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2016年11月23日水曜日

【正論】「反朴デモ」の首謀者・親北派が政権を握ることを阻止できるか 東京基督教大学教授・西岡力―【私の論評】日本メディアの朴槿恵スキャンダル報道は、単純に鵜呑みにすれば馬鹿になるだけ(゚д゚)!

【正論】「反朴デモ」の首謀者・親北派が政権を握ることを阻止できるか 東京基督教大学教授・西岡力

東京基督教大学教授・西岡力氏 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
 韓国の自由民主主義体制が揺れている。親北左派政権が誕生し、韓米同盟が解消されて米軍が撤退し、半島全体が中国共産党と北朝鮮世襲独裁政権の影響下に入る可能性もゼロではない。

 ≪本質を欠く朴スキャンダル報道≫

 朴槿恵大統領スキャンダルに関する大量の報道は、重要な2つの論点を欠落させている。第1に大規模なデモを主催している勢力が過激な親北反体制派であることがほとんど伝えられていない。第2に半島全体の政治スペクトラム(各政治勢力の配置)の中で事件を位置づける見方がほとんどない。その結果、韓国の自由民主主義体制が重大な危機を迎えているという事態の本質が分からない。

 第1の点から論じよう。2015年11月に、過激な反体制運動を行ってきた労組である全国民主労働組合総連盟(民主労総)や、農民団体など50以上が集まって「民衆総決起闘争本部」が結成された。国家保安法に基づき「利敵団体」と規定された北朝鮮とつながる3つの極左団体「祖国統一汎民族連合南側本部」「民族自主平和統一中央会議」「民主民生平和統一主権連帯」が含まれている。

その「民衆総決起闘争本部」が今年のデモを計画していたところ、崔順実スキャンダルが発覚したため急遽(きゅうきょ)、鉄パイプなどを使わないソフト路線に切り替えて、10月29日から毎週土曜日に集会とデモを行っている。11月12日と19日の集会とデモは「朴槿恵政権退陣非常国民運動」が主催したが、前記闘争本部に「参与連帯」「民主社会のための弁護士会(民弁)」「韓国女性団体連合」「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)」など1500団体が加わった連合組織だ。特記すべきは、野党はそこに入っていないということだ。

 私が現場で取材した12日の集会でも、参加した野党の幹部や次期大統領有力候補らは司会者が名前を紹介しただけで、壇上にあがって演説することはなかった。壇上で演説したのは、挺対協女性代表、「416の約束(セウォル号事件)国民連帯」女性活動家、ソウル大学病院女性労組員、民弁弁護士などで、崔順実問題についてはほとんど言及せず、朴槿恵政権の対日外交、経済政策などを取り上げて激しい糾弾演説を行った。

 ≪左に偏った半島の政治勢力≫

 「朴槿恵は下野せよ、朴槿恵を下獄させよ」というフレーズが繰り返し出てくる集会の主題歌「これが国か」を作詞・作曲した尹ミンソク氏は、1992年に北朝鮮工作員が作った地下党の傘下組織に加入し、金日成を称(たた)える歌を作ったことをはじめ、これまで4回、国家保安法違反で逮捕された親北活動家である。

尹ミンソク
 半島全体の政治勢力の配置を概観すると、一番左端に金一家の世襲独裁政権がある。国連人権理事会調査委員会はこの政権はヒトラーやポル・ポトに匹敵する「人道に対する罪」を犯していると指摘した。その独裁政権は官営媒体やネットサイトを使って「朴槿恵退陣闘争を進めよ」と煽(あお)っている。

 闘争本部はそのすぐ隣あたりに位置する。運動方針が北朝鮮の煽動(せんどう)とほぼ一致している。なお昨年1月には北朝鮮系ネットサイトで崔順実被告と朴槿恵大統領の関係についての「白書」が公開されていた。

 野党は闘争本部よりは少し右だが親北であることは間違いない。第1野党の文在寅前代表は盧武鉉政権で大統領秘書室長をしていたとき、国連北朝鮮人権決議に賛成してもよいかと北朝鮮に事前に問い合わせ、否定的回答があったので棄権させたという。当時の外相が最近出した回顧録で暴露した。

 第2野党の幹部、朴智元氏は金大中政権時代、南北首脳会談実現の対価として4億5千万ドルの外貨を北朝鮮に送金した事件で逮捕され、実刑判決を受けている。

 ≪自由民主主義を守れるかが焦点≫

 その少し右に与党セヌリ党が位置するが、親朴槿恵派と非朴槿恵派に割れ、内紛を繰り返して4月の総選挙で敗北した。その右に退役軍人や教会などを背景にする保守勢力が配置される。

 保守系有力新聞の朝鮮日報や三星財閥系の中央日報などが左派新聞と競うように暴露合戦を続け、国民の大部分が朴槿恵大統領への失望と怒りを募らせたことは確かだ。しかし、朴槿恵政権がこの間、北朝鮮と国内の親北左派に対して毅然(きぜん)たる対応をとってきたことは保守派から評価されている。

 19日のデモは12日に比べて動員が落ちた。数万人のデモ隊が大統領官邸を囲む中で大統領が辞任を強制されるという「革命的状況」はほぼなくなった。今後は憲法秩序の下で、特別検事の捜査と国会での弾劾審議が進むだろう。

 その間に保守陣営が、朴槿恵大統領の崔順実被告との非正常な関係は批判するが、政権の保守的政策は維持発展させるという立場を整理できるかが勝負だ。それができれば、落ち着きを取り戻した国民に親北左派か自由民主主義派かという選択を示して次期大統領選挙で勝てる可能性も十分ある。焦点は親北左派が政権を握ることを韓国の保守が阻止できるかだ。(東京基督教大学教授・西岡力 にしおか つとむ)

【私の論評】日本メディアの朴槿恵スキャンダル報道は、単純に鵜呑みにすれば馬鹿になるだけ(゚д゚)!

