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2017年3月1日水曜日

台湾、蔡総統が2・28事件の「責任追及」表明 70年の式典で―【私の論評】台湾は蒋介石の南京での卑劣な敵前逃亡を暴き出せ(゚д゚)!


蔡英文総統 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
台湾の蔡英文総統は28日、中国国民党政権が台湾住民を弾圧した「2・28事件」から70年の式典で事件の責任を追及する方針を示した。蔡政権下では当時の国民党総裁で初代総統、蒋介石の評価を見直す動きが改めて出ており、国民党は反発している。一方、中国は事件を中台統一工作に利用したい考えで、歴史認識の差が浮き彫りになっている。

蔡氏は台北市内の式典で、「和解は真相の上に築かれるべきだ。事件の責任の帰属を処理する」と述べた。事件とその後の「白色テロ」と呼ばれる政治・言論弾圧の真相解明のため、法律を制定し「独立機関」による調査を行う方針も示した。蔡氏の出席は就任後初めてだが、1995年の李登輝総統(当時)以降、歴代総統が言及した謝罪の言葉はなかった。

鄭麗君文化部長(文部相に相当)は2月25日、蒋介石を顕彰する台北の「中正紀念堂」のあり方を見直すと発表。「権威主義を崇拝する宣伝品」の販売を中止し、28日は終日、紀念堂を閉館させた。

中正紀念堂
新北市の大学では同日未明、蒋介石の銅像を壊した学生4人が警察に拘束された。事件の見直しを通じた「脱蒋介石化」の動きは、同じ民主進歩党の陳水扁政権(2000~08年)下でもあり、国民党の洪秀柱主席は「政治屋が(事件の)傷口に塩を塗り、政権基盤を固めようとしている」と反発している。

一方、中国共産党は事件は「中国人民による解放闘争の一部」とする歴史観の宣伝に躍起だ。背景には、事件が台湾独立運動の「原点」として注目され、反中機運が再び高まることへの警戒感がある。北京では23日、記念行事が開かれ、全国政治協商会議の林文●(さんずいに猗)副主席が「国民党の独裁に反対する台湾人民の愛国民主運動だった」と「解放闘争」の側面を強調した。

ただ、中国側の動きについて、政治大学(台北)の陳芳明講座教授は「笑い話だ。北京が2・28事件を記念すればするほど、台湾人民は永遠に(中国と)一緒にいたくないと思うようになる」と指摘。台湾では冷ややかな受け止めが主流を占めている。

【私の論評】台湾は蒋介石の南京での卑劣な敵前逃亡を暴き出せ(゚д゚)!

「2・28」事件につていて、上の記事ではあまり詳細に説明されていないので、まずはそれについて説明させていただきます。

昭和二十年の日本の敗戦で、台湾はGHQの命令を受けた中華民国軍の進駐を受けました。そして中華民国は一方的に台湾の領土編入を宣言。これで日本の統治は終焉しました。

これは明らかに武力に基づく領土拡張。つまり立派な不法行為です。台湾は東トルキスタン、チベットに先立ち、支那人の侵略を受けたのです。

戦後、真っ先に中国の侵略を受けたのが台湾でした。上の写真は45年10月、台湾領有宣言を行った支那軍。

かくして始まったのが、近代的な台湾人に対する前近代的な中国人の過酷極まりない支配でした。

法治社会は一夜にして人治社会へと変わり、汚職、略奪、暴力に満ちることになりました。かくして日本統治時代に築かれた近代的な社会、経済、産業、金融システムは崩壊したのです。治安と衛生環境が悪化し、さらには食糧不足に陥り、この豊かで先進的な島は暗黒世界と化したのでした。

支那人は日本人化(近代国民化)した「漢民族」を日本人以上に憎み、蔑みました。そのため台湾人は日本統治時代にはみられなかった不条理な差別を受けることになりました。

そうした中の昭和二十二年、圧迫に耐えかねた台湾人が怒りを爆発させたのです。

契機は二月二十七日、貧しい煙草売りの女性が支那人役人に殴打されたことにあります。群集が役人に襲い掛かり、一人が銃撃を受けました。翌二月二十八日、群集が抗議のために官庁に殺到。憲兵隊の機銃掃射を受け、数十人が死亡しました。

