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2017年6月30日金曜日

日銀の原田泰審議委員はヒトラーを賞賛してはいない。ロイターの記事は誤解を招く―【私の論評】経済史を理解しないと馬鹿になる(゚д゚)!

日銀の原田泰審議委員はヒトラーを賞賛してはいない。ロイターの記事は誤解を招く

田中秀臣


上武大学教授田中秀臣氏

非常に驚く記事を読んだ。ニューズウィーク日本版ウェブに6月28日に掲載された、ロイターの伊藤純夫(編集 田巻一彦)による"日銀の原田審議委員「ヒトラーが正しい財政・金融政策をして悲劇起きた」" と題された記事だ。

 深刻な誤解を世界の読者に与えた

この題名しか読まない人は、あたかも原田泰審議委員が、ヒトラーの政策を「正しい」ものとして肯定したかのような印象をうけとったのではないか。実際にこの記事へのコメントには、少数ながらそのような反応がある。さらに深刻なのはこの記事の海外版の見出しであり、Bank of Japan policymaker Yutaka Harada praises Hitler's economic policiesとある。つまり「原田泰日銀政策委員がヒトラーの経済政策を賞賛した」というものとして掲示されている。これは深刻な誤解を世界の読者に与えたであろう。

もし原田審議委員のヒトラーに対する評価を肯定的なものと解釈するならば、それは解釈する側の無理解か、または悪意による歪曲か、そのいずれかでしかない。原田審議委員は従前から、ヒトラーの悪行の数々を痛烈に批判し、ヒトラー政権のような存在が二度とこの世に現れないために、いままでもいくつかの著作・書籍を書いてきた。それらは公知のものであり、ロイターの記者らも簡単に入手でき、原田審議委員の発言の趣旨を確認できたはずだ。それをしないのであれば、私見では深刻な問題であろう。また少なくともヒトラー政権を肯定的にみなしていると誤解を与えないような記事内容、また見出しの工夫が必要だったろう。

 原田審議委員の趣旨は

以下では、原田泰審議委員のヒトラー政権の評価、そしてヒトラーの経済政策の問題性を、彼の著作『反資本主義の亡霊』(日経プレミアムシリーズ)を参照に解説したい。なるべく原田審議委員の趣旨を伝えたいので、文章も彼のものをできるだけ拝借したことを、著者と読者の方々にお断りしたい。

原田泰審議委員 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
「第一次世界大戦後の混乱の中で、ドイツは物価水準が一兆倍にもなるハイパーインフレ―ションに襲われた。その混乱の中でナチスが権力を握り、ヨーロッパを戦乱に陥れ、ユダヤ人の大虐殺を行った。世界を征服しようというナチスの勢いを見て、日本の軍部は日独同盟を結び、アジア征服に乗り出した。その結果が、大惨事である。だから、インフレを起こしてはいけないと議論されることが多い」(同書。187頁)。

このハイパーインフレ(高いインフレ)がドイツ社会を破壊し、それがナチスの台頭を招いたというのは誤解であると、原田審議委員は説いている。ハイパーインフレや高いインフレではなく、デフレの蔓延こそがナチスの台頭を招き、後の大惨事につながったというのが原田審議委員の主張だ。

ドイツのハイパー・インフレ時に紙くずになった札束をゴミ箱に捨てる人たち
そもそもドイツでハイパーインフレが起きたのは1910年代の末であり、ナチスが政権を奪取したのは1934年であり、ハイパーインフレから15年も時間が経過している。1920年代はワイマール共和国の時代であり、なんとか平和が維持されていた、それが崩れたのは1930年代の大恐慌というデフレと失業の時代ゆえであった、というのが原田審議委員の着眼点だ。インフレではなく、デフレこそナチス台頭の経済的原因であったということだ。

「ヒトラーは、インフレの中では(ミュンヘン一揆の失敗など)権力が握れず、デフレになって初めて権力を得たのである。この単純な事実から、インフレもデフレも悪いが、デフレの方がより悪いと結論を下すのが当然と思うのだが、なぜ逆の結論になって、その結論を多くの人が信じているのだろうか」(カッコ内は田中の補遺、同書188頁)。

1930年代のドイツでは、デフレの進行と30%を超える極度に高い失業率が出現した。ナチスはこの経済的混乱を利用して、「人々の敵愾心をあおり、政権を奪ったのである」(同書、189頁)。

「政権を奪った後に何をしたか。金融緩和政策でデフレから脱却し、景気を回復させ、アウトバーンという高速道路を建設し、フォルクスワーゲン(国民車)を造るという産業政策も行った。(略)すべては大成功だった。国民はこの大成功を見て、ナチスの対外政策、ヨーロッパ征服も正しいのではないかと思ってしまった。日本の軍部もそう思ったのである」(同書、189頁)。

 ナチスの経済政策の「大成功」をほめたたえているのではない

だが、これはナチスの経済政策の「大成功」をほめたたえているのではない。経済政策は「大成功」したが、それによってもたらされたのは、ナチス政権による「人種差別や世界征服」などの「大惨事」であった。ナチスの経済政策の「大成功」という皮相な評価にドイツ国民や日本の軍部が目を奪われないで済んだ可能性の方に、原田審議委員は注目すべきだと説いているのだ。ここを間違えてはいけない。ロイターの記事のように間違えてはいけないのだ。

「そもそも、ヒトラーの前の政権が、金融を緩和し、デフレから脱却すればよかっただけの話である。そうすれば、失業率は低下し、人々は理性を取り戻し、人種差別や世界征服を呼号するナチスに投票などしなかっただろう。ヒトラーは政権に就くことができず、第二次世界大戦は起こらなかった」(同書、189-190頁)。

この一文を読めば、原田審議委員の趣旨は明瞭であろう。彼ほど世界の人々の自由を愛しその可能性を推し進めようというエコノミストは、ほとんど私のまわりにいなかった。その発言の一部だけを切り取り、自由と人権とそして人々の生命を奪ったヒトラーの政策、そして経済政策を「賞賛」することほど、原田の趣旨に遠いものはない。

【私の論評】経済史を理解しないと馬鹿になる(゚д゚)!