韓国では、日々北朝鮮からの浸透の脅威にさらされています。北朝鮮と韓国は国境を接しており、様々な方法をつかって、北朝鮮の工作員が韓国に侵入し、ことあるごとに政府転覆工作を図っています。

過去においては、北朝鮮の指令を受ける地下党組織員出身の韓明淑、金正日の海外秘密資金口座へ4億5000万ドルを不法送金した事件の主謀者の朴智元、左翼革命資金を用意するための強盗傷害犯だった李学永(写真下)が民主統合党の議員として国会に入っていました。

李学永
彼らが歌う党歌は、スパイ事件連累者が作詞し、金日成称賛歌の作曲家が曲を作っていました。韓国マスコミは、このような驚天動地の事実を韓国の国民に知らせてきませんでした。

にもかかわらず、「国民の知る権利」云々する民主党出入り記者たちは記者に偽装した工作員かもしれません。 韓国では、個人的な信念のために事実を隠蔽する者らは地位の上下を問わず、マスコミから追放してこそメディア界が浄化されるとの声が高まっていました。

ジョージ・オーウェルは、「1足す1は2だと言える体制は自由が護れる」と言いましたが、そういう言論の自由を与えても偏向した北の体制に売り払ってしまう記者たちが韓国の自由主義体制を崩壊させることにもなりかねません。韓国の多くの記者たちは「自由の敵」なのです。
李哲禹
民主統合党の党歌が独裁者称賛歌のブログ冒頭の記事にもでてきた、作曲家尹ミンソク、によって作曲された事実を故意に黙殺する記者たちは民主統合党や党歌の作詞家李哲禹(写真上)、や作曲家と理念的な同志なのでしょうか? それとも左翼が怖くて彼らに不利な記事は国民に知らせないのでしょうか? まさに、「党歌事件」は韓国のマスコミの左傾化を告発する事件だったのです。

以上のように韓国マスコミは左傾化しています。だからこそ、ブログ冒頭の西岡氏がかたるように、韓国のマスコミは、朴槿恵大統領スキャンダル報道をするにしても、大規模なデモを主催している勢力が過激な親北反体制派であることがほとんど伝えていないし、半島全体の政治スペクトラム(各政治勢力の配置)の中で事件を位置づける見方がほとんどないのです。

その結果、韓国の自由民主主義体制が重大な危機を迎えているという事態の本質が韓国民も分からないのです。

そうして、日本のマスコミは、左傾化した韓国マスコミの内容を日本国内で垂れ流すのみです。そうして、この構造は次期米国大統領トランプ氏の報道においても同じ構造でした。

このブログに何度か掲載してきたように、米国のマスコミは、リベラル・左派系が90%を占めており、保守系マスコミは10%を占めるに過ぎず、保守系が何かを主張しても、リベラル・左派系の大声によってかき消されるというのが実体でした。

この構造を脇に置いたとしても、韓国・日本のメディアには大問題があります。それについては、このブログにも最近掲載したばかりです。その記事のリンクを以下に掲載します。
韓国「反・朴槿恵」狂騒 “犯罪者は晒し者に”の社会力学とは―【私の論評】大統領による統治システムは何度も同じ間違いを繰り返した、最早個人の倫理問題ではない(゚д゚)!
朴槿恵大統領の辞任を求めるデモ 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、韓国においては過去に何度となく、大統領が海外逃亡をしたり、暗殺されたり、自殺したり、不正に関わっていたことがあることを掲載しました。

これだけ不祥事がつづているわけですから、韓国の大統領による統治のシステムは、欠陥があるとみて間違いありません。であれば、朴槿恵大統領のみを主に倫理的な観点から追求していたとしても問題は解決しないはずです。

これは、最早個人の問題ではなく、システムの問題なのです。であれば、大統領制による統治のシステムの問題点を改善したり、改革したりすることが、問題の根本的な解決になるはずです。

18日、米華字メディア・多維網は記事「THAAD配備に訪日、朴槿恵大統領の頼みの綱とは」を
掲載した。死に体と揶揄される朴槿惠大統領だが、THAAD配備や日本とのGSOMIA締結など
外交については着々と業務を進めている。資料写真。
しかし、韓国では、もっぱら朴槿恵氏自身の倫理的側面が追求されるのみです。これでは、全く何の解決にもならないどころか、北朝鮮側に朴槿恵スキャンダルを利用され、それこそ、西岡氏が主張するように、韓米同盟が解消されて米軍が撤退し、半島全体が中国共産党と北朝鮮世襲独裁政権の影響下に入る可能性もでてきます。

もし、韓国メディアや日本メディアなど、韓国の大統領による統治のシステムの問題点を明らかにするという姿勢で臨んでいれば、当然のことながら、その過程で西岡氏が主張しているように、大規模なデモを主催している勢力が過激な親北反体制派であり、これに対処する方法をどうすべきかとか、半島全体の政治スペクトラム(各政治勢力の配置)の中で事件を位置づける見方ができていたものと思います。

韓国メディアがそのようなことができないにしても、日本のメデイアは本来韓国から少し離れている日本にいるわけですから、記者などに現地取材をさせることをするにしても、もっと違った角度から取材して客観的に報道できたはずです。

しかしながら、米国大統領選挙の報道でも、そのようなことができなかった左下(左傾化しているだけなく、能力が低いということ)のマスコミには、韓国の朴槿恵スキャンダルにおいても、それは不可能なのでしょう。

それにしても、日本の新聞やテレビなどの朴槿恵スキャンダル報道など全く視聴する価値がないどころか、視聴して単純に鵜呑みにしていれば、馬鹿になるだけということは、確かなようです。

【関連記事】




2013年10月1日火曜日

ポール・クルーグマン、日本への緊急提言「 日本:いいところを邪魔すんな 」―【私の論評】 "デフレ予想ががっちりと〔プラスの〕インフレ予想に転換するまで待てばいいじゃない"というのは、本当だ!次の10%は、インフレ予想に転換していなければ絶対阻止!めげるな反増税派闘いはこれからだ\(◎o◎)/!