47年2月28日、台北で抗議の民衆が暴動
こうして二・二八事件が勃発しました。市民はデモやストライキを開始しました。この抗議行動は翌三月一日、全島各地に波及し、中国人官民への襲撃や、軍との交戦が頻発しました。

台湾人側の攻撃の主流を担ったのが元日本兵や軍事教練を受けた学生たちでした。その強さに支那人は「皇軍が復活した」と恐れおののきました。その一方で各界のリーダー、エリートたちが事件の「処理委員会」を結成し、平和的な事態の収拾と台湾人自治などの改革要求を行いました。

支那人側は本国に鎮圧部隊の派遣を要請。その到着までの時間稼ぎとして、処理委員会要求の受諾を装った。

そして三月八日、米軍式装備を施された精鋭部隊が台湾へ上陸。島内各地で無差別虐殺を開始しました。千人以上の群集への機銃掃射、残虐な手段による逮捕者の集団処刑等々、支那の残虐さを目の当たりにした台湾人は度肝を抜かれ、戦意を喪失しました。その後も反抗に関与の疑いがある者を根こそぎ逮捕し、処刑を続けました。ことにエリートは主要ターゲットとなり、多くが殺戮されました。
中国軍の無差別虐殺。その残虐さに台湾の民衆は抵抗を諦めた
支那による銃殺
台湾人の手足を針金で貫いて数珠繋ぎにし、生きたまま川に落した
この事件での犠牲者数は不明ですが、民主化後の台湾政府の推定では実に二万八千人に及んでいます。

ではなぜ台湾人は、ここまで勇敢に反抗に立ち上がることができたのでしょうかか。

近年、聞き取り調査を受けた犠牲者遺族の複数は「日本精神があったため」と話しています。つまり不条理な支那人支配に対して義憤に燃え、身の危険も顧みずに社会正義を訴えるため、戦ったのです。そしてそれが支那軍の報復を招いたのです。

また、事件当時に関する手記などを読むと、苦境に陥った台湾の民衆の間で、日本軍は必ず救援に来るだろうと広く信じられていたこともわかります。

あの強力な軍隊が元同胞である台湾人を見捨てるはずがないと、人々は思っていたのだでしょう。

だがその日本もまた占領下にあり、そのようなことは不可能でした。事件自体も日当時本にはほとんど伝えられませんでした。

その後、台湾人は中華民国(国民党政権)の独裁支配下に置かれ、事件を口にすることもできなくなりました。それが語られるようになったのは九〇年代の民主化で、台湾人による新国家建設が始まった以降です。

こうした台湾人勢力の擡頭を恐れた国民党は、台湾併呑を目指す中共と提携し、その恫喝の代弁者となって台湾人を萎縮させました。そして〇八年の国民党の馬英九が政権を獲得した後は、大陸支那に近い政権運営がなされるようになりました。

しかし、昨年の選挙で国民党が敗北し、民主進歩党の蔡英文が勝利し、新政権が樹立されたのです。

そうして、このたび、蔡英文総統が2・28事件の責任を追求することを表明したのです。そうして、これは当然のことだと思います。

そうして、日本としては蔡英文総統により2・28事件の追求を歓迎すべきものと思います。現在、台湾政府は残念ながら南京虐殺に関しては大陸支那と同じような見方をしています。それについては、このブログでも以前掲載したことがあります。

その記事のリンクを以下に掲載します。
「尖閣は台湾のもの?」“二重国籍”蓮舫新代表が知っておくべき日本と台湾の対立点―【私の論評】南京・尖閣問題で台湾は決して親日ではない(゚д゚)!
民進党代表決定の名前を呼ばれる直前にハンカチで目頭を押さえる 蓮舫新代表=昨年9月15日
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、台湾は尖閣諸島を自らの領土あることを主張していること、さらに南京虐殺に関しては大陸中国と同じような見方をしていることを掲載しました。

そうして、尖閣が台湾領であることは無理筋の主張であることを掲載しました。

無論、これらは国民党政権の時からのものであり、国民党がこのような見方をしていたのですが、民主進歩党になってからも特に表立って、変更したという声明はありません。

尖閣に関しては、そもそも全くの無理筋であるということは、あまりにもはっきりしており、馬英九政権のときは、台湾政府はそのような主張をしていましたが、現在の蔡英文政権になってからは、表立ってそのような主張はしていません。そのようなことから、今後台湾が尖閣諸島に関して、領土的野心をむき出しにするというようなことは考えられません。

