2013年11月9日土曜日

【スクープ最前線】北朝鮮、仰天メッセージの裏 首相をほめ殺して資金援助画策―【私の論評】北朝鮮への資金援助は強力な外交カードになり得る!しかし、最大のカードは日本の核武装である(゚д゚)!

【スクープ最前線】北朝鮮、仰天メッセージの裏 首相をほめ殺して資金援助画策



 朝鮮側から、日本政府筋に驚くべきメッセージが伝わってきている。「金正恩第1書記は、安倍晋三首相を評価している」「核問題も安倍首相と話し合いたい」というものだ。安倍首相は、拉致問題解決のために北朝鮮への制裁姿勢を崩していないが、金第1書記の思惑は何なのか。ジャーナリストの加賀孝英が衝撃情報を追った。

 北米ワシントンで6日、北朝鮮の核開発に関する、日米韓局長級協議が開かれた。日本から外務省の伊原純一アジア太平洋州局長、米国からデービス北朝鮮特別代表、韓国から韓国外務省の趙太庸(チョ・テヨン)平和交渉本部長が参加した。外務省幹部がいう。

 「現状は絶望的だ。朝鮮戦争でともに戦い、経済支援などで北朝鮮経済の命運を握る中国でさえサジを投げている。中国が北朝鮮に非核化を迫ったとき、金第1書記は『核保有は父、金正日総書記の遺訓だ』と言って無視し、中国に恥をかかせた。中国は今年、北朝鮮に毎年続けてきた『故金日成国家主席の生誕日(4月15日)の特別配給』の食糧支援を、一方的に打ち切った」。

・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・

 だが、旧知の公安関係者がこういう。

 「われわれは職務上、日本周辺のあらゆる電波を傍受している。昨年末の安倍政権誕生後、北朝鮮はあらゆる場で、安倍首相を名指しして『軍国主義極右狂信者』などと、執拗(しつよう)に罵倒していた」

 「ところが、飯島勲内閣府参与が今年5月に訪朝して、北朝鮮の姿勢は劇的に変わった。安倍首相を批判しなくなった。2020年東京五輪が決まったIOC総会でも東京に投票し、アフリカの3票まで東京支持でまとめた。明らかにメッセージを送ってきている」



 そして、こう続ける。

 「金第1書記は就任2年で、朝鮮労働党や政府、朝鮮人民軍の幹部218人のうち、44%にあたる97人を次々と入れ替えた。30人近い軍幹部を見せしめに銃殺し、軍の支配強化を図ってきた。だが、困窮極まる経済を立て直さなければ、政権崩壊は避けられない。巨額の資金援助ができる国はどこか。米国でも、経済破綻寸前の韓国でもない。日本しかない」

 実に興味深い。北朝鮮が日本に泣きついてきている。安倍首相の断固たる外交姿勢が効力を発したかたちだ。

 朝鮮半島の非核化と拉致問題の全面解決。これは日本のみならず世界が切望している。果たして、北朝鮮が同意するかどうか…。相手は平然と嘘をつく虚々実々の北朝鮮だ。安倍首相、絶対に油断してはならない。

 ■加賀孝英(かが・こうえい) ジャーナリスト。1957年生まれ。週刊文春、新潮社を経て独立。95年、第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞受賞。週刊誌、月刊誌を舞台に幅広く活躍。一昨年11月、月刊「文藝春秋」で「尾崎豊の遺書・全文公開」を発表し、大きな話題となった。

【私の論評】北朝鮮への資金援助は強力な外交カードになり得る!しかし、最大のカードは日本の核武装である(゚д゚)!

北朝鮮の弾道ミサイル

北朝鮮の核は、日本やアメリカにとっても脅威ですが、忘れてはならないのは、中国にとっても脅威だということです。北朝鮮の核は、完璧に中国全土を射程距離内に収めています。これは、中国にとっても顕在的な脅威です。中国としては北朝鮮に対して核を撤去するように迫るのは当然のことです。

北朝鮮は、長い年月をかけて、かつては反共の砦だった韓国を凋落して、日本と離反して、中国側になびくように画策してきました。そうして、それは完璧に大成功したことがわかります。それは、最近の朴槿恵大統領の行動を見ていれば良く理解できることです。朴槿恵大統領は、本当は反日的態度をとりたくないのですが、今の韓国は北朝鮮勢力が大きくなっているので、反日的態度を取らないと政権を存続できません。そもそも、韓国では、昔は、反北朝鮮、反中国、反共ということで一致していたのですが、ごく最近では、反日、反米、親中、親北朝鮮というように変わってきています。

北朝鮮に拉致された横田めぐみさん 拉致問題は、
日本では大騒ぎなのに、韓国ではあまり話題にならない

日本にも、北朝鮮、韓国、中国のスパイが潜入して暗躍していますが、北朝鮮から韓国にはかなりのスパイが入り込んでいます。容貌も、言葉も同じ、習慣なども似通った面があるので、かなりやりやすいですし、さらに多くの韓国人の支援者も存在しています。また、韓国から北朝鮮に拉致された人々の数も1000人以上にのぼるとみられますが、韓国社会はこうした北朝鮮による拉致問題に関心が薄いのが実情です。

この感心の薄さは、すでに韓国社会に北朝鮮勢力が根深く政界、財界、産業界にもかなり深く浸透していて、拉致問題が大きくならないように画策しているからであると考えられます。そうして、北側の韓国を凋落するという目論見はかなり成功しています。

おそらく、韓国は、今後経済的にも軍事的にも凋落して、北朝鮮の敵ではなくなることでしょう。北朝鮮にとっては、韓国の脅威がなくなるということで、かなり有利なことになります。

そうして、北朝鮮の次の狙いは、過去の韓国の日本からの格別の恩恵でもある、経済援助です。朴槿恵大統領は反日的態度をとり続け、日本から離反することで政権維持を図っていますが、それは日本からの経済援助を拒否することにつながります。では、それを肩代わりして、日本からかつての韓国が受けていた経済援助を肩代わりすれば良いと考えるのは、当然のことです。



