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2018年7月28日土曜日

陸自が地対艦ミサイルで米海軍戦車揚陸艦を撃沈 リムパックで初の地対艦ミサイル演習を実施、米軍の狙いとは?―【私の論評】軍事の「新・三種の神器」でチャイナの妄想を抑え込む日本(゚д゚)!

陸自が地対艦ミサイルで米海軍戦車揚陸艦を撃沈 リムパックで初の地対艦ミサイル演習を実施、米軍の狙いとは?

陸上自衛隊の地対艦ミサイル(対艦誘導弾)システム「12式地対艦誘導弾」
写真はブログ管理人挿入 以下同じ

6月27日からホノルル周辺海域を中心に開催されている多国籍海軍合同演習「RIMPAC(リムパック)-2018」で、RIMPAC史上初めて陸軍部隊による洋上の軍艦を攻撃する演習(SINKEX)が実施された。この演習こそ、前々回の本コラムで紹介した、中国海軍の目の前で実施したかった自衛隊によるパフォーマンスであった。

(参考)「リムパック不参加の中国海軍に見せたかったもの」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53537

RIMPACで初めて実施された地対艦ミサイル演習

 7月14日に実施されたSINKEXは日本、米国、オーストラリアの3カ国による合同演習である。内容は、オアフ島の隣にあるカウアイ島内に陣取った陸上自衛隊ミサイル部隊ならびにアメリカ陸軍ミサイル部隊が、オーストラリア空軍のP-8ポセイドン哨戒機の上空からの誘導により、カウアイ島北55海里沖洋上に浮かぶアメリカ海軍退役軍艦「Rachine」を、それぞれ地対艦ミサイルを発射して撃沈するというものだ。

ちなみに陸上自衛隊はメイドインジャパンの12式地対艦ミサイルシステムを使用し、アメリカ陸軍はノルウェー製の対艦ミサイルを米陸軍のミサイル発射車両から発射した。


中国の「積極防衛戦略」とは

 今回、初めて地対艦ミサイル演習を実施した最大の理由は、南シナ海と東シナ海における中国の海洋戦力の拡張に、アメリカ海軍を中心とする同盟諸国海軍が伝統的海洋戦力(各種軍艦と航空機)だけで対抗することが困難な状況になりつつあるからである。

 現在、中国海軍が依拠している防衛戦略(ただし核戦略は別レベルである)は「積極防衛戦略」と称されており、アメリカ軍などでは「接近阻止・領域拒否戦略」(A2AD戦略)とも呼称されている。この防衛戦略を一言で言うならば、東シナ海や南シナ海から中国に(核攻撃以外の)軍事的脅威を加えようとする外敵(主としてアメリカ海軍、それに海上自衛隊をはじめとするアメリカの同盟国海軍)を、中国本土沿岸からできるだけ遠方の海上で撃破して中国に接近させないというアイデアである。このように接近を阻止するための目安として中国海軍戦略家たちが設定しているのが、第一列島線と第二列島線という概念である。

第一列島線と第二列島線(白:日米海軍拠点、赤:中国海軍拠点)

 「積極防衛戦略」を推し進めるためには、どうしても海軍力と航空戦力の強化に最大の努力を傾注することが必要となる。なぜならば、中国に接近を企てる外敵は、軍艦や軍用機によって海洋を押し渡ってくることになるからである。そのため、中国海軍は次から次へと軍艦の建造に邁進し、海軍と空軍は戦闘機や爆撃機をはじめとする航空戦力の強化も猛スピードで推し進めた。

ただし、中国軍戦略家たちは、そのような伝統的な海洋戦力だけで、強大なアメリカ海軍やその弟分である海上自衛隊を迎え撃とうとはしなかった。なぜならば、軍艦や軍用機の開発、建造・製造、それに乗組員や整備要員の養成には長い時間がかかるからである。そこで、多数の軍艦や軍用機を生み出しそれらの要員を鍛え上げ、強力な伝統的海洋戦力を構築するのと平行して、比較的短時間で大量に生産することができ、運用要員の育成も容易な、様々な種類の対艦ミサイルの開発にも努力を傾注した。

要するに、中国沿海域に押し寄せてくるアメリカ海軍や海上自衛隊の高性能軍艦や航空機に対して、伝統的な海洋戦力で対決するだけでなく、場合によっては中国本土からあるいは本土上空から各種対艦ミサイルを発射して、アメリカ海軍艦艇や海上自衛隊艦艇を撃破し、中国沿岸域、あるいは第一列島線、さらには第二列島線への接近を阻止してしまおうというわけである。

実際に、中国人民解放軍は、中国本土内から発射する多種多様の地上発射型対艦ミサイル(地対艦ミサイル)や、敵の攻撃を受けることのない中国本土上空の航空機から発射する対艦ミサイル(空対艦ミサイル)、それにやはり敵の攻撃を受けることのない中国本土沿海域の軍艦から発射する対艦ミサイル(艦対艦ミサイル)をずらりと取り揃えている。そのため、第一列島線を超えて中国沿岸に接近を企てる敵艦艇は、多数の対艦ミサイルによる集中攻撃を被る恐れが極めて高い状況になっている。そして、対艦ミサイルとともに、接近してくる航空機を撃破するための各種防空ミサイルの配備も伸展している。

アメリカ側にも必要となった「接近阻止戦略」

このような中国軍の「積極防衛戦略」に立脚した接近阻止態勢に対して、アメリカ海軍(そしてその同盟軍)としては、正面切って空母艦隊をはじめとする艦艇や航空機を突っ込ませるのは自殺行為に近い。そこで、アメリカ軍やシンクタンクの戦略家の間で、別の方法が真剣に検討され始めているのだ。

それは、こちらから中国沿海に接近して攻撃するというアメリカの伝統的な「攻撃による防御」戦略ではなく、中国海軍が設定した第一列島線上で中国海洋戦力の接近を待ち構え、中国軍艦艇や航空機の第一列島線への接近を阻止する方法だ。いわば、中国の戦略を真逆にした「接近阻止戦略」を実施しようというアイデアである。
アメリカ軍が評価する日本の地対艦ミサイル能力

では、アメリカ軍は第一列島線でどのような戦力で待ち受けるのか。

まずは、第一列島線周辺海域に様々な軍艦を展開させ、第一列島線上にいくつかの航空拠点を確保して航空戦力を配備し、第一列島線周辺海域に空母艦隊を展開させて航空打撃力を準備する、といった伝統的海軍戦略にのっとった方策が考えられる。

