2009年11月22日日曜日

米グーグル、ユーチューブに字幕表示 動画の検索容易に-これは画期的なことだ!!

米グーグル、ユーチューブに字幕表示 動画の検索容易に(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

       
上は、新しい字幕の機能がどのようなものか、説明した動画。

 インターネット検索最大手の米グーグルは、傘下のユーチューブがネット配信する動画に自動で字幕を表示する技術を開発した。あらゆる動画に字幕を付けることで動画の検索が容易になるほか、字幕を別の言語に自動翻訳するサービスの展開などにつなげる。

 ナショナル・ジオグラフィックなどがユーチューブで配信中の一部ビデオを対象に試験サービスを始めた。ネット電話サービス向けに開発した音声認識技術を活用し、ビデオ内の音声を解析して自動で字幕を作成する。字幕表示は英語のビデオだけに対応するが、グーグルが展開中の文章翻訳技術を組み合わせることで英語の字幕を日本語など約50カ言語に同時翻訳できる。

 字幕表示の精度は「完ぺきではない」(グーグル)が、今後も技術革新を進める。ユーチューブには、1分間で約20時間の動画が投稿される。すべてのビデオに全自動で字幕を表示できれば、膨大な動画データベースから特定の発言を検索するサービスの展開などが可能になりそうだ。(シリコンバレー=田中暁人)(00:26)

これは、画期的なことだ!!
これは、実は、かなり活気的なことだと思います。今までだと、動画作成者つけた、タグや、タイトルなど限られた内容からしか検索できなかったのですが、これからは、動画中に発声された単語のすべてが、検索される可能性があるわけです。サイトや、ブログの場合なら、中で使った、言葉などすべて検索の対象となっていましたが、動画はそうではありませんでした。

動画作成者と同じような言葉遣いをする人なら容易に検索できたかもしれませが、そうでなければ、ほとんど検索がヒットする確率がそうとう低かったと思います。以前検索してみたので、あまりヒットしなかったのが、「マクドナルド、戦略、戦術」などでした。さぞかし、いっぱい出てくると思っていたのが、ほとんどでてきませんでした。しかし、本当はかなりあるのですが、動画のタグがこのようにつけられていないので、このような結果になったのだと思います。今後、違います。動画に出ている人などが、「Strategy(戦略)、tactics(戦術)」などと語れば、それが、字幕化され、これによって検索できる可能性が相当高まるということです。今までより、自分の動画を多くの人に見てもらえる機会を意図して、意識して増やすことができるということです。

それに、語学学習者、特に英語の学習をする人にとっては、画期的な教材になる可能性があります。以前のこのサイトでも紹介した、yapprというサイトがありました。これは、ユーザーの中で登録してある人が、自分の好きな動画にキャプションをつけたり、ユーザーがキャプションをつけて欲しい動画が合った場合、それを申請して、登録された人がキャプションをつけます。要するに、人力でキャプションをつけようというものです。私は、最初は、これも見ていましたが、必ずしも見たい動画にキャプションがついているとは限らないので、最近見ていませんでした。この記事をきっかけにもう一度みてみたら、以前は完全無料だったのに、今は有料化していました。

今のところは、すべてに字幕がついているわけではないので、yapprも運営できるでしょうが、ほとんどの動画にキャプションがつくようになれば、利用されなくなるでしょう。テクノロジーの進展とは、末恐ろしいものです。

いずれにせよ、YouTubeのこの新たな機能、いろいろと使い方が考えられますね。マーケティング、ソーシャル関係、その他さまざまです。英語学習者にとっては、きちんと字幕になっているなら、きっとまともな発音なので参考になるでしょう。逆に酷いなまりのある英語など、字幕化できなでしょう。さらに、YouTubeは個人的にも使えますから、たとえば、YouTubeに自分が発生した会話を投稿して、それが、きちんと字幕に変換されているかどうかを確かめてみれば、英語の発音の勉強にもなると思います。このような、サービスどこかで提供しても良いと思います。いずれ、日本語のサブスクリプトもつく時代が来るのだと思います。可能性は、ますます広まっていきますね。今から楽しみです。

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2009年11月21日土曜日

中国の新型インフル死者数、少なすぎる?専門家が指摘-中国隠蔽体質露に!!

中国の新型インフル死者数、少なすぎる?専門家が指摘(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

広州呼吸疾病研究所の鍾南山所長

 MSN産経ニュース】中国の新型インフルエンザの死者数について、広東省の広州呼吸疾病研究所の鍾南山所長は「公表されている数字は信じられない」などと述べ、一部地域で死者数の隠蔽(いんぺい)が行われていると批判した。現地紙「広州日報」が19日に報じた。

 鍾所長によると、一部の地域では、地方政府が新型インフルの制圧に成功していると見せかけるために患者数を過少報告している。感染が疑われる重症患者に義務づけられているウイルス検査が徹底されず、感染が特定されないケースがあるという。

 中国衛生省の発表によると同国の感染者は16日現在で約6万9千人、死者は53人。流行の程度が異なるため単純には比較できないが、人口が約10分の1の日本(17日現在で死者65人)と同程度の死者しか出ていないことになる。世界保健機関(WHO)の報告書によると、日本の人口100万人あたりの死者数は0.2人(6日現在)で、世界で最も低いレベルにとどまっている。中国についての詳しい分析はまだない。

 衛生省は19日、国内12省に作業チームを派遣し、重症例への対応などを指導したと発表した。新華社電によると 海華報道官は「うその報告や報告漏れ、報告を遅らせることを厳禁する」と強調した。

