2017年4月1日土曜日

【テロ等準備罪】カレー作ったら毒殺準備?…民進が「追及リスト」でイメージ戦略―【私の論評】民進党ブーメラン発売開始しました(笑)!


「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の審議を控え、国対委員長会談に
臨む自民党の竹下亘氏(中央右)、民進党の山井和則氏(同左)ら=31日午後、国会内
 共謀罪の構成要件を厳格化した「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の審議入りを控え、民進党が追及姿勢を際立たせ始めた。金田勝年法相らが国会答弁で明言を避けたとする内容をまとめた40項目の「追及リスト」を作成し、国会論戦で問いただす姿勢をアピールしているのだ。

 「4野党が一緒になって廃案に向けて取り組む!」

 民進党の山井和則国対委員長は31日の党代議士会で、共産、自由、社民の各党とも共闘し、法案成立阻止を図る姿勢を強調した。


 「追及リスト」は3月30日の党法務部門会議で示された。

 これまでの国会審議で、金田氏らが「成案が出てから説明する」として詳細な言及を避けた質問を、質問者の氏名などとともにリストアップしたものだ。

 内容は、山尾志桜里前政調会長が質問した「メール、LINE(ライン)、電話などでも共謀が認定される場合があり得るか」(2月23日の衆院予算委第3分科会)や、階猛政調会長代理の「毒入りカレーで人を殺す計画の際、カレーだけをつくったケースは実行準備行為にあたるか」(同6日の衆院予算委)、大西健介政調副会長の「正当活動団体で性質が一変したら組織的犯罪集団にあたるか」(同17日の衆院予算委)など。

【私の論評】民進党ブーメラン発売開始しました😁

この記事、特にその中の「カレー作ったら毒殺準備」という文字が目に入った途端に、最初はエープリールフールネタだと思いました。しかし、実際記事を読んでみると、そうではないことがわかって二度驚きました。

和歌山毒物カレーの犯人林 眞須美
これは、和歌山毒物カレー事件を引き合いとして説得力を持たせようとしているのかもしれませんが流石にこの例えは不謹慎すぎます。遺族の方々が、政局のために

これは、仮に民進党がエイプリルフールとしてこのようなことを発表していたとしても、かなり筋が悪いです。これをそのまま国会の審議などで用いたら、問題発言になる確率が高いのではないかと思います。

このようなリストで、イメージ戦略をしてももう騙される国民はあまりいないでしょう。

そんなことより、先日もこのブログで示した北朝鮮有事の8つのリスクに関するもので政府の対策がないものとか、おろそかになってるものなどをあげて政府を追求したほうがはるかに効果があると思います。

民進党のこのリストで追求したとしても、結局時間稼ぎになるだけであって、結局民進党のイメージダウンとなり、何も良いことはないです。

民進党は以前にもこのようなことをしていました。それについては、このブログにも掲載したことがあります。
民主、安保法案反対のパンフ配布 子育て世代狙い―【私の論評】ああ!やれやれ!またやっちまったぁ!このいい加減さ、無責任さ(゚д゚)!
障関連法案に反対する民主党のパンフレット。徴兵制導入の可能性にも言及している
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は、2015年7月4日これも、ネガティブ・イメージ戦略です。2015年の集団的自衛権を含む安保法制の審議過程において、民主党(今の民進党)は、このようなパンフレットを配布して、ネガティブキャンペーンを実施していました。

これらに限らず、現在の森友問題も、「日本死ね」で騒がれた保育園の問題も、結局のところ安倍政権に対するネガティブキャンペーンに過ぎないものです。それどころか、民進党の活動のほとんどは安倍政権に対するネガティブキャンペーンといっても過言ではないと思います。

確か、このパンフレット、各方面から批判されて、あまりに評判が悪かったので途中で配布をやめたと記憶しています。

あれから、1年以上の時が経ち、当時の民主党は民進党と名前を変え、当時の民主党の勢いでは、安保法制が成立すれば、すぐにでも戦争が起こり、徴兵制度が導入されるような勢いでしたが、実際にはどうなったでしょう。

未だ、戦争はないですし、徴兵制度の導入なども検討すらもされていません。ただし、このブログでも掲載したように、米国の出方次第によっては、北朝鮮有事もありえるかもしれません。

そうなると、日本も相当な被害を被る可能性もあります。場合によっては、戦争になるかもしれません。しかし、それは無論のこと、安保法制などとは関係ありません。

戦争といった場合、以前のこのブログにも掲載したように、北朝鮮からのミサイルが日本各地に降り注ぐ危険があります。さらに、注意しなければならないこととして、北朝鮮の工作員が日本国内でテロを起こす危険性があります。