蒋介石台湾初代総統
そうして、もう一つの問題である、南京虐殺事件に関しては、この記事では、その大きな責任が蒋介石にあることを掲載しました。その部分を以下に引用します。
『南京事件』は当時の新聞に、国民党軍(現在の台湾軍)が南京を去るとき8万人の市民を犠牲にした、と記載しています。南京虐殺の真実は、南京では通常の戦闘ではなく、異常な戦闘が行われたということです。 
なぜ、異常な戦闘になったかといえば、国民党政府軍軍事委員長・蒋介石が戦いの途中で麾下の数万の兵士を置き去りにして高級将校とともに南京から逃げたからです。この時蒋は督戦隊を残して逃亡しています。 
督戦隊とは、逃げる兵士を撃ち殺す部隊のことです。そのため、南京市内の国民党軍兵士は逃げるに逃げられなかったのです。 
1937年(昭和12年)12月13日に日本軍は南京城に入城しました。当時毛沢東の共産党軍は南京にはおらず、大陸中国の奥地を逃げまわっていました。日本軍は開城を勧告したが応じなかったというか、司令官も存在せず督戦隊が存在したので、国民党軍兵士は降伏することができませんせんでしたので攻城戦となりました。 
そうして、日本軍に包囲され、指揮官を失い、逃げ道を失った彼らは、投降するより軍服を脱ぎ捨てて便衣を着て民間人になりすましたのです。南京入した日本軍は、脱ぎ捨てられたおびたたしい数の国民党軍の軍服を発見しました。
日本軍は当惑しました。南京市内には一般市民がいる。彼らと便衣を着て、一般市民になりすましている便衣兵とを見分けるのは難しいです。 
結局当時の中支那方面軍司令官の松井石根大将は、便衣兵の掃蕩作戦を行わざるを得ませんでした。そうして、掃蕩した便衣兵の中には、一般中国人が含まれていた可能性は否定できません。ただし、この人数が20万人〜30万人というのは、虚構にすぎません。
日本軍の南京入場
松井石根大将は、この事件のため戦後に極東軍事裁判において死刑になっています。しかし、この事件の大元の責任者である、蒋介石と高級将校たちには、いっさい何の罪にも問われていません。 
南京に蒋介石が残っていたら、あるい蒋介石ではなくとも、高級将校が一人でも残っていて、日本軍に降伏していたら、あるいは南京の国民党軍がはやめに全員が南京から逃れていたら事態は混乱せず、日本軍が便衣兵を処刑する必要もなかったはずです。 
この所業は、どこの国においても、とんでもない敵前逃亡です。国民党としては、この事実を隠蔽したかったのでしょう。すべての責任を日本軍押し付け「日本軍による市民大量虐殺」という虚構を作り出し、今に至っています。

これが南京事件です、後に台湾に逃げ込んだ蒋介石や国民党軍の幹部としては、南京の敵前逃亡を台湾の国民に知られてしまえば、それこそ統治の正当性が疑われしまいます。たでから、自分たちの卑怯な敵前逃亡を有耶無耶にするため、南京大虐殺という虚妄を作り出し、自分たちの所業を隠蔽したのです。 
現在の外省人で、特に国民党関係者や国民党だった人々を先祖に持つ人達は、このような事実を明るみだされるのは、自分たちにとって都合が悪いのでしょう。結局、大陸中国と同じく「南京大虐殺」という虚妄を虚妄とは認めません。
国民党総裁で初代総統、蒋介石は、国民党やその支持者の中では建国の父であり、英雄でもあります。しかし、今回蔡英文総統中国国民党政権が台湾住民を弾圧した「2・28事件」の責任を問い、初代総統、蒋介石の評価を見直すというのですから、我が国としては、蒋介石による南京での犯罪も明らかにし、南京市民30万人虐殺という虚妄も正していただきたいものです。

それから、当然のことながら、尖閣諸島は台湾領であるという虚妄も捨て去って頂きたいものです。そうすることにより、大陸支那との違いを鮮明にしていただきたいものです。

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2016年10月12日水曜日

中国国防省前で異例の大規模デモ 元軍人らの不満浮き彫り、「団結」呼びかけ合唱も―【私の論評】スーダンでも武器や弾薬を残して敵前逃亡!武装商社人民解放軍に大異変(゚д゚)!