 鍾所長は中国の感染症対策の第一人者。03年の新型肺炎(SARS)流行の際も、感染拡大を隠そうとする政府に異議を唱えた。

同じ内容をサーチナは、「【中国の検索ワード】インフル死者数に疑問ぶつけた学者「あんたは偉い!」として、以下のように報じている。

  呼吸器疾病の第一人者で、中国工程院院士・中華医学会会長の鐘南山氏が先日、中国国内の新型インフルエンザ流行について予測を発表した際に、一部の地域で死亡者数の報告を行っていないことを指摘したうえで「発表される全国の死亡者数は信じられない」と語ったことが波紋を呼んでいる。20日更新の中国大手検索サイト百度(Baidu)の「検索ワード人気上昇ランキング」に「鐘南山」が登場した。

  鐘氏のコメントを伝えた新浪網の記事には200件以上のコメントがついた。「自分もこの数字は信じられない」「思っていることを言っちゃったから偉い」「彼のような人間がもっと必要だ」「衛生部はもっとしっかり管理してほしい」という意見の他、2003年のSARS騒動時にも広東省においていち早く危険性を提起し、率先して臨床現場で治療活動に臨んだたという実績から、今回の件も「売名行為ではなく、医学上の経験から出した先見性のある意見なのだろう」とする意見が見られた。「一部の地域ってどこだ」「そういうことを言うのなら、ちゃんとしたデータを示してほしい」「売名行為だ」「騒ぎをあおるだけだ」という意見も多かったが、それを打ち消して余りあるほど鐘氏の発表を歓迎するコメントが多数を占めていた。

  中国衛生部は鐘氏の発言を受けて18日に声明を発表し、今後も引き続き新型インフルエンザ流行状況への監視をを続けていくとともに、各界やメディア、世論による抗インフル政策への監督も歓迎するとした。鐘氏のコメントについては肯定も否定もしていない。

  衛生部の声明を伝える新浪網のニュース記事にも1000件を超えるコメントが寄せられており、「鐘氏の指摘に対する直接の答えがない」「黙認したんだな」「今発表されている数字なんて誰も信じないよ」「鐘氏の意見もいい。政府の反応も悪くない。ただ、国民は相変わらず混乱状態だけど」「武漢を例に取ると、新型インフルの検査は検疫所だけで行われ、1000元(約1万3000円)の費用がかかる。だから病院は、大したことないと思ったら普通の風邪として扱うのだ」「とにかく、自分を信じ、自分で自分の身を守ることだ」など、衛生部の態度について一定の評価をする意見や、引き続き鐘氏を支持する意見、インフル検査体制の問題点を指摘する声などが多く見られた。

  中には「科学者の意見で政府の方針なんて変わりはしない」という見方をしているユーザーもいたが、今後発表されるデータに「鐘南山」効果は出てくるのだろうか。


中国隠蔽体質露に!!
このブログではすでに何回かにわたって、中国の隠蔽体質について掲載してきました。今回の新型インフルエンザが広まりかけた頃、日本では、空港などでの検疫の様子が大々的に報じられ、実際に検疫にあたった人までが、「あれはパフォーマンスではなかったか」などという始末でした。その後、空港での検疫の様子も報道されなくなり、「ヤラセ」疑惑も一時の話題で終わってしまいました。

しかし、同じ頃、同じくテレビの番組で報道されていたのは、やはり、中国の国内での、空港や港でのものものしい検疫騒ぎの様子です。東洋人がやっているので、全く日本の国内と寸分も変わらぬ、ように見受けられました。これも、やはり今から思えば「ヤラセ」だったのかもしれません。しかし、中国のこの騒ぎに関しては、中国はもとより、日本国内でも「ヤラセ」発言をする人はいませんでした。しかし、私自信は、この報道ぶりを見ていて、不自然な感じを覚えました。

躍起になる検疫当局、海外から帰ってきた息子が検疫所に1週間足止めをくらっているのを、待っているいる母親の様子などが報道されていて、中国当局がかなり躍起になって感染を食い止めようとしている姿が報道されていました。

しかし、私は、この報道にはかなり疑問符がつきました。確かに、都会ではこの報道のようになっているのかもしれませんが、では、地方ではどうなのか。中国の特に地方では、生きた豚や、生きた鳥を普通に市場で売っています。多くの主婦が、その生きた豚や、鳥など、殺して料理をします。このような、国では、新型インフルエンザなど、感染しはじめたらかなりの勢いで伝播するはずです。また、新型インフルエンザどころか、いつ、新たな鳥インフルエンザが起こってもおかしくはない土地柄です。

それに、中国には前科があります。中国は、以前SARSが中国で発生したにも関わらず、隠蔽しまた。その顛末を下に記載します。

SARSの発症は、2002年11月16日に中国広東省で40代の農協職員が発症した例が最初とみられていましたが、2003年5月6日までに報道されたところによりますと、広州市呼吸病研究所は最初の患者が7月にさかのぼると発表しているとのことでした。

2002年11月の発症後、中国政府はこの疾患が広まらないように対策をとりましたが、WHOにこの情報を知らせたのは2003年2月であり、名誉と信用を落とさないよう報道を規制しました。この結果、国際的な対応が遅れました。中国は後にこの初期の対応の遅さを謝罪しました。

4月上旬にSARSがきわめて大きな問題としてメディアで取り扱われているころ、中国政府の公式方針は変わりましたが、北京の軍病院で実際の患者数より少なく発表していたのが判明したのもこのころでした。

極めて強い国際的圧力の後で、中国政府は国際公務員がこの件に関する調査を行うことに同意しました。これにより、過度の分散、形式主義、コミュニケーションの不足など古くなった中国の医療制度が暴かました。

4月下旬に中国政府は、患者の数のごまかしは医療制度上の問題であることを認めました。蒋彦永博士は中国のもみ消しを暴露しました。彼は、彼の病院だけで発表されている中国の患者数よりも多い患者がいたと報告しました。保健相と北京の市長を含む多くの関係者が解任され、SARSを調査し、コントロールするよりよいシステムが作られたといわれています。