以前このブログの記事も掲載したように、北朝鮮はすでに日本国内に多数のテロリストを送り込んでいて、いざとなれば発電所や交通機関などを攻撃する可能性が高いです。

天然痘ウイルスをまき散らすといった生物・化学兵器を使用する恐れもあります。天然痘ウイルスの感染力は非常に強いことで知られていて、感染者からの飛沫や体液が口、鼻、咽頭粘膜に入ることで感染します。北朝鮮は、天然痘感染者を山手線に乗せて一気に関東全体に広める生物兵器テロを計画しているという話もあり、こうした危機を前提に、ワクチンの準備も含め地方自治体、医療機関が予め対処方針を立てておく必要があります。

こんな状況になったとしても、民進党は、テロや戦争が起こったのは、安保法制のせいであり、安倍政権が悪いと強弁するのかもしれません。しかし、もしそのようなことをすれば、その時点で民進党は瓦解すると思います。

テロ等準備在も、森友問題も、民進党にブーメランとして帰ってくる気配が十分にあります。

ところで、本日はエイプリルフールです。本日は、民進党に関するエープリルフールネタとして面白い画像を見つけましたので以下に掲載します。

世はエイプリルフールということでこれぐらいのジョークは許してほしいです。本日の記事のタイトルの「民進党ブーメラン発売開始しました(゚д゚)!」は、もちろんエープリルフールです。民進党が得意のブーメランを発売するという設定でつくられたコラ画像を10枚紹介します。

ネットユーザーが遊びでつくったにしてはクオリティが高すぎます。一気にご覧あれ。上の民主党のパンフレットより、余程出来栄えが素晴らしいです。

1.民進党ブーメラン「極」。目指すのは最小の旋回半径。

2.「さぁ、弧を描こう。」 あなたはどのモデルを選ぶ?

3.週刊民進党ブーメランコレクション。創刊号特別価格180円。これは本当に発売してみてほしい。


4.岡田克也氏にブーメランについてインタビューしてみたらカッコ良い言葉が返ってきた。


5.キャッチフレーズは「自分を狩れ」


6.ブーメランKIDsもあるよ!キャッチフレーズは「戻ってくる喜び」。


7.こちらもまたレベルの高い広告。丁寧に考えられたブーメランの名前が素敵。


8.と、ここで鳥越俊太郎氏。民進党ブーメラン部仮入部らしい。「精神年齢18」という補足説明がイカしている。

9.月刊ブーメラン。これは読んでみたい!ロゴにまでこだわっていて完全にプロの犯行。


10.嬉しそうに新モデルを披露する蓮舫代表。全く違和感ないコラ画像。


ネットユーザーの間では現在も民進党のブーメラン広告をつくるのが流行っており、どんどんと新しい画像が投稿されています。今や民進党の肩書にもなったブーメラン、今後も華麗なブーメラン芸で我々を楽しませてくれるでしょう。
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2017年3月31日金曜日

自民・小泉進次郎衆院議員ら「こども保険」創設で幼児教育無償化の財源確保提言 「教育国債」は「未来へのつけ回し」と批判―【私の論評】麻生財務大臣と小泉進次郎氏は財務省の使い捨て人材(゚д゚)!


こども保険」創設の提言を発表する、自民党の
小泉進次郎衆院議員=29日午後、東京・永田町の党本部
小泉進次郎衆院議員ら自民党若手議員でつくる「2020年以降の経済財政構想小委員会」は29日、新たに社会保険料を上乗せして徴収し、幼児教育無償化の財源を生み出す「こども保険」の創設を柱とする提言を発表した。30日に党「財政再建に関する特命委員会」に報告し、次期衆院選の公約への反映を目指す。

 こども保険は厚生年金の場合、平成29年度で15・275%の社会保険料について個人、事業者とも当面0・1%分を上乗せして徴収し、約3400億円の財源を捻出。将来的に0・5%分まで引き上げて約1・7兆円を確保し、幼児教育と保育を実質無償化する。

 小泉氏は記者会見で「世代間公平の観点からも、こども保険の導入は画期的なことだ」と語った。党内には教育無償化の財源として「教育国債」を発行する案もあるが、小泉氏は「未来への付け回しになるのではないか」と批判した。

【私の論評】麻生財務大臣と小泉進次郎氏は財務省の使い捨て人材(゚д゚)!

