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2015年4月20日月曜日

危機的状況の中国経済 “外資流出”対処に必死 追加緩和もガタガタ―【私の論評】習近平と岡田には、何も新しいことは発信しないという共通点が!このままでは、両者とも座して死を待つばかり(゚д゚)!


習国家主席は危機的状況の中国経済をどう立て直すのか

中国経済が危機的状況を深めている。中国人民銀行(中央銀行)は金融機関から預金の一定割合を強制的に預かる預金準備率を20日から1・0%引き下げる金融緩和策を打ち出した。外資の流出への対処に必死な様子がうかがえ、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に日本の参加を求めている理由もこのあたりにありそうだ。

中国は1~3月期国内総生産(GDP)成長率が7・0%と6年ぶりの低水準に落ち込んでおり、預金準備率を引き下げることで、企業が金融機関から資金を借りやすくするのが狙いだ。

中国では預金準備率を0・5%ずつ上げ下げするのが一般的で、1・0%も一気に引き下げたのはリーマン・ショック直後の2008年11月以来。世界的な金融ショック並みの危機感を中国当局が抱いていることになる。

人民銀は昨年11月と今年3月に利下げも実施しており、立て続けの緩和策を打ち出した。

さらには鉄道など大型公共事業の認可といった景気下支え策を連発、株価こそ急騰しているものの、目立った効果は表れていない。通貨供給量は政府目標を下回っており、中国からの外資の流出が止まっていない様子がうかがえる。

週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は、「インフラ投資以外に成長産業分野が存在しない中国の矛盾が噴出するなか、AIIB設立で解決しようとしている」と指摘する。

習近平国家主席はインドネシアで開かれるアジア・アフリカ会議(バンドン会議)の首脳会議に出席、安倍晋三首相と接触する可能性もある。AIIB参加を直接頼むのかも注目されそうだ。

【私の論評】習近平と岡田には、何も新しいことは発信しないという共通点が!このままでは、両者とも座して死を待つばかり(゚д゚)!

上の記事では、中国経済の現在の危機的状況のみを掲載していますが、その原因については語っていません。原因に関しては、あまりにも馬鹿馬鹿しいというのが事実で、ここでうだうだと説明しません。以下に、これを説明する上念司氏の動画を掲載します。


さて、上の動画で解説しているように、非常に馬鹿馬鹿しいことにより、中国の経済は崩壊するのは、最初からわかっていたことであり、それが日本の金融緩和をきっかけとして、いよいよ表に出てきたというのが、今の中国の姿です。

そうして窮余の策として、ブログ冒頭の記事にあるように、「インフラ投資以外に成長産業分野が存在しない中国の矛盾が噴出するなか、AIIB設立で解決しようとしている」のです。

今の中国にとっては経済を回復させるための窮余の策が、AIIBなのです。これがうまく行かなければ、中国経済は崩壊します。しかし、仮に米国や日本がこれに参加して、うまくいったにしても、これも一時しのぎにしかなりません。中国経済崩壊までの期間を一時的に伸ばすだけです。

実は、2008年のリーマン・ショックにより、中国の経済は崩壊していたのですが、それを何とか自転車操業的に最近まで引き伸ばしてきたものが、日本が金融緩和に転じたため、円安・デフレ解消方向に向かったため、これにより、元々駄目な中国の経済が窮地に陥っているので、それを何とかしようとしてAIIB構想をぶちあげたわけです。

こんなバスなら乗り遅れたくないが、AIIBは?

しかし、中国が後ろ盾となるインフラ投資銀行では、格付けも低くなるため、資金調達コストが高くなるため貸出金利も当然高くなります。これでは、最初から他の国際金融機関との競争に負けており、勝負にならないわけですし、自国の金融もままならない中国は、国際金融のノウハウもほんどないわけで、これは、最初から頓挫するのが決まったようなものです。

安倍晋三首相は20日夜のBSフジ番組で、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)について、「疑問が残されたまま入っていいことはない」と述べ、参加に慎重な姿勢を重ねて示しています。米国は、オバマ大統領が入ろうとしたとしても、議会の厚い壁があるので、ほんど絶望的です。これで、中国は最後の頼みの綱も絶たれたわけです。

ところで、民主党の岡田克也代表は本日、都内の日本外国特派員協会で記者会見し、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)について「6月末の設立協定制定に影響力を発揮できるのであれば、今から交渉に加わるのも選択肢ではないか」と述べたそうです。「主要7カ国(G7)の協調が日本が入る前提だ」とも語ったそうです。

本日午前、早稲田大学で公演する岡田民主党代表

一体どうなっているのでしょう。もし民主党政権が続いていたなら、喜び勇んですぐに加入したと思います。まさに、中国の思う壺ですね。

こんなことしか言えないからでしょうか外国人記者からは、岡田氏の言動は物足りないようです。岡田克也代表は本日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見を行っています。外国メディアの記者からは「民主党から(安倍政権の政策への)代替案が出てこない。国民を興奮させる政策を打ち出すべきだ」などと批判が続出しました。

岡田氏は「次の選挙を考えたときに、有権者が興奮するが、実はあまり中身のない政策を打ち出すべきか。それとも、冷静に判断してもらえる正直な政策、ただ、あまり興奮はしないかもしれない政策を打ち出していくべきか。これは重要な選択肢だ」となどと反論しました。

ただ外国メディア記者からは「自民党との差別化を図るべきだ」などの注文が相次ぎ、岡田氏は「違いは示している。人口減少、財政危機などについて誠実に応え、夢が持てる政策を打ち出していく」と説明しました。

日本外国特派員協会で記者会見する民主党の岡田代表
確かに、民主党は自民党を攻めきれていないです。これでは、まともに野党の役割は果たせていませんし、果たせないです。

それにしても、習近平も岡田氏にも共通点があるようです。中国も、民主党も危機に貧しているのですが、岡田氏といういうか、民主党は自民党に変わる代替案も出せず、国会では政策論争はほとんどできず、くだらない個人攻撃ばかり繰り返しています。本当は危機的状況なのに、まるでそうではないかのように、何も新しいことを発信しません。

中国も表面的には、変わっているものの、海外からの金を導入して、インフラ整備することで経済を発展させることばかり考えて、内需を拡大することを全く考えていません。何も新しいことを発信しません。そういわれてみれば、民主党もなぜか、金融緩和は内需拡大策でもあるのに、これには消極的です。

これでは、両者とも座して死を待つばかりです。習近平と岡田は、こんなことでリーダーといえるのでしょうか。情けない限りです。

私はそう思います。皆さんは、どう思われますか?

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