マクドナルドはいろいろ揶揄されながらも、ハンバーガーのネーミング募集を行ったことも効を奏し、全店売上が1月前年比30.9%増、2月24.5%増と結果を出しています。たとえ評価されなくとも、注目を集めることがマクドナルドには必要だったのでしょう。嫌われるよりも忘れてしまわれるほうが怖いということでしょうか。さて民主党と維新の合併による党名変更のプロモーション効果はどうだったのでしょうか。
マクドナルドのハンバーガーネーミング募集で決定された名前 写真はブログ管理人挿入 |
FNNの調査で、民進党に「期待しない」が68.6%と多数を占め、ネガティブな反応だったことは誰もが予測していたことだと思います。それはそうとして、実は民主党も維新も、また両党の合併もまったく注目されず、話題にならなかったはずが、新しい党名を求める維新のゴリ押しを民主党が飲んで、世論調査まで行って決めたことで、マスコミへの露出頻度があがったはずです。
さて、その効果がどうだったのでしょうか。それは、「期待するか」「期待しないか」ではなく、民主党から民進党に変わって支持率があがったかどうかで見たほうが適切だと思います。それで民主と維新の支持率の変化を見てみました。
さて、その効果がどうだったのでしょうか。それは、「期待するか」「期待しないか」ではなく、民主党から民進党に変わって支持率があがったかどうかで見たほうが適切だと思います。それで民主と維新の支持率の変化を見てみました。
FNNの直近3月の調査では支持率が12.8%といちおう合併、党名変更前よりもわずかですが支持率は上昇しており、いちおうの効果はあったように見えます。しかし、グラフに示したように維新分裂前の、民主と維新の支持率合計にはほど遠く、期待値の低さから見ると、瞬間風速で終わってしまいそうです。
【本社・FNN合同世論調査】内閣支持率、微減の46・3% 政党支持率は自民36・7%、「民進党」は12・8% 「民進党に期待しない」68・6%(1/2ページ) - 産経ニュース
この間の動きを見ると、戦術・交渉力としては民主党よりも維新が長けていて、民主党がいいように維新の生き残り策として利用された恰好になっています。いかにも民主党執行部の戦略不全、状況対応力の欠如を象徴しているようです。
いまは目先の議席数にこだわっても、小選挙区制の下では、一回の選挙で、風の吹きようで数は激変します。それよりは誰を支持層とし、それらの支持層にとって、どのようなビジョンと政策をだせるかどうかを固めるというのが競争戦略としては王道なはずです。
戦略もなく、戦術を駆使する能力もないとなると、政権交代の可能性による拮抗力どころか、野党として政権をチェックする力も期待できません。議員としてどう延命するのかで策を弄しているとしか見えない状態では、まもなく、民進党の存在意義はなにかが問われてくることは間違いないと思います。
【私の論評】自民党の劣化コピーである民主党の本質はさらに劣化して民進党に引き継がれた(゚д゚)!
