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2013年6月2日日曜日

安倍首相経済ブレーン 消費増税は2年待たなければならない―【私の論評】増税は、アベノミクスで景気が加熱し、インフレがいきすぎたとき(@_@;)、それ以外に増税を主張する日経新聞は単なる大馬鹿か、単なるスパイ(゚д゚)!増税報道姿勢で明らかになった真実(@_@;)!

安倍首相経済ブレーン 消費増税は2年待たなければならない


消費増税がいよいよ来春の4月に迫ってきた。安倍首相はこの4~6月のGDPを見て増税を実行するか最終判断するという。ただし、片腕の麻生副総理は4月20日、アメリカで「予定通りに(消費税率を)引き上げる」と明言するなど、増税に前のめりだ。

アベノミクスでの好景気が喧伝されるが、現状では恩恵を受けているのは株や不動産などの資産を持つ一部の富裕層だけ。政権内で既定路線になっている増税は、投資に縁のない庶民の生活を直撃することは間違いない。

だが、そもそもなぜ増税が必要だったのかを思い出してほしい。政府によると、増えた税収分はすべて「年金や医療費などの社会保障費の財源にあてる」と説明されている。政府は税率1%当たりで2.7兆円、5%で13.5兆円の増収を見込み、そのうち年金財源には合計3.5兆円をあてると計画している。

先日、麻生太郎・副総理は「アベノミクスで年金運用はウン兆円の黒字だ」と大威張りだった。少なくとも3.5兆円程度は稼ぎ出しているのだろう。ならば、年金財源にあてる分の消費増税はまったく不要ではないか。

安倍首相の経済・財政政策のブレーンとして知られる嘉悦大学教授の高橋洋一氏もこう指摘する。

「財政再建に何よりも必要なのは、経済成長による税収増です。増税はその経済成長の腰を折ってしまいかねない。

たとえば、金融緩和策によって景気回復が進んでいたイギリスでは、2011年1月に2.5%の消費増税が行なわれたことによって成長が鈍化した。現在、日本では幸いにもアベノミクスで景気が上向いているので、増税は延期して様子を見たほうがいい。

今後、日本経済の名目成長率が4、5%程度を維持し続ければ、増税なしでも財政再建は十分に可能です。その成長率に達成できるかどうか見定めるのに、おおよそ2年かかる。その間に増税して成長を止めてしまうことは本末転倒です。だから私は、消費増税は2年は待たなければならないといっているのです」

※週刊ポスト2013年6月7日号

【私の論評】増税は、アベノミクスで景気が加熱し、インフレがいきすぎたとき(@_@;)、それ以外に増税を主張する日経新聞は単なる大馬鹿か、単なるスパイ(゚д゚)!増税報道姿勢で明らかになった真実(@_@;)!

上のニュース、かなり良くまとまっているので、全文掲載させていただきました。まずは、とう考えても来年の4月に増税してしまえば、上でも指摘しているように、増税すれば、経済の成長を止めてしまうことになります。その結果何がおこるかといえば、さらなるデフレから脱却が遠のくということです。

こんなことは、消費税が創設されてから、デフレでないときには、増税して多少税収が増えたこもありますが、デフレに完璧に突入してから増税した後には、一度も増税前の税収を上回ったことはなく、デフレ期の増税は全く間違いであることは周知の事実です。イギリスの例をみても、明らかです。イギリスでは、後から若者雇用が落ち込んだので、大幅な金融緩和をしましたが、それでも景気は回復していません。無論のこと、税収も増えておらず、今でも財政債権の目処もたたない有様です。こんな事実の羅列よりも、高校あたりの政治経済を理解していれば、増税するべきでないのは誰もが理解できる、当たり前のど真ん中です。

来年の4月の時点では、いくらアベノミクスで経済がよくなったにしても、どう考えても、未だ日本はデフレから脱却しているとは考えにくいですから、そこで、何も考えずに増税してしまえば、経済がさらに冷え込み、失われた20年がさらに続き、おそらく失われた30年に突入することになるでしょう。そうして、深刻なデフレが続くことから、また、円高傾向になると思います。元の木阿弥です。



