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2009年5月9日土曜日

「トヨタはポンコツ」と米メディアが窮状詳報―トヨタの資産は半端ではない!!

「トヨタはポンコツ」と米メディアが窮状詳報(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)2009.5.9 10:30


 トヨタ自動車は8日、2010年3月期(今期)連結業績予想(米国会計基準)について、営業赤字が8500億円になる見通しだと発表した。赤字は2期連続で、前期に比べほぼ倍近い水準に拡大し、国内製造業としては過去最大の赤字幅となる。売上高は前期比19.6%減の16兆5000億円。世界的不況で新車販売の不振が続く上、円高で輸出採算が悪化する。トヨタの赤字予想は、日本企業の苦境を象徴していると言えそうだ。

 連結販売台数(ダイハツ工業と日野自動車を含む)は、前期比106万7000台減の650万台を計画。為替レートは1ドル=95円、1ユーロ=125円と想定した。原価と固定費を計8000億円削減し、販売減少による減益分を極力カバーするが、なお四千億円の赤字構造が残り、加えて為替差損も約4500 億円に達する。

 09年3月期は、営業損益が4610億1100万円の赤字(08年3月期は2兆2703億7500万円の黒字)で、創業直後の1938年3月期以来71 年ぶりの赤字に転落。売上高は前期比21.9%減の20兆5295億円、純損益は4369億3700万円の赤字(同1兆7178億7900万円の黒字) だった。記者会見で渡辺捷昭社長は「問題解決の徹底度とスピードが十分ではなかったと率直に反省している」と述べた。 



 これにについて、同日の米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は「トヨタのポンコツ車」と題した記事で、米ビッグスリー(大手3社)に比べて収益基盤の強固なトヨタでさえも、世界的な自動車不況に苦しむ現状を詳しく伝えた。

 同紙は「ビッグスリーを追い詰めたトヨタが最近は米市場でも弱さが目立つ」と指摘。4月の新車販売でフォード・モーターに1年2カ月ぶりに2位の座を奪われたことを例に挙げた。ニューヨーク・タイムズ紙(同)は、同年1~3月期のトヨタの最終損失が約7600億円で、ゼネラル・モーターズ(GM)の約60億ドル(約5900億円)よりも巨額に上ったことを「破綻(はたん)寸前のライバルより多い」と驚きを持って伝えた。

トヨタの資産は半端ではない
ウオールストリート・ジャーナルの見方は、一面的すぎると思います。まずは、アメリカのビッグ3は、すべて公的資金を注入していますが、トヨタには一切注入されていません。さらに、PL(損益)ベースで見た場合、確かに大赤字になってはいますが、BS(バランス、貸借)ベースで見た場合、資産の目減りはさほどでもありません。それから、「現金および現金同等物」がかなり増えています。これは、いざというときにはやはり、現金が頼りだということで。短期的に意図的に多くしたものと思います。

皆さんもトヨタのBSをご覧になってみてください。その対応の素早さに驚くと思います。GMなどビッグスリーにはできない離れ業だと思います。というより、財務基盤の弱かったビッグ3にはやりたくてもできないことだったと思います。

http://www.toyota.co.jp/jp/ir/financial_results/2009/year_end/yousi.pdf

確かに大赤字にはなりましたが、こうした財務内容を見ている限り、十分余裕があり、たとえ、赤字が数年続いたとしても企業として存続して、新たなチャレンジをすることが十分可能です。

おそらく、トヨタはこうした余裕があることから、ここ1~2年で大変身を遂げて全く違った企業に生まれ変わることでしょう。

おそらく、今トヨタでは、次世代に向けてのイノベーションを着々と実施すべく、準備を行っているものと思います。5年後くらいには、誰も思わなかったような新たな分野に踏み込んでいるかもしれません。

私自身は、20世紀から21世紀に変わって、先進国でも、新興国でも、全く異なる社会に突入しましたが、そうした社会に対応することなく、20世紀型の産業構造や事業方式で最大限の利益をあげようとして、アメリカやヨーロッパは大失敗したのであり、それが金融危機として表面化したのだと思います。

トヨタも同じような失敗をしたのですが、しかし、トヨタの長い間の資産の蓄積と、イノベーション力によって、これは1つ大きなチャンスになるのではないかと思います。何もなければ、今までの延長線上で事業を継続したでしょうが、今は断続的な変化で金融危機前と後では、全く状況が違います。この一見未曾有の大危機がさらにトヨタを躍進させると思います。

これは、トヨタのような一企業だけではなく、日本もそうだと思います。5月8日のブログで、私は、日本は省エネ技術によって大躍進するだろうということを記載しましたが、新次元の低炭素社会を築くことにより、本当に日本は大躍進することと思います。

社会への対応といった場合、低炭素社会だけではなく、まだまだ、いろいろあります。それは、教育であり、医療であり、年金問題であり、少子高齢化などの問題が解決された社会です。

私は、今までこのブログでは、社会改革が必要だということを何回か書いてきました。しかし、その中で、具体的にどのような社会なのかということに関しては、いわゆる低炭素社会を除くと明確には記載してきませんでした。

これでは、社会変革をせよと主張する割りには、具体的なイメージを皆さんに提供していなかっのではなかっかと反省しています。今後、このブロクでは折に触れて、社会変革の具体的な姿を提示していきたいと思います。よろしくお願いします。

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