マクドナルドは、ネーミング募集キャンペーンで成功し、業績が上向いています。このネーミングのハンバーガー私も、食べてみましたが、結構美味しかったです。食べ物ですから、最低限美味しくないと駄目ですね。
いろいろキャンペーンをやったにしても、ハンバーガー自体が美味しくなければ、実施しても売上は伸ばすことはできないと思います。これは、最低限必要なことで、その上で様々な販売促進策などがうまくいくのです。
マクドナルドのネーミングキャンペーンでは商品はすでに決まっていて、名前だけがきまっていな かった。しかし民進党のネーミングキャンペーンでは商品が決まってないうちから名前を募集した? |
それでは、ハンバーガーの世界では、商品そのものが美味しいということは、政治の世界では何に当てはまるのでしょうか。
それは、当然のことながら、政党の綱領であり、綱領に基づいて打ち出される政策や、その政策を実現するための法案であり、商品が美味しいということは、綱領や政策が、有権者にとって現実的でありかつ、望ましく希望を持たせるものであるということです。
では、民進党の綱領とはどのようなものなのでしょうか。さて、それでは民進党の綱領とはどのようなものなのでしょうか。これについては、まだはっきりとは決まってないようです。
綱領について、はっきりしているのは以下のことくらいです。
民主党と維新の党は、27日に結成する民進党の綱領について「立憲主義を守る」などと明記することを了承しました。
綱領ではこのほか、原発に頼らない社会を目指すことなどを盛り込んでいます。原案での「2030年代原発稼働ゼロを目指す」は盛り込まれませんでした。また、規約では、初代代表の任期を「今年9月末日まで」とすることや、代表のリコール規定について、国会議員と地方議員らの半数が求めた場合、代表を解任できるとしています。
さらに、党の政策を決める「次の内閣」の閣僚に、国会議員だけでなく民間人を起用できる規定を盛り込みました。再び政権を担う時にスムーズに移行する狙いです。綱領や規約は27日の結党大会で正式決定します。
また、民進党の英語名は「The Democratic Party」とし、直訳すると、これまでの民主党と同じ意味にすることを決めました。
綱領、規約案は27日の結党大会で正式決定するそうです。さて、このことからもわかるように、まだはっきりとは決まっていないということです。具体的には、「立憲主義を守ることと、原発に頼らない社会を目指す」ということです。
次に、目玉の政策はどのようになるかということも、未だはっきりとは決まっていませんが、どのようなものが出てくるのか、現時点でわかっていることのみ、以下に掲載します。
民主党と維新の党は選挙を戦うために合流したのでしょうが、果たして政策面で両党は合致しているのでしょうか。
民主党と維新の党は、安全保障に関してはそれほど大きな政策の違いはありません。
例えば、安保関連法について、両党は「後方支援はするが、周辺事態法の枠だ」と主張しています。周辺事態法とは、日本周辺の地域で、日本の平和や安全に大きな影響を与える事態が起こった場合、自衛隊が米軍に行える後方支援の内容を定めたものです。
安倍内閣は周辺事態法を改正しましたが、民主党、維新の党とも「周辺」を外して、安倍政権は地球の裏側まで行けるようにしたと主張しています。しかし、現状では、行けるという可能性は、否定できないだけであり、今の法体系では、それは現実には不可能です。しかし、民主党と維新の党は、どんな場合であっても「周辺」以外には行けないようにすべきであり、それが自民党との大きな違いであるかのように強弁しています。
さらに、集団的自衛権の行使についても、今のところ、民主・維新は「米艦防護」は認める方向で考えています。朝鮮半島で戦争が起こった場合、参加した米艦が北朝鮮や中国から攻撃されたときに、日本は防護するというものです。これも、法案審議のときとは矛盾しているようです。審議のときは、何が何でも反対としか聞こえませんでした。
そうして、これが唯一の「集団的自衛権の行使」だと言っています。つまり、ホルムズ海峡での機雷掃海などを含むその他の行使は一切認めないというものです。しかし、これでは、先日も述べたように、もしトランプが大統領になったとしても、あるいは別の候補がなったとしても、集団的自衛権の片務性として、今後アメリカから批判の対象になる可能性が大です。
