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2017年10月12日木曜日

連立政権で経済悪化のワケ 官僚主導で筋悪の政策実行、政治も弱体化する悪循環に―【私の論評】今は政権交代や連立政権を組むような時期ではない(゚д゚)!

連立政権で経済悪化のワケ 官僚主導で筋悪の政策実行、政治も弱体化する悪循環に

衆院選では、早くも選挙後の各党の組み合わせについての論議も出ているが、かつての細川護煕連立政権や、自社さ連立政権にはどのような特徴があったのだろうか。

 細川政権は、元熊本県知事の細川氏が第79代首相に任命され、日本新党、社会党、新生党、公明党、民社党、新党さきがけ、社会民主連合、民主改革連合の非自民・非共産の連立政権で、在職期間は1993年8月9日から94年4月28日までの263日だった。

細川政権
その後、細川連立政権を支えた党派が、羽田孜氏を第80代首相に任命し、羽田政権が誕生した。しかし、各党派が離脱し、94年4月28日から6月30日までの在職日数64日の短命政権だった。

羽田政権
引き続いて誕生した自社さ政権は、村山富市政権と橋本龍太郎政権からなり、94年6月30日から98年5月30日までの自民、社会、さきがけによる連立政権である。

 村山氏は第81代首相に任命され、94年6月30日から96年1月11日までの在職日数は561日だった。

村山富市政権
橋本氏は村山内閣の通産相を経て第82代首相に任命され、96年1月11日から98年7月30日までの在職日数932日の政権だ。第二次改造内閣の途中、社民党と新党さきがけは98年5月30日に連立与党を離脱した。

第二次橋本政権
これらの連立時代から、日本経済は失われた20年に落ち込んだ。政権がしっかりしていないと、官僚の間違った経済政策を改めることができない。典型的な例が、バブル崩壊以降の日銀による過度な金融引き締めや、97年4月からの消費増税だった。

前者については、政治の混乱の中、バブル期のマクロ経済パフォーマンスは悪くなかったのに、金融緩和が問題だと日銀官僚が勘違いし、バブル崩壊以降に過度な金融引き締めを継続した。これがデフレによる失われた20年の主たる原因になった。

 98年4月から改正日銀法が施行されたが、政争の具となったこともあり、中央銀行の独立性について「手段」と「目的」を峻別できなかった。世界の流れについて行けないまま、その後のインフレ目標の導入に日本は遅れを取ってしまった。

 後者については、自社さ政権での政治パワーが低下している村山政権において、当時の大蔵省主導で97年4月からの消費増税が決められた。デフレ期の消費増税は最悪の経済政策であり、デフレをさらに激化させてしまった。

 なお、2014年4月からの消費増税も、導入決定は民主党政権であり、不慣れな政権運営時という意味では、1997年4月からの消費増税と似ていた。

 連立政権は、政党間で共通する政策が少なく、政治面で推し進めるものが乏しいので、どうしても経済面では官僚主導になりやすい。そして、筋悪の政策が選ばれ、その結果悪い経済パフォーマンスになって、さらに政治が弱体化される悪循環になりがちだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】今は政権交代や連立政権を組むような時期ではない(゚д゚)!

ブログ冒頭では、細川政権あたりから日本の政権は、短命になったことが記されています、この流れは第二次安倍政権になってから、止まったように見えます。以下に歴代政権の在職期間の表を掲載します。


この表をみるとここしばらくは、小泉政権を除きすべてが短命です。そうして、今回の選挙で安倍政権が勝利し自民・公明の連立政権が継続することになれば、第二次安倍政権も外になりそうです。

さて、ブログ冒頭の高橋洋一氏の記事を補足すると、日銀がバブル潰しのために金融引き締め政策を行い、その結果1991年にバブルが崩壊しました。

細川政権が成立する前から日銀は金融引締めを行い、その後も金融引締め政策は続きました。

そうして、このような状態になってからしばくして1997年4月から消費税増税が行われました。消費税増税をしたときの政権は橋本政権ですが、橋本氏は総理大臣を辞任するときに、「消費税導入は失敗だった」として国民に詫ています。

そうして、日本経済は未だデフレから完璧に脱出しきっていないにもかかわらず、2014年4月から増税をしています。

一方、金融緩和は、2013年4月から実施し現在に至っています。

そうして、その結果経済はどうなったのか、以下に振り返っておきます。

まずは株価ですが、昨日11日の東京株式市場で、日経平均株価(225種)の終値は、前日比57円76銭高の2万881円27銭となり、1996年12月以来、約21年ぶりの高値水準をつけました。


約21年ぶりの高値となった日経平均株価の終値を示すボード(11日、東京都中央区で)

以下に高橋洋一氏作成のグラフを掲載します。


さて、リベラル・左翼の金融政策の理解では、株価を上げだけと言うかもしれません。しかし、このグラフをみていると、株価を上げたのは正しいが、株価と雇用に関係があることを忘れているようです。株価と半年先の就業者数は関係あります。もっともこれは見かけ上の相関で、実は金融政策が裏にあって、金融政策は株価にも雇用にも効くのです。株価のみに言及し雇用をいわないのは非常に奇異なことです。


雇用改善。選挙になると必ず雇用改善はアベノミクス(金融政策)ではなく「失業率改善は人口減少だから当然」などという出鱈目を語る識者もいますが、これは完璧な間違いです。

確かに高齢化・団塊世代の引退で働ける人が減るので、失業者の数も減少するし、労働市場の需給バランスが改善するのは、そのとおりです。

しかし、現状の失業率が3%台を下回るまでの失業率低下の主たる要因が、人口・働き手の減少であるというのは、誤解です。まず、15-64歳(現役世代)の人口は、1997年がピークで、それ以降毎年減少し続けています。具体的に言えば1998年以降、同人口は毎年平均で0.7%減少し続けています。

ところが、現役世代の人口が減り続ける中で、1990年代後半から失業率は大きく上昇、2000年代には5%台まで悪化しました。

つまり、現役世代の人口の減少幅より、雇用削減幅が大きかったため、失業率が上昇していたのです。そして、2010年代に失業率は低下に転じたましたが、2000年代までとは逆に、雇用が増え失業が減ったので、失業率が1994年以来の水準まで再び正常化したのです。

以上がやや長い目でみた、現役世代の人数と失業率の関係です。景気の変動による雇用者数の増減が、失業率の動きのかなりの部分を説明しており、人口動態の影響が小さいということです。

一方、現役世代の数は1998年から減り続けていますが、団塊世代の引退などでその減少ペースが2012年から年率1%の減少にまで「ペースアップ」しています。それが、2012年の失業率低下(改善)を後押しした部分は多少あります。ただ、2013年以降、4%を下回る水準まで低下した失業率の主たる要因は、アベノミクスが発動された、2013年からの景気回復で新規雇用が生まれたことに原因があります。

リーマンショックが起きた2008年から、民主党政権最後の年の2012年までの4年間で就業者数は129万人減少しました。

その後アベノミクス発動後の4年間で就業者数は185万人増えています。民主党政権下で減少し続けた就業者数が、アベノミクス発動による景気刺激政策で一転して増えたことは明確であす。一方、2013年以降の4年間で、失業者は80万人減っています。4年間での就業者数から失業者数を引けば分かる通り、2012年まで就職を諦めていた人たちに新たな雇用の場が、約100万人分創出されたのです。

実は、失業率だけをみると、民主党政権下の2011~12年にも失業率は低下しています。そのため、失業率の低下と金融緩和強化は関係ない、などと言う枝野氏のような論者もいます。ただ、2011~12年までの失業率低下と、金融緩和が発動された2013年以降の失業率低下は、その中身が全く異なることは明らかです。

デフレと総需要の不足下において、景気刺激的な金融緩和、財政政策が適切かつ十分行われたとすれば、経済成長率は高まり雇用が増えます。

失業率だけでなく就業者数の推移など関連指標を丹念にみれば、2013年からの労働市場の改善によって、新たな雇用が生まれ、その分家計所得全体が底上げされたことは否定できません。そうして歴史的な長期政権となっている安倍政権の支持率の高さを保っている最大の要因は、満点とはいえないものの、妥当な経済政策運営を続けているからです。

枝野氏は民主党政権時代と安倍政権時代で就業者数で変化があったことを認めず、図が間違っているとテレビで語っていました。私は「失業率改善は人口減少だから当然」ということを数量的に説明した資料は、現在に至るまで見たことはありません。もし証明できるものがあれば、是非見せていただきたいものです。

さて他にも安倍政権による成果はあります。それを以下に掲載します。


これだけ、具体的な成果を数字で出せた政権は、ここ20年では安倍政権だけです。どう考えても現政権は、経済に関してはここ20年では最も成果をあげているし、外交や安全保証でも高い水準で議論をし、実行している政権です。

安倍総理が、消費税10%になったときを前提として、諸費税の配分に言及していたことをもって、安倍総理は諸費税を10%にあげると判断して、安倍政権は消費税をあげると考えている人たちもいるようですが、この問題について判断するのは早計です。

私自身は、以前このブログで述べたように、これは消費税増税分のほとんどが、本当はありもしない国の借金の返済というかたちで、財務省が溜め込むので、それを批判したものと思います。

安倍総理は、今回の選挙では、消費税増税を争点にはしたくないのでしょう。北朝鮮の危機への対応を考えた場合、現在は財務省と対峙するようなことはせず、それは後に回すと判断していると思います。

そんなことより、上記でも述べたように、各党の金融緩和に対する姿勢をみるべきです。

今のところ、実績をあげている安倍総理の金融緩和に対する姿勢が最も良いものと判断されます。

一方、希望の党も、現状の金融政策スタンスを維持することに言及しています。ただ、そこに至るまでに紆余曲折がありました。

当初は、「金融・財政政策への過度の依存から脱する」とされていましたが、これは、素直に読めば、「現行の金融政策を転換させ、『出口政策』へ舵を切る」ことを意味します。そうして、緊縮財政をすることも意味します。

直近の「金融政策は現状維持」の公約が実現すれば良いですが、実際に希望の党が政権のキャスティングボードを握った場合、誰が首相になるのかがわからないような状況から、政策の信頼性がやはりいまひとつ不透明です。

北朝鮮の危機が顕在化しつつある現在、政権交代したり、選挙後他党と連立政権を組むなどということはすべきではありません。

そのようなことは、必ず失敗するということを、上に掲げた「歴代政権の在職期間の表」が如実に示していると思います。

政権交代や連立政権など組んで良い結果を招く可能性が高くなるのは、北朝鮮や中国の危機が遠のき、経済的にはデフレから完全脱却し経済がかなり良くなったときであって、今ではありません。

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2017年8月25日金曜日

北海道が「中国の省の1つに?」 中国資本が北海道を狙う理由=中国報道―【私の論評】父祖が開拓した国土を徒や疎かに扱うべきではない(゚д゚)!

