧ソ連であったが、今やそれに取って代わって、中国がその主役を買って出たのだ。

米中の対立構造がより鮮明になれば、日本にとってはむしろ分かりやすい状況である。戦後の日本はまさに冷戦構造の中で長い平和と繁栄を享受してきた歴史からすれば、「新しい冷戦」の始まりは別に悪いことでもない。その中で日本は、政治・経済・軍事などの多方面において、同じ価値観を持つ同盟国のアメリカと徹頭徹尾に連携して、アジア太平洋地域の既成秩序を守り抜けばそれで良い。ここまできたら、迷うことはもはや何もないのである。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】今度はアジアに残った冷戦構造が鮮明になり、やがて崩壊する(゚д゚)!

石平氏は、戦後の冷戦体制は、ソ連が崩壊した後には消滅したという考えたのようです。しかし、私はそうは思ってはいませんでした。確かに、ソ連が崩壊した後、東欧諸国は民主化や、非共産化をすすめ、冷戦体制は消滅し今日に至っています。

最近は、ウクライナ問題などか持ち上がり、冷戦体制に戻ると指摘する評論家もいましたが、それは実現しないことでしょう。なぜなら、今やロシアは小国に過ぎないからです。今のロシアは、最盛期のソ連と比較すると比べ物にならないほど国力が衰退してしまいました。ただし、旧ソ連から引き継いだ核兵器が脅威であることは今も変わりはありません。

今や、GDPは日本の1\5程度で、人口も日本より2000万人ほど多い、1億4000万に過ぎません。軍事力も、旧ソ連の核兵器を受け継いでいるという強み以外は何もありません。軍事的には、アメリカなどの足元にも及ばない脆弱なものになってしまいました。おそらく、今のロシアはまともに戦争をしたらEUにも勝つことはできないでしょう。

だから、冷戦体制は消滅したというのは、ある面では正しいです。ただし、アジアに限っては冷戦構造は崩れませんでした。それについては、このブログでも以前紹介したことがあるので、そのURLを以下に紹介します。
中国が北朝鮮を「我が国の省」として扱う可能性を示唆―米紙―【私の論評】そう簡単に事は済むのか?!
銃殺刑に処せられた張成沢(チャン・ソンテク)氏

この記事は2011年11月のものであり、まだ張成沢(チャン・ソンテク)氏が銃殺刑に処せられる前のものです。

この記事では、当時の北朝鮮の将来がどうなるかを掲載するとともに、冷戦構造がアジアでは、継続されていることを掲載しました。

私の当時の北朝鮮の将来のみたては、しばらく実質集団指導体制が続き、その後本格的な権力抗争が発生するというものでした。

張成沢氏が、2013年12月12日に処刑され、最近では今年4月30日、玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長(国防相)が処刑されたということで、私の見立てはあたっていたと思います。

4月末に突然、処刑された玄永哲氏
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事より、アジアにおいては冷戦構造が終了していなかったという部分のみを以下にコピペさせていただきます。

わたしは、しばらく実質集団指導体制が続き、その後本格的な権力抗争が発生すると思います。おそらく、今から5年後くらいから、権力抗争が激しくなると思います。なぜ、そんなことがいえるかといえば、今のところ、どれも傑出した存在がないからです。 
いずれにせよ、東欧では終わった冷戦構造が、アジアではそのまま継続しています。なぜ、残ったかといえば、当事者であるはずの日本が、これに対して何もしてこなかったことにも要因があったと思います。 
もうそろそろ、日本も、こうした世界の流れに翻弄されだけではなく、自ら進むべき道を選べるようにすべき時期に来ているのではないでしょうか?そうでなけば、拉致問題はいつまでたっても解消できないでしょうし、これからも、世界の流れに翻弄されるだけの存在となることでしよう。 
世界特にアジアの国々は、過去のこの地域における日本の貢献を忘れてはならないと思います。日本が日露戦争に勝利したからこそ、朝鮮半島はロシアの傘下に収まることもありませんでした。その後も日本が中国にとどまったことにより、ロシアの浸食はありませんでした。 
もし、日本が、極東の一小国であり続けていたなら、朝鮮半島ならび、中国の満州いや、もっと広い中国の版図の一部もロシア領になっていた可能性があります。 
いやそれどころか、今頃日本などは存在せず、当時のソ連の傘下に収まっており、私たちは、公用語としてロシア語を日々語っていたかもしれません。いや、最悪は、関東以北がロシア領、以南が日本というように、今の朝鮮半島のように二分されていたかもしれません。そんなことになっていれば、今頃、このような、冷戦構造がなかったか、あるいはもっと酷い状況になっていたかもしれません。
ソ連の消滅によって、東欧諸国では確かに冷戦構造は消滅したのですが、アジアは何も変わりませんでした。中国と北朝鮮の体制は本質的に何も変わりませんでした。そうして、それは、日本がアジアにおいて何もしてこなかったことにも原因があります。

何もしなかったというより、何もできなかったということが正しいかもしれません。世界の動きに合わせて、日本が何もできなかったがために、そうして、特にオバマが大統領になってからは、中国に対して厳しい対処をとらなかったため、中国の野望を許してしまい、今日のブログ冒頭の記事のような事態を招いてしまったという事になると思います。

東欧では、確かに冷戦構造は終焉したのですが、アジアは何も変わらず温存されてしまったにもかかわらず、これに対して過去の政権は何もしてきませんでした。

まともに取り組もうとしたのは、安部総理のみです。

しかし、日本の野党などこのことに全く無頓着です。特に、安全保障法制をめぐる野党の質問は酷いものばかりです。これは、危機管理に関わることであるにもかかわらず、延々と平時の手続き論ばかりしているという有り様です。

東日本大震災における民主党の危機管理は最悪でした。しかし、彼らは未だ何も反省してないようです。現在、南シナ海で何が起こってるのかまるで、見えてないようです。他の野党も似たり寄ったりです。年をとって、白内障にでもなってしまったのでしょうか。

実際に、何をはじめるのか、到底理解できない中国の海洋進出に周辺国は困惑しています。しかし、放置すればいずれ日本もとんでもない事態に巻き込まれるでしょう。中国の海軍を押さえ込むために、何をすべきか?