一方、中国の戦略を真逆にした「接近阻止戦略」では、第一列島線上に地対艦ミサイル部隊を展開させて、接近してくる中国艦艇を地上部隊が撃破するというオプションが加わることになる。

ところが、このような「敵をじっと待ち受ける」受動的な、すなわち専守防衛的な戦略はアメリカ軍は伝統的に取ってこなかった。そのため、専守防衛的な兵器である地対艦ミサイルシステムをアメリカ軍は保有していない。

地対艦ミサイルを投入しての「接近阻止戦略」が必要であると考え始めたアメリカ海軍や海兵隊それに陸軍の戦略家たちは、地対艦ミサイルの威力を目に見える形でペンタゴンやホワイトハウスに提示する必要に迫られている。そこで登場したのが、陸上自衛隊の地対艦ミサイル連隊である。かねてより地対艦ミサイルに特化した部隊を運用している世界でも稀な陸上自衛隊の地対艦ミサイル連隊に、日本が独自に開発し製造している高性能12式地対艦ミサイルシステムをRIMPAC-2018に持ち込んでもらい、大型艦を撃沈するパフォーマンスを実施してもらったというわけだ。

おそらく、今回のSINKEXを皮切りに、アメリカ陸軍でも、アメリカ海兵隊でも、地対艦ミサイル部隊の創設へと舵を切っていくことになるものと思われる。それに対して、陸上自衛隊は四半世紀前から地対艦ミサイル運用に特化した地対艦ミサイル連隊を保有しているし、日本独自に開発製造している地対艦ミサイルシステムを手にしている。そのため、現在アメリカ軍戦略家たちが検討している中国に対する「接近阻止戦略」(拙著『トランプと自衛隊の対中軍事戦略』参照)を推進して行くに当たって、日本の地対艦ミサイル技術やノウハウは、アメリカにとっても大いに有益なものとなることは必至だ。

【私の論評】軍事の「新・三種の神器」でチャイナの妄想を抑え込む日本(゚д゚)!

4月7日創立された水陸機動団

自衛隊は米軍から多くを学んでいます。例えば離島防衛を担う「水陸機動団」の今春の創設に向け、陸自は米海兵隊をモデルに装備調達や戦力編成を進めていました。とはいえ、自衛隊も米軍から一方的に学ぶばかりではありません。中国の海洋進出への対処に際し、米軍の司令官に「自衛隊から学びたい」と言わしめた能力と装備が自衛隊にあります。

「列島線防衛の新しい方策を検討すべきで、(米陸上部隊に)艦艇を沈める能力の強化を指示した。米軍の統合軍の能力を高めるため、陸上自衛隊からさまざまなことを学びたい」

米太平洋軍のハリー・ハリス司令官(当時)は昨年5月17日、都内で講演し、米陸上部隊が対艦攻撃能力を持つ必要性を強調しました。陸自に学びたいと述べたハリス氏が念頭に置いていたとみられるのが「12式地対艦誘導弾(SSM)」でした。

現駐韓大使 当時米太平洋軍の司令官だったハリー・ハリス氏

12式地対艦誘導弾の詳細は車両搭載型の対艦ミサイルで、発射後はあらかじめプログラムされたコースに沿って低空を飛び、海上の敵艦艇を狙い撃ちます。車両搭載型なので、敵に見つかりにくい山陰などに展開して発射することができます。12式の射程は約200キロ。旧型の「88式」は射程約150キロといわれています。

SSM(88式)は冷戦期に開発されました。旧ソ連による北海道への上陸侵攻に備え、日本沿岸に接近した敵艦艇を内陸からSSMで迎え撃つという運用が想定されていました。

SSM(88式)

ところが南西諸島での中国の脅威が顕在化し、現在ではSSMの主な用途は離島防衛にシフトしました。防衛省はこれまで空白域だった南西諸島への部隊配備を進めており、一昨年3月の与那国島を皮切りに、今後は沖縄県の宮古島、石垣島、鹿児島県の奄美大島にも部隊を置く予定で、SSMが配備されれば周辺を航行する外国軍艦への牽制と抑止の効果は大きいです。ハリス氏が語った構想は、こうした陸上からの対艦攻撃能力を南シナ海まで拡大し、中国の進出を封じ込めようというものです。

SSMには厳しい評価が下された時代もありました。航空機などが得た敵艦の位置情報をリアルタイムで共有する仕組みがなかったことなどから、著名な軍事評論家から「宝の持ち腐れ」と酷評されたこともあり、冷戦終結後にはその役割が疑問視されました。

しかし、離島防衛という新たな役割を与えられ、かつての“弱点”も克服が進みつつあります。防衛省は昨年度予算から、SSMと海空自衛隊の航空機などをつなぐ「戦術データ交換システム」の取得を開始。導入されれば、海自のP3C哨戒機や空自の早期警戒管制機AWACS、米軍などのレーダー情報をリアルタイムで共有することができるようになり、離島防衛に適した一体的な運用が可能になります。射程をさらに延ばした12式の後継ミサイルの研究開発も昨年度から予算化されています。

日本が導入したF-35

日本は、SSMの配備と同時に、ステルス戦闘機F-35を導入、さらに、2月27日には、三菱重工と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が鹿児島県種子島宇宙センターで、大型ロケット「H2A」を用いて、光学偵察衛星の軌道投入に成功しました。

日本が最近見せた軍事面での「新・三種の神器」はいずれも中国をターゲットとしたものです。日本防衛省は現在、地対艦ミサイルの新部隊の冲縄本島への配備を検討しています。宮古島に配備されたミサイルと連携し、中国海軍が太平洋に出るための重要な通路となる宮古海峡に対して火力の全面的カバーを形成します。

情報収集衛星光学6号機を搭載し、打ち上げに成功したH2Aロケット38号機

中国は、米国を頂点とする戦後秩序に挑戦し、世界の半分を中国の覇権を及ぼし、米国とともに世界を二分するというとてつもない妄想を抱いています。

韓国があてにならない現在、中国の野望を砕くための最前線基地は否応なく日本となってしまいました。米国は、軍事面で中国に脅威を与えつつ、貿易戦争では実際に中国経済を弱体化させつつあります。日本は、さらに防衛費を増やし、中国の妄想を封じ込め、米国とともに、中国を弱体化させ、二度と日本に対して野心を抱けなくなるようにすべきです。

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2016年7月17日日曜日

【世界ミニナビ】中国ご自慢の空母「遼寧」は日米潜水艦隊がすでに“撃沈”?―【私の論評】中国の全艦艇は既に海上自衛隊により海の藻屑に(゚д゚)!

