2020年3月11日水曜日

イタリア 感染者が1万人超える 新型コロナウイルス―【私の論評】日本は感染国ではない!見通しを示さず客観性に欠けたマスコミ報道が日本の悪いイメージをつくった(゚д゚)!


イタリアの国旗柄のビキニ

新型コロナウイルスの感染が急速に広がるイタリアでは、政府が全土で不要不急の外出を控えるよう求める措置を打ち出しました。しかし、感染者は10日も1000人近く増えて1万人を超え、新たな対策が感染の封じ込めにつながるか注目されます。

イタリア政府は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとして10日から来月3日まで全土で不要不急の外出を控えるよう求めたほか、屋外の集まりを禁止する措置に踏み切りました。

首都ローマでは人通りや交通量が大幅に減ったほか、ふだんは観光客でにぎわうバチカンのサンピエトロ広場が閉鎖されるなど街は一変しています。

こうした中、イタリア政府は10日、新型コロナウイルスの感染者が新たに977人増えて1万149人になり1万人を超えたことを明らかにしました。

また、亡くなった人は168人増えて631人に上ったとしています。

感染症予防に当たっている国立衛生研究所のブルザフェッロ所長は、NHKの取材に対し、北部では感染が広がっているものの南部での感染は限定的だとしたうえで「今、取られている対策はほかの地域に感染が広がらないようにするためだ」と強調しました。

政府が打ちだした新たな対策で、感染を封じ込めることができるか注目されます。

隣国オーストリア イタリアからの入国禁止

イタリアで新型コロナウイルスの感染が拡大する中、イタリアと国境を接している隣国オーストリアでも10日、感染者が前日より50人以上増えて182人となるなど、広がりをみせています。

こうした中、クルツ首相は10日、記者会見を開き、イタリアからの人の入国を停止する措置を取ると明らかにしました。

イタリアからの航空と鉄道の旅客便を止めるほか、陸路で国境を通過する車両については、オーストリア国内で途中下車しないことを確認できれば、通行を認めるということです。

また、オーストリア国内では来週16日から大学が休校になり、企業に対してもテレワークを推奨するとしています。

さらに、オーストリア国内の100人を超える屋内の行事も中止にするということです。

これを受けて、ウィーンの国立歌劇場は今月31日までオペラやバレエなどすべての公演をキャンセルすると発表したほか、ウィーン少年合唱団も29日まで公演を中止するということで、観光への影響も広がっています。

ヨーロッパ各国で感染拡大歯止めかからず

ヨーロッパでは、イタリアに続き、フランスやスペインでも新型コロナウイルスの感染の拡大に歯止めがかからない状況です。

このうちフランスでは、10日、新たに北部と南部の2つの町で集団感染が見つかり、感染者の数はこれまでに1784人とイタリアに次いで多く、死者も33人に上っています。

また隣国のスペインでは、感染者が前の日に比べて400人以上増えて1639人となり、死者も36人となっています。

特に首都があるマドリード州で感染者が急増していて、スペイン政府は州内のすべての学校を11日から休校にしたほか、国内で行われるスポーツの試合は、すべて観客を入れないで行うことを決めました。

さらに議会では議員1人の感染が確認されたことから、上下両院とも今後1週間は議事を行わないことにしています。

ほかにもドイツで感染者が1000人を超えるなどヨーロッパでは感染の拡大に歯止めがかかっていません。

【私の論評】日本は感染国ではない!見通しを示さず客観性に欠けたマスコミ報道が日本の悪いイメージをつくった(゚д゚)!

イタリア政府は10日、武漢ウイルスの感染の急速な広がりを受け、全土で個人の移動制限を発動しました。9日の感染者数は9172人と中国に次いで2番目に多いです。欧州で突出して感染者数が多い理由を探ると、医療現場の混乱などいくつかの可能性が浮かび上がってきます。

コンテ首相は9日「国民全員が協力して、厳格な規制に対応してほしい」と呼びかけました。外出を避けるよう求め、飲食店は夜間の営業を禁止しました。ただし、仕事や健康上の理由での移動は認めます。移動制限は4月3日まで続けます。



感染者が急増した理由に挙がるのが医療現場の混乱です。イタリアは、これまでに新型コロナの検査を5万4千件以上してきました。感染者を確定させる狙いでしたが、軽症の患者も徹底的に検査したため、病床が満杯になりました。医師や看護師の不足に拍車がかかり、感染が一気に広がった可能性があります。

米ブルームバーグ通信は世界保健機関(WHO)関係者の話として「検査をやり過ぎて害を及ぼしたようにみえる」と伝えました。無症状の人は自力で回復できた可能性があると指摘しました。

このイタリアの現状をみて、全国民に一刻も早くPCR検査と言っていた人はどう言い訳するのでしょうか。テレビなどのワイドショーではほとんどいいませんが、PCR検査は、誤判定が3割以上もあるという事実は認識しておくべきです。

イタリアは欧州連合(EU)が求めた財政緊縮策として医療費削減を進め、医療機関を減らしてきました。政府は引退した医療関係者の現場復帰を呼びかけ、軍事施設の活用など対策を急いでいます。

