朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授 |
検察側は起訴理由で、著書に「自発的な売春」「(日本)軍と同志的な関係」などの表現のほか、慰安婦を「軍の一員として愛国心を持ち、精神的、肉体的に軍に慰安を提供した」と記されていると指摘。これらが「虚偽の事実」であるとし、名誉毀損に当たると主張した。
これに対し朴氏側は、「自発的な売春」という表現は、慰安婦を「自発的売春」だったという主張を批判するための表現であり、本来の著者の意図が曲解されている、と反論。「公共の利益のために真実を記録したもの」と訴えた。
また、著書での「慰安婦」との表現は、集団としての慰安婦を指しており、「個人としての慰安婦を意味しておらず、名誉毀損の意図はない」と主張した。
さらに、(韓国の)メディアによる誤った報道を引用した資料が検察に提出され、著書を曲解した報道が、その後1年間続いていたことも問題視した。
朴氏は公判後、記者団の取材に応じ、元慰安婦の支援団体が「慰安婦問題は戦場の犯罪だ」と主張していることに対し、「日本による朝鮮半島の植民地支配の結果を書いたのが著書の基本的な概念だ」と指摘。さらに慰安婦問題の解決を模索する内容であることを強調した。
著者の意図が理解されず、話がかみ合っていないまま、告訴から在宅起訴、公判にまで来てしまった感は否めない。虚偽か事実の判断、名誉毀損の概念のとらえ方など、公判では、韓国司法の判断のあり方も問われている。
【私の論評】韓国で慰安婦ファンタジーが発祥する前の1990年代前に時計の針を戻せ(゚д゚)!
ブログ冒頭の記事の内容をはじめて読んだ方は、何が問題なのか、その背景がわからないと、何のことかわからないと思います。本日は、そのあたりを明らかにしようと思います
まずは、この著者は、慶応義塾大学を卒業後、早稲田大学院で博士課程を修了していることを掲載しておきます。そうして、この『帝国の慰安婦』は、日本で早稲田次ジャーナリズム大賞を受賞したことを掲載しておきます。
「石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」の授賞式が昨年、昨年12月10日10日、東京都内で行われました。その授与式では、元慰安婦の名誉を毀損(きそん)したとして韓国で在宅起訴された韓国世宗(セ・ジョン)大の朴裕河(パク・ユハ)教授の著書「帝国の慰安婦」(朝日新聞出版)が文化貢献部門で受賞していました。
受賞のしたときに、朴氏は「多くの人に問題を知ってもらいたいと考えた。(慰安婦の)支援者とこの問題を否定する人たち(の両方)に向けて書いたものだ」と話しています。
朴氏は、アジア太平洋地域に関する優れた出版物の著者に贈られる昨年の「アジア・太平洋賞」特別賞(主催・毎日新聞社、アジア調査会)にも選ばれています。朴氏はこの日、毎日新聞東京本社を訪れ、北村正任アジア調査会長から記念の盾を受け取りまし。同賞の授賞式は昨年11月に行われましたが、朴氏は体調不良で欠席していました。
受賞のしたときに、朴氏は「多くの人に問題を知ってもらいたいと考えた。(慰安婦の)支援者とこの問題を否定する人たち(の両方)に向けて書いたものだ」と話しています。
朴氏は、アジア太平洋地域に関する優れた出版物の著者に贈られる昨年の「アジア・太平洋賞」特別賞(主催・毎日新聞社、アジア調査会)にも選ばれています。朴氏はこの日、毎日新聞東京本社を訪れ、北村正任アジア調査会長から記念の盾を受け取りまし。同賞の授賞式は昨年11月に行われましたが、朴氏は体調不良で欠席していました。
帝国の慰安婦 ハングル語版の表紙 |
さて、この要約文を読んで私自身は、この内容そのものがすべて正しいとは思えませんが、内容を読んでいる限りでは、学術書の体裁はとれているし、それにこの要約には掲載されていませんが、元の書籍には引用元の書籍や、文献なども掲載されています。
ただし、この本は、レトリックによって、ファンタジーとはならないギリギリのところまで日本側に慰安婦問題での譲歩を求める方向で書かれています。また、当時日本が植民地支配していたのだから、日本に責任があるという方向で貫かれています。
韓国の歴史ファンタジーを示す韓国の歴史教科書の古地図
朝鮮がこのような版図を占めた時代は有史以来一度もない