そのリスクとリターンを議論すべき国会で、クイズばかりやってる馬鹿野党。あまりにレベル低過ぎて全く話にも何にもなりません。野党は、どうやって中国海軍の海洋進出を抑えこもうとしているのでしょうか。

まさか、憲法9条を尊重して、「話し合い」による解決を目指しているというのでしょうか。であれば、野党議員団で特別攻撃隊を結成し、今すぐ南シナ海に赴いて、南シナ海での中国の盲動の現場に立って、「話し合い」攻撃を仕掛ければ良いのではないでしょうか。

もしそんなことをすれば、張成沢氏のように機関砲で銃撃されて、全員玉砕することになると思いますが、それで日本の世論もかたまり、アジアの冷戦構造終焉のための、具体的な行動にすみやかに打って出ることができるようになるかもしれません。今の野党が、安全保障で役立つことができるとすれば、これくらいしかないかもしれません。まあ、そんなことは絶対にしないでしょうが・・・・・・・。

いずれにしても、日米同盟がより強固で緊密なものになり、アメリカにも安部総理のような大統領が出てくれば、アジアの冷戦構造も東欧のように瓦解することは間違いないものと思います。冷戦構造が瓦解したあかつきには、無論ソ連が崩壊したように、中国の現体制も崩れることになると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年3月13日金曜日

アメリカを巻き込んだコミンテルンの東アジア戦略―【私の論評】他の陰謀論など吹き飛ぶ! これこそ陰謀中の陰謀だ! 世界は、日本は、あなたはとうに滅亡したソビエトにまだ欺かれ続けるのか?

アメリカを巻き込んだコミンテルンの東アジア戦略

『別冊正論』 15号

江崎道朗(日本会議専任研究員)

収まらない「ヴェノナ」の衝撃



第二次世界大戦前後の時期に、アメリカ政府内に多数のソ連のスパイが潜入したことを暴いた「ヴェノナ文書」の公開以降、同国内では「ルーズヴェルト政権はソ連や中国共産党と通じていたのではないか」という古くからの疑念が、確信へと変わりつつある。当然、当時をめぐる歴史観の見直しも進んでいる。しかも、そのピッチは近年、急加速していると言っていい。

ヴェノナ文書とは、第二次世界大戦前後の時期にアメリカ内のソ連のスパイたちがモスクワの諜報本部とやり取りした秘密通信を、アメリカ陸軍情報部が秘密裡に傍受し解読した記録である。1995年、アメリカ国家安全保障局(NSA)が公開した。

これら機密文書が次々と公開され、その研究が進んできた結果、ルーズヴェルト大統領の側近であったアルジャー・ヒス(1)[以下、主要人物に通し番号を附し、共産党員または協力者と思われる人物は傍線を引く]を始めとする200人以上のスパイ(あるいは協力者)が政府官僚として働いていたことが立証されつつあるのだ(中西輝政監修『ヴェノナ』PHP研究所)。

ルーズヴェルト政権内部にソ連のスパイたちがいるという疑念は、60年以上前からあった。1948年、下院非米活動委員会において『タイム・マガジン』記者のH・チェンバースが、アルジャー・ヒス(1)を「ソ連のスパイだ」と告発した。1950年には、ジョセフ・マッカーシー上院議員が「国務省に潜む共産党員の名簿を入手した」と発言し、容共政策を進めた国務省や陸軍の幹部たち、特にジョージ・マーシャル国務長官(2)や、蒋介石政権の顧問を務めたオーエン・ラティモア(3)らの責任を激しく追及した。「マーシャル国務長官(2)ラティモア(3)らはソ連に通じており、ひそかに中国共産党政権の樹立を支援した」というのだ。

確かに彼らはソ連や中国共産党に好意的な発言をしていたが、ソ連のスパイだと断定する証拠も当時は見つからなかった。しかも、ソ連のスパイだと名指しされた人物が次々と自殺をしたため、リベラル派のマスコミは、「マッカーシー上院議員らが根拠なく言論弾圧を行った結果、自殺に追い込まれた。これは現代版の魔女狩りで許されることではない」などと、保守派批判を繰り広げたのである。

マッカーシー上院議員 彼の考えは結局正しかったことになる。 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

以後、ソ連や中国共産党に好意的な言動を理由に批判することはタブーとなってしまった。アメリカでも戦後、ソ連や中国に親近感をもつリベラル派にマスコミは支配され、保守派は肩身が狭かったのだ(リー・エドワーズ著『アメリカ保守主義運動小史』明成社)。

それだけに、ヴェノナ文書がアメリカの知識人たちに与えた衝撃は大変なものだった。「国連創設にまで関与したアルジャー・ヒス(1)らがソ連のスパイであるはずがない」と断言していたリベラル派の学者やマスコミは沈黙を余儀なくされた。

ソ連が崩壊し、1991年に登場したロシアのエリツィン政権が、旧ソ連時代のコミンテルン・KGB文書の一部を西側研究者に公開するようになったことも追い風となった。これらの文書の公開によって、「やはりルーズヴェルト民主党政権内部にソ連や中国共産党に利するような政策を推進したスパイがいた」という声が、保守派から実に60年ぶりに上がってくるようになった。その代表者が評論家のアン・コールター女史で、彼女はヴェノナ文書を引用しながら2003年、『トリーズン(反逆)』(邦訳『リベラルたちの背信――アメリカを誤らせた民主党の六十年』草思社)を書いた。

その影響か、共和党のジョージ・ブッシュ大統領は2004年5月13日、アメリカ保守主義同盟40周年大会の記念講演で、アルジャー・ヒス(1)らを告発した『タイム・マガジン』記者のチェンバースを「アメリカの保守主義のリーダー」として高く評価した。

そしてその翌年の2005年5月7日、ブッシュ大統領はラトビアで演説し、アルジャー・ヒス(1)が関与したヤルタ協定について「史上最大の過ちの一つ」だと強く非難したのである。

ヤルタ協定とは1945年2月、ルーズヴェルト大統領、チャーチル首相、スターリン元帥という米英ソ三カ国首脳がソ連領ヤルタで行った会談において、国際連合構想にソ連が同意する見返りとしてポーランドやバルト三国などをソ連の勢力圏と認めることや、ソ連の対日参戦と引き換えに満州の権益や南樺太・北方領土を与えることを認めた秘密協定のことだ。

第二次世界大戦後、東欧諸国がソ連の支配下で苦しんだのも、日本の降伏後、ソ連による満州・北方領土占領、中国共産党政府の樹立、朝鮮半島の分割など極東で連鎖的に起きた危機も、すべてヤルタ協定にその原因をたどることができる。

