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2018年7月28日土曜日

陸自が地対艦ミサイルで米海軍戦車揚陸艦を撃沈 リムパックで初の地対艦ミサイル演習を実施、米軍の狙いとは?―【私の論評】軍事の「新・三種の神器」でチャイナの妄想を抑え込む日本(゚д゚)!

陸自が地対艦ミサイルで米海軍戦車揚陸艦を撃沈 リムパックで初の地対艦ミサイル演習を実施、米軍の狙いとは?

陸上自衛隊の地対艦ミサイル(対艦誘導弾)システム「12式地対艦誘導弾」
写真はブログ管理人挿入 以下同じ

6月27日からホノルル周辺海域を中心に開催されている多国籍海軍合同演習「RIMPAC(リムパック)-2018」で、RIMPAC史上初めて陸軍部隊による洋上の軍艦を攻撃する演習(SINKEX)が実施された。この演習こそ、前々回の本コラムで紹介した、中国海軍の目の前で実施したかった自衛隊によるパフォーマンスであった。

(参考)「リムパック不参加の中国海軍に見せたかったもの」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53537

RIMPACで初めて実施された地対艦ミサイル演習

 7月14日に実施されたSINKEXは日本、米国、オーストラリアの3カ国による合同演習である。内容は、オアフ島の隣にあるカウアイ島内に陣取った陸上自衛隊ミサイル部隊ならびにアメリカ陸軍ミサイル部隊が、オーストラリア空軍のP-8ポセイドン哨戒機の上空からの誘導により、カウアイ島北55海里沖洋上に浮かぶアメリカ海軍退役軍艦「Rachine」を、それぞれ地対艦ミサイルを発射して撃沈するというものだ。

ちなみに陸上自衛隊はメイドインジャパンの12式地対艦ミサイルシステムを使用し、アメリカ陸軍はノルウェー製の対艦ミサイルを米陸軍のミサイル発射車両から発射した。


中国の「積極防衛戦略」とは

 今回、初めて地対艦ミサイル演習を実施した最大の理由は、南シナ海と東シナ海における中国の海洋戦力の拡張に、アメリカ海軍を中心とする同盟諸国海軍が伝統的海洋戦力(各種軍艦と航空機)だけで対抗することが困難な状況になりつつあるからである。

 現在、中国海軍が依拠している防衛戦略(ただし核戦略は別レベルである)は「積極防衛戦略」と称されており、アメリカ軍などでは「接近阻止・領域拒否戦略」(A2AD戦略)とも呼称されている。この防衛戦略を一言で言うならば、東シナ海や南シナ海から中国に(核攻撃以外の)軍事的脅威を加えようとする外敵(主としてアメリカ海軍、それに海上自衛隊をはじめとするアメリカの同盟国海軍)を、中国本土沿岸からできるだけ遠方の海上で撃破して中国に接近させないというアイデアである。このように接近を阻止するための目安として中国海軍戦略家たちが設定しているのが、第一列島線と第二列島線という概念である。

第一列島線と第二列島線(白:日米海軍拠点、赤:中国海軍拠点)

 「積極防衛戦略」を推し進めるためには、どうしても海軍力と航空戦力の強化に最大の努力を傾注することが必要となる。なぜならば、中国に接近を企てる外敵は、軍艦や軍用機によって海洋を押し渡ってくることになるからである。そのため、中国海軍は次から次へと軍艦の建造に邁進し、海軍と空軍は戦闘機や爆撃機をはじめとする航空戦力の強化も猛スピードで推し進めた。

ただし、中国軍戦略家たちは、そのような伝統的な海洋戦力だけで、強大なアメリカ海軍やその弟分である海上自衛隊を迎え撃とうとはしなかった。なぜならば、軍艦や軍用機の開発、建造・製造、それに乗組員や整備要員の養成には長い時間がかかるからである。そこで、多数の軍艦や軍用機を生み出しそれらの要員を鍛え上げ、強力な伝統的海洋戦力を構築するのと平行して、比較的短時間で大量に生産することができ、運用要員の育成も容易な、様々な種類の対艦ミサイルの開発にも努力を傾注した。

要するに、中国沿海域に押し寄せてくるアメリカ海軍や海上自衛隊の高性能軍艦や航空機に対して、伝統的な海洋戦力で対決するだけでなく、場合によっては中国本土からあるいは本土上空から各種対艦ミサイルを発射して、アメリカ海軍艦艇や海上自衛隊艦艇を撃破し、中国沿岸域、あるいは第一列島線、さらには第二列島線への接近を阻止してしまおうというわけである。

実際に、中国人民解放軍は、中国本土内から発射する多種多様の地上発射型対艦ミサイル(地対艦ミサイル)や、敵の攻撃を受けることのない中国本土上空の航空機から発射する対艦ミサイル(空対艦ミサイル)、それにやはり敵の攻撃を受けることのない中国本土沿海域の軍艦から発射する対艦ミサイル(艦対艦ミサイル)をずらりと取り揃えている。そのため、第一列島線を超えて中国沿岸に接近を企てる敵艦艇は、多数の対艦ミサイルによる集中攻撃を被る恐れが極めて高い状況になっている。そして、対艦ミサイルとともに、接近してくる航空機を撃破するための各種防空ミサイルの配備も伸展している。

