2012年5月29日火曜日

中国“不正”スパイが国外逃亡!日本の政財界情報ダダ漏れの闇―【私の論評】日本でも、他国なみのスパイ防止法を制定すべき!!

中国“不正”スパイが国外逃亡!日本の政財界情報ダダ漏れの闇:


中国大使館
在日中国大使館の1等書記官(45)が、外国人登録証明書を不正に入手していた疑いが強まり、警視庁公安部が出頭を要請していたことが29日、分かった。書記官は拒否し、一時帰国した。書記官は中国人民解放軍の情報機関「総参謀部」出身で、野田佳彦首相も学んだ松下政経塾に在籍経験があり、日本の政財界要人とも交流があった。公安部は、スパイ活動をしていたとみており、大スキャンダルに発展する可能性もある。

 
「彼が松下政経塾に在籍していた当時から、公安当局者の間では『中国が工作をしている』と有名でマークしていた。中国情報当局による組織的な諜報活動といえる。日本の政財界中枢にパイプを築き、情報を得るだけでなく、中国政府の意向を日本中枢に浸透させる狙いだろう」

元公安調査庁第2部長の菅沼光弘氏は語る。


警察当局によると、問題の書記官は2008年、外交官の身分を隠して葛飾区役所に申請書を提出し、外国人登録証を不正入手した疑いが持たれている。

この登録証を使って、書記官は銀行口座を開設しており、口座には都内の会社から多額の顧問料や報酬が振り込まれていた。ウィーン条約で禁じられた商業活動をしていた疑いもある。中国の外交官が日本の国内法規に抵触して立件対象になるのは初めてだが、問題はさらに根深い。

書記官は1989年に人民解放軍傘下の外国語学校を卒業後、世界各国で諜報活動を展開する軍総参謀部2部に所属。07年に外交官として赴任する前、福島大大学院の院生や、松下政経塾の特別塾生、東京大学付属機関の研究員などを経験して、政財界要人にパイプを築いていったという。

くしくも、現在の政府与党には、野田首相や玄葉光一郎外相をはじめ、松下政経塾出身者が多数いる。


【私の論評】日本でも、他国なみのスパイ防止法を制定すべき!!

上の記事、なにやら、消化不良をおこしたような感じがしませんでしたか?上の記事で結局嫌疑をかけられているのは、「外国人登録証明書を不正に入手」ということです。さらに、他のニュースからは、この1等書記官が、国内で出資を募っていたということも報道されています。これは、国際法的に外交官がやってはいけない行為といわれています。しかし、これだけではすっきりしません。本日は、これをすっきりさせていただきます。なお、本日は、外国スパイの画像などとともに掲載させていだきます。


しかしながら、この報道には、重要なところが欠落しています。その欠落を知るためには、まずは、日本には日本以外の国ではどこにでも存在している「スパイ防止法がないということを理解しておかなければなりません。上の記事は、このことは理解しているものとして書いているのだと思います。しかしながら、理解していない人も多いと思いますので、以下に説明します。


スパイ防止法とは、1985年(昭和60年)、大日本帝国の防諜法・軍機保護法・国防保安法の復活のため、伊藤宗一郎、北川石松など9名によって議員提案された「国家秘密に係るスパイ行為等の防止に関する法律案」および前述の法案に修正を加えた「防衛秘密を外国に通報する行為等の防止に関する法律案」のこと。国家機密法(国機法)、国家秘密法(国秘法)とも呼ばれます。


守秘義務の無い一般国民や新聞・雑誌が、取材活動や海外報道などで知りえた「秘密」を伝達したり報道(漏洩)した場合、その取材ルートがどのようなものであれ(海外報道によって知ったものであっても)、五年以下の懲役となります。

国民各層からの大規模な批判と論争の末、世論に押される形で、昭和60年12月20日、法案は審議未了廃案となりました。

軍機保護法・国防保安法などの治安立法は、ポツダム宣言受諾以降に実施された戦後民主化の過程で、昭和二十年十月四日、GHQ覚書「政治的、民事的、宗教的自由に対する制限の撤廃」によりその効力は停止し、昭和二十二年四月十八日、「日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律」によって終局的に廃止されました。

このブログにも以前掲載したことがありますが、GHQという組織は、馬鹿(能力の低い者という意味)とスパイ(コミンテルン=ソ連のスパイ)の集まりであったことが明らかになっています。このような、GHQが、スパイ防止法などを認めかったのは、当然のことです。

さて、話を本題にもどします。本来、このスパイ防止法があれば、これにもとづき、この一等書記官に嫌疑をかけて、逮捕もできるということです。しかし、これがないために、、おそらく、スパイ活動をしていることは明らかであり、公安も、こちらのほうを追跡していたのでしょう。

日本の場合は、スパイ防止法がないため、この事件に限らず、他の似たような事件でも、スパイ活動そのものによっては、逮捕することも、起訴することもできないのです。

だから、日本公安当局は、この書記官のスパイ行為を追跡してはいたのですが、それでは、逮捕できないので、たたけば埃がでないかと、他の犯罪行為などをあたっていたら、「外国人登録証明書を不正に入手」や、国内での商行為などを見つけたため、今回の措置をとったということです。またスパイには協力者がいなければ、仕事になりません。しかし、この協力者についても、協力したというだけでは逮捕できません。だから、公安当局は、この協力者らの過去の犯罪履歴をあらったり、これから何か犯罪を起せば、それを根拠に逮捕することでしょう。こんなことを考えると、やはり、スパイ防止法は絶対に必要です。また、日本以外の国では、どこの国でも、似たような法律が必ずあります。アメリカにもあります。無論ドイツにだって、どこの国だってあります。ないのは、日本だけです。