北海道が「中国の省の1つに?」 中国資本が北海道を狙う理由=中国報道

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中国人にとって憧れの地でもある北海道
経済発展が続く中国では、人びとの購買意欲は止まるところを知らない。日本国内でも中国人投資家がマンションを購入するなどの事例は多く聞かれるが、中国メディアの今日頭条はこのほど、中国資本が北海道の不動産を購入していることを伝えつつ、「北海道が中国の省の1つになってしまうほど」の勢いだと伝えている。

 記事は、中国資本が北海道の自然の価値に目を付けていることについて、日本国内では「北海道はいずれ中国の北海省になってしまうのでは」と危惧する声があるとした。中国では「北海道」は映画のロケ地として使用されたことなどから、ブランドとして高い認知度を誇りる。また、年間を通じて観光資源が豊かという現実的な魅力もある。

 日本人だけでなく中国人にとっても北海道は「いつかは訪れたい観光地」であり、中国では北海道という言葉を商品に記載すれば売れるほど、「自然が豊かで、食べ物は安全で美味しい」というイメージが根付いている。

 記事は、中国資本が北海道の不動産や山林を購入していることに、日本では危機感を示す声があるとしながらも、「日本の不動産会社も買い手のいない土地を持て余すより、中国企業によって運用してもらうことを望んでいる」と主張。実際に中国企業が購入した温泉宿泊施設が日本の文化を体験したい富裕層の間で流行している例もあると主張し、中国資本が北海道の価値に目を付けたのは、中国における北海道人気に便乗し、利益を得るためだと論じた。

 農林水産省が2017年4月に発表した「外国資本による森林買収に関する調査の結果」によれば、2016年に外国資本が買収した日本の森林面積は202ヘクタールに及び、前年の約3倍になった。買収された森林の多くが北海道にあり、外国資本のうち8割が中国企業や中国資本だった。中国資本による買収に対し、日本では危惧の声があがっているが、購入の際に日本人の名前や架空の会社の名前を用いる中国企業が存在するために対策は難しいようだ。

【私の論評】父祖が開拓した国土を徒や疎かに扱うべきではない(゚д゚)!

北海道の土地の買い占めについては、このブログでも過去に掲載したことがあります。最近は、またその動きが顕著になっているので、本日はその話題について掲載します。

これについては、以前もこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
防衛施設周辺で外国資本の土地取得規制に向け調査可能に 自民が通常国会に法案提出へ―【私の論評】オホーツク海を支那原潜の聖域にさせるな(゚д゚)!
以下に長いですが、支那資本による買い占めの実体を引用します。
こちらは、北海道の札幌市です。北海道というと、近年起きている最も由々しき事態は、外国資本、とくに支那系資本による不動産の買収です。支那の領土をめぐる問題といえば、尖閣諸島沖の活動がマスコミで取り上げられるので、国民はそちらにぱかり目を奪われていますが、その間、北海道では支那人たちが着々と土地を取得し、実質的な侵食が確実に進んでいます。
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海外資本による水源地の買収状況
森林や水源地の買収については、やっと外国資本の買収を監視・制限する条例を北海道が制定しましたが、今も支那系資本の動きは止んでいません。支那と関係のある日本企業が買収しているケースや、支那企業が日本企業を買収し、そのまま所有権を引き継ぐケースもあり、実態把握が困難なのが実情んのです。

支那の土地買収問題はさらに厄介な方向に進んでいます。今、道内ではおもにバブル期にニーズも考えずに建設されたリゾート施設やゴルフ場が、次々と支那系資本に買収されているのです。 
具体的な例を上げると、2003年、594億円の負債を抱えて民事再生法の適用を受けたゴルフ場が、2011年に香港を本拠とする投資会社BOAOに買収されました。このコースは、元々、東京のマンション業者が開発したゴルフ場でしたが、そこが2003年に民事再生法を申請したため、オープンには至らず、休眠状態となっていました。その後、香港、支那の投資家が出資してこのコースとその周辺の計210ヘクタールを約30億円を投じて取得、クラブハウスの建て替えとコース改修など開発を進め、「一達国際プライベートゴルフクラブ」と改名し、2014年にオープンしました。
「一達国際プライベートゴルフクラブ」のコース
買収した投資会社の役員は、「ここに将来、支那の五輪強化選手用の施設を作る構想がある」と語ったといいます。五輪級の選手が、最適な環境を求めて自国外で調整を行うケースは少なくありません。日本の選手らも外国で強化合宿を行っています。しかし、だからといってこの発言を「問題なし」として看過するのは間違いです。 
なぜなら、相手があの全体主義国家の支那だからです。投資会社役員の発言は、この施設買収が単なる一民間企業の投資行動ではなく、支那共産党との強いパイプがあることを物語っています。 
BOAOの元理事には蒋暁松という人物がいます。支那・海南島のリゾートを運営する支那人実業家です。過去に彼は、和歌山県の那智勝浦・太地町にあり2003年に事実上破綻した大規模年金施設「グリーンピア南紀」の跡地開発の疑惑に絡み、名前が挙がったことがあります。グリーンピア南紀の跡地開発が、通常の手続きを経ず、不明朗なままBOAOが請け負うと決められたからです。
蒋暁松(左)
この決定には、和歌山選出の自民党国会議員で親支那派と言われる二階俊博氏の強い後押しがあったとも報じられました。北海道内で、支那系資本による明らかに不自然な不動産買収の実態が多々あるにもかかわらず、地元の政官界からほとんど懸念の声が上がらない背景には、こうした日本の中央で力をもつ政治家らが暗躍しているという事情もあるのです。
自民党幹事長 二階俊博氏
支那マネーが道内ゴルフ場の買収に意欲を見せているのは、増大している支那人観光客を対象にした、ゴルフをセットにした旅行プランの需要が高まると見ているようです。中には、金に糸目をつけずにマイ・ゴルフ場としてコースを探している富裕層もいるといいます。 
さらにもう一つ、支那が道内の森林を買っているのは水資源が目的ですが、勝手に川や沢から水を採取することはできないため、牧場やゴルフ場を取得して地下水をくみ上げようという狙いもあるようです。実際、地下水のくみ上げに関しては規制がなく、水脈を探し当てれば自由に水を確保することができるのです。 
また、世界的な食糧不足が確実にやってくるとして、道内で農業ができる土地を確保しておこうという思惑もあるようです。ゴルフ場を農業用地に転用する目的で取得しようというのです。我々はゴルフ場といったらゴルフ場の価値しかないと思っていますが、彼らは木や池があって整地されていて開墾の必要もない農業用地として適していると見ています。水と農業は、支那系資本が道内の土地を買収する大きな動機になっているのです。

さて、北海道ではこれ以外にも大きな問題があります。それは、自衛隊駐屯地の近隣の支那人による土地購入です。その事例をあげておきます。

千歳市では、2010年、約17棟の別荘が建設されましたが、購入したのはすべて支那人。住宅には不釣り合いなパラボナアンテナがいくつも設置されています。ここは、航空自衛隊の千歳基地、陸自の千歳・恵庭演習場から2、3キロメートルしか離れていないません。
パラボラアンテナが設置された別荘
上の写真は、2014年8月撮影したものです。場所は新千歳空港や陸上自衛隊・航空自衛隊の近くの北海道千歳市文京1丁目です。 
家のベランダではなく共用部に受信のためだと思われる大きなアンテナが設置されているのが4つ程確認できました。車庫は見当たりませんでした。 
またどのような用途かはわかりませんが、窓に外からは電気が点いているか確認しづらく見えるフィルムが標準装備されていました。 
登記情報を調べたところ17棟中16は支那人の所有でした。残りの1つはニトリ家具の取締役の名前で所有されていました。ただそこの表札の名前は、姓はニトリの取締役でしたが名は支那人の様な名でした。 
岩内町(いわないちょう)では、泊原発の原子炉3基が目視できる高台に支那人が別荘を購入しているといいます。ここへは、札幌から車で3時間近くかかります。こんなところに、わざわざ別荘を買う理由は、一体何なのでしょう。 
倶知安町(くっちゃんちょう)自衛隊駐屯地から3キロメートル以内に外資が所有する土地が3件、トータル109ヘクタールあります。そのうちのひとつは香港資本のものですが、買収から8年近くたってもそのままです。 
北海道・俱知安町で売りに出されれている山林
こうした支那人による、日本国内の土地の所有に関しては、常に大きな危険が伴っています。

多くのみなさまがすでにご存知の通り、2010年7月に支那共産党政府が成立させ、施行した国家総動員法(国防総動員法)は、同国の国防に関わる有事にいたった場合に、国内外の支那(China)国籍者の財産の接収(没収)、同国籍者の徴兵(国内・在外を問わない同国籍者の徴兵(兵員化)と、および、同国内での外国資本の没収まで含まれています。

何故、このような法律を性急なまでに施行したのでしょうか。その目的は、支那共産党政府がごく近い将来に有事(および戦争)の発生を想定してのことで、たとえば、対日政策の上では、侵攻による沖縄県尖閣諸島、さらには沖縄本島の収奪・領土化とそのための有事を視野に入れてのことであろうことは疑いの余地も有りません。もとより、沖縄の領土化は日本本土を次の視野に入れてのことで、日本の属国化、ひいては「日本自治区化」を想定していることでしょう。 
注目すべきは、在日支那国籍者もこの法律の動員対象となっていることです。登録されている同国籍者だけでも「687,156人(2010年12月末時点の統計)に上り、その他“観光”などで一時的に渡航して来ている者や15万人を超えたとされる同国の留学生も、「有事」発生時点での動員対象になります。さらに、後者の一時的渡航者、留学生の中から絶えない「法律上は日本に存在していない」はずの不法残留(オーバーステイ)者や、さらには、数値ではその掌握が測りかねる不法滞在者(密航者)もその例外ではありません。

さらに、民間偽装での入国の末に偽装帰化した“元支那国籍者”(その正体は人民解放軍の民間偽装の兵員であったり、対日工作員であったりとの指摘も絶えない)要員で、実質的に支那共産党に忠誠を誓っている者も、いざ同法が適用となる際は上記に準ずることになるでしょう。

結果、総動員法のもとで兵員化し得る人員数では、トータルで百万人を超える可能性も否定できません。高齢層や幼年層、亡命者の数を差し引いたとしても、相当の「兵力」になるはずで、支那本国が擁する二百万人を超える人民解放軍に実質合流することになります。 
これは、支那共産党政府のスイッチ「ON」一つで、それまでの“文化交流”や“経済交流”“観光”などの名目下で、巧みなまでに日本に埋め込まれて来た時限装置が一気に同時多発的に爆発することを認識すべきです。その時には、自ずと支那人の所有する日本国内の土地建物は、日本攻略の前進基地になることはいうまでもありません。

北海道は、自衛隊を削減する動きもあります。尖閣、沖縄を含む南西諸島付近には支那艦船が出没したり、支那航空機が出没したりするので、それに対する対抗措置として、この方面での自衛隊を強化するという意味があるのでしょうが、北海道の現状をみれば、これはあまりに無防備です。
このような実体を把握するため、産経新聞の連載「異聞 北の大地」(産経ニュースでは「北海道が危ない」で掲載)の筆者、宮本雅史編集委員が案内役として同行し、外国資本に買収された北海道の森林や水源地などをめぐる特別ツアー(産経新聞社主催)が7月23、24の両日開催されました。

8市町村を中型バスで走破し、2日間の総移動距離は約900キロに達した。住宅地、ゴルフ場跡地、大学、山林など10カ所以上を訪ね歩き、外資による「国土侵食」が加速している事実を確認しました。