アメリカ側にも必要となった「接近阻止戦略」

このような中国軍の「積極防衛戦略」に立脚した接近阻止態勢に対して、アメリカ海軍(そしてその同盟軍)としては、正面切って空母艦隊をはじめとする艦艇や航空機を突っ込ませるのは自殺行為に近い。そこで、アメリカ軍やシンクタンクの戦略家の間で、別の方法が真剣に検討され始めているのだ。

それは、こちらから中国沿海に接近して攻撃するというアメリカの伝統的な「攻撃による防御」戦略ではなく、中国海軍が設定した第一列島線上で中国海洋戦力の接近を待ち構え、中国軍艦艇や航空機の第一列島線への接近を阻止する方法だ。いわば、中国の戦略を真逆にした「接近阻止戦略」を実施しようというアイデアである。
アメリカ軍が評価する日本の地対艦ミサイル能力

では、アメリカ軍は第一列島線でどのような戦力で待ち受けるのか。

まずは、第一列島線周辺海域に様々な軍艦を展開させ、第一列島線上にいくつかの航空拠点を確保して航空戦力を配備し、第一列島線周辺海域に空母艦隊を展開させて航空打撃力を準備する、といった伝統的海軍戦略にのっとった方策が考えられる。

一方、中国の戦略を真逆にした「接近阻止戦略」では、第一列島線上に地対艦ミサイル部隊を展開させて、接近してくる中国艦艇を地上部隊が撃破するというオプションが加わることになる。

ところが、このような「敵をじっと待ち受ける」受動的な、すなわち専守防衛的な戦略はアメリカ軍は伝統的に取ってこなかった。そのため、専守防衛的な兵器である地対艦ミサイルシステムをアメリカ軍は保有していない。

地対艦ミサイルを投入しての「接近阻止戦略」が必要であると考え始めたアメリカ海軍や海兵隊それに陸軍の戦略家たちは、地対艦ミサイルの威力を目に見える形でペンタゴンやホワイトハウスに提示する必要に迫られている。そこで登場したのが、陸上自衛隊の地対艦ミサイル連隊である。かねてより地対艦ミサイルに特化した部隊を運用している世界でも稀な陸上自衛隊の地対艦ミサイル連隊に、日本が独自に開発し製造している高性能12式地対艦ミサイルシステムをRIMPAC-2018に持ち込んでもらい、大型艦を撃沈するパフォーマンスを実施してもらったというわけだ。

おそらく、今回のSINKEXを皮切りに、アメリカ陸軍でも、アメリカ海兵隊でも、地対艦ミサイル部隊の創設へと舵を切っていくことになるものと思われる。それに対して、陸上自衛隊は四半世紀前から地対艦ミサイル運用に特化した地対艦ミサイル連隊を保有しているし、日本独自に開発製造している地対艦ミサイルシステムを手にしている。そのため、現在アメリカ軍戦略家たちが検討している中国に対する「接近阻止戦略」(拙著『トランプと自衛隊の対中軍事戦略』参照)を推進して行くに当たって、日本の地対艦ミサイル技術やノウハウは、アメリカにとっても大いに有益なものとなることは必至だ。

【私の論評】軍事の「新・三種の神器」でチャイナの妄想を抑え込む日本(゚д゚)!

4月7日創立された水陸機動団

自衛隊は米軍から多くを学んでいます。例えば離島防衛を担う「水陸機動団」の今春の創設に向け、陸自は米海兵隊をモデルに装備調達や戦力編成を進めていました。とはいえ、自衛隊も米軍から一方的に学ぶばかりではありません。中国の海洋進出への対処に際し、米軍の司令官に「自衛隊から学びたい」と言わしめた能力と装備が自衛隊にあります。

「列島線防衛の新しい方策を検討すべきで、(米陸上部隊に)艦艇を沈める能力の強化を指示した。米軍の統合軍の能力を高めるため、陸上自衛隊からさまざまなことを学びたい」

米太平洋軍のハリー・ハリス司令官(当時)は昨年5月17日、都内で講演し、米陸上部隊が対艦攻撃能力を持つ必要性を強調しました。陸自に学びたいと述べたハリス氏が念頭に置いていたとみられるのが「12式地対艦誘導弾(SSM)」でした。

現駐韓大使 当時米太平洋軍の司令官だったハリー・ハリス氏

12式地対艦誘導弾の詳細は車両搭載型の対艦ミサイルで、発射後はあらかじめプログラムされたコースに沿って低空を飛び、海上の敵艦艇を狙い撃ちます。車両搭載型なので、敵に見つかりにくい山陰などに展開して発射することができます。12式の射程は約200キロ。旧型の「88式」は射程約150キロといわれています。

SSM(88式)は冷戦期に開発されました。旧ソ連による北海道への上陸侵攻に備え、日本沿岸に接近した敵艦艇を内陸からSSMで迎え撃つという運用が想定されていました。

SSM(88式)

ところが南西諸島での中国の脅威が顕在化し、現在ではSSMの主な用途は離島防衛にシフトしました。防衛省はこれまで空白域だった南西諸島への部隊配備を進めており、一昨年3月の与那国島を皮切りに、今後は沖縄県の宮古島、石垣島、鹿児島県の奄美大島にも部隊を置く予定で、SSMが配備されれば周辺を航行する外国軍艦への牽制と抑止の効果は大きいです。ハリス氏が語った構想は、こうした陸上からの対艦攻撃能力を南シナ海まで拡大し、中国の進出を封じ込めようというものです。

