2012年6月4日月曜日

2chまとめブログに「転載禁止」の警告―【私の論評】2chは、時代の変化に追いついていない?

2chまとめブログに「転載禁止」の警告

日本語圏で最大の巨大掲示板『2ちゃんねる』の記事をまとめている、いわゆる“まとめブログ”と呼ばれるブログが存在する。『2ちゃんねる』の書き込みを抜粋し面白くまとめて取り上げる個人ブログだ。閲覧は無料で主に広告収入で運営されている。

アクセス数は1日数十万PVから数百万PVとも言われており、アフィリエイト収入はものすごい額になっているという。そんなまとめブログに対して『2ちゃんねる』が、名指しで警告をしたのだ。警告を受けたブログは下記の5つのブログ。

やらおん:http://yaraon.blog109.fc2.com/

ハムスター速報:http://hamusoku.com/

はちま起稿:http://blog.esuteru.com/

オレ的ゲーム速報@刃:http://jin115.com/
ニュー速VIPブログ:http://blog.livedoor.jp/insidears/


「2ちゃんねるのデータの利用に関して」から参照できる「面倒なことになりそうな会社さんへ」をクリックすると「warn.txt」が開かれる。そこには該当する5つのブログのURLが記載されており、「第3者に迷惑をかけ謝罪しない人物に2chの著作物を使われることは、不利益が大きいため、下記のURLにおける2chの著作物の利用を禁止します。また、本人及び関係者による類似サイトへの著作物の利用も同様に禁止します」としている。

いわゆる迷惑をかけ続ける場合は著作物(『2ちゃんねる』の書き込み)の利用を禁止するという。

このほかにも該当するブログは存在するのだが、とくにこの5つのブログに対して警告を促しているようだ。警告された側のブログはこの件を取り上げてブログを更新したり、『2ちゃんねる』ではなく『Twitter』での発言や反応をソースにした記事などを公開している。

今回の処置は“はちま寄稿と真っ黒悪質ステマ企業たち★210”というアンチスレッドにて皆の意見を集め決められた模様。そりゃ『はちま起稿』や『オレ的ゲーム速報』のメジャーどころの名前がすぐ挙がるはずだ。スレッドでは第三者に迷惑をかけた場合への対応、発言を捏造(ねつぞう)したかどうか、悪意の有無などによって転載禁止の判断が下されていた。

『2ちゃんねる』側もこれ以上余計な問題を抱えたくないのだろう。ただゲームブログも最近はネガキャンが少なくなってきたと言われているが、どうなのだろうか?

2ちゃんねるのデータの利用に関して( http://j.mp/LeUKgE )

【私の論評】2chは、時代の変化に追いついていない?

昨日、たまたま、『はちま起稿』のサイトから、このブログの内容を掲載しました。

女の子の股間と太ももの間に現れる奇跡の領域を『股下デルタ』と呼ぶそうだ。 : はちま起稿:

昨日の記事に関しては、特に、2chからの引用ではないようでした。しかし、以前見たときには、確かに、2chのスレッドの丸写しという内容でした。だから、上で指摘するように、このようなことは頻繁に行われているのだと思います。




 国内最大手の個人による(とは言っていますが)のゲハ(ゲーム・ハードの略)ブログを運営、主にゲハのスレッドを紹介し、近年は、ニュース速報から転載も多くなり、ゲーム、アニメ、時事をとり扱いう総合まとめサイトのようになりしまた。

ちなみに、私自身は、2chをはじめとして、上で指摘されているサイトなども滅多にみないので、あまり知りませんが、「はちま起稿」は、上の対立を煽る、その争いを晒す、世論を誘導するの3セットの記事で構成されており、様々な問題を抱えいるサイトだそうです。上で紹介されている他のサイトも似たりよったりのものだと思います。


