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2011年7月28日木曜日

ちょっと肉屋で不思議な出来事があったので報告いたします―【私の論評】牛肉をめぐる最近のことども?日本人には覚悟が必要?

ちょっと肉屋で不思議な出来事があったので報告いたします

レディ・ガガの牛肉のドレスは話題になったが、日本では、
セシュウムで汚染された牛肉がみつかり、パニック気味だ
今回は、知人のインターネット系ニュース記者から聞いたお話をお伝えしようと思います。以下は、その記者が話していた実話です。2011年7月の出来事とのこと。それではどうぞ。

とあるデパートの地下食品売り場で牛肉を買いに行ったのですが、いつも100グラム900円前後で売られているローストビーフ用和牛が、なぜか100グラム400円で売られていたのです。ほぼ半額です。100グラム900円の肉なんて手が出ませんから、いつも眺めているだけでしたので、急に400円になって驚きました。

私からすると400円でも高いのですが、「いつかは食べてみたい」と思っていたので買っちゃおうかなと思いました。でも待って? これは900円の肉と別物なのでは? そう思ったので店員に「この400円のお肉は、いつも900円のお肉ですか?」と聞いたところ、「はいそうです」とのことでした。やはりあの高級和牛だ!

でも「セール品」とも「おつとめプライス」とも書かれていません。閉店前の割引価格でもありません。もしかしてセシウム騒動が関連しているのでは……? でもお肉屋さんに「セシウム騒動が関連してるんですか?」と聞く度胸はありませんでした。なので「どうして安いんですか?」と聞きました。

するとお肉屋さんは「特に意味はないのですが、お求めやすい価格にしています」とのこと。さらに「いつ元の価格(900円)に戻すかわかりません」とも話していたので、一時的なのでしょう。現に、数日してから同店に行ってみると900円に値が戻っていました。900円の和牛がセールでもないのに400円になり、そしてまた900円に戻ったのです。5年以上前からこのお肉屋さんに行っていますが、このような急激な価格変動は、私は初めてでした。

美味しいお肉をお安く買えるのはとても嬉しいのですが、「セシウム騒動の時期に半額になった和牛」ということで、どうしても深く考えてしまうのが消費者としての本心です。いっそのこと「セールです」と言ってくれたほうが安心できたのですが……。セシウム騒動で牛肉が売れなくなり、仕入れ値がガクンと下がった可能性もあります。

さて、奮発して購入した400円の和牛ですが、美味しく料理していただきました。けっきょく、私はお肉屋さんを信じることにしました。セシウム騒動の影響で安全な牛も売れなくなってしまい、仕入れ値が下がったので安く売っている……、と思うことにしました。安全なのであれば、高級和牛を半額で買えたことは消費者の私からするとお得な買い物ができたので良かったです。
【ネタりかより】

【私の論評】牛肉をめぐることども。日本人には覚悟が必要?


このブロクの冒頭の写真は、昨年12日に米ロサンゼルス(Los Angeles)で開催されたMTVミュージック・ビデオ・アワードの授賞式で8冠に輝いたレディー・ガガ(Lady Gaga)だが、授賞式で着用していた生肉ドレスのものです。この少し前には、VOGUEにも上のような表紙が掲載され物議を醸していました。日本での牛肉事情とはあまり関係はないですが、同じ牛肉の話題なので掲載してみました

レディ・ガガのこの動きについて、動物愛護団体PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)は、「食肉に感動した人よりも動揺した人の方が多いということを、誰かが彼女の耳元でささやいてやるべきだ。肉は死にたくなかった動物が虐待され解体されたもので、照明の下で時間が経つにつれ、腐った肉の臭いを発し、うじ虫の中をはい回っているようなものだっただろう」と非難しました。

ガガ本人はのちに、菜食主義者でもあるエレン・デジェネレス(Ellen DeGeneres)のトーク番組に出演し、この衣装には「多くの解釈がある」と説明した。同性愛者であることを公言して軍務に就くことを禁じた米軍の規定に反対し、同性愛の米軍人を支援する意味もあるといいます。

「菜食主義者を見下しているわけではない。私たちが信じるもの、そして私たちの権利を守るために闘わなければ、すぐに私たちの骨についた肉ほどの権利しか持てなくなる。私は一片の肉じゃない」

ちなみに、オバマ米政権は今月22日、自らが同性愛者であることを公言して軍に入隊することを制限する規制を9月20日から撤廃すると決めました。昨年12月の規制撤廃法の成立を受け、軍規律などに影響がないかを検証してきた国防総省が同日、撤廃を正式に受け入れました。規制撤廃は大統領選から掲げてきた公約の一つでしたた。

同性愛者の従軍を制限する規定はクリントン政権時代の1993年に導入された「Don’t ask、don’t tell」(聞かず、言わざる)と呼ばれます。同性愛者かどうかを問わないことで入隊を認める規定ですが、実態は同性愛者であることが判明すれば除隊を求められる差別規定とされてきました。

今回の制限撤廃を受けて、過去に除隊を迫られた同性愛者も再入隊を求めることができます。大統領は「ゲイやレズビアンであることだけを理由に愛国心のあるアメリカ人が排除されることはなくなる」との声明を発表しました。