中国国防省前で異例の大規模デモ 元軍人らの不満浮き彫り、「団結」呼びかけ合唱も

北京の国防省前に集まった座も参加者たち=11日
北京市中心部にある中国国防省前で11日に起きた大規模デモには、さまざまな年齢層の元軍人ら約千人が参加したと伝えられ、軍への不満の根深さが浮き彫りになった。軍中枢部近くでの大規模デモは極めて異例で、習近平指導部が本格化させている約30万人の兵力削減などの軍改革にも微妙な影響を与えそうだ。

 デモは11日朝から習国家主席がトップを務める中央軍事委員会や、国防省が入る建物「八一大楼」前で発生し、12日未明に強制排除されたとみられる。米政府系放送局のラジオ自由アジアなどによると、各地から集結した参加者は年金の増額など待遇改善を訴えた。

 現場周辺では12日早朝、多くの公安関係者や数十台の警察車両による厳戒態勢が敷かれた。迷彩服姿の数人が連行される様子も目撃された。

 デモについて中国メディアは一切報じていないが、インターネット上では迷彩服を着た参加者らが「八一大楼」に向かって隊列を組み「団結」を呼び掛ける内容の歌を合唱したり、座り込んだりしている映像が流れた。

【私の論評】スーダンでも武器や弾薬を残して敵前逃亡!武装商社人民解放軍に大異変(゚д゚)!

北京の中国国防省前で、警察官に排除される迷彩服を着た男性たち=12日
人民解放軍は1993年から2000年の間に、軍備縮小の名のもと、数万から数十万とも言われる大規模な人員削減を行いました。対象となった軍人たちには日本円にして数十万円の一時金が支払われたものの、多くはその後の仕事が見つからず、生活に困っていると訴えているのです。さらに・・・

「中国は永遠に覇権を唱えず、永遠に拡張せず、兵員30万人を削減すると宣言する」(習近平国家主席 抗日戦勝70周年式典 中国・北京 去年9月)

習近平国家主席は去年、人民解放軍の兵力を230万人からおよそ30万人削減するという大規模な軍改革を打ち出しました。そのため、更なるしわ寄せが自分たちに来るのではないかという不安も背景にあるとみられています。

軍人は今、中国社会においては最も女性から見ると結婚したくない相手になっているので、元軍人はすごく不満もあるし、現実の社会での苦労に直面してます。

元軍人によるこうしたデモは、数年前から中国各地で散発的に起きていました。しかし、軍の中枢である国防省にこれだけの人数が集まるのは異例のことです。

国防省の前になると本当にたくさんの人の目に触れるので、いよいよ退役軍人問題が全国問題として国民に認識されるというインパクトがあるものと考えられます。

首都・北京のど真ん中で起きた今回の騒ぎですが、中国のメディアでは一切報じられませんでした。

中国国防省
中国では、元軍人だけではなく、現役の軍人たちにも不満が高まっています。それに関しては今年の7月に米国を拠点にする中国問題専門の華字ニュースサイト「博聞新聞網」が伝えました。

中国人民解放軍の幹部や兵士の大幅な昇給案が検討されていたのですが、軍内部の討議で否決されていたことが分かたというのです。このため、軍内には兵士や下士官を中心に不満の声が高まっており、将校ら高級幹部も不満を抑えるのに懸命だといいます。

軍内の昇給案は、昨年8月から検討され、平均で5.95%増の予定だった。師団長クラスで3万元(約50万円)、最下級の兵士では5750元(9万5000円)になる見通しでした。

昇給分は地方の大軍区(現在の戦区)司令官の場合は約2万元で、年収は5万元程度。師団長も昇給分は1万2000元。以下、連隊長は9000元増、大隊長が7000元、中隊長が6000元、小隊長が5000元となる予定でした。

ちなみに、中国統計局によると、中国の都市部の国有企業従業員1人当たりの平均年収は約6万2000元となっており、軍人の場合は給料が低く抑えられていることは否めません。

習近平指導部は昨年末から今年初めにかけて、大規模な軍事改革による組織改編を行っており、これを機会に、軍内で不満が強かった給与を改革して、国有企業並みの年収を保障する方針を打ち出していました。

ところが、中国経済は昨年来、一層悪化していることから、200万人の軍人に支払う原資が不足しており、今回の給与改革は実施予定の直前になって急きょ延期となってしまいました。