そんなことは絶対に許容することはできません。増税すべきでないことは、あのリチャード・クー氏も主張しています。それに関しては、このブログにも掲載したことがありますから、そのURLを以下に掲載します。
野村総研クー氏「今は消費増税すべきでない」(QUICK特別セミナー)―【私の論評】各界のリーダーが虚心坦懐にならなければ、日本は良くならない?!
 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部分のみコピペさせていただきます。
 野村総合研究所の主席研究員のリチャード・クー氏は2日、QUICKと日本経済新聞社共催のセミナーで講演し「今は消費増税すべきではない」と指摘した。民間企業が実質ゼロ金利下でも借金の返済を優先する「バランスシート不況」の状態から脱しておらず、政府支出の抑制を進めれば景気が落ち込み、結果的に財政再建は失敗するとの見方を示した。

民間の資金需要が乏しいことは「借金返済のトラウマがあるほか、キャッシュ・フローで設備投資できる状況になっているため」と説明。民間の資金需要を高める様々な努力が必要だと主張した。
 この記事そのものは、昨年の10月のものですから、まだアベノミクスのうちの金融緩和ですら、始動していない時期のものです。しかし、日銀黒田氏による、金融緩和を行なっている最中ですら、デフレから脱却していないうちに増税してしまえば、リチャード・クー氏が語っているように、景気が落ち込むのははっきりしています。

私自身は、何も永遠に増税するなと主張しているわけではありません。経済とはバランスが重要です。デフレのときに増税するのは、明らかな大間違いです。しかし、それでも、永遠に増税がまかりならぬと言っているわけではありません。いずれ日本がデフレから脱却し、さらに景気が加熱して、過度のインフレになれば、そのときは逆に増税すべきです。増税を含む緊縮財政をすくさま実行し、日銀は金融引締めをすべきです。金利も、資産物価が以上に上がれは、下げるべきです。


スティグリッツ氏

増税に関しては、マスコミがスティグリッツ氏の来日公演についての報道で明確になったことがあります。この同じ事柄に関する、下の対照的な報道を御覧ください。

まずは、テレ朝によるものです。
 消費税は消費を冷やす“悪い税金”ノーベル賞学者

ノーベル賞を受賞したアメリカの経済学者、ジョセフ・スティグリッツ氏が講演で、来年4月からの消費増税に慎重姿勢を示しました。

米・コロンビア大学、ジョセフ・スティグリッツ教授:「消費税のみ単独で増税するには時期尚早です。増税するのであれば、ほかの政策も同時に実施しなければなりません。消費税よりも効果があるのが環境税です。環境対策にもなり、次世代を守ることにもつながります」

スティグリッツ氏は、東京都内での国際会議で、消費税は消費を冷やす「悪い税金だ」と指摘しました。また、テレビ朝日などの取材に対し、政府が目指している来年4月の消費増税は時期尚早だと述べたうえで、消費税よりも、二酸化炭素の排出量に応じて課税する「環境税」のほうが税収につながるという見方を示しました。環境税は企業に新たな設備投資を促すため、経済活性化にもつながるとしています。

一方、株価の乱高下が続き、アベノミクスの副作用が懸念されていることについて「実施しないほうが将来的なリスクになる」と述べ、安倍政権が進めている経済政策の成果を評価しました。
 このニュース元記事には、動画もついていて理解しやすいです。是非ご覧になって下さい。

さて、以下は、上と同じ内容の日経新聞の記事です。
 財政収支の黒字化、20年までに「達成可能」 スティグリッツ氏(日経新聞)