本当に、ものは言いようです。増税というと、多くの国民はかなり抵抗がありますが、こども保険というと、「子供のためならしかたないか」、という人も多いはずです。

そこに付け込んで、幼児教育から大学までの教育無償化の財源として、現在の年金に0.1%上乗せし、近い将来0.5%まで高めようというのが「こども保険」の本質です。これは、実質増税と同じことです。

自民党案である教育国債発行は、国の借金にすぎないということで、またもや財務省が難癖をつけ、小泉氏が財務省にうまく丸込まれたといった格好ではなかろうかと思います。

これには、麻生財務大臣も丸め込まれたようです。本日は以下のようなニュースもありました。

麻生太郎財務・金融相は31日の閣議後会見で、自民党の若手議員らが提言した「こども保険」に関し、教育国債よりも「ひとつの考え方としてよほど評価に足る」との認識を示しました。教育予算の重要性を指摘する一方、「財源が安定的なものではないと確実なものにならない」とも言及しました。教育国債は「赤字国債とどこが違うのか」と否定的な見方を示しました。

麻生財務大臣
消費税10%が安倍総理によって先送りにされ、何とかその穴を埋めたい財務官僚の節操のなさがにじみ出たような姑息な手段としか言いようがありません。

財務省による偽装増税路線は相変わらずのようです。小泉j進次郎氏、麻生財務相が現在の財務省の手駒なのだと思います。二人とも、財務省にうまいこと籠絡され、実質上の増税キャンペーンに加担させられたということです。

まったく、財務省は消費税8%で消費に水を差し、デフレ脱却の芽を摘んでしまった責任なんぞどこ吹く風です。

教育無償化の事例としてよくひきあいにだされるのが、昔から実行しているドイツが有名です。そうして、日米との決定的な違いは、大学に進学できる人は超エリートであり、ほんの一部しかいないということ。

日米のように、石を投げれば大学生に当たる国とは違います。大学という名前だけで、中身が伴わない大学をまず整理してからにすべきでしょう。

現状のように大学教育を受けることきができる能力もない輩に国民の税金をこれ以上使うべきではないと思います。

それから、大学の学費を昔に戻して、国公立の授業料大幅に安くして、お金はないけど頭はあるという子供が行けるようにした方が良いと思います。

今は、私大と国立の学費の差があまりないので、「お金がないから勉強して国立に」という考えも通用しなくなりました。そもそも、日本ではこれが諸悪の根源かもしれません。

このようなことをいうと、日本の大学進学率は他国に比較するとかなり低いので、やはり私のいうようなことはもう妄言に過ぎないという人もいるかもしれません。

しかし、日本の大学進学率が他国に比較して著しく低いなどとはいえません。以下が、大学進学率の国際比較のグラフです。

文科省は2013年くらいから日本の大学進学率は低いと盛んに言い始めました。当時の下村文部科学大臣が、下記の「大学進学率の国際比較(OECD Education at a glance 2012)」というプレゼン資料に基づいて国会で説明していて、個人的に違和感を持ったことをよく覚えています。



上記のプレゼン資料には「日本の大学進学率はOECD各国と比べると高いとはいえない」と書かれており、日本の大学進学率は52%で、OECD平均の60%よりも低く、アメリカ、英国、スウェーデンよりも10~20%以上も低くなっています。これを普通の人が見たら、「日本は世界から取り残されている、もっと大学に行く人を増やさないといけない」と思うことでしょう。

ただ、オーストラリアの進学率が100%とほぼありえない数値になっていますし、スウェーデンが日本よりも大学進学率が高い(76%)のも直観的におかしいです。何がおかしいのかを詳しく調べてみると、このデータにはいくつかの問題があることに気づきました。すなわち、このOECDのデータは、①生涯進学率の推定値を示したものである点、②海外からの留学生も含んでいる点,③全ての国が大学・短大(Aタイプ)、専門・職業学校(Bタイプ)を区別しているわけではない点、④フルタイムやパートタイムの学生を必ずしも区別していない点です。

日本では,大学進学率は18歳進学率(18歳人口に占める大学進学者の割合)と理解されていますが、上記のグラフが扱っているのは生涯進学率で、一生のうちに大学進学する割合を推定した数値です。日本では入学者の9割以上は18〜19歳ですが、海外では高校卒業後にすぐに入学せずに社会人をしてから大学に入学する人も多いので,その生涯進学率は18歳進学率よりも高い数値が出るのです。

これを勘案すると、18歳進学率を比較すれば、日本だけがかなり低いということにはならないと思います。

ただし、ここには、別の問題点も見え隠れします。日本では、高校を卒業してすぐか、せいぜい数年間浪人をして大学に入学した人でなければ、雇う企業はほとんどないし、社会人になって長い期間企業に努めて大学に入学したとしても、それはほとんど学歴とみなされないという問題もあります。

また、日本と他の西欧諸国と比較すると、西欧諸国では大学を卒業しただけでは、高学歴とはみなされず、大学院を卒業してはじめて高学歴者であるとみなされるという違いがあります。

大卒は大卒であり、いずれの大学を卒業したからといって、それは大学卒に過ぎず、学歴のあるものとはみなされません。日本でいえば、東大を出ようが、五流の私立大学を出ようが、大学卒は大学卒であり、大学院を出ていなければ、高学歴とはみなされないのです。

ただし、大学院はいずれの大学院を出たかといいうことで、評価がいろいろと異なってきます。無名の大学院を卒業すれば、高学歴であるとはみなされるものの、それが特に大きな意味を持つということはありません。そういう意味では、欧米は大学院格差社会とでも呼ぶべきなのかもしれません。とはいっても、学歴社会であることには間違いありません。