後に「ヤルタ体制」と呼ばれるようになった戦後の国際秩序の出発点を、こともあろうに当事国であったアメリカのブッシュ大統領が正面から批判したのだ。これに対してロシアのプーチン大統領は5月7日付仏紙フィガロで、「米英ソの三首脳がナチズム復活を阻止し、世界を破局から防ぐ国際体制を目指して合意した。その目的に沿って国連も結成された」と、ヤルタ協定について擁護するなど、国際政治に少なからぬ反響を巻き起こした。

急増する歴史見直しサイト

 一方、アメリカの保守主義者たちは、ブッシュ大統領の発言を歓迎した。フェミニズム反対運動のリーダーとして著名なフィリス・シェラフリー女史は「ブッシュ大統領、ヤルタの屈辱を晴らす」と題した論文でこう書いた。
ジョージ・W・ブッシュ大統領、ありがとう。去る5月7日、ラトビアにおいて演説したブッシュ大統領は、大国同士の談合によって、多くの小国の自由を売り飛ばしたヤルタ協定は誤りだったと指摘しました。時期がだいぶ遅れたとはいえ、誤った歴史を見直し、F・D・ルーズヴェルト大統領の悲劇的な間違いの一つについてよくぞ(ヤルタ協定によってソ連に併合された東欧諸国に対して)謝罪の意を表明してくれました
 さらに、この数年で、ヴェノナ文書などを引用してソ連や中国共産党を支持していたルーズヴェルト政権の政府高官や知識人たちを告発するサイトが急増しているのである。

 その代表的なものが、2006年11月に開設された「コンサバペディア」である。ヴェノナでスパイとされた人物の一覧やそのプロフィール、他で明らかになっているソ連のスパイたちのリストとともに、相次ぐヴェノナ研究の新たな成果を紹介し続けている。

 この中では、従来の東京裁判史観とは違って、「日米戦争を引き起こしたのは、ルーズヴェルト政権内部にいたソ連のスパイたちではなかったのか」という視点まで浮上してきている。東京裁判史観からの脱却をめざす我々にとって、絶好のチャンスを迎えているのだ。

 意外なことに、アメリカの反日運動の背景にソ連のスパイたちの暗躍があることに当時から気づいていた人物がいた。日本外務省の若杉要ニューヨーク総領事である。若杉総領事は昭和13年から15年にかけてアメリカの反日運動の実態について詳細な報告書をたびたび作成し、外務省に報告していたのだ。

 若杉総領事が作成した報告書の多くは当時機密文書扱いであったが、平成14年からアジア歴史資料センターにおいて公開され、現在はアジア歴史資料センターのホームページにて誰でも見ることができるようになっている。

 これら若杉総領事の報告書とヴェノナ文書、コミンテルン文書等を併せ読むことで、ソ連・コミンテルンの対米工作の一端が見えてくる。その実態を最新の研究成果を踏まえ、順を追って再現したい。(ブログ管理人注:以下は柱のみ掲載します。詳細は元記事をご覧下さい)

◇第1段階
 アメリカ共産党の創設
ソ連の指導者レーニンは1919年、世界共産化を目指してコミンテルンを創設した。
◇第2段階
人民統一戦線を構築せよ
1931年、アジアで満州事変が勃発し、ソ連は日本と国境線を挟んで直接対峙することになった。
◇第3段階
シンクタンクIPRの乗っ取り
◇第4段階
中国共産党を支持する雑誌『アメラジア』を創刊
◇第5段階
「ルーズヴェルト大統領一族を取り込め」
「南京」宣伝の背後にゾルゲ
◇第6段階
スティムソン元国務長官を利用したロビー活動

「トロイの木馬作戦」

◇第7段階
政権内部のスパイたちが対日圧迫政策を強行
 かくして1941年12月、日米戦争が勃発した。真珠湾攻撃の翌々日の12月9日、中国共産党は日米戦争の勃発によって「太平洋反日統一戦線が完成した」との声明を出している。アメリカを使って日本を叩き潰すというソ連・コミンテルンの戦略は、21年後に現実のものとなったわけだ。

 以上のように、ヴェノナ文書やコミンテルン文書、日本外務省の機密文書などが公開されるようになって、コミンテルンと中国共産党、そして「ソ連のスパイたち」を重用したルーズヴェルト政権が戦前・戦中、そして戦後、何をしたのかが徐々に明らかになりつつある。

 我々もこれら機密文書を徹底的に研究し、アメリカの保守派とも連携して、堂々とコミンテルンとルーズヴェルト政権の責任を追及していこうではないか。

 江崎道朗氏 昭和37(1962)年、東京都生まれ。九州大学文学部卒業。月刊誌「祖国と青年」編集長を経て平成9年から日本会議事務総局に勤務、現在政策研究を担当する専任研究員。共著に『日韓共鳴二千年史』『再審「南京大虐殺」』『世界がさばく東京裁判』(いずれも明成社)など。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】他の陰謀論など吹き飛ぶ! これこそ陰謀中の陰謀だ! 世界は、日本は、あなたはとうに滅亡したソビエトにまだ欺かれ続けるのか?

かつて世界は、世界中のいたるところでいずれ共産革命がおこると信じていた

ベノナないしベノナ計画(英: Venona project、ただし一部機関では、VENONA と大文字表記する)は、1943年から1980年までの長期にわたって、アメリカ合衆国とイギリスの情報機関が協力して極秘裏に行ったプロジェクトです。主要任務は当時のソ連が第二次世界大戦後半に発信した暗号文を解読することでした。

アメリカ合衆国とイギリスがこの作業に用いたコードネームは少なくとも13あったことが知られています。「ベノナ」はその最後のものです。「ベノナ」の意味は現在も不明。先立っては「JADE」、「BRIDE」、「DRUG」という名が使用されていました。この計画に関連した日本における出版物では、ベノナをヴェノナと表記したり、解読されたファイルを指してベノナファイルと表記されることがあります。

極めて高度の機密とされていましたが、1995年7月に原爆研究やマンハッタン計画へのソビエトのスパイに関する文書が公開され、さらなる公開で約3000に上る解読文書が公開されました。

ヴェノナ文書により、ソ連の陰謀は白日の下にされされた        
昔から、コミンテルンの陰謀ということが、世界各地で言われ続けてきました。これは、「ソビエト連邦成立から冷戦の始まりにかけて、いわゆるコミンテルンにより行われた大規模政治工作活動があった」という陰謀説です。