SSMには厳しい評価が下された時代もありました。航空機などが得た敵艦の位置情報をリアルタイムで共有する仕組みがなかったことなどから、著名な軍事評論家から「宝の持ち腐れ」と酷評されたこともあり、冷戦終結後にはその役割が疑問視されました。

しかし、離島防衛という新たな役割を与えられ、かつての“弱点”も克服が進みつつあります。防衛省は昨年度予算から、SSMと海空自衛隊の航空機などをつなぐ「戦術データ交換システム」の取得を開始。導入されれば、海自のP3C哨戒機や空自の早期警戒管制機AWACS、米軍などのレーダー情報をリアルタイムで共有することができるようになり、離島防衛に適した一体的な運用が可能になります。射程をさらに延ばした12式の後継ミサイルの研究開発も昨年度から予算化されています。

日本が導入したF-35

日本は、SSMの配備と同時に、ステルス戦闘機F-35を導入、さらに、2月27日には、三菱重工と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が鹿児島県種子島宇宙センターで、大型ロケット「H2A」を用いて、光学偵察衛星の軌道投入に成功しました。

日本が最近見せた軍事面での「新・三種の神器」はいずれも中国をターゲットとしたものです。日本防衛省は現在、地対艦ミサイルの新部隊の冲縄本島への配備を検討しています。宮古島に配備されたミサイルと連携し、中国海軍が太平洋に出るための重要な通路となる宮古海峡に対して火力の全面的カバーを形成します。

情報収集衛星光学6号機を搭載し、打ち上げに成功したH2Aロケット38号機

中国は、米国を頂点とする戦後秩序に挑戦し、世界の半分を中国の覇権を及ぼし、米国とともに世界を二分するというとてつもない妄想を抱いています。

韓国があてにならない現在、中国の野望を砕くための最前線基地は否応なく日本となってしまいました。米国は、軍事面で中国に脅威を与えつつ、貿易戦争では実際に中国経済を弱体化させつつあります。日本は、さらに防衛費を増やし、中国の妄想を封じ込め、米国とともに、中国を弱体化させ、二度と日本に対して野心を抱けなくなるようにすべきです。

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2013年11月6日水曜日

日本が宮古島に地対空ミサイル展開 中国の太平洋への出口封鎖する狙いか(China.org.cn)―【私の論評】このままでは第一列島線確保もままならぬ中国の蹉跌(゚д゚)!永遠に無理か?

日本が宮古島に地対空ミサイル展開 中国の太平洋への出口封鎖する狙いか(China.org.cn)



日本の自衛隊は11月1日から18日にかけて、九州と沖縄地域などで、陸海空合わせて3万4000人が参加する軍事演習を実施する。同演習では、宮古島に初めて88式地対空ミサイルが展開される予定である。

軍事専門家の李莉氏は、「88式地対空ミサイルの展開にあたっては、宮古島の航路が封鎖される。同航路は比較的広く、航行しやすいため、遠洋訓練に向かう中国海軍の多くが同航路を利用しており、東中国海から西太平洋への道を断たれることになる」と解説した。

仮に石垣島に展開した場合には、釣魚島(日本名・尖閣諸島)に極めて近いだけでなく、与那国島との間の航路も遮断される。李氏は「宮古島と石垣島に地対空ミサイルが展開されれば、中国の太平洋への出口が封鎖されてしまう。日本の企みは極めてはっきりしている」と指摘する。

88式地対空ミサイル

・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・

日本の自衛隊は11月1日から18日にかけて、九州と沖縄地域などで、陸海空合わせて3万4000人が参加する軍事演習を実施する。同演習では、宮古島に初めて88式地対空ミサイルが展開される予定である。

軍事専門家の李莉氏は、「88式地対空ミサイルの展開にあたっては、宮古島の航路が封鎖される。同航路は比較的広く、航行しやすいため、遠洋訓練に向かう中国海軍の多くが同航路を利用しており、東中国海から西太平洋への道を断たれることになる」と解説した。

仮に石垣島に展開した場合には、釣魚島(日本名・尖閣諸島)に極めて近いだけでなく、与那国島との間の航路も遮断される。李氏は「宮古島と石垣島に地対空ミサイルが展開されれば、中国の太平洋への出口が封鎖されてしまう。日本の企みは極めてはっきりしている」と指摘する。

【私の論評】このままでは第一列島線確保もままならぬ中国の蹉跌(゚д゚)!永遠に無理か?



本日も、上の記事で掲載されていた自衛隊による大演習が行なわれていました。全国で3万人規模の大演習です。それにしても、日本の自衛隊の演習や単なる兵器である88式地対空ミサイルなどに関して、何で中国のメデイアが大々的に大きく、しかも長めに報道するのでしょうか。理解できないところです。

結論からいえば、わかりきったことをこのような形式で記事にする背後には、中国共産党中央政府の妄想あるいは、精神病理があります。

中国の現在の実力では、残念ながら、自衛隊とだけ戦っても妄想を実現することは到底かないません。

この妄想、精神病理はどのようなものかといえば、第二次世界大戦後の「戦後体制」の後の体制である、「ポスト戦後体制」が、米中による二極支配であるという考えです。

習近平の訪米は実りの少ないものであった。米中二極体制など習近平の妄想にすぎない。

この妄想、精神病理は、アメリカの親中・媚中政治家らの存在と彼らの活動によって、結構真実味を帯びて見えた時期もありましたが、最近では、あまり信用されなくなってきました。