日本としては、凋落していく韓国などもうどうでもいい存在なので、お付き合いなど止めても良いです。しかし、北朝鮮とはどうするのか、真剣に考える必要があると思います。

しかし、北朝鮮は韓国の凋落には易易と成功したものの、日本のそれも安倍総理の凋落にはかなりてこずると思います。なにしろ、安倍総理は「戦後体制からの脱却」を標ぼうし、安全保障のダイヤモンドを構想し、それに向かって着々と手を打ち、中国きりきり舞いさせています。

安全保障のダイヤモンド

そんな安倍総理を金が易易と凋落できるとは、思えません。

しかし、これは、日本にとってはかなり有利なことです。安倍総理は、北朝鮮に対して経済援助という新たな強力な外交カードを得たことになります。それも、何段階にもわけて、調整しながらかなりの影響力を行使することができます。



とにかく北朝鮮が、日本側に有利なことをすれば、段階に応じて援助をすることができます。相手が、離反するようなことをすれば、援助はストップです。

しかし、易易とこのようなことは実行してはならないでしょう。当面は、援助はせず完璧に干してから、相手の出方を観るということで、そこから細々と実行すべきです。

それから、一つ忘れてはならない大きな問題があります。それは、やはり、北朝鮮が曲がりなりにも核を保有しているということです。日本ではなぜか、日本が核武装することを禁忌として、議論することすら忌むべきこととされていますが、はっきり言えば、日本が核武装しない限り、拉致問題なども解決できまぜん。そうして、北朝鮮との外交交渉も結局はうまくはいかないです。

ここはひとつ、まずは、北朝鮮を資金援助をちらつかせ、凋落しつつ、日本もいずれ核武装するとして、国内でまともな論議をして、いずれ核武装することが必須になると思います。無論、核兵器を使うなどということを提唱ているわけではありません。あくまで抑止力ということで持つことを議論すべきです。

抑止力として核を持った場合、それだけて、北朝鮮そうして、中国も日本の敵ではなくなります。なぜなら、日本はイージス艦等により核兵器を迎撃できる能力がありますが、中国・北朝鮮にはそれがありません。

2012/9月インドの核搭載可能中距離ミサイルの発射実験は成功した

日本が核武装をするとなると、多少の年月が必要ですが、日本国内で核武装論議を禁忌とせずにまともに取り組むことになれば、これだけでも、中国・韓国には脅威です。

無論、私も核武装など本当はすべきではないことは、重々承知しています。反対派の言うことも理解できます。しかし、世界の現実は、甘くはなく、残念ながらお花畑ではありません。こういう現実を踏まえた上で、日本核武装論を論じているわけです。



少なくとも、日本国内で、日本核武装論が堂々と論じられ時がくれば、「戦後体制からの脱却」への道が大きく切り開かれることになると思います。金正恩にとっても、かなりの脅威になると思います。そうして、日本は新たな強力な外交カードを手にすることができます。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年11月8日金曜日

「脱デフレは困難」不都合な事実に目を背ける御用学者と日経新聞 ―【私の論評】今の日本は、米の第二次大戦戦時体制時ような覚醒のための大ショックが必要!習近平はぐずぐずせず日本再生のために尖閣を手中に収め、沖縄上陸作戦を敢行し自滅せよ!!




 消費税増税でもデフレから脱出できると、政府・日銀、御用学者やメディア主流派は言い続ける。財務官僚は「消費税増税すれば国債相場も株価も安定する」と安倍晋三首相を説き伏せた。

 日銀も黒田東彦(はるひこ)総裁が、増税した場合の景気悪化には「金融政策で対応できる」と約束した。日経新聞は連日のように紙面で景気の好転や上場企業の収益回復を喧伝している。増税を推進、または支持してきた自身の判断を正しいと信じたいという心理が明らかに作用し、不都合な事実には目を背ける傾向がある。

 彼らが最も見たくないのは市場反応である。

 増税決定後、国内外の市場アナリストから聞こえてくるのは、脱デフレの見通し難である。財務省に近い有力エコノミストが10月初旬、米欧の市場関係者の多くから、「増税という緊縮財政によるデフレ懸念」を指摘されて、衝撃を受けていたことは、本欄でも指摘した。

 増税はただちに国内総生産(GDP)の6割を占める家計消費を冷やすが、政府が検討する経済対策ではそのマイナス分を補えそうにない、という至極真っ当な見方である。

 日経新聞のように増税原理主義ではなく、マーケットの声を比較的忠実に拾い上げる米国系通信社のブルームバーグは5日付で、日本国内のエコノミスト34人からの聞き取り調査をもとに「安倍政権の成長戦略に市場が失望感-日銀の物価目標実現の足かせにも」と報じた。

 その論点は、アベノミクス「第3の矢」である成長戦略が極めて不十分、特に規制緩和が小出しに終わっているという批判だ。これでは、日銀が「異次元金融緩和」政策を続けても、脱デフレは困難、というわけである。

 もとより、薬のネット販売や農地の大企業への開放など個別の規制緩和がただちに経済成長に結びつくはずはない。むしろ当面は中小の薬局が経営難に陥りかねないし、大企業が参入しても収益性の高い分野をつまみ食いするだけに終わる可能性がある。

 「規制緩和=成長戦略」という発想は、その恩恵にあずかる特定業種の企業の株価が上がるという、トレーダーが自己利益誘導のために行う「ポジション・トーク」と呼ばれるエゴイズムであって、経済全体の需給関係をよくすることで実現できる脱デフレとはおよそ無縁である。マーケットは一種のいいがかりをつけて、株価を動かすわけであり、この場合は、明らかに日本株売りの口実にしているのである。

 考えてもみよ。「15年デフレ」はすっかり慢性化し、市場はそれを前提に売り買いする。グラフにある通り、日本のデフレは1930年代の米国大恐慌時代よりもはるかに長い。当時、米国は第二次大戦という戦争景気で最終的にデフレから脱したのだが、今の日本にはそんな外部環境もない。デフレ増税を避け、財政と金融政策の両面で、脱デフレ策を地道に積み上げていくしか、方法はない。 (産経新聞特別記者・田村秀男)


【私の論評】今の日本は、米の第二次大戦戦時体制時ような覚醒のための大ショックが必要!習近平はぐずぐずせず日本再生のために尖閣を手中に収め、沖縄上陸作戦を敢行し自滅せよ(゚д゚)!