ツアーは記事と連動した新しい試み。募集期間は実質20日間と短かったのですが、最終的に計20人が応募。定員を満たし、出席率は100%でしたた。

年齢層は30~70代と幅広く、職業も、自営業、公務員、地方紙社長、住職、タクシー運転手、主婦などさまざまでした。国会議員も「個人」で申し込み、山谷えり子元拉致問題・領土問題担当相、山田宏参院議員が駆けつけました。男女の内訳は男性13人、女性7人でした。

この詳細については、産経新聞に掲載されています。その記事のリンクを以下に掲載します。詳細については、この記事をご覧になって下さい。
【北海道が危ない・特別編】外資の「国土侵食」が加速 “中国人自治区”誕生の可能性も「武器を持たない戦争を仕掛けられている」
以下に、このツアーの日程などを示した、地図を掲載します。


以下に実際にこのツアーに参加した、山田宏参議院議員の参加体験談の動画を掲載させていただきます。



このような危機的状況にあるのですが、では政府や北海道はこれに対して何かをしていたのかを調べていましだか、他にとんでもなことがわかりました。

北海道議会議員の小野寺まさる氏が本日以下のようなツイートをしていました。
このようなことを実施しようとして、計画をしていた国交省や北海道開発局は一体何を考えているのでしょうか。全く危機感がありません。

さて、このような中国資本の北海道の土地の買い占めに対して、日本は何もできないのでしょうか。

実は、日本にもこれに対応するための法律は、上の山田宏参議院議員の動画にもでてくる法律があります。以下にこの法律の概要を掲載します。

日本には、この「外国人土地法」があります。ただし、GHQによりこの法律の細則が削除されてしまったので、事実上、施行できない法律になっています。 この法律、かなり強力です復活させるべきです。

しかし、これで問題のすべてが、解決するわけではありません。根底には、さらに深い闇があるのです。

こうした森・水・土地をめぐる動きの根底にある問題は何なのでしょうか。「外資の森林買収」という事象を契機に我々が考えるべき根本課題は何なのでしょうか。

2011年11月の北海道北部。林道さえ入っていない奥地の天然林200ヘクタールを求め、不動産関係者が現地を訪れました。

「この辺鄙な地を選んだのは、水源地の売買規制が始まった道央・道南を避けるためだ。不在村地主の山を中心に購入したい」

仲介したこの業者は、道央の山を中国資本に売却した実績を持っていました。

狙われた山はかつて70数戸の集落があったのですが、1962(昭和37)年の台風災害で全戸離村し、以来、無人になっている奥山でした。林業が成り立つ場所ではありません。同行した関係者が、目的不明の買収話を不審に思って役場に連絡したことにより、その地は地元篤志家が私財を投じて購入することで決着しました。

仮に、現地視察に同行した関係者が役場に情報を伝えなければ、どうなっていたでしょうか。恐らくこの無人の土地は、役場も地元住民も知らない間に、仲介者 を通じて売却され、将来的に役場は所有者情報を追いきれなくなっていた可能性が高いです。無人の奥山が知らぬ間に国際商品になりかけていた事実に衝撃を受けて、役場はこの4月から不在地主所有の森林についての実態把握に乗り出しましたた。

なぜ役場が土地所有の実態を正確に把握できないのでしょうか。そこには、この国の特異性があります。

日本の土地制度は、
(1)地籍調査(一筆ごとの面積、境界、所有者などの確定)が未だ50%しか完了していない 
(2)不動産登記簿の仕組みが旧態依然で、土地売買届出などの捕捉率も不明 
(3)農地以外の売買規制はなく、利用規制も緩く、国境離島、防衛施設周辺など、安全保障上重要なエリアの土地売買・利用にかかる法整備も不十分である一方、 
(4)土地は占有者のもので「時効取得」(民法第162条)もある*2。 
(5)土地所有権(私権)が現象的には行政に対抗し得るほど強い*3。
という点に特徴があります。

「土地は公のもの」という理解が社会の基底にある先進諸外国では類を見ないものです。中でも(2)における行政基盤、行政精度の問題は大きいです。

現在、我が国の土地情報は不動産登記簿(法務省)のほか、土地売買届出(国土交通省)、固定資産課税台帳(総務省)、外為法に基づく取引報告(財務省)、さらに森林調査簿(林野庁)や農地基本台帳(農林水産省)など、目的別に作成・管理されています。しかし、その内容や精度はばらばらで、国土の所有・利用についての情報を国が一元的に把握できるシステムは整っていません。

通常、土地を相続すれば登記簿の名義変更を行うが、変更手続きのコストの方が高くつくケース*4では、差し迫った必要性がなければ元の名義のまま放置されることも少なくないです。そもそも不動産登記(権利登記)は義務ではなく、登記後に転居した場合の住所変更も通知義務はありません。

国土利用計画法による届出情報も万全ではありません。売買契約締結後、2週間以内に届出することを義務づけているのですが、実際の取引現場での認識は低いです。国はその全国情報を毎年集計し公表しているものの、届出の捕捉率は把握できていません。この届出業務が自治体の仕事(自治事務)だからです。

国土利用計画法の体系
海外からの投資という面で見ると、外資による投機的な土地買収は全国で約3700ヘクタール(2007年度~2010年度)です*5。ただ、外為 法で規定されたこの報告ルールも、その捕捉率は不明です。しかも外為法の体系では、非居住者(外国に住む人)が他の非居住者から不動産を取得した場合は、報 告義務の対象外です(外国為替の取引等に関する省令第5条第2項10)。

国交省・農水省は外資による森林買収情報を集めており、2010年までに全国で約800ヘクタールが買収されたと公表しました。定義がそれぞれ異なるため、数値は一致しないのですが、北海道は独自調査を進めており、道内で57件、1039ヘクタールが外資に買収されたと公表していました。今後、こうした物件がさらに外資へ転売 された場合、所有者情報は追えなくなるでしょう。

日本では国土の所有実態を行政が把握しきれないのです。「外資の森林買収」で露呈した根本問題はここにあります。

固定資産税の不納欠損処理全国で過疎化が進みゆく中、今後は土地所有者が村外、県外、さらに国外在住というケースも増えていくでしょう。鳥根県の旧匹見町(人口約1400人)では、固定資産税の納税義務者の所在が全国26都府県にわたっています*6。このうち、林地の約7%(面積比率)、農地の約3%(同)は納税義務者の居所が不明と見られます。かつては当たり前だった「土地所有者=在村住民=管理者」や「納税義務者=在村住民」という図式が成り立たなくなってきています。

固定資産課税台帳は登記簿情報を元に更新されていくのですが、前述のとおり、その登記簿が十分ではありません。所有権者の転居や金融商品としてグローバル化していくことを想定した設計にもなっていません。制度にひずみが出はじめています。

不思議なのは、こうした時代の変化と制度上の問題があるにもかかわらず、固定資産税の徴税が表立って大きな問題にならないことです。総務省によると固定資 産税を含む市町村税の徴税率は93.3%(2010年度)。固定資産税は市町村税収の43.7%(同)を占めるるのですが、土地所有者の不在化、不明化によって、 課税・徴税に支障が出ていないのでしょうか。

探っていくと、徴税率の高さの背景には、実は「不納欠損処理」という数字のマジックがあることがわかります。地方税法では、所有者の居所不明などで徴税ができなくなった場合、徴税が無理だとわかった時点での即時欠損処理(第15条の7第5項)や5年の時効(第18条)などによって消滅させる仕組みがあります。本来なら滞納繰越額は毎年雪だるま式に膨らみ続けるはずですが、この不納欠損処理によって滞納事案が「消滅」していくのです。つまり、徴税率計算の際の分母(課税対象)から滞納事案の大部分を消すことで、計算上の高い徴税率を保っているのです。

市町村税総額の中の「不納欠損処理」は、全国で1103億円(2010年度)。全体の0.5%程度で、一見少ないようにも見えます。だが、徴税すべき対象から外した「1年間」の額がそれです。固定資産税は累積していきます。税がとれずに債権放棄した額は、いわば再生産されていく負債です。

加速していく土地所有者の不明化は納税義務者の不明化でもあるのです。不納欠損処理によって、徴税不可能な事案を「消滅」させることで、その問題もまた表面上見えなくしているのです。一見高い徴税率の陰で、土地所有者の不明化により、地方財源の重要な柱である固定資産税の税収が漸減していく恐れがあります。

行政基盤や行政精度の劣化を示す事象として「消えた年金」「消えた高齢者」が従来から大きな問題になっていましたが、「消えた土地所有者」は、それらに続く可能性があります。

日本では団塊の世代が相続する時代を迎えています。資産価値が低く管理が難しい土地は、子供たちから敬遠されます。子供に負担をかけまいと、「相続の前に土地を手放したい」「買ってくれるなら誰でもいい」と苦渋の思いで仲介ブローカーに売却し、その後どう転売されたか、地元では誰も知らないという事例が、今後じわじわと増えていくでしょう。国境の離島や奥山の水源地など、安全保障や国土資源保全上、重要でありながら、人の目や手入れの行き届かない地域が増加していく恐れもあります*7。

グローバル化時代の開かれた経済活動の中、国レベル、自治体レベルそれぞれにおいて、土地情報の風通しをよくしていくルールを早急に整える必要があります。

国レベルでは、まず安全保障の観点から国が「重要国土」(防衛施設周辺、国境離島、空港・港湾、水源地など)の指定を行い、対象地域の所有実態の調査や、売買・利用にかかる法整備を行うことです。長崎県五島市は、福江港沖の無人島が不動産会社のホームページで売りに出された問題をきっかけに、市内全52の無人島について所有状況の確認作業を行い、2011年12月、結果を公表しました。

国は「重要国土」について、こうした基礎調査を進め、一定の売買・利用規制を講ずるべきです。国益上、とくに金融商品とすべきでない土地については、国有化や公有化のための財政措置も検討すべきです*8。

また、民間のインターネット入札などを利用した国公有地の売却が進められていますが、日本の土地法制の特異性を再認識する必要があります。収入確保のための拙速な国有地売却など、顔の見えないインターネット入札を無差別に進めていくことには、慎重であるべきです。

自治体レベルでは、上記の「重要国土」に準じた保全対象地域(環境、水源、生態系、景観、文化財など)を指定し、所有実態調査と条例による売買・利用ルールの整備を図っていくことが必要です。

昨今、「当県(当市)では外資による買収事例は確認されておらず、今のところ特段の措置をとる予定はない」という自治体が少なくありません。しかし、行政が知らないだけではないでしょうか。土地売買・所有の実態を行政が十分に把握できていないことこそが問題なのです。

土地所有者の不在化、不明化の問題は、固定資産税の徴税のみならず、防災・治安、地域づくりのための合意形成、公共事業のための用地取得など、日常の 様々な活動に問題が波及していきます。北海道のある自治体は、外資が所有する水源地2カ所を公有化するため、長期にわたって交渉を行っていましたが、未だ決着していません。地域の「守るべきところ」「守るべきこと」を明確化し、問題を未然に防ぐことが何より重要です。

諸外国を見ると、欧米では厳格な利用規制などによって個人の土地所有権に一定の制約を課しています。ドイツのB-planが最もわかりやすいです。英国も土地 所有者は保有権(hold)は持つものの、それは土地利用権に近く最終処分権までは持ちません。フランスでは公的機関による強い先買権が存在します。