中国人観光客の多さも新型コロナのまん延のきっかけになったとの声もあります。イタリアを訪れる中国人は年320万人を超え、国別では5番目に多いです。イタリアは2019年3月、主要7カ国(G7)で初めて中国の広域経済圏構想「一帯一路」に参画する覚書を締結し、その後に中国人は一段と増加しました。

感染症が専門のミラノ大学のガリ教授は伊メディアに対し「疫学のデータを分析すると、イタリアでは武漢ウイルスは既に1月末ごろから出回り始めていた」と話しています。

明るく友好的な国民性が関係している可能性もあります。イタリア人は家族や友人との時間を重視し、週末などに食事やカフェを一緒に楽しむのは日常茶飯事です。あいさつでも相手のほおに自分のほおを寄せるのが一般的で、人と人が身体的に近寄る機会が多いです。伊市民保護局のボレッリ局長は「イタリア人の感情をあらわす気質が武漢ウイルスの拡大につながった可能性がある」と指摘します。

ローマ。週末のレストランでの食事

現在、ミラノなどイタリア各地は静まりかえっています。一時的とはいえ、全土での移動制限は経済へのマイナスの影響が大きいです。外出の自粛や飲食店の時短営業で消費が低迷するのは確実です。20年1~3月期の実質経済成長率は2四半期連続でマイナスとなるとの見方が強まっています。ユーロ圏で3番目の経済規模を持つイタリアは景気後退に陥る可能性があります。

日本が感染国というイメージになっていますが、これはマスコミの責任が大きいです。なぜなら、多くの国内メディアでは、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の感染者約700人を含めて、日本の感染者数として報じています。そうした国内報道がそのまま海外で報道されるので、日本は感染国とされてしまうのです。

各国の感染者数は、5日現在で、中国本土8万272人▽韓国5621人▽イタリア3089人▽イラン2922人▽その他(クルーズ船)706人▽日本331人▽フランス285人▽ドイツ262人▽スペイン222人▽米国153人▽シンガポール110人▽香港105人なです。

ワイドショーなどでは、感染者数だけ報道し、結局脅威を煽るようなことになっていますが、これは以前のこのブログの記事でも示したように、もっと客観的に見るべきです。人口の多い国が、感染者が多くなるのは当然のことで、人口の多い国も少ない国も、感染者数だけでみたり、比較するのはあまり意味がありません。

公衆衛生学では、感染者数を人口10万人あたりでみるのが普通(感染者数➗人口✖10万人)です。そうすると、韓国11・0人▽中国本土5・6人▽イタリア5・1人▽イラン3・6人▽シンガポール1・9人▽香港1・4人▽スペイン0・5人▽フランス0・4人▽ドイツ0・3人▽日本0・3人▽米国0・1人です。

どちらのデータを見ても、日本が感染国とはいえないです。乱暴ですが、あえてクルーズ船の感染者数を日本に含めたとしても0・8人であり、感染国とはいえないという結論に変わりはないです。はっきりいえば、政府が手をこまねいているうちに、マスコミ報道で日本の悪いイメージができあがったというだけなのです。以下にグラフを掲載します。(以下のグラフの日本には、クルーズ船の感染者は含まれていません)


先にも述べたように、マスコミは不安ばかり煽りこれからの見通しなど示しません。ここでは、現在まで得られた知見から、ある程度の見通しを述べたいと思います。

この感染症の診断はPCR検査によって行われています。PCR検査は感度については良好ですが、鼻咽頭粘膜などの検体採取部に武漢ウイルスが存在しない場合、感度をいくら上げても陰性と出る可能性が大きいです。

そのため検査陽性の場合は感染ありと断定できますが、陰性の場合は信用ができない可能性があります。PCR検査を希望者全員に行うことは感染者の数を爆発的に増やすことにつながります。

この場合、無症状や軽度の症状の人もまとめて武漢ウイルス感染症と診断されるので、指定感染症である以上、多くの人が措置入院ということになります。そうすると、感染症指定医療機関はすぐに満杯となり、そうではない一般の医療施設でも入院させざるを得ない状況になり、そうなると逆に院内感染を拡大させる可能性が増してきます。それが、まさにイタリアや韓国の状況であったと考えられます。

いつの日か、本感染症を指定感染症から解除する時がやってくると思われるのですが、そうなると通常のインフルエンザと同様に軽症の場合は自宅待機を勧めることが可能になり、医療における混乱が生じる可能性は減少します。

これからの1カ月間の感染の動向により武漢ウイルス感染症への基本方針が大きく変わる可能性が高いと思います。新規感染者より回復者の方が多くなれば指定感染症の枠から外し、季節性インフルエンザと同じ診療方針で行えば良いです。

新規感染者がなお回復者を大きく上回っているのであれば、感染ルート探索のために全力を挙げ、個別の調査により感染源を完璧に絶たなければいけないです。結果が前者であってほしいと強く望んでいます。

このように見通しのもとで、政府の発表などをご覧になれば、マスコミ報道に煽られたり、いたずらに脅威を感じたりすることはないと思います。

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