アメリカに端を発した世界大恐慌

上の田村氏の記事では、大恐慌時のアメリカと現在の日本のデフレを比較しています。少し残念なのは、ここにさらに大恐慌時(日本国内では昭和恐慌と呼称)の日本との比較もしてほしかったです。大恐慌の原因は発生当初は無論のこと、発生してからしばらくも良くわからず、様々な憶測がなされました。ユダヤ人の陰謀とか、奇妙奇天烈説もありました。しかし、1990年代に恐慌当時の世界各地のデータをもとに分析した結果結論が出ました。そうしてその結論はデフレというものでした。アメリカに端を発した世界規模のデフレというのが世界恐慌の真相です。それ以外の珍説はすべて間違いでした。

日本は当時高橋是清がリフレ政策(金融緩和と積極財政)をしたため、世界で一番早く、もちろん当時のアメリカよりも早くデフレから脱却しました。これに関しては、以前このブログでも掲載したことがあるので、以下にそのURLを掲載します。
ポール・クルーグマンの新著『さっさと不況を終わらせろ』−【私の論評】まったくその通り!!

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、日本がいかに昭和恐慌から素早く抜け出したのかその概略を掲載しています。詳細は、書籍などを読んでいただくのが一番ですが、とりあえずはこの記事を読んでいただければ、概要はわかります。以下にこの記事より、当時のGDPの推移を下にコピペさせていただきます。

昭和恐慌前後の日本の経済成長率 (%)
1927       3.4   
1928     6.5   
1929     0.5   
1930     1.1   
1931     0.4  
1932     4.4   
1933    11.4  
1934     8.7
この数字を見ると、落ちても0.4%とか、0.5%のレベルであり今の水準からすれば、落ちていないとか、伸びているときは二桁成長で、あり得ないような数字が並んでいます。しかし、この当時の世界全体の経済規模は、現在から比較すればかなり小さいし、特に日本などは現在のような経済大国でもなく、いわゆる発展途上国ではなかったものの、経済規模はまだまだ小さく、まさに発展途上でした。

日本の昭和恐慌

だから、数字がわずかにプラスであっても、インフラを大々的に拡張したり、軍備を拡張していた時代にあっては、国民生活の実態はデフレであったということです。これは、現在の中国がまだまだ、発展途上であり、GDPが6%をきると雇用が悪化するというのと同じような理屈によるものです。

これを前提に上の数字を眺めると、高橋是清のリフレ政策により、日本は少なくとも1933年あたりには、すっかりデフレ(昭和恐慌)から抜け出ていたことがわかります。そうして、成長しすぎたため、これに対して金融引き締めや、緊緊縮財政などをして、1934には成長率を抑え、インフレ懸念を払拭しています。

同時期のアメリカはどうだったかといえば、上のデフレータでみれば、33年にはどん底、34年でも上向きに転じたという程度であり、まだまだデフレの真っ只中でした。

日本は、戦争に突入する前からデフレが終息していましたが、アメリカは戦争が始まってからしばらくしてからようやっとデフレから脱却しました。戦時経済に突入して、経済優先から軍事優先で、戦争遂行のため国債を乱発し、経済を無視してでも大量の武器を製造して世界中に送り届けなければなりませんでした。これは、戦前のアメリカが結局デフレ政策をとっていたのとは全く正反対の政策でした。

第二次世界大戦中のアメリカのピンナップ・ポスター

しかし、その結果は、リフレ政策と同じ効果を生み出し、戦争中にデフレから脱却することができました。もし、戦争がなければ、世界のデフレは各国政府のデフレ政策によりまだまだ、デフレが続いていたことでしょう。その中で、日本だけが、デフレ政策をやめ、リフレ政策に転じて成功していましたから、たとえ戦争がなくても、いずれ世界は日本の事例を参照して、リフレ政策を実施して恐慌から脱出したかもしれません。

しかし、これは、世界大戦が発生したため、歴史の裏に埋もれて認識されないままに終わりました。戦争は、アメリカに期せずして、恐慌からの脱却を促しましたが、仮に戦争をしなくても、当時の日本と同じようにリフレ政策を行えば、日本と同じように大恐慌から脱出できたことでしょう。

しかし、実際には戦争がなければ、アメリカはなかなか恐慌から脱出できなかったことでしょう。なぜなら、当時のアメリカにとっては、リフレ政策など考えも及ばない危険な政策だったからです。当時のアメリカでは、一国の経済、しかも基軸通貨への地位を高めつつあったドルを運用するするような国の経済をあたかも家計のように考え、景気が悪くなれば、なるべくお金が外に出て行かないように、緊縮財政をするとか、金融引き締めをするというのが常識でした。ケインズの理論も発表されていなかった当時としては、無理もないことだったかもしれません。

大東亜戦争時にフイリピンで日本軍に投降した米軍

アメリカも日本も同じような誤謬を何度となく、繰り返しています。30年ほど前には、アメリカは典型的な誤謬を繰り返しました。貿易収支や、経常収支を家計の赤字と同じように考え、赤字がなくなればアメリカ経済にとって良いことであるという誤った考えで、日本の経常収支が黒であることを短絡的に捉えて、日本をバッシングしました。このバッシングにお茶を濁し続けて何ら具体的な対応をしなかった日本政府により結局日本は円高となり、それが今日の日本のデフレを招いた原因の一つともなってしまいました。

その後も米国は、誤りを犯し続け、最近では債務上限引き上げ問題です。これは、以前にもこのブログで掲載したように、アメリカの政治家の多くが、基軸通貨の発行国であるアメリカの財政をあたかも家計のように考え、借金さえしなけばアメリカにとって良いことであるという誤謬をおかしたために生じたものです。

とてつもない円高に見舞われた日本

日本もアメリカの度重なる誤謬を批判することなどできません。日本は、昭和恐慌を世界でいち早く回避できたという実績を省みることもなく、過去20年間ずっとデフレでした。このデフレを回避するには、高橋是清が実施したリフレ政策をすべきなのに、ずっと金融引き締め、緊縮財政を繰り返してきました。しかしこの誤謬も解消される動きがでてきて、今年の4月から日銀による異次元の包括緩和策が実施されるようになりました。このような誤謬が解消されると喜んでいたら、何と、来年の4月から増税が決まってしまい、また誤謬が繰り返されています。