そのため、2ch側の言いたいことは良くわかります。ただし、2ch側の意見を全部認められるかといえば、そうでもないと思います。それにしても、上の記事を読んでいて思ったことは、ドラッカーが語っていた「コンシューマリズムは、マーケティングの敗亡を示すものである」というものでした。
これは、生活者にとっての利益を優先させる理念のことです。生活者がより充実した暮らしを送ることを求める理念であり、一般的には値上げに反対するなど経済面における充実を求める消費者運動とは区別されています。 
この理念が消費者に広く浸透していった背景には、製品区別化や計画的陳腐化、あるいは誇大広告などによる組織の消費者操作や、企業と消費者間にある情報のギャップ、公害などの環境問題があげられます。 
1960年代初頭に起こったとされ、この理念を明確にした人物としては1962年に消費者の4つの権利宣言をしたアメリカ大統領のジョンFケネディが有名です。彼は、消費者には安全である権利、知らされる権利、選択する権利、意見を反映させる権利の4つの権利があるとしました。これらの権利を侵害する組織への告発や主張がコンシューマリズムから起こる運動です。具体的には訴訟や不買運動などが行われます。 
また、アメリカの弁護士ラルフネーダーは1960年代後半にGM社のブレーキ欠陥による欠陥車問題を深く追及して、コンシューマリズムが発展する契機を作ったとされています。 
このコンシューマリズムの高まりに対して、企業では消費者への窓口設置やPRの充実、国においては消費者を守る法律の制定や消費者センターの設置などの対策が行われています。
ラルフ・ネーダー氏
2chは、サービスが開始されてから、現在の形に出来上がってから、ほとんど改定などされず、そのまま運営されてきました。私自身は、ほとんど見ませんが、たまに見ることがあります。しかし、少なくとも、ここ5年とか、へたをすると10年くらい、サイトとしてのシステムはもとより、運営方針その他もほとんど変わっていないのではないかと思います。

Google Waveの画面(実はつい最近まで使えた。クローズしたのは今年)
そうして、上記のような事件など、起こるべくして起こったのではないかと思います。特に広くユーザーを集めるサイトなどみていると、たとえば、Google関連のものにしても、他のものにしても年々変化しています。たとえば、Googleなど、SNSもずいぶん変えてきています。最初、Google Waveをやっていましたが、先進的な機能を持っていたにもかかわらず、ほとんど理由されず、失敗しました。

Google buzzのiPhoneの画面
その後、Google Buzzなど運営しましたが、これは、あまり特徴がなく、結局使われておらず、廃止されました。そうして、三度目の正直ということで、現在では、Google+をたちあげ、現在に至っています。このようなことから比較すると、2chはほとんど変化しておらず、原型のままであると言っても過言ではないと思います。最近では、薬物の売買がされていたということもありました。

現在、これらの「まとめサイト」が炎上したり、さまざまな問題がネット上で指摘されているのは、上記でいうところの、コンシューマリズムのようなものではないかと思います。そうして、責任の一端は、間違いなく2ch自身にもあると思います。

まずは、上記のようなサイト、多くのユーザーが利用しているという事実があるわけですから、このようなサイトが乱立することを避けるためにも、2ch自身が工夫をすべきだったと思います。

たとえば、NAVERのまとめ記事のように、2ch自体がまとめ記事を運営するなどのこを考えても良かったのではないかと思います。デザインなども、自由に設定でき、スレッドの引用もかなり楽にできるようなものを用意するとか、いくらでもやり方があったと思います。

NAVERまとめ記事
まあ、今となっては、2ch古いものの代表のようになったと思います。もう、オールド・メディアと呼んでも差し支えないと思います。このブログでも、紹介しましたが、ユーザーも、高齢化氏、さらに、低学歴化も進んでいるようです。


ドラッカーは、変化をコントロールする最善の方法は自ら変化をつくりだすことであるとして、以下のように述べています。
変化はコントロールできない。できるのは、変化の先頭に立つことだけである。今日のような乱気流の時代にあたっては、変化が常態である。変化はリスクに満ち、楽ではない。悪戦苦闘を強いられる。だが、変化の先頭に立たないかぎり、生き残ることはできない。急激な構造変化の時代を生き残れるのは、チェンジ・リーダーとなる者だけである。(P.F.ドラッカー)

「まとめサイト」の問題は、2ch自身が全く変化しなかったことから、派生していると見るべきと思います。

そうして、私にとっては、2chなど存在してもしなくても、どうでも良い存在です。問題のある「まとめサイト」も、なぜ、あのように今でも人気があるのか良く理解できません。

どちらも、今のままで、変化しない限り、変化をコントロールできなくなり、消え去るのみだと思います。


【関連記事】

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