ポール・クルーグマン、日本への緊急提言「日本:いいところを邪魔すんな」

2009年に来日しクルーグマン博士は、日本の経済対策の不備を語っていた
2013年10月1日 by optical_frog Leave a Comment
Paul Krugman, “Japan: Don’t Ruin A Good Thing”, September 19, 2013.
Paresh/The Khaleej Times – Dubai, UAE/CartoonArts International/The New York Times Syndicate

ここまでのところ、アベノミクスはホントにホントうまくいってる。「日本銀行は変わったんだ」、「宴もたけなわのところで酒瓶を片付けてしまうようなマネはしない」、「持続的なプラスのインフレ率を目標にする」とシグナルを送り、また、債務は高水準ではあるものの、なんらかの財政刺激をまもなく行うというシグナルも送ることによって、日本の当局者たちは、短期の経済実績で刮目すべき転回を成し遂げた。

でも、この短期の成功は、自己破滅的なおわりを迎えたりしないだろうか? 『フィナンシャルタイムズ』に最近のった論説にでてくるこの問いは、ぼくもホントに心配してる:「日本経済は、第二四半期に当初の報道よりも大幅に急速なペースで拡大した。それにともなって、安倍晋三首相が異論多数の消費増税を敢行する確率が上昇している――もっとも、この増税はさらなる政府支出によって相殺されるという話だが」

いいかな、もしかすると、日本はこの増税を受けてもなお、経済成長を維持できるかもしれない。でも、できないかもしれない。経済成長が確実に定着するまで待てばいいじゃないの。とりわけ、デフレ予想ががっちりと〔プラスの〕インフレ予想に転換するまで待てばいいじゃないの。

ぼくに言わせれば、消費税増税を延期するのは、純粋に財政の観点から見ても賢明な判断だ。日本でゼロ下限とデフレが組みあわさって生じた深刻な帰結の1つは、日本の実質金利が最近まで他の先進国よりも大幅に高くなってしまっていたことだ――これまでに積み重なった債務がすっごく大きいときには、深刻な懸念事項だよ。実質金利を下げるのは(そして、かなりの部分まで、既存の債務の実質価値を下げてやるのは)、長期的な財政の見通しにとって大いにものをいう。財政責任の名の下に、この前線で事態の進捗を危機にさらそうってのは、おろかでしかない。

そうだね、たしかにゆくゆく日本はもっと歳入を必要とするようになる。でも、リフレーションの方が先決だ。消費増税がいままさに議論されてるってことですら、マジでよくないサインだよ。

OECDの不確実っぷり
2008年以後の経済論議には、独特な特徴がある。それは、目を見張るほどの破壊的な役割を、国際的なテクノクラートたちの全員ではないまでも大半が演じてしまっている、という点だ。高い失業率と低いインフレ率に直面するなかで、主だった機関は――欧州委員会、国際決済銀行、経済協力開発機構 (OECD) などの機関は――ずっと一貫して先進諸国をいっそう落ち込ませるような政策を訴え続けている。

この記事の詳細は、こちらから(゚д゚)!

© The New York Times News Service

【私の論評】 "デフレ予想ががっちりと〔プラスの〕インフレ予想に転換するまで待てばいいじゃない"というのは、本当だ!次の10%は、インフレ予想に転換していなければ絶対阻止!めげるな反増税派闘いはこれからだ\(◎o◎)/!


8%増税は阻止できなかった\(◎o◎)/!


上のクルーグマン博士の記事、もっともです。これは、以前のもこのブログに掲載した、ニューヨーク・タイムズのサイトに掲載されている、クルーグマン博士のブログの日本訳です。このところ、世界は、緊縮派の先導により、経済成長よりも、緊縮財政という、まるで日本でいえば、経済対策といえば、倹約という江戸時代さながらの経済対策により、イギリスをはじめ、多くの国々が大失敗しています。

本日とうとう、安部総理による8%への増税の決定がありました。これに関しては、前々から予想されていたことで、こうなることは、十分判っていたのですが、それにしても、ショックです。せっかく、景気が良くなりかけていたのに、これで腰をおられて、デフレからの脱却が遠のくことは間違いないです。本当に残念です。


8%増税は阻止できかなったが?

安部総理も、苦渋の選択だったと思います。第一次安部政権の崩壊は、日銀の金融引き締めによる景気の悪化も、その一つの大きな原因でした。今回の増税も景気腰折れの危険性は十分あります。そうなれば、さんざん増税を煽った、マスコミや政治家、官僚が安部下ろしにまわることでしょう。彼らの論理は「増税は安部が意思決定したから」というものになると思います。そんなことは、絶対にさせてはなりません。

今回の増税は、日本の政治風土は、まだまだ政治主導ではなく官僚主導であることを露呈しました。多くの政治家が、全世界的な緊縮レジームの罠と、日本の官僚主導の罠に嵌って、増税やむなしとしてしまったことに気づいていません。愚かです。官僚特に、財務省は、省益を拡大するため、国民のことはそっちのけで、増税を推進しました。


そもそも、これが、増税推進派の隠れた意図だと思います。しかし、今後は、そうはいかないと思います。


10%増税は絶対阻止\(◎o◎)/!