必要ないと言う人は中韓朝もしこく他国に繋がった売国奴もしくは、長い間の平和で、平和ボケしてしまった人だけだと思います。日本から上記3ヶ国への情報漏えいは、それこそ山のようにあります。























自衛隊が海図を漏洩したり、ヤマハ発動機が外為法違反の輸出をしたり、挙句には橋本元首相が中国公安部の女性をあてがわれたとの憶測の後で何十億円もの無償ODAを行ったりなどなどあげればきりががないです。


他国からの諜報活動や工作がこれほど公然と行われており、しかもそれを全く取り締まることのない国など世界では日本しかありません。
































ここで一番大切なことは「日本が流出させた技術や情報で被害を受けるのは、日本だけではない」ということです。日本が特亜3国に流出させた核開発技術は、日本のみならずアジア全体に核の脅威を与えることになります。実際、つい最近も、失敗はしましたが、北朝鮮のミサイル発射が行われたことは、記憶に新しいです。

それに、日本の場合、スパイ防止法以前の問題があります。北朝鮮や朝鮮総連と密着した政党や、教職員組合、マスコミなどは、拉致が発覚した後でこそそのようなことはさすがになくなりましだ、、それまでは北朝鮮の悪口を言おうものなら、糾弾に合うという勢いでした。全く異常です。


スパイは、情報や秘密を探るだけではありません。敵国の民衆に自国に同情させる教育をしたり、敵国政府を攻撃するマスコミ関係者を養成したり、公務員にして政府、自治体内に送り込んだり、といったことを長年やってきています。特に、日本ではスパイ防止法がないので、スパイ天国といわれているくらいです。特亜3国はいうまでもなく、旧ソ連のスパイであるコミンテルンはもとより、今でも、ロシアスパイが日本国内で活動しています。





















現実的にスパイ行為を防止するために最も効果があるのが、覚醒剤の取り締まり強化と、パチンコ禁止です。この二つが北朝鮮スパイの活動資金ですから。その他は、なかなか、取締りが難しいです。だから、スパイ防止法は、必須です。無論、スパイ防止法は、負の面もないとはいいません。しかし、その負の面をおそれて、日本をスパイ天国にしてしまっていることは、この負の面をはるかに超えて、日本に深刻な打撃を与えています。

































それにしても、松下政経塾にも入り込んでいたということで、驚いている人もいるようですが、その認識は甘いと思います。日本は、スパイ天国なのですが、どこに入っていてもおかしくはありません。今日もテレビでみていたら、日本の民主党の議員が、「驚いた」などの感想を漏らしていました。これは、著しい認識不足といわざるをえません。私は、大学などにいる中国の留学生など全部とはいいませんが、一部は、間違いなくスパイか、スパイ候補生だと思っています。それは、あの長野オリンピックのときの、中国人学生の組織力をみてみても、良く理解できることです。


































こんな状況ですから、上のリスト「松下政経塾出身の主な政府与党幹部」に掲載されていた幹部など、自分でも知らないうちに秘密を漏洩していたかもしれません。公安当局は、これも明らかにしたければ、したいと考えはあったと思います。そうして、できるものなら是非明らかにして欲しいものです。



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2012年5月28日月曜日

チャンスを引き寄せる「味方づくり」の9箇条―【私の論評】自分のためではなく、人のために生きよ!!人のために生きることとは、大儀である!!

チャンスを引き寄せる「味方づくり」の9箇条:


画像をクリックすると拡大します。 常に自分が望むものが手に入るとは限りません。また、自分ひとりでは成し遂げられない望みを叶えるには味方の存在が必要です。信頼できる味方が増えれば、結果的に手に入れられるチャンスも増えるのです。しかし、自分の振る舞いや話し方で、他人は味方にも敵にもなります。そこでイラストレーターYumi Sakugawa氏のインフォコミックに描かれた9つの心構えが役に立ちそうです。


さて、9つの心構えとは、詳細は、Lifehackの元記事をご覧いただくものとして、柱は、以下の9つです。
1. 魅力的な人間になること 
2. 鏡のように相手と同じような行動をする 
3. 会話の最初に相手が賛同するようなことを言う 
4. 相手を尊重し大切に扱う 
5. 具体的なことより感覚的なことを言う 
6. 想像力に訴えかける 
7. 相手に親切にする 
8. あえて反対のことを言って挑発する 
9. 思いやりのある人間だと思わせる


【私の論評】自分のためではなく、人のために生きよ!!人のために生きることとは、大儀である!! 

さて、皆さん、上記の柱を見てどうお感じになったでしょうか?私は、非常に安っぽく感じました。かなり、浅薄な印象を受けました。アメリカ人は、上記のようなことで、本当に自分の味方ができると思っているのでしょうか?私には、にわかには信じがたいです。同じアメリカ人でも、Leader to Leader 財団(旧ドラッカー財団)の人なら、もっとまともなことを言うのではないかと思います。本日は、絆をイメージさせる画像とともに掲載させていただきます。


そうして、上記のような安っぽい考えは、確かに少し前のアメリカ人の価値観を体現していたのかもしれません。しかし、それが、911の頃から、そうして、リーマンショック以降から、随分変わってきたように思います。そのことに関しては、以前にもこのブログに掲載した。アメリカで普通に見られるようになってきた"スペンド・シフト"という動きです。
自分を飾るより ⇒ 自分を賢くするためにお金を使う。
ただ安く買うより ⇒ 地域が潤うようにお金を使う。
モノを手に入れるより ⇒ 絆を強めるためにお金を使う。
有名企業でなくても ⇒ 信頼できる企業から買う。
消費するだけでなく ⇒ 自ら創造する人になる。
これは、アメリカの消費傾向についての書籍『スペンドシフト』に掲載されていたことです。この書籍は、主に消費について語っているので、まとめると上の4本の柱のようになります。しかし、その根底には、「社会」「地域」というキーワードが浮かびあがってくることがわかります。 これはもとりもなおさず、「人のために生きる」ことを意味しています。