ナチスを台頭させたのは、ハイパーインフレであると思い込んでいる人は結構多いようです。しかし、これは真実ではありません。ナチスを台頭させたのは、デフレです。

この歴史的事実を把握している人は、原田審議員の主張を間違えて受け取ることはなかったでしょう。

原田氏は、誤解を招いたことに関しては、謝罪をしています。以下にそれに関する記事のリンクを掲載します。
ヒトラーの政策を正当化する意図ない=原田日銀委員が謝罪


日銀の原田泰審議委員は30日、都内で29日に行った講演で、ナチス・ドイツ総統だったヒトラーが「正しい財政・金融政策をしてしまったことで、かえって世界が悪くなった」などと発言したことについて、誤解を招く表現があったことを心よりお詫び申し上げたいと謝罪した。ロイターに対してコメントした。 
原田委員は一連の発言について「早期に適切な政策運営を行うことの重要性を述べたものであり、ヒトラーの政策を正当化する意図は全くない」と述べ、「実際、発言の中において、ヒトラーの政策が悲劇をもたらしたことは明確に指摘している」とした。 
ただ、「一部に誤解を招くような表現があったことについては、心よりお詫び申し上げたい」と謝罪した。 
原田委員の発言について日銀では「日本銀行としても、審議委員の発言に誤解を招くような表現があったことについては遺憾に思っており、こうしたことがないよう、今後とも注意してまいりたい」とコメントした。 
原田委員は29日の講演で、1929年の世界大恐慌後の欧米の財政・金融政策に言及し、「ケインズは財政・金融両面の政策が必要と言った。1930年代からそう述べていたが、景気刺激策が実際、取られたのは遅かった」と述べた。 
さらに欧米各国を比較すると、英国は相対的に早めに財政・金融措置を講じたが、ドイツ、米国は遅く、フランスは最も遅くなったと分析。 
そのうえで「ヒトラーが正しい財政・金融政策をやらなければ、一時的に政権を取ったかもしれないが、国民はヒトラーの言うことをそれ以上、聞かなかっただろう。彼が正しい財政・金融政策をしてしまったことによって、なおさら悲劇が起きた。ヒトラーより前の人が、正しい政策を取るべきだった」と語った。 
合わせてナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺と第2次世界大戦によって、数千万人の人々が死んだとも述べた。
この謝罪の内容からみて、ブログ冒頭の田中秀臣氏の論評は筋の通ったものであることがわかります。

さて、ドイツのハイパーインフレに関してさらに付け加えさせていただきます。

1922年から1923年に起きたドイツのハイパーインフレ Hyper Inflation は、西側諸国の教科書では「政府の通貨システム支配の失敗による典型的な人災」として紹介されています。

銀行家が通貨発行権を支配するということは「責任を課せられ」、「安全を保障する」ことです。しかしその実、銀行家と彼らが支配する中央銀行は、ドイツにハイパーインフレを起こした黒幕でした。

ドイツ帝国銀行 Reichsbank(1876~1948年)は、1876年に創設された民間所有のドイツの中央銀行ではありましたが、ドイツ皇帝 Deutscher Kaiser と時の政府の意向を大きく受けていました。帝国銀行の総裁と理事は全て政府の要職が担当し、皇帝が直接に任命する終身制でした。中央銀行の収益は民間株主と政府に配当されましたが、株主は中央銀行の政策決定権を有していませんでした。

これはイングランド銀行 Bank of England(1694年~)や、フランス銀行 Banque de France(1800年~)、アメリカ連邦準備銀行と明らかに異なり、ドイツ特有の中央銀行制度であり、通貨発行権は最高統治者のドイツ皇帝にしっかりと握られていました。ドイツ帝国銀行創設後のマルク Deutsche Mark は非常に安定し、ドイツの経済成長を大いに促進し、金融制度の立ち遅れた国家が先進国を追い越す成功事例となりました。

ドイツ敗戦後の1918年から1922年の間も、マルクの購買力は依然として堅調であり、インフレは英米仏などの戦勝国と比べてもあまり差はありませんでした。焦土と化した敗戦国でありながら、ドイツ帝国銀行の通貨政策がこれだけのレベル Level〔※水準〕で維持され、効果を上げたことは称賛されるべきことでした。

敗戦後、戦勝国はドイツの中央銀行に対するドイツ政府の支配権を完全に剥奪しました。1922年5月26日、ドイツ帝国銀行の「独立性」を確保する法律が制定され、中央銀行はドイツ政府の支配から抜け出し、政府の通貨政策支配権も完全に廃止されました。ドイツの通貨発行権は、ウォーバーグ Warburg Family などの国際銀行家を含む個人銀行家に移譲されたのです。

そうして、ドイツのハイパーインフレの直接のきっかけは、第一次大戦後のヴェルサイユ講話条約により、戦勝国がドイツに支払い不可能な天文学的な数字の賠償金を課したことによります。ドイツ政府はそこで賠償金の資金を調達するため、当時のドイツ帝国銀行に国債を引き受けさせた結果、ドイツ帝国銀行は、大量の紙幣を新規発行したため通貨価値が急激に下がりハイパーインフレが起こったのです。

ウィリアム・オルペン画『1919年6月28日、ベルサイユ宮殿、鏡の間での講和条約の調印』
そうして、それを可能にしたのが、当時のドイツ帝国銀行の独立性です。先にも掲載したように、ドイツ帝国銀行は、ドイツ政府の支配から抜け出し、政府の通貨政策支配権も完全に廃止されました。これは、ドイツ帝国の金融政策を政府はなく、ドイツ帝国銀行が決めることができるということです。

これが、ハイパーインフレを招いた根本にあります。ドイツ帝国銀行としては、天文学的な国債を引き受けるためには、ドイツ帝国の金融政策などおかまいなしで、大量のマルクを刷り増すしか方法がなかったのでしょう。

このドイツのハイパーインフレの惨禍の反省にたち、現在世界各国の中央銀行は、国の金融政策を自ら決定することはなくなりました。国の金融政策の目標はあくまで、政府が定め、中央銀行は、その目標に従い、専門家的立場からその目標を達成するための手段を自由に選べるというのが、今日世界中の中央銀行の独立性のスタンダードとなっています。

しかし、現在そうではない国があります。そうです。それは、日本です。日本もかつては、日本国の金融政策の目標を政府が定めることができたのですが、1997年に日銀法が改悪され、日本国の金融政策は日銀が定めることになったのです。

これでは、あたかも日銀が、1922年当時のドイツ帝国銀行のようになってしまったようです。そうして、これはドイツの惨禍とは全く異なる形で、惨禍をもたらしました。そうです。何が何でも金融引締めということで、デフレをもたらし、その結果として超円高となり日本経済が長い間デフレ・スパイラルの泥沼にしずみこんでしまいました。

しかし、2013年より金融緩和を標榜する安倍政権が登場し、日銀の総裁も白川総裁から、黒田総裁に変わり、金融緩和を実施するようになりました。その後、量的緩和が十分ではない部分もありますが、緩和策が実行され続け、雇用状況は劇的に改善されました。