さらに、今回の隠蔽ではどうも気になることが最初からあります。それは、WHO事務局長の陳馮富珍(マーガレット・チャン)の存在です。

マーガレット・チャンは、カナダのオンタリオ州立ウェスタンオンタリオ大学にて1973年に学士(文学)、1977年に医学博士号を取得しました。シンガポール国立大学において公共衛生修士号も取得しています。1978年に医師(婦人と小児健康科)として香港政府に勤務しました。1989年11月に衛生署助理署長(署長補佐)、1992年4月に同副署長、1994年6月に署長へ昇進しました。1997年の鳥インフルエンザ発生では中国本土からの鶏の輸入禁止とともに、香港域内の鶏の全量処分を行いました。2003年のSARS大流行の際にも対策の指揮をとりました。2003年8月に退職し、WHO事務局へ転任し、伝染病対策などを担当していいます。

2006年7月25日、SARS対策の功績により中華人民共和国政府からWHO事務局長選挙において候補として推挙され、同11月8日当選。2007年1月4日に第7代事務局長に就任しました。

しかしながら、彼女の香港での評判はというと、あまり芳しくないものがあります。香港では、SARSに関するチャンの認識が甘く、SARS感染が深刻化した沙田の公立プリンス・オブ・ウェールズ病院(威爾斯親王醫院、香港中文大学医学院の連携訓練病院)の封鎖などの対策が遅れたとの批判がありました。そのため、衛生署長退任後の2003年秋、香港立法会はチャンを喚問しました。

それに、マーガレット・チャンがWHOの事務局長に就任する直前に、かなりきな臭い出来事もあったようです。本来は、WHOの事務局長に、日本人がなる予定のようでした。しかも、ほとんど本決まりのようになっていたようです。しかし、中国政府がかなり横槍を入れて、結局はマーガレット・チャンがなったという経緯があります。

これは、何を意味するのか?やはり、面子をかなり重んじる中国のことですから、従来のSARSの時のような失敗は二度としたくないということです。だから、大元のWHOを押さえて、情報が流れるのを制御しようという腹なのだと思います。

喉もと過ぎれば熱さを忘れという格言がありますが、中国の隠蔽体質は、そうではなくして、意図して意識して行っている可能性が高いです。中国、本質的に何も変わっていません。これからも、変わらないでしょう。

それと、私たち自身も気をつけなければならないことがあります。このブログでもしばしば、掲載してきたことですが、多くの人たちが中国を等身大でみることができないようです。このインフルエンザの死者の数もし、中国であれば、650人程度で日本と同じ位の水準ということになります。GDPでも同じことです。国単位であれば、日本の10倍程度のGDPになって、初めて日本と同等ということになります。あと、数年で、GDPが日本と同等になるという見方もありますが、これも、あと数年で日本の1/10になるという見方のほうが、正しいと思います。それすらも、中国の隠蔽体質から本当かどうか疑わしいものがあります。

中国経済成長の統計は、地方政府が中央政府にあげる時点でかなり改ざんされているという情報もあります。それに、成長の数字が本当だとしても、中身は、古いタイプの需要(自家用車、テレビ、冷蔵庫、従来型公共事業)などの古いタイプの需要の伸びです。特に先進国などは、こうした需要に応える努力をしたとしても、古いタイプの産業で十分応えることができるため、何の工夫もいらず、楽な反面、これらの需要に応えるために自らも成長するなどのこともありません。

現在、中国は、民主化もされておらず、政治と経済の分離も不十分で、法治国家化もされていない状況で経済だけが伸びています。このままいびつなままで経済発展しても、ひずみが大きくなるばかりで、どこかで必ず行き詰まりがでてきます。今回のインフルエンザ患者死者数の隠蔽を軽く見るべきではありません。これは、中国の古い体質が温存されていることを示す査証であるととらえるべきです。

最近オバマ大統領の支持率が下がっています。従来のアメリカ大統領だと、1年に一回くらいは、いずれかのスピーチで中国に対して、かなり手厳しい批判を行っていましたが、現在のオバマ大統領は、チベットや新疆ウィグル自治区の人権問題などに対して、やんわりと指摘する程度にとどまっています。オバマ大統領自身も、中国を等身大でみえていないということだと思います。支持率の低下に関して、ほかにもいろいろありますが、やはり、中国に対するオバマ大統領の対応の仕方にも問題があるのではないか思います。いずれにせよ、日本人に限らず、多くの人々が中国を等身大に見れないようです。

しかし、実業を営んでいる日本の企業は見方が違います。特に、海外に直接投資をするような企業はこのへんの事情をはっきり見抜いているようです。事実、このブログても何回か掲載したように、今年から対中国直接投資よりも、対インド直接投資のほうが大きくなっています。

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2009年11月20日金曜日

「Google Chrome OS」プロジェクトが公開、製品登場は2010年後半-このOSで動くマシンがメインのマシンとなったときはじめて真のネット社会が訪れる!?