ソビエト連邦成立とほぼ同時期にソ連主導で成立した国際共産主義連合、それがコミンテルンです。コミンテルンは共産主義の世界的流布と共産主義国家の大国化を目指した組織です。別名第三インターナショナルともいいます。

この陰謀説の著名な賛同者として田母神俊雄、渡辺昇一、西尾幹二、櫻井よしこ、小堀圭一郎、金文雄など様々な保守系知識人が挙げられます。しかし、軍事評論家の田岡俊次、歴史学者の秦郁彦や保阪正康などを中心とした歴史学者や研究家は陰謀の存在を否定していました。

しかし、上記でもおわかりになるように、ヴェノナ文書や、ソ連崩壊後の文書公開や、その後のそれらの分析によって、コミンテルンの陰謀は白日のもとにさらされ、陰謀否定派は沈黙するに至っています。もう、動かぬ証拠が出てきてしまったため、否定のしようがないのです。

コミンテルンの陰謀は確たる証拠はなかったが、以前から指摘されていた
このヴェノナ文書や、ソ連崩壊後のエリツィン政権が、旧ソ連時代のコミンテルン・KGB文書の一部公開などの以前からソビエトのコミンテルンの暗躍を指摘していた人もいました。それは、以下の動画をご覧いただければお分かりいただけるものと思います。

この動画は、このブログでは以前も2回掲載しているのですが、本日動画の説明とともに再掲します。ご覧になっていない方々は、これを機会に是非ご覧になってください。



1930年代初頭から1945年にかけての「軍国主義」、それは陸軍主導による日本の­社会主義(共産主義)化を「上からの革命」によって成し遂げようとしてきた日本型「革­命」の、表象の事実に過ぎない。これと並行してマルキストの近衛文麿(日中戦争拡大)­、左翼官僚(「企画院事件」など)、ゾルゲ・尾崎秀実らコミンテルンの策謀が進行し、­大東亜戦争へ至った。もし、大東亜戦争を非難するのであれば、その母胎となった社会主­義(共産主義)をこそ先ず非難すべきである。大東亜戦争=日本と東アジアの社会主義化­が真実であり、その敗戦革命、砕氷船理論の副産物としてではあるが、アジアを白人帝国­主義の植民地支配からの解放も生じたのである。


1930年代初頭から1945年にかけての「軍国主義」、それは陸軍主導による日本の­社会主義(共産主義)化を「上からの革命」によって成し遂げようとしてきた日本型「革­命」の、表象の事実に過ぎない。これと並行してマルキストの近衛文麿(日中戦争拡大)­、左翼官僚(「企画院事件」など)、ゾルゲ・尾崎秀実らコミンテルンの策謀が進行し、­大東亜戦争へ至った。もし、大東亜戦争を非難するのであれば、その母胎となった社会主­義(共産主義)をこそ先ず非難すべきである。大東亜戦争=日本と東アジアの社会主義化­が真実であり、その敗戦革命、砕氷船理論の副産物としてではあるが、アジアを白人帝国­主義の植民地支配からの解放も生じたのである。



1930年代初頭から1945年にかけての「軍国主義」、それは陸軍主導による日本の­社会主義(共産主義)化を「上からの革命」によって成し遂げようとしてきた日本型「革­命」の、表象の事実に過ぎない。これと並行してマルキストの近衛文麿(日中戦争拡大)­、左翼官僚(「企画院事件」など)、ゾルゲ・尾崎秀実らコミンテルンの策謀が進行し、­大東亜戦争へ至った。もし、大東亜戦争を非難するのであれば、その母胎となった社会主­義(共産主義)をこそ先ず非難すべきである。大東亜戦争=日本と東アジアの社会主義化­が真実であり、その敗戦革命、砕氷船理論の副産物としてではあるが、アジアを白人帝国­主義の植民地支配からの解放も生じたのである。
以下に、従来から日本の学者などが指摘していたことで、ソ連崩壊後に公開された文書で明らかになった事実もあります。その顕著な例としては、ノモンハン事件があります。それに関しても以下に動画を掲載します。



この動画ても、指摘されているように、ノモンハン事件は、確かに日本も大きな被害がありましたが、ソ連のほうがはるかに被害が大きく、事実上日本の大勝利だったことがわかっています。

さて、ブログ冒頭の記事には掲載されていなかったものの、日米開戦そのものにも、コミンテルンは多いに関わっています。そもそも、日米はまるで昔からの仇敵のように、いわれていますが、日米開戦のわずか10年ほど前までには、誰もが日米が戦うなどとは、予想だにしませんでした。

真珠湾攻撃はルーズベルトの陰謀だという説がありますが、これは事実の一面を表しているにすぎません。実はルーズベルトはコミンテルンに操られた道化にすぎず、コミンテルンこそが黒幕だったのです。

当時ルーズベルト政権には300人にも及ぶコミンテルンのスパイが潜入していました。スパイは米政府の上層部まで昇りつめた者もいました。その1人であるハリー・ホワイトは財務次官、財務省のナンバー2である。ホワイトはルーズベルトの友人であるモーゲンソーを通じてルーズベルトを操作して反日感情を高めたり、共産国に対する警戒心を薄めました。

コミンテルンの工作を受けたルーズベルト政権は日本に対し挑発的な外交をするようになり、ついには極秘でフライングタイガースという航空部隊を中国に派遣し、影で日米開戦前から日本に対して攻撃をしていました。

ハリー・ホワイトの草案は、コーデル・ハルによる外交試案、いわゆる「ハル・ノート」に取り入れられ、これはほとんど最後通牒に近いものであり、後世のアメリカの歴史家でさえも、このようなものを突きつけられれば、どこの国でも、戦争をすると評しています。これに反発した日本は真珠湾攻撃を行い、ついに世界大戦は大東亜戦争(太平洋戦争)へと突入したのです。

コミンテルンはアメリカの世界大戦参戦によって、西部戦線再構築による東部戦線でのソ連の負担の軽減、米による物資援助、日本の戦争敗北(中共による中国統一計画の一部)とそれによる日本という軍事的・経済的脅威の消滅を狙っていたのでした。

また、コミンテルンは日本にアジア諸国を西側諸国から解放させ、そこに共産主義を流布して、東南アジアの赤化も狙っていました。

ブログ冒頭の記事では、主に当時のアジア地域や、これに関わる国々でのコミンテルンの陰謀について記載されていますが、イギリスやフランスもコミンテルンに翻弄されています。