なお、中国国防省は今年6月末、記者会見で、「軍の給与改革の情報があるが、それは事実ではない」と正式に否定していました。

これに対して、収まらないのは、待遇がよくない軍の若手兵士を含む下士官層で、一部の地方の軍では職務放棄などが拡大しているといいます。


最近では、南スーダンに中国が派遣したPKO部隊が、持ち場を捨て逃走というショッキングなニュースも伝えられています。これも、軍人たちの不満に関係している可能性があります。

南スーダンの首都ジュバに駐屯して国連平和維持活動(PKO)に従事している部隊が、政府軍と反政府軍の間で交戦が繰り広げられていた今年7月、民間人から数十回にわたって保護要請を受けたにもかかわらずこれを無視したという主張が持ち上がっていました。中国軍のPKO部隊に至っては、武器や弾薬も残したまま逃亡したと伝えられている。

米国ワシントンDCに本部を置くNGO(非政府組織)の「紛争地域民間人センター」(Center for Civilians in Conflict=CIVIC)は5日(現地時間)、この事件に関する報告書を発表して「国連は民間人保護任務を果たさなかった当該PKO部隊に対して責任を問い、透明性を高めるべき」と主張したといいます。AFP通信などが報じた。南スーダンには61カ国から派遣されたPKO部隊合わせて1万2500人がおり、このうち2500人が首都ジュバにある2つの基地に駐屯しています。

報告書によると今年7月、ジュバでは4日間にわたり政府軍と反政府軍の間で交戦が繰り広げられ、PKO部隊の基地にも攻撃があった。この過程で民間人を含む300人以上が死亡し、この中には中国軍2人と南スーダンの記者1人も含まれていました。また南スーダン政府軍と反政府軍は、現地にやって来た救護活動家を含む民間人の女性数百人に性的暴行を加えました。PKO部隊は当時、基地の内外で民間人が死亡し、性的暴行に遭っているにもかかわらず、出動しませんだした。基地に対する攻撃があった時にのみ撃ち返す程度でした。少なくとも5人の外国人救護活動家が基地の近くのホテルに連れ込まれ、集団で性的暴行に遭った時も、数十回にわたって救助要請を受けたにもかかわらずこれを無視しました。さらに中国から派遣されたPKO部隊の場合、反政府軍から強い攻撃を受け、持ち場を捨てて逃走しました。
ネット上では、「軍は災害があると、一番初めに被災地に行かされて、劣悪な環境で支援活動を強いられたり、戦闘でもそうだ。訓練も過酷であり、このままでは昔から言われるように『好鉄不打釘、好人不当兵(良い鉄は釘にはならず、良い人は兵隊にはならない)』と、だれも軍兵士に志願する者はいなくなってしまい、習近平が命令して戦争を戦う兵士はどこにもいなくなってしまうのではないか」などの書き込みが散見されています。

さて、上の記事にでてきた人民解放軍とは他国の軍隊にあたると考えるのは間違いです。そもそも、人民解放軍は共産党に直属する組織であり、共産党の私兵です。他国の軍のように、国民国家を守るものではありません。災害の時などに出動することもありますが、それがメインの仕事ではありません。

メインの仕事は、共産党の私兵として、共産党を守ることにあります。そうして、さらに不可思議なことがあります。人民解放軍は、独自に様々な事業を展開しています。その実体は、日本でいうところの商社のようなものです。そうして、その商社が武装していて、中国共産党を守るため、治安警察、城管などとともに、人民を弾圧するのです。

このように中国共産党にとって、人民解放軍は体制を維持するための、最後の砦のようなものです。今回、国防省の前でデモを行った元軍人たちの背後には当然、中国軍内あるいはそれよりもさらに上位の何者かの後ろ盾があると思われます。「反腐敗運動」で党幹部のほぼ全員を敵に回した習近平ですが、解放軍までが組織的な反抗を起こしてくると、政権はいよいよ危険水域に入ったといえるでしょう。

 千人以上にも及ぶ元軍人たちが集まって軍の最高指導機関である中央軍事委員会のある国防省ビルに「奇襲」したことは、 どう考えても黒幕のある政治的「反乱」です。その矛先は軍事委員会主席の習近平その人に向けていると考えられます。大政変の幕開けを予感させます。軍を掌握しきれない習近平体制は近々崩れるのではないでしょうか。

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