増税しないで、金融緩和を続け、さらに積極財政を行えば、日本は短くて2年、長くても4年もすればデフレから脱却できたかもしれません。ところが、増税を実施してしまったため、上の記事で田村氏が指摘しているように、この先なかなかその目処はたたなくなってしまいました。



これが間違いであるということは、過去の日本における高橋是清のリフレ政策の成功をみてもわかることですし、過去二回の増税では、税収が減って増税前の水準には戻らなかったことを考えても明らかです。また、イギリスでは、日本と順番が違いますが、大規模な付加価値税(日本の増税)をした直後に、大規模な金融緩和をしても未だ景気が回復せず、税収が増えないことをみても明らかです。しかし、多くの官僚や政治家、多くの識者といわれる人々まで、これを認めず、デフレの原因はやれアジア通貨危機が原因だとか、リーマンショックがどうのこうのとして、結局デフレ政策の大失敗の事実を認めようとしません。

だからこそ、来年4月から増税するなどという暴挙がまかり通ってしまいました。これも、結局は、一国の経済を家計と同次元で考えるという誤謬のなせる業です。

国の経済は、家計とは異なる(゚д゚)!

この誤謬どうしたら解消できるでしょうか。上で戦争前のアメリカ、戦中のアメリカを比較すると、戦時体制という特殊な状態に入ったからこそ、アメリカは戦争国債を乱発して、結果として金融緩和を実施し、兵器の大量製造、大量送り込みを実施して、結果として積極財政を行いました。それまでの経済対策とは全く正反対を実施して、デフレから脱却できました。

であれば、日本も当時のアメリカの戦時体制のような体制になって、戦争遂行のために国債を乱発し結果として金融緩和をし、最新鋭のハイテク兵器を開発したり、配備したり、兵員を増やすことにより、積極財政を行えば、デフレから脱却できるかもしれません。

習近平は日本のデフレに終止符を打てるかもしれない(゚д゚)!

であれば、習近平は日本のデフレ脱却に大きな役割を果たすことができるかもしれません。ご存知のように中国は、尖閣周辺で、艦艇や航空機で、領海ぎりぎりのところを航行したり飛行したり、ときには超えてまで示威行動を繰り返しています。こんな程度に収めるのではなく、尖閣などすぐに手中に収めて、その後沖縄本島への上陸を目指すべきです。本当に上陸するか、本気で上陸するそぶりを見せるため、本格的な準備をするだけでも良いです。

そうなれば、日本は安全保障のため、嫌でも中国と対峙しなければなりません。中国と戦争状態に入れば、日本も第二次世界大戦直前のアメリカのように、戦時体制、戦時経済に突入し、戦争国債を大量に発行し、結果としてさらに大規模な金融緩和を行い、自衛隊の隊員の増加、ハイテク兵器を開発、配備するなどして、結果として大規模な財政出動を行います。

こうして、沖縄の危機をやりすごして、尖閣列島を奪還する頃までには、戦時経済のもの経済は好転して、デフレから脱却することは間違いありません。また、このようなことにならないために、さらに軍備を強化することとなり、さらに良い状況になります。今から比較すれば、現在の日本の経済規模よりもはるかに小さかったアメリカですら、当時そうすることによってデフレを克服しているのですから、今の日本でも同じように克服できるからです。

人民解放軍は自衛隊にとって脅威ではない。あっという間に打ち負かせる(゚д゚)!

これは、十分にあり得るシナリオです。実際にそうなっても、中国人民解放軍は自衛隊の敵ではありません。中国国内まで、追撃戦をするということにでもなれば消耗戦に持ち込まれるかもしれまん。そこまではしないで、あくまで、尖閣から中国を追い払い、さらに、二度と上陸させないということを目標にするのです。であれば、赤子の手をひねるように、日本はこれをやり遂げるでしょう。

一つの核弾頭の複数の核弾道弾を同時に撃墜した実績を持つ、「あたご」型イージス艦

そうなると、核の脅威は当然でてきますが、日本のイージス艦は、アメリカ国内の演習で、複数の核弾頭を同時に迎撃し撃破するという離れ業を一度ではなく、複数回にわたって成功させています。これで、中国の核の脅威もかなり払拭されます。核で攻撃されたら、それでお仕舞などという過去の常識は、非常識になるかもしれません。それに、日本も核武装をしなければ、拉致問題など永遠に解決できません。そうして、今この時、中国の核ミサイルが日本に照準をあせて配置されていることを忘れるべきではありません。本格的に中国と対峙するということなれば、核武装は避けて通ることはできません。

しかし、これを実行するには、日銀による金融緩和、政府による積極財政が不可欠です。戦時体制ということで、無理にでも行わなければなりません。これで、日本は、デフレから決別することができます。これが、現在の日本では、最も早いデフレ解消の道かもしれません。

無論、私は本当は、そうなってほしいわけでも、そうしてほしいと言っているわけでもありません。私は、鳩山氏、河野氏などのように、外患誘致罪に問われるようなことはしたくはありません。しかし、日本が誤謬から立ち直って、デフレを解消するためには、これに近い覚醒のための大ショックが必要だとということを主張しているだけです。そうはいいながら、習近平が尖閣や、沖縄を巡っての冒険を行えば、日本の経済だけではなく、安全保障に対する国民の理解が推進され、これを実現するために、憲法論議も長足の進歩をすることになります。



まさに、一石二鳥と呼べる大変革になるかもしれません。しかし、中国はなかなかそのような冒険はできないでしょう。彼我の軍事力、特にハイテク兵器に関する差異は、途方もなく大きく、まともに闘えば人民解放軍に勝ち目はありません。唯一の勝ち目は、日本の自衛隊を中国本土の奥にまで誘いこみ、持久戦に持ち込むことです。しかし、大東亜戦争で懲りた日本は、そのような挑発にはのらないでしょう。しかしながら、中国の脅威は日本を太平の眠りから覚醒させるためには、確かに役立つかもしれません。