ソ連はドイツとイタリアが東欧占領・衛星国化を狙っていることに早くから気付いていた。また、もし独伊が英仏と開戦した場合、始めは独伊が優勢であるが、しだいに英仏が優勢となり、独伊が負けるということまで研究により予知していました。

ソ連は英仏に大量のスパイを送り込み、宥和政策で独伊との問題を解決しようとしていた英仏を独伊との開戦へ追い込んで世界大戦を起こし、英が西部戦線で優勢になると同時にドイツが占領・衛星国化した東欧諸国にコミンテルンの傘下である赤軍をなだれ込ませ、ソ連の衛星国にしようとしていました。

結果はフランスが降伏し、ドイツが不可侵条約を破ってソ連に侵攻するという予想外の事態へ発展しました。それでもアメリカを操作して世界大戦に参戦させたため、時期が遅まっただけででした。
結局ソ連は、東欧の赤化に成功し、以後50年東欧はコミンテルンとソ連によって支配されたのでした。

ソ連は、軍事力だけではなく、徹底した謀略戦で、第二次世界大戦の覇者となった
さて、ここで第二次世界大戦をふりかえってみると、この戦いで一番得をしたのは、どこかといえば、ソ連です。日本からは、領土をせしめ、東欧を衛星国として、何よりもアジア最大の脅威であった、日本を弱体化することに成功しました。

これに対して一番損をした国は、日本でしょうが、戦勝国においてはイギリスです。イギリスは、世界各地の植民地を失い、軍事力でも経済力でも著しく後退しました。アメリカも、プラス・マイナス、ゼロというところで、軍事力や人員を多数犠牲にしたわりには第二次世界大戦では、得るものはありませんでした。

これらは、考えてみれば当然といえば、当然です。そもそも、第二次世界大戦そのものが、コミンテルンの策動によって、世界各国がソ連に有利になるように操られていったからです。

当然のこと、いわゆる第二次世界大戦後の「戦後体制」についても、コミンテルルン陰謀により、ソ連に最も有利になるように各国が操作されいたのです。

世界にはいわゆる陰謀なるものが、ありましたが、コミンテルンのそれは、他の陰謀論など吹き飛ぶほど、長期で、世界中で空前絶後の規模で展開されました。これこそ陰謀中の陰謀です。世界は、日本は、あなたはとうに滅亡したソビエトにまだ欺かれ続けるのでしょうか?

ソビエトの後継者である、ロシアはGDPは日本の1/5程度の小国に成り果てました。現在のロシアは、インドよりも経済が小さく、人口は日本よりわずかに、2000万人ほど多い1億4000万人程度で、そのうち、支配階層たるロシア人の人口はロシアが多民族国家ということもあり、単一民族の日本の日本人よりも実数は少ないです。

今のロシアにはソ連時代(う写真)の国力や軍事力はない。大きな戦争はできない。すれば、負ける。

今や、EUが本気になれば、ロシアを一捻りできるほどに衰退しました。プーチンは、衰退したロシアを少しでも強く見せるため奔走し、これ以上譲歩させられることを何としても防ごうとしています。

しかし、隣には人口13億、経済的にロシアを凌駕した中国が控えており、いつ出し抜かれるかわかりません。そうして、今やロシアの世界に対する影響力はソ連当時と比較すると見る陰もありません。

しかし、アジアでは、旧ロシアに変わって、中国がソ連コミンテルンの陰謀によって築かれた「戦後体制」保持し、ソ連に成りかわりアジアの覇者になること虎視眈々と狙っています

史実が明らかになった今、日本を含めた世界の多くの国々が、ソ連の仕掛けた陰謀に未だにはまっているのは不合理そのものです。一日もはやく、旧ソ連の陰謀によって、できあがった、ソ連に都合の良い、そうして今では、中国にとって都合の良い、「戦後体制」なるものは、捨て去り新たな世界秩序をうちたてるべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月21日土曜日

日本マクドナルド、原田氏が会長退任へ―【私の論評】 マックの業績悪化の大部分は、デフレによるもの、日本の経営者もエリートとしての自覚を持ちアメリカビッグスリーのように、政府・日銀にどんどんイチャモンをつけるようにすべき(゚д゚)!


原田泳幸取締役会長

日本マクドナルドホールディングスは2月20日、原田泳幸取締役会長が3月25日の定時株主総会後に退任する役員人事を発表した。原田氏は日本マクドナルド取締役会長も退任し、同社グループから退く。

原田氏は2004年に米Apple日本法人の社長から日本マクドナルドのCEOに転じた。昨年6月からはベネッセホールディングス会長兼社長を務めている。

原田氏は「私のマクドナルドでの歩みは常に変革・改革の連続でしたが、マクドナルドは“ピープル・ビジネス”、常に人材を礎としビジネス基盤を強固にしてきたことで成長してきたものと確信しております」とするコメントを発表した。

コメント全文は以下の通り。
 退任のご挨拶 
 私、原田泳幸は3月25日(水)をもちまして、任期満了に伴い、日本マクドナルドホールディングス株式会社並びに日本マクドナルド株式会社の取締役を退任する運びとなりました。 
 皆様におかれましては、在任中、格別のご高配を賜りまして、誠に有難く、厚く御礼申し上げます。 
 2004年の2月に就任し、8年間のビジネスの成長の後、新たな成長に向けて、後継者の育成及びサラ・カサノバのサポートを行ってまいりました。11年にわたりお世話になった皆さまへ、心から感謝の思いをお伝えさせていただきます。 
 私のマクドナルドでの歩みは常に変革・改革の連続でしたが、マクドナルドは“ピープル・ビジネス”、常に人材を礎としビジネス基盤を強固にしてきたことで成長してきたものと確信しております。 
 幾度のビジネスの危機も、「お客様第一」であり、目の前のお客様に誠心誠意対応させていただくことを肝に銘じてまいりました。 
 「お客様第一」を徹底して追求していく事こそがお客様への価値向上につながり、企業を成長させる最も重要な事であると考えております。 
 日本マクドナルドは真摯な気持ちでふたたびお客様の店舗体験の価値を高めることと私は確信しております。 
 今後とも日本マクドナルドホールディングス株式会社を何卒よろしくお願い申し上げます。 
日本マクドナルドホールディングス株式会社 取締役会長
日本マクドナルド株式会社 取締役会長
原田 泳幸
【私の論評】 マックの業績悪化の大部分は、デフレによるもの、日本の経営者もエリートとしての自覚を持ちアメリカビッグスリーのように、政府・日銀にどんどんイチャモンをつけるようにすべき(゚д゚)!