【世界ミニナビ】中国ご自慢の空母「遼寧」は日米潜水艦隊がすでに“撃沈”?

実戦ではほとんど役立たずといわれる空母「遼寧」
 米国にとって代わろうと覇権獲得に躍起となっている中国。その中国が海洋強国の象徴として心血を注いで建造したのが空母「遼寧」だ。歴史をひもとくと巨艦を持った軍事国家は「砲艦外交」に乗り出すことが多く、中国も周辺諸国威圧のため、遼寧を何度か出航させている。しかし、対する日米の潜水艦艦隊はピッタリとその動向をマークしており、すでに遼寧を何度か“撃沈”しているとみられる。もちろん、秘密裏に行われている演習の上でのことだが…。

 追尾する日米潜水艦艦隊

日本の海上自衛隊と米国海軍の潜水艦艦隊が演習で遼寧を“撃沈”しているようだと明らかにしたのは、米誌「ナショナル・インタレスト」だ。同誌は6月18日のウェブサイトで、「撃沈している」との断定的な表現は微妙に避けながらも、日米の潜水艦艦隊は遼寧が出航するたびに追尾し、“撃沈”の演習を繰り返しているとしている。

遼寧は、ソ連崩壊のあおりを受けてスクラップ同然となった未完成の空母「ワリヤーグ」を、中国がウクライナから購入し、改修したものだ。米海軍が運用しているようなスチームカタパルトを装備した空母ではなく、艦載機はスキージャンプ台から発艦するなど、米海軍の空母と比べるとその能力は低い。

ただ、遼寧はすでに国産空母の建造に着手している中国が、いずれ本格的な空母機動部隊を保有するまで、艦や艦載機などの運用能力を獲得・維持するための「練習用空母」として位置づけられている。

搭載できる艦載機の数も限られているが、西太平洋方面では米国を除けば、ジェット戦闘機を発着できる艦を保有しているのは中国しかない。タイ海軍がスキージャンプを備えた小型空母「チャクリ・ナルエベト」を持っているが、予算と人員不足から機能しているとは言い難い。

 時代はなすすべなく

遼寧は、満載排水量が10万トンを超える米空母ほどではないが、6万7500トンとほかの水上艦と比べると巨艦だ。駆逐艦やフリゲート艦などを従えて西太平洋の海域を遊弋(ゆうよく)すれば、海空軍力が劣るアジア諸国にとっては脅威となる。親善訪問を名目に海外に寄港し、その威容を見せつければ「砲艦外交」となる。

余談だが、130年前の1886(明治19)年に当時の新鋭艦だった定遠や鎮遠を従えた清王朝の北洋艦隊が燃料補給などを名目に長崎に入港。上陸した清国水兵が商店に押し入るなど乱暴・狼藉を働いて外交問題となった。しかし、当時の日本には定遠や鎮遠に対抗できる水上艦がないため、なすすべがなかった。

定遠
 この事件は「長崎事件」といわれ、1894(明治27)年に始まった日清戦争の遠因になったともいわれる。定遠や鎮遠などの新鋭艦を目の当たりにした日本は海軍力の増強に乗り出し、日清戦争でようやく仇を討つことになる。

 把握される中国海軍の動向

一方、ナショナル・インタレストは海軍艦艇の中で最も強力なのは潜水艦戦力で、空母をはじめとする水上艦艇を沈めるのに最も有効な手段だとしている。遼寧についてもその配備先は当初、海南島や台湾やベトナム近くの海軍基地ではないかとの観測もあったが、山東半島の付け根にあり、黄海に面した北海艦隊の根拠地となっている青島に配備された。

ナショナル・インタレストは、中国が遼寧の母港を青島にした理由として、通常動力型の宋級潜水艦と漢級原子力潜水艦が配備されているためだとしており、宋級潜水艦と漢級原子力潜水艦が日米の潜水艦隊に対抗するうえで有効なためだと分析している。

ナショナル・インタレストは潜水艦戦力の例として、2006年10月に宋級潜水艦が沖縄近海で米空母キティホークに魚雷攻撃ができる距離まで近づき、浮上したことを紹介。また、2013年に中東のオマーン湾で行われた演習で、米海軍の攻撃型原潜が英海軍の空母イラストリアスに魚雷で攻撃できる距離まで近づいたことを明らかにしている。

水上艦や潜水艦をはじめとする中国海軍の動向は人工衛星や偵察機によって把握され、艦艇が出港すると、海上自衛隊や米海軍の本格的な監視・追跡が始まる。もちろん、まさにこの時間帯にも中国の軍港の近海や東シナ海や南シナ海から西太平洋に抜ける海峡などのチョークポイントに日米の潜水艦隊は潜んでおり、中国の海軍艦艇をにらんでいる。

【私の論評】中国の全艦艇は既に海の藻屑と消えている(゚д゚)!

過去の海戦では、対艦巨砲といわれ、大きな戦艦同士の砲撃戦によって雌雄が決定されるとされていました。そうして、それをものの見事に証明してみせたのが、日本海海戦で日本海軍はロシアのバルチック艦隊を完膚なきまでに打ち破り大勝利して、日露戦争の趨勢を変えてしまいました。

大東亜戦争のときには、日本は初戦で、連合艦隊の航空母艦により太平洋を席巻しましたが、最後には空母を含む米大機動部隊に敗北を喫しました。しかし、ハワイの博物館には、世界で最初に空母を本格的に運用した国として、日本は尊敬の念を持って語られています。

そうして、その次の海戦の主役は潜水艦です。日本は現在原子力潜水艦は配備してはいないものの、通常の攻撃型潜水艦では世界最高水準の潜水艦を配備しています。なぜか、現在でも、日本は海戦では最先端の道を歩んでいます。