私自身は、当時の時代背景を考えると、当時の世界では、日本であろうが日本以外の外国であろうが、あるいは植民地においてであろうが、民間人ではない、国家を代表す官憲がそれを職務として、あるいは上からの命令で、直接強制的に売春をさせたり、労働させたというのなら、明らかに犯罪ですが、そうではない場合には犯罪にはあたらないと考えています。
これは、慰安婦問題など複雑な問題を考えると、様々な見解があり、誰もが納得するとは思いませんが、古いモノクロ映画のDVDなど視聴すると、映画の本体に入る前、「現在の考え方からすると、この映画には不適切な表現も含んでいますが、当時の時代背景を考慮して、視聴していただくことを前提として当時のまま提供させていただきます」という趣旨のテロップが流れることがあります。
現在の世界では、許容されなくても、古い時代には許容されたということは、世の中にはいくらでも存在します。今の日本では売春そのものが非合法ですから、どのような状況であれ、慰安婦も非合法ということになりますが、当時は官憲が直接関与しなかった、売春は、許容されていたとみなすべきものと思います。
無論、当時でも民間人などが、売春を強要したとか、官憲であっても官憲の職務や上からの直接命令ではなく、個人の裁量で売春を強要した場合もあったと思いますが、それは個人の犯罪であり、国家の犯罪とはいえないです。
もし韓国でこの書籍の著者朴氏ような見解が主流となれば、慰安婦問題は解決に向かう可能性が高くなると思います。歴史を遡れば、韓国でも終戦直後は慰安婦の実態も周知のことでした。そのため1990年までは韓国で「慰安婦問題」と言えば「米軍慰安婦問題」のことでした。しかし、強制連行が1991年から捏造され、突然「日本軍慰安婦」が社会問題になりました。そして、これ以降は韓国内ではこの慰安婦問題に対する反論は許されない状況になっています。
そのためもあって、この『帝国の慰安婦』の著者朴氏は韓国で損害賠償や出版差し止めの訴訟を受けていますし、多くの人々のバッシングの対象となっています。韓国の裁判所は昨年2月に、この書籍の出版禁止の仮処分を出しています。
そうして、韓国の検察はこの本の内容を「客観的資料で記述は虚偽だと確認した」としています。韓国の検察の言う客観的資料とは、河野談話と国連のクワラスミ報告書のことを指しているようです。
この書籍には、現在の韓国における、慰安婦問題関して、不都合な記載もあります。過去の韓国の例ですと、このような本は事実上の最初発禁となり、著者が謝罪するパータンがほとんどでした。例えば、有害図書の指定を受けたりして流通できなくなったり、真実を述べた学者は暴行を受けたり謝罪させられ、沈黙を余儀なくされてきました。
しかし、今回は最近の日本の反韓感情の高まりや、韓国が未曾有の経済危機に見舞われており、外貨の流出が止まらず、頼みの綱は日韓通貨スワップ協定の再開であるという厳しい現実もあります。そのため、韓国政府の対日政策は慰安婦問題も含めて、やや矛先が鈍ってきています。そのため今までと同じパターンになるのか、不透明です。また日本でも、あの朝日新聞が今までの韓国内での同じような事件とは異なり、今回の件についてはまともに報道していますし著者を応援しています。
それどころか、「帝国の慰安婦」著者の在宅起訴が日本のリベラル派の分裂を招いたということも、IRONNAに掲載されています。興味のあるかたは、是非こちらもご覧になむさてください。
朴裕河氏は12月2日記者会見して、起訴に対する自分の立場を表明しています。その記事のリンクを以下に掲載します。
無論、当時でも民間人などが、売春を強要したとか、官憲であっても官憲の職務や上からの直接命令ではなく、個人の裁量で売春を強要した場合もあったと思いますが、それは個人の犯罪であり、国家の犯罪とはいえないです。
そのためもあって、この『帝国の慰安婦』の著者朴氏は韓国で損害賠償や出版差し止めの訴訟を受けていますし、多くの人々のバッシングの対象となっています。韓国の裁判所は昨年2月に、この書籍の出版禁止の仮処分を出しています。
そうして、韓国の検察はこの本の内容を「客観的資料で記述は虚偽だと確認した」としています。韓国の検察の言う客観的資料とは、河野談話と国連のクワラスミ報告書のことを指しているようです。
