2011年7月4日月曜日

日本がリードする21世紀の革新素材”炭素繊維”―【私の論評】いくらマスコミが情報操作しても、炭素繊維の旅客機が日本の空を飛べば、国民は欺かれない?!!

日本がリードする21世紀の革新素材”炭素繊維”

先日の、ボーイング787の報道でも同じみの素材、日本の炭素繊維に関して、本日は、政府のサイトである『科学技術政策』というサイトから、以下に要約を掲載します。


1961年に通産省工業技術院大阪工業技術試験所の進藤昭男博士がアクリル繊維を使った炭素繊維の基本原理を発見、特許化し、1971年に日本の企業が世界ではじめて生産を開始しました。その製造方法は、セーターや毛布に使われる特殊なアクリル繊維を、炭素繊維用に組成等を改良し、焼成(原料を高熱で焼いて性質に変化を生じさせる)するものです。


1970年代からの成長初期には「軽くて強い」、釣り竿、ラケット、シャフトが需要を支え炭素繊維の性能実証が進みました。また、航空宇宙分野での実証が進みました。21世紀になって炭素繊維の性能が向上し、信頼性が認められるようになってから、航空宇宙用途、産業用途、スポーツ用途での本格拡大が始まっています。

その中で、特に自動車用途が注目されています。軽くて強い素材なので、自動車の各パーツに炭素繊維を使うと3割程度重量が軽くなります。この軽量化によって、燃費が良くなり、CO2の排出量の削減効果が期待されます。さらに、次世代の電気自動車においても、電池の電極等に炭素繊維を用いることで車体の軽量化が進み、航続距離の向上の実現、リチウムの電池の軽量小型化により、資源の枯渇緩和が図れる等の効果が期待されます。

このように炭素繊維の需要は益々拡大することが予想されています。


炭素繊維の飛行機への適用は、1970年代にまずボーイング737の内装材を中心に始まりました。その後、767では尾翼の一部などで、777では尾翼全体に使われました。飛行機の模式図の青塗り部分が炭素繊維を表しています。さらに、来年就航予定のボーイングの最新鋭機である787では、胴体、主翼、尾翼等機体の50%に炭素繊維が用いられています。
このように炭素繊維の性能の向上と信頼性が実証されています。


炭素繊維を1トンつくるのに大体炭酸ガスが20トン排出されます。ただし、自動車に使われると、軽量化によって10年間の使用期間で70トンぐらい改善できます。飛行機の場合では、効果がさらに大きく、1,400トンぐらい改善ができると考えられます。

表では自動車、航空機、風車、それぞれ1機当たりの炭素繊維の使用量と1年当たりの削減効果、世界の機数全部を掛け合わせたCO2の総削減量を示しています。炭素繊維を用いることによるCO2削減効果が大きく、低炭素社会に貢献できることを示しています。


航空機や自動車の軽量化の他にも、バス・トラックの圧縮天然ガス(CNG)用軽量タンクなどに使用され、CO2排出削減に貢献しています。

また、風車や原子力発電用ウラン濃縮の効率化、さらに燃料電池自動車に必要な高圧水素タンクおよび電極材として、クリーンエネルギー製造に貢献しています。

【私の論評】いくらマスコミが情報操作しても、炭素繊維の旅客機が日本の空を飛べば、国民は欺かれない?!!


この内容に関しては、昨日あたり、ボーイング787の報道などで、皆さんの記憶にも新しいことでしょう。ただし、これは、アメリカの飛行機ということで、飛行機のことが主に報道されていました。私たち日本にとっては、炭素繊維のほうが、主役かもしれません。

この炭素繊維のシェアは、現在全世界で7割と、まさに、日本が独壇場といっても良いような状況です。この技術はもうすでに40年前から、日本では、徐々に取り入れられていました。身近なところでは、釣竿、バット、テニスのラケットのようなものから徐々に使われるようになりました。皆さんも、このようなものに初めて接したときは驚かれたでしょう。特に、この素材のもつ靭やかさに関しては、私自身も、驚きました。

そうして、最近では、世界各国で、ジェット戦闘機の素材などとして、用いられるようになりました。そうして、今度は旅客機です。今後、車の車体は、いうにおよばず、線路とか、船、その他、ノートパソコンとか、ありとあらゆる製品の素材として、どんどん用いられるようになります。鉄、アルミニュウム合金、プラスチックで作られているものは何でも、炭素繊維でつくることが可能です。

今後、さらに、大量生産されるようなれば、コストも低くなり、本当にこのようなことが実現されていくことでしょう。

私自身としては、筐体が、炭素繊維でつくられている、ノートパソコンとか、タブレット型PC、スマートフォンなど使ってみたいものです。これらのものは、さらに、軽量化され、丈夫で薄くなるでしょう。

私は、以前、このブログに見方を変えれば、「日本は、資源大国」であるという記事を何回か掲載したことがあります。この炭素繊維も日本のとって、大切な資源となることでしょう。これは、一昔前の鉄と同じことです。

これに関してはいろいろな例をあげて説明しましたが、今回のこの旅客機ほど、解りやすい事例はないと思います。なにせ、実際にかなり大きな機体が、炭素繊維で作られ、それが、長い距離を本当に飛んでいるわけですから、多くの人にとって、実感できる素晴らしい事例だと思います。