それにしても、アメリカの妄想、精神病理も中国に劣らず酷いもので、ソビエト崩壊による冷戦が終了した時には、アメリカよる世界一極支配を考えた異常者も多く、その方向に動き始めた気配がありましたが、現実には、イラクとアフガンの戦争だけで、大変なことが認識され、今ではアメリカ国内でも一極支配など妄想に過ぎないという考えが支配的です。

当たり前といえば、当たり前です。アメリカ一国で、全世界の警察官をしようなどという考えは、途方もなく、過去の歴史も知らないただ幼稚頭といわれても仕方ありません。

中国中央共産党幹部の妄想も酷いものです。その妄想に従い、第一列島線、第二列島線などの妄想ラインなどをまじめに考えています。



第一列島線とは、上の図の緑の線であり、中国の海域における軍事的防衛ラインの一つで、九州・沖縄から台湾・フィリピン・インドネシアの諸島群などを結ぶ線。中国海軍は1980年代半ばに提唱された「近海積極防衛戦略」などに基づいて軍事力を増強し、それまでの沿岸防衛から近海・外洋へと展開している。この軍事戦略において近海と外洋を分ける目標ラインとされる。

第二列島線とは、上の図の紫の線であり、中国の海域における軍事的防衛ラインの一つで、伊豆・小笠原諸島からグアム・サイパンを含むマリアナ諸島群などを結ぶ線。中国海軍は1980年代半ばに提唱された「近海積極防衛戦略」などに基づいて軍事力を増強し、それまでの沿岸防衛から近海・外洋へと展開している。この軍事戦略において外洋の範囲を示す目標ラインとされる。

◆中国は2020年の運用を目標に通常型空母建設に着手しているほか、原子力空母建設構想など海軍力の整備・増強を表明しており、同国の軍拡が懸念されている。

但し当然の事ながらこれら第一、第二列島線概念は公式に対外的にアナウンスされた方針ではなく、あくまで人民解放軍内部の国防方針である。
同副主席が掲げた海軍建設のタイムスケジュール
「再建期」 1982-2000年 中国沿岸海域の完全な防備態勢を整備 ほぼ達成済み
「躍進前期」 2000-2010年 第一列島線内部(近海)の制海権確保。
「躍進後期」 2010-2020年 第二列島線内部の制海権確保。航空母艦建造
「完成期」 2020-2040年 アメリカ海軍による太平洋、インド洋の独占的支配を阻止
2040年 アメリカ海軍と対等な海軍建設

これからすると、躍進前期は遅れています。そうして、現在躍進前期の最大の障害は、日本によるものです。計画では、2010年までには、第一列島線内部(近海)の制海権確保が実現されていなければなりません。しかし、尖閣すらとれない状況では、これは現状では全く無理です。

自衛隊の一装備にすぎない、80式ミサイルをどうして中国は恐れるのでしょうか?簡単に言ってしまえば、中国の艦艇には、これを防御する術がないからです。いくら、中国艦艇や潜水艦が、示威行動をして威嚇してみせても、いざ戦闘時様態に入れば、中国の艦艇は日本のイージス艦になすすべもなく、すぐに撃沈されてしまいます。それにさらに、80式ミサイルとなれば、陸上からも簡単に艦艇を撃沈できます。

実は日本の自衛隊の実力は凄まじい(゚д゚)!

中国の潜水艦も、日本の自衛隊に対峙すれば、すぐに撃沈されます。それに対して、日本の潜水艦は中国側は捕捉できません。エンジンの工作技術が中国などよりはるかに進んでいるため、中国側は、日本の潜水艦の音を捕捉できません。しかし、中国の潜水艦は、工作技術が低劣であるため、潜水艦のスクリュー音が大きく、まるで、ドラム缶を叩きながら海中を進むようなもので、すぐに捕捉されてしまいます。何しろ、潜水艦だけではなく、対潜哨戒能力も日本の自衛隊のほうがはるかに優れていて、中国の潜水艦など赤子の手を捻るくらい簡単に撃沈できるからです。



それから、決定的なのは、最近中国でもステルス戦闘機が開発さていますが、これも精度が悪いので、日本のレーダーにすぐに発見されてしまいます。そのため、ステルス戦闘機で攻撃をしかけても、すぐに見破られてあっという間に撃墜です。

中国で唯一有利なのは、陸戦だけです。確かに、数も多いため、実際に日本の自衛隊が中国に誘い込まれ、中国本土で戦闘をすることになり、ゲリラ戦などの持ち込まれた場合は、数も少ないし、自衛隊のハイテク現代兵器も役にただす、勝つことは出来ないと思います。

しかし、自衛隊はもともとそのようなことを想定して結成されたものではありません。あくまで、日本の領土を守るために結成されたものです。だから、そもそも、そのような意図はありません。


であれば、中国が第一列島線を手の内を収めようとすれば、自衛隊と対峙しなければならなくなります。仮に、中国の人民解放軍が日本と対峙して本格的な戦闘になれば、中国にほとんど勝ち目はありません。あっという間にすべての艦艇、潜水艦、航空機が海の藻屑と消えてしまうことでしょう。そうならないようにするためには、中国の艦艇、潜水艦は、自らの領海内から一歩動かないこと、本当に戦闘になれば、中国の港から一歩も出ないようにするしか、方法はありません。