海外からの投資という観点では、米国では農業外国投資開示法(1978年制定)や外国投資国家安全保障法(2007年制定)など、国の重要なインフラや 基幹産業に対する投資について、政府がいつでも情報把握や公的介入ができる制度を整えています。オーストラリア、ニュージーランドを含めた近隣アジア太平洋14カ国において、土地売買における外資規制が皆無なのは日本だけです。

日本でも、たとえば不動産登記を義務付け、登記の際にはマイナンバーも登録するように仕組みを変えるべきです。一方で、戸籍とマイナンバーを連動させる是非について法務省の「戸籍制度に関する研究会」で検討が進んでいます。マイナンバーによって戸籍と不動産登記が連結されれば持ち主や相続人の特定が容易になります。マイナンバーというツールを上手に活用していくように政治はリーダシップを発揮し、不動産登記の改革につなげてほしいです。

マイナンバーにより戸籍と不動産登記を連結すへき

土地とは、暮らしの土台であり、生産基盤であり、国の主権を行使すべき国土そのものです。経済のグローバル化と地域の高齢化・人口減少が同時進行する時代だからこそ、開かれた経済活動の前提として国内法制度をしっかりと整え、「守るべきところは守る」ことが不可欠です。

土地所有者の不明化対策に乗り出し、制度の見直しと底上げを図ることが急務です。そうして、忘れてならないのは、現在の土地の集合である国土は私達の父祖が長い間かけて開拓してきたものであり、徒や疎かに扱うべきものではないということを私達自身が再度認識すべきです。
*2 民法第162条は、20年間、所有の意思をもって平穏かつ公然に他人の物を占有することによって(占有を始めた時に善意・無過失であった場合は10年で)、所有権を時効により取得したと主張できると定めている。 
*3 首都圏の外環道(東京外かく環状道路)は、計画樹立以来40年以上経過しているが、未だ一部の地権者の合意が得られず完成していない。成田空港も、地権者の合意が得られず、滑走路が1本のままである。 
*4 山林価格は実勢で1ヘクタール20万円以下になるケースも少なくない。評価額が免税点30万円に届かなければ固定資産税も請求されないため、山林所有者の所有意識は弱まる一方だ。 
*5 外為法に基づく非居住者による本邦不動産の取得に関する報告実績(財務省資料、2011年2月)。 
*6 島根県中山間地域研究センター「中山間地域の現状・課題と今後の展開戦略(抄)」(2006年)。国土交通省は、森林所有者数約324万人のうち、所在の把握が難しい所有者を約16万人(約5%)と推計している(国土交通省「農地・森林の不在村所有者に対するインターネットアンケート調査結果概要」2012年)。 
*7 国土交通省は、日本の国土のうち、人が居住する地域は全体の約48%、1800万ヘクタール(2010年)だが、2050年には国土の約4割、約1400万ヘクタールまで減少すると予想している(国土交通省国土計画局「国土の長期展望に向けた方 向性について(2010年12月)」)。 
*8 東京財団「国土資源保全プロジェクト」提言書
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2017年7月14日金曜日

【炎上】テレビ朝日が蓮舫の「差別主義者、排外主義者」発言をカットして放送。不自然なVTRに―【私の論評】情報源が新聞・テレビだけの人は事実と情報操作を取り違える(゚д゚)!

【炎上】テレビ朝日が蓮舫の「差別主義者、排外主義者」発言をカットして放送。不自然なVTRに

腹BLACK 2017年7月14日

マスコミは安倍総理の「こんな人たちに負けるわけにはいかない」発言は散々偏向報道したくせに、民進党・蓮舫代表には忖度するようだ。

テレビ朝日の不自然な放送。

世間で最も注目されている部分が編集でカットされている。蓮舫は記者からの質問に対して次のように回答していた。

※太字の部分はテレビ朝日がカットした部分

蓮舫「我が国におきましては、戸籍というのは優れて個人のプライバシーに属するものであり、これまで私も言ってきましたけれども、積極的にあるいは差別主義者、排外主義者の方たちに言われてそれを公開するようなことが絶対にあってはいけないと今なお思っています」

ひとつなぎの発言であるため、なにも編集を加える必要はないはずなのに、テレビ朝日は蓮舫代表に気を配り、問題発言をあえて放送しなかった。

netgeek編集部の解説入り動画。

途中でシーンが飛んでいるので映像が継ぎ接ぎでつくられていることがはっきりと分かる。会見で蓮舫代表は確かに戸籍謄本の公開を求める国民を「差別主義者、排外主義者」と呼んでいた。証拠動画は以下の記事に残っている。

参考:【速報】蓮舫「戸籍謄本を公開するなんて言ってませ~ん!残念でした~!」

テレビ朝日は加計学園問題の決定的な証言もきちんと放送しなかった。加戸前知事の発言を16分13秒中に27秒しか使わなかったのは不自然だ。△マークの中で最も×に近い。

加計学園問題に関する参考人招致における各メディアの加戸愛媛県知事の発言の取り上げ方



今回の蓮舫代表の発言カットにより、皮肉にも加戸前知事が言った「YouTubeだけが事件の真実を表していた」という趣旨の発言と同じ結果になった。マスコミは結論ありきで情報操作を行い、国民を洗脳しようとしている。大げさな表現に聞こえるかもしれないが、森友学園、加計学園という2連続の冤罪で安倍内閣の支持率が急落したのを見ればマスメディアの影響は大きいと実感させられる。

テレビしか見ない人は騙されるに違いない。



テレビ朝日の放送では、蓮舫代表が会見でいかにも正論を言っているかのような雰囲気がつくられていた。肝心の「差別主義者、排外主義者」発言をなぜカットしたのか正当な理由を説明することはできないはずだ。

マスコミはなぜか森友学園問題での辻元清美の疑惑も、加計学園での玉木雄一郎議員の獣医師会との癒着も全然放送しない。おかしいことはおかしいと声を上げていきたい。

【私の論評】情報源が新聞・テレビだけの人は事実と情報操作を取り違える(゚д゚)!

上の情報操作をされたテレビ朝日のVTRの元の動画(蓮舫代表定例会見)を以下に掲載します。



蓮舫代表の「差別主義者、排外主義者」という表現は、昨日もこのブログで主張したように、蓮舫代表が戸籍謄本などの資料を公開すべき考える国民のことを指しているとしかとりようがありません。

公開しなくても良いと考える国民も存在することでしょう。しかし、公開すべきと考える人も多いはずであって、しかもそれは疑惑を払拭する手段としてはもっともわかりやすいものであると考えられます。

こういう国民を「差別主義者、排外主義者」とレッテルを貼っているわけです。これをテレビ朝日は、カットしているわけです。この部分は確かにかなり重要な部分です。

これは、テレビ朝日がこのようにあまりにも不自然な情報操作をするので、目立ちますが、上の「加計学園問題に関する参考人招致における各メディアの加戸愛媛県知事の発言の取り上げ方」の表をみてもわかるように、新聞でも、テレビでも不自然な情報操作をしているところかあります。

このような不自然な情報操作は、無論今に始まったことではないですし、戦後急にそうなったということもありません。



これは、戦前とまったく同じ構造で、リベラル・左派系の識者とマスコミの官僚依存・デフレ体質での政権攻撃は、日本社会の伝統芸と言って良いくらい、くりかえされてきたことです。これは、戦前も今でも驚くほど類似しています。ただ、当時と現代とでは、テクノロジーが発展して、現在ではテレビがあることと、ネットがあるという違いがあるというくらいなものです。

そうして、このような戦前の状況に対して、現在ではネットがあるので戦前の過ちは繰り返されないだろうという人々もいますが、それも心許ない状況です。

確かに、戦前はネットは存在していませんでした。しかし、それに変わるものとして、いくつかの小新聞がありました。しかし、この小新聞の多くは確かにまともな報道をしていたものも多数あったのですが、あまりにも弱小でした。

これに対して大新聞は、戦前には戦争を煽るような報道をしていたにもかかわらず、敗戦による決定的破綻以降は被害者面をしています。今回の安倍政権破壊キャンペーンは一体どうなるのでしょうか。

マスメディアの一角を担う新聞が、日刊新聞として発刊されだしたのが1870年(明治3年)からです。

当初、明治政府は、新聞の発行を奨励していたのですが、征韓論や民権論の流布をみて、政府への批判を抑えるために、明治8年、名誉毀損法や新聞条例を制定、そして罰則規定を設け、さらに発行禁止・停止処分を行いました。新聞は、猛烈な政府攻撃を行ったのですが、政府は、記者を禁固、禁獄処分にしました。

政府批判を繰り返す「大新聞(おおしんぶん)」といわれた政論新聞や、反骨ジャーナリストによる「独立新聞」は、政府の度重なる言論弾圧によって次々と抹殺されてしまいました。代わりに生き残ったのが「小新聞(こしんぶん)」といわれる商業新聞です。これは、一般庶民や婦人女子を対象にした娯楽本位のものでした。 朝日新聞 や読売新聞など、戦前・戦中を生き延び現存する大手新聞社の出自のほとんどがこの「小新聞」です。

また、毎日新聞は福地源一郎の「東京日日新聞」を淵源とします。これは明治政府の官報という性格のものでした。ちなみに福地は、明治維新前は幕府側に付き、維新後は薩長の明治政府に寝返った人物で有名です。

現存する大手新聞社の成り立ちは、娯楽本位の商業新聞か政府の公報(言いなり)機関だったのです。

さて、もともとは「小新聞」だった、新聞社のうち朝日新聞や、毎日新聞のように大新聞に成長したものもありました。

これら大新聞が、戦前には戦争を賛美しだしたのです。特に朝日新聞のそれは、酷くまさに戦犯といっても良いくらいの有様でした。しかし、マスコミが戦争を賛美するのはこのときが始めてではありませんでした。

その兆候は明治後期の日露戦争時からありました。戦争に消極的だった政府を煽って戦火を拡大させたのは、マスコミと言われています。戦中には「神風が吹いた」などと吹聴しながら、戦後には簡単な自己反省・批判を紙面に掲載しました。マスコミがある出来事や人物を煽ったり、持ち上げたりして、しまいに突き落とすやり方は今も昔も変わりません。

特に朝日新聞社は、満州事変が始まると戦争推進派の評論家などを動員し全国で講演会や戦地報告会を多数開催しました。またテレビ以前の映像メディアとして「ニュース映画」というものがあったのですが、朝日のカメラマンが現地で撮影してきた事変のニュース映画も全国で多数公開されました。

戦中のニュース映画

昔は普通の映画館に隣接して全国各地に「ニュース映画専門館」があったことを、団塊の世代ならかろうじて覚えているでしょう。もちろん、これらの朝日のキャンペーンは、この戦争が正義の戦いであるから、国民は軍部の方針を支持するように訴えたものです。
 
それだけではまだ不充分だと朝日は戦意高揚のための「国民歌謡」の歌詞を全国から公募しました。しかし応募作の中には朝日の意に沿うような作品がなかったのでしょう。結局朝日新聞記者の作品を当選作としプロの作曲家に作曲を依頼し完成したのが『満州行進曲』です。これは大ヒットし親しみやすい曲調からお座敷などでも盛んに歌われました。残念ながら、戦後作られた「反戦映画」にはこうしたシーンはほとんど出てきません。