かといって、これを利用してあまりにやりすぎれば、新自由主義者のショック・ドクトリンと何もかわりがなくなってしまいます。本当は、日本の政治家の大部分が自発的に真実に目覚めてほしいです。いつまでも、現実逃避のお花畑に住んでいてもらっては困ります。本当に、これに関しては、忸怩たる思いがいします。すぐにも、現実と対峙していただきたいです。お花畑から出るにしても、ショック・ドクトリンはいただけません。

ショック・ドクトリンについてご存知ない方は、ナオミ・クラインの書籍をご覧になるか、以下の動画をご覧ください。

http://www.youtube.com/playlist?list=PL869A8DB2AA247A98

ナオミ・クライン

これに匹敵するような覚醒のための大ショックについての具体案は、上記の戦争以外にはまだあまり考えていません。しかし、いずれ近いうちに必要なのはいうまでもありません。このままでは、失われた20年が40年になってしまいます。馬鹿な官僚や、政治家を納得させ、正しい道に導くため、今までにない、覚醒のための大ショックが必要不可欠です。これは、直近で考えておかなければならない重要な問題です。私も考えて見ますが、皆さんの中で、思いつかれたかたがいらっしゃったら、是非ともコメントという形で残していっていただけたら幸いです。そのコメントが妥当なものなら、大拡散させていただきます。いずれにせよ、今の日本、覚醒のための大ショックがなければ、「戦後体制からの脱却」は遠のくばかりです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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【石平のChina Watch】中国で続発する「医者殺し」 社会の病巣浮き彫りに

テレビ出演した石平氏

先月25日、中国浙江省温嶺市第1人民医院で驚くべき殺人事件が起きた。当医院の耳鼻咽喉(いんこう)科で手術を受けた患者の1人が手術の効果に対する疑問から医院といざこざを起こし、医者の1人を殺し、2人を負傷させた。

数日後、浙江省内の各医院から数百人の医療関係者が温嶺市に駆けつけ「医療暴力反対」の抗議活動を行い、全国数百の医院からも声援する声が寄せられた。1件の医者殺しに対し、全国の医療界がそれほど激しく反応したのには理由があった。今、全国各地で、患者やその家族による医者への暴力事件が多発しているからである。

・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・

これに関し、北京中米連合医院の陳中華院長は最近、暴力事件多発の最大の原因が医院と医者の「医療腐敗」にあると指摘した。腐敗する医院や医者の理不尽によって追い詰められて暴力行為に及んだ患者やその親族にはむしろ同情すべきだと彼はいう。

陳氏曰(いわ)く、中国の多くの病院では今、医者が手術する度に患者やその家族に法外な「袖の下」を強要したり、増収のために患者に不必要な薬を高く売りつけたりするような「医療腐敗」が横行している。その結果、患者と家族は医者に対し普段から不信感をもっており、患者の身に何かが起きれば、本人や親族の憤懣(ふんまん)は医者と医院に向いてしまうのである。

自分自身が医院の経営者であり、医者でもある陳氏がこう語るのだから、かなりの説得力があろう。実際、中国の医療界の腐敗には目を覆うばかりのひどさがある。

たとえば今年8月、陝西省渭南市富平県の産婦人科医院で、医師が「赤ちゃんに先天的な伝染病や障害がある」と母親や家族に告げ、生まれたばかりの健康な赤ちゃんを人に売った事件が起きた。

9月には、北京市海淀区にある病院で、患者が逆に医者から暴力を振るわれ、医者・病院職員と患者家族との大乱闘が起きるような出来事もあった。

とにかく中国では今、医者や医院が患者とその家族を食い物にする腐敗が広がる一方、患者と家族の医者・医院に対する不信感と憎悪が高まり、それが結局、人の命を救うための医院を暴力と殺人の場にしてしまった。

腐敗に手を染める医者、暴力に訴える患者、どちらにしても、病んでいるのは「心」の方であろう。医院での暴力事件の多発は、この国全体がかかっている深刻な「社会病」の象徴なのである。

近代中国の大文豪・魯迅は若い頃医者を目指していたが、中国人の最大の病気は「心の病」だと悟って、それを治すための文学の道へと転身したという。

この国が今、もっとも必要とするのは、やはり「魯迅」ではないだろうか。

【私の論評】魯迅先生も望んだであろう速やかな社会構造変革を早急に実施しなければ、中国は巨大な悪辣総合商社人民解放軍や愚連隊公安警察、城管などと諸共に崩壊する!!

魯迅先生


魯迅先生が生きておられて、今の中国をみたら本当にがっかりされると思います。今の中国は、魯迅先生が生きていた頃の中国とさほど変わっていません。政治体制など随分変わり、共産主義から、現在の国家資本主義になりましたが、全体主義ということではほとんど何も変わっていません。そうして、社会構造も一歩も進んでいないどころか、後退しています。

もし、魯迅先生が生きておられたら、何をさておいても、中国の社会構造変革が必須であることを説かれたでしょう。今の中国、結局等鄧小平の改革・開放路線から一歩も進んでいません。鄧小平氏のスローガン通りの「富めるものから富め」のままで、政府の要人や、政府に人脈を持つ人たちはどんどん富みそれ以外の人は置き去りです。そうして、官僚は上から下まで腐敗しています。

中国では、一応資本主義のような体制をとっていますが、未だに国家を主体とした、国家資本主義であり、国家が中心の体制です。そこには、普通の国における政治家も民間人も存在しません。無論一般民衆は、民間人ですが、少しでも地位があがれば、そこから先は、全部官僚です。医者だって、一人の例外もなく、全員官僚です。現在の中国の指導層も、すべて官僚であり、先進国でいうところの政治家など一人も存在しません。そもそも、まともな選挙制度がありません。そうして、中国の官僚のほとんど腐敗しています。そうしたなかで、官僚でもある医師だけが、腐敗しないということは理屈上あり得ません。

現代中国の医師の酷さについて、日本人で中国に在留している方が、書いています。その記事のURLを以下に掲載します。
<日本人が見た中国>病院が怖い―高額なのに不適切治療も