この状況は、なかなか変えられるものではありません。少し前までの民主党政権であれば、自衛隊への予算を減らすこともありましたから、これから10年~20年たってば、中国のほうが軍事力が上回るということも考えられましたが、自民党政権はそのようなことはさせないでしようし、10年~20年もたてば、自衛隊の兵器もさらにイノベーションによって、ハイテク化され、彼我の差は容易にはちぢまらないでしょう。

そんなことがわかっているからこそ、上の記事は、その苛立ち、劣等感を示すものになっていると思います。それにしても、今回の演習は相当に中国側の神経を高ぶらせているということです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年10月5日土曜日

尖閣防衛“マル秘”最新兵器のスゴい実力 地対艦ミサイル、世界最強ヘリも―【私の論評】中国に対する最大の秘密兵器は、日本経済がデフレから脱却することだ!増税しても、デフレから必ず脱却することが対中勝利に直結し中国をまともにする唯一の道だ!(◎_◎;)

尖閣防衛“マル秘”最新兵器のスゴい実力 地対艦ミサイル、世界最強ヘリも

ラストエンペラーになると噂されている習近平

沖縄県・尖閣諸島の国有化から1年以上過ぎたが、中国は軍事的挑発を繰り返し、いまだに島の強奪を狙っている。だが、日本の自衛隊も傍観しているわけではない。強行上陸を阻止する地対艦ミサイルに、世界最強の攻撃ヘリ、最新鋭の戦車など、強固な防衛体制を着々と構築している。国境の島を守る最新兵器の実力とは-。

習近平国家主席率いる中国が、尖閣への野望をあらわにしている。今年夏、海上パトロールを担う新組織「海警局」を発足させ、尖閣の領海や接続水域に矢継ぎ早に公船を侵入させている。

中国事情に詳しい外交関係者は「隊員には今後、警察権の行使や武器携帯の権限が与えられ、軍隊に準ずる武装警察の役割を果たすことになりそうだ。新組織には、尖閣事情に精通した国境警備部隊トップが加わっている。強行上陸を具体的に描き始めた可能性が高い」と解説する。

国境の島の緊張感は高まるが、日本も黙って見ているだけではない。

静岡県の富士山山麓で8月下旬、陸自隊員2400人、戦車・装甲車など約80両、航空機約30機を集結させた「富士総合火力演習」が行われた。

防衛関係者は「演習のメーンテーマは『島嶼(とうしょ)奪還』。尖閣防衛を視野に入れているのは明らかで、作戦遂行のプロセスの一端が披露されたといえる。演習は実戦的で『陸自から中国へのメッセージ』と受け止めていい」という。

火力演習には、尖閣有事で前線投入の可能性が指摘される「第一空挺団」も参加。数々の最新兵器がお目見えした。

最も注目を集めたのは『12(ひとふた)式地対艦誘導弾システム』だ。



「最新型のミサイルシステムで、目標識別能力が飛躍的に向上し、再装填(そうてん)時間も短縮された。ターゲットへの同時多数攻撃を確実に行うことができる」(先の防衛関係者)

防衛筋によると、このミサイルは、内陸部や島嶼部に配備予定で、集中砲火で敵軍の領土侵入を水際で阻止するのが役目という。

ミサイルだけでなく、「第2、第3の壁」も控える。

演習で雄姿を見せた最新型攻撃ヘリ『AH-64Dロングボウ・アパッチ』。装甲車両を破壊する能力が高いことから、別名『タンクキラー』と呼ばれ、このヘリが上空から目を光らせる。

AH-64Dロングボウ・アパッチ

軍事ジャーナリストの世良光弘氏は、そのスペックをこう解説する。

「メインローター上部などの機体各所に備え付けられたレーダーで敵の動きを察知する。100以上の対象物を瞬時に識別し、より危険度が高い相手に攻撃を仕掛けることができる。対戦車ミサイル『ヘルファイヤー』や30ミリ機関砲、空対空ミサイル『スティンガー』も備える。70ミリロケット弾で敵の拠点をピンポイント攻撃もでき、世界最強との呼び声が高い」

陸自はこの最新鋭ヘリを十数機所有しており、中国軍が尖閣に装甲車両などを展開させた場合、周辺海域にヘリを乗せた護衛艦が急行し、そこから尖閣上空に向かうとみられる。

実際、自衛隊は今年6月、米カリフォルニア州で、米軍と離島奪還を目的にした合同演習「ドーン・ブリッツ」を行った。参加した護衛艦「ひゅうが」には『アパッチ』を搭載。米海兵隊の『MV-22オスプレイ』の着艦訓練も行い、空からの機動的な兵力投入について実戦的な訓練を進めている。イージス護衛艦『あたご』の艦砲射撃訓練も行われ、上陸軍を空と海から追い詰める作戦が展開された。

万が一、中国軍が特殊車両や戦車を尖閣に上陸させれば、陸自の最新戦車が迎え撃つ。2010年に開発された『10(ひとまる)式戦車』だ。

10(ひとまる)式戦車

「現在の陸自の主力である90(きゅうまる)式戦車に比べて、機動性が飛躍的に向上した。特徴はC4I機能を備えている点。C4Iとは指揮(コマンド)、統制(コントロール)、通信(コミュニケーション)、コンピューターの頭文字『C』と、インテリジェンス(情報)のIのことで、通信ネットワークを戦車同士が情報共有できる。歩兵部隊と連携した作戦行動をスムーズに行えるのが特徴だ」(世良氏)
最高時速は70キロ。高速移動をはじめ、変則的な動きをしながらでも目標を捕捉して破壊できる。