こんな、浅薄なことをいくつもするより、本当の意味での、自分にとっての味方を得たいと思えば、まずは、上の9本の柱などどうでも良く、その根本には、「人のために生きる」という精神が重要なはずです。


根底に、まずその考えがあって、上記の柱というのなら、まだわかりますが、最初から、上の柱では、味方というより、単なるその時々の利益を共にする集団しかつくれないと思います。今の政局と同じです。


「人のために生きる」とは、自分のために生きるのではなく、まずは、親や子供のために生きること。家族のために生きること、地域のために生きること、社会のために生きること、広くは、日本のため、世界のため生きるということです。人


社会に大きな影響を及ぼした、元アップルCEOの故スティーブ・ジョブズ氏は、生前「社会に、one more thing を付け加えよ」と力説していました。この"社会"という言葉に注目していただきたいです。この言葉の意味するところは、無論、「人のために生きる」ということです。ただし、人ためというとその範囲がはっきりしないので、敢えて人々の集まりである「社会」という言葉を使ったのだと思います。


そうして、日本では、古から、「人のために生きる」ことを「大儀」と呼んでいます。さて、大儀という言葉、以前にもこのブログに掲載したことがあります。それを下に画像、動画も含めてコピペしておきます。
そうして、この「大儀」という言葉は、41年前の、11月25日に自決された故三島由紀夫先生のことを思い起こさせます。無論、先生は、ご存知のように大儀に殉じたわけですが、先生は、生前からこの「大儀」という言葉をしばしば口にしておられました。 
しかし、三島先生が語っていた「大儀」は、無論ビジョナリーなども含むし、日本国とか、地域のためとか、会社のため、自分の属する組織のためということもありますが、私が最も印象に残っているの以下のような言葉です。 
「人間は、自分のことだけ考えて、生きて死んでいけるほど強くない。自分のこと以外を考えなければ、生きていけない。この自分のこと以外というものが、大儀であります」 
三島先生の語り口は、いつもこのような感じでした。一つも押し付けがましいことはいわず、真理をついている言葉だったと思います。 
この言葉の持つ意味、誤った個人主義が跋扈する今はほとんど忘れさられているようにも思われましたが、私は、あの東日本大震災で、そうではなかったことを思い知らされました。そうです。あの震災直後の被災地の人々の沈着冷静さです。それに、自分の命もかえりみず、地域の人々を助けようと奔走した人々です。食料や水の配給のときも、列を乱さずに、騒ぐこともなく、じっと耐えながら待っていた多くの人々です。 
 
そうして、あの状況の中本当に粉骨砕身して、生存者を救うばかりか、ご遺体の収集に奔走した自衛隊員たちです。これらは、まさに、自分自身のことだけを考えている人の所業ではありません。普段は、そうでもないように見えていても、いざというときに、出てきた、多くの人々の本当の姿だと思います。 
ちなみに、この言葉を語っている先生の生前のインタビューの動画がありますので、それを下に掲載します。 
結局、自分のために生きることばかり考える人は、どんなに意思が強かったとしても、すぐに、倒される弱い人間になるざるを得ないということです。人のために生きて初めて強くなれるし、本当の意味での味方もできるということてす。個人でも、組織でも、自らのために生きるだけでは、強くはなれません。なぜなら、人は、社会の中で生きる生物であり、組織は、社会の機関に他ならないからです。


皆さんは、どう思われますか?

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2012年5月27日日曜日

【大前研一のニュース時評】中国の経済統計、信用できず!副首相“発言”が示唆−【私の論評】大前研一氏が今更指摘するまでもなく、中国の統計はデタラメ!!気をつけなければならないのは、それだけではない!

【大前研一のニュース時評】中国の経済統計、信用できず!副首相“発言”が示唆:

李克強(り・こくきょう)氏

英フィナンシャル・タイムズ紙は、15日付で「中国経済、予想を超える急減速か」と題する記事を掲載した。来年3月に温家宝首相のあとを継ぐとされる李克強(り・こくきょう)第1副首相が、かつて経済成長を評価する際に「GDPではなく、電力消費量、鉄道貨物輸送量、銀行融資の実行という3つの統計を重視する」と語っていたことを紹介したうえで、最近発表されたこれらの数値がいずれも落ち込んでいる、と同紙は指摘したのだ。

繁栄と貧困が混在する中国社会
李氏は、「今度、首相になる予定の私は統計のことをよく知っている。だから(GDPではなく)、こういう即物的な(電力消費量などの)指標をみるという癖がついています」と言いたかったのだろう。逆にいうと、中国政府が発表するGDPなどの経済統計は信用できないことを示唆したわけだ。

中国でも大人気の大前研一氏

これは非常に重要なことだ。中国経済で信用できるのは、李氏の言うとおり電力消費量、貨物輸送量、融資のペースなのだ。不動産の売買、ガソリン売上高などを加えてもいいだろう。最近の即物的指標はたしかに、全部マイナスになっている。



【私の論評】大前健一氏が今更指摘するまでもなく、中国の統計はデタラメ!!気をつけなければならないのは、それだけではない!