当時、世の中には新聞を読まない人、ニュース映画を見ることができない人もたくさんいたのですが、そういう人々にこの歌は「戦争することが正しい」と教えました。その結果日本に「満州を維持することが絶対の正義である」という強固な世論が形成されまし。

軍部がいかに宣伝に努めたところでそんなことは不可能です。やはり、「広報のプロ」である朝日が徹底的なキャンペーンを行なったからこそ、そうした世論が結成されたのです。それゆえ軍部は議会を無視して突っ走るなどの「横暴」を貫くことができたし、東條(英機)首相も「英霊に申し訳ないから撤兵できない」と、天皇を頂点とする和平派の理性的な判断を突っぱねることができたのです。
 
新聞が、特に朝日が軍部以上の「戦犯」であるという意味がこれでおわかりでしょう。

朝日新聞社にとって極めて幸いなことに、戦後の極東軍事裁判(東京裁判)によって東條らは「A級戦犯」とされましたが朝日にはそれほどの「お咎め」はありませんでした。そこで朝日は「A級戦犯である極悪人東條英機らに弾圧されたわれわれも被害者である」という世論作りをこっそりと始めたのです。

たとえばその手口として「反戦映画」に「新聞社も被害者」というニュアンスを盛り込むというのがあります。「よく言うよ」とはこのことですが、特に団塊の世代の読者たちはずっと騙され続けてきたようです。いやひょっとして、今も騙されている人がいるのではないか。身近にそういう人がいたら、是非この一文を読ませてあげてください。

そして、戦後の大新聞はかなり画一的になってしまいました。なぜ日本の新聞がかくも画一的になったかといえば、その原因は戦時体制に遡ります。

近代日本における新聞の普及に一番役立ったのは戦争でした。特に日露戦争では朝日と毎日が、地方新聞の割り当てまで奪って、自社の記者を戦地に派遣し、写真、電送といった新技術で紙面競争をし、軍艦同乗記などのルポもので読者を獲得しました。

満州事変の時には、当初粛軍ムードだった朝日に対し在郷軍人会が不買運動をおこしたのです。あわてた朝日内部では販売が主導権を握り、毎日と同じく戦争賛歌の論調になっていきました。

部数へのこだわりが編集内容を簡単に変えたのです。当時、新聞は検閲の関係上、警察行政の管轄下にありました。やがて日中戦争が進んでくると、内務省警保局はより効率的に内容を検閲するため、新聞の数を減らしました。こうして1937年には1,422紙あったのが、1942年には情報局の管轄の下で一気に五十五紙にまで減りました。これが、現在に至る全国紙と地方紙一県一紙体制の始まりです。

このような上からの強制的な統合に対して、日本の新聞界は抵抗よりもむしろ歓迎しました。部数は十分に採算のとれる規模に拡大し、一県一紙体制の経営の安定で新聞社は事業体として近代化を遂げるきっかけを掴んだのです。但しそれは自由競争による淘汰を経ていません。あくまでも上からの近代化でした。検閲体制の下で、言論、報道の自由の大幅な制限を受け入れた代償として日本の新聞界の発展がもたらされたのです。

戦後、ドイツでは戦時中の新聞は全て廃刊になりましたが、日本の新聞は生き残りました。そしてこれが先進国に例をみない、異常な発行部数の多さにつながることになります。

“画一的” であるとか、“多様性がない”とかの問題より、売上げ(発行部数)のためなら、なんだってやる。その精神は、現代のマスコミに通じている。そのことの方が問題です。

そうして、戦後は戦争を賛美することに変わって、米国による“War Guilt Information Program"に従い、日本を貶めることに邁進したのが、大手新聞です。これは、太平洋戦争(大東亜戦争)終結後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ/SCAP、以下GHQと略記)による日本占領政策の一環として行われた「戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画」です。ウォー・ギルトと略されることもある。

これについては、ここで述べていると長くなりますので、いずれまた機会を改めて論評します。

そうして、この大新聞の精神は現在のテレビ局にも受け継がれています。これは、当然といえば、当然です。大手のテレビ局と新聞社は同一の資本に属していることがほとんどです。いかにその資本関係を掲載します。

現在の資本関係
読売新聞グループ本社 - 日本テレビホールディングス(22.82%を保有)および日本テレビ系列局 
日本テレビはアール・エフ・ラジオ日本を45.26%所有 
朝日新聞社 - テレビ朝日ホールディングス(24.7%を保有)およびテレビ朝日系列局 
日本経済新聞社 - テレビ東京ホールディングス(33.3%を保有)およびテレビ東京系列局、日経ラジオ社(19.93%を保有) 
フジ・メディア・ホールディングス - フジテレビジョン(100%を保有)および系列局、ニッポン放送(100%を保有)、産業経済新聞社(40.0%を保有) 
東京放送ホールディングスはかつて毎日新聞社が大株主であり[8]、現在も役員を相互派遣している。
このような新聞社、テレビ局であるからこそ、情報操作をするのは当たり前といえば、当たり前です。

当然のことながら、情報源が新聞・テレビだけの人は多くのことで、事実とマスコミの情報操作取り違えることになります。このブログにも掲載したきたように、森友・加計問題なるものは、元々存在せず、マスコミの情報操作によって作為的に作り出されたものです。これで、内閣支持率がいっときでも落ちるのですから、やはり、戦前からのマスコミの伝統芸は未だ強く根付いていると言わざるを得ません。

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2017年7月7日金曜日

“安倍辞めろ”の先にある「失われた20年」とデフレの再来 雇用悪化で社会不安も高まる―【私の論評】安倍首相が辞めたら、あなたは自ら死を選ぶことになるかも(゚д゚)!


自民党候補の応援演説を行った安倍晋三首相=1日午後、東京都千代田区

 東京都議選では、安倍晋三首相が街頭演説を行った際に「“安倍辞めろ”コールが起きた」などと報じられた。選挙の大敗を受け、仮に党内で安倍降ろしが加速した場合、金融政策や財政政策はどうなるのだろうか。

 自民党内で安倍政権に反対する人たちの中では、石破茂・前地方創生相が筆頭格だろう。経済政策では「反アベノミクス」を鮮明にしている。

 本コラムでも取り上げた自民党内の反アベノミクス勉強会がある。財務省OBの野田毅・前党税制調査会長が代表発起人を務めるこの勉強会には、石破氏も参加した。6月15日に開かれた2回目の会合の後、石破氏は「原油安と円安に頼る経済政策であってはならない」とアベノミクスを牽制したという。

 アベノミクスは、基本は「第1の矢」の金融政策によって失業率を下げる政策なので、石破氏は全く的外れのことを言っているわけだ。それもそのはずで、講師として来たエコノミストは、「金融緩和するとハイパーインフレになる」などと論じていた人で、そうした予想と現実は全く異なる動きとなった。

 別の講師には「消費増税しないと国債暴落」と主張していたエコノミストもいたが、これも実状と大きく異なる。的外れの政治家と的外れのエコノミストで、類は友を呼んでいる状況というべきだろうか。

 一方、安倍政権では、ノーベル賞学者であるスティグリッツ氏やシムズ氏を呼んでいる。彼らは「日本の財政問題はそれほど悪くなく、財政出動が必要だ」との見解だ。彼らは、政府の財政状況をみるとき、“子会社”である日銀を含めた「統合政府」のバランスシート(貸借対照表)で判断すべきだとしている。

 これは民間企業の財政状況をみるときと同じである。理論的には、財政再建目標は債務残高対GDP(国内総生産)ではなく、ネット債務残高対GDPを低位に保つのが重要だ。となると、異次元緩和により、日銀が保有している国債は400兆円以上になってきたので、現状で統合政府ベースでのネット債務残高対GDPはほぼゼロになった。こうした状況では、そもそも財政を気にする必要がないということになる。

 だが、もし石破氏が政権を握れば、マクロ経済政策では反アベノミクスなので、具体的には金融引き締めと財政緊縮路線に動くだろう。特に、2019年10月に予定されている10%への消費増税については、予定通りの増税実施を主張すると思われる。

 安倍政権は、14年4月の8%への消費増税という政策ミスはあったが、その後は再増税を思いとどまり、日銀はデフレ克服の処方箋として正しい金融緩和を続けている。その結果、雇用環境は歴代政権でも最高レベルのパフォーマンスになった。

 反アベノミクスの先にあるのは「失われた20年」とデフレの再来で、雇用も確保できなくなるだろう。失業率上昇に伴って自殺率が上昇し、強盗などの犯罪も増える。社会不安が高まるようになるだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】安倍首相が辞めたら、あなたは自ら死を選ぶことになるかも(゚д゚)!

上の記事では、反アベノミクスの先にあるのは「失業率上昇に伴って自殺率が上昇し、強盗などの犯罪も増える。社会不安が高まるようになるだろう」としています。アベノミクスをやめて、増税した場合本当にそうなることでしょう。

そうなった場合、どうなるかということは、2010年あたりよりも前の日本を思い出せば誰にでもわかると思います。このときには、日銀は金融引締めを繰り返し、財務省はなにかといえば、緊縮財政をしていました。

この時代は、今でいえば、反アベノミクスの立場から、増税を行い、日銀は金融引締めに転じたのと同じような状況です。しかし、人の記憶など曖昧なもので、実際にこの時代にとんでもない状況を経験した人以外は忘れてしまったかもしれません。

とんでもない状況にあった人も、なぜ自分が酷い目にあったのは単に運が悪かっただけと考えているかもしれません。しかし、この時代に塗炭の苦しみにあえいだ人たちの大部分は、日銀の金融政策、財務省の財政政策によって、そのような目にあっていたということを理解していないかもしれません。

ここでは、自殺者の推移から、経済対策のまずさがどのような影響を及ぼしているのかを見てみたいと思います。

それに関しては、2014年にまだデフレの悪影響が色濃く残っていいたときに、このブログに掲載しています。

その記事のリンクを以下に掲載します。
【正論】「欲ない、夢ない、やる気ない」……現代日本の最大の危機はこの「3Y」にある 作家・堺屋太一―【私の論評】団塊の世代以上の世代には想像もつかない現代の若者の窮状(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、まずは自殺者の推移のグラフとそれに関する説明に関する部分を以下に引用します。
ところで、自殺者数と景気は相関が高いことが知られていますが、この数年間の経済状況の改善と、さらに自殺対策にここ数年経費を増加させていく方針を採用していることもあり最近は自殺者数が減っています。類似の事例はホームレス対策にもいえ、ホームレス数は景気要因に関わらず対策費の増加に合わせて減少しています。 
自殺者数の減少については、マクロ(景気)とミクロ(自殺対策関連予算の増加スタンス)の両方が功を奏していると考えられます。 
自殺対策関連予算の推移はまとまったデータがないので拾い集めてみると
平成19年 247億円 平成20年 144億円 平成21年 136億 平成22年 140億 平成23年 150億 平成24年 326億 平成25年 340億 平成26年 361億 となってます。