詳細は、この記事そのものをご覧いただくものとして、この方も魯迅先生をひきあいに出されていますのでその部分を以下にコピペさせていただきます。
どこの国でも医者や病院というのは、「おまえの生死を握っているんだぞ」と言わんばかりの態度が目につくが、中国の場合はそれが特に目に余る。おまけに中国の場合、必ずしも適切な治療を受けられるわけではないので、どうにも許せない。おまけに、人格に問題があるのでは?と疑いたくなるような人間が、偉そうにしていたりする。医者とは、信用商売でもあるというのに。生涯、中国人のいいかげんさを指摘し続けた魯迅が、今も苦々しい顔をしていることだろう。「俺があれだけ言ったのに、やっぱり中国人はいいかげんだ。」と。
社会構造が遅れている国々の国民は、魯迅先生が指摘したように、いいかげんになりがちです。中国に限らず、それは他の遅れた社会の国々では良く見られることです。いいかげんだからこそ、社会構造の変革が必要不可欠なのです。日本だって、西欧だって、全くいいかげんな頃もありました。しかし、近代以降先進国では、そのままいいかげんをしていれば、経済も社会も発展しないので、そこから決別しようとしました。そうして、まがりなりにも中国よりもはるかに進んだ社会を構築し、それを前提として経済も発展し現代に至っています。しかし、中国はこのようなプロセスを欠いたまま、遅れた社会構造を温存したまま、経済だけ発展してしまいました。というより、社会はなおざりにして、経済だけ発展させました。

このような国は、先ほど述べたような変革を行わなければ、どんどん社会が遅れ、官僚の腐敗が増えるのは自明の理です。これは、かつてのアジアの大部分や、現在のアフリカかなどでも良く見られることです。とにかく、遅れた体制の、独裁主義の国と結局同じです。中国とこれらの国々の違いが何かといえは、とにかく中国は図体が大きく、人口が多いというだけです。それと、民族も、伝統・文化、習慣も全くことなるいくつもの省がむりやり合体して、国家を形成しているということくらいで、後は実質的に何ら変わりません。

中国の看護婦さんたち。日本では廃止されたナースキャップが懐かしい!

いわゆる、現在の先進国と言われる国々では、日本は数十年で、西欧諸国の大部分は数百年かけて、社会構造変革の変革を行い、その結果として経済的な中間層の数を増やし、それらが活発に経済社会活動を行いことにより富を創造し、豊かな社会を実現してきました。もちろん、先進国にだって、社会問題はあります。何もかもが薔薇色というわけではありません。そのため、社会事業も盛んに行われています。しかし、それでも、現在では、中国の遅れた社会構造からみれば、はるかに進んでいます。そうして、何らかの背景で日本に来て生活している中国人にとって、日本は祖国から比べれば、薔薇色で輝いて見えることでしょう。

日本人の普通の人は、ごく最近まで中国の社会構造を日本と何となく似かよったものと考えがちでした。しかし、尖閣をめぐる中国の異常ぶりなどを知ってから随分変わってきています。しかし、たとえは、現代中国の臓器売買とか、裸官とか、城管など実態を知ると驚いてしまいます。これらを知って、はじめて中国社会構造が日本などと比較すればはるかに遅れていることを理解できます。

城管については、下の動画が良くまとまってわかりやすいので、是非ご覧になって下さい。



中国の社会は未だに簡単明瞭であり。富める者と、富んでいない者の二種類しかありません。経済的中間層は無視しえるほどに少ないです。そうして、富める者と、富んでいない者差がさらにひろがりつつあるという状況にあります。

このような状況では、今までは、何とか日本などの海外からの資本や技術の流入より、うまくいってきましたが、もうそれにも陰りが見えてきたことと、どこの先進国でも通り抜けてきた道でもある、社会構造変革による中間層の増加による、経済発展と社会の繁栄という道筋をこれっぽっちも歩もうとは考えない現中国政府には、多くの国々が失望しています。そうして、資本など引き揚げつつあります。

貧困中国の実体。統計により所得基準が上がった中国で
は、貧困層は以前の3000万人から、1億人に膨れ上がった

今後も、中国が社会構造変革に全く手を付けないというつもりなら、日本をはじめとする先進国のほとんどは、中国に投資なども全くしなくなることと思います。そうして、現にそうなりつつあります。その行き着く先は、中国の分裂です。

私は、10年ほど前からこのようなことを主張しており、ブログでは7年ほど前から、このようなことを掲載してきました。しかし、まるで私がオオカミ少年でもあるかのように、今までは、中国は分裂はしませんでした。どうして、このようなことになったかといえば、私自身が中国について半端な知識しかなかったということです。

貧困中国の実体

中国は、他の国とは全く異なります。もし、中国が他の国と同じような国であれば、とっくの昔に崩壊しています。なにしろ、中国では、建国以来平均して毎年2万件の暴動が発生していました。ここ数年では、毎年8万件以上の暴動が発生してます。300人未満の、暴動まで含めると、さらにこの数字はかなり増えると言われています。このような国は、普通ならもうすでに崩壊していると言っても良いと思います。しかし、何とか国体が維持されているという不思議の国中国です。

その背景には、そうならないようにする仕組みが彼の国にはあります。そうです、軍隊のように強大な軍事力を持っているにもかかわらず、単なる地方共産党の私兵にしか過ぎない、人民解放軍という暴力装置があります。彼らの本質は、総合商社です。

現代兵器や、核兵器も持つ、軍隊という特性を活かしながありとあらゆる商売を行い共産党の幹部の富を築く一方で、人民が反発すれば、容赦なく弾圧します。これだけ強大な鎮圧組織は、古今東西どこにもありません。中国が最大です。他の国では、このような私兵集団などありません。軍隊はあくまで、国民の安全保障のためにあります。軍隊が治安の維持にあたるときもありますが、その任務は国民国家の防衛です。国民とはもともと、敵対するものではありません。

中国では、軍に入ったり、軍の人脈をつかむことが、富創造の早道です。これでは、政治と経済の分離などといっても、中国人には何のことかわかりません。政治、軍事、経済が不可分に結びついています。

中国人民解放軍による鎮圧

それに、無論のこと、公安警察(日本でいうところの警察)も武装集団であり、これらも鎮圧にあたります。彼らも普通の国では、軍隊がやると思われるようなことをバリバリ実行します。SWATなど霞むような重装備で、大規模な攻撃もできます。こんな連中に人民が立ち上がっても、なかなか勝つことはできません。公安警察が駄目なら、先に述べた人民解放軍がさらにスケールの大きい攻撃をします。