原田会長には、長い間本当にご苦労様ですと言いたいです。そうして、今後はベネッセでの活躍を期待させていただきたいところです。

ご存知のように、現在マクドナルドの業績は良くはありません。しかし、私も長い間飲食業界に携わってきたので、良く解りますが、飲食業界ほどデフレの悪影響を受けた業界はないと思います。

以下のグラフをご覧下さい。

     
1975年から1997年までの22年間で、外食産業の市場規模は約3.4倍になりました、同年間の広義の外食産業は3.7倍に拡大しました。しかし、97年をピークとして、98年からは減少に転じました。

1997年といえば、4月1日には、消費税が3%から5%に引き上げられました。また、6月には日銀法が改悪され、同年6月18日に公布、平成10年4月1日から施行されました。

増税と、日銀による金融引締めにより、日本は98年から完璧にデフレに突入しました。この外食産業の市場規模のグラフは、飲食業界がまさにデフレの悪影響をまともに受けたことを示しています。


マックの業績の悪化は、やはりデフレによる影響が大きいでしょう。これを理解しなければ、正しい判断はできません。飲食業界全体が、98年からはデフレの影響で、右肩下がりで下がる状況でした。最近では、景気の回復にともない上昇傾向でしたが、昨年の8%増税の悪影響に直撃されました。

この間、飲食業はどん底で、中小規模の飲食業などかなり多くが廃業に追い込まれました。この間、海外から日本に様々な飲食チェーンが、参入してきました。しかし、多くが敗退しました。その中にあって、マクドナルドは業容を維持してこれたわけですから、良しとしなければならないでしょう。

これから、景気が回復し、緩やかなインフレに向かうにつれて、業績は安定して成長していくことも夢ではないと思います。

長年経営者として、飲食業にかかわってきたものからすれば、そう思います。

今朝は、NewsPicsでこのニュースを見ていたのですが、何やら読者のコメントがマックの業績の悪化は原田会長のせいであるかのようなコメントが多く、これは少し問題があると思い本日はこのことをブログに掲載することにしました。

マックといえば、確かに2012年あたりから業績が悪くなりました。しかし、その前までは、デフレのなかでそれなりにかなり頑張っていたと思います。

飲食業に携わるものからすれば、マックのあの頑張りと奮闘ぶりは希望の星でした。デフレでも頑張れば、マックのように業績を伸ばすことも可能だと思えたからです。

しかし、さすがのマックも2012年あたりからは、業績を落とすようになってしまいしまた。これは、無理からぬところがあると思います。

マックが、デフレに陥ってもしばらくの間は、業績を維持することができたのは、メニューがどうのマーケティングや、販促がどうのということは、無論ないがしろにはできませんが、それらは瑣末なことで、大きな点は以下の二点に絞ることができると思います。

まず第一は、何といってもチェーン店としてすでに、店舗数がかなり多かったことです。現状では、3000を超えていますが、デフレに入る前から、1000店舗を超えていました。

デフレに対処するには、チェーン化などしても、中途半端であれば、かなり対応が難しいです。やはり、1000店舗は超えていないと困難です。

店数が少なくて、100店舗以内なら、デフレ圧力には耐えられません。100店舗を軽く超えて、デフレの直前までに、数百店舗までいっていれば、デフレに入ってから店数を減らしても何とか持ちこたえることができたでしょう。実際、これ以下の店舗数のかなりのチェーンが、デフレの最中に廃業しました。上場企業などは、廃業すると大きく報道され目立ちますが、100店舗以下のチェーンであれば、ほとんど報道されませんから、目立ちはしませんでしたが、かなりのチェーンがデフレの最中に廃業に追い込まれています。

このように店舗数は、多いほうが良いですが、逆に中途半端な店数ではなく、一店舗とか、他店店舗化しても、数店舗くらなら、これもまたデフレ対応はしやすいです。この程度だと、大きな市場は必要なく、特定の小さな市場向けでも、十分商売が成り立つからです。一番どうしようもないのが、100店舗に満たないチェーンだったと思います。

飲食関係のチェーンで、1000店以上であれば、そのスケールメリットは計り知れないほど大きいです。セブンイレブン、ローソンなど、現状では1万店を超えていますが、デフレの最中でも店舗数を伸ばしていました。飲食チェーンで現状で3000を超えている日本マクドナルトは、基礎体力があります。

まずは、これで最大限のスケールメリットが得られるということです。原材料もかなり低価格で仕入れることができます。その他、チェーンオペレーションの徹底で、人材育成も他の業態から比較するとかなり迅速にできます。

次に、円高メリットというのがあったものと思います。特に、マクドナルドは、世界各地からその時々で、もっとも低価格で、原材料を仕入れる仕組みを構築しており、さらに円高ということで、低価格で原材料を仕入れられるという大きなメリットを享受することができました。

こういう大きな2つの強みがあり、これにプラスして、マーケティングや販促手法の開発ということで、業績を伸ばすことができていました。そうして、見事にデフレ対応できていました。

マクドナルド期間限定の「ル・グラン ソーセージ」
しかし、ご存知のように、13年からは、日銀が金融緩和をしたため、デフレは解消傾向となり、円安傾向になり、円高には終止符が打たれることになりました。デフレが解消気味となりきらず過去のデフレの悪影響が残っているうちに、円高傾向に振れた、これもマックにとって災いしたと思います。

そうして、昨年4月から8%増税がなされ、それがマックを含む飲食業界を直撃しました。このような大きな環境変化には、さしものマックも対応できなかったものと思います。これは、誰が経営していたとしも、ある程度は業績を落とすのが当たり前です。

しかし、これからは、デフレが解消され緩やかなインフレに転ずることになれば、飲食業界もさらにやりやすくなることでしょう。無論、マクドナルドもその例外ではありません。日本の飲食業界のピークは97年でしたが、それは本当のピークではないかもしれません。本当は、もっと拡大するはずたったものが、デフレにより拡大できなかったということかもしれません。

そうだとすれば、97年の市場規模を超えてさらに飲食業界が伸びる可能性があります。もし、そうでなかったとしても、ここ十数年分で落ちた分をとりかえすだけの伸びしろがあることは確実です。