これに対して、日本(韓国も日本と同様)では、いずれの大学に入学して卒業したかが、重要視されます。実際財務省などの官庁では、大学院卒は稀で、東大をはじめとする四年制大学卒業者がキャリア官僚となっています。

出典:stat.news.ameba.jp

これは、民間企業でも似たようなところがまだあって、大学院卒の専門能力があまり重要視されないというところがあります。たとえば、日経新聞のような新聞社であれば、大学院卒の経済の専門家がゴロゴロいると思いきや、現実にはほとんどいません。やはり、大卒がほとんどを占めています。残念ながら、日経新聞には経済の専門家はほとんどいません。

このようなことから、日本のことを良く学歴社会だというのは間違いであり、正しくは大学格差社会とみなすべきです。

少し話が横道にそれてしまいました。なぜ、このようなことを述べたかというと、日本と諸外国の大学進学率を単純に比較しても意味がないことを強調したかったのです。これらに関しては、今日の本題とは少し離れるのでここであまり詳しくは述べません。いずれまた何かの機会に詳細をレポートします。

さて、世の中には学資保険なるものがありす。しかし、保険と名の、投資信託のようなものに過ぎません。それを「保険」というのは詐称にに近いものといえます。子供の病気、怪我にも給付金がでるというのですが、その部分だだけが保険であり、その他は投資信託に近いといって良いでしょう。

なんでも「保険」というと、通りが良いのだと思います。小泉進次郎をはじめとする一部の若手議員らは、この本質は増税であるにもかかわらず、「子ども保険」と詐称しているようなものもです。

「教育国債」は「未来へのつけ回し」と小泉進次郎氏は批判していますが、最も筋がよいのは、「未来への投資」の中で、人への投資を国債発行で行うことです。

そのロジックは実に簡明です。基礎研究や教育のように、懐妊期間(成果が出るまでの期間)が長く、大規模で広範囲に行う必要のある投資は、民間部門に任せるのは無理があり、やはり公的部門が主導すべきです。その場合、投資資金の財源は、税金ではなく、将来に見返りがあることを考えると、国債が適切であるというものです。

「知識に投資することは、常に最大の利益をもたらす」というベンジャミン・フランクリンの名言もあります。特に、教育は、将来の所得を増やすという実証分析結果は数多いです。高等教育は将来の所得増や失業減などにより、費用と便益の比率は2・4程度ですが、これは、現在の公共事業採択基準を軽くクリアしています。国債発行で教育を賄い、教育効果の出る将来世代に返してもらえばいいのです。

それなのに、麻生財務大臣や小泉進次郎氏は、教育を国債発行で賄うということには、反対で、増税の変形とも受け取れる「こども保険」なる、投資信託をすべきどというとんでもない主張をしています。これでは、彼らは財務省の走狗に成り果てたといわれてもいたしかないと思います。

現状のままだと、教育支出を増やせないと財務省は主張してきました。しかし、現実には財政問題は、このブログに掲載してきたように、さほど切実にもかかわらず、緊縮財政をことさら強調する財務省など、その存在意義を疑われます。

私として、小泉進次郎氏は将来の総理大臣にしたり、麻生氏が間違っていっときでも再度総理大臣になったりすれば、財務省の言いなりに増税を繰り返し、また日本はデフレ・スパイラルどん底に沈むことになると思います。

そんなことは、絶対に避けるべきです。無論安倍総理はその方向に動きます。当面は、彼らは財務省の使い捨て人材にすぎなくなります。そうして、いずれは、財務省を解体して、他省庁の下部組織として編入するべきと思います。当然安倍総理はその方向性で機会をうかがっているものと思います。

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2017年3月30日木曜日

米国で北朝鮮攻撃が議論の的に、日本は備えを急げ―【私の論評】あなたの町が焼け野が原になり、テロが頻発してからでは手遅れ(゚д゚)!

米国で北朝鮮攻撃が議論の的に、日本は備えを急げ

ソウルは火の海に、日本も報復攻撃されることは確実

韓国・ソウルの街並み。米国が北朝鮮に軍事攻撃を仕掛けると、
ソウルは北朝鮮から報復攻撃を受けることになる(資料写真)
「先制攻撃にせよ予防攻撃にせよ、北朝鮮を軍事攻撃した場合は直ちに北朝鮮から報復攻撃を受け、第2次朝鮮戦争がスタートすることになる」

 先週、韓国紙(英語版「Korea Times」)で、ジョージタウン大学のロバート・ガルーチ教授が警告した。

 もともと大学教授であったガルーチ氏はビル・クリントン政権に加わり、アメリカ側の首席交渉官として「米朝枠組み合意」(1994年)の成立に尽力した。その後、再び大学に戻り、現在はジョージタウン大学で外交を教えている(北朝鮮はしばらくの間「米朝枠組み合意」を履行していたが、徐々に困難に直面し2003年に決裂した)。

