弱冠11歳でシカゴ交響楽団と共演を果たしたハンコックは、驚くべき若さでジャズ界に颯爽と現われました。以降、音楽と電子工学の分野で修士号を取得した彼は、それと共にニューヨークのクラブやスタジオ・シーンで名を馳せ始め、21歳の時には満を持してソロ・アルバムを発表。これはソウル・ミュージックやゴスペルの香りのするハード・バップ、より知的で難解なポスト・バップなどの要素が取り込まれており、彼の特異な才能を知らしめるには十二分な傑作でした。--エリック・ドルフィーやマイルス・デイヴィスなどの元で活動しながら、革新的なサウンド・トラック『ブロウ・アップ』を発表したり、エレクトロ・ファンク・サウンドの雛形を形成したヘッドハンターズを結成するなど、ハンコックの音楽的野心と冒険は尽きない。また、映画『ラウンド・ミッドナイト』ではアカデミー賞を獲得。いくつもの時代や文化にまたがり、現在も精力的に創造活動を続けている。マイルス・デイビスなきあと、ジャズ界の大御所中の大御所だ。
「好きなジャズ・レコードは?」と聞かれたパット・メセニーは、「ハービー・ハンコックがプレイしているものすべて」と答えました。プロの尊敬を集めるハンコック。
ハンコックの音楽スタイルの変遷を、彼の代表曲「カメレオン」になぞらえる向きもあります。
マイルス・デイヴィスとの正統派ジャズ時代を経て、1973年、ハービー・ハンコックは「ヘッド・ハンターズ」で突然ファンクの世界に突入。ジャズ界に激震を走らせます。ポップ・アルバム・チャート13位。プラチナ。83年の「フューチャー・ショック」では、ラップを大胆に導入。再びプラチナ。長いキャリアでスタイルを変えるアーティストは多いですが、ハンコックのように、世間をあっと言わせる革新的アプローチを見せ、ヒットまでさらってしまうのはまれ。まさにカメレオン!
代表作と言えば、これらの「大きな変化をとげた」作品群をさすのが普通ですが、ここでは1976年の「シークレッツ」を採り上げます。
「シークレッツ」は、ハンコックが「ヘッド・ハンターズ」で切り開いたファンク路線の延長にあります。さらに、ポップな魅力が増したのとともに、ハンコック本来の「繊細・知的」な芸術性が同居したのが、この作品の最大の魅力と言えましょう。
1曲目"Doin' It"。ファンク丸出し。ひたすらシンプルに、力強く、腰に来るリズムが押し寄せます。ねっとりセクシーに。ジャケット写真の「お顔どアップ」のように、むっとするほど来てしまうのです。
ところが一転、2曲目の"People Music" から、華麗なる「知性」が立ち上ってきます。カラフルなシンセサイザーが複雑なコードを奏で、テクスチャーを構成していきます。熱帯夜のような1曲目に続き、ハンコックは「こんな責め方はどうじゃ?」と、ニヤニヤしながらテクニックを繰り出してくる。憎い!。もう身を任せるしかありません。夢見ごこちの世界は続いて行きます。
しかし、これで許してはくれません。最後の"Sansho Shima"。カンフーの応酬のように、これでもかと「鋭角的」なバトルが繰り広げられます。「もうだめ」。そして、へとへとに疲れ切ったリスナーを見届けて、ハンコックは立ち去ってしまうのです。
最近のハービー・ハンコックは、やや冴えません。94年の”This Is Da Drum”で、あらたな革新の扉を開こうとしましたが、イマイチ受けず。2001年には、"Futre 2 Future"を発表。かつてのパートナー、ビル・ラズウエルとヒップ・ホップしてますが、どうでしょう?。さすがのハンコックも年には勝てないか?でも、IQの高い彼のことです。またやってくれるでしょう。
おすすめはありすぎて困るんですが・・・:
もちろん、「ヘッドハンターズ」は必聴盤としてはずせません。
78年の「サンライト」は、全面的にヴォコーダーをフィーチャーし、ハンコックが歌いまくったポップな作品。”I Thought It Was You”は彼の代表曲のひとつ。後半の盛り上がりは「大興奮」です。
そして、80年の「Mr.ハンズ」。キーボード・プレイヤーとしての彼の魅力が炸裂。”Just Around the Corner”でのインタープレイは彼のベスト・プレイとも言える壮絶なものです。
ただひたすら、ハンコックの奏でるキーボードに身をまかせましょう!
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