最近ローソンで購入したお弁当 500円以上の価格

それにしても、デフレは飲食業をはじめとする様々な産業に悪影響を与えてきました。

私自身は、飲食業に携わってきたので、これは実感として味わうことができました。200円台のお弁当がスーパーで売られているときに、飲食業それもある程度以上(数百店舗以上)にチェーン化したところは、どこも大変だったと思います。実際、100店舗もなかったような、弱小チェーンは、デフレ期間どんどん消えていきました。

原田会長は最後まで、そのようなことはいいませんでしたが、やはり日本の飲食業界にかぎらず、大きな企業のトップは、デフレを放置する政府や日銀に対して徹底的にイチャモンをつけるべきだったと思います。

そもそも、経済の癌ともいわれる、デフレを放置しておいて、いくら頑張ってみたところで、それは水道管が破裂したときに、一生懸命に水を汲み出しているようなものです。やはり、水道管の破裂箇所を直さなければどうにもなりません。

中小以下の企業のトップなどが、政府にイチャモンをつけても残念ながらあまり大きな話題にはなりませんが、日本で一位、二位を争うような大企業のマックなどの会長あたりが日銀の金融政策、政府の財政政策にイチャモンをつければ、それなりに影響力が大きいです。

それも、一人二人ではなく、各業界の最大手あたりの企業のトップがこぞって、日銀の金融政策や、政府の財政政策にイチャモンをつければ、それなりにかなり影響力があると思います。トヨタ、マック、資生堂などの有名どころのトップが、こぞって日銀の金融政策や、政府の財政政策にイチャモンをつければ、かなりの話題になり世論が盛り上がったはずです。

実際、アメリカあたりでは、ビッグスリー(車の製造業の大手三社のこと、GM,フォード、クライスラー)がことあるごとに政府の財政政策や、FRBの金融政策にかなりイチャモンをつけます。

アメリカ ビッグ・スリー

場合によっては、自分たちの経営責任は棚にあげて、ここまでいうのかという「イチャモン」もありましたが、あれはあれで良かったのかもしれません。

というのも、原田会長をはじめ、日本の経営者は、政府や日銀の政策運営にイチャモンをつける人があまりに少ないからです。たまには、いますが大手企業ではあっても、多くの人にとった知名度の高い企業のトップがそのようなことを言っているのを私は、聴いたことがありません。

それどころか、日本の大企業のトップの中には、デフレの真っ最中に、増税推進を容認するような発言をした者も多くいました。それも、どう考えても、デフレでメリットを享受できるような業種でも、業態でもないような会社のトップがそのような発言をしていました。それに経団連の会長などは、はっきりとデフレの真っ最中にデフレ容認の発言をしていました。このような経営者は、本当の意味での経営者ではなく、典型的なサラリーマン社長なのだと思います。

政府や日銀の政策が極端にまずいときに、苦言を呈するようなことは、日本では恥ずかしいことなのでしょうか。しかし、大企業のトッフであれば、その企業に勤めている従業員の数もかなり多いですし、さらには、お客様や取引先の数やその下請けも膨大なはずであって、政府や日銀がとんでもない経済・金融運営をすれば、企業そのものも大変でしす、従業員や、取引先だってとんでもないことになります。

だから、私は、日銀や政府がとんでもない金融政策や財政政策をやって、デフレを放置し続けるような場合は、まずはお客様に高品質の商品やサービスを提供し続けるために、そうして取引先企業やそのに下請け、自分たちの従業員を守るという意味合いでも、恥も外聞もかなぐり捨ててでも、日銀や政府にとことんイチャモンをつけてほしいと思います。クルーグマンなみの辛辣な批判を展開してほしいです。

それ以外のことでも、どう考えても政府・日銀のやり方がまずくて、顧客や従業員や自分たちにとって悪いことがあれば、どんどん批判すべきです。ただし、大手新聞社のように自分たちだけ、軽減税率を適用してもらいたいがために、増税は容認するし、増税推進キャンペーンを恥ずかしげもなく実行するというような、公序良俗に反するとんでもない行為は謹んでいただきたいものです。

大企業の経営者は、自らの企業のことだけではなく、それをはるかに超えた重い責任があります。日本では、偏差値の高い大学を出た人やその中でも、偏差値がより高い人をエリートと認識する人も多いようですが、これは全く間違いです。本当のエリートは、自分の命よりも責任が重い人のことをエリートといいます。無論、そもそも、偏差値が低すぎる人は責任を負うことができず、そもそもエリートにはなれませんが、それだけではエリートになれるわけではありません。一流大企業のトップは、エリートです。エリートには、エリートとしての自覚を持っていただきたいものです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月11日水曜日

建国記念の日を知らない日本人―【私の論評】1000年以上の悠久の歴史を持つ日本の建国ははるか昔のこと、新参者のアメリカ、中国、韓国などとは異なる日本独自の歴史と文化(゚д゚)!




以前、建国記念日に関する記事を書かせて頂きましたが、日本青年会議所(JC)が行った調査によると、日本が建国された日を知っている日本人は2割未満しかいないという結果が出たそうです。

それに対して、日本在住の中国人は100%、米国人は90%以上が自国の建国・独立の日を正しく答えられたとのこと。

これはかなりショッキングな数字ですが、反面、「日本が好きか」という調査には、日本は比較的高い結果が出ています。

文科省所管の党系数理研究所が発表した国民性調査では83%の方が、「生まれ変わるなら日本に」という結果が出ており、また、Benesseが小学校1年生から高校3年生を対象に実施したアンケートでは、96.9%の子どもが今の日本を「好き」、93%が「幸せ」と回答しています。

「日本が好き」しかし「歴史や記念日などは良く知らない」というかい離。これがどういう意味なのか。日本は今後どのような道を進むべきかのヒントが色々と隠されているような気がします。それを考えながら今日は過ごしたいと思います。

皆さんはどう思われますか?


【私の論評】1000年以上の悠久の歴史を持つ日本の建国ははるか昔のこと、新参者のアメリカ、中国、韓国などとは異なる日本独自の歴史と文化(゚д゚)!