コロンビア大教授のジョセフ・スティグリッツ氏が31日、都内で日本経済新聞社などの取材に応じ、財政の基礎的財政収支を2020年度までに黒字化する政府の目標について「達成可能」と述べた。日本の国内総生産(GDP)に対する税収の比率は他の先進国に比べ低く「引き上げ余地がある」と指摘。増える税収の一部を最も投資効果が大きい教育や科学技術に回せば「短期にも長期にも経済成長をもたらし税収の増加につながる」とした。

長期金利の上昇が日本経済にもたらす影響については「そんなに心配していない」と話した。市場はよく乱高下し、特に経済政策が変わる過程で短期的な変動に陥りやすいと指摘。金融当局は「国債の購入量を増やすなど長期金利を引き下げる道具を持っている」と今後の日銀の対応に期待を示した。

安倍政権の経済運営は成功しているとの認識を示したうえで、潜在的な日本経済の成長力は「そんなに悪くないと国民に明確に伝えたこと」を理由に挙げた。長引く景気低迷で「日本には過度に暗い雰囲気があった」と指摘。一方で、失業率は低く「悪いことばかりではなかった」と話した。
 この記事二つ比較してみると良くお分かりになると思います。ANNは、スティグリッツ氏が一番いいたかった、「消費税は消費を冷やす“悪い税金”、来年4月の増税は時期尚早」ということ、はっきりと伝えていますが、日経新聞は、「日本の国内総生産(GDP)に対する税収の比率は他の先進国に比べ低く「引き上げ余地がある」と指摘」などと、確かにスティグリッツ氏が言った言葉を掲載しているのでしょうが、報道姿勢が全く異なることがわかります。

日経新聞の記事だけ見ると、まるで、スティグリッツ氏が増税に賛成しているかのようにしかみえません。これは、スティグリッツ氏の発言の一部を切り取って、印象操作して、増税の世論を強化していることがみえみえです。

日経新聞の経済記事はどこの観測気球?

これによって、見えてくるのは、日経新聞は未だに、財務省増税派の尻馬に乗っているただの大馬鹿か、それとも、日本の経済が復活すると窮地におちいる中国・韓国などのスパイであるかのいずれかということです。どっちにしても始末に負えないです。これでは、私が前々から主張している、日経新聞を読むと、日本経済がわからなくなるという主張をさらに裏付けるようなもので、何も変わっていません。本当に困ったものです。

日本経済の本当の姿を知りたいと思えば、日経新聞は読むべきではありません。読むとすれば、特に経済記事に関しては、最初から猜疑心を持って、性悪説で、どこの政府機関の観測気球記事なのか、あるいは、どこの国に迎合しているのか見極めるため、頭脳訓練をするために読む新聞と心得て読むべきです。特に経済記事などは、最初から疑って読むべきです。日経新聞の経済記事の読む価値はそれ以外に最早ないと思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年10月4日木曜日

野村総研クー氏「今は消費増税すべきでない」(QUICK特別セミナー)―【私の論評】各界のリーダーが虚心坦懐にならなければ、日本は良くならない?!

野村総研クー氏「今は消費増税すべきでない」(QUICK特別セミナー) 

リチャード・クー氏
野村総合研究所の主席研究員のリチャード・クー氏は2日、QUICKと日本経済新聞社共催のセミナーで講演し「今は消費増税すべきではない」と指摘した。民間企業が実質ゼロ金利下でも借金の返済を優先する「バランスシート不況」の状態から脱しておらず、政府支出の抑制を進めれば景気が落ち込み、結果的に財政再建は失敗するとの見方を示した。
 民間の資金需要が乏しいことは「借金返済のトラウマがあるほか、キャッシュ・フローで設備投資できる状況になっているため」と説明。民間の資金需要を高める様々な努力が必要だと主張した。
 またバランスシート不況に陥っているのは日米欧に共通していると分析。欧州中央銀行(ECB)が欧州債務危機への対応として南欧諸国の国債買い入れ策を示したことについては「何もやらないよりはいいが、財政再建を買い入れの条件にしている以上、根本的な問題を解決するものではない」と指摘した。
この記事の続きはこちらから!!