中国が発表する統計資料は、何も、大前研一氏が今更指摘するまでもなく、以前からデタラメであることは、周知の事実であったと思います。本日は、このことと、あとは、中国人女性に関して、中国健康的女性群画像集(笑)とともに掲載させていただきます。


まずは、2010年4月時点で、以下のような記事を私のブログに掲載しています。
上海市とチベット自治区を除く中国29の省、自治区と直轄市が25日、第1四半期の国内総生産(GDP)成長率を発表した。新疆ウイグル自治区以外の28の一級行政区(省・自治区・直轄市)はいずれも、全国GDP成長率の11・9%を上回り、その中でも18の省、自治区、市の成長率は15%を超えた。これについて、インターネットでは疑問と批判の声が多数寄せられている。
発表を行ったすべての一級行政区は、GDPの「成長」を遂げた。特に海南省は同期比、25・1%という数字をたたき出し、全国トップとなった。昨年上半期で唯一、マイナス成長となった山西省は19・1%の増加で大躍進を遂げ、上位にランキング。全国のGDP成長率11・9%を下回ったのは新疆ウイグル自治区(11%)のみだった。
「各地のGDP成長率が全国の数字を上回るのはよくあることだ」と北京工商大学経済学院産業経済研究センターの周清傑執行主任は語る。「統計のやり方に問題があるほか、地方政府が業績を上げるために、データを水増しした可能性もある」と指摘する。
中国は、他民族なので、西欧系かと見まがう女性もいる

これに関して、当時中国のネット界では、「躍進以来の大躍進」などと揶揄の声が多数上がっていました。さらに、この年の前の年のことに関しても、下記のように掲載しています。
昨年は、鉱工業生産が著しく伸びているという統計を発表しながら、片一方では電力消費量が大幅に減っているという統計を発表しています。元々中国の統計は、かなり疑問であるといわれきました。昔は、ほとんど細かい情報など発表しなかったので、それを鵜呑みにするしかありませんでしたが、最近では中途半端ではありますが、各種情報をだすようになってきたので、こうした矛盾が目立ようになってきました。その後、電力消費量の統計をださなくなりました。どうしてなんでしょうか?
中国中央政府はどうして、こんな初歩的なヘマばかりするんでしょう。おそらく、元々出鱈目なのだと思います。特に、地方政府から中央政府に統計を出すときに、かなり粉飾されているのでしょうが、それを中央政府がチエックする術もないのだと思います。さらには、統計を出すときにも、矛盾すらチェックもできないのだと思います。

まあ、これに関しては、何も私が指摘するまでもなく、多くの中国専門家らが、前々から指摘していることです。いまさら、降ってわいた話ではありません。


このようなことは、中国ではあまり珍しいことではありません。特に、人間関係でも同じことがいえます。人間関係で気をつけなければならないのは、特に、男女関係などです。これに関しては、私の知人で、中国人女性と結婚して離婚した人がいます。この人のいうには、どうしても我慢できなかったことがあるそうです。しかし、これは、私などがこうした少ない事例を述べるよりは、もっと、広く中国の事情に詳しい人の話を聴いたほうが良いと思いますので、以下にその動画を掲載します。


上の動画は、東洋史家の宮脇淳子氏をお迎えし、元産経新聞記者のジャーナリスト・福島香織氏と御一緒に著された新著書『中国美女の正体』を御紹介いただきながら、外見からは想像もつか­ないほどに、精神性も価値観も日本人とは大きく異なる中国人の、中でも"美女達"の繰り出す謀略から、自身と国を守るための術はあるのか、日本人が知っておくべき彼らの本­音と思考について、温かい叱咤激励とともに お話しいただいたものです。


ただし、私自身は、この動画をみて、中国人などという人種は存在しない以上、中国人女性という言い方もおかしく感じました。特に、私は、中国人というと、昔うちの会社のレストランでバイトをしていた、女性の方を思い出してしまうのですが、その方、レストランのその他の日本人よりもはるかに日本語ができ、私たち日本人の考え方も良く理解していました。よく言われるように、謝ることは絶対せず、自己主張だけ激しいなどということなく、ごくまともな方でしたので、すべての中国の女性が上の動画の類型にはてはまるなどとは、思いたくありません。


その方は、ご主人様も中国人で、当時は、ご主人が北海道大学水産学部の教授でした。中国にご主人ともどももどられて、しばらくしてから、船の事故でご主人様がなくなって、今は、函館のイカ釣りロボットの会社の大連の合弁企業で働いていらっしやいます。先日、NHKのテレビで大連の合弁企業のことが放映されていて、おそらく、その女性と思しきかたが、通訳などをしているところが、写っていました。


だから、すべての女性がそうだというわけではありませんが、上の動画の内容は、それなりに、真実でもあると思います。私たち、日本人は、中国人の容貌が日本人と似ていること、さらには、漢字などの共通文化や、儒教などの共通の文化があるので、ついつい、共通点が多いと思ってしまいがちですが、決してそうではないことを銘記しておくべきです。そうして、謀略には、個人レベルから、国家レベルの大きなものまであることを認識しておかなければなりません。


国家レベルというと、中国でいうところの、超限戦の一環でもあるハニーとラップにかかる人もかなり多いとききます。これは、何も、国の重要な機関に所属している人だけに関係していることではありません。とにかく、影響力の大きい人などには、これにかかる可能性は常にあると考えるべきです。


中国のハニートラップに関しては、以前のこのブログにも掲載しました。その部分と、ハニートラップに政府筋から利用されようになった、女性邵小珊さんの告白です。以下にのその部分をコピペしておきます。ついでに、邵小珊の写真も再掲します。

