「Google Chrome OS」プロジェクトが公開、製品登場は2010年後半(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

Google Chrome OS メニュー画面

 米Googleは19日、独自開発のオペレーティングシステム「Google Chrome OS」を、オープンソースプロジェクト「Chromium OS」として公開した。

 製品としてのChrome OSの正式発表は2010年初頭に行われ、消費者が製品として入手できるようになるのは1年後、2010年のホリデーシーズン直前になるとしている。

 Chrome OSは、基本的にはLinuxを基盤として起動できるWebブラウザにほかならず、実行できるアプリケーションは、ほぼWebアプリケーションに限定される。OSの名称も、Googleのブラウザである「Chrome」の名前から取られている。

● 電源オンから7秒で起動

 19日に公開されたデモでは、Chrome OS搭載のマシンは電源ボタンを押してからログイン画面まで7秒で起動した。さらにログインが完了するのに3秒かかるが、この起動時間はさらに短くできるとしている。

 Chrome OSがこれほど速く起動する理由は、多くのOSに含まれている不必要なプロセスを取り除いたからだという。たとえば多くのOSでは、起動時にもはや利用されていないようなフロッピーディスクドライブを認識しようとする。こうしたいわば無駄なプロセスを省くことによって、大幅な速度向上が可能になった。

 さらに、Chrome OSは特定のハードウェアとともに出荷されることから、使用されるハードウェアの種類が既に判明しており、その部分の認識プロセスも省くことができる。また、高速起動とセキュリティ確保のため、独自のファームウェアも開発し、実装している。

● 起動時に自動アップデート、ユーザーデータは常に暗号化

 Chrome OSは、セキュリティにも重きを置いている。特にファームウェアの中には、公開鍵暗号の鍵が含まれており、起動するたびに、実行されるファイルが正当なものであるかを確認する。

 また起動ごとに自動アップデートが行われる。ファイルシステムは、Chrome OSのシステム部分と、ユーザーデータ部分にあらかじめ分かれており、Chrome OSのアップデートはシステムに対してのみ行われる。カーネル、メモリ、パーティションのそれぞれが正当なものであるかを毎回確認し、一致しない場合には再起動し、正当なファイルを自動的に置き換える仕組みを提供する。ただしこの方法では、ファームウェアを書き換えるなどの攻撃に対する保護は提供できないとしている。

 ユーザーデータ部分は常に暗号化されており、もし盗難にあった場合でもデータが盗まれない構造となっている。Chrome OSの性質上、クラウドにほとんどのユーザーデータが保管されているため、たとえ盗難にあっても、新しいネットブックを購入してログインすれば、データはもちろんのこと、壁紙や設定に至るまで同一の環境を即座に利用できるようになると説明する。またこの仕組みのため、ネットブックを複数のユーザーで共有できるというアイディアも考慮されている。

 Chrome OSは、実行する個々のWebアプリケーションを別のサンドボックスで動作させ、1つのWebアプリケーションがクラッシュしても、他に影響を与えることがないようにしている。

● Webアプリケーション専用OS

 Chrome OSは、基本的にWebアプリケーション専用OSだ。記者会見ではプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのSundar Pichai氏が「(Webアプリには)Microsoft Officeというキラーアプリも用意されたことだし」と冗談を述べる場面もあった。

 Googleでは、Chrome OSはWebアプリケーションを使用するためのセカンドマシンとしての用途のみを想定している。そのため、動画や画像編集、高度な文書作成といった用途には、別にマシンを利用することが前提となっている。

 現時点では、アプリケーションマーケットプレイスのような仕組みは用意されていない。しかし将来的には、Webアプリケーションを発見しやすくするための仕組みについて検討を進めている。

 また、様々なアプリケーションを動作させるため、GoogleがChromeブラウザで行ってきた取り組みが、Chrome OSにも組み込まれることになる。たとえば、現時点で複数のプラグインのサポートを進めており、より高度なWebアプリケーションを実行させるため、HTML5のサポートを進める。さらに、Googleが開発を進めている、Webブラウザ上でx86ネイティブコードを動作させる仕組みの「Native Client」プロジェクト(NaCl)もサポートする予定だ。

 デモ時点でのユーザーインターフェイスは、見たところChromeブラウザーと大きな違いはない。1つの相違点は、同社がパネルと呼んでいる小さなオーバーレイウィンドウが、画面下部から迫り出してくることだ。この画面には、チャットや動画など、ブラウザー画面を見ながら行う必要のある機能が組み込まれる。このパネルは見たところ、GmailのToDoリストに似たユーザーインターフェイスを持っている。

 しかし、ユーザーインターフェイスについて、現時点で固まっているものはなく、今後1年間の開発によって大きく変わる可能性があるとしている。

● Chrome OSはハードウェアとセットでの提供になる見通し

 Chrome OSは無料で提供されるが、Chrome OSをユーザーが自由に入手して好きなハードウェアにインストールすることはできず、ハードウェアと一緒に出荷されることが前提となっている。現時点では、ネットブックにインストール済みの状態で出荷される計画だ。

 価格帯に関して、Googleは特に検討しておらず、出荷するパートナー企業が検討することになっている。しかしいずれにせよ、Chrome OSをインストールしたネットブックが出荷されるのは1年後になるため、現時点で価格の予測をするのは難しい。

 Googleでは、ユーザーのニーズにあったOSを提供し、多くの人がWebアプリケーションを使える環境を提供することが、結果としてGoogleの利益に繋がると考えている。

 また、ここまでの開発を行うために、GoogleではLinuxカーネルプロジェクト、Moblin、Ubuntu、WebKit、GNUなど、様々なオープンソースコミュニティの協力を得てきたとの謝辞を述べている。

 今後Chrome OSが成功するためには、まだ開発が進んでいない多くの空白部分を埋める必要があるとして、Googleではオープンソースコミュニティに協力を求めている。




詳細が発表されたばかりの Google Chrome OS は認証済みハードウェア構成とカスタムファームウェアを備えたデバイスにのみプリインストールで製品化される計画ですが、開発版はもちろん普通のPCで試せます。というわけで公開されたのは、仮想環境で動くイメージ版。動かすためにはVMwareが必要です。イメージとVMware Player (無償)のダウンロードはリンク先から。BitTorrentやなにかでも落とせます。

ダウンロード - Chrome OS 0.4.22.8 VMware (300MBくらい)
ダウンロード - VMware Player

このOSで動くマシンがメインのマシンとなったときはじめて真のネット社会が訪れる!?