【私の論評】各界のリーダーが虚心坦懐にならなければ、日本は良くならない?!

リチャード・クー氏といえば、このブログでも何回か、掲載させていただいたこともありますし、この方は、普通の日本人よりも余程日本のことを知っていて、新日・知日派の筆頭ともいえる方だと思います。

以下にクー氏の、昨年の動画を掲載させていただきます。



随分前、アメリカの格付け会社による日本の国債の格付けが下がったときは、「あり得ないことだ」と格付けに関する論評をしていたことを思いだします。

以前は、WBSという報道番組にも定期的に出演されており、その頃は、良くWBSを視聴していました。最近は、ほとんど見なくなりました。

なぜなら、この番組、それこそリチャード・クー氏や、植草氏が出演していたころは、比較的まともで、見る価値のある番組でしたが、最近では、まるで民主党政府広報室のような報道、マクロ経済・マクロ金融に関しても、ほとんど誤った報道しかしなくなり見る価値を失ってしまったからです。それでも、フェルドマン氏など時々まともなことを言っていたこともありましたが・・・・・・。本当は、この番組過去には、うちの会社のことも紹介していただいたこともあるので、あまり悪口はいいたくはないのですが、あの頃からすると、変質してしまったと言わざるを得ません。


クー氏は、日本でも一番最初に日本の不況の状況が、従来普通に見られたのとは、全く性質が違うものであることを看破した一人です。それは、上の記事にもあるように、バランスシート不況というものです。これに関しては、詳細は、上の記事のリンクからご覧になってください。

私が、バランスシート不況について、はじめて知ったのは、20年以上も前に、リチャード・クー氏がWBSでそのことについて話しているのを聴いたときです。

しかし、その当時は、聴いてもすぐには理解できず、とにかく今の不況は、古今東西のものとは性格を異にするものらしいということはかなり強く印象に残りました。そうして、リチャード・クー氏のような人物が語っていることなので、全く根拠も何もなく語っていはずはないと思いました。そうして、自分でクー氏の言うことが正しいのか、誤りなのかいずれ自分ではっきりさせたいと思いました。

そうして、わからないなりに、いつかわかろうと思い、新聞などの経済記事を良く読むようなりました。しかし、今から考えてみると、当時から新聞の経済記事などはまともではなかったのだと思います。だから、読めば読むほど、クー氏の言うことが理解できず、消化不良の日々に悩まされました。


それからしばらくは、新聞記事も読んだり、テレビの経済報道などみていましたが、さらに消化不良の深みに嵌り込むばかりです。それで、しばらくは、新聞記事は斜め読み、テレビの経済番組は見ないようにしました。

そうして、リチード・クー氏が雑誌に掲載した内容、そうして、テレビなどに出演したときには、必ず見るようにしました。そうして、雑誌や、テレビなどを見たときには、何となくわかったつもりになったのですが、それでも、消化不良状態が続きました。そうこうしているうちに、1年近くが経ちました。

そうして1年以上を経過して、あるとき、不意に理解できるようになりました。どうしてわかったかというと、高校時代に習った、マクロ経済・金融に関することを再度思い出し、頭の中でいろいろ簡単なシミレーションしてみたところ、本当は、クー氏の言っていることは、当たり前の真ん中であり、全く難しくも何ともなく、難しい経済・金融の理論など知らなくても、誰でも容易に理解できるということでした。

しかし、驚いたことに、当時バランスシート不況に関することを自分の周りの人に話してみても、かなり社会的地位が高い人でさえ、あるいは金融関係の人たちでさえ、ほとんど理解していないし理解できないし理解するつもりもないという事実に気づきしまた。

そんなものなかと思っていたら、つい、数年前ですか、リチャード・クー氏の記事がサイトに掲載されていて、「私が一番最初に、バランスシート不況について気が付き、それを当時の与党の人に話してみたが、その時にすぐ私の話を理解していただいたのは、麻生太郎、亀井静香、中曽根康弘氏の3名のみだけだったと語っていました。