それについては、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「日本以外なら中国の勝利意味する」豪潜水艦共同開発で米政府―【私の論評】世界の海から原潜が消える日も?中国が最も恐れる怪物 改「そうりゅう」(゚д゚)!
「そうりゅう」型潜水艦 「うんりゅう」
詳細はこの記事を御覧ください。特に、技術的に世界トップ水準であることなどについては、ここでは説明しませんので、この記事をご覧下さい。以下に、この記事から軍事的な側面で中国海軍の潜水艦との比較などの部分を以下に引用します。
日本はもともと、技術水準が高いため、潜水艦の推進装置もあまり音は出ませんでした、しかしスターリングエンジンを搭載してから、格段に音が静かになり、そのため、ソナーなどで敵から発見されにくいという利点がありました。

現行の「そうりゅう」型潜水艦ですら、さらにかなり音が小さいのと、潜行時間が長いので、かなり隠密行動がとりやすいという利点がありました。敵に気づかれず、索敵行動や、攻撃ができます。これに比較すると、アメリカの最新鋭の原潜ですら、推進音が大きく、「ゴー、ゴー」という推進音がします。これだと、現在の技術水準の高いソナーでは、発見されやすいです。

中国の最新鋭の原潜の場合は、もともと工作技術がお粗末なので、水中で進むときには、まるでドラム缶をガンガン叩いているような音を出しながら推進するということになり、すぐに敵に発見されてしまいます。

敵側からすると、「そうりゅう」型ですら脅威なのに、リチュウムイオン電池を用いた改「そうりゆう」型は、無音と言って良いくらい音が静かなので、何をもってしても発見することができず、攻撃を受けるときには、前もって準備などできません。

全く察知できないところから、いきなり魚雷などで攻撃されるという状況になります。これを防ぐ手段はありません。海で、これほど強力な武器はありません。さらに、このブログでも以前掲載したように、日本の対潜哨戒能力は、世界トップ水準ですから、現行の「そうりゅう」型潜水艦と束になって挑まれたら、中国海軍は全く歯が立たないことでしょう。

もし、戦争になれば、中国海軍は、空母も戦艦もあっという間に海の藻屑になって消えます。はっきりいえば、自殺行為です。だからこそ、中国は尖閣付近でも、本格的に駆逐艦や空母を派遣できず、せいぜい機関砲付きの艦船をおっかなびっくり派遣する程度のことしかできないのだと思います。

現在、中国を含めて、いくつかの国が原潜を運用していますが、ご存知のように原潜は、原子力を推進力に用いています。しかし、これは言うまでもなく、非常に危険です。放射能汚染の危険といつも隣り合わせです。

日本以外の国には改「そうりゅう」型のような潜水艦を建造する技術はありませんが、数十年後には、原潜は姿を消し改「そうりゅう」型のような潜水艦が主流になるかもしれません。
このようなことから、ブログ冒頭の記事に「日本の海上自衛隊と米国海軍の潜水艦艦隊が演習で遼寧を“撃沈”している」とありますが、これは事実であると考えられます。

おそらく、日本の海上自衛隊単独でも遼寧の撃沈は容易であると考えられます。これはたとえ、中国の攻撃型原潜が遼寧を警備している場合でも同じことだと考えられます。

いや、それどころか、日本の海上自衛隊単独で、中国の艦隊すべてを撃沈するシミレーションを行い、成功を収めているのではないかと考えられます。演習で「遼寧」だけが対象とか、日本の海上自衛隊の実力を試さないなどのことは考えられません。

ただし、実戦になれば今のところ日本の最新の「そうりゅう型」潜水艦の配備数は少ないですから、日本だけでは多少無理がありますが、今の中国海軍のレベルであれば、何とかできる状況であると考えられます。

ただし、戦争が長引いた場合など、やはり現状では、米国との連携が必要でしょうが、将来配備数が増えれば、それもできるようになることでしょう。ただし、これは無論のこと日本周辺と南シナ海に限ってのことです。

私は、このことは、以前から当然実施していることであると考えていましたが、上記の米誌「ナショナル・インタレスト」の記事によって、これは白日のもとに晒されたものと思います。

まさに、日米の潜水艦軍は、ブログ冒頭の記事にあるように、「水上艦や潜水艦をはじめとする中国海軍の動向は人工衛星や偵察機によって把握され、艦艇が出港すると、海上自衛隊や米海軍の本格的な監視・追跡が始まる。もちろん、まさにこの時間帯にも中国の軍港の近海や東シナ海や南シナ海から西太平洋に抜ける海峡などのチョークポイントに日米の潜水艦隊は潜んでおり、中国の海軍艦艇をにらんでいる」のです。

そうして、当然のことながら、中国はこのことを知っています。

チョークポイントとは、地政学上、シーパワーを制するに当たり、戦略的に重要となる海上水路のことです。見方を変えればいくつかの表現ができます。例えば、シーレーン防衛において、重要な航路が集束している部位です。すなわち、水上の要衝を意味します。ボトルネックという語で表されることもありますが、重要なのは、チョークポイントは水上航路のみを指す概念であり、陸上輸送は含みません。したがって、必然的に、「海峡」「運河」などを指し(港を指すことも)ます。

では、具体的にチョークポイントがどこにあたるのか、みてみましょう。日本周辺の日本にとってのチョークポイントは以下です。


以下は、日本近海だけでなく、世界的な視野で見た場合の、チョークポイントです。


その一つは、海賊が問題になっている、また日本のタンカーが爆発物による攻撃を受けたソマリア沖・ホルムズ海峡アジアではマラッカ海峡などシーレーンの隘路となっている海峡です。

さらに、狭い狭いマラッカ海峡を無事に通過すると、南シナ海です。ここを中国にストップされたら、どういうことになりますか?どんな人でも容易に想像がつくことと思います。インド洋沖・南シナ海は、ソマリア沖を含むシーレーンの最重要ポイントでもあります。

日本近海でもいつかのチョークポイントがあります。さらに、世界的規模でみると日本にとってのチョーク・ポイントはかなり膨大なものとなります。これでは、とても日本だけの力では守り切れるものではありません。このためにも、日米や他の国との集団的自衛権の行使は必要不可欠です。

ところが、政権の座につきながら、このシーレーンの重要さをまったくわかっていなかったのが先の民主党(現民進党)政権でした。彼らは、インド洋沖の給油作業を止めてしまいました。この結果、ソマリア沖での海賊情報などは、米軍からの情報提供は断られていました。現在は、インド洋沖の給油作業は、復旧し、米国の情報提供も再開されました。