女性スパイを使って、相手の男性から機密情報を手に入れる「ハニートラップ」。中国では、今でも盛んに行われている疑惑が浮上した。
日本でも近年、「わな」を仕掛けられたとされる外交官や自衛隊員が情報漏えいを迫られ、果ては自殺にまで追い込まれる悲劇が報じられた。最近では、中国の民主活動家にも女性スパイを接触させ、活動の妨害を図っているようだ。
「明日にでも毒を盛られ、殺されるかもしれない」
上海の美しい夜景の裏に潜むものは…
「外交官の息子と交際していた私に、中国軍当局はスパイ活動を強要した」
「軍の命令を拒んだ私は2年間にわたって監視、いやがらせを受けてきた」

 2011年7月31日、中国人女優の邵小珊さんはブログと、中国版ツイッター「新浪微博」に長文でこう告発した。「こんなことを書けば、明日にでも毒を盛られ、自然死に見せかけて殺されるかもしれない」と身の危険を感じながらも、当局の仕打ちに怒りを感じてインターネット上に公表した。
 

上の記事では、疑惑としていますが、これは疑惑ではありません。事実です。 まさに、中国は、国家の真の姿も偽り、海外からの投資をつなぎとめようとしています。さらに、女性を使って、ハニートラップを仕掛けて、情報を引き出したり、自分の都合の良いように動かそうとするのです。個人レベルでも、かつての儒教の教えは雲散霧消したどころか、偏狭な個人主義が蔓延しています。

最近中国のネット界で、清楚な少女として話題となった画像
他にも、危ない情報は、多くありますが、今日はこのくらいにします。とにかく、日本人は、中国のこうした側面をあらかじめ知ったうえで、つきあっていくという心構えが必要なのは間違いないことです。

それにしても、情報通で、このようなことは以前から十分承知のはずの大前氏が、わざわざ、これをいまさら取り上げて、文末で、「最近は米国も日本も、1人あたりのGDPをいくらにするといった目標は、さすがに掲げなくなった。こういう目標を掲げるのは途上国の特徴ともいえる」などと締めくくるという発言には、一体どういう含みがあるのでしょうか?

大前氏の主張には確かにときどき矛盾があります。しかし、中国経済に対する分析を一括してみてみると、中国の応援団と呼ぶに相応しいです。

現在日本は、デフレ・円高の真っ最中です。この状況であっても、日銀は、増刷拒否の姿勢を崩さず、政府・財務省は、一体で増税をしようとしています。この状況が続けば、ますます、日本のGDPは縮小し、さらに円高となります。これは、中国を利する行動に他なりません。大前氏よる、この文末の意味は、この日本による、中国経済応援システムをこれからも、続け日本の1人あたりのGDPをこれからも、減らし続けて、その分中国に上乗せしろと、言っているように聴こえるのは、私だけでしょうか?




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2012年5月26日土曜日

勝栄二郎財務次官勇退か?(月間FACTA)―【私の論評】増税そのものを主張する愚かな首相や、総裁にも、勇退していただきたいと思うのは、私だけ?

勝財務事務次官に「勇退説」が急浮上(月間FACTA)

有料定期購読誌、月刊FACTAに以下のような内容が掲載されていました。
財務省の勝栄二郎事務次官は今夏も続投、3年目突入が確実視されてきた。ところが、ここに来て「勇退説」が浮上している。「直勝内閣」と揶揄される野田政権は財務省主導で誕生し、全面支援を受けてきた。しかし、野田佳彦首相は消費税増税や原発再稼働で指導力を発揮できず、内閣支持率は右肩下がり。小沢一郎元民主党代表の無罪判決で政局混迷は一段と深まり、「影の総理」を務めてきた勝氏も愛想を尽かしたというわけか。

財務省関係者によると、最近の勝氏は消費税政局に疲労の色が濃く、「オレはもう辞めるからな……」と側近に漏らし始めているという。10年、いや20年に一人の大物次官とされる勝氏でも、「さすがにマスコミに叩かれ続け、相当まいっている」という。政治家を凌ぐ策士と評される勝氏だが、育ちの良いナイーブな面もあり、永田町の政争に辟易としているようだ。

とはいえ、降ってわい ………
有料定期購読誌なので、サイトに掲載されている部分だけ簡単に掲載します。

【私の論評】増税そのものを主張する愚かな首相や、総裁にも、勇退していただきたいと思うのは、私だけ?


官僚にも序列があって、霞が関には「次官年次は財務省がいちばん上」という不文律があるようです。ここで予定より早く勝栄二郎氏に引退されてしまうと他の官公庁が大騒ぎになってしまうとの観測もあります。引退した勝栄二郎は日銀総裁の座を狙いに行くかもしれないとか。そのような話がでているそうです。この雑誌有料定期購読のものであり、私は、この雑誌を定期購読しているところで、読ませていただきました。官僚は、普通は、表に出ることはあまりないのですが、勝栄二郎氏は、最近「財務省のマインドコントロール」などとも揶揄され、相当たたかれているようです。こうなると最後の大物次官といわれるこの人も、なかなか堪えれないようです。