中央銀行による不景気のときの金融緩和に関しては、アメリカ、EUなどの先進国はもとより、中国などの新興国でも、それが効き目があることは、十分実証されており、日銀の官僚が何を言っても、デフレ時期には、金融引締めではなく、金融緩和すべきというコンセンサスが政財界、国民の間でも、広くなされていたものと思います。だから、日本でも実現可能となったものと考えられます。


しかし、緊縮財政(増税も緊縮財政の一環です)に関しては、最近ようやっと、イギリスなどの緊縮財政の失敗が明らかになりつつあるところで、まだまだ、上でポークル・クルーグマン博士が述べているように、不況時の緊縮には意味がないことの全世界的なコンセンサスが得られていません。私の身の回りにも、これを理解していない人が多いです。皆さんの周りもそうだと思います。こういう人たちに、しっかりと緊縮が意味のないことを理解してもらわなければならないのです。
やられたら、倍返しだ。10%増税は絶対阻止するぞ\(◎o◎)/!

しかし、これもEUのイギリス、イタリア、スペイン、ポルトガルそうして、これからの日本の失敗が明るみに出るにつれて、全世界的にコンセンサスが得られ、無論日本でも認められ、OECDやIMFも認めざるを得なくなる時は近いです。


だから、今回増税が決まったからといって、それでお終いというわけではありません。増税反対派としては、まだまだやることはあります。増税は、今回だけではありません。次には10%の増税の予定があります。これは、上の記事で、クルーグマン博士が語っていたように、プラスのインフレ予想に転換しない限り絶対に阻止です。いつまでも、官僚主導で日本が官僚の好き勝手にはできないことを思い知らせるべきです。今から周到に準備をしておいて、何が何でも絶対阻止です。ちなみに、本日は、この10%増税ブロックの意味合いもこめて、ビーチバレーのブロックの画像とともに掲載させていただきます。

以下に消費税増税のスケジュールを掲載しておきます。



今回の増税だけであれば、財政政策を併用すれば、景気が腰折れすることは確実ですが、腰折れ度合いは、そんなに酷いことにならない可能性もあります。しかし、15年度10月の増税がそのまま実行されれば、日本は、またぞろ、デフレが続き、失われた20年が失われた40年にさえなる可能性があります。

そんなことは、断じて防がなければなりません。安倍総理は、少なくとも、この15年10%は望んてはいないと思います。しかし、私たち増税派が、本日の増税にめげていたら、この増税も実施されてしまうかもしれません。そうなれば、大変なことになります。

少なくとも、コアコアCPIがプラスに転じ、それどころか、ハイパーインフレ懸念がでそうなとき以外を除いて、絶対に増税させないことが肝要です。以下は、消費者物価指数推移です。コアコアCPIも掲載しています。



コアコアCPIとは、食料品・エネルギー品目など価格変動の大きい品目を除いた消費者物価指数(CPI)です。インフレやデフレの基調の度合いをみる場合に使われます。

上記のグラフのように、日本のコアコアCPIは、98年あたりより、右肩下がりで一度も上がっていません。これが、プラスに転じるどころか、あがり過ぎであり、ハイパーインフレ一歩手前という状況なら、増税すべきです。


本日の負けは明日の勝利に\(◎o◎)/10%増税は阻止しないと大変なことになる\(◎o◎)/!


















本来これを指標として、増税するしないを決めるべきです。このように、右肩下がりの現在増税すれば、どう考えても、景気は腰折れします。そうして、他の指標も連動します。

私たちは、今から、こうした指標の悪化に敏感になり、悪化するたびに、増税が間違いであったことについて、多くの人々に注意を促し、このまま10年度に増税すれば、今度こそ、大変なことになると警鐘を鳴らし続けるべきです。


10%阻止は貫徹するぞ\(◎o◎)/!

増税派の皆さん、本日は8%の増税が決まったばかりですから、残念な気持ちでいっぱいかもしれませんが、今回の増税で景気の腰が折れるのは間違いないですが、15年の10%増税が行なわれたら、それこそ、今度は失われた20年がほぼ確定してしまうおそれがあります。今度は、そんなことは絶対にさせてはなりません。

本日から闘いの日々が始まります。本日の増税確定にめげている暇はありません。本日からまた立ち上がろうではありませんか(@_@)

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか\(◎o◎)/!


【私の論評】


消費税増税が支持されない本当の理由―【私の論評】消費税増税が支持されない理由は、ただ単に税金を払いたくないということではなく、払う必要のない税金を払いたくないという正当な理由に基づくものである(゚д゚)!

消費増税の理由 ありとあらゆる理屈つけ8回も政府は変えた―【私の論評】結局、決め手に欠ける来年4月時点での消費税増税の理屈?これで国民は納得するのか、本当に増税してしまえば、増税派議員、財務省に非難が集中することを覚悟しておけ!


安倍首相が増税しない合理的理由―【私の論評】木下風情に屈服する必要はない、やられたら100倍返しで討伐しよう!どこまでも、どこまでも喰らいつき増税派を叩きのめそう(゚д゚)!