しかし、日銀法は改悪されたままであり、日本国の金融政策の目標は日銀の審議会で定められています。そうして、現状ではこの新議員の多数派、金融緩和派で占められているので、不十分とはいながら、緩和政策が続けられています。

しかし、日本国の金融政策は日銀の審議会で決定されるわけですから、今後緩和に反対する審議員が多数派になれば、日本政府の意図とは関係なしに、引き締めに転じてしまうということも十分にあり得るのです。

こんな馬鹿なことがつづけられているのが、日本国の金融なのです。しかし、上記のようにドイツ帝国銀行の「独立性」がハイパーインフレの原因の一つであったことが多くの人々に認知されれば、現行の日銀法は改正して、再度日本の金融政策の目標は政府が定めるようにすべきであるという認識が広まると思います。

それと、経済史的な観点からもう一つ付け加えると、世界金融恐慌の原因は、1990年代の研究でデフレであったことがわかっています。

そうして、この世界恐慌から一番最初に抜け出したのは、実はドイツではないのです。それは、日本です。当時の高橋是清大蔵大臣が、今日でいうところの、リフレ政策すなわち、金融緩和策、積極財政を実行していち早く脱却しています。

これについては、このブログでも以前何度か掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
ポール・クルーグマンの新著『さっさと不況を終わらせろ』−【私の論評】まったくその通り!!

 

詳細は、この記事をご覧下さい。この記事には、「宝永の改鋳」という江戸時代の、金融緩和策と、高橋是清の政策についても掲載しています。

いずれにせよ、このような経済史を知れば、どういうタイミングで、金融緩和や積極財政を実施すれば良いのか理解できるはずです。

しかし、経済史を知らなければ、原田泰審議委員の講演はヒトラーを賞賛したものと思い込んだり、デフレであるにもかかわらず、金融引締めをしたり、増税などの緊縮財政を正しいと思い込んでしまうような、頓珍漢なことをしても何もおかしいとは思わないということにもなりかねません。

現在のメディア関係者や、政治家などこのような知見を欠いている人が多いです。このようなひとたちが、8%増税を強力に推進したり、景気や雇用が悪い時に、金融引締めを推進するという馬鹿なことをしてしまうのです。

心ある人、特に若い人は、是非経済史を振り返っていただきたいです。そうすることにより、日本国の経済に関して、正しい認識を持てるようになります。

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2016年1月23日土曜日

民主がまた「安倍首相はヒトラー」批判 小川参院幹事長「だんだん似てきた」 市民連合の会合で―【私の論評】政治家ではなく、官僚にすぎない習近平こそ現代のヒトラーだ(゚д゚)!

民主がまた「安倍首相はヒトラー」批判 小川参院幹事長「だんだん似てきた」 市民連合の会合で

安倍首相がヒトラー? 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
民主党の小川敏夫参院幹事長は23日、夏の参院選で野党を支援する市民団体系の組織「市民連合」が都内で開いた会合であいさつし、「安倍晋三首相はだんだんヒトラーに似てきた。中身がなくて、ただ言葉だけ美しい」と首相を批判した。

小川氏は「ヒトラーといえば、(かつて麻生太郎)財務相が『ナチスの手口を学べ』と言った。全くその手口を学んで、今度は実行している。ひどい話だ」と主張。その上で「ナチスの手口に『どんな嘘やバカなことでも繰り返し繰り返し自信をもって言え。そうすると、だんだん国民がついてくる』というのがある。首相はその手口をまっしぐらに進んでいる。本当に危険を感じる」と訴えた。

さらに「内閣法制局は傀儡(かいらい)になり、マスコミも日銀もコントロールされている。気がつかないうちに憲法も変えられるのではないか」と続け、参院選での野党への支援を求めた。


民主党の小川敏夫参院幹事長
市民連合の会合には他の野党の幹部も駆け付けた。共産党の小池晃政策委員長は「安倍政権を倒し、戦争法(安全保障関連法)を廃止するために頑張ろう」と強調。「安倍政権は立憲主義を破壊するのみならず、憲法そのものを破壊する野望もむき出しにしている」と語り、憲法改正阻止に向けた野党の共闘を呼び掛けた。

維新の党の初鹿明博国対委員長代理は「今の日本は民主国家ではない。民主主義も憲法も全て否定するような政権は倒さなければならない」と訴え、社民党の吉田忠智党首も参院選の1人区での野党協力を呼び掛けた。

【私の論評】政治家ではなく、官僚にすぎない習近平こそ現代のヒトラーだ(゚д゚)!

ヒトラーのカラー写真

安倍首相はどう考えても、ヒトラーにたとえることは全くの間違いです。このようなことを主張する輩は、過去の歴史を知らないのではないかと思います。

以下に過去のドイツの歴史をまとめておきます。

日本では、勘違いする人が多いようですが、ヒトラーは選挙に大勝利を収めて権力の座に着いたのではありません。ただし、1933年1月の段階で最大政党の党首でなかったなら、首相にはなれなかったことでしょう。

1932年11月6日のワイマール共和国最後の帝国議会選挙では、ナチス党は同年7月31日の選挙に比べて200万票を失っていました。これに対して共産党は60万票伸ばし、決定的な議席数100を確保しました。

共産党(KPD)の躍進はドイツ国内で内戦に対する恐怖心をかき立て、特に保守陣営のこの恐怖心がヒトラーにとって最も強力な追い風となりました。彼らがヒトラーをヒンデンブルクに首相に推薦したため、1933年1月30日、彼は保守政治家を中心とする内閣の首相に任命されました。

それからの12年間、第三帝国においてヒトラーが自らの権力を保持するためには、異なる思想を持つ者たちへのテロ攻撃だけでは不十分でした。ヒトラーは軍需景気をてこに大量失業問題を数年で解決して見せて、産業労働者の多くの支持を獲得したのです。

ヒトラーは第二次世界大戦の間もこの支持を維持することができました。それは、占領地の労働者を酷使し、資源を略奪することで、ドイツの大衆には第一次世界大戦の時のような苦しみを与えないですんだためです。

開戦に先立つ1936年3月にはヒトラーは、武装解除したラインラントを占領し、1938年3月にはオーストリアを「併合」するなど、大きな外交成果が国民のあらゆる階層でヒトラーの人気を記録的な高さへと押し上げました。

帝国とその歴史的使命の神話を巧みに利用することを心得ていたヒトラーは、特に教養あるドイツ人に影響力を行使しました。ドイツをヨーロッパの秩序を維持する勢力としての地位に持続的に留めるために、カリスマ的「フューラー(統率者)」は彼らの支援を必要としたし、彼らはまた、ヒトラー以外に大帝国ドイツの夢を実現してくれる人物がいないと思われたため、ヒトラーを必要としていたのです。