勝栄二郎氏とは、どのような人物なのか、以下に経歴と人物像をあげておきます。

経歴
1973年(昭和48年)3月 - 早稲田大学卒業
4月 - 東京大学法学部学士入学
1975年(昭和50年)3月 - 東京大学法学部卒業
4月 - 大蔵省入省
2000年(平成14年) - 財務省大臣官房文書課長
2002年(平成16年) - 主計局次長
2006年(平成20年)7月 - 大臣官房総括審議官
2007年(平成19年)7月 - 理財局長
2008年(平成20年)7月 - 大臣官房長
2009年(平成21年)7月 - 主計局長
2010年(平成22年)7月 - 財務事務次官
人物
獨協高校卒業後、1968年度の東京大学の入学試験が中止となったため早稲田大学に入学した。「十年に一人の大物次官」「最後の大物次官」「影の総理」と呼ばれ、消費税増税に驀進する財務省にとっては切り札的存在といわれている。野田佳彦が総理大臣の座につくことができたのも勝ら財務官僚が増税推進派の野田を総理にすべく工作をしたとされ、野田は勝に組閣について相談したぐらい頼っているといわれている。 
野田内閣は財務省に完全に支配されており、「真の総理は野田ではなくその背後にいる勝である」ということが永田町と霞が関の共通認識になっていると報道された[3]。たちあがれ日本の片山虎之助は2011年9月29日の参議院予算委員会で鈴木善幸内閣が田中角栄の影響下にあったことを「直角内閣」とよばれたことにならい、野田内閣を「直勝内閣」と揶揄した。

経歴、人物ともに、エリート中のエリートです。早稲田大学卒業後、東京大学に学士入学しています。これは、やはり、将来官僚になることを考えて、官僚の学閥である東大に意図して、意識して、行ったということだと思います。ここで、今なら、東大大学院など行く人もいるのかもしれません。しかし、やはり、大学院ではなく、学士として行ったということは、やはり、学閥を相当意識してのことだと思います。やはり、以前このブログに書いたように、日本は、高学歴社会ではなく、大学格差社会だということだと思います。早稲田大学を卒業して、東大大学院では、あくまで、早稲田卒ということになり、学閥とはみなされないということだと思います。


さて、財務省次官の勇退の可能性があるということですが、これは、一体何を意味するのでしょうか?やはり、増税論議は、ご破算になるということでしょうか?これが確実になってきたため、勝氏も嫌気がさして勇退ということなのでしょうか?

それは、後で述べるものとして、まずは、野田佳彦内閣を主導するのは財務省であることは、これまでも示してきた通りですが、消費税を増税したい財務省の本心を今回はしっかりと紹介したいと思います。

まず紹介したい動画は、元財務省の官僚の高橋洋一氏の動画です。


高橋洋一氏は、小泉内閣、安倍内閣を支え、円の供給量を増やすことで、円高を緩和し、PB(プライマリー・バランス)を後一歩のところまで改善した功績を持っております。小泉政権の末期は、アメリカからの圧力によって円の供給量を削減したらしく、その後のリーマン・ショックもあり10年以上にも渡りデフレを脱却できていないのが現状です。


この動画の中で、大変興味深いのは、以下の点です。
① 財務省は財政再建など微塵たりとも考えていない。
② 税率のUPによる特例措置が最高の利権でそれだけが目的。
③ 財務省では税収増では無く税率UPで評価が決まる。
④ 今が税率UPの最高のタイミング
増税による税収減を東日本大震災を言い訳に出来る。
増税による税収減を欧州通貨危機を言い訳に出来る。
⑤ 円高を緩和するだけで財政は再建できてしまう。
よって財務省は円高対策を本気ではやらない。
無意味とされる為替介入だけは慣習でやる。
⑥ 円とドルの為替レートは(日本円の量÷米ドルの量)でほぼ決まる。
円のマネタリー・ベースの量=130兆円
米ドルのマネタリー・ベースの量=2兆ドル
→ よって為替レートの見込みは1ドル65円に収束する傾向。
→ 日本が70兆円の量的緩和をすればだいたい1ドル100円になる。
※ アメリカはリーマン・ショック後に通貨量を3倍に増やしているため、円高になるのは市場原理として当然。(ブログ管理人注:これは、中国も同じこと。さらに、日本は、尖閣問題があった後でも、中国の最大の経済援助国であり続けている)
⑦ 日銀引受は禁じ手でも何でも無く高橋洋一氏は毎年やっていた。
→ この対策により小泉政権下では1ドル120〜130円台の円安をキープ。
中国に利する経済・金融政策を続ける野田さんに満足のコキントウさん

そうして、高橋氏は、野田総理大臣も、谷垣総裁も、実は、勝次官に完全に取り込まれていて、この二人は、どちらも、増税推進派であり、増税ツインであると評しています。そうして、両方とも、勝氏にレクチャーされ、それを背景として、財政政策を考えているため、両方とも考えはほとんど同じなのだと言っています。表面づらでは、争っているようにしているのですが、結局は、これはできレースに過ぎないことは、以前のこのブログにも掲載したことがあります。


それは、そうとして、最近これに関しても大きな動きがあります。それは、輿石幹事長による、野田総理と小沢氏の会談です。

サイトでみつけた合成写真、右の人物は誰なんでしょう。安住財務大臣だったら最高でした。

消費増税関連法案をめぐり民主党内で対立が続く中、野田佳彦首相と、増税反対派を束ねる小沢一郎元代表が近く会談します。両者の歩み寄りは困難とみられますが、決裂を避けたい党執行部には、会談を1回で終わらせずに継続させる案が浮上しています。結果が法案採決の時期や野党の国会戦術に影響を与えるのは確実で、与野党ともに政局の分水嶺(れい)となる会談の行方を注視しています。



小沢氏からみれば、財政の健全化は必要だし、消費増税もやむなしの事態もあるでしょうが、それは次期総選挙で国民に問いかけてからでなければ、民主党が嘘つき政党だと云うことになるのが許せないわけです。その前に、死に物狂いで、国民との約束を果たすべく努力すべき時です。これから1年間は、増税などの“易きに流されず”政治家として汗をかけ、と云うことです。考えてみれば、判ることですが、現在の永田町で与野党通じて一番大きな派閥が小沢グループです。民主も自民も区別がつかなくなればなるほど、最大派閥の存在感は増すことになります。とても皮肉なことだが、そういうことです。

