Tweet
節電が本格的に始まって、スーパーやコンビニなどでお惣菜食品の売れ行きが好調だ。
室温が上がる自宅での揚げ物などを敬遠する主婦、職場のサマータイム導入で早めに帰宅するサラリーマンといった消費者の需要を取り込むため、各社は品揃えや販促に力を入れている。
「夕市」「4時からデリカ」「サマータイムセール」
イトーヨーカドーでは6月29日から、開店から正午までを「朝市」、16〜19時を「夕市」としたタイムセールを、食料品を扱う全国約160の店舗で実施している。夕市では簡単にできる夕食メニューやできたての惣菜を提供していくという。
ダイエーも「電力供給ピーク時間帯や日中の暑い時間帯のお買い物を避けるといった傾向が見込まれる」として、同様に朝夕で1時間ずつ「サマータイムセール」を関東の74店舗で6月23日から実施。日替わり、数量限定で惣菜や弁当を安売りしている。
コンビニの店内調理メニューも多彩に
セブン-イレブンでは、から揚げなどの揚げ物が好調という。コンビニ各社はこの夏、家庭での調理を控えたい人や早めに帰宅するビジネスマンの「家飲み」ニーズを想定し、積極的に商品を強化していく方針だ。
ローソンは「家飲み」のつまみや夕食のおかずとして「炭火焼き鳥」(7月5日発売)を、サークルKサンクスは「家庭の台所支援」と銘打って「焼きとり もも」(7月12日発売)を、それぞれ店内調理のメニューに追加。ファミリーマートは大分県の人気唐揚げ専門店「もり山」のから揚げを5月末に発売している。
ローソン「炭火焼鳥」イメージ |
サークKサンクス「焼き鳥もも」 |
各社はこういった惣菜以外に、調理時間の少なくて済む「時短メニュー」や冷えていてもおいしく食べられる「冷やしメニュー」の加工食品販売にも力を入れており、食品市場では「節電メニュー」バトルが白熱している。
【関連記事】流通業の業績回復は、業界の素早い対応によるもの?それにしても、コンビでも鶏肉が救世主?
さて、このブログでは過去には、小売業の業績など良くとりあげていましたが、最近は、あまり掲載していなかったので、本日は、掲載します。
最近のデータとしては、日本フランチャイズチェーン協会(JFA)が、6月20日に月度のコンビニエンスストア(CVS)統計調査月報を発表しましたた。調査対象は、JFA正会員CVS本部10社です。
これによると、既存店ベースの売上高は6567億円、前年同月比+5.7%と7カ月連続のプラスとなりました。全店ベース売上高も7120億円で同+7.5%といずれも4月の伸びを大きく上回っています。
店舗数は4万3560店(同+1.6%)、来店客数は既存店ベースで11億2094万人(同1.1%)で2カ月連続プラスとなっています。全店ベース来店客数は12億231万人(同+2.4%)。
既存店平均客単価は585.8円で同+4.5%となり6カ月連続のプラスとなっています。全店ベース平均客単価は592.2円で同+5.0%となっていいます。
米飯類(寿司・弁当・おにぎりなど)、パン、惣菜などの「日配食品」は、前年同月比+1.4%で、全売上高に占める割合は32.4%となっています。
JFAによれば、ゴールデンウィーク期間中の降雨や台風の発生、梅雨入れなどがあったが、売上高には天候による目立った影響はなかったとしています。
飲食業界も、5月時点で、既存店対比を上回る状況になっています。この小売の業績ともあわせると、やはり、日本の景気は上向いているのではないかと思います。
それにしても、最近の小売の対応は早いです。やはり、デフレの中鍛えあげられてきたからだと思いす。顧客の動きをみて、すぐに対応するという習慣ができたのだと思います。
これからしばらくは、いつも売上が下がることを前提としての商売ではなく、上記のように顧客の変化をすばやく捉えていろいろと変えていくということがますます、必要になっていくのだと思います。
それにしても、コンビニ業界では、どこでも、鳥肉に力を入れているんですね。チキンといえば、マクドナルドでもここしばらく力を入れています。
マクドナルド「チキフフィレオ」 |
KFC「ローストチキン・サンド」 |
鶏肉に関しては、やはり、比較的安いし、栄養価もありますし、安心・安全、ヘルシーというイメージが強いということでしょうか?まだ、現状のように電力供給など不安定な時など、供給する側としても、鶏肉であれば、比較的供給しやすいということがあるのだと思います。そうして、スーパーや、コンビニのように、室温が上がる自宅での揚げ物などを敬遠する主婦、職場のサマータイム導入で早めに帰宅するサラリーマンといった消費者の需要を取り込むため、ということもあるのだと思います。
数年前に暑さのため、ピザ宅配の売上げがあがったということがありました。これも、暑い最中家の中で火を使う調理をしたくないという消費者のニーズによるものだったと思います。しかし、これは、デフレの最中であり、確かにあまりに暑すぎたので、消費者側からのニーズによって売上げが上がったのだと思います。
しかし、今回の「節電惣菜」はそうとばかりもいえないような気がします。消費者のニーズも確かにあるのでしょうが、消費者の心理にたくみに働きかけているという要素もあるのではないかと思います。ここしばらく、デフレで、節約意識が高まっている消費者ではありますが、最近では景気の上向き傾向があり、本来もっと出来合いの惣菜を利用したいという心理が消費者の中にあるのですが、まだ、節約意識もあり、両者が相克しているところに「節電惣菜」というネーミングで、消費者にある意味で、「言い訳」を提供しているという側面があるのだと思います。
この「節電惣菜」という言葉、背後にはそうした意味があると思います。誰が最初に考えたのかは、知りませんが、現状の消費を促すという意味では、良いキャッチだと思います。
今後、鶏肉などを使った新たなメニューなど開発すれば、あたるかもしれません。いずれにせよ、最近は、震災など暗い話題ばかり多かったのですが、コンビニや、ファストフードなど、業績が回復しているというのが喜ばしいです。このまま、本当に景気が良くなって欲しいものです。
【関連記事】
0 件のコメント:
コメントを投稿