斎藤貴男氏「消費税のカラクリをあばく」―【私の論評】財政破綻は、消費税増税に向けてのキャッチコピーに過ぎない、世界金融市場はそう思っていない。なのに増税して良いのか(@_@;)

対外純資産、過去最大の296兆円 2位中国の2倍、22年連続「世界一の債権国」―【私の論評】対外金融資産が世界一の国日本が、財政破綻すると思い込むのは狂気の沙汰、そんなことをいい触れ回る輩は大馬鹿かスパイに決まり(゚д゚)!

資生堂が調査 2013年秋冬のキーワードは「赤の口紅」―【私の論評】増税するしないで、日本の官僚、政治家、マスコミの頭が、五星紅旗色に染まりデフレスパイラルの泥沼に落ち込むか、女性の唇が真紅に染まり下着や水着が真っ赤になり本当に景気が良くなるかが決まる!(◎_◎;)


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2013年5月31日金曜日

韓国キリスト教団体、世界の教会に日本の右傾化阻止求める―【私の論評】一色さんも驚いた、いかれ韓国の戯言(゚д゚)!さよなら韓国、中国属国の道まっしぐら(@_@;)!誰が敵で、誰が味方なのか、しっかり見極めるべき時が来た!!


不気味な佇まいを見せる新宿区西早稲田2-3-18にある日本キリスト教協議会のビル 

「世界の教会の全キリスト教徒による祈りと連帯が必要だ。日本の急速な右傾化に伴う歴史歪曲(わいきょく)、軍国主義を復活させて平和を壊そうとする野望を阻止するため、共に祈り、強く対応してほしい」

最近目立っている日本の政治家や右翼による極右的な言動に対し、韓国キリスト教教会協議会(NCCK)が28日、世界の教会に強い連帯と対応を求める公式書簡を送った。

書簡はNCCK総務のキム・ヨンジュ牧師名義で、世界教会協議会(WCC)、アジアキリスト教協議会(CCA)や日本を含めた各国の教会協議会(NCC)など100余りの国際キリスト教機関・教団に発送された。書簡を受け取った機関や教団は今後、世界に日本の右傾化の危険性を訴え、この問題を国際会議や集会の議題とするなど、NCCKと連携して活動していくことになる。

李泰勲(イ・テフン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

【私の論評】一色さんも驚いた、いかれ韓国の戯言(゚д゚)!さよなら韓国、中国属国の道まっしぐら(@_@;)!誰が敵で、誰が味方なのか、しっかり見極めるべき時が来た!!

韓国キリスト教教会協議会(NCCK)といえば、宗教団体であり、このような問題に関しては、中立的な立場であると考える方も多いのですないかと思いますが、そんなことはありません。

特に日本では、左翼の拠点だとされています。そうして、日本には、以下のように活動拠点が多数あります。
・在日外国人の人権委員会 新宿区西早稲田2-3-18
・在日韓国基督総会全国青年協議会(全協)新宿区西早稲田2-3-18
・在日韓国人問題研究所 新宿区西早稲田2-3-18
・在日本大韓基督教会 新宿区西早稲田2-3-18
・在日韓国基督総会全国青年協議会(全協) 新宿区西早稲田2-3-18
・外登法問題と取り組む全国キリスト教連 新宿区西早稲田2-3-18
・外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク 新宿区西早稲田2-3-18
・平和を実現するキリスト者ネット 新宿区西早稲田2-3-18
・キリスト者女性のネットワーク 新宿区西早稲田2-3-18
・女たちの戦争と平和資料館 新宿区西早稲田2-3-18
・戦時性暴力問題連絡協議会 新宿区西早稲田2-3-18
・キリスト教アジア資料センター 新宿区西早稲田2-3-18
・難民・移住労働者問題キリスト教連絡会<難キ連> 新宿区西早稲田2-3-18
・石原やめろネットワーク 新宿区西早稲田2-3-18
・歴史歪曲を許さない!アジア連帯緊急集会事務局 新宿区西早稲田2-3-18
・国際協力NGOセンター(JANIC) 新宿区西早稲田2-3-18
・日本キリスト教海外医療協力会(JOCS) 新宿区西早稲田2-3-18
・アジアキリスト教教育基金 新宿区西早稲田2-3-18
・財団法人日本クリスチャンアカデミー 新宿区西早稲田2-3-18
・宗教法人日本バプテスト同盟 新宿区西早稲田2-3-18
・株式会社アバコクリエイティブスタジオ 新宿区西早稲田2-3-18
・移住労働者と連帯する全国ネットワーク 新宿区西早稲田2-3-18
・日本キリスト教協議会 新宿区西早稲田2-3-18 
全部早稲田です。これも不気味ですね。

一色正春氏

上の韓国朝鮮日報の記事に対して、あの一色正春さんが、以下のようなツイートをしています。
韓国のキリスト教会協議会といえば、もともと、反日左翼系の集まりですから、このようなことを言うのは、当然といえば当然なのかもしれませんが、最早限度を超えていて、確かにもはや呆れるばかりです。慰安婦問題を従軍慰安婦問題にすり替える韓国の論理に反対したり、アベノミクスで金融緩和したりすることが、日本の右傾化なのですか?安倍総理は、右翼の首領なのですか?とんでもないです。

ちなみに、韓国キリスト教教会協議会(NCCK)といえば、宗教団体であり、このような問題に関しては、中立的な立場であると考える方も多いのですないかと思いますが、そんなことはありません。