あまり目新しい情報はないですが、来年の年末がリーリースの時期だということなので、これは、相当本腰を入れた開発なのだと思います。満を持しての、画期的なOSの発表をするのだと思います。やはりAndrodidなどとは一線を画したものになるに違いありません。アメリカでは、Androidを搭載した、80ドルのネットブックもすでに発売されました。



ソフトバンクの孫社長はiPhoneでのインターネットの操作の優位性を強調するため、「インターネット=PC」と考える人は、もはや化石のような人と言われる時代がすぐにやってくるのではないかと語っていました。実際、孫社長がiPhoneを手にしてから、PCでのインターネットの使用は1/10に減ったようです。

おそらく、Google Chrome OSでも、そのようなことを狙っているのだと思います。このOSと従来のPCでインターネットにアクセスするには何か根本的な違いを出そうとしているのだと思います。

今のところ、Google側は、Chrome OSはWebアプリケーションを使用するためのセカンドマシンとしての用途のみを想定している。そのため、動画や画像編集、高度な文書作成といった用途には、別にマシンを利用することが前提となっているとしていますが、サイトで提供するサービスも従来のままであれば、セカンドマシンとしての用途に限られるということを言いたいのだと思います。

しかし、将来的には、このOSを搭載したマシンをインフラとして、高度な「動画や画像編集」、「高度な文書作成」といった用途にも踏み込む予定なのだと思います。将来的には、Webアプリケーションを発見しやすくするための仕組みについて検討を進めているという表記からも、その考えがうかがえます。特に、高度な「動画や画像編集」など、iPhoneや、Androidなどの携帯電話では、画面が小さすぎてほとんど無理だと思います。しかし、ネットブックくらいの画面であれば、なんらかのやり方で可能になると思います。

おそらく、これらの高度なことを従来は、PCにソフトを入れて行っていたものを、ネットブックでサイトにアクセスし、そのサイトでできるようにしてしまうのだと思います。それに、おそらく、Linuxベースであることから、Linuxベースでも使える、OpenOfficeなら使えるようになるのではないかと思います。

Googleは、これからのネットの発展のために、こうした機器をインフラとしたいのだと思います。そうして、このOSを搭載したネットブックが、多くの人に普通にメイン・マシンとして使われる日が来たときこそが、真のネット社会と呼べるのかもしれません。大きなPCなどなくても、ネットと繋がれば、仕事から、遊びから何から何まで、いろんなことができてしまう、そんなような、何か、現在とは根本的に異なるとてつもないことが起こりそうで、今から楽しみです。

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2009年11月19日木曜日

函館市長、市事業助成「廃止」を批判 職員向けメルマガで-本当は私たちは、財政ゾンビの手のひらで操られ遊ばされているだけだ!!

函館市長、市事業助成「廃止」を批判 職員向けメルマガで(この内容、すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

財政ゾンビは手ごわい!!結局事業仕分けの委員も、函館市長も財政ゾンビにもてあそばれているだけだ。

ハコダテ地域バイオ産業クラスター推進事業

函館地域には水産食品加工業の長い歴史と高度な技術の集積があり、また加工残渣から機能性物質を製造する特異的な技術を有する企業も存在します。
最近、地域の水産資源(バイオマス)の高度有効利用や高付加価値化を目的とした、健康食品・化粧品・医薬品などの製品開発が活発に進められていることから、(財)函館地域産業振興財団が中核機関となってバイオ関連の産官学による「函館地域バイオ産業クラスター」を形成しました。

本事業では

●参加企業・機関の連携推進
●新技術や新製品の用途・販路・市場などの調査
●新技術や新製品の展示会への出展とプレゼンテーションの実施。
●参加企業が保有する技術などの情報発信

などを行い、新製品開発や新事業・ベンチャー企業の創出を図ります。

上は、「函館マリンバイオクラスター推進事業」の概要をサイトからコピペしたものです。

 【函館】政府の行政刷新会議の事業仕分けで函館市が進める研究開発事業「函館マリンバイオクラスター」への文部科学省の助成が「廃止」と判定されたことを受け、西尾正範市長は16日、民主党政権を痛烈に批判する職員向けのメールマガジンを全職場に配信した。

 同事業は、函館地域産業振興財団が中核となり、海洋環境調査や資源増養殖などを進める研究開発プロジェクトで、同省が今年7月、5カ年で計約15億円の助成を決めていた。

 西尾市長は「内容すら理解していない委員が10分や20分の検討でバッサリ判定するのは乱暴で理不尽」と刷新会議のやり方を批判。「劇場型事業仕分けをテレビで見ていると、日本はおかしくなっている」とした上で、17日からの中央への要望活動で「全力で各界に訴えたい」と助成復活に執念をみせた。民主党が地方の陳情取りまとめを党幹事長室に一元化することにも「一党独裁につながっていく」と懸念を示した。

本当は私たちは、財政ゾンビの手のひらで操られ遊ばされているだけだ!!
本日の夕方のNHKテレビ北海道版では、西尾市長はこの件で意見を求められて「内容を理解していない委員が、ばっさり判定して否定するなど、無礼だ」と語っていました。このくらい言われるので、さて、どのような事業なのかということで、函館マリンバイオクラスター推進事業ウェブサイトを探してみてみしました。
その中で、事業計画というものが掲載されていましたので、下のそれをコピペしておきます。