「陸自は、この戦車を『おおすみ』などの大型輸送艦で尖閣沖まで輸送し、沖合からエア・クッション型揚陸艇(LCAC)に乗せ換えて上陸させるだろう」(同)

中国は海洋覇権を狙って、あの手この手で軍事的挑発を続けている。だが、どんな野望も、これらの最新兵器と、日本人の「自国の領土、領海を守る」という強い決意の前では通用しない。


【私の論評】中国に対する最大の秘密兵器は、日本経済がデフレから脱却することだ!増税しても、デフレから必ず脱却することが対中勝利に直結し中国をまともにする唯一の道だ!(◎_◎;)



上の記事で、日本の兵器の実力のすごいことは良くわかりました。これだけの実力があれば、確かに中国は、尖閣に人民解放軍を送って領土的野心を満たすことはかなりの冒険であることが良くわかります。それに、上の記事には、でていませんでしたが、日本の対潜哨戒能力は世界一です。また、日本の潜水艦は、工作技術が優れていてスクリュー音が極度に低いため、中国の潜水艦は、海上自衛隊がすぐに捕捉できるにもかかわらず、中国は日本の潜水艦を捕捉することは不可能です。このためでしょうが、中国では、戦争準備せよなどと軍が号令を出したといわれていますが、その実全く準備をした形跡がありません。

確かに、一応世界では正規軍と見られている人民解放軍(一応とは、人民解放軍は国民の軍隊ではなく、共産党の私兵であり、他国の軍隊とは異なることを意味します)あたりが尖閣に上陸したとしても、自衛隊の総力を結集して、これを防御したとすれば、人民解放軍にはほとんど勝ち目はありません。だから、中国側は、人民解放軍を尖閣に上陸させる考えはないと見るべきです。そうなれば、現実には日本の自衛隊にボロ負けして、世界に大恥を晒すことになります。戦う前から、勝敗は決まっています。

中国側では、人民解放軍ではなく、漁船団を上陸させようとの考えがあるようです。しかし、これも現実には、なかなか難しいようで、結局漁船の出動を見合わせています。昨日は以下のようなニュースがありました。
尖閣諸島(沖縄県)の領有権は中国にあると主張する香港の反日団体「保釣行動委員会」の抗議船が4日、香港海事当局の安全検査を受けたが、8月、9月に続き、3度目の不合格となった。同委員会は検査合格後2週間以内に尖閣海域に向けて船を出す予定だった。

また、7日にも中国福建省アモイから抗議船を出す計画だった「世界華人保釣連盟」の幹部は4日、読売新聞に対し、出航を延期することを明らかにした。
(2013年10月4日18時48分  読売新聞)
千隻の中国漁船が尖閣に向かうと言われていたが・・・・・・・

結局漁船であっても、尖閣に上陸などということになれば、軍としても何らかの措置をとらなければならず、その時に全世界に、その能力のお粗末さや、士気の著しい低さなどみせつけてしまうおそれがあるので、なかなか許可に踏み切れないのだと思います。結局現代中国も国内では睨みをきかせても、外に対しては便衣兵を派遣するしかないということです。

それに現在中国では、尖閣がどうのこうのと言う前に、直近で対処しなければならない重大に問題があります。

現在、中国経済の先行きに懸念が強まるなか、欧米有力銀行や中国富裕層らの資金が一斉に“脱中国”の動きを強めています。破裂寸前ともいわれる不動産バブルや国家債務の急増、習近平政権の左傾・対外強硬路線などのリスクが、この流れに拍車をかけています。「大地震を予知した動物さながら」との声も聞かれています。この記事は昨日のものですが、以下に概要を掲載します。
“脱中国”強める欧米有力銀と中国富裕層 「大地震予知した動物のよう…」 
 先月初め、米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)による中国建設銀行の持ち株の全面売却が明らかになった。20億株で約15億ドル(約1460億円)に上る。
建設銀行は中国の4大国有銀行の一つ。バンカメは8年前に同行株約10%を30億ドルで取得し、買い増しを続けて一時は120億ドルを投入していた。2011年から持ち株売却を本格化し、今回で完全撤退となる。 
 これに先立ち米投資銀行ゴールドマン・サックスが中国工商銀行株を、クレディ・スイス銀行と英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドが中国銀行株を、それぞれ全て売却した。 
 今回のバンカメの株売却で、欧米大手行は4大国有銀行からほぼ全面撤退となる。国有銀行は「すでに20兆元(約320兆円)を超えた」(項懐誠・元財政相)地方政府債務の貸し手だけに、今後の経営難を見越した動きとみられる。 
 一方で国内資金の流出も昨年来、一段と加速している。共産党中央規律検査委員会が昨年末、関連機関に発した通達によると、中国から不法に海外に流出した資金は11年の6千億ドルから12年には1兆ドルを突破。今年は1兆5千億ドルに達するとみている。 
 習政権が腐敗撲滅の号令をかけたことで、腐敗官僚一族らの富裕層が財産の海外移転を加速するとの読みからだ。現に米国やカナダからの報道によると、中国の機関投資家による住宅開発や、富裕層の豪邸購入が各地で大盛況という。 
・・・・・・・・・・・・・・・<;中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  “脱中国”に動く内外資本に共通するのは、盛りを過ぎた中国経済や習近平政権への不安感だ。独裁政権下で経済的な離陸を果たした韓国や台湾は、民主化と法治化を通じて経済の高度化や社会の安定を進めた。 
 腐敗や格差矛盾が“沸点”に達した中国に必要なのはこうした政治、経済、社会の一体改革だ。 
 しかし習政権は毛沢東時代に回帰するように思想・言論統制を強め、改革には消極的だ。 
 政権の前途を危ぶむ内外資本の一斉流出は、今後の米国の金融緩和縮小と相まって人民元急落や不動産バブルの大崩壊を招く恐れがある。来年にかけての中国経済は要注意だ。
各地にそびえ立つ中国の高給マンション