最近、中国の特許申請数の数が、110万件を超えたということをテレビで報道していました。多くの人は、この数字に幻惑されているようですが、良く文字を読んでください。「特許申請数」ですから・・・・・・。

特許を申請することなど技術力がなくても、申請だけなら誰でもできます。私だって、カネと時間さえあれば、人を大勢つかって、110万件の特許申請などできます。これは、もう、完全にマスコミによる情報操作としか言いようがありません。それも、本当に単純な手口です。

いくらマスコミが情報操作をしたとしても、このような旅客機ができあがり、それが、日本の空を飛べば、日本の技術の優位性を否定することはできません。

特許を申請したとしても、特許を取得出来なければ、意味がありません。では、日本の特許取得数は、といえば、ダントツの世界一です。これに関しては、ここでは、本題ではないので、以下の記事を参照してください。

http://journal.mycom.co.jp/news/2011/01/20/010/index.html


それにしても、日本という国は、何と恵まれているのでしょうか。現在日本の政局は最低といっても良い状況ですが、技術的には、優れており、いままでも、打ち出の小槌を沢山作ってきたというのに、直近でも、すぐにカネになる打ち出の小槌があり、さらに、将来の打ち出の小槌も着実に生み出しています。

このような国が、将来没落するなど、到底考えられません。数年前のBBCの調査では、世界に最も貢献している国はというアンケートで、「日本とドイツ」が1位になっています。本当に世界に貢献しています。

現在の政権など、歴史の悠久の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎません。1,000年に一度の震災も、悠久の歴史を持つ我が国の歴史からみれば、ほんの一時のことに過ぎません。天皇制をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化、それに勤勉で実直な国民性は、古から今に至るまで、継承されてきましたが、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。そうして、こうした勤勉と実直さを強く継承してきた東日本の人々も近いうちに、復興をなしとげ、悠久の歴史の中で共に燦然と輝くことになることでしょう。

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3 件のコメント:

「ど」の字 さんのコメント...

 研究はね、あちこちで行われていたんだけど。
 コスト意識の高い日本が、ずば抜けてリードしたんだよ。

 欧米では最初からハードル高い物(航空機や兵器)に最新技術を集中していたから、資金の回転率が悪くて研究費がなかなか捻出できなかった。
 日本では最初に最新技術を釣竿やゴルフクラブに使って、ノウハウ蓄積した後にハードル高い場所に使い始めた。

 ゴルフクラブが壊れて迷惑掛けたなら、企業幹部が菓子折り持って行って真剣に頭を下げれば許してもらえるだろう(多分)。
 けれど、旅客機が落ちて死人が出たら、菓子折りじゃちょっと許してもらえないから。

 電子計算機にしてもそう。
 欧米ではミサイルの軌道計算や宇宙船の管理というハードル高い技術にいきなり投入したけど、日本では電卓を作ってノウハウを蓄積してから高いハードルに挑戦した。


 今じゃ、アメリカの最新鋭戦闘機ラプターにしても自国では作れない。基幹部品は日本製……(HUD、炭素繊維やリチウムアルミ素材とその製造加工機器、ステルス塗料、タイヤ、低価値原油から戦闘機用高品質燃料を作る技術など。探せばまだある)。

yutakarlson さんのコメント...

「ど」の字様、コメント有難うございます。日本のコスト意識高さ、民生品のハードルの低いところから、高いところへ進むという、開発の順番などが、今日の日本の技術力の高さにつなかっだという事だと思います。
これからも、お気軽にお立ち寄りいただき、コメントを残していただければ、幸いです。
よろしくお願いします。

「ど」の字 さんのコメント...

 返答ありがとうございます。
 今後ともよろしくお願いします。

 自分、歴史から派生した戦史や経済史が専門なので、この手の話はネタを多く持っているんですよ。


 技術の話を言うなら、日本は現在圧倒的な優位性を持っています。

 現代戦では制空権(航空優勢)が何よりも重要であり、そこでの情報の多寡が戦争の趨勢そのものを決めてしまいます。
 現在、最新鋭戦闘機はジュラルミンではなくリチウムアルミ合金の外郭で構成されるようになっていますが、この金属を加工できる機械を製造しているのは日本のたった一社の企業だけなんですよ。
 その企業では、世界の先進国が持っている制空戦闘機の総数や稼動状況をリアルタイムで把握しているそうです。

 この情報の優位性は、現代戦においては絶対です。


 さらに言うなら、現代最強の制空戦闘機ラプターに使われている技術は、日本が「リバースエンジニアリングの危険性を慎重に除去した枯れた技術」を「友好国に対して供与して」作られた戦闘機です。アメリカが自前で持っている技術は、偏向推力ノズル周辺の技術だけだといわれています。

 では。
 日本が「何処の国に対しても隠していて」「リバースエンジニアリング問題を考慮しない最先端の『生もの』技術」を用いて兵器を作った時、どんな兵器概念がこの世に現れるのでしょうか。

『機動戦士ガンダム』のネタをネタとして笑えなくなる事態が、十分想定できそうです。
 最も、現在の日本は「戦わずして敵の兵を屈する」ことが出来る国なので、そのような兵器は何処かの国の暴走が無ければジョークネタで終わりそうですが。

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