<事業計画>

1.ネットワーク形成事業

クラスター連携推進会議の開催
産官学で構成する「クラスター連携会議」を設置し、本事業の実施計画、進捗状況、成果等を検討するとともに、参加機関や企業の情報交換を通じて提携を促進します。
企業の技術情報の収集とデータベース化
参加企業が保有する特色ある技術や製品情報を収集・データベース化し、企業間の情報交換や連携に活用します。
2.新事業創出支援
水産素材等に関する新製品・技術評価
水産素材等を活用した研究開発成果の用途や製品化、新製品の販路や市場に関する調査を実施します。
3.連携促進事業
展示会等への出展やプレゼンテーションの実施
北海道バイオ産業クラスターと連携し、研究開発成果や新製品を道内外の展示会へ共同で出展するとともに、プレゼンテーションを実施します。
4.販路開拓支援事業
「バイオ・ジャパン」などの道内外の大規模なビジネスフォーラムに参加し、参加企業の製品等の販路拡大等を推進します。
5.情報提供事業
パブリシティ事業
参加企業が保有する特色ある技術や製品に関する情報を、ホームページやパンフレットなどで全国に発信します。

まあ、地元の函館市がやろうとしていることですから、何とか支援したいという気持ちもあったのですが、これを見ていると、いわゆる方法論ばかりで、結局何がやりたいのか見えてきません。一体何がどうなるのか、ゴールが見えてきません。事業計画とはいっても、ここに掲載してあるのは、無論その骨子だけなのでしょうが、それにしても、ビジョンもミッションも、目的、目標も何も見えません。活動実績も見てみたのですが、これなら、別に函館市が絡んで、実施することの意味も見えてきません。

もし、事業計画の中に将来的に、大規模海洋牧場を開発して、将来の世界の海産物の需要に応えるとか、海草によるバイオ・エタノールを開発して、代替エネルギーを生み出すなどのことが掲載されていれば、話は違ってくるのでしょうが、何も具体的なことは示されてはおらず、このままでは、残念ながら、行政仕分けで廃止と判定されてもいたし方ないと思います。

もし、この事業計画を私の会社などで、会議などに提出しようものなら、最初から廃止と決まったようなものです。いや、それどころか、激しい、叱責と罵声を浴びることでしよう。これは、どこの会社でも同じことだと思います。ただし、西尾市長がこだわったのは、地元で折角何かしようとしているのに、それを傍若無人に何が何でも廃止してしまえという姿勢が気に食わなかったのだと思います。

さて、この両者の言い分、このままだと平行性をたどりそうですが、これを何とかうまくまとめる方法はないものでしょうか?

私は、あると思います。なぜ、そう思うのか、それを実現するためには、どうした良いのかなどを本日は掲載します。

まずは、役所としては、地元を何とかしようという気持ちがあるのはわかりますが、やはり、役所が主体になって実施してしまうと、このようなやり方にならざるを得ないのだと思います。何しろ、役所というところは、もともと事業を推進するところではありません。特に、いわゆる経済性を尺度とする、民間営利企業のような事業を推進する力はありません。

しかし、役所としては、税金や、場合によっては、国のお金などを使っていろいろな事業ができますから、地元のために何とかしたいという気持ちもあり、こうした事業を手を出すのだと思います。それに、いろいろな経済的な事業を推進するにしても、特に基本的なノウハウなどを生み出すためには最初は、経済性・採算性などある程度度外視しなければ、そんなに易々と新しいノウハウが生まれてくるわけではありません。経済性だけを考えていれば、やはり、事業仕分けのように、最初からこのような事業には、手をつけないほうが良いに決まっています。

しかし、私たちの今では、ある程度豊になった社会において、最初から経済性だけを追求していたら、新しい発想や、新しいノウハウが生まれてくる可能性はかなり低くなると思います。これが、中国や、東南アジアのように未だ経済的に恵まれていない社会(中国は、人口が多いので、対外的に経済は強いですが、社会は未だに発展途上です)であれば、経済性だけを追求していても、新たな発想が生まれてくる可能性は十分あります。実際、日本も戦後の復興期は非常に貧乏でしたが、その頃に、オムロンとか、ソニー、ホンダなどの名だたる企業が出てきて、新たなアイディアでいろいろなことに挑戦しました。いわゆる、貧乏というものは、多くの人に貧乏から抜け出すために、いろいろなアイディアをひねらせる役割を果たすもののようです。

しかし、豊な社会では、それだけでは、なかなか新しい発想など生まれてきません。それは、社会がある程度豊になっていて、新しいことに挑戦しなくても、今の生活を維持していけるからです。こういうことを言うと、多くの人が「そんなことはない、私のところは生活が苦しい」などといわれるかもしれませんが、では、40年前、50年前と比較したらどうでしょうか?現在のほうがはるかに良く、豊で、楽な生活を送っていて、昔に戻りたいと思う人は誰もいないと思います。

そんな社会においては、昔政府や地方自治体などが、自ら行ってきたような事柄でも、民間に移管してやってもらったほうが余程効率や成果があがり、さらには、新たな斬新なアイディアが生まれる可能性がずっと高くなります。

ただし、だからといって、従来政府や、地方自治体がやってきたような仕事のうち社会的な事業も含めて全部を民間営利企業にやらせた場合、失敗することも多々あります。それは、小泉構造改革などで私たちは骨身に染みたと思います。たとえば、小泉路線で解禁された、いわゆる株式会社大学などほとんど全部が失敗に終わっています。やはり、教育であるとか、その他、社会福祉の分野などの社会事業では、民間営利企業が実施すると失敗します。それは、はっきりしています。民間営利企業の成果は、経済的な尺度だからです。経済的な尺度ではない、尺度で図られる事業などは、やはり、民間栄企業では無理です。かといって、先ほど述べたように、政府や地方自治体が実施するのも無理です。

では、どうすれば良いのかといえば、やはり、特定狭い範囲の社会的使命を達成するためのNPO(民間日営利企業)を活用することだと思います。NPOというと、日本では、弱小なイメージしかありません。日本人の多くは、善意と熱意に溢れる人たちが手弁当で集まって実施する奇特な事業という意識しかないと思います。しかし、アメリカなどでは違います。アメリカでは、営利事業であろうが、非営利事業であろうが、ビジネスです。事業という言葉の直訳もそうですが、人々の意識の上でも、同じことです。