帝国議会でナチス式敬礼を受けるヒトラー、ベルリン、1941年
さて、このようなドイツの過去の歴史を知れば、ヒトラーと安倍総理とは似ても似つかないことが良く理解できます。

そもそも、安倍総理は2012年の暮の衆院選で、大勝利したから首相の座についたのです。ヒトラーは、ヒンデンブルクに指名されから、保守連合の首相になり、そこを起点として、権力を掌握したのです。

そうして、小川氏は、麻生財務相が『ナチスの手口を学べ』と言った。全くその手口を学べと語ったことを批判していますが、これもお門違いです。

そもそも、麻生大臣が、「ナチスの手口を学べ」と語ったのは、「ナチスの手口を反面教師とせよ」ということです。新聞報道などではなく、麻生財務大臣のYouTube動画などの発言全体を良く聴けば、結論からいうと、麻生財務大臣の真意は、"マスコミが騒ぎ立てることで中国や韓国などの周辺諸国を刺激して、憲法改正論議が日本国内でまともにできなくなるのは、もういいかげんにして欲しい。静かに国内で憲法の議論ができる環境を作ることがマスコミの本来の役目ではないか"ということであると解釈できます。

ちなみに、その発言の音声全体が収録されている、動画を以下に掲載しておきます。



麻生財務大臣は、ヒトラーは選挙に大勝利を収めて権力の座に着いたかのような発言をしていて、それは錯誤によるものかもしれません。しかし、ワイマール憲法下という、当時世界で一番すすんでいたといわれていた、憲法の下でナチスが台頭したのは事実です。大筋でいえば、麻生財務大臣の発言は全く何も問題がなかったといえるとどころか、過去の歴史の反省にたったまともな発言だった思います。

過去の歴史をまともに振り返れば、安倍総理とヒトラーとは比較の対象にもならないことがわかります。

繰り返しいいますが、安倍総理は、選挙で勝利して、首相になっているのです。そうして、もう過去に三回も総選挙があって、その選挙にすべて勝利して、過去二回自民党総裁選でも勝利して、首相の座を維持しているのです。

これでも、安倍総理をヒトラーというのなら、それはもう、民主的手続きである選挙を否定しているとしか言いようがありません。選挙を否定するということは、民主主義の否定にほかなりません。

民主主義の否定といえば、中国こそ、完璧にこれを否定しています。それは、体制の違いなどを示してそう断定しているのではありません。中国では、建国以来現在にいたるまで、中央でも地方でも選挙がないということです。

現代のヒトラー、習近平?
中国には、選挙がないので、日本を含めた先進国などでいうところの、政治家は一人も存在しません。存在するのは、官僚だけです。中国は、官僚が政治を行う、世界に類をみない特殊な国家です。そうして、無論中国では、民主化、政治と経済の分離、法治国家化が全く不十分であり、これはナチス政権も同様です。

ここで、ふたたたび、ドイツの過去の歴史に話を戻します。1933年1月30日にナチ党党首アドルフ・ヒトラーがパウル・フォン・ヒンデンブルク大統領より首相に任じられました。ナチ党は第一党ではありましたが、当時はまだ国会の議席の過半数を獲得していなかったので、議会の安定的運営は不可能だでした。そこでヒトラーは首相就任からわずか2日後の2月1日にヒンデンブルク大統領に要請して国会を解散させました。

選挙の日にヒンデンブルクと握手をするヒトラー
そうして、ナチスは国会で、最大政党になりました。ただし、単独過半数には届きませんでした。しかし、ヒトラー内閣の与党であるドイツ国家人民党をくわえれば過半数には達していました。さらに3月9日には共産党が非合法となり、その81議席は再選挙を行わずに議席ごと抹消された。この結果、ナチ党は単独過半数を獲得しました。

さらに、3月24日には全権委任法が可決され、議会はその権力を実質的に失った。また、ナチ党は選挙結果発表後まもなくバイエルン州などの地方政府の掌握を開始し、地方政府は次々にナチ党の手に落ちた。

さらに7月には政党禁止令の発布によりナチ党以外の全政党が解散に追い込まれ、新規政党の設立も禁止された。次の同年11月の選挙はナチ党のみの選挙になった。以後、まともに選挙は行われなくなりました。

その後のナチス政権下では、まともな選挙はなくなりました。そうして、ワイマール憲法も事実上失効しました。このようなことを考えると、選挙で選ばれた政治家ではなく、官僚にすぎない習近平はもとより、歴代の中国の主席こそ現代のヒトラーだと思います。

このような歴史を無視して、安倍総理をヒトラーと同列に扱うのは、いくら選挙対策とはいえ、あまりにも酷すぎます。さすがに、これほどの歴史の曲解は、目に余るものがあります。

習近平をヒトラーのようだと批判するなら話は理解できますが、安倍総理をヒトラーのようだとするのは、どう考えても無理があります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年2月23日日曜日

「日米」は片思いか―【私の論評】中国はナチスなみの悪の帝国、でくの坊小市民オバマでは御せない!

「日米」は片思いか

靖国神社を参拝した安部総理

安倍晋三首相による靖国神社参拝以降、ぎくしゃくする日米関係。「オバマ政権は日本軽視」「なぜ中国に付け入る隙を与えるのか」という批判が、今も太平洋の両岸で飛び交う。日本政府関係者は「日米は別れられない夫婦」と関係修復を目指すが、首相側には同盟強化のためコツコツ積み上げた努力が裏切られたような思いがにじむ。日米は首相の「片思い」だったのか。思いが届かない一因は、キューピッド役の不在にもあるようだ。

「日米がいがみ合っていても、喜ぶのは中国だけですよ。『嫌いだ』というだけでは子どもと同じ」

外務省に近い東京・虎ノ門の老舗洋食屋。中堅の外務官僚は、熱々のピザを頬張りながら切々と説いた。普段はワインをがぶ飲みし、こちらが驚くような食欲をみせるのだが、この日はピザの進み具合が悪い。テーブルは不思議な緊張感に包まれている。

この中堅官僚氏自身も、オバマ政権には内心じくじたる思いがある。「あれっ」と強く思ったのは昨年9月のことだという。

この記事の続きは、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】中国はナチスなみの悪の帝国、でくの坊小市民オバマでは御せない(゚д゚)!