例えば、安保関連法について、両党は「後方支援はするが、周辺事態法の枠だ」と主張しています。周辺事態法とは、日本周辺の地域で、日本の平和や安全に大きな影響を与える事態が起こった場合、自衛隊が米軍に行える後方支援の内容を定めたものです。
安倍内閣は周辺事態法を改正しましたが、民主党、維新の党とも「周辺」を外して、安倍政権は地球の裏側まで行けるようにしたと主張しています。しかし、現状では、行けるという可能性は、否定できないだけであり、今の法体系では、それは現実には不可能です。しかし、民主党と維新の党は、どんな場合であっても「周辺」以外には行けないようにすべきであり、それが自民党との大きな違いであるかのように強弁しています。
さらに、集団的自衛権の行使についても、今のところ、民主・維新は「米艦防護」は認める方向で考えています。朝鮮半島で戦争が起こった場合、参加した米艦が北朝鮮や中国から攻撃されたときに、日本は防護するというものです。これも、法案審議のときとは矛盾しているようです。審議のときは、何が何でも反対としか聞こえませんでした。
そうして、これが唯一の「集団的自衛権の行使」だと言っています。つまり、ホルムズ海峡での機雷掃海などを含むその他の行使は一切認めないというものです。しかし、これでは、先日も述べたように、もしトランプが大統領になったとしても、あるいは別の候補がなったとしても、集団的自衛権の片務性として、今後アメリカから批判の対象になる可能性が大です。
昨年決定された安保関連法案 |
次に経済対策ですが、これは党内一致をみていないようです。特に民主党内での不一致があります。
民主党内部にはアベノミクスの失敗したとする一派がいます。そうして、これが貧富の格差を広げたいう意見があります。だから次の選挙では、政策に「経済の成長」ではなく、「格差是正」を入れ込むべきだというのです。
エコノミストの水野和夫氏は、「もはや日本に成長はない。資本主義は終わりだ」と述べていますが、こうした考えに賛同する勢力は民主党には少なからず存在しています。成長は厳しいのだから、格差是正や資源の分配を重点的に考えるべきだというわけです。
しかし、一方で同じ民主党内で、「経済の成長」を入れ込むべきだという意見もあります。経済は生き物だから、成長を考えなければ格差是正もできない。さらには、「格差是正」を強調し、「資本主義は終わり」という考え方は、あまりに左翼的過ぎるというものです。
エコノミストの水野和夫氏は、「もはや日本に成長はない。資本主義は終わりだ」と述べていますが、こうした考えに賛同する勢力は民主党には少なからず存在しています。成長は厳しいのだから、格差是正や資源の分配を重点的に考えるべきだというわけです。
しかし、一方で同じ民主党内で、「経済の成長」を入れ込むべきだという意見もあります。経済は生き物だから、成長を考えなければ格差是正もできない。さらには、「格差是正」を強調し、「資本主義は終わり」という考え方は、あまりに左翼的過ぎるというものです。
しかし、現実には、金融緩和はかなり功を奏して、雇用状況は良くなっています。はっきりとそれが、統計数値上に現れています。唯一の失敗は、8%増税です。このことをはっきりと認識している議員は、金子洋一参議院議員などごく少数です。
安倍政権になってから、金融緩和で雇用状況が良くなっているのは一目瞭然 |
このように、民主党内部では「経済政策」という点で完全に二つに割れています。果たしてこの状態で、維新の党と合流した民進党として、まともな経済政策をまとめることができるのでしょうか。
特に、維新の党の江田憲司は、かつて『財務省のマインドコントロール』という著書を書いたこともある人です。彼は、増税には反対でしょう。増税するしないは、次の選挙で大きな争点になる可能性が大です。
その他は、目玉政策について、何も見えてきません。
現状は、このような状況です。
マクドナルドのハンバーガーとは随分違います。マクドナルドの場合は、すでに商品ができあがっていて、それに名前をつけるというキャンペーンを行いました。
民進党の名前のつけかたは、マクドナルドであれば、商品がまだほとんど決まっておらず、北の食材を用いる新商品というくらいのことしか決まっていない時期に、ネーミングキャンペーンを行っているようなものです。これでは、新党のキャンペーンもうまくいくはずがありません。
本来であれば、綱領も骨子は出来上がっていて、それに基づいた、有権者がを惹きつける目玉政策も概要はできあがっていて、それらを公表したその上で、ネーミングを募集すべきでした。