 トランプ政権は「過去20年にわたる北朝鮮に対する“関与政策”は失敗であり、今後は軍事攻撃も含むあらゆるオプションを実施する」といった方向性を打ち出している。それに対してガルーチ氏は、「封じ込め政策」でなく「関与政策」こそが有効であると反論している。

 そしてガルーチ氏は上記の警告に続けて、「(北朝鮮を軍事攻撃するからには)アメリカと同盟国は第2次朝鮮戦争に備えねばならない。しかしながら、アメリカも同盟国も戦争には備えていないではないか」と強い懸念を表明している。

   在韓米軍は「常に準備万端」

 このようなガルーチ氏の懸念に対して、朝鮮半島に戦闘部隊を展開させているアメリカ陸軍関係者は、「我々(アメリカ軍と韓国軍)は、勃発するしないにかかわらず第2次朝鮮戦争には常に備えている」と反論する。

 彼らによると、朝鮮半島には「Ready to Fight Tonight!」をモットーとするアメリカ陸軍第2歩兵師団が常駐しており、いわゆる38度線を越えて押し寄せてくる北朝鮮軍に対して常に準備万端なのだという。

 北朝鮮軍は、極めて旧式装備とはいえ、兵力110万、戦車4000輛、重火砲15000門を擁する強大な戦力である。だが、近代的装備と優れた戦術情報環境を手にしているアメリカ軍と韓国軍側は、北朝鮮軍に効果的に反撃することができると胸を張っている。

北朝鮮軍の砲撃訓練
   避けられない民間人の犠牲

 ただし、そのように主張する陸軍関係者も、準備態勢に問題がないとしているわけではない。

 ガルーチ氏が指摘しているとおり、アメリカ軍にせよ韓国軍にせよ、北朝鮮を軍事攻撃した場合には、すぐさま北朝鮮による報復反撃が韓国に加えられることは確実である。とりわけソウル一帯には1時間近くにわたって砲弾やロケット弾が雨あられと降り注ぐことはもはや周知の事実となっている。そのため、極めて多数にのぼる一般市民(韓国市民のみならず多くの外国人も含む)の死傷者が出ることは避けられない。1000万人以上の人口を擁するソウルとその周辺一帯における死傷者数の推計は不可能に近く、死者数万名、負傷者数十万名でもおかしくないといわれている。

 今のところ、このような事態を避けることは不可能である。よって、ソウル一帯の壊滅的損害に着目するならば“第2次朝鮮戦争に対する準備が整っていない”と言えなくはないのである。

 軍隊が果敢に防戦に努めても、数万名の民間人が犠牲になることが前提では、戦争に対する準備が整っているとは言いがたい。

   ソウルへの報復攻撃を封じるのは困難

 北朝鮮の報復攻撃とそれによって生ずる莫大な数の民間人の犠牲といったこうした悲惨な状況は、ガルーチ氏のように北朝鮮への軍事攻撃そのものに反対を唱える人々だけでなく、北朝鮮に対する予防攻撃は場合によってはやむを得ないと考えている人々にとっても共通してきわめて悩ましい難問である。

「アメリカ本土に達する可能性がある核搭載大陸間弾道ミサイル(ICBM)を北朝鮮が手にする以前に、北朝鮮の核兵器関連施設を破壊しておく必要がある」と考えている戦略家たちの間でも、「ソウル一帯での膨大な非戦闘員の死傷者はどうするのか?」は最大の論点になっている。

 多くの軍関係者たちは、北朝鮮に対する軍事攻撃の必要性は認めつつも、実際には極めてハードルが高い軍事作戦になると考えている。なぜならば「ソウルに対する報復攻撃を避けるには、核関連施設だけでなく、国境地帯に展開する北朝鮮軍も一掃せねばならず、それも急襲によって一気に殲滅しなければならない。したがって、とても局所を狙ったピンポイント攻撃といった軍事行動では済まなくなり、第2次朝鮮戦争をこちらから仕掛けざるをえない」からだ。

 一方、「北朝鮮がICBMをはじめとする核兵器を手にした場合に生ずる結果を考えるならば、ある程度の犠牲はやむをえない」との考えも見受けられる。

 例えば極めて少数ではあるが、「広島と長崎に原爆攻撃を実施する際にも、敵側に多くの民間人犠牲者が出ることに関して議論が闘わされた。しかしながら、原爆攻撃を実施せずに上陸作戦を敢行した場合に予想された我が軍側と日本軍ならびに日本国民の莫大な死傷者数予測を考えた結果、やむを得ず原爆攻撃に踏み切ったのだ」という米陸軍による公式見解を引き合いに出す関係者もいる(ただし、米海軍や海兵隊にはこのような説明に異を唱える人々も少なくない)。