しかし、南シナ海の危機はさらに大きな脅威となりつつあり、日本としては、何としてでも、南シナ海の中国の権益の拡大を阻止しなければなりません。

これを許しておけば、日本のシーレーンは脅かされ、中国がこのシーレンを自らのものにして、中国がアジア向けの石油を全部わが物にして、中国を最優先して、残った石油を他のアジアの国々に対して法外な価格で売りつけるなどという馬鹿真似をしだすかもしれません。いや、日本や、周辺諸国が中国の動きを封ずることができなければ、将来そうなる確率はかなり高いです。

さらに、先日も示したように、中国は南シナ海を中国の戦略型原潜の聖域にしようとさえしています。

このような危機に対処するためにこそ、日米は、共同で南シナ海のチョークポイントに潜水艦を潜ませ、中国海軍の動向を監視したり、撃沈のシミレーションをして鉄壁の構えを構築しているのです。そうして、そのシミレーションの中には、中国艦隊の殲滅も含まれているのは当然のことです。

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2016年3月16日水曜日

【動画付き】アルゼンチン沿岸警備隊が中国漁船を撃沈 違法操業で「警告無視」―【私の論評】トランプ米大統領が誕生すれば、日本は安保でアルゼンチンなみの国になれる(゚д゚)!

【動画付き】アルゼンチン沿岸警備隊が中国漁船を撃沈 違法操業で「警告無視」



15日のAP通信などによると、南米アルゼンチン沖の南大西洋で、同国の沿岸警備隊が排他的経済水域(EEZ)内で違法操業中の中国船とみられる大型漁船を発見した。同船は停船命令に従わず、抵抗するなどしたため、沿岸警備隊は警告の上で発砲、漁船は沈没した。

船長ら乗組員全員は保護され、身柄を拘束された。沿岸警備隊を管轄するアルゼンチン海軍の発表では、違法操業をみつけたのは14日。沿岸警備隊の警告に対して、漁船は無視して船体を巡視船に衝突させようとしたほか、公海への逃亡を図った。

拘束されているのは船長を含め4、5人という。船員らは今後アルゼンチン当局から取り調べを受ける。アルゼンチン海軍が外国船籍の船艇を沈めたのは15年ぶり。現場は同国中部のプエルト・マドリン沖という。

沈没した漁船には、「魯煙遠漁10」の船名が表示されていた。この船名は、中国・山東省の煙台にある漁業会社に所属するものと同一。同社のホームページでは、所属漁船がアルゼンチン沖ではイカ漁などを行っているとしている。

アルゼンチン沖ではこれまでにも外国漁船の違法操業が問題となっていた。

【私の論評】トランプ米大統領が誕生すれば、日本は安保でアルゼンチンなみの国になれる(゚д゚)!

下にさらに、別の動画を掲載しておきます。アルゼンチン側としては、ここで見逃せば、また同じことの繰り返しになると判断し、撃沈に踏み切ったものと思います。


撃沈した場所は、以下の地図の赤丸印の地点です。


上の地図の赤丸付近を拡大したのが、以下の地図です。

アルゼンチン側は、200海里領海内で、中国漁船を撃沈しています。今頃、船員らはアルゼンチン当局から取り調べを受けていることでしょう。そうして、アルゼンチンの法律に基づき裁判が行われ、それ相当の刑罰に処せられることでしょう。

今回は、アルゼンチン側は、中国漁船を撃沈はしたものの、乗組員は全員生存の模様です。これは、当然のことながら、ある程度手加減したのでしょう。

それに当然のことですが、ブログ冒頭の動画では、アルゼンチンの沿岸警備隊が警告射撃をしているのが、映されています。最初は警告し、次に警告射撃をして、それでも言うことを聞くどころか、漁船は無視して船体を巡視船に衝突させようとしたほか、公海への逃亡を図ったので撃沈に踏み切ったということです。

アルゼンチンがこのような行動をとるのは、国際常識です。日本でもこれに近いことはありました。以下の動画を御覧ください。


日本海上保安庁広報用の国籍不明(北朝鮮)の工作船の追跡ビデオです。平成13年(2001年)映像です。海上保安庁の巡視船は、不審船に向けて威嚇射撃を行いましたが、最終的に国籍不明船は、自爆して沈没しましたもし自爆していなければ、撃沈もありえたものと思います。

このようなことは、国際的にはよくあることです。2009年2月には中国の貨物船がロシアの軍艦の銃撃を受け、ウラジオストック付近で沈没し、8人の乗員が行方不明となり、船長はロシア国内で起訴されました。しかし、この事件に関して北京は、ただ低級レベルでの『交渉』を行っただけでした。その動画を以下に掲載します。


ロシア極東海域で2009年2月、中国の貨物船「New Star」がロシア軍沿岸警備隊の銃撃を受け複数の船員が死亡する事件が起き、ロシア­政府は同年2月19日、責任は貨物船の船長にあると非難しました。

これに先立って中国政府は同日、ロシア側に対し、事件の徹底調査と行方不明者の捜索を­求めていました。

露インタファクス通信(Interfax)によると、「New Star」は中国船籍で、中国人10人、インドネシア人6人が乗り組み、シエラレオネ­国旗を掲げていました。ロシアの報道によれば、「New Star」はナホトカ(Nakhodka)に寄港した際に密輸の容疑で出航を認められ­ず、強引に出航したといいます。事件で乗組員8人が死亡したとされますが、中露両当局は確認­してませんでした。

ロシア外務省はロシア通信(RIA Novosti)に対し、威嚇射撃などあらゆる手段を取ったにもかかわらず、貨物船が­指示に従わず航行を続けたと説明。「悲惨な結末を遺憾に思う。しかし、責任は、全く無­責任な行動を取った貨物船の船長にある」と述べました。

インターネット上で公開された事件の様子を映したとされる映像には、ロシア沿岸警備隊­の隊員とみられる男の声が繰り返し「New Star」に停止を呼びかける声が録音されています。また、中国国営紙「環球時報(Gl­obal Times)」は、沿岸警備隊は貨物船に対し、500回以上も発砲したと報じています。

この2つの銃撃は、無論何の問題にもなりませんでした。日本の海上保安庁が銃撃した、北朝鮮籍とみられる不審船に関しては、日本側が、北朝鮮のものと見られるなどと公表しても、北朝鮮側は、何の反応も示しませんでした。国際的に何も問題になりませんでした。