中国の最近の有り様、本当に酷いです。しかし、この酷さはもともと中国の経済が単なる水ぶくれ経済であったことが原因です。なぜ、水ぶくれであったかといえば、それは、中国の将来の市場に期待して、華僑はもちろんのこと、世界各国から巨大なマネーが流れこんでいたということです。そうして、日本は、過去のデフレ・円高政策で、中国の経済発展に大きく寄与してきました。

さて、これはどういうことかといえば、過去のブログに説明を掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
中国は世界で最もストレスの大きい国に―【私の論評】日本の円高・デフレを終わらせ、中国麻薬漬け政策を終わらせ、中国に新社会秩序を打ちたてよ!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では経済評論家の上念司氏の説明を掲載しました。その部分のみ以下に掲載させていただきます。
中国を支えているのは為替操作によるキャッチアップ型の経済成長であり、円高とデフレを放置する日本銀行によるものだ。からくりはこうだ。  
慢性的な円高に苦しむ日本企業は、過度な「元安」政策をとる中国に生産拠点を移し、出来上がった製品の一部を逆輸入している。国内で一貫生産するより、わざわざ中国を経由した方がもうかる構造になっているのだ。つまり日銀は、「デフレ政策で日本の産業空洞化を促進し、雇用と技術を中国に貢ぎ続けた」ことになる。 

これ以上、日本経済が中国に振り回されないで済むにはどうしたらいいか。答えは簡単だ。日銀にデフレ政策をいますぐやめさせることである。
そうして、実際にこの4月から、日銀は異次元の包括的金融緩和を実施し、デフレ政策を中止しました。その途端、中国の経済はおかしくなりはじめ、今日に至り、上の記事のように、「大地震予知した動物のよう…」 に、海外資本や、富裕層、裸官などの資産が海外に逃避しています。

それにしても、中国のバブルは酷いものでした。不動産バブルなどは、たとえば、日本円に換算すると年収200万円の人が、億単位のマンションを購入するということも良くありました。こんな馬鹿なこと日本では、絶対にしませんが、年収200万あれば、それを担保に誰もが銀行からお金を借りて、億単位のマンションを購入できました。

返済はどうするかといえば、本当にの簡単でした。不動産バブルだったので、たとえば、1億円のマンションを銀行から金を借りて購入すれば、半年から1年、長くても2年もすれば、不動産価格があがり、1億円のマンションは、2億円になりますから、今度はそれを転売すれば差し引き1億円の儲けということになり、銀行にも簡単に利子を返すことができたのです。

こんな馬鹿なことで中国は金儲けができました。他の事業なども似たようなもので、海外から潤沢にお金が回ってきていたので、銀行からお金を借りて、何か商売をすれば、確実に儲かったので、すぐに返済も可能で、すぐに財をなすことができました。だから、中国では、本当の意味で起業家精神など育たなかったと思います。それに一つ付け加えておくと、中国の場合銀行から金を借りる場合なども、人脈が多いにものをいうので、政府につてがある人などは本当に簡単に商売ができ、余程の馬鹿でないと失敗することはありませんでした。ただ、不安要素としてし、人脈が失脚するとなにもかも駄目になるということはありました。

しかし、それは、確率が低いし、ほとんどの資産家は、ここ10年くらいで濡れ手に粟で財をなした人がほとんどです。だから、中国の資産家のごく一部を除いた大多数は、起業家精神など持ち合わせていないし、商売の才覚などほとんどありません。消費者ニーズも、ウォンツも関係なく、濡れ手に粟で設けた、ただの薄馬鹿集団です。

こうした、中国に日本は、日銀のデフレ政策によって、自国の不景気、雇用の悪化と引き換えに、中国に対して多大な貢献をしてきました。

特に、中国の輸出先として日本は多大な貢献をしました。なにせ、中国のGDPに占める輸出の割合は、50%近いです。このあたりが日本とは根本的に違います。日本は、GDPに占める輸出の割合は、15%に過ぎないです。

そのためか、日本はあれほどまでに、中国に大貢献したにもかかわらず、日本にとって中国を相手するメリットはほとんどありませんでした。それに関しては、このブログでも以前掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
中国、強気姿勢から一転、対日制裁の撤回求める声「こちらの打撃の方が大きい」―【私の論評】撤回を求める声は、胡錦濤派の反撃か?!はたまた、習近平の完全勝利を意味するのか?いずれにせよ、中国首脳陣も予想だにしなかったことが、間近に迫っている!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、いかに中国の経済などが日本に占める割合が低いかを示す、数字の部分のみを以下に掲載します。

日本の対中輸出は日本のGDPの2.79%に過ぎない 

中国からの輸入は2.44%、しかも代替が効く品が多い 

日本の対中投資はGDPの1%強

日本のGDPは、一時よりは少ないものの500兆円くらいはありますから、そのうちの数%とはいっても、実際にはかなりの数字にはなりますが、それにしても日本全体からみれば、微々たるものです。