これに関しては、韓国の現在の宗主国の中国の動きと多いに関連していると思います。それに関する動画を以下に掲載します。



この動画の説明を以下に掲載します。
何としても尖閣を侵略したい中共は、李克強首相に歴史的な因縁のあるポツダムの地で演­説させ、事実関係を無視した「連合国の連帯」を訴えて世論戦を仕掛けてきた。
さらに南­シナ海では軍事演習を実施し、東南アジア諸国への恫喝と、国内のガス抜きを図っている­。一見活発な動きを見せる中共ではあるが、これは裏返してみれば、動かざるを得ない苦­境に陥っている事を示しており、日本の仕掛ける「中国包囲網」がジワジワと効果を現し­始めていると言って良い。 
しかしながら、ドイツが経済面での利得に目が眩んだのか、中­共に媚びを得るかのような外交を展開しており、世界最大のファシスト国家に誤った判断­を促す可能性も懸念される。思わぬ所から綻びが出てくる、外交戦の難しさについて論評­していきます。
中国としては、国連の敵国条項たてにとって、米国との連携で、アジアを中国と米国の影響下でおさめていこうという腹です。そうして、韓国はこの動きに乗っかろうとしているとしか思えません。国連の敵国条項ははっきりいって、現在の中華人民共和国とは関係ありません。

あくまで、当時の中華民国に適用されるものです。しかし、そんなことはおかまいなしに、今のままだと、中国も韓国もアベノミクスによって、経済的に落ち込むことは明らかだし、日本がしたたかに、「中国包囲網」外交を展開し、周辺諸国もそれにのっかる形で、中国の侵略などに備えを固めつつあり、必死にこれに対抗しようとの動きです。

上の記事などは、完璧にこの中国の動きに韓国がのる形で、キャンペーンを展開しているとしか思えません。

アメリカは、第二次世界大戦中戦勝国であり、アメリカにとって、日本は敵国でもあります。だから、上の動画のようにアメリカ国務省は安倍総理が大嫌いなのです。そうして、安倍総理を軍国主義の頭目のようにみてしまうというわけです。

それにしても、韓国、北朝鮮、台湾などは、それこそ、第三国ということで、敵国条項とかそのようなものには全く関係ないのですが、韓国は、中国に尻尾を振るためこのようなバカ真似をしつつ、いずれ本格的に中国の属国になっていくのだと思います。

上の動画で、ドイツのおかしげな動きを指摘されていましたが、これに関しては、この動画でも以前掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。

【脱中国元年】英、独の中国擦り寄りと反日暴動の深い意味 複雑怪奇な世界情勢―【私の論評】 対中国政策が示す日が沈むEU、日が昇る日本。すでに不退転の決意を示している日本国民!!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部分を掲載させていただきます。このブログ記事の元記事は、宮崎正弘氏によるもので、そこからの抜粋です。

メルケル独首相
 NATO(北大西洋条約機構)で団結していたはずの欧米同盟とて、中国と対立する米国に意外な方向から敵対者が出現した。何と、英国とドイツが米国に敵対的態度を示すようになったのである。英、独は中国に異常接近し、特に、英国は金融市場で、ドイツは製造分野でこれまで以上の中国重視政策にかじ取りを変えた。 
 メルケル独首相は昨年、二度も大型経済使節団を率いて訪中し、エアバス組立工場、ベンツ工場拡大などの契約をした。 
 英国は金融市場の優位を維持・発展させるため、「ユーロ通貨圏」から離れてロンドンの金融センターを拡大する金融覇権を手放さず、シティ(ロンドン金融街)を中国人民元のオフショア市場に開放した。 
 怒り心頭の米国は、LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の不正問題を追及し、英国を代表する巨大銀行の拡大を阻止する挙に出た。 
 筆者はこれら一連の奇跡的動きを、元寇における神風、あるいは弓削道鏡の野望を砕く神託を宇佐神宮からもたらした和気清麻呂の快挙と比喩してみたくなるのだ。非科学的かもしれないが明らかに天の声である。 
 この円安に批判を開始した欧米も、内実はバラバラである。日本国内には依然として媚中派、親中派の跳梁跋扈があり、マスコミ論調は必ずしも国益で一本化していない。
激動・激震が予測される今後、果たして日本人は経済成長回復という甘い期待だけではなく、どれほど不退転の決意を示せるのか?
イギリス政府は、愚かなことをしていますが、マスコミなどは安倍政権にかなり好意的です。ドイツに関しては、いずれ、中国で大火傷すると思います。

さて、この動き皆さんどうご覧になりますか。この動き、安倍総理が誕生せずに、日本が以前のまま、白川体制で、金融引締めをやりっぱなしで、円高、デフレから抜けだせず、「戦後体制からの脱却」を標榜しない、総理大臣が誕生していて、「中国包囲外交」などせずにいたとしたら、韓国も、中国もおとなしく、一見何も不安なこと、不都合なことはないように見えたかもしれません。

しかし、安倍総裁が登場して、「戦後体制脱却」に向けて走りはじめた途端、このような諸外国の動きが顕著になってきたということです。


何もしなければ、何もないですが、かといって何も良いことはありません。私たち安倍総理が、さらに事を進めれば、もっともっと、この種の問題がでてくることを覚悟すべぎです。

日本には、味方の国もいますが、上記のように敵対せざるを得ない国もたくさんあるということです。安倍総理には、自民党内はもとより、日本国内にも多数、海外にも多くの敵対勢力が存在します。そんな中で、日本の「戦後体制脱却」を目指して、孤軍奮闘されているわけです。第一次安倍内閣のようなことにならないように、私たちは、今回はどこまでも安倍内閣を安倍総理を守りぬこうではありませんか!!

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2012年10月30日火曜日

技術流出 官民で阻止する態勢作れ−【私の論評】何か本当に大事なことを忘れてはいませんか?!新日本駄目論の呪縛にとらわれていませんか?