情報面でも、あらゆる情報統制、情報収拾、攻撃などや、古典的なハニートラップまで、ありとあらゆる手段で人民の情報を収拾して攻撃・鎮圧する情報部隊が、人民解放軍や、公安警察にも存在します。これらが、常時人民を監視し、彼らのほうから不適切と判断した場合、すぐに情報を遮断したり、寸断したりはなはだしくは削除します。

人民解放軍の女性たち

さらには、城管という愚連隊が、さらに人民を取り締まります。このように、実数もかなり多く、幾重にも張り巡らされた、鎮圧組織が中国にあります。これらは、普通の国では考えられないような行動をとります。なぜなら、中国では、民主化も法治国家かもされてないので、高級官僚の思い通りに好き勝手に鎮圧できるからです。こんな国で、民主化とか、法治国家化などと叫んでみても、すぐに鎮圧され、言うことを聴くか、さもなくば殺されるか、人格を崩壊させられるかのいずれかの道しかありません。

中国の治安部隊

こんな強大で数も多い鎮圧組織を持っているということを頭の中になかった過去の私は、中国は今頃完璧に崩壊するだろとうと踏んでいたわけですが、そうはならなかったわけです。

城管による取り締まり
上の写真は、城管が北朝鮮からの脱北者を取り締まったときのものです。この城管の取り締まりは、余程中国人の心を揺さぶったのでしょうか、後に彫刻にされています。以下のその彫刻の写真を掲載します。



普通の人なら、こんな恐ろしい連中に挑むことはできません。しかし、現代中国には、死ぬか、反抗するしかないという次元まで追い詰められた人民も増えています。特に、ウイグル、チベットの人民はそうです。それ以外にも中国各地にそのような人民や、貧民、少数民族はいくらでも存在します。反抗しなければ、民族浄化の対象になりかねないほど状況は切迫している民族も多数存在します。

最近では、あまり酷いことをする城管が、人民に取り囲まれて、なぷり殺されたり、車両に火を放たれるという事件も多発しています。今は城管に対するものですが、いずれもっと体系的に組織的に、公安警察に挑む人民も出てくるでしょう。実際、公安警察と大銃撃戦をしたという事例もでてきています。そうして、さらに大きく組織化されれば、人民解放軍にも挑んだり、たらしこむということも可能になってくるでしょう。なにせ、人民解放軍は人民の軍隊ではないので、もともと士気は高くもないし、上層部に対する忠誠心も低いです。とにかく、日本の常識では中国の実体は計り知れないです。
人民に火を放たれ炎上する城管の車両

これから先中国は今のままでは、急速に経済発展することもなままなりません。貧富の差は広まるばかり。秩序は乱れ放題で、それを無理やり鎮圧することの繰り返しです。こんな不安定なことが、長続きするはずがありません。そうなれば、いずれ、かつて中国大陸で何回となく繰り返されてきた、大帝国分裂への道を現代中国も歩むしかなくなります。最近の、天安門広場への自家用車の突入事件や、山西省の連続爆発事件など、その前兆かもしれません。

私は、そう思います。皆さんはどう思われますか?

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2013年11月6日水曜日

日本が宮古島に地対空ミサイル展開 中国の太平洋への出口封鎖する狙いか(China.org.cn)―【私の論評】このままでは第一列島線確保もままならぬ中国の蹉跌(゚д゚)!永遠に無理か?

日本が宮古島に地対空ミサイル展開 中国の太平洋への出口封鎖する狙いか(China.org.cn)



日本の自衛隊は11月1日から18日にかけて、九州と沖縄地域などで、陸海空合わせて3万4000人が参加する軍事演習を実施する。同演習では、宮古島に初めて88式地対空ミサイルが展開される予定である。

軍事専門家の李莉氏は、「88式地対空ミサイルの展開にあたっては、宮古島の航路が封鎖される。同航路は比較的広く、航行しやすいため、遠洋訓練に向かう中国海軍の多くが同航路を利用しており、東中国海から西太平洋への道を断たれることになる」と解説した。

仮に石垣島に展開した場合には、釣魚島(日本名・尖閣諸島)に極めて近いだけでなく、与那国島との間の航路も遮断される。李氏は「宮古島と石垣島に地対空ミサイルが展開されれば、中国の太平洋への出口が封鎖されてしまう。日本の企みは極めてはっきりしている」と指摘する。

88式地対空ミサイル

・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・

日本の自衛隊は11月1日から18日にかけて、九州と沖縄地域などで、陸海空合わせて3万4000人が参加する軍事演習を実施する。同演習では、宮古島に初めて88式地対空ミサイルが展開される予定である。

軍事専門家の李莉氏は、「88式地対空ミサイルの展開にあたっては、宮古島の航路が封鎖される。同航路は比較的広く、航行しやすいため、遠洋訓練に向かう中国海軍の多くが同航路を利用しており、東中国海から西太平洋への道を断たれることになる」と解説した。

仮に石垣島に展開した場合には、釣魚島(日本名・尖閣諸島)に極めて近いだけでなく、与那国島との間の航路も遮断される。李氏は「宮古島と石垣島に地対空ミサイルが展開されれば、中国の太平洋への出口が封鎖されてしまう。日本の企みは極めてはっきりしている」と指摘する。

【私の論評】このままでは第一列島線確保もままならぬ中国の蹉跌(゚д゚)!永遠に無理か?