オバマの及び腰ぶりについては、このブログでも何回か紹介していますが、上の記事から再度ピックアップしてみましよう。
1.昨年の9月シリア内戦に関してオバマ氏は内戦で化学兵器を使用したシリア・アサド政権への軍事介入を決断。しかしロシアの仲介などを受けると約2週間で矛を収めた。 
2.中国の習近平国家主席は、米中2カ国で世界を仕切る「新たな大国関係」(G2)が持論。昨年6月のオバマ米大統領とのノーネクタイ会談では「太平洋には米中両大国を受け入れる十分な空間がある」と述べ、日本抜きの国際秩序の再構築を持ちかけた。
オバマ氏は当時、習氏の誘いを断り、安倍首相も電話で謝辞を伝えた。ただ側近のライス大統領補佐官は昨年11月と今年1月、『新たな大国関係』を部分的に認めるような発言をしている。人によって強弱が違い、素朴に恐ろしさも覚える。 
3.中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)上空に防空識別圏(ADIZ)を設けたことも、「新たな大国関係」構築への挑戦であることは明らかだ。米国は認めない姿勢を堅持しているが、域内に入る民間航空機の扱いなどで、日米間で足並みは乱れている。 
4.米国が靖国参拝に『失望』というコメントを出したことに『失望』した。中国は、日本の力を相対的にそぐため、参拝を対日批判のツールに使っているのに過ぎない。参拝がなくとも今の姿勢を変えるとは思えない。韓国もそうだ。
及び腰のオバマ
オバマの及び腰は、悪の帝国中国を利することばかりです。シリアのことは、一見関係ないようにみえますが、2週間で矛を収めたことは、中国にとってはアメリカはいざというときに戦争を回避するという印象を与えただけです。それに、最近のシリア情勢を見て下さい。オバマがひるまずに、最後まで戦争も辞さずという構えでいれば、何らかの打開策も生まれたかもしれません。

米中による、G2構想など、妄想以外の何ものでもありません。オバマは本来は、こうした妄想を徹底的にくじくような動きをしなければならないはずです。もう、中国は経済もガタガタで、現実には2008年のリーマン・ショックで崩壊していたのですが、無理やり政府が金をぶち込んで、何とかしのいだだけであり、それももう終わりに近づき、これに対応する方法はありません。

G2など、中国の幻想にすぎないのだが?

中国の金融システムは崩壊寸前です。それに、中国では建国以来年平均2万件の暴動が発生していると言われていましたが、2008年あたりから、8万件ともいわれ、2010年からは10万件に達したようです。政府も、2010年からは、年平均10万件ともいわれていますが、政府もあまりの多さに、この年からとうとう、発生件数を発表しなくなりました。

それに、ウィグル、チベットの民族浄化や、弾圧など筆舌に尽くしがたいほどの、残虐の限りを続けています。チベットあたりでは、生きるか死ぬかの瀬戸際にたたされた人々が、数多く焼身自殺をはかっています。

こんな国をとてもじやないですが、まともな国とはいえません。アメリカだって、殺人事件が多いし、暴動もありますが、それにしても、年間10万件とは、いくら人口が多い国といってもあまりに多すぎです。日本など、人口が中国の1/10ですから、中国で10万件といえば、日本では1万件にあたりますが、それにして、これはあまりに多すぎです。これは、内乱状態と言っても良いです。内乱が常態化している国など、他にはありません。

中国は、ナチスドイツの第四帝国がそうであったように、悪の帝国と呼ばれるのに相応しい国です。

防空識別圏(ADIZ)問題も非常におかしな話です。国際的にみても、異常です。そんなものは、アメリカは、全面的にあり得ないと突っぱねるべきでした。もともと、中国がこのように増長するのも、アメリカが及び腰だからです。日本の立場を全く無視して、アメリカ側にたったとしても、アメリカを含む戦後レジームを守るとすれば、尖閣などは日本の領土であることははっきりしており、日中に領土問題などないということをはっきり公表すべきでした。それをしないから、どこまでも中国増長して、防空識別圏などを設定したのです。それに、尖閣の問題などもなかなか解消しないのです。

靖国神社へのアメリカのdissapointed発言は、アメリカの完璧な失策です。これに関して、このブログでも以前解説したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
詳細は、この記事をごらんいただくものとして、「失望」発言が失策であったと判断するに足るような事実のみをピックアップして、以下にコピペさせていただきます。

周知のようにオバマ政権はこの参拝に対し日本の米国大使館の声明として「失望」を表明した。 
様々な面で異例の声明だった。まず声明の発信者の名前も肩書きもない。駐日大使でも大使館報道官でもないのだ。その後、ワシントンの国務省報道官も大使館声明を繰り返す形で「失望」を表明した。 
何よりも異例だったのは、米国政府が日本の首相の靖国参拝について、大使館レベルにせよネガティブな公式声明を出すのはかつてなかった点である。 
ブッシュ前政権は当時の小泉純一郎首相が毎年靖国を参拝し、中韓両国が絶叫のように非難を浴びせ続けても、びくとも動かなかった。ブッシュ政権の高官たちは、むしろ日本が中国の威圧に屈しないことを望むとさえもらしていた。ところが今回は、大使館が本国の本省よりも先に、安倍首相の靖国参拝に対するコメントを出したのである
このようなことを見ても、あの「失望」発言は、失政であり、失政であることが最初からわかっているから、異例の声明の発信者の名前も肩書きもない声明となったのです。誰もが、失策の烙印を押されたくなかったので、このような発表の仕方をしてたのです。このようなことをするくらいなら、沈黙したほうが、何倍も賢かったと思いまます。

それにしても、中国はかつてのナチス第四帝国のように崩壊することは明らかですが、このブログでも述べたように、当時の西欧諸国がナチスへのズデーテンラントの割譲を認めたことが、結果としてナチスの世界侵略を後押ししたように、オバマは、中国のアジア地域などの侵略の後押しをすることになるかもしれません。これに関しても、以前このブログで、詳細を解説しているので、そのURLを以下に掲載します。
併合したズデーテンを訪れドイツ系市民から歓迎されるヒトラー
これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下にその一部をコピペさせていただきます。
ズデーテン地方のドイツへの割譲をすべての国が拒否し、戦争も辞さないという態度を示し、実際にそのような行動をとっていれば、あるいはヨーロッパは第二次世界大戦に突入しなかったかもしれません。あるいは突入したとしても、あれほど拡大しなかった可能性は大きいです。
ブッシュ政権のときは、悪の枢軸などとして、テロ国家に対する対決の姿勢を明らかにしたりしていました。悪の枢軸(あくのすうじく、axis of evil)とは、アメリカ合衆国のG・W・ブッシュ大統領(子)が、2002年1月29日の一般教書演説で、反テロ対策の対象として朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、イラン・イスラム共和国、イラク(バアス党政権)の3か国を名指で批判する際に使った総称です。

