今から思えば、スタイルそのものが胡散臭い佐村河内守 |
◆この書籍を紹介する著者の言葉◆
『NHKスペシャル』で取り上げられて以来、佐村河内守の名声と人気はいや増すばかりの天井知らずである。本稿では、テレビ出演以来くすぶる「本当に氏は全聾なのか?」は棚上げするにせよ、音楽自体にマスコミが絶賛するような価値があるのか否かを考えてみた。心ある音楽ファンなら誰もが溜飲の下がるしごく真っ当な批判であろうと自負している。
【私の論評】この事件を唯一見抜いていた人がいた!私たちは、マスコミが見抜けない真実を見ぬいたこの音楽家の慧眼を褒め称えるべきなのか?
この事件、かなり物議を醸しましたが、マスコミは結局後追い報道をするだけで、どこのテレビも新聞も、これを事前に察知して、報道したところはどこもありませんでした。それを、事前に察知した人がいました。それが、野口剛夫氏です。野口氏のブックレット、私は本日始めて読みましたが、野口氏はゴーストライターのことまでは触れていませんでしたが、今回の事件を予見する内容を掲載しています。ここでは、このブックレットをこれから読まれる方のため、その内容の詳細にはふれません。是非ご自分でご覧になってください。
野口 剛夫氏(のぐち たけお、1964年 - )は、日本のクラシック音楽の音楽学者、作曲家、指揮者です。1964年東京都調布市出身。中央大学大学院大学院(哲学)、桐朋学園大学研究科(音楽学)を卒業。作曲理論を別宮貞雄、音楽学を加田萬里子、西原稔、トロンボーンを松本煕に師事。現在、東京フルトヴェングラー研究会代表。ジャパン・エレクトロニック・オーケストラ(JEO)音楽監督です。
野口 剛夫氏 2008年8月当時の写真 |
マスコミは、結局佐村河内守を最後の最後まで見抜けませんでした、見抜くどころか、察知もできなかったものと思います。というより、マスコミは佐村河内守の捏造を助長するようなことしかしていませんでした。しかし、マスコミとはいっても、層が厚いですから、佐村河内守を賞賛するマスコミがある一方で、疑念を持つマスコミ関係者もいてしかるべきだったと思います。本来は、マスコミなどがやるべきことを野口氏がやったということです。
場合によっては、名誉毀損にもなりかねないことを、やり通したのは、確かに勇気のある素晴らしいことです。しかし、野口氏の本業は音楽家であり、他の音楽家の音楽を批評することは彼の本業ではありません。何もしないマスコミに業を煮やした野口氏が、今後の日本の音楽界のことを憂慮して、やむなく暴露したというのが実体だと思います。
私は、佐村河内守事件とは全く異なるものの、学問の世界での虚偽としてして有名になった、事件について、この事件が発生する少し前にこのブログに掲載ました。その記事のURLを以下に掲載します。
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詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事には、考古学の世界での偽造事件を掲載しました。その内容のみ、以下に抜粋してコピペさせていただきます。
もう随分前になり随分忘れさらている事件ですが、日本ではいわゆる旧石器捏造事件という犯罪がありました。これは、藤村 新一(ふじむら しんいち、1950年5月4日 - )が起こした事件です。藤村は、宮城県出身の元特定非営利活動法人副理事長で、旧石器捏造事件を引き起こした人物として知られています。
この藤村氏は、発見効率が驚異的に高いことから、仲間内では「ゴッドハンド(神の手)」の異名を馳せていました。発掘現場での藤村の不審な行動に疑念を持った人からの情報提供に基づき、毎日新聞北海道支社がチームを編成しての取材に着手しました。
発掘の現場に張り込みを行い、藤村があらかじめ石器を遺跡に埋め込み仕込んでいる様子の写真・ビデオ撮影に成功しました。その後、直接の取材と捏造の確認を経て、2000年11月5日の朝刊で報じました。それが発端となり、それまでの業績のほとんどが捏造であることが判明し、日本からは確実と言える前期・中期旧石器時代の遺跡が消滅しました。このため、過去四半世紀に及ぶ日本の前期・中期旧石器時代研究のほとんどが価値を失い、登録遺跡(埋蔵文化財包蔵地)の抹消・教科書の書き直しなど、大きな影響が生じました。彼が捏造にかかわった遺跡は宮城県が中心ですが、調査の指導などで呼ばれた北海道から関東地方まで広い範囲で捏造を行ってました。
旧石器捏造事件の報道 |
さて以上の二つの捏造事件、どちらも捏造事件なのですが、この二つの事件には大きな差異があります。それは、これらの事件が発覚の仕方が違うということです。
佐村河内守の捏造事件に関しては、本人ならびにゴーストライターの告白という形で、事件が明るみに出たということです。そこに、マスコミは全く関与していません。今回は、マスコミは後追い報道をするのみでした。
しかし、、藤村 新一の石器捏造事件の発覚は、毎日新聞によるものであり、マスコミの報道がきっかけとなりました。この石器捏造事件は、身内の考古学者などによって暴かれたものではなく、マスコミが暴いたものです。
石器捏造事件は、2000年11月5日の読売新聞朝刊に掲載され、世の中に広く知れ渡るようになりました。
あれから、十数年を経て、今回の事件は、昨年すでに野口 剛夫が上記のような書籍を発表していたにもかかわらず、マスコミはこの事件に関して、後追い報道をするばかりで、何ら主体的な役割を果たしていません。
この十数年を経て、マスコミは劣化したということなのだと思います。本来ならば、この事件は、音楽家の野口 剛夫氏によって暴かれるべき筋のものではないと思います。マスコミがそうするべきだったはずです。少なくとも、野口氏の書籍が発表された後でも、徹底的に調査・取材し、本人たちが告白する前に、大スクープとして、報道すべきでした。
私は、以前からこのブログで、マスコミの反日ぶりを暴いてきました。しかし、最近のマスコミは、反日というだけではなく、そもそも反日、反日でないという見方を超えて、劣化しているのではないかという危惧を抱いていました。今回の事件は、その危惧が現実のものになったことの証なのかもしれません。
こんなことを考えると、私は、この事件を唯一見抜いていた野口氏の慧眼は素晴らしいとは思うのですが、マスコミが見抜けない真実を見ぬいた野口氏の慧眼を単純に褒め称えるべきなのかどうか戸惑いを覚えます。
現在、日本は中韓の歴史捏造により、振り回されている状況です。そうして、この歴史捏造に関しては、日本国内には、マスコミにも政界にも、このような捏造に手を貸すものも大勢います。
佐村河内守のような人間は、これからも様々な分野で出てくると思います。そんなときには、本来マスコミがそれを暴くべきですが、現状では特に今のマスコミは、暴くどころか、捏造に手を貸しているようなところがあります。こんな時代には、マスコミは当てにならず、野口氏のようなその道の専門家がそれを暴く以外にないのでしょうか。あるいは、私たちのような一般人が、疑問を覚えたら、自ら確かめる以外に、真実にいきあたる道はないのでしょうか。
そうだとすれば、もう日本のマスコミはその役割を終えたということかもしれません。もう日本のマスコミは、存在価値がないということだと思います。
私は、そう思います。皆さんは、どう思いますか?
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