非営利だからといって、弱小とか、通常の事業とは異なるなどという考え方はしていません。アメリカなどでは、数万人の正規職員が給料をもらいながら、さらに、ボランティアも雇用しているなどという巨大組織もあります。イギリスでも、NPOが法律的にも位置づけられ、大きな活動をしています。日本では、このような大きな活動は、皆無です。なぜ皆無かというと、日本では、NPOが大きく活躍できるような土壌が醸成されていないからです。

特に寄付金の文化が根付いていません、アメリカでは寄付金の文化が根付いていること、さらには、政府の補助金なども日本よりは、多いこととあいまって、アメリカ国内の前NPOの歳入は国家予算に匹敵するほどになっています。日本などでは、比較の対象にもならないくらい、予算でNPOが細々と零細事業を実施しています。

このブログでも、従来から何回か、主張してきましたが、やはり、日本でも、アメリカ型のNPOを根付け「函館マリンバイオクラスター推進事業」のようなものは、主に二つに分割して、基礎研究・開発のようなものは、非営利企業に、その後の実用化の段階の量産化や、マーケティングなどに関しては営利企業に任せるようにすれば良いと思います。

函館市の役割として、これらを公募する役割を果たします。募集の対象も函館のみでなく、世界中とします。こうすることによって、先に述べたような、もっとはっきりしたビジョンの事業が推進できる体制が整います。思ってもいなような営利・非営利企業が応募してくるのではないかと思います。そうして、函館市が助成するだけではなく、広く企業や、一般個人から寄付金を募るようにします。これによって、大きな活動が可能になります。さらに、この事業の推進母体などが、決まったら、函館市は口を出さずに、これらの主体に任せることです。さらには、設立後は、これらの母体が自由に個人や法人から寄付金を集められるようにすべきです。

ただし、現状のままでは、これはなかなか成就できません。なぜなら、先ほど述べたように、日本では、NPOが大きく活躍できるような土壌が醸成されていないからです。まずは、日本には、財政民主主義という大きな壁があるからです。ただし、財政民主主義とはいいながら、その本質は、全く異なる似非財政民主主義という大きな壁が立ちはだかっています。

似非財政民主主義に関しては、過去にもこのブログで掲載したので、詳しくはそちらの記事をみてもらうこととして、結局どういうことかというと、財務省のこうした似非財政民主主義を信奉する財政ゾンビにいわせると、NPOなどに多くの国の財貨を振り向けたり、あるいは、寄付金などNPOに集まる仕組みなどは、財政民主主義の立場からは望ましくないとしているのです。そうして、こうした考えにもとづき、特別会計などが組まれていて、NPOが自由に活動できるような状況になっていないのです。

だから、日本では、NPOが活動して、いろいろな有用な事業を展開することができないのです。そのよなうことをするかわりに、日本ではいろいろな天下りとか、独立行政法人などに無駄なお金が使われているのです。また、NPOが寄付金を独自で集めようとしても、アメリカのように寄付をする法人や個人が税制上の優遇を受けられないので、あまり活発ではありません。

だから、これを改革するためには、まずは、事業仕分けでも、函館市などの事業にかまける前に、財務省に踏み込む必要があるのです。似非財政民主主義を信奉する財務ゾンビの暗躍を停止させる必要があるのです。この財務ゾンビに対して、引導をわたすことが、本来の事業仕分けの最も優先順位の高いことがらであり、民主党政権の最優先事項なのです。これが、外交や安全保障を除くと日本国内では最も重要な案件です。

ただし、以前にもこのブログに掲載した記事の中でドラッカー氏の著書から引用した日本の官僚に関する異説(本人は、異説というものは、しばしば本質をついていると述べている)のように、財務ゾンビは、相当しぶといし、倒しても倒しても、新たなゾンビが生まれてきて、同じことの繰り返しになりますから、それこそ、法律の改定、組織の改定、その他ある程度の超法規的事柄を実施しないと無理かも(私は、こういう観点から、小沢氏権力集中には注目しています)しれません。これは、自民党が長年わたって何とかしようとしてできなかったことであり、政権交代があったからといってもその状況が変わったわけではありません。

今の、私は、今の上っ面だけの、民主党政権による事業仕分けなどみていると、民主党には無理かもしれないとも思っています。

しかし、函館マリンバイオクラスター推進事業など、このままでは、何も成就しないと思います。かといって、事業仕分けで廃止したとしても、実質上何も変わらないと思います。いずれ、また、何か新しい事業が生まれてくるだけです。やはり、誰かが何とかして、本丸である財政ゾンビを片付ける必要があります。

特に日本国内ではこれを成就しない限り、何も進展しません。おそらく、経済なども先細り、社会不安も増して、いずれ日本は、傾いていくことでしょう。いずれにせよ、事業仕分けの方向性も間違っていますし、函館市長の怒りをぶつける方向も間違っています。今回は、函館の話題を例にあげて、解説しましたが、何も函館の事業に限らず、政府や地方自治体などが運営しているほとんどの事業に当てはまることです。両者とも、結局財政ゾンビの手のひらの中で操られているようなものです。

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2009年11月18日水曜日

振り込め詐欺「道具屋」ら逮捕―なぜかくも、彼らはバーチャル需要を喚起できるのか(2)?!