それにブッシュ大統領は、在任時代には、毎年少なくとも年に1回は、中国に対してはっきりと苦言を呈する声明を発表していました。その都度声明はいろいろな内容でしたが、集約すると、中国が民主化されていないこと、政治と経済が分離されていないこと、法治国家されていないことに対して、苦言を呈していました。そんなことも、あってか、ブッシュの時代というか、オバマの前まで、尖閣問題があれほど複雑になるようなことはありませんでした。

もし、現在未だにブッシュ大統領の時代が続いていれば、ブッシュは尖閣問題に関しては、あれほど複雑になる前に、「尖閣は日本の領土であり、日中間に領土問題は存在せず」という趣旨の声明を発表したことでしょう。

それにしても、ブッシュ時代には、経済は落ち込むだけ落ち込み、特に格差が酷くなり、とうとうアメリカ人の90%が、アンケートに「自分はまけ犬」だと応えるまでになり、あのノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏が、ブッシュ政権を社会を崩壊させたとして、かなり辛辣に批判していました。

911事件発生の直後、テロに対抗する旨を公表したブッシュ大統領

これに対して、オバマ政権は、積極的に公的資金を注入するなどの方法で、何とか経済の落ち込みを回復させることばてきました。

ブッシュは、対外政策ではなんとかうまくやり、中国を増長させなかったということで評価はできますが、経済対策は全く評価できません。

オバマは、たとえ最近の債務上限問題があったにせよ、経済対策はそれなりに評価できますが、対外政策は失敗で、中国を増長させました。

なかなか、全部にうまく対応できる大統領はいないようです。それにしても、オバマは対外政策においては及び腰過ぎます。今では、あまりに及び腰すぎるので、アメリカ国内では、日本の鳩山のような感じでみられています。今から思えば、鳩山をルーピーと呼んだ、オバマ自身がルーピーだっのかもしれません。

アメリカの過去の大統領で、オバマのよな及び腰で、危機を招いた大統領も多いです。たとば、ルーズベルト大統領の、後のトルーマン大統領はその典型でした。彼は、第二次世界大戦で一緒に戦ったソ連やスターリンを友人であると勘違いしてしまいました。もっと、当時のソ連に対して強硬な態度で臨んでいれば、世界は変わったかもしれません。ソ連の台頭や、それによる惨禍を防止できたかもしれません。しかし、小市民的なトルーマンには、それができませんでした。

かつて、鳩山をルーピーと称したオバマ
悪の帝国中国も、でくの坊小市民オバマでは御せないと思います。トルーマンがそうであったように、いたずらに、中国の台頭を許してしまう可能性が高いです。

このままでは、オバマに次はないと思います。日本の立場からしても、オバマが今のまま、変わらないというのなら、次期大統領は、オバマ以外の対外政策をもっとうまくできる人になってもらったほうが、良いです。

とにかく、今のままでは、日本にとってもアメリカにとっても良いことはありません。次の大統領は、もっと単純に、中国が悪の帝国であると信じている人になっていただきたいものです。

日本の自衛隊は中国の野望を挫くことができるか?
それにしても、オバマの及び腰が昂じて、中国が増長して尖閣に侵略してきたとしたら、日本は自力で尖閣を守れるように、今から法整備や軍事力の強化をはかっておくべぎです。まだまだ、中国は軍事力、特に海軍力などでは、日本の敵ではありませんが、それにしても、法整備ができていないとか、自衛隊の位置づけが軍隊ではないとか、日本には様々な弱点があります。このようなことで、中国でつけ込まれないように、同じようにつけこまれて、西欧諸国に裏切られ、ズデーテン地方を割譲してしまったチェコスロバキアのような運命をたどることなく、寸土の土地への侵略も許さず、中国の人民解放軍が上陸してきたら一人残らず殲滅して血祭りにあげることができるように、今から準備しておくべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年2月6日木曜日

比大統領、国際社会に警鐘 「中国は第二次大戦前のヒトラー」―【私の論評】オバマのおよび腰は、宥和政策でヒットラーの野望を成就させたチェンバレンの二の舞になりかねない(゚д゚)!

比大統領、国際社会に警鐘 「中国は第二次大戦前のヒトラー」

フィリピンのアキノ大統領

【シンガポール=吉村英輝】フィリピンのアキノ大統領は、4日の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)のインタビューで、南シナ海の領有権を主張し海洋進出を強める中国を、第二次世界大戦前のヒトラーになぞらえて批判した。

大統領は、「過ちだと信じていることをそのまま認めてしまえば、(中国の)誤った意思が一線を越えかねない」と指摘。「世界は中国に『いいかげんにしろ』と言うべきだ」と、国際社会に警鐘を鳴らした。その上で、1938年に当時のチェコスロバキアのズデーテン地方がナチス・ドイツに併合された歴史を挙げ、「ヒトラーをなだめて大戦を防ごうと割譲されたことを忘れたか」とし、融和策の危険性を訴えた。

中国はフィリピンと領有権を争うスカボロー礁を2012年に実効支配。フィリピンは昨年、国連海洋法条約に基づき国際仲裁裁判所に中国を提訴、反発した中国が参加を拒否したまま審理が続いている。

一方、中国国営新華社通信は5日、大統領を「無神経に隣国をナチス・ドイツと比較した」と批判。「歴史と現実を無視した未熟な政治家」とし、南シナ海での中国の領有権主張に正当性があると繰り返した。

【私の論評】オバマのおよび腰は、宥和政策でヒットラーの野望を成就させたチェンバレンの二の舞になりかねない(゚д゚)!

フィリピンのアキノ大統領のこの話は、最もです。このブログでも紹介したように、中国はすでに第一列島線、第二列島線と日本と近隣諸国の海域をわが物するという野望を持っているからです。

アキノ大統領が言うように、ドイツ1938年に当時のチェコスロバキアのズデーテン地方を当時のナチス・ドイツが併合しました。その理由は、ズデーテン地方にはドイツ系市民が多いというものでした。