こうして、見返りは少ないものの、日本は、中国に対してはデフレ・円高政策によって多大な貢献をして、中国を世界第ニの経済大国に押し上げる原動力となりました。(本当は、違います。今でも日本は世界第ニの経済大国なのですが、それに関しては、その話は本日は本筋ではないのでまた日を改めて、何かの機会に掲載します)

日本にとって、見返りの少ない中国ですが、日本がいかに中国に貢献してきたかを示す数字を以下に掲載します。

中国GDPの十数パーセントが、日本との合弁企業などによるもの

このような多大な貢献をして、日本は、国内のデフレ、円高と、国内産業の空洞化という最悪の事態を招きながら、中国の古い社会構造をそのまま残し、中国政府の幹部や、いわゆる資産家などが頭を使わないで、経済発展することに寄与してきました。こんなことでは、人民はたまったものではありません。

それなのに、中国は、尖閣問題をはじめとする日本に対する厚顔無恥ともいえる、所業を繰り返してきました。

しかし、この中国は、先に述べたように、4月からの日本銀行による異次元の包括的金融緩和によって、混乱状態に陥っています。その混乱の原因は、中国中央政府の中央委員など幹部が、自分の蓄財を優先して、中国経済発展させることにだけ力を注ぎ、社会構造の変革を怠ってきたためです。彼らは、自己中心の権化で単なる人非人にすぎません。

これから、中国がまともな国になるためにには、西欧が数百年かけて、日本がわずか数十年で実施したように、社会構造を変えて、中間層を育てて、経済発展させることが絶対に必要です。そのために、中国共産党中央政府が抵抗勢力となるというのなら、これを潰すまで経済的に追い込むべぎです。そうすれば、彼らは、全員国外に逃亡します。

こうした、地道な苦労もせずに、経済発展だけできて、一部の富裕層だけが極端に潤ったことが中国を全く駄目な国ではなく、強欲者・利己主義者の金儲け装置にしてしまいました。そうして、ダメさ加減も度を超して、中国は自らの覇権を強めるべく、海洋進出をして、ベトナム、フイリピンなどの領海を侵害しています。日本の尖閣問題もその一環です。

中国のこうした侵害から身を守るために、本日のブログの冒頭にも示したように、日本は軍事力を強化し、特にハイテク兵器を導入しすることも必要です。しかし、長期的にみて、中国をまともにするためには、中国の遅れた社会構造を変化せざるを得ない環境に追い込むことが必須です。

そのために、日本銀行が、金融引締めによるデフレ・円高政策から、異次元の包括的金融緩和によるデフレ回避・円安政策に舵を切ったことは、長期的にみれば自衛隊が最新兵器を配備するよりもさらに大きな効果があります。

米紙は、中国ではブランド物欲しさに身体を売る女子大生が増えていると報じた。金持ちの「愛人」として囲われることが新たな金儲けの手段になっているというものだ。写真は09年12月、モデルなどの養成コースがある芸術系大学の推薦入学をかけたコンクール。

ただし、ここしばらく、包括的金融緩和で成功し、中国に対しても一定の打撃を加えることに成功してきた日本の経済政策にも最近、暗雲がたちこめてきました。

それは、無論、増税です。増税せずに、金融緩和を続ければ、デフレ回避は近く、円安もさらに更新したものと思います。そうして、中国は大打撃を蒙ります。そうして、社会構造の変革に迫られます。しかし、日本が増税を決めて、風向きは変わりました。もし、増税による景気の悪化を放置しておけば、またぞろ日本は、デフレ・スパイラルの深みにはまり、円高傾向になります。そうなれば、また、中国を利して、またまた、かつての状況である、社会構造の変革なしでも経済発展できる中国に逆戻りさせてしまうことにもなりかねません。



もう、増税の決断は、されてしまいしまた。しかし、増税による経済の腰折れだけは、絶対に防ぐべきです。日本経済がまともになるということは、日本がデフレから脱却し、円安政策により、中国に対して、社会構造の変革なくして、経済発展もないという選択肢のない状態に追い込み、日本の安全保障にも大きく貢献するということです。社会構造を変化させずに、経済を拡張させようとすれば、現代中国のように、海洋進出して、他国の領土を侵略するしかありません。

しかし、中国自身が、社会構造変革の重要性に目覚めて、それによって経済成長をすることに目覚めれば、国内でやるべきことが山積していることに気づき、海洋進出どころではなくなります。社会構造の変化としては、民主化、経済と政治の分離、法治国家化は必要不可欠です。まともな、社会でなければ、まともな経済は育ちません。まともにならなければ、人民が苦しむだけです。中国人民の憤怒のマグマは久しく前から、大爆発寸前です。中国では、建国以来毎年平均2万件の暴動が発生しているといわれきましたが、最近では毎年8万件ともいわれるようになりました。これは、放置できない問題です。

日本の安全保障のためにも、今回の増税によって、日本経済の回復の腰折れをさせるわけにはいきません。だからこそ、安倍政権は、さらなる金融緩和をすみやかに実施することと、50兆円などというみみっちい、経済対策ではなく、もっと大規模な財政出動を行っていく責務があります。増税などの経済問題は、日本国内のことばかりではなく、中国への対抗などの安全保障の問題とも大きく関わっていることを認識すべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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