技術流出 官民で阻止する態勢作れ

企業アンケートより

最先端の製鉄技術を盗用されたとして、新日鉄住金(旧新日本製鉄)が韓国・ポスコに損害賠償と製造差し止めなどを求めた訴訟は、ポスコ側が全面的に争う姿勢を明らかにした。

国内最大手で世界2位の新日鉄住金と、韓国最大手で世界5位のポスコが真っ正面から対立する図式になったのである。

しかも、新日鉄退職後、技術を持ち出したとされる元社員も賠償請求の対象になっている。長年日本の産業界をリードしてきた企業が技術流出に厳しい姿勢を見せたことを重く受け止めたい。

・・・・・・・・・〈 中略 〉・・・・・・・・・・・

これらは、日本企業が技術流出問題にいかに対応すべきか、訴訟に持ち込むべきか、どうすれば勝訴できるか-などを検討する際の貴重な材料となろう。日本の技術を守るには、こうした前例を積み重ねていくことが大切である。

国も、iPS細胞など特に重要と認めた技術を保護するための新法制定や厳格なルールの設定などを検討すべきだ。日本で生まれた先端技術は日本の宝だ。流出阻止の態勢づくりに国、企業が一丸となって取り組まねばならない。

この記事の詳細はこちらから!!

 【私の論評】何か本当に大事なことを忘れてはいませんか?!新たな日本駄目論の呪縛にとらわれていませんか?

このブログではいつも最新の記事を掲載していますから、少し古い記事なのですが、上の記事を読んでいると、何かやりきれない思いがするので、本日は、はこの話題について掲載したいと思います。

こういう記事を読むと、以下のよう論調が必ずでてきます。その代表的な意見として、以下にある方のブログの記事とその要旨をあげておきます。

■[経営]技術流出を心配する前にやるべきこと

本当に優れた技術者を手放したくないなら、優れた技術者の優れた面をきちんと見出して、そして他の凡百の技術者とはちゃんと差をつけた処遇をして、本人に「この会社でずっと仕事をしたい」と思わせるようなやる気が出る仕事を与えて、といった優れた経営が必要だと思うのです。
優れた技術と優れた技術者が日本に残らない理由、それは、技術者の目利きをできない、あるいはしてもそれにふさわしい処遇をできない、ふさわしい仕事を与えられない経営の問題のように思います。そして、競合の韓国は、それができている。
日本が本当に技術流出を防ぎたいなら、経営者を鍛え、選抜するような社会制度を、国策として考えるべきだと思います。



この方が語っていることは、ミクロ的には、全く正しいとだと思います。しかし、マクロ的にみた場合は、正しいとは言い切れません。少なくとも、上記のことは、日本がデフレでない、円高でもない、日銀による金融政策がまともであれば、まったく正しいと思います。

もう、14年間デフレが続き、記録的な円高にある日本にあっては、日本国内の話として、上記のような話をしても良いと思いますが、それを韓国などの外国までふくめて援用して語ることは正しくありません。

現在のように日銀の引き続く金融引き締めの最中にあっては、異常な円高と、国内のデフレから、特に国内では、モノやサービスが売れず、企業は設備投資は控え、さらに、最近は多少緩和されてはいるものの、かなりの円高であることには変わりありません。

この状況であれば、日本では、どの企業でも生産を控えるために、設備投資は控え、雇用も控えるのは当然のことです。そうなれば、会社が発展する余地はなくなるので、海外に輸出しようと考えるのは成り行きです。そうはいっても、日本で生産していては、円高ですから、海外から比較すれば、製品の価格が高くなるのが当たり前です。


デフレになる前までは、日本の輸出のGDPに占める割合は、わずか8%に過ぎませんでした。それが、今までは、16%前後と倍の規模になっています。ただし、この率は諸外国と比較すれば、まだかなり低いほうです。たとえば、中国、韓国、ドイツなどは、40%をこえています。特に韓国は50%を超えています。アメリカは、日本の10年少し前と同じく6%前後にすぎません。

これは、いかに日本のデフレ圧力が凄まじいものであったのかを物語っています。このようなデフレ圧力に輪をかけて歴史的な円高では、企業が生産拠点を外国に移転したりするのは、当然のことです。であれば、技術も技術者も海外に移転して、場合によっては技術そのものまで流出してしまいます。これが、技術流失の背景にあるマクロ的な出来事です。

特に韓国との関係では、このマクロ的な見方が成り立ちます。これに関しては、以前もこのブログに掲載しました。

“竹島問題の背景にある日本の「経済力」の衰退。日韓企業の競争力の差を生む「円高」「ウォン安」の構造を変えよ  | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]−【私の論評】韓国の異常な経済は、米国金融界による日本の富収奪システムか?