振り込め詐欺「道具屋」ら逮捕(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)



 他人になりすまして養子縁組や戸籍を移動させるなど文書を偽造した疑いで、振り込め詐欺用の口座を作るいわゆる「道具屋」の3人が電磁的公正証書原本不実記録の疑いで警視庁に逮捕されました。

 今月9日に逮捕されたのは埼玉県の無職・細井昭宏容疑者と男女それぞれ1人の合わせて3人です。警視庁によりますと、細井容疑者らは共謀して市役所から住所を削除されたいわゆる「職権消除者」の38歳の男性になりすまし、勝手に養子縁組や戸籍を移動させて架空の住民票を作り、銀行の口座を開設していました。これまでにおよそ500口座を作り、振り込め詐欺グループに1口座5万円ほどで売って2500万円以上を荒稼ぎしていました。

なぜかくも、彼らはバーチャル需要を喚起できるのか(2)?!

警察の必死の捜索などにも限らず、未だ振り込め詐欺の被害はなくなりません。場合によっては、数百万円ものお金を騙し取られる被害者も存在するなど未だ多くの振り込め詐欺グループが暗躍しています。

しかし、これだけ不景気の時代に、なぜ彼はは、かくもお金を騙し取れるのか? これに関しては、以前もこのブログで掲載しました。要するに、彼らの大半は、実は以前コールセンターに勤めていた経験があり、そのときのノウハウを生かしてこれらの詐欺行為を働いているのです。

その、ノウハウとは、オペレーション設計書にあります。電話番号を応えたり、お客様窓口以外の実際にモノを販売する、営業を推進するコールセンターでは、オペレータが電話をかける際のかけ方をオペレーション設計書というものにまとめています。オペレーターは、これを見て、練習して電話をかけます。この設計書には、ありとあらゆる場合を考えて、いろいろな対応の仕方を書いてあります。

コールセンターのオペレーターは、これを日々練習しています。場合によっては、読み合わせをしたり、ロールプレイングをしたりして、練習をします。コールセンターによては、FAQ(頻繁に聞かれる質問への対応集)も作っているいるところもあります。

振り込め詐欺の主犯格は、こうしたオペレーションを統括する、SV(スーパーバイザー)のノウハウを持っているのです。さらに、注目すべきは、こうした高度なノウハウを用いるほかに、事業全体をバーチャル企業化しているということです。

要するに、主犯格のリーダと、5人以下程度の実行グループがいて、これらが本部の役割を担っています。被害者に電話をかけるオペレーターは、これらのグループがリクルートしていて、おそらく、互いに顔も知らず、振込みがあった場合、本部側がキックバックしているのだと思います。本部側がこれらのオペレーターにオペレーション設計書を発信し、あとは電話をかけて、読みあわせや、ロールプレイングをしているのだと思います。オペレーターがたくさんいる場合には、能力の低いものには連絡をしない、仕事を与えないなどのことをしているのだと思います。能力のあるオペレーターに関しては、どんどん仕事を与えているのだと思います。

さらに、今回明らかになったように、お金の出し入れをするというような、多数の口座を作り出すというキャッシュフローにかかわる部門は、また別のグルーフにやらせているということです。他にもいろいろと、本筋ではない仕事を他にやらせているということも考えられます。言葉は、忘れましだが、実際にお金を引き出すグループもいました。

こうして、本部であるリーダー格を中心とした、せいぜい5~6人程度のグループ化、多数のオペレータを動かし、さらには、口座を作り出すグループ(道具屋)、実際に口座からお金を引き出すグループなどを組織化し、一つの有機体にまで高めています。一つの有機体になってはいるのですが、互いに素性も連絡先も良くわからないようにしているのだと思います。

このやり方、最近IT企業にも見られる最新の企業運営方式と似ています。いわゆるアンバンドリングという手法です。バンドリングとは結ぶとか、結集するという意味です。アンバンドリングとは、その逆で、解くとか、ばらばらにするという意味です。企業経営において、何もかも内成化(自前で持つ)というのが、バンドリングです。そうではなく、外注化するといのがアンバンドリングです。企業経営においては、いわゆるIT関連などかなりアンバンドリングが進んでいます。

最近の企業経営ではいわゆる知識産業化していて、あらゆる業務が専門特化しており、たまにしか使わないような専門家の専門知識などを普段から用意しておくことなどは、ひじょうに不経済なので、外注化していることが多いです。これをさらに一歩進めると、いわゆるバーチャル企業というやり方になります。これは、自らは、あまり多くの経営資源を直接持つことなく、ある特定の能力に特化するかわりに、多くの企業と関係を構築しておき、何かあった場合他社の経営資源を使えるようにしておきます。

そうして、何か大きな仕事が発生するたびに、自らがコーディネーターになったり、場合によっては他社がコーディネーターになって、複数の会社を一つの仕事に向かって統合して一つの大きな仕事を遂行するという方式です。複数の会社が一つの仕事をすることによって、実際的は大企業と変わりがない仕事ができます。さらに、個々の会社では多数の専門家をかかえることなく、合理的な経営ができるということです。

この詐欺の実行犯、要するにアンバンドリングして、さらにバーチャル企業の領域に踏み込んでいるということです。だからこそ、これだけ追求の手が厳しくても、場合によっては、素性がばれそうになったグループは切り捨てて、新しいグルーブを採用するなどして、何とか命脈を保っているのだと思います。このグループは、犯罪、金儲けということで、一つの共同体にまとまっているのだと思います。

しかし、こうした詐欺グループの主犯格、こうした新しいやり方を推進する能力があるのですから、詐欺ではなく普通の商売、事業をやれば、能力を発揮して、警察にも捕まらないですむのにと思ってしまいます。本当に、これだけ能力があるのなら、犯罪、金儲けではなく、世の中に役に立つようなことで、社会に貢献する人になってもらいたいです。それとともに、こうした詐欺グループのやり口は、確かに犯罪ではありますが、企業経営者にとっても多いに学ぶことができる点があるのではないかと思います。


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