さて、この増税論議一体どうなるのでしょう。 今国会会期中は特例公債法案の問題もクリアしなければならないので、20日程度の会期延長を行い、消費増税法案は継続審議とする。これが一番すっきりしています。これが駄目であれば、かなり複雑にはなりますが、会期の大幅延長です。おそらく年末までに延ばされることになるでしょう。


しかしこの場合、野田氏が民主党代表で無くなる可能性もあるので、法案が胡散霧消と云うこともありえます。どちらの方法を選んでも、野田総理の運命は9月までの可能性が高いだけに、消費増税法案自体は潰れることでしょう。現時点で、谷垣自民の意向丸呑みの暴挙には、話し合い解散の暴挙も加わるので、野田自身が受け入れ難い地獄に嵌っています。仮に、話し合い解散を棚上げにしたとしても、自民党内がバラバラになり、纏まって法案賛成に回るとは限りません。民主党も同様です。消費増税法案が民自大連合で“否決”なんて悪夢さえ見える状況では、もう野田佳彦の選択肢は、継続審議か大幅会期延長の二つしかありません。代表選に落ちれば、“一兵卒”になるだけです。それは、自民党の谷垣総裁も同じことです。9月末に総裁選がせまっています。

こんなことを、予期して、増税は無理であることを悟ったからこそ、勝財務次官は、勇退をほのめかすようになったのでしょうか?私としては、そう思いたいです。それにしても、日銀総裁狙いとは、良いところに目をつけたものです。従来日銀総裁人事は、財務省プロパー、日銀プロパーが交代で、総裁の地位についていましたが、最近はこれも崩れて、日銀プロパーが続けて、総裁の地位についています。だから、この次は、財務省プロパーがなってもおかしくないです。それに、日銀法が改悪されてから、日銀の独立性が高くなったので、財務省はおろか、政府など関係なしに、日銀の行動を決めることができます。それに向けて、着々と準備をしているのだと思います。私は、そんなにうまくはいかないと思いますが、もし、それがうまくいったとしたら、勝さん、是非というより、かならず、日銀に金融緩和をさせて欲しいです。このまま、日銀が金融引き締めばかりやって、復興需要でただでさえ、円の需要が高まっているに日銀が増刷拒否の姿勢を崩さない限り、デフレ、円高基調はかわらず、結果として、中国を利するだけです。

いずれにせよ、デフレの最中には、積極財政、金融緩和をするのが、常道であり、増税するとか、金融引き締めをするなどと答えるようでは、センター試験すら合格できません。こんなことを、わかっていながら、省益のための増税を目指し、無理をして積極的に増税ツインにレクチャーし続けてきた勝さん、これだけでも疲れたことでしょう。さすがに、この期におよんで、政局の動きなどにも嫌気がさしてきたということなのかもしれません。野田氏も、谷垣氏も一平卒になる可能性が高いです。そうなれば、増税のためには、また、勝次官は、また最初からレクチャーをしなければなりません。あるいは、勝さんは、その次が誰になるのか、見越してるいるのかもしれません。誰になろうとも、おそらく、野田氏や谷垣氏のように、御しやすい人間でないことは確かだと思います。それが、反増税派だとしたら、そこまでいかなくても、積極増税派でないとすれば、どうなるのか?皆さんは、どう思われますか?



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2012年5月25日金曜日

太陽光発電は全体の3%!? 「脱原発」維持に向けて現実的な方策を模索し始めたドイツの厳しいエネルギー事情―【私の論評】「原子力の取捨云々」以前に、まず、現実的判断に基づくエネルギー論議をすべき!!

太陽光発電は全体の3%!? 「脱原発」維持に向けて現実的な方策を模索し始めたドイツの厳しいエネルギー事情


ドイツの環境大臣が交代した。。独自のエネルギー政策を模索中の日本は、過激で遠大なエネルギー転換に向かって突き進んでいるドイツを、絶対に視野から外せない。ただ、ドイツも暗中模索、いかにスムーズに再生可能エネルギーを伸ばしていくかという方策については、実際は、傍が思っているほど一枚岩ではない。そのジレンマが、環境大臣交代の1つの要因となったことは確かだ。

さてドイツは、脱原発を決めたは良いけれど、再生可能エネルギー計画は激しく滞っている。たとえば、ネックの1つは送電線設置の遅れ。風の吹く北ドイツにいくら風車を作っても、それを電力消費地区である中・南部へ運ぶ高圧送電線網がない。建設計画は山ほどあるが、そのほとんどは、まだ着手されていないどころか、建設許可さえ下りていない。したがって、今ある風車でさえ、風の強い日は容量オーバーになるので、部分的に止めている状態だ。

太陽光電気の買取り価格は、当然のことながら市場価格よりも高い。そうでないと、誰もパネルを付けようという気にならない。太陽光電力を市場価格より高く買い取ってくれるのは、国ではなく、電力会社だ(国にはそんな予算はないので、電力会社に押し付けた)。では、電力会社がどうやってその差額をひねり出すのかというと、いたって簡単、電気代に上乗せするだけ。つまり、私が電気を売って得る収入を、国民全員が負担してくれることになる。つまり、パネルがさらに増えれば、電気代はますます高くなっていく。


ドイツの電気がどれだけ高いかというと、家庭用も大型消費用も、すでにフランスのほぼ2倍近い。家庭なら節電して我慢するという方法があるが、企業のほうはそうもいかない。電気代が高騰すれば、倒産するか、国外に出るしかない。現在、日本が抱えている問題とまるで同じだ。