以下に、失業率と自殺者数の推移のグラフを掲載しておきます。
日本がデフレに突入した、97年あたりからそれまで、2万台であった自殺者数が、一挙に3万人台になっています。このグラフをみただけでも、経済政策の失敗は自殺者数を増やすということがいえそうです。
この内容を読んでいただくと、経済対策のまずさが人を自殺に追いやる可能性もあることを理解できると思います。そうして、これをご覧になれば、ブログ冒頭の記事の高橋洋一氏の話は決して誇張ではないことがお分かりいただけると思います。

しかし、日本ではこのことが全く報道されないため、これでも半信半疑の人いらっしゃるかもしれません。そのような方のため、この記事からさらに引用させていただきます。
さて、ここで、一冊の書籍を紹介させて頂きたいと思います。

経済政策で人は死ぬか?: 公衆衛生学から見た不況対策

この書籍には、経済政策と死者数と間の相関を調べた内容が記載されています。 
さて、日本では、現在アベノミクスの是非が話題になっています。世界中どこでも、不況に陥ると経済政策をどのようにするべきか、議論されます。しかし、結局のところ、どのような政策がよいのでしょう。そして、その決断を、イデオロギーや経済理論だけを頼りに行って、本当に良いのでしょうか。 
世界規模の不況に陥ったとき、国ごとに経済政策は異なり、それによって国民の運命も異なる方向に動かされてきました。公衆衛生学者と疫学者である本書の著者は、そのことを利用して政策の優劣を比較しました。つまり、過去の各国の政策選択とその結果のデータを、世界恐慌からソ連崩壊後の不況、アジア通貨危機、そしてサブプライム危機後の大不況まで調査し、比較したのです。 
比較の指標は、国民の生死です。政策の違いによって、国の死者数は増えたのか減ったのか、健康状態や平均寿命などがどう変化したかを比較しました。経済政策は、国の借金返済や構造改革、景気刺激など、さまざまな目的で行われますが、そもそも国民に死を強いるようでは元も子もありません。結果はどうだったのでしょうか。 
著者らの研究によれば、不況下で危険な「緊縮政策」を選択した影響で増加する死亡数は、まさに驚くべきものです。最も悲惨なのは、ソ連崩壊後のロシアで、1990年代に経済政策の失敗により数百万人の男性が死んだ(主に自殺とアルコール関連の死亡)と考えられるといいます。
アジア通貨危機後にIMFに緊縮財政を強いられたタイでは、感染症対策支出を削らされたせいで、感染症による死亡率が大幅に上昇しました。現在、緊縮財政をとっているギリシャでは、これも対策費の削減によりHIV感染が拡大しているほか、医療費カットで医療制度が崩壊し国民の健康状態はひどく悪化しています。
著者たちは次のように述べています。
民主的な選択は、裏づけのある政策とそうでない政策を見分けることから始まる。特に国民の生死にかかわるようなリスクの高い政策選択においては、判断をイデオロギーや信念に委ねてはいけない。…正しくかつわかりやすいデータや証拠が国民に示されていないなら、予算編成にしても経済政策にしても、国民は政治家に判断を委ねることができない。その意味で、わたしたちはこの本が民主化への第一歩となることを願っている
まさに、アベノミクスによる積極財政、金融緩和策をするかしないかという選択は、国民の生死にかかわるようなリスクの高いものであり、これをどうするかという判断についてイデオロギーや「安倍はやめるべき」などとという単純な信念に委ねてはいけないのです。

このブログは2014年に掲載したものなので、その後の自殺率の推移も含めたグラフを以下に掲載します。グラフをみれは、順調に減っていることがわかります。


日本だけではなく、以下には国際比較も掲載しておきます。


 グラフをみれば、日本は減少傾向にありますが、韓国の上昇がきにかかります。やはり、このブログで何度か掲載したように、韓国は雇用がかなり悪化し、特に若者雇用は最悪では、この状況を韓国では若者はチキン店を運営するか、死ぬしかないなどとその深刻さが表現されています。このような状況であるにもかかわらず、韓国では金融緩和をする気配がなく、文在寅大統領もその気はないようですから、これからますます酷くなり若者の自殺率も高くなることが予想できます。

以上みてきたように、もし安倍総理が辞めて、まだ経済が十分に回復しきっていない日本で、財政などを重視し、金融緩和から金融引締めに転じ、より緊縮度の高い財政政策がおこなわれるようになった場合とんでもないことになります。

自殺の問題だけではなく、また年末には派遣村が全国いたるところに開設されようになります。就活も、またとんでもないことになり、就職率が低下し、若者がまた苦しむようになります。ブラック企業がまたはびこり、とんでもないことになります。

あなたの職場でも、リストラの嵐が吹き荒れることなります。それよりも、何よりも運が悪ければ、あなた自身が自ら死を選ぶことにもなりかねないのです。安倍総理が早期にやめれば、私達はこのように大きな代償を払わなければならないことになります。

安倍総理以外の人が、まともな金融政策、財政政策を理解していれば良いのですが、現実はそうではありません。そもそも、自民党の中でも、これを理解しているのは安倍総理自身と、菅官房長官などごく一部に過ぎません。

野党は、ほとんどが理解していません。理解しているのはほんの一部の例外的な人です。

この状況で本当に安倍総理が辞めたら、日本経済はとんでもないことになります。まずは、今のところは、安倍長期政権が成立し、安倍総理や菅官房長官など、自民党内部に財務省など官僚の悪影響を受けない、まともな経済政策を考えられる後継者を育てるべきです。そうでなけれぱ、たとえ安倍長期政権が成立したとしても、安倍総理が辞めた途端、日本はまたデフレスパイラルのどん底に沈むことになります。

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国の税収減で騒ぐ人の思惑 「アベノミクスの限界」は言い過ぎ、増税派が牽制か―【私の論評】再増税でまた失われた20年に突入しても良いのか?

2016年9月18日日曜日

結婚と出産・子育てへの最も高いハードル、いずれもやはり「経済的理由」だったと判明―【私の論評】少子化と経済は、自殺者の増減と同じく大いに関係あり!まずは、経済を良くせよ(゚д゚)!


少子化の大きな原因はやはり経済的理由でした。詳細は以下から。

昨日から話題になっている厚生労働省の出生動向基本調査。これは国立社会保障・人口問題研究所がおおよそ5年ごとに行っている調査で、独身者と夫婦に対して異性との交際や結婚、出産や子育てなどについての実態や意識を調べるもの。

その中で、結婚意思のある未婚者に、1年以内に結婚するとしたら何か障害となることがあるかをたずねたところ、男女とも最も多かったのが「結婚資金」(男性 43.3%、女性 41.9%)となりました。水準はどちらも5年前の前回調査とほぼ同じです。また、2000年以降の調査ではハードルとして「職業や仕事上の問題」を障害に挙げる人が増えています。


図表Ⅰ-1-9 調査別にみた、各「結婚の障害」を選択した未婚者の割合

図表はブログ管理人挿入 以下同じ

また、夫婦が実際に持つつもりの子供の数が理想的な子供の数を下回っている現状に対し、夫婦が理想の子ども数を持たない理由についても「子育てや教育にお金がかかりすぎる」という経済的な理由が56.3%と過半数に達しトップの回答となっています。この傾向は妻の年齢が35歳未満の若い層では8割前後に達しています。

ここから読み取れるのは、結婚の意思のある若者にとって経済的な理由がハードルとなっていると共に、結婚した夫婦にとっても子育てや教育がお金の掛かりすぎるものであるということ。「若者の結婚離れ」や「若者の出産離れ」の背景には「お金の若者離れ」という現実が重くのしかかります。

逆に言えば、若者にお金がしっかりと回るようになれば、意志のある若者にとって結婚や出産・子育てへのハードルは低くなるということ。育児休暇や保育制度の充実はもちろん、そこに至るまでの段階の若者への経済面でのバックアップが少子化対策として有効であると言えそうです。

また、この調査では独身の男女のうち、「異性の交際相手がいない」と答えた男性が69.8%(前回61.4%)、女性で59.1%(同49.5%)と大幅増加しているというショッキングな数字が出ています。性体験のない独身男女も男性42%、女性の44.2%とどちらも前回調査より増加しています。

異性との交際には最低でもデートの時間と多少のお金が必要になるもの。ブラック企業で低賃金で長時間労働をしている場合はどちらも満足に捻出できない可能性が少なからず存在しています。この5年間で男女ともに10ポイント前後も交際相手がいない人が増えているということを考えると、何らかの相関関係は疑ってみてもよいのかも知れません。

2015年の調査で恋愛結婚が87.7%にも上ることを考えれば、恋愛→結婚→出産・子育てという流れはやはり王道と言えるもの。独身の若者が恋愛のできるような時間とお金を持ち、結婚を考えるだけの資金を貯められ、育児や教育に掛かる多大な費用や諸コストを保障する制度があればこそ、少子化に歯止めを掛けることができるのではないでしょうか?

(pdf)第 15 回出生動向基本調査 結果の概要

「交際相手いない」男性7割、女性6割 過去最高を更新 :日本経済新聞

独身男性7割「交際相手いない」「性経験なし」も増加 – 産経ニュース

【私の論評】少子化と経済は、自殺者の増減と同じく大いに関係あり!まずは、経済を良くせよ(゚д゚)!

上の調査は、多くの人々にとってショッキングであると思います。それにしても、上のブログの記事、結論は「独身の若者が恋愛のできるような時間とお金を持ち、結婚を考えるだけの資金を貯められ、育児や教育に掛かる多大な費用や諸コストを保障する制度があればこそ、少子化に歯止めを掛けることができるのではないでしょうか?」です。

結婚する若者に対してそのための、資金を貯められ、費用やコストを保障する制度があれば、少子化に本当に歯止めがかけられるのでしょうか。

制度とはなんでしょうか。政府がこの若者たちを対象に補助金制度などをもうけるということでしょうか。あるいは、学費や子育てにお金がかからないようにするということでしょうか。

残念ながら、私はこれも必要でしょうが、これだけでは少子化には歯止めがかからないと思います。

なぜこのようなことになってしまったのかといえば、やはりあまりにも長い間デフレが放置されたからでしょう。さらに、平成14年4月から導入された8%増税も影を落としていると思います。

せっかく、平成13年4月から、日銀が、金融緩和政策をとってその効果が数字上に明らかに出ていたのに、平成14年に増税してから、金融緩和の効果が相殺されて、経済はほとんど伸びませんでした。ただし、金融緩和は継続していたので、雇用はかなり改善されました。

高卒、大卒の就職率は数十年ぶりに良くなりました。金融緩和と雇用とは密接に結びついている、当たり前のことが実証された形になりました。

私は、少子高齢化に関しても、やはり金融政策と関係があるものと思います。過去の日本のように、20年近くも、デフレでは、やはり上記のように、経済が結婚と出産・子育てへの最も高いハードルになってしまい、少子高齢化につながるものと思います。

私は、以前少子高齢化とデフレには当然密接な関係があるものと考え、人口減などのグラフと、デフレとの関係を示すものがあるに違いないと思い、いろいろと調べてみましたが、これに関してはいろいろ複雑なことがからみ合っていて、単純な相関関係はありませんでした。

考えれば、生まれたばかりの子どもが、大人になってから、子どもを生むようになるまでには、20年後の時を経てからです。単純に相関関係がはっきりわかるような客観的データはなかなか見つかるものではなかったので、そのようなものは現在もみあたりません。