本日も、上の記事で掲載されていた自衛隊による大演習が行なわれていました。全国で3万人規模の大演習です。それにしても、日本の自衛隊の演習や単なる兵器である88式地対空ミサイルなどに関して、何で中国のメデイアが大々的に大きく、しかも長めに報道するのでしょうか。理解できないところです。

結論からいえば、わかりきったことをこのような形式で記事にする背後には、中国共産党中央政府の妄想あるいは、精神病理があります。

中国の現在の実力では、残念ながら、自衛隊とだけ戦っても妄想を実現することは到底かないません。

この妄想、精神病理はどのようなものかといえば、第二次世界大戦後の「戦後体制」の後の体制である、「ポスト戦後体制」が、米中による二極支配であるという考えです。

習近平の訪米は実りの少ないものであった。米中二極体制など習近平の妄想にすぎない。

この妄想、精神病理は、アメリカの親中・媚中政治家らの存在と彼らの活動によって、結構真実味を帯びて見えた時期もありましたが、最近では、あまり信用されなくなってきました。

それにしても、アメリカの妄想、精神病理も中国に劣らず酷いもので、ソビエト崩壊による冷戦が終了した時には、アメリカよる世界一極支配を考えた異常者も多く、その方向に動き始めた気配がありましたが、現実には、イラクとアフガンの戦争だけで、大変なことが認識され、今ではアメリカ国内でも一極支配など妄想に過ぎないという考えが支配的です。

当たり前といえば、当たり前です。アメリカ一国で、全世界の警察官をしようなどという考えは、途方もなく、過去の歴史も知らないただ幼稚頭といわれても仕方ありません。

中国中央共産党幹部の妄想も酷いものです。その妄想に従い、第一列島線、第二列島線などの妄想ラインなどをまじめに考えています。



第一列島線とは、上の図の緑の線であり、中国の海域における軍事的防衛ラインの一つで、九州・沖縄から台湾・フィリピン・インドネシアの諸島群などを結ぶ線。中国海軍は1980年代半ばに提唱された「近海積極防衛戦略」などに基づいて軍事力を増強し、それまでの沿岸防衛から近海・外洋へと展開している。この軍事戦略において近海と外洋を分ける目標ラインとされる。

第二列島線とは、上の図の紫の線であり、中国の海域における軍事的防衛ラインの一つで、伊豆・小笠原諸島からグアム・サイパンを含むマリアナ諸島群などを結ぶ線。中国海軍は1980年代半ばに提唱された「近海積極防衛戦略」などに基づいて軍事力を増強し、それまでの沿岸防衛から近海・外洋へと展開している。この軍事戦略において外洋の範囲を示す目標ラインとされる。

◆中国は2020年の運用を目標に通常型空母建設に着手しているほか、原子力空母建設構想など海軍力の整備・増強を表明しており、同国の軍拡が懸念されている。

但し当然の事ながらこれら第一、第二列島線概念は公式に対外的にアナウンスされた方針ではなく、あくまで人民解放軍内部の国防方針である。
同副主席が掲げた海軍建設のタイムスケジュール
「再建期」 1982-2000年 中国沿岸海域の完全な防備態勢を整備 ほぼ達成済み
「躍進前期」 2000-2010年 第一列島線内部(近海)の制海権確保。
「躍進後期」 2010-2020年 第二列島線内部の制海権確保。航空母艦建造
「完成期」 2020-2040年 アメリカ海軍による太平洋、インド洋の独占的支配を阻止
2040年 アメリカ海軍と対等な海軍建設

これからすると、躍進前期は遅れています。そうして、現在躍進前期の最大の障害は、日本によるものです。計画では、2010年までには、第一列島線内部(近海)の制海権確保が実現されていなければなりません。しかし、尖閣すらとれない状況では、これは現状では全く無理です。

自衛隊の一装備にすぎない、80式ミサイルをどうして中国は恐れるのでしょうか?簡単に言ってしまえば、中国の艦艇には、これを防御する術がないからです。いくら、中国艦艇や潜水艦が、示威行動をして威嚇してみせても、いざ戦闘時様態に入れば、中国の艦艇は日本のイージス艦になすすべもなく、すぐに撃沈されてしまいます。それにさらに、80式ミサイルとなれば、陸上からも簡単に艦艇を撃沈できます。

実は日本の自衛隊の実力は凄まじい(゚д゚)!

中国の潜水艦も、日本の自衛隊に対峙すれば、すぐに撃沈されます。それに対して、日本の潜水艦は中国側は捕捉できません。エンジンの工作技術が中国などよりはるかに進んでいるため、中国側は、日本の潜水艦の音を捕捉できません。しかし、中国の潜水艦は、工作技術が低劣であるため、潜水艦のスクリュー音が大きく、まるで、ドラム缶を叩きながら海中を進むようなもので、すぐに捕捉されてしまいます。何しろ、潜水艦だけではなく、対潜哨戒能力も日本の自衛隊のほうがはるかに優れていて、中国の潜水艦など赤子の手を捻るくらい簡単に撃沈できるからです。



それから、決定的なのは、最近中国でもステルス戦闘機が開発さていますが、これも精度が悪いので、日本のレーダーにすぐに発見されてしまいます。そのため、ステルス戦闘機で攻撃をしかけても、すぐに見破られてあっという間に撃墜です。

中国で唯一有利なのは、陸戦だけです。確かに、数も多いため、実際に日本の自衛隊が中国に誘い込まれ、中国本土で戦闘をすることになり、ゲリラ戦などの持ち込まれた場合は、数も少ないし、自衛隊のハイテク現代兵器も役にただす、勝つことは出来ないと思います。

しかし、自衛隊はもともとそのようなことを想定して結成されたものではありません。あくまで、日本の領土を守るために結成されたものです。だから、そもそも、そのような意図はありません。


であれば、中国が第一列島線を手の内を収めようとすれば、自衛隊と対峙しなければならなくなります。仮に、中国の人民解放軍が日本と対峙して本格的な戦闘になれば、中国にほとんど勝ち目はありません。あっという間にすべての艦艇、潜水艦、航空機が海の藻屑と消えてしまうことでしょう。そうならないようにするためには、中国の艦艇、潜水艦は、自らの領海内から一歩動かないこと、本当に戦闘になれば、中国の港から一歩も出ないようにするしか、方法はありません。

この状況は、なかなか変えられるものではありません。少し前までの民主党政権であれば、自衛隊への予算を減らすこともありましたから、これから10年~20年たってば、中国のほうが軍事力が上回るということも考えられましたが、自民党政権はそのようなことはさせないでしようし、10年~20年もたてば、自衛隊の兵器もさらにイノベーションによって、ハイテク化され、彼我の差は容易にはちぢまらないでしょう。

そんなことがわかっているからこそ、上の記事は、その苛立ち、劣等感を示すものになっていると思います。それにしても、今回の演習は相当に中国側の神経を高ぶらせているということです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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