ロシア軍に撃沈された中国船に関しても、中国側がロシア側に抗議をするということもなく、無論国際問題になることも、戦争になることもなく、今日に至っています。

このような例は、探せばまだまだあります。ある国が、領海内で不審船や、不審な行動をする外国艦船を見つけた場合、前もって、呼びかけたり、臨検しようとしてもさせないで逃亡したり、それどころか中国線のように体当たりしようとしたりした場合、警告射撃などしても、逃亡したりする場合、警告射撃した後に、射撃などで撃沈されても、外国船の乗組員はもとより、その船の所属する国からも何ら非難される筋合いはありません。

尖閣付近で日本の海上保安庁の船が中国船に体当たりされたときにも、アルゼンチンの沿岸警備艇のように、日本の巡視船も、銃撃すれば良かったのです。それで、死者が出ても、それは中国船の船長の責任です。

そうして、これは、軍事的にも同じことです。日本の領海に中国の軍艦などが、侵犯をした場合など、警告するなどのきちんと国際的に認めらた手続きにしたがって、しかる後に撃沈すれば、国際的に非難されることも、中国と戦争になるなどということもありません。

なぜなら、それが国際常識だからです。中国がそれに従わないというのなら、何隻でも沈めれば良いだけです。

アメリカも、南シナ海で、そのような行動をとれば良いのです。周辺諸国の、特に領海を主張する国の了解をとって、実際に撃沈したり、爆撃したりすれば良いのです。そうされたら、中国にはなすすべはありません。

トランプ氏が大統領になれば、このような主張をして、実際に行動を起こすかもしれません。

昨日は、トランプ氏が大統領になった場合、最も大きな影響を受けるのは、米国でも、中国でなく、日本であるということをこのブログに掲載しました。

トランプ氏
そうして、日本が最も大きな影響を受けるのは、日米安保条約であることも述べました。詳細は、昨日の記事をご覧いただくものとして、ここでは、詳細は説明しませんが、これは日本が普通の国なること、少なくとも、ドイツなみの国になるためのチャンスかもしれません。

実際、これは本当なのかどうか、確かめられないのですが、日本国内のサイトを見ていると、トランプ氏が、討論会で、「中国が日本の船を撃沈させても関与しない」と語ったそうです。これが事実かどうか別にして、トランプ氏ならいかにも言いそうな台詞です。

保守論壇の方々からは、そのような論評は全くみられませんが、それはトランプ氏がまともではないとの風評によるものでしょうか。

私自身は、トランプ氏は、いたってまともだと思います。ただし、彼は当然のことながら、普通の政治家とは異なります。彼は、実業家として、1兆円もの資産を築いた人間です。

彼は、巧みに、ごくほんの一部のエスタブリッシュメントの都合の良いように、作られたアメリカに怒る、エスタブリッシュメント以外の人々のこの不満を利用して、したたかに、大統領選を有利に戦っています。実業家として、鍛えぬかれた、抜群の交渉力により、他の候補を翻弄しています。

支持者に向かって演説するドナルド・トランプ氏。会場では「サイレント・マジョリティーは、
トランプとともに立つ」というプラカードが目立つ昨年10月31日、米バージニア州ノーフォーク
アメリカのエスタブリッシュメントには、中国がいずれ民主化するとみなし、中国をアメリカの重要な将来のパートナーであるとみなす人が多いです。また、アメリカでは、大統領ですら、エスタブリッシュの操り人形に過ぎないとする人も多いです。このようなことと、オバマの外交オンチの及び腰が積み重なり、最近では、中国、北朝鮮、ロシアなどを増長させてしまいました。これも、エスタブリッシュメント以外の人々に不興を買っています。

トランプ氏は、エスタブリッシュメントはアメリカでもごく少数であるという事実を逆手にとり、エスタブリッシュメント以外の人々の支持を獲得するための巧みな戦略を実行しています。実際、エスタブリッシュメントだけの支持を得るより、経済的中間層の人々を含むエスタブリッシュ以外の人々の大きな支持を得られたら、かなりの力になります。

日本では、保守派の方々はもとより、それ以外の方々も、何やら、トランプ氏のことを色眼鏡で見ているような気がします。

しかし、トランプ氏が大統領になった場合、昨日このブログで述べたように、日本に対して、日米安全保障条約の改定を迫る可能性は非常に高く、もしそうなった場合、これは、ひよっとして、日本がまともな国になる千載一遇のチャンスかもしれないと、みなすべきと思います。

特に、保守派の人々はそうみなすべきです。トランプ氏が大統領になれば、まずは憲法解釈を変えて、日本がドイツなみの普通の国になれる可能性が高まります。そうして、それを橋頭堡として、改憲も視野に入れることができるようになると思います。

トランプ米大統領が誕生すれば、日本が安保でアルゼンチンなみの国になれるかもしれません。アルゼンチンといえが、かつてフォークランド紛争であの大英帝国と、戦った国です。このブロクにも述べたように、世界には、先進国と日本とアルゼンチンと、発展途上国しかありません。


この意味するところは、世界には、先進国と発展途上国しかないが、例外があるということです。その例外とは、日本とアルゼンチンです。日本は、かつて発展途上国だったのが、先進国に仲間入りしました。アルゼンチンはこれとは、逆にかつて先進国だったのが、後に発展途上国に仲間入りしています。

今の日本は、アルゼンチンと比較すると、経済的には比べ物にならないほど豊かになりましたが、安全保障の面では、世界有数の軍事力を持っていながら、発展途上国のアルゼンチンよりも、劣る、自国を満足に防衛もできないような国になってしまいました。

トランプ大統領の誕生は、日本に大きな転機をもたらすかもしれません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年11月16日月曜日

中国海軍、尖閣接近のウラ 米爆撃機の威嚇に習政権“苦肉の策”か ―【私の論評】日本と戦争になれば、自意識過剰中国海軍は半日で壊滅!東シナ海で傍若無人ぶりを働けば撃沈せよ(゚д゚)!