 いずれにせよ、最終的な決断を下すのは軍隊ではなく、トランプ政権の専決事項である。したがって軍隊は、攻撃命令が下された場合に核関連施設破壊作戦や金正恩一派排除作戦を成功させる準備を万全に整えておくのが、軍事組織としての責務である。

   相変わらず平和ぼけ状態の日本

 米軍関係戦略家や外交政策関係者たちの間では、現在、上記のような議論が沸騰している。ところが、日本も当事者にならざるを得ないのにもかかわらず、日本政府・国会においては米軍による北朝鮮軍事攻撃に対する準備はガルーチ教授の指摘の通り「全くしていない」状態だ。

 米軍関係者たちの頭を悩ませているソウル一帯での莫大な数の民間人犠牲者の中には、多くの日本国民も含まれている。そのことを日本政府・国会は認識しているのであろうか?

 韓国全体には4万名近くの日本国民が在留しているという。それらの人々を救出するのは、アメリカ軍ではなく自衛隊だ。

 また、北朝鮮による報復攻撃は、ソウル一帯や韓国内に限らず日本国内の米軍施設や日本の戦略ポイント(たとえば原子力発電所、火力発電所、石油化学コンビナートなど)に対して敢行されることもほぼ確実である。北朝鮮軍は現在も(数年前に比べて在庫は減っているとはいえ)、日本各地を射程圏に納めている弾道ミサイル(スカッド-ER、ノドン)を100発近く保有している。そのため、少なくとも50発の弾道ミサイルが日本に向けて報復発射されるであろう。


 日本政府・国会は、日本国民に迫り来ている深刻な危機に、いつまでも目を背けていてはならない。

【私の論評】あなたの町が焼け野が原になり、テロが頻発してからでは手遅れ(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事にもあるように、アメリカ本土に達する可能性がある核搭載大陸間弾道ミサイル(ICBM)を北朝鮮が手にする以前に、米国は北朝鮮の核兵器関連施設します。

そうなった場合には、まさに第二次朝鮮戦争が勃発します。第二次朝鮮戦争は、第一次朝鮮戦争とは全く次元を異にします。第一次では、北朝鮮はミサイルを手にしていませんでしたし、航空兵力や海軍力もかなり遅れていたので、日本は朝鮮戦争における米軍の兵站を担い間接的に朝鮮戦争に参加しましたが、日本国内は直接被害にあうこともありませんでした。

それどころか、朝鮮戦争の勃発によって、アメリカ軍からの日本国内の各種企業に対する発注が急増しました。この受注によって輸出が伸び、日本経済は戦後の不況から脱することができました。このことを「朝鮮戦争特需」といいます。

特需兵器生産に励む女子工員=1950年
1950年6月25日に勃発し、3年間に及んだ朝鮮戦争でのアメリカ軍を主体とした国連軍からの派兵は、最高時50万を超え、その使用した弾薬の量は、アメリカが太平洋戦争で日本軍に対して使用したそれをこえるという大規模な戦争でした。この朝鮮に出動した国連軍の軍事基地・補給基地(兵站)となった日本に対し、アメリカ軍から多量の物資・サービスの需要が発生しました。
特需の内容は、約7割が物資調達で、当初は土嚢用麻袋・軍用毛布および綿布・トラック・航空機用タンク・砲弾・有刺鉄線などが多かったのですが、1951年7月10日の休戦会談開始以降は、鋼材・セメントなど韓国復興用資材の調達が増大しました。

サービスでは、トラック・戦車・艦艇の修理、基地の建設・整備、輸送通信などが過半を占めていました。それらの調達額は、3年間の累計で約10億ドルにのぼりました。そのほか、在日国連軍将兵の消費や、外国関係機関からの発注などの間接特需があり、これらをふくめると、特需の総額は53年までに24億ドル、55年までの累計で36億ドルに達しました。ちなみに50年から53年にかけての1年間の通常貿易による輸出額は10億ドル程度ででしたから、特需の規模がいかに大きかったかが解ります。

日本経済は敗戦直後、生産の極度の低下と悪性インフレによって混乱を極めていたのですが、1949年にアメリカの特使ドッジ(デトロイト銀行頭取)によって実施された強力な引き締め策によってインフレは収束しました。

その一方で不況が深刻化したのですが、まさにその時に朝鮮戦争が起こったのです。鉱工業生産は50年後半から急上昇に転じ、同年平均でも、前年比22%増、51年は35%増、52年は10%増、53年には22%増と高成長を続け、51年には戦前の水準を回復した。実質でみたGNP(国民総生産)や個人消費も、総額で51年度に戦前水準をこえ、53年には一人あたりで戦前水準を突破しました。