日本の、建国記念の日(けんこくきねんのひ)は、日本国民の祝日の一つ。2月11日神武天皇が即位した日を日本の建国された日として祝うこと(紀元節〔きげんせつ〕)は、戦後占領軍 (GHQ) の意向で祝日から削除されました。

しかしその後、紀元節を復活させようという動きが高まり、反対する動きを抑え建国を記念するための祝日を設けることになりました。その際「紀元節」から「建国記念の日」に改正され、1966年に国民の祝日に認められ翌年から適用されました。

そうして、神武天皇即位紀元(じんむてんのうそくいきげん)は、神武天皇(日本の初代天皇)即位した年を元年(紀元)とする、日本紀年法です。略称は皇紀(こうき)。他にも、即位紀元、皇暦(すめらぎれき、こうれき)、神武暦(じんむれき)、神武紀元(じんむきげん)、日紀(にっき)などともいいます。

神武天皇

この紀年法によれば、平成二十七年、西暦では、二〇一五年の、今年は、皇紀二六七五年です。要するに、日本という国ができてから、2675年になるということです。

なぜなら、日本の建国はあまりにも古いことだからです。キリストの誕生日とされる、年よりもさらに日本の建国は古いということになります。

この建国記念日について、学者の中には、神話から定められたものであり、根拠がないとするものもいます。しかし、日本という国という概念ができあがったのは、かなり古く、はっきりしないというのが実体です。しかし、日本という国の建国の時期がはっきりしないほど、古いということに私達は、誇りを持つべきです。

アメリカの建国は、イギリスから独立した日であり、独立記念日としてアメリカ国内で祝われています。アメリカの独立、すなわち建国は、1776年7月4日です。独立してから、今年で239年目ということで、日本の建国から比べると本当に新しい国です。

現在の中国である、中華人民共和国の建国は、1949年10月1日に建国されました。建国されてから、今年で66年目です。中国には、何千年もの歴史があるではないかという人もいるかもしれませんが、中国の歴史を遡ると、大帝国ができあがり、それが分裂して、また大帝国をつくり、また分裂ということで、集合と離散を何回も繰り返していて、それぞれの大帝国には歴史的なつながりはなく、分断されています。

だから、中国とひとくくりに語ることはできません。だから、現中国の建国は1949年とするのが妥当です。

ちなみに、韓国、正式名称大韓民国のの建国は、1948年であり、現中国の建国よりも、1年はやく今年で建国67年目になります。韓国の場合も、中国と同じで、過去の国と連続性はなく、やはり建国は1948年とするのが妥当です。

しかし、なぜ日本だけが、1000年以上もの歴史を持つかといえば、やはり日本という概念がはやくから確立され、文化的にもそれを裏付けるものがあるからです。

たとえば、神宮式年遷宮という儀式があります。これは、神宮(伊勢神宮)において行われる式年遷宮(定期的に行われる遷宮)です。神宮では、原則として20年ごとに、内宮(皇大神宮)外宮(豊受大神宮)の二つの正宮の正殿、14の別宮の全ての社殿を造り替えて神座を遷します。このとき、宝殿外幣殿、鳥居、御垣、御饌殿など計65棟の殿舎のほか、装束・神宝、宇治橋なども造り替えられます。

記録によれば神宮式年遷宮は、飛鳥時代天武天皇が定め、持統天皇の治世の690年(持統天皇4年)に第1回が行われまし。その後、戦国時代の120年以上に及ぶ中断や幾度かの延期などはあったものの、1993年平成5年)の第61回式年遷宮まで、およそ1300年にわたって行われています。


2005年(平成17年)から第62回式年遷宮の各行事が進行し、2009年(平成21年)に主要な行事である内宮に係る「宇治渡始式」が、2013年(平成25年)には正遷宮(神体の渡御)が斎行されました。

神宮司庁によると、8年前から始まる2013年(平成25年)の第62回式年遷宮全体の費用は、建築、衣服、宝物の製作を含め約550億円と公表されています。

これについては、このブログでも紹介したことがあります。その記事URLを以下に掲載します。
「中韓」とは異質な日本人の「精神世界」…仏作家は「21世紀は霊性の時代。日本は神話が生きる唯一の国」と予言した―【私の論評】日本は特異な国だが、その特異さが本当に世界の人々に認められ理解されたとき世界は変る。いや、変わらざるをえない(゚д゚)!
最近ではパワースポットとして、女性にも人気の伊勢神宮
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に結論部分だけコピペさせていただきます。
このように、神話が現代なお生きているのが日本であり、日本それ自体が、神話そのものの国で、他国の影響を吸収し切って、連綿たる一個の超越性を保つ国が日本であり、霊性の根源に万世一系の天皇制がある国が日本なのです。そうして、マルローが指摘したかどうかは、わかりませんが、日本では、過去が現在に現在が未来につながっているのです。そうなのです。霊的に時間を超越してつながっているのです。私たちの霊は、この悠久の流れにつながっているのです。こんなことは、当然であり、だからこそ、マルローも指摘しなかったのかもしれません。
京都府神道青年会が主催したバスツアー「神主さんと行く 
伊勢参宮」。女子大生107人が応募に殺到したといわれます。
私たち日本人は、このような国日本に誇りを持ち、自信を持ち、世界に日本の素晴らしさを伝えてていくべきです。日本のやり方が、世界伝わりそれが理解されれば、世界は変わります。 
あのどうしようもない、民主党政権など、歴史の悠久の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎなかったことが明らかになりました。1,000年に一度の震災も、ほんの一時のことに過ぎません。このようなな災厄からも日本は再び力強くたちあがることでしょう。朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化は、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

20年に一回このようなことが、1000年以上にわたって、繰り返されている国など日本をおいて他には存在しません。このような継続される文化が過去から現代に至るまで、綿々とくりかえされてきたからこそ、日本という国は1000年以上もの歴史を持つと胸をはって世界に向かって言うことができるのです。

さて、このような古い歴史を持つ日本、建国されたのが、いつなのかあまりに古くて多くの人々が良くわからない国日本、それに対して、アメリカ、中国、韓国などの新興の国では、かなりのことが詳細に、歴史として残されています。しかし、古くから継続されてきた文化など存在しません。

こうした日本で、建国記念日の日付そのものは、そんなに大きな意味を持ちません。しかし、アメリカや中国、韓国のような新しい国では、国としてまとまるためにも、建国記念日などをしっかりと国民に根付けて、結束を促す必要があります。

私達日本人は、こうした稀有の歴史と継続性を持つ日本に対して、誇りを持ち、この国をさらにより良い国として継続できるように努力しようではありませんか!

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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