これに関して、以前このブログでも紹介したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
歴史に学ぶ-(1)ミュンヘン会議(1938年9月29日~30日)、チェコスロバキア解体(1939年)
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を抜粋してコピペさせていただきます。
ミュンヘン会議の裏切り 
1938年9月29日~30日、ヨーロッパ列強(英仏独伊)がチェコスロバキア問題を話し合った会議。この会議で、8項目からなる協定書、付属協定、3つの付属宣言が1938年9月29日付けで署名された。 
当時、領土拡張を目論むドイツは、ドイツ系住民が多数住むズテーテン地方の割譲をチェコスロバキアに強要したが、チェコスロバキア政府はこれを断固として拒否し、動員令を発令し戦争を辞さない姿勢をとった。また、フランスとソ連(当時)はそれぞれ1924年、 1935年にチェコスロヴァキアに対する援助条約を結んでいたので、ズデーテン・ドイツの問題が大きな戦争に発展する危険が生まれた。 
戦争拡大をおそれたヨーロッパ列強は、戦争回避の方法を模索し、イタリアの仲介でミュンヘンでチェコ問題を話し合った。参加国はイギリス(ネヴィル・チェンバレン首相)、フランス(ダラディエ首相)、ドイツ(アドルフ・ヒトラー総統)、イタリア(ベニト・ムッソリーニ首領)。 
併合したズデーテンを訪れドイツ系市民から歓迎されるヒトラー
会議は終始、ヒトラーの独壇場となり、また戦争回避を望む英仏の思惑もあって、この会議で取り決められたミュンヘン協定には、チェコスロバキアの国家主権・領土保全を条件にドイツへのズデーテン地方割譲を認めるというヒトラーの主張がそのまま盛り込まれた。しかし、この協定は、当事国チェコスロバキア(この時、参加が許されず、会議の隣室で結果を待つ身であった。)と、隣国の大国ソ連抜きで行われたこと(このことは後に英仏と、ソ連、チェコスロバキアの間に大きなしこりとなって影響していく)、なにより英仏の譲歩的な態度がヒトラーを増長させる結果となった。 
領土割譲を英仏から強いられたチェコスロバキアは当てにしていた国際的な支援の道が絶たれたことに落胆し(1938年9月30日午前2時15分チェンバレンは隣室で待っていたチェコスロヴァキア代表に結果を報告。そのとき代表は落涙したという。)、この要求を受け入れた。これは、同様に領土拡張の野心を持った近隣諸国、ポーランド、ハンガリーを刺激し、チェコスロヴァキア政府に自国民が多数を占める地方、ポーランドはテッシェン地方(1938年8月併合)、ハンガリーは南部スロヴァキア(1938年11月併合)とルテニア地方(1939年3月併合)の割譲を要求した。これに対し、チェコスロヴァキア政府は抗することもできず、唯々諾々とこれを認めてしまう。 
さらに1939年3月、ヒトラーは、チェコスロヴァキア大統領ハーハをベルリンに呼びつけ、チェコスロヴァキア政府に対し、ボヘミア、モラヴィア地方をドイツ領とする協定への署名を強要し、署名されない場合は、チェコスロヴァキアの首都プラハを空襲すると脅した。ヒトラーによって周到に仕組まれた国内の民族運動で国内の統一も失われ、ズデーテン要塞地帯を失い丸裸となったチェコスロヴァキア政府はこれに抗することはできず、大統領ハーハは署名し、1939年3月15日~16日、ドイツ軍はチェコに進駐した。同年5月16日にベーメン・メーレン地方はドイツ保護領に、 9月1日にドイツに併合され、チェコスロヴァキアは地図から消滅した。
ズデーテン地方のドイツへの割譲をすべての国が拒否し、戦争も辞さないという態度を示し、実際にそのような行動をとっていれば、あるいはヨーロッパは第二次世界大戦に突入しなかったかもしれません。あるいは突入したとしても、あれほど拡大しなかった可能性は大きいです。

しかし、当時はこの宥和策によって、ドイツも戦争はしないだろうという空気がありました。しかし、それは、その後全く間違いであることがわかりました。イギリスでも、そのような空気があり、ミュンヘン会議から帰国した、当時のネヴィル・チェンバレン首相はイギリス国民から英雄としてむかえられました。その時の動画が以下のものです。



この動画を見ていただければ、いかに当時チェンバレンが、イギリス国民に英雄視されたかがお分かりになると思います。このチェンバレンの行動を批判したのが、あのウィンストン・チャーチルです。チャーチルは、ナチスの本質を見抜いていました。

上の文書にもある通り、"1938年9月30日午前2時15分チェンバレンは隣室で待っていたチェコスロヴァキア代表に結果を報告。そのとき代表は落涙したという"という記述があります。何のことはない、チェンバレンは、チェコスロバキアに最後の引導をわたしたようなものです。

今から振り返ってみると、本当にとんでもないことです。戦争を忌避するあまり、ヒトラーの野望を手助けしたようなものです。これにより、ヒトラーを増長させたようなものです。

この時点で、世界中の国々が、戦争も辞さずという強い態度を示し、実際に軍備を拡張して対峙していれば、いずれヒトラーのことですから、戦争には突入したかもしれませんが、あれほど大きなことにはならなかったかもしれません。

この過去の歴史を振り返り、人類は真摯に反省し、このようなことが起こらないようにすべきです。

そうして、そのようなことはすでに起こっています。それは、中国による南シナ海の領有権を主張であり、日本では、尖閣問題です。特に、尖閣問題は、日本に直接関わる問題です。これに関しては、あの石平氏も懸念を表明しています。

以下に、懸念を表明する石平氏の記事のURLを掲載します。
習主席の強硬一辺倒路線 反乱と革命機運で政権崩壊早める
詳細は、この記事を直接読んでいただくものとして、以下にこの記事の最後結論部分のみ掲載させていただきます。
 習主席のやっていることは結果的に、政権にとっての敵を増やしていくばかりだ。前述の許氏の場合も、今は穏健派である彼が4年後に出獄したとき、「過激な革命派」となっている可能性は大であろう。 
 つまり習主席の強硬一辺倒路線はむしろ、反対勢力のよりいっそうの拡大と、政権と民衆との対立の先鋭化をもたらす結果となるが、その行き着くところはすなわち「革命」の発生である。 
 歴史的に見ても、政権末期になると、権力者が余裕を失ってむやみな強硬路線に傾倒していくことがよくある。一方では、権力者の強硬一辺倒路線が逆に反乱と革命の機運を作り出し、政権の崩壊を早めるのも歴史の常である。 
 強硬路線で猪突(ちょとつ)猛進中の習主席はすでにこのような出口のない袋小路に突入しているように見える。 
 心配なのは、対日外交においても同じ強硬一辺倒路線を突き進める習政権が、国内の混乱と反乱を力ずくで抑えきれなくなったときに、国民の目を外に向かわせるため、矛先を日本に向けてくることだ。安倍政権に対する中国の全面対決の姿勢はその前兆であるかもしれない。習政権の暴発を防ぐためには、日本はこれからあらゆる備えを固めていくべきだ。
当時のナチスドイツは、ズデーテン地方を得てからわずか6年で、ナチス・ドイツそのものが消滅しています。わずか6年とはいえ、その間にヨーロッパは大災厄に見舞われました。中国も当時のドイツのようになるかもしれません。もう、中国は崩壊の危機にあるのですが、この中国に米国を含む世界各国が、宥和政策をとってしまえば、アジアは当時のヨーロッパのように大災厄を被ることなるかもしれません。

