皆さんは、この『ビートニク(Beat nik)』という語を目にしたことがあるでしょうか?この語は簡単に言うと、50年代アメリカで、『ビートジェネレーション』と名付けられた世代の若者達を『ビートニク』と呼んだ。このビートニクを理解しなければ、その後のヒッピーやBOBOs出現の背景を理解できないと思います。今日はなぜ50年代アメリカに『ビートニク』と呼ばれる若者達が出現したのかについて掲載したいと思います。
下は典型的なビートニクス映画『Rebel Without Cause』(邦題「理由なき反抗」)の一シーンです。ビートニク役のジェームス・ディーンのファションは今でも若者達の憧れの的です。
■ビートニクとは?■■■■
(1)社会
1950年代始めアメリカでは、朝鮮戦争が勃発し、レッドパージが猛威をふるい、米ソ冷戦時代をむかえた。
第二次世界大戦後の冷戦期は、何万という核弾頭を抱えていた。そして、”レッドパージ(「赤狩り」)”に代表される反共産主義的閉塞状況の中で、社会のすみに追いやられてしまった男性が、せめて家庭で「男らしさ」を回復する必要があった。そのため「女らしさを、、、」という考えが社会を支配し、それによって女性がその社会からの押し付けと家庭に縛られるようになった(このことは、早婚が流行し、ベビーブームをさらに増長した)。
(2)”ビートニク”が生まれたきっかけ
ビートニクが生まれたきっかけは、 ジャック・ケルアック(Jack Kerouac) の 『路上』(On The Road) という、1冊の小説でした。
▼『路上』の簡単なあらすじ
主人公のサルは、驚くべき奇矯児ディーンの活力に溢れた言動に魅かれて、アメリカ大陸を幾度となく流浪の旅をし、メキシコまで足をのばします。その間、女性関係を含むディーンのあらゆるトラブルに巻き込まれていきます。
▼若者たちが、『路上』から読み取ったもの
「路」は、アメリカの自由、人間の自由を象徴しています。大戦後の冷戦期に画一的順応主義や物質主義、管理社会に縛られていた若者達は、アメリカの壮大な「路」をとおして、ディーンが何にもとらわれず自由に生きる姿に憧れました。それによって、「縛られた社会から飛び出して自分のやりたいことを自分のやりたいようにやろうじゃないか!」というメッセージを読みっ取ったのです。
(3)ビートニクの特徴
▼外見
あごひげ、ジーパン姿、裸足の男達、長髪に黒いドレス、黒いストッキングの女達が、サンフランシスコなどを中心として群がり始めました。(この時点で、男は長髪ではない。男の長髪は、60年代に入ってからである。)
▼生き方
ビートニクは、生きている実感を取り戻すために本当に大切なもの以外の全てを生活から切り捨てました。貧乏を良いこととし、つつましさと自由のバランスを保ちながら生きる、黒人ジャズミュージシャンの人生のなかに答えを見つけようとしました。また、社会や、その価値観に対する軽蔑を服装によって示したり、麻薬煙草、飲酒、奔放なセックスなど、可能な限りの手段を結合して、その精神的、肉体的リズムから新しい次元の世界に到達しようとするものでした。
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