この書籍には、現在の韓国における、慰安婦問題関して、不都合な記載もあります。過去の韓国の例ですと、このような本は事実上の最初発禁となり、著者が謝罪するパータンがほとんどでした。例えば、有害図書の指定を受けたりして流通できなくなったり、真実を述べた学者は暴行を受けたり謝罪させられ、沈黙を余儀なくされてきました。
しかし、今回は最近の日本の反韓感情の高まりや、韓国が未曾有の経済危機に見舞われており、外貨の流出が止まらず、頼みの綱は日韓通貨スワップ協定の再開であるという厳しい現実もあります。そのため、韓国政府の対日政策は慰安婦問題も含めて、やや矛先が鈍ってきています。そのため今までと同じパターンになるのか、不透明です。また日本でも、あの朝日新聞が今までの韓国内での同じような事件とは異なり、今回の件についてはまともに報道していますし著者を応援しています。
それどころか、「帝国の慰安婦」著者の在宅起訴が日本のリベラル派の分裂を招いたということも、IRONNAに掲載されています。興味のあるかたは、是非こちらもご覧になむさてください。
朴裕河氏は12月2日記者会見して、起訴に対する自分の立場を表明しています。その記事のリンクを以下に掲載します。
【「帝国の慰安婦」在宅起訴】朴裕河教授の会見詳報 「検察の非人権的な起訴に強く抗議」 「元慰安婦を非難する本を書く理由がない」詳細は、この記事をご覧いただくもとして、以下に要約を掲載します。
韓国で(2013年に)発刊された『帝国の慰安婦』は日本に向けて慰安婦問題への関心を促し、問題から目をそらしたり、否定したりする人々と日本政府、(元慰安婦)支援者らの手法と考え方にどんな問題があるのかを分析するために書いたものだ。(中略)支援団体の主張は最初の「軍人が強制的に11歳の少女を連れていった」と言っていたときと、少しも変わっていなかった。私はそうした状況に疑問を抱き、支援団体の主張に問題がないかを検証してみようとした。私は、この朴氏の発言自体は、正しいものと思います。
韓国社会には「朴裕河の著作は虚偽」「慰安婦のおばあさんの名誉を毀損した」との認識が広がるようになった。原告側は特に「売春」と「同志的関係」という単語を問題視した。こうした考えは、「売春婦であれば被害者ではない」という考えに基づくものだ。このような職業に少女らが動員されやすいのは今日でも同じだが、年齢、売春とは関係なく、その苦痛は奴隷の苦痛とは異ならない。慰安婦を単なる売春婦だといって責任を否定する者や、売春婦ではないとし、「少女」のイメージに執着する者は、売春への激しい嫌悪と差別感情を持っている。「虚偽」だと否定する考えも同様といえる。重要なことは、女性らが国家の利益のために故郷から遠く離れた場所に移動させられ、苦痛の中で身体を毀損されたという事実だけだ。
私は著書で、日本に責任があると言っている。同じ戦地に動員した日本軍の朝鮮人に行った保障、生命と身体の毀損に対する保障制度を、日本人女性を含む貧しい女性らのためには作らなかった。これは近代国家の男性主義、家父長的な思考、売春差別によるものだと記した。これは近代国家のシステムの問題であり、こうした認識に立脚し謝罪と補償の必要があると述べた。日本で過分な評価を受けることになったことを、私はこうした考えが受け入れられた結果だと思っている。
そうして、この書籍は、日本語には翻訳されていますが、残念ながら未だ英語には、翻訳されていません。この書籍が、他の多く国々の言語に翻訳されて、多くの国の人々に読まれることになれば、慰安婦問題に関して、他国でも理解が深まるものと思います。
日本側としては、この書籍はあくまで韓国人の視点によって書かれたものであり、レトリックによって、ファンタジーとはらないギリギリのところまで日本側に慰安婦問題での譲歩を求める方向で書かれていること、当時日本が植民地支配していたのだから、日本に責任があるという方向で貫かれていることを主張すれば良いと思います。
そのほうが、かえって、日本の保守派の人が日本人の立場から、書いたものより、理解を得られ易いと思います。
とにかく、この書籍やその他の歴史的資料などによって、日本でも韓国でも、韓国における慰安婦ファンタジーが発祥する前の1990年代より前に時計の針を戻すことが、この問題の早期解決につながると思います。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
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