無論、現在では、もっと多くの人が理解しています。谷垣元総裁や、野田首相などは全く理解してませんが、安倍新総裁などははっきりと理解していると思います。ただし、今でもほとんど理解していない人もかなり存在します。

バランスシート不況の本質を多くの人が理解して来なかったからこそ、日本のデフレは、かくも長く続いてしまったのだと思います。特に、民主党になってからは、民主党の構成員のほとんどの人がこれを理解しておらず、「コンクリートから人へ」などというお粗末なスローガンで、さらに日本の経済は落ち込んでしまいました。



少数の人が理解しても、実際に、バランスシート不況を打破するために、国家としてのまともな財政政策や金融政策を実行に移すのは困難だったのだと思います。しかし、この流れも変わりつつあります。クー氏のいうバランスシート不況の事実を退けた筆頭は、最近では、増税ツイン(双子)ともいわれる、野田総理と谷垣元自民党総裁にあの手この手で、増税路線を徹底に洗脳したとされる、元財務次官勝栄二郎氏でした。しかし、勝氏は、ご存知のように、本人はもっと長い間とどまって、増税を確定までもっていきたかったようですが、それもかなわず、結局退官しました。

これは、大蔵元老たちが、勝氏に引導を渡したとされています。もともとの大蔵省には、不況の時に増税するなどという考えなどなかったはずです。これは何も大蔵省元老がどうのこうのという前に、マクロ経済の理論からいっても、そのようなことは絶対すべきでないのは、自明の理でもあります。それに、最近では、イギリスの付加価値税増税が大失敗していることからみても、あまりに自明で、本来不況のときに「増税」という考えは、異常中の異常です。

そうして、バランスシート不況を理解していれば、今すべきことは、増税ではないことが容易に理解できるはずです。イギリスは、これを理解していなかったため、付加価値税の増税に踏切り、結局現在酷いバランスシート不況に陥っています。日本での、バランスシート不況を日本は、もとより、世界も理解していなかったため、日本は20年たっても、不況から立ち直ることができず、あいかわらず、デフレのままです。そうして、世界は、イギリスをはじめ、日本の二の轍を踏もうとしています。


今回、マクロ経済政策に関しては、ここ20年近く、全く出鱈目の記事を掲載し続けた、増税を後押ししてきた日経新聞が、リチャード・クー氏の公演を実施し、さらに、新聞紙面に取り上げたということは、今までの動きが変わってきているのかもしれません。

これから財務省の勝次官が退官になったような動き、たとえば、日銀の人事等にも何か変化がでてくる前兆なのかもしれません。それとも、日経新聞は、95%の出鱈目の他に、5%の正論を新聞紙面に掲載して、反対意見も掲載しているということで、アリバイづくりをしてるだけなのかもしません。だとすれば、あまりにも悲しすぎます。

いずれにせよ、あまりにも多くの人が、クー氏のいうことを理解していないのは事実です。どうしてこんなことになってしまうのでしょうか・・・・・。これには、当然大手新聞などの報道にも問題があるのですが、多く人が虚心坦懐になることができず、自分は何でも知っているという思い込み、驕り高ぶりがあるのかもしれません。

だれしも虚心坦懐になる時が必要!!
新聞、テレビで、自分は日本のことは何でも正しく完璧に知っていると思い込んでいるのかもしれません。そうして、中には、政府や、日銀、財務省などの誤った言い分ををネットで擁護するような発言ばかりする人たちもいます。それも、突っ込めばすぐに、ボロが出るような擁護をします。このような人たちを経済評論家の上念氏は、変態御用一般人と評して揶揄しています。驕り高ぶりここに極まれりという感がします。しかし、こういう極端な人たちは例外としても、多くの人が、しかも、特に各界でリーダー的地位にある人びとが、理解しなければ、いつまでたっても、日本は良くならないと思います。

そう思うのは、私だけでしょうか、皆さんはどう思われますか?



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