そうして、綱領や目玉政策も、当然のことながら、美味しいもの、有権者にとって希望が抱けるような内容にすべきでした。
しかし、これでは全く順番が違います。これでは、上記のようにネーミングの変更をしても、マクドナルドのように、業績を伸ばす、政治でいえば、支持率などが上がるということにつながらないのは当然のことです。
順番が違うということは、民主党では以前にもこのブログに掲載したことがあります。それは、民主党の公募のポスターです。以下に、その記事のリンクを掲載します。
公募のキャンペーンサイトと同じく、これも自虐的です。キャッチコピーでも、ポスターでも、結局自分たちは何をしたいのか、日本という国をどのようにしたいのか、全くそれがみえてきません。
マクドナルドのハンバーガーとは随分違います。マクドナルドの場合は、すでに商品ができあがっていて、それに名前をつけるというキャンペーンを行いました。
民進党の名前のつけかたは、マクドナルドであれば、商品がまだほとんど決まっておらず、北の食材を用いる新商品というくらいのことしか決まっていない時期に、ネーミングキャンペーンを行っているようなものです。これでは、新党のキャンペーンもうまくいくはずがありません。
本来であれば、綱領も骨子は出来上がっていて、それに基づいた、有権者がを惹きつける目玉政策も概要はできあがっていて、それらを公表したその上で、ネーミングを募集すべきでした。
そうして、綱領や目玉政策も、当然のことながら、美味しいもの、有権者にとって希望が抱けるような内容にすべきでした。
しかし、これでは全く順番が違います。これでは、上記のようにネーミングの変更をしても、マクドナルドのように、業績を伸ばす、政治でいえば、支持率などが上がるということにつながらないのは当然のことです。
順番が違うということは、民主党では以前にもこのブログに掲載したことがあります。それは、民主党の公募のポスターです。以下に、その記事のリンクを掲載します。
<民主党>自民党政権と対決する覚悟ある人公募―【私の論評】キャッチをみれば、民主党の末路が見える(゚д゚)!この記事に掲載した、民主党の公募のサイトのキャッチコピーは以下のようなものです。
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事で私は民主党のこのキャチコピーに関して掲載しましたが、結論は以下のようなものです。
結局自分たちは何をしたいのか、日本という国をどのようにしたいのか、全くそれがみえてきません。だから、先にあげた、人材募集においても、あのような到底理解しがたい、まるでブラック企業のようなキャッチ・コピーしか出来ないのだと思います。
民主党政権の三年間も酷いものでした、結局何も決められず漂流していただけです。
キャッチコピーをつくるのは、おそらく民主党でも、他の党でもその道のプロが作成するのだと思います。そうして、作成するときには、幹部などから民主党をどのようにしたいのかとか、日本をどうしたいのかということをインタビューし、その他要望も聴き出すでしょう。誰が作成するにしても、キャッチコピーをつくるには、この手続きは欠かせません。
しかし、民主党には明確なそれがなかったので、キャッチコピーもあのようなものになってしまったのだと思います。
もう民主党の行く先は、見えてきたようです。結局、安倍総理個人や、自公政権に対してネガティブ・キャンペーンばかり繰り返し、衰退して過去の社会党のようになるのが関の山です。民主党は、今年に入ってから以下の様ポスターも作成しています。
公募のキャンペーンサイトと同じく、これも自虐的です。キャッチコピーでも、ポスターでも、結局自分たちは何をしたいのか、日本という国をどのようにしたいのか、全くそれがみえてきません。
そのような状態で、コピーやポスターなど作成しても、まともなものができるはずがありません。
それは、民進党にも引き継がれているようです。そもそも、党名を決めるのに、綱領も目玉政策もはっきり決まってない状態で作成するのですから、一体どうなっているのかと言いたいです。順番が狂っています。
結局、民進党も単なる選挙互助会に過ぎないのだと思います。そんなことをいうと、自民党もそうなのですが、民主党はもともと自民党のコピーのような政党であり、しかも、コピーした分だけ、劣化していました。この劣化コピーは、さらに劣化コピーされて民進党にも引き継がれたようです。
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