そうして、オバマ政権は、中国に対してあまりにも弱腰であり、このままでは、オバマは第二次世界大戦直前のイギリスのチェンバレンのようになりかねません。本日も、オバマの弱腰を懸念する記事が掲載されていましたので、その記事のURLを以下に掲載します。
【スクープ最前線】狡猾かつ執拗な中国の反日工作 手玉に取られるオバマ政権 
これも詳細はこの記事を読んでいただくものとして、この記事結論部分だけ以下に掲載しておきます。

「反日」で共闘する中国の習国家主席(左)と、韓国の朴大統領
 「CIA元職員有志が今年初め、1971年にCIAが作成した秘密文書を全文公開した。そこには、『米国が尖閣諸島の主権は日本あると認定してきた事実』が明記されていた。彼らは、米政府に対して『尖閣諸島をめぐる日中両国の緊張は、主権は日本にあると、米国が早く言わないのが原因だ』と進言した。だが、これを米政府は無視している」
 「オバマ政権は、中国との経済関係を重視しており、腰が定まらない。最近も、中国筋から『日本が尖閣諸島上陸を企てている。われわれは断固戦う』というデマ情報を吹き込まれ、だまされた米情報当局が慌てる一幕があった。中国にいいように手玉に取られている」
 米国の態度が、尖閣諸島の問題や、中国が一方的に設定した防空識別圏の問題、慰安婦の問題を、複雑化させているのは事実だ。
 安倍首相は先月30日、参院本会議で「靖国参拝が及ぼした米中韓への影響」を問われて、おおむね、こう答弁した。
 「中国と韓国の人々には誠意をもって真意を説明していく」「日米同盟は揺るぎない」
 その通りだが、やや楽観的というしかない。朴槿恵(パク・クネ)大統領が幼稚な「告げ口外交」を繰り返している韓国はどうでもいいが、狡猾極まる中国に対しては、まだ後手に回っている。
 オバマ大統領は今年4月に来日する見込みだが、それまで待ってはいられない。時間の余裕はない。一刻も早く、日米同盟の真の深化を確認し、新たな対中戦略を構築・実行に移さなければならない。
オバマの及び腰は、以前からこのブログに掲載しています。昨日も掲載したばかりです。そのURLを以下に掲載しておきます。
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、中国がアジアのリーダーになれば、暗黒アジアになりとんでもないことになること、日本がアジアのリーダーになれば民主アジアになりアジアには平和と安定がもたらされることを掲載しました。そうして、オバマはグズグズせずに、日本がアジアのリーダーになる道を選択すべきことを掲載しました。

いずれにせよ、尖閣や、南シナ海が、第二次世界大戦直前の、チェコスロバキアのズデーテン地方のようになってしまえば、アジアの安定と繁栄は脅かされ、場合によっては、アジアが大災厄に見舞われることなどが予想されます。

そうならないためにも、オバマは、ヨーロッパ大戦の前夜のチェンバレンのように中国に対する宥和政策をとるような馬鹿真似はすべきではありません。

まずは、世界に向かって、尖閣は日本固有の領土であり、日中に領土問題はないとはっきりと表明すべきです。そうして、中国幻想などすっぱり忘れて、アジアのリーダーは、日本にすべきと腹をくくるべきです。

アジアのリーダーなどというと、それに対して反対するのは、中韓ぐらいなものです。第二次世界世界大戦に関しては、日本をナチスドイツ並に扱う人もいますが、それは全くの間違いです。ドイツの場合は、戦争というよりも、ユダヤ人虐殺が大問題なわけであり、日本は、大東亜戦争により、結果として、アジアから西欧列強を追い出し、多くの国々の独立をはやめたということで根本的に異なります。

もう、アジアの中では、日本をナチス・ドイツなみに罵倒する国は、中韓のみになりました。その他のアジアの諸国は、日本の再軍備を歓迎さえしています。

フイリピンの首相も日本の再軍備を歓迎しているとはっきと声明を発表しています。それに関しては、このブログにも掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、フイリピンの国防大臣が日本の再軍備を歓迎している旨を発表したという部分のみを以下にコピペさせていただきます。
アジアは広大ですが、この広い地域で、強制連行を含む、従軍慰安婦問題をいいたてるのは、韓国だけです。これ自体が非常におかしいです。その他の広大な地域に日本軍は、大東亜の理想を打ち立てるために、進出しました。多くの国々が、日本が戦争をしたために、独立運動がはやまり、前世紀には、白人植民地から脱しています。そのことに感謝する国は多数ありますが、韓国のように、従軍慰安婦問題が持ち上がっているところはありません。フイリピンも、以前は反日的なところもありましたが、最近では、随分変わって、日本の再軍備を心待ちにしています。しかし、この国は、昔から従軍慰安婦問題などいいたてたことはありません。
日本の再軍備を歓迎する発言をしたフィリピンのガズミン国防大臣
ということは、現在の韓国に駐留した日本軍は、その他の日本軍とは異なる軍隊だということでしょうか。そんな馬鹿な話はありません。同じ軍隊で特定の地域に進出した軍隊だけが、強制連行を含む純軍慰安の招集に関与して他の軍隊はそうではないなどということはあり得ません。少し知恵を巡らせれば、すぐに理解できることです。
そもそも、中国は最近では毎年暴動が年平均で8万件も発生し、毎年周辺諸国と衝突して問題を起こしていますし、それどころか、第一列島線、第二列島線などを設定して、海洋進出を企てています。そうして、アメリカには、ハワイの西半分を中国が、東半分を米国が支配するという考えをアメリカ側に打診して蹴られたということもあり、日本を含む諸外国の領海に対する野心があることははっきりしています。

この中国に対して、オバマのような及び腰では、第二次世界大戦直前のヨーロッパがヒトラーの野望をとどめることができなかったように、中国を増長させ、他国の領海への進出を許し、それをきっかけに、アジアに大災厄をまき散らすことになることは必定です。

幸いなことに、今の日本は、第二次世界大戦直前のチェコスロバキアのように、経済的に恵まれているだけではなく、人口もはるかに多く、軍事力も大きいです。日本は、たとえ、オバマの及び腰が続いたにせよ、日本のためアジアのため、やすやすと中国の野望を許すことはあってはなりません。

日本国民も、場合によっては戦争になることを畏れて、過去のヨーロッパのようになるような馬鹿真似は繰り返すべきでありません。

尖閣は、寸土の土地の侵略も許さない、中国の人間が尖閣に上陸すれば、全員殲滅するという覚悟を決めるべきと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思いますか?

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