これだけ問題が山積みなのに、この1年、メディアはそれらを遠慮がちにしか報道しなかった。前環境大臣のロットゲン氏も、CDUであるにもかかわらず、緑の党と見まがうばかりの過激さで、2050年にはドイツの電力の80%を再生可能エネルギーにする、と主張してきた。過去、ドイツのエネルギー問題は、常に環境省と経済技術省の綱引きだったから、経済技術省には、ロットゲンの"頑張り過ぎ"に眉をしかめていた人も多かったに違いない。


しかし、去年の脱原発の決定は、竜巻のように全国民を巻き込み、ものすごい勢いで進んだので、空気は完全に環境省に味方した。メディアも、もろ手を挙げて脱原発を応援したという経緯があるので、未練がましいことは報道しにくかったのかもしれない。

だからこそ、これから"伝家の宝刀"アルトマイヤー氏が、バラ色でない部分を啓蒙するという困難な役回りを背負うのだろうと思っていたら、さっそく23日の夜のニュースで、エネルギー転換の厳しい現状が報道され始めた。すでに潮目は変わっている。

これからは、電力会社や産業界も意見を発信しやすくなるはずだ。環境省と経済技術省も、なるべく一丸となって、現実的、かつ具体的なエネルギー政策を模索していくだろう。今までのように、常に全会一致のような論議は、非現実的で、かえって不健康だった。賛否両論があってこそ、地に足の着いた、よい妥協点が見つけられるに違いない。

ドイツでも日本でも、エネルギー政策は危急の問題だ。国民の生活、産業の発展、そして環境に、直接的に関わってくる。だからこそ、ドイツの新しい環境大臣の舵切りがどのようなものになるのか、とても興味深い。私たちが参考にできることもあるだろう。というわけで、せいぜいドイツのエネルギー・ウォッチに精を出して、今後も耳よりな情報をお届けしたいと思っている。



【私の論評】「原子力の取捨云々」以前に、まず、現実的判断に基づくエネルギー論議をすべき!!


日本では、昨年の原発事故以来、次々と、原発が稼動を停止し、とうとう今月の泊原発で、日本の原発は全部稼動を停止しました。これをもって、脱原発派は、勢いづいています。しかし、今後の電力需給を考えたり、あるいは、現状のデフレ状況を回復するためには、さらなる電力需要の増大が見込まれます。にもかかわらず、政府は明確な方針を示そうとしません。


脱原発にするせよ、原発推進をするにしても、もっと、広範で、奥行きの深い調査と、情報開示と、将来のエネルギー政策をはっきりさせていくことが、重要な課題です。反原発派のように、単純にすべての原子炉を廃炉にせよなどという極端な論議は避けるべきです。


日本で、これを推進していく上で、ドイツの例はかなり参考になります。私は、ドイツ政府の掲げる脱原子力政策は、それが緑の党による急進的なものでなく、社会民主党主導のいくぶん穏やかなものであるとしても、やはり、非常に実現困難なものであるように思われます。


社会民主党サイドの主張するところの「再生可能エネルギーの導入」に異論を唱えるものではありませんが、それと「原子力からの撤退」は表裏一体をなさないと思います。再生可能エネルギーの開発はどの国でも積極的に行っています。日本においても、原子力開発を進めるあまり再生可能エネルギーの開発を阻害するというようなことはなく、各電力会社とメーカーにおいて、地域事情を考慮しながら、再生可能エネルギーの開発とコストダウンに努めています。


原子力の選択肢を捨て去らなくても再生可能エネルギーの開発は可能ですし、その逆もまた可です。結局のところ,ドイツの連立与党が本当に望むところはやはり「原子力利用からの撤退」そのものなのでしょう。しかしこの政策が国民が懸念するところの失業の増大、エネルギー安全保障不安、電力料金の上昇につながり、さらに温室効果ガスの排出規制が今後喫緊の課題となって各国政府に突きつけられてきたとき、やはりドイツといえども原子力の選択肢を捨て去ることはできないのではないかと私は考えます。そうして、上の記事では、原発推進は、否定しているものの、明らかに潮目が変わっていると評しています。


加えて、ドイツの原子力産業は、これまで世界の原子力平和利用の一翼を担い、さまざまな形で原子力平和利用技術とその成果物を供給してきています。今後も各国のユーザーサポーターとして、それらの技術改良、成果物の品質保証を行っていく必要があります。そもそもドイツはユーラトムの一員であり、ドイツ政府が好むと好まざるとに関わらず、現在の世界の原子力平和利用体制の中で重要な役割を負っています。与党内においても、将来の研究開発まで放棄してしまうか否かについては見解が分かれているようですが、世界の原子力平和利用技術の安全性、境適応性向上のために、ドイツには今後も原子力に関する研究開発を継続し、選択肢としての原子力を維持すべきです。


日本人の見るドイツ人像として,「環境(保護)意識が高い」という点が真っ先に挙げられると思います。今回の脱原子力政策もその延長線上に位置づけられ、報道されているようです。これらのドイツの状況に対し、多くは「理想的な社会への憧憬・羨望」を感じ、一部では「非現実的な理想論」と受け止められていることでしよう。しかしながら、実際のドイツ国民の行動は、単なる根拠のないユートピア願望によるものではない極めて冷徹かつ現実的な現状認識と打算の基に選択され、実践されていることに気づくべきです。緑の党主導の拙速な脱原子力政策が支持されていないことがその表れです。この思考・行動様式こそドイツからわれわれ日本人が学ぶべきことだと思います。日本においても是非「原子力の取捨云々」以前に、まず、現実的判断に基づくエネルギー論議をすべきであると思います。


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