第二次朝鮮戦争が勃発した場合には、再度朝鮮特需が生じる可能性はありますが、それ以前に日本の国土そのものがかなりの大被害を被る可能性が高いです。

これについては、以前もこのブログに掲載しました。その記事のリンクを掲載します。
北朝鮮有事が日本に突きつける8つのリスク【評論家・江崎道朗】―【私の論評】 森友学園問題で時間を浪費するな!いまそこにある危機に備えよ(゚д゚)!
今月1日に始まった米韓合同演習「フォールイーグル」
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、朝鮮半島有事になった場合の日本のリスクを以下にこの記事から引用し、簡略に列記します。
リスク1.米軍の第1次攻撃の後に予想される朝鮮半島の動乱状態に、日米韓が一体として対応することを目指して準備が進められているが、それに日本側がうまく対応できないかもしれないというリスク。 
リスク2.北朝鮮が動乱状態に入れば、地中海のシリア難民のように、日本海を渡って大量の難民が漂着する可能性がある。さらに、韓国や他国経由で、船舶や民間機で難民・移民が押し寄せることが想定され、日本国内が大混乱するというリスク。 
リスク3.北朝鮮情勢の混乱をきっかけに韓国経済が最悪の事態に陥るというリスク。 
リスク4.在韓邦人約4万人を脱出させる場合のリスク。 
リスク5. 北朝鮮による日本に対するミサイル攻撃というリスク。
リスク6.北朝鮮はすでに日本国内に多数のテロリストを送り込んでいるので、朝鮮半島有事には発電所や交通機関などを攻撃するかもしれないというリスク。
リスク7.北朝鮮有事となれば、韓国内にいる北朝鮮テロリストが蜂起し、韓国も大混乱に陥る可能性がある。その場合、韓国は態勢立て直しのために、朝鮮半島の外の日本のいずれかに軍事拠点を構築する場合に生じるリスク。
リスク8.日米韓三か国が朝鮮半島有事対応に追われている隙をついて中国が例えば尖閣諸島に海上民兵送り込んでくるというリスク。
以上、朝鮮半島有事のときには、以上の8つのリスクが発生し得るのです。このリスクが現実のものとなり、最悪の事態を招いてしまえば、朝鮮戦争特需どころではありません。それ以前に日本の国土が甚大な被害を受けて、甚大な人的被害が出たり、工場などが破壊されたり、原発などのエネルギー源も破壊され、工場などを稼働させることもできなくなり、特需に対応できなくなることも十分考えられます。

これに対して、国はどう対応しようとしているのでしょうか、何もやってはいないとはいいませんが、ここ数週間は、森友問題で時間をとられ十分に対応されているとは言い難いです。

そのような動きが全くないとはいいません。たとえば、本日以下のようなニュースもありました。
【北ミサイル】自民党が「敵基地攻撃能力」保有を提言、安倍晋三首相「しっかりと受け止めたい」 
 自民党安全保障調査会の今津寛会長らは30日、官邸を訪れ、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、発射拠点を攻撃する「敵基地攻撃能力」保有の早期検討などを政府に求める提言を、安倍晋三首相に手渡した。 
 首相は「(北朝鮮の)新たな段階の脅威を深刻に受け止めている。本日の提言をしっかりと受け止め、今後も党とよく連携したい」と述べたが、能力保有の是非には言及しなかった。 
 菅義偉官房長官は記者会見で「大変重要な提言をいただいた。弾道ミサイル対処能力の総合的な向上のために検討を行っていきたい」と強調した。 
 提言では、「敵基地攻撃能力」保有のほか、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」といった新装備の導入に向けた検討なども求めた。
「的基地攻撃能力」は自国が攻撃されるということが予知できた場合には、当然のこととして、どこの国にでも行使できるものであり、そのようなことを今更検討しなければならないというのが我が国の実体です。しかもまだ提案の段階であり、実現のためにはまだ時間がかかります。

朝鮮半島有事の場合、上記に掲載したように最悪の場合8つのリスクがあります。 この最悪のリスクが実現した場合、皆さんの職場や学校にミサイルが降り注ぎ、至る所でテロがおこる場合もあり得ます。

あなたの住んでいる町が火の海になる可能性も・・・・
朝鮮半島有事にあなたの職場・学校にミサイルが降り注ぎ、テロが頻発することになるかもしれません。そうなった場合、北朝鮮は間違いなく姿を消して新しい体制ができあがります。そうして、日本という国自体は存続し、さらに発展することも十分考えられます。しかし、失った命は二度と戻りません。

そうなったときには、手遅れです。最悪のシナリオにも対応しうる、安全保障政策が必須です。

私には、放射脳の方々が、このリスクに平然として何も行動を起こさないのが不思議です。私は、放射能の危機よりも、朝鮮半島有事の潜在的リスクのほうがはかに大きいし、より現実的なものと思います。

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米軍、金正恩氏「7日で排除」3月にも世界最強の軍事力行使か、韓国紙は日本配備のステルス戦闘機に言及―【私の論評】まさに、朝鮮半島は戦争前夜(゚д゚)!