しかし、自殺者とデフレの関係は完璧に相関関係があります。日本がデフレに入った直後から、それまでは二万人台であった年間の自殺者数が、三万人台に増えました。ところが、デフレの深刻さが減衰した頃からは、また二万人台に戻っています。無論、これには政府の自殺対策による効果もあったとは思われますが、一番は、デフレが深刻さが低減したことによるのが最も大きかったと思います。

自殺者数に関しては、このブログでも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【正論】「欲ない、夢ない、やる気ない」……現代日本の最大の危機はこの「3Y」にある 作家・堺屋太一―【私の論評】団塊の世代以上の世代には想像もつかない現代の若者の窮状(゚д゚)!
堺屋太一氏
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では「団塊の世代」という言葉の生みの親でもある堺屋太一氏が、現代の若者が、「欲ない、夢ない、やる気ない」のいわゆる「3Y」に陥っており、現代日本の最大の危機はこの「3Y」にあるという発言について、現在の若者が3Yになる原因を追求してみました。

その大きな原因の一つが、デフレであると結論づけました。その論拠の一つして、自殺者数の推移をあげました。以下にこの記事から、一部を引用いします。
ところで、自殺者数と景気は相関が高いことが知られていますが、この数年間の経済状況の改善と、さらに自殺対策にここ数年経費を増加させていく方針を採用していることもあり最近は自殺者数が減っています。類似の事例はホームレス対策にもいえ、ホームレス数は景気要因に関わらず対策費の増加に合わせて減少しています。 
自殺者数の減少については、マクロ(景気)とミクロ(自殺対策関連予算の増加スタンス)の両方が功を奏していると考えられます。 
自殺対策関連予算の推移はまとまったデータがないので拾い集めてみると
平成19年 247億円 平成20年 144億円 平成21年 136億 平成22年 140億 平成23年 150億 平成24年 326億 平成25年 340億 平成26年 361億 となってます。


そうして、この記事では以下の書籍を紹介しました。

経済政策で人は死ぬか?: 公衆衛生学から見た不況対策

この書籍に関して説明し部分をこの記事から引用します。
この書籍には、経済政策と死者数と間の相関を調べた内容が記載されています。

さて、日本では、現在アベノミクスの是非が話題になっています。世界中どこでも、不況に陥ると経済政策をどのようにするべきか、議論されます。しかし、結局のところ、どのような政策がいいのでしょう。そして、その決断を、イデオロギーや経済理論だけを頼りに行って、本当に良いのでしょうか。 
世界規模の不況に陥ったとき、国ごとに経済政策は異なり、それによって国民の運命も異なる方向に動かされてきました。公衆衛生学者と疫学者である本書の著者は、そのことを利用して政策の優劣を比較しました。つまり、過去の各国の政策選択とその結果のデータを、世界恐慌からソ連崩壊後の不況、アジア通貨危機、そしてサブプライム危機後の大不況まで調査し、比較したのです。 
比較の指標は、国民の生死です。政策の違いによって、国の死者数は増えたのか減ったのか、健康状態や平均寿命などがどう変化したかを比較しました。経済政策は、国の借金返済や構造改革、景気刺激など、さまざまな目的で行われますが、そもそも国民に死を強いるようでは元も子もありません。結果はどうだったのでしょうか。 
著者らの研究によれば、不況下で危険な「緊縮政策」を選択した影響で増加する死亡数は、まさに驚くべきものです。最も悲惨なのは、ソ連崩壊後のロシアで、1990年代に経済政策の失敗により数百万人の男性が死んだ(主に自殺とアルコール関連の死亡)と考えられるといいます。
このロシアの例をみてもわかるように、経済政策が悪ければ、自殺者は増えます。反対に、経済政策が良ければ、自殺者は減ります。やはり、自殺するしないに経済的理由は大いに関係があるのです。

日本でも、深刻なデフレに突入した途端に自殺者が三万人台に増えたということで、これは、ロシアだけでなく、日本にも当てはまっているのははっきりしています。

当然のことながら、少子化も国の経済政策に大きく左右されると思います。ただし、国の経済対策が悪くなったからといって、すぐに人口減になるわけではありません。子どもが生まれて、その子どもが大人になり結婚して子どもをもうけるようになるには、少なくとも20年前後の時を経てからです。しかも、高齢化という問題もあります。他の事象ともからまって、少子化と経済の関係が単純にはっきりわかるようなデータはありません。

しかし、ブログ冒頭の記事でもわかるように、結婚と出産・子育てへの最も高いハードルは、経済的な問題であることから、やはり政府の経済対策なども大きくからんでいると考えるのが妥当です。

特に、デフレがあまり長期にわたって続くと、若い世代は将来に希望を持てなくなります。逆に、ハイパーインフレはもちろん駄目ですが、緩やかなインフレで、緩やかに経済成長していれば、若者は希望が持てます。

考えてみてください、デフレの時代は希望がありませんが、緩やかなインフレで、緩やかに経済毎年数%ずつ経済成長しているとしたら、物価は上がるものの、給料も物価スライド分よりも少しだけは、あがるとしたらどうなりますか。

1年2年では、物価や給料が上がったにしても、ほんの数%ですから、実際の生活者の視点からすれば、誤差に過ぎませんが。20年たつと、給料は二倍くらいになります。物価スライド分を考慮しても、1.5倍くらいにはなるのです。

これは、今の日本では夢のような話ですが、数十年前の日本では当たり前のことでした。誰もが、自分の給料は少しずつながらあがっていくだろうと思っていました。

そうして、それは、同じ会社で同じ職位に20年間とどまっていてもそうなるのです。少し頑張って、職位が上になったり、給料の高いところに転職したりすれば、2倍、3倍、4倍というのも決して夢ではありません。さらに、努力する人にはもっと給料があがる場合だってあり得るのです。こういう状況なら若者も希望が持てます。

このように将来に希望が持てれば、今貧乏であっても、子どもが大きくなるにしたがって、給料が上がることが見込めるので、結婚しようとか、子育てしようという機運が高まるのは当然のことです。

しかし、これがデフレでは、同じ会社に同じ職位に20年間とどまっていたとしたら、給料があがることは絶対にあり得ません。それどころか、ほんの少しずつですが、給料が下がります。20年も、同じ職位にとどまっていたら、下手をすると給料は半分になっているかもしれません。給料をあげるなら、努力に努力を重ねて激烈な競争に勝ち抜いて、なるべく上の職位につくしかありません。それどころか、いつリストラされないとも限りません。こんな状況では、若者は結婚しようとか、子育てしようという気になれないのは当然のことです。これが、少子化に長期的に結びつくのは明らかです。

なお、少子化の問題というと、すぐにフランスの例がだされたりします。以下にフランスが実施している出産・子育て支援の内容を掲載します。

1. 妊娠・出産手当(妊娠5ヶ月~出産)・・・すべての費用について保険適用 
2. 乳幼児手当(妊娠5ヶ月~生後3歳)・・・子ども1人あたり約23,000円/月 
3. 家族手当・・・子ども2人で約16,000円/月。1人増す毎に約20600円/月追加(20歳までの支給) 
4. 家族手当補足・・・子ども3人以上の1人ごとに約15,000円/月 
5. 新学期手当(小学生~)・・・約29,000円/年 
6. 産後の母親の運動療法・・・保険全額支給 
7. 双子もしくは子ども3人以上など・・・家事代行格安派遣(1~2度/週) 
8. 片親手当・・・子ども1人で約76,000円、1人増えるごとに約19,000円/月
これは、確かに良い政策だとは思います。しかし、日本で現在この制度を導入したからといって、フランスのようにすぐに少子化が改善されるとは思えません。フランスがこのような制度を導入して成功した頃には、無論フランス経済はデフレではありませんでした。日本とは異なり、緩やかに成長していました。

この制度があったにしても、今の結婚適齢期の男女はすっかりデフレ脳になっていて、将来に希望をもてません。将来に希望の持てない、若者たちに対して、このような手厚い支援をしたとしても、すぐに効果がでるどころか、ほんの少し良くはなるかもしれませんが、すぐにもとに戻ってしまいます。

なぜなら、日本は、まだデフレから完璧に脱却しきっていないからです。デフレから脱却して、緩やかなインフレになり、多くの人々が緩やかなインフレはこれからもしばらく続くだろうと、認識するようにならないと、少子化の傾向は継続することになります。

そうして、上記の制度を導入することを条件に、増税ということにでもなれば、若者はますます将来に希望が持てなくなり、この制度が導入されたとしても、少子化は緩和されるどころかさらに促進されることになります。

日銀は未だ物価目標を達成していません。まずは、この物価目標を達成した上で、その状態がしばらく続くと多くの人が認識するようになるまで緩和を続けなければなりません。

それと同時に、フランスの例のような手厚い支援をするようにすれば、それでも5年、10年してからようやっと少子高齢化が緩和され、人口が増えるようになることでしょう。

無論、経済がまともになったして、支援策を充実したとしても、個々の様々な問題は存在し続けるとは思います。しかし、マクロ的にみれば、そのような事例は少数で確実に少子化傾向に歯止めがかかります。個々の問題は、経済の問題ではなく、その他のカウンセリングなどの対策によって救済されるべきものです。

いずれにせよ、経済が緩やかにでも成長するようになっていなければ、少子高齢化問題は、解消しません。

黒田総裁は会談後「次回(9月20、21日)の金融政策決定会合で(金融政策の)総括的な検証をするとしていますが、物価目標も達成できない現在、マイナス金利などの質的緩和の深掘りなどではなく、追加金融緩和を実施すべきです。そうでなければ、直接その影響が見えないかもしれませんが、少子化問題にも少なからず悪影響を及ばすことになります。

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2016年5月6日金曜日

日本経済は後半に回復する 増税スキップ&大型景気対策で中国・EUの不安払拭―【私の論評】殺人政策である10%増税見送りは当然!まともな経済対策で日本は再度成長軌道に乗る(゚д゚)!


8%増税は実施直後から大失敗であったことが明白になっていた
昨年末の本コラムの特別号で、今年の経済見通しについて、「年前半は経済の調子が悪いが、7月の参院選の前に消費増税はスキップして大型景気対策を実施するだろうから、年後半には回復する」と書いた。

筆者のメーンシナリオに変更はない。4月の熊本地震という想定外の事態によって、衆参ダブル選挙の可能性は遠のいた。ダブル選なら7月10日しか実施可能日はないが、さすがに熊本地震から3カ月もたたずに実施するのは被災者感情や選挙の事務作業から考えても難しい。

ダブル選でなければ、7月24日に参院選を行えばよく、それなら実施可能な日程ではないか。

いずれにせよ、参院選で、消費増税スキップと大型景気対策について国民の信を問うことに変わりはない。むしろ、熊本地震の補正予算を今国会中に仕上げて、伊勢志摩サミット後に国会を閉じ、参院選を7月24日に行うというスケジュールがより具体的になってきたといえるだろう。

熊本地震に加えて、世界経済の不透明感もあるので、消費増税スキップについては、もはや誰も疑わない既定路線と化しつつある。

中国は相変わらず国内総生産(GDP)統計を粉飾しているようで、もう誰も7%成長していないことを知っている。

英国では6月に欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が行われる。もし離脱すると、貿易自由化や資本取引自由化の恩恵を受けられなくなり、金融業界をはじめとする産業競争力を落として雇用が激減、経済は壊滅的になる-という意識が人々に広がっている。このため英国のEU離脱の可能性は高くはないが、EU残留を主張するキャメロン首相がパナマ文書問題で政治的にイメージダウンしているので予断を許さない。

年後半には米国の利上げが待ったなしだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は世界経済の状況を見て、利上げを急がないスタンスであるが、米国の国内雇用情勢はほぼ完全雇用状態になりつつあるので、いずれ利上げせざるを得なくなる。

米大統領選は、民主党のヒラリー・クリントン氏と共和党のドナルド・トランプ氏の戦いになる可能性があるが、予備選と本選で両者の主張が変化するかどうかがポイントである。特に、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)については両者ともに否定的なスタンスであり、本選でも続くと、TPP交渉がご破算になる恐れもある。そうなると、日本にとってはもったいない話だ。

米国でTPPに否定的な意見が多いのは、逆にいえば日本がうまく交渉してメリットが大きいと考えたほうがいい。

こうした海外の不確定要因に左右されないためには、内需拡大が必要だ。日銀の追加金融緩和と伊勢志摩サミット後の消費増税スキップ、大型景気対策がそろえば、年後半の景気は持ち直すだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】殺人政策である10%増税見送りは当然!まともな経済対策で日本は再度成長軌道に(゚д゚)!