中国海軍、尖閣接近のウラ 米爆撃機の威嚇に習政権“苦肉の策”か 

B52を空母に搭載するとこんな感じです 合成写真
中国海軍の艦艇が、東シナ海で不審極まる航行をしたことが注目されている。沖縄・尖閣諸島南方の接続水域の外側を、東西に反復航行していたのだ。米国は先日、中国の南シナ海での暴挙を阻止するため、「死の鳥」と恐れられたB52戦略爆撃機2機を投入したばかり。どうやら、習近平国家主席率いる中国の窮状と関係しているようだ。

「領土、領海、領空を断固守るとの立場から、周辺の海空域の警戒活動には万全を期している」

菅義偉官房長官は13日午前の記者会見で、中国海軍の艦艇による異常航行について、こう強調した。

航行が確認されたのは中国海軍のドンディアオ級情報収集艦で、海上自衛隊のP3C哨戒機が発見した。菅氏は「単なる通過ではなく、1日で東西に反復航行したのは特異な航行だ」と指摘し、警戒感を示した。
中国といえば、南シナ海の岩礁を国際法を無視して軍事基地化したことをめぐって、米国と緊張関係にある。

米軍は「航行の自由」と「法の支配」を守るため、先月27日、イージス駆逐艦「ラッセン」を派遣したうえ、米原子力空母「セオドア・ルーズベルト」をマレーシア沖で航行させて中国をけん制した。

今月8~9日には、グアムから飛び立った、核爆弾搭載可能なB52戦略爆撃機2機が、南シナ海の人工島近くを飛行するなど、圧力を強めている。中国軍は、こうした米軍の攻勢に目立った動きをみせていない。

こうしたなか、少し離れた東シナ海で特異な航行をしたのはなぜなのか。

軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「情報収集艦の航行は、南シナ海での動きと連動しているとみて間違いない」といい、続けた。

「中国は、米国が艦船だけでなく、戦略爆撃機まで投入するとは思っていなかったはずだ。対抗措置を取らなければ、中国のメンツが立たないうえ、国内世論の反発を食らう。といって、緊迫する南シナ海で下手に動けば、軍事力で歴然の差がある米軍と衝突する事態になりかねない」

「苦肉の策として導き出したのが、東シナ海への艦艇派遣だったのだろう。『自衛隊が相手ならば、大きな事態にならない』と考えたのではないか。それだけ、米軍の『フリーダム・オブ・ナビゲーション(航行の自由)作戦』で追い詰められているということだ」

習氏の歯ぎしりの音が聞こえてきそうだ。

【私の論評】日本と戦争になれば、自意識過剰中国海軍は半日で壊滅!東シナ海で傍若無人ぶりを働けば撃沈せよ(゚д゚)!

歯ぎしりする習近平
ボロ船、ボロ潜水艦、ズタボロ戦闘機しか製造できない中国

習近平は、アメリカに歯ぎしりさせられています。しかし、多くの日本人が知らないようですが、習は日本にはさらに歯ぎしりしています。

ブログ冒頭の記事では、米軍のことを主に掲載していますが、実は日本の自衛隊、それも海上自衛隊の実力は決して侮ることはできません。

日本の海上自衛隊は、他国の海軍と比較して、ひけを取らないどころか、実体は世界第二位です。日本の海上自衛隊に比較すれば、通常兵力では、中国海軍は比較の対象ですらありません。日本と交戦すれば、勝ち目は全くありません。これを信じることができない人は、以下の動画をご覧になって下さい。



このブログでも、中国海軍は日本の自衛隊に遠く及ばす、太刀打ちできないことは何度か掲載してきました。

その典型的な記事のリンクを以下に掲載します。
中国解放軍が初めて日本列島を南北から挟み撃ち・・三大艦隊が同事演習―中国報道―【私の論評】バトルシップのできない中国のボロ艦船隊がデモンストレーションしているだけ! 自衛隊が本気を出せば半日で壊滅するレベル(゚д゚)!
人民解放軍のボロ船艦隊による軍事演習
詳細は、このブログをご覧いただくものとして、とにかく中国の軍事力はかなり劣っています。なぜそのようなことになるかといえば、いくら軍事費を拡張したにしても、軍事および民間技術水準があまりに低いので、いくら頑張っても、日米に比較すると、数十年前の技術水準のボロ船、ボロ戦闘機しかつくれないからです。

そうして、このようなボロ船、ボロ戦闘機を作るにも、中国は大規模な予算を割かなければならないという、苦しい事情があります。どうして、そのようなことになるかといえば、軍事技術の肝心要の部分はどこの国も自主開発で、絶対他国には開示しないからです。

この状況では、いくら船や航空機を建造しても、中国の技術水準が低すぎて、とても太刀打ちできないという状況が続くことでしょう。この状況を中国が打破するには、ものまねではなく、独自の技術水準を高めるしかありません。それには、まだまだ、最低でも20〜30年はかかると思います。

それにしても、私自身は、中国の軍事力は格段に劣っていることは前から知っていましたが、上の動画で青山繁晴氏が述べているように、日本の自衛隊と戦えば、中国海軍が半日で壊滅するだろうと類推はしていたのですが、青山繁晴氏も上の動画で同じことを言っていたので、やはりそうなのだと得心しました。

これだと、米国海軍と中国海軍が戦うことになれば、半日どころか数時間で壊滅ということになるのだと思います。

これだけ軍事力に差があるということは、無論人民解放軍の上層部は知っています。だからこそ、このブログでも過去に掲載したように、中国は尖閣でも、武装船などはなく、武装していない、漁船や公船で、領海侵犯などしていました。

今回は、南シナ海では、米国に対抗すれば勝ち目がないことはわかりきっているので、苦肉の策で東シナ海への艦艇派遣となったのですが、それでも日本の自衛隊を恐れて、武装をしていない情報収集船の派遣をしたということです。

武装した艦船を派遣すれば、万一局地戦になった場合、中国海軍には、全く勝ち目がなく、半日以内に惨敗します。そうなると、尖閣付近から完全撤退せざるを得ない状況になることは、あまりにもはっきりしています。

さらに、海上自衛隊追撃戦など仕掛けられたら、勝ち目のない中国海軍は、命からがら港に戻ろうにも、それ以前に雪崩を打つように全部海の藻屑と消えるからです。これは、自殺行為以外のなにものでもありません。そのような冒険は、さすがに習近平もできないからです。

もし、そうなってしまえば、習近平体制は100%崩壊します。そうして、それだけでは済まない可能性も高いです。それこそ、共産党一党独裁体制が崩れるかもしれません。そうなれば、ドミノ倒しのように、中国は崩壊し、自治区は離れ独立し、元々の中国もいくつかの国に分裂することになります。