詳細は、上のURLをご覧いただくものとして、以下に要点を掲載します。
日本の経済力を復活させるに一番簡単で確実な方法は為替の円安誘導だ。ここ20年間、小泉・安倍政権以外はことごとく失敗している。本コラムで何回も紹介しているが、それができない政権は情けない。特に、リーマンショック以降が酷い。
下図をみていただきたい。リーマンショック前から現在までの、円の対ドルレート、韓国ウォンの対ドルレートの推移を示したものだ。韓国はリーマンショック以降猛烈に金融緩和してウォン安にした。その後、ドルも金融緩和してじりじりとウォン安は修正されている。一方、日本は金融緩和せずに、円高になり、それが最近さらに加速している。

この結果、リーマンショック以降、割安な韓国ウォンを武器に大きく輸出を伸ばした。特に、ライバル日本との海外市場での勝負は韓国の勝ちだ。象徴的なのは半導体で、エルピーダはどんなにリストラしても技術がよくても価格競争力で圧倒的に負けた。今でも、韓国ウォンはリーマンショック前から2割安、一方円は4割高なので、韓国企業に対して6割の価格ハンディが日本企業にはある。
こうした話はビジネスマンからあまりでない。為替という外部・マクロ環境のせいにするのが潔いと思わないのか、内部・ミクロ環境に原因を求めがちだ。またマスコミもそのような当事者から話を聞くために為替が原因とはっきり書かない傾向だ。
この傾向は、下のグラフをご覧いただくと株価も含めてはっきりします。


最近は多少は、円高傾向が緩和しているものの、依然としてかなりの円高基調であることには変わりありません。このままだと、国内では企業活動が停滞して、設備投資投資も雇用も停滞し、技術や技術者の海外移転がますます増えるものと思います。


これを止めるためには、円高・デフレの守護神とまでいわれる、日銀の金融引き締め政策による大暴走を食い止めるしかありません。

冒頭の記事では、「流出阻止の態勢づくりに国、企業が一丸となって取り組まねばならない」とむすんでいるものの、日銀の金融引き締め策については、全く言及していません。さらに、上のブログ記事『技術流出を心配する前にやるべきこと』でも、全く言及していません。

そうして、最近テレビなどの報道をみていて、気になるのは、韓国のサムソンなどの企業と、日本のソニーや、シャープなどの企業を単純比較して日本駄目論を報道するものが増えているということです。多くの企業関係者が、上でも掲載したように、謙虚な姿勢で"為替という外部・マクロ環境のせいにするのが潔いと思わないのか、内部・ミクロ環境に原因を求めがち"であることを良いことに、なにやら、日本企業駄目論、韓国企業優秀論などのおかしげな論調が大勢を占めています。これも、マスコミによる日本矮小化の一環だと思います。




エルピーダも、ソニーもシャープも、企業として、韓国企業なとに比較して、特に経営的劣っているということはないです。そうして、これだけの歴史ははじまって以来の円高水準の中で、良く努力しているほうだと思います。企業関係者は、もっと、いつまでも、デフレ・円高政策を転換しない日銀に対して、怒りの矛先をぶつけるべきだと思います。日銀まるで、日本の中央銀行ではなく、韓国や中国の中央銀行でもあるかのような政策しかとりません。こんなことで良いはずはありません。多くの人は、こうした日銀の不手際を忘れ、日本企業駄目論の呪縛にかかって、本当の原因に目が行っていないのだと思います。

それにしても、日本の企業この円高でも、良く耐えて頑張っていると思います。最近では、ソニーがインドで巻き返しつつあることも報道されていました。これだけ不利な状況ですごいことだと思います。それにしても、特にリーマンショック以降、他国の中央銀行は、日本と比較すれば、増刷なども含む徹底した金融緩和策を実施してきたにも関わらず、日銀は何もせず、これだけ、円高・デフレで日本企業をいたぶってきたにもかかわらず、何とか持ちこたえています。

これは、日銀さえまともになれば、日本の企業はすごいことになると思います。おそらく、この厳しさに生き抜いた企業は、これまでとは全く次元の異なる強い企業に生まれ変わり、力強く前進しはじめると思います。


そうして、その日は近いです。なぜなら、自民党の安部総裁は、日銀の政策転換を強力に推進し、増税は先送りし、デフレ克服を政策の第一に謳っているからです。これに比較すると、石原新党などは、デフレ解消などは、後回しと考えているようで、増税も認めています。まずやるべきことは、官僚体制を壊すこととしています。

私としては、官僚体制を壊すこと自体には大賛成なのですが、それよりも、まずは14年間も続くデフレ解消がまず先だと思います。何しろ、デフレは経済の癌ともいわれているほどの経済の病気です。人間でも、癌の人が、まずは病気を治すことを考えるのが普通です。病気を治して、他のことを考えるというのが普通です。


そうして、多くの人が思っているよりは、デフレ退治のほうが、簡単です。まずは、日銀の金融政策を転換させるだけで、円高はあっというまに収束します。それとともに、大規模な財政出動をすれば、かなりはやく克服できます。とにかく、過去10年以上もやってきたことの反対をすれば良いだけです。これに比較すると、官僚体制を壊すことはかなり時間がかかります。

石原氏は、いわゆる根本病にかかっている可能性もあります。根本病とは、「改革を志向する人が、根本問題にのみ囚われている状態」のことです。体制や機構などの変改ばかりが先行して、実態の改善がおろそかになるおそれがあると思います。民主党などは、そもそも、最初から駄目なのに、「政治主導」なる根本病にかかってひどいことになりました。

いずれにせよ、技術や技術者の流出でさえ、マクロ的にはデフレ・円高を容認し続けている日銀の金融政策にかなり問題があるわけです。そうして、日銀の金融政策を変えることは、日銀法の改正など比較的短期間でできます。日銀法の改正ができれば、その後は、特に新たな法律を作るとかなどせず、その時々で柔軟な金融政策ができるようになります。

そうして、財政出動との両輪で、デフレはかなり確実に脱出できます。これでだけでも、随分違います。まずは、これをやってから、官僚体制の破壊をやるべきです。もう、20年近くも放置されて、国民や企業を苦しめる続けるデフレの解消をまず最初にやるべきと思います。今の民主党のように、デフレ克服すらできない政党が、官僚体制の破壊をすることなど、とうていできないと思います。

皆さんは、どう思われますか?

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