上の高橋洋一氏の記事、まったくこの通りです。10%増税見送りは、当然のことです。これを逃せば、8%増税などはるかに上回る、経済の停滞を招くことはあまりにも明らかです。これは、高橋洋一氏が主張するように、最早規定路線です。

もしそれでも実行した場合には、日本経済は破綻し、安倍政権は崩壊します。そうして、10%増税したままでそのまま放置すれば、自民党政権崩壊で、自民党は再び下野することになります。その後は、自民党も弱小政党に成り下がり、当面多数の少数制等が乱立することになり、どの党が政権をとったにしても、長続きせず短命政権に終わることでしょう。

日本は、経済的に停滞するだけはなく、政治的にも、文化的にも大きく停滞し、その破壊力はとどまるところを知らず、日本をかなり弱体化させてしまうことになります。これは、決して脅しでもなんでもなく、10%増税を来春に実行すれば、そうなります。

だからこそ、高橋洋一氏も10%増税見送りもしくは凍結は、「もはや誰も疑わない既定路線と化しつつある」と主張しているのです。こんなときに、増税をすべきという政治家、アナリスト、学者、マスコミなどは、一言でいえば「愚鈍」と言われても、やむを得ないです。事実、愚鈍です。いや、もっとはっきり言わせていただければ「人殺し」です。なぜなら、10%増税などすれば、経済苦を理由に自殺する人が増えます。経済政策の如何によっては、人は死ぬのです。

これについては、以前このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【正論】「欲ない、夢ない、やる気ない」……現代日本の最大の危機そのはこの「3Y」にある 作家・堺屋太一―【私の論評】団塊の世代以上の世代には想像もつかない現代の若者の窮状(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、『経済政策で人は死ぬか』という書籍を紹介させていただきました。その部分のみ以下に引用します。

"
さて、ここで、一冊の書籍を紹介させて頂きたいと思います。
経済政策で人は死ぬか?: 公衆衛生学から見た不況対策

この書籍には、経済政策と死者数と間の相関を調べた内容が記載されています。

さて、日本では、現在アベノミクスの是非が話題になっています。世界中どこでも、不況に陥ると経済政策をどのようにするべきか、議論されます。しかし、結局のところ、どのような政策がいいのでしょう。そして、その決断を、イデオロギーや経済理論だけを頼りに行って、本当に良いのでしょうか。

世界規模の不況に陥ったとき、国ごとに経済政策は異なり、それによって国民の運命も異なる方向に動かされてきました。公衆衛生学者と疫学者である本書の著者は、そのことを利用して政策の優劣を比較しました。つまり、過去の各国の政策選択とその結果のデータを、世界恐慌からソ連崩壊後の不況、アジア通貨危機、そしてサブプライム危機後の大不況まで調査し、比較したのです。

比較の指標は、国民の生死です。政策の違いによって、国の死者数は増えたのか減ったのか、健康状態や平均寿命などがどう変化したかを比較しました。経済政策は、国の借金返済や構造改革、景気刺激など、さまざまな目的で行われますが、そもそも国民に死を強いるようでは元も子もありません。結果はどうだったのでしょうか。

著者らの研究によれば、不況下で危険な「緊縮政策」を選択した影響で増加する死亡数は、まさに驚くべきものです。最も悲惨なのは、ソ連崩壊後のロシアで、1990年代に経済政策の失敗により数百万人の男性が死んだ(主に自殺とアルコール関連の死亡)と考えられるといいます。


アジア通貨危機後にIMFに緊縮財政を強いられたタイでは、感染症対策支出を削らされたせいで、感染症による死亡率が大幅に上昇しました。現在、緊縮財政をとっているギリシャでは、これも対策費の削減によりHIV感染が拡大しているほか、医療費カットで医療制度が崩壊し国民の健康状態はひどく悪化しています。

著者たちは次のように述べています。
民主的な選択は、裏づけのある政策とそうでない政策を見分けることから始まる。特に国民の生死にかかわるようなリスクの高い政策選択においては、判断をイデオロギーや信念に委ねてはいけない。…正しくかつわかりやすいデータや証拠が国民に示されていないなら、予算編成にしても経済政策にしても、国民は政治家に判断を委ねることができない。その意味で、わたしたちはこの本が民主化への第一歩となることを願っている。
私は、本書をきっかけに、政策論争がイデオロギーを離れ、経済理論だけではなく、現実のデータに基づいたものになることを願っています。
"
経済政策がまずければ、死ななくても良い人まで死ぬのです。だからこそ、10%増税は絶対に見送らなければならないのです。

だから、10%増税は当たり前として、その上何をするかというのが次の政策課題になるのです。

そうして、その政策課題はどのようなものにすべきかは、このブログでも何度か掲載してきました。そうして、それは私が思うだけではなく、多くのまともな経済通が当然のこととする政策でもあります。以下にそれを再び掲載します。そうして、これを掲載したときとは、状況が少し異なるので、さらに追加の説明を行います。

1.追加緩和

2%の物価目標も達成がなかなかできていないのですから、追加金融緩和を行い。これを達成する速度をはやめるべきです。イギリスの事例をみてもわかるように物価目標をいっとき4%程度にしても、ハイパーインフレになる可能性はありません。2%などと悠長なこと言っていないで、言っとき4%にするべきと思います。

2.増税延期or凍結 

これは、上記で述べたように絶対に増税などすべきではありません。増税は、緊縮財政の手法であり、本来景気が加熱して、ハイパーインフレなどになりそうなときに行う手段であり、デフレから脱却するときに行う政策ではありません。デフレからの完全脱却を目指すなら、減税や給付金などの積極財政を行うべぎてす

3.20兆円ぐらいの大型補正予算 

日本には、未だ、10兆円のデフレギャプがあります。これを埋めるためには、補正予算3兆円など、焼け石に水です。最低でも10兆円、できれは20兆円の補正予算を組むべぎです。日本にはその能力があります。実際、特別会計には、為替特別会計など、円安の現状では必要のないお金が天文学的に積み上げせられています。これで、20兆円など簡単に捻出できます。ただし、政治決断が必要。

1.の追加緩和については、最近ではいろいろと考慮しなければならないことがでてきました。

特に、現在米財務省は日本を為替の「監視対象」に指定、連休中に一時1ドル=105円台まで円高が進みました。日銀は、4月に追加緩和を見送り、市場を失望させましたが、専門家は今月の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)に合わせて政府と共同で逆襲する可能性を指摘しています。実際そうなるのではないかと思います。

トランプ氏は「円安によって、(米国企業の)キャタピラーは日本のコマツとの競争が難しくなっている」と強調するなど、日本の為替政策を敵視しています。

しかし、トランプ氏の「日本が為替操作している」という見解は全くの事実誤認です。米財務省の為替に関する議会向け報告書でも、日本を監視対象とした一方でこの4年間、日本が為替介入を行っていないと明記しています。


さらに、報告書では、今後の介入を牽制(けんせい)したものの、米国自身が3度にわたる量的緩和を実施しただけに、金融緩和については否定していません。

そもそも、トランプ氏の語るようないわゆ「通貨戦争」のごときは、単なる妄想に過ぎません。いかなる国でも、どこまでも通貨安にもっていこうとすれば、何がおこるかといえば、当然のことながら、インフレに見舞われることになります。だから、どこまでも、通貨安にするなどということは、いずれハイパーインフレを招いていしまうことになりますから、これをいつまでも続けるということはできません。

しかし、日本でこのようなことにならずとも、まだまだ金融緩和ができる余地がかなりあります。米財務省の報告書はあくまで選挙イヤーによくある米国内向けに過ぎないものです。緩和のために買い取る資産も、新規国債の発行はもちろん、外債、地方債、ETF(上場投資信託)などいくらでも、まだまだあります。

2.の増税延期or凍結に関しては、上記で述べたように、これはすでに当然のこととして良いと思います。私は、それどころか、8%増税で大失敗したのですから、当面5%に戻すべきであると思っています。失敗した政策は、そのまま放置しておくのではなく、それに対する手当をすべきです。

3.の20兆円くらいの、大型補正予算も当然のことながら、8%増税の失敗だけではなく、熊本の震災まで発生したことですから、実行すべきです。もっと大きな予算でも良いと思いますが、最低この規模の補正予算を組むべきです。

また、財源としてしては、この時は円安傾向でしたので為替特会をあげました。現在は円高傾向です。しかし、追加金融緩和をすれば、再び円安傾向になります。さらに、現在円高傾向なのに為替介入を行っていません、であればこれは無駄詰みです。一部を使うのなら何も問題はないはずです。

さらに、為替特会でなくても、最近は雇用情勢が良くなっているので、労働特会を当てても良いです。いずれにせよ、財務省そうみせかけたり、やマクロ経済音痴の政治家などが思っているように、日本の財政は逼迫していません。財源は潤沢です。

さて、1の追加緩和と3の大型補正予算すなわち、財政支出の両方を組み合わせた政策を同時に行えば、これはマクロ経済学では周知の事実である、ヘリコプターから現金をばらまくように政府や中央銀行から国民にお金を直接支給する「ヘリコプターマネー」と同様の効果があります。これにより、日本経済はかなりの勢いと、素早さで回復します。

ヘリコプター・マネーのイメージ
さて、8%増税と、最近では日銀が4月に緩和を見送ったのは明らかに失敗でしたた。この教訓を生かして次に上記で示したような、政策をとらないとアベノミクスは終わってしまいます。

私としては、伊勢志摩サミットあたりで、まずは日本がこれからも追加金融緩和を行うこと、10%増税の見送りは無論のこと積極財政に転じることを、公表し、それに先行き不安の他の国々が大賛同し、上記の政策をやりやすい状況にもっていくと思います。

選挙直前にこれを公約として、参院に挑み与党が勝利を収め、秋から上記のような政策を実行し、年末にかけて日本経済は徐々回復し、 年明けから年度末にかけて、回復の勢いを増すことになると思います。

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