さて、レディ・ガガのこの牛肉のドレスはかなりショッキングなものでしたが、最近日本国内で、セシュウムで汚染させれた、牛肉が発見されたというニュースは、ショッキングを通り越して、パニックに近いものになったと思います。

レディ・ガガがこのプロテストを思いついたのには、牛肉がかなりアメリカの人の生活に密接に結びついているものということもあると思います。日本でも、牛肉といえば、かなり生活に密着したものになっています。毎日のようにとは思いませんが、誰でも、たまには美味しい牛肉を食べたいと思っているに違いありません。

ただし、日本では、牛肉に関しては、アメリカほど生活に根付いていないので、レディ・ガガのような牛肉のドレスを着たとしても、プロテストしているなどとは見られないでしょう。さらに、牛肉に関しては、悪いイメージもあります。あのBSE騒動を覚えているかたも多いと思います。

BSE事件は、2001年9月10日に千葉県で BSE の疑いがある牛が発見されたと農水省が発表。10月に食用牛の全頭検査が導入されるなどの対応がされましたが、翌年、雪印食品の産地を偽装した事件が混乱に輪をかけたこともあって、牛肉を扱う一部の食品・飲食店業者・外食産業企業などに大きな打撃を与え深刻な社会問題となりました。

また、アメリカでもBSEが発生していて、そのためもあって、日本では、2003年12月時点で、牛肉輸入を禁止しました。その後、全頭検査をして認める形をとっていて、現在に至っていることは皆さんご存じだと思います。ただし、結局いまのところ、日本国内では、BSEの罹患者は一人も見つかっていません。

さらに、今年は、あの牛肉の生肉をつかったユッケで食中毒で人が死亡しました。

その後アメリカでは、牛肉が生活にしっかりと根付いているせいでしょうか、牛肉の消費が特に減っているということはないです。

BSE問題が起きて、アメリカ牛を日本が購入しない事がアメリカの肉生産者を打撃するという報道を見たように記憶しているが、実態は異なります。

実はアメリカの肉国内消費量は生産量を上回っており、輸出しなくても国内でまかなえると言う。以下の数字を見てもらいたい。以下は、2005年の数値です。
アメリカ 生産量11560<消費量12986
輸入量1679>輸出量284 
カナダ  生産量1570>消費量1040
輸入量100<輸出量625 
オーストラリア  生産量2170<消費量794
輸入量7<輸出量1400 
日本   生産量505>消費量1131
輸入量625<輸出量ー 
(単位 千トン~週間ダイヤモンド)
上記を見れば明らかなようにアメリカの肉消費はむしろ輸入に頼っているくらいです。正確には自給自足しています

しかも他国に比べて消費量は10倍強です。日本人が肉をよく食べるようになったと言ってもアメリカの1/10、人口比でも1/5です。いかにアメリカ人の食生活が肉に依存しているかがわかります。さらにBSE問題はアメリカ政府が言う事を聞かない日本に対して圧力をかけてきただけで、実質日本からノーといわれてもこたえないだけの需要基盤をもっていたことになります。

日本人が年間に食べる牛肉量は年間12kg、1ケ月では1kg。牛肉国として知られるアメリカ、オーストラリアの約3割前後となっています。牛肉を最も食べる国民が多いのがアルゼンチンで、日本人の約6倍の量を食べ、牛肉が主食化しています。一方、日本の牛肉輸入はアメリカ、オーストラリアに二分されています。

日本人は、まだまだ消費量が少ない牛肉です。だからこそ、今回の放射能汚染もあの程度の騒ぎで住んだのだと思います。

これが、米だと、事情が違いますね。米は、日本人とは、切っても切れない縁がありますから、もし、米から放射能が発見されれば、大パニックになると思います。

今のところ、今流通している米は、原発以前のに収穫されたものばかりです。今秋には、原発事故以降初めての米が流通することになります。それに、野菜などは、もう、原発以降のものが主流だと思います。

そうなると、ありとあらゆるものに放射能が含まれるという事態が予想されます。その意味では、日本人には、そうなっても慌てふためくことのないよう、覚悟を決める必要ガあると思います。慌てても、仕方ないです。

このブログの記事にも掲載したように、あのチエルノブイリの被害にあったベラルーシのように放射能に対する対処は十分にして、あとは、覚悟を決めて、パニックに陥ることだけは避けたいものです。小売業界や、ファストフードでは、従来からそうでしたが、最近でも、鶏肉に力を入れいることは、以前このブログにも掲載しました。これも世相を反映してのことだと思ます。

でも、人間って、以外としぶといですから、アメリカ人がBSEの直後であっても、牛肉の消費量を減らさなかったどころか増えたように、日本も、米などの消費量が増えるかもしれません。そうして、私として、変にパニックに陥るよりも、このほうがよほど良いと思います。

このブログの冒頭に掲載した、安い牛肉があったので、店員さんの言うことを信じて購入したというのがやはり正解です。こんなときに老舗のデパートまで疑っては、きりがありません。ひよっとすると、今は牛肉の値段が下がって、いままでは食べることできなかったような高価な牛肉を食べるチャンスかもしれません。アメリカでその後BSEの罹患者が特に増えたかといえば、そんなこともないようです。変にパニックをおこすとか、販売店のことをうたがてみるよりも、落ち着いた態度が良いと思います。


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