習近平は、南シナ海でも、東シナ海でも危ない綱渡りをしているのです。

日米の最初の対応のまずさ

それにしても、物事を知らないということは恐ろしいことです。民主党政権下のときに、漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりしたときの、民主党の狼狽ぶりは記憶に新しいことですが、彼らは上記で示したような中国の軍事力に関する認識などなかったのではないかと思います。

あのとき、きちんと対処せずに、漁船を捕獲して船長を拘束しても、すぐに解放してしまいました。彼らの頭では、中国海軍強大、日本海上自衛隊弱小という認識だったのだと思います。下手をすれば、戦争になる、戦争になれば日本は惨敗するくらいの認識しかなかったのだと思います。

正しい、認識をしていれば、あのような腰砕けの対応はしなかったでしょう。

その後の対応もあまりに不味すぎでしたす。それで中国がつけあがり、さらに傍若無人になってしまったのです。そうして、中国をつけあがらせたのは、日本の対応の悪さだけではなく、アメリカの対応の悪さもありました。

尖閣で傍若無人な態度を中国がとった直後に、米国が今回のようにイージス艦を派遣するなどの措置をとっていれば、尖閣問題は長引くことはありませんでした。

その後の南シナ海での米国の対応の遅れも、尾をひいています。南シナ海の環礁を埋め立てて、それに対して周辺諸国が批判しても、埋め立てが小規模なうちは、結局アメリカのオバマ政権は抗議はしましたが、何も行動を起こしませんでした。

これは、中国側からすれば、自分たちが南シナ海や東シナ海で中国が示威行動を繰り返しても、アメリカが結局何も対応しないのだから、米国は暗に「米中二国間関係」を認めているのではという、希望的観測を抱くのが当然のことです。

オバマが、二国間関係をはっきり拒否したのは、今年の習近平米国訪問のときです。さらに、イージス艦「ラッセン」の南シナ海派遣を決めたのは、ごく最近のことです。南シナ海でB52戦略爆撃機が飛行したのも、つい最近です。

このくらいのことは、最初の頃にやっておけば、中国は南シナ海の環礁の埋め立てなど最初からしなかったことでしょう。

しかし、おくればせながら、米国は南シナ海の中国の動きを封じる行動に出ました。

日本もそれなりの行動を起こすべき

私は、米国が実力行使にでた今、そろそろ日本もそれなりに中国に対して行動を起こすときではないかと思います。

このブログでは、東郷平八郎が、中国の便衣兵を満載したイギリスの商戦を撃沈したことを掲載したことがあります。

この撃沈は、何も偶発的に起こったものではなく、東郷平八郎の沈着冷静な判断によって、行われたものです。東郷は、国際ブロトコル(国際儀礼)に従い、最初は警告を出すとか、さらに日本海軍の将官をイギリス商戦に赴かせ、最後通牒をつきつけるなどのことを十分に行った後で、撃沈しています。

このようなことをしていたので、当然のことながら、この撃沈によって日本が国際的に非難されることはありませんでした。当初は、イギリスの世論も激高しましたが、イギリスの商船が、中国の便衣兵を満載していたことや、東郷が国際ブロトコルを遵守した上での撃沈だったことが、知れ渡るとイギリス世論も収まりました。

東郷平八郎元帥
冷静に考えれば、イギリスの船とはいえども、一民間の商船であり、しかも日本の敵である中国の大勢の便衣兵を載せていて、日本側は十分に警告をした後で、撃沈したわけですから、これは日本側には何の非もないわけです。イギリスの国民からしても、民間企業が運営する商船が金儲けのために、危険な綱渡りをして失敗したというだけのことです。

そうして、この沈着冷静な東郷の判断による撃沈によって、日本に対する世界の見る目は、変わりました。後の日英同盟締結にも、このときの東郷の胆力についても一定の良い評価があり、それがプラスに働いたといわれています。

そろそろ、日本も中国が、尖閣や東シナ海で、日本に対する傍若無人な振る舞いをやめなければ、東郷平八郎が国際プロトコルを遵守して、イギリス商戦を撃沈したように、中国艦艇を場合によっては、撃沈するくらいの心づもりをするべきではないでしょうか。

そもそも、元々日中には領土問題など存在せず、中国が手前勝手で、領土問題をでっち上げているだけです。これには、全く疑問の余地はありません。何の正当性もありません。

無論のこと、日本としては、いきなり撃沈するというのではなく、東郷のように国際ブロトコルを遵守し、最初は外交レベルできちんと、中国船がこれ以上領海侵犯するなら、場合によっては撃沈する場合もあり得ることを伝え、現場でも東郷平八郎のように国際プロトコルを遵守し、粛々と事をすすめ、最終的には撃沈するなどのことをすべきと思います。

多くの人は、そんなことをすれば、戦争になるなどと考えるかもしれませんが、そんなことは絶対にありません。まずは、国際プロトコルを遵守すれば、世界中の国々が日本を非難するということはありません。それに、他国でも自国の領空・領海を侵犯され、それが一度二度ではなく、何度にも及んだ場合、どの国でもこのような措置をとります。これが、自国防衛というものです。

そのようなことをすれば、手前勝手な中国だけが、吠えまくるかもしれません。中国は南シナ海でも、東シナ海でも、国際ブロトコルなど無視して、傍若無人な振る舞いを繰り返してきています。いずれの国も賛同することはないでしょう。賛同するとしたら韓国くらいものかもしれません。

それに、先に述べたように、中国の通常兵力は日本と比較すれば、問題外の水準ですから、敢えて日本と本格的に戦争をエスカレートするようなバカ真似はできないでしょう。もし、そうすれば、半日で中国海軍は壊滅することが最初からわかりきっています。そのような冒険は、さすがに中国もできないでしょう。

さらに、核攻撃も懸念はされますが、日本のイージス艦は過去の米国での演習で複数の核ミサイルを搭載した核弾道弾を全部を撃墜することができました。それも一回ではなく、複数回成功しています。さらに、日本の背後には、核を持つ米国が控えています。日本に核攻撃をすれば、米国の報復があることから、核使用はできないでしょう。

このくらいの胆力をもって、備えを十分にして、中国との外交に臨めば、場合によっては実際に中国の艦船を撃沈しなくても、中国の手前勝手な、野望を打ち砕くことが可能になると思います。そのような構えが、日本には不足していたと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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