2017年3月29日水曜日

不法入国者が女子学生をレイプ、学校の言い分は?「反トランプ」メディアは事件を黙殺―【私の論評】専門家より米国の実体を知り判断できる素人のほうが、米国の全体像を把握できる(゚д゚)!


ホワイトハウスで定例記者会見を行うショーン・スパイサー大統領報道官。ロックビル市の
公立高校で起きたレイプ事件について言及し、全米の注目を集めた(2017年3月21日撮影)
米国の首都ワシントン近郊の公立学校で、不法入国のまま通学していた17歳と18歳の中米出身の男子生徒が、同じクラスの14歳の米国人女子生徒をレイプした容疑で逮捕された。

 地元では、不法滞在の外国人がなぜ年下の米国人生徒と同じ学年で同じクラスに入っているのかと非難する声と、不法入国者をかばう声とがぶつかり、トランプ政権の政策の是非論にまで発展している。

 また、トランプ政権の厳しい入国制限政策に反対するメディアの一部はこの事件をまったく報道しなかったため、批判を浴びた。

   なぜ下の学年のクラスに編入されたのか

 米国メリーランド州・ロックビル市の公立ハイスクールで3月16日、グアテマラ出身のヘンリー・サンチェス(18)とエルサルバドル出身のホセ・モンタノ(17)という2人の生徒が、強姦の容疑で警察に逮捕された。

 警察の発表によると、2人の容疑者は16日午前、同校の米国人女性生徒(14)を校内の男子トイレに連れ込んで交互に乱暴したという。警察は、両容疑者が昨年メキシコ領内から米国へ密入国してきた不法入国者であることも明らかにした。

 ロックビル市では同校の父兄らが中心となり、不法入国者がなぜ公立学校への入学をすぐに認められ、しかも年齢が3~4歳下の一般クラスに編入されているのかなどについて学校当局に詰問し抗議した。

 学校側は、「不法入国でも未成年の居住者は公立学校への入学が認められる」という1980年代の米国最高裁の判決や、オバマ政権時代に慣行化した「英語能力の不十分な不法滞在者は公立学校で低学年クラスに編入する」という方針を示して、現状に問題はなかったと答弁した。

 学校側の言い分を支持する声もある。メリーランド州議会の民主党議員たちは、学校当局の措置を非難する父兄たちに対して、「不法入国者でも米国当局の保護を受ける権利がある」と反論した。

 さらに民主党議員たちは、この機に乗じるように、メリーランド州全体を、不法居住を取り締まらない「サンクチュアル・シティー(聖域都市)」に指定する法案を州議会に提出する動きも見せ始めた。だが、メリーランド州のラリー・ホーガン知事(共和党)がこの案に反対し、たとえ州議会が可決しても拒否権を使うと宣言した。同州議会で多数を占める民主党議員たちは当然反発し、不法入国者の扱いをめぐる議論はさらにヒートアップしている。

   3大テレビネットワークは事件を無

 なお、メリーランド州の地元メディアはこの事件を詳しく報道したが、全米レベルではFOXニュース・テレビ以外はほとんど扱わなかった。

 共和党保守派に近いFOXは、この事件の根本的な原因はオバマ政権の移民政策にあるとして、連日のように報道した。

 一方、民主党寄りのCBS、ABC、NBCといった3大テレビ局は事件をまったく報じなかった。FOX側はその報道姿勢について、「3大テレビネットワークは、これまでの移民政策や不法入国者対策が破綻していることを認めたくないために、この事件を故意に無視しているのだ」と繰り返し批判している。

 公立ハイスクールでのレイプ事件は、不法移民対策をめぐる米国の分断を浮かび上がらせることになった。

【私の論評】専門家より米国の実体を知った上で判断する素人のほうが、米国の全体像を把握できる(゚д゚)!

トランプ政権の厳しい入国制限政策については、日本ではほとんど報道されないものの、米国ではかなり支持されていることが明らかになっていました。

それについては、このブログでも掲載したことがあります。その記事のリンク以下に掲載します。
日本メディアのトランプ報道はもはや「誤報」レベル―【私の論評】日本の大赤恥かきメディアは未だ全く反省していない(゚д゚)!
米カリフォルニア州ロサンゼルスで、ドナルド・トランプ大統領の移民政策に抗議する運動「移民の
いない日」に呼応して休業したアイスクリーム店の前で反トランプデモを行う人々(2017年2月16日撮影)
この記事は、今年の2月18日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事より米国でトランプ政権による入国制限が支持されていたという部分のみを以下に引用します。
ところで、肝心の米国民はトランプ政権のこの措置にどんな反応を示したのでしょうか。

最初に世論調査の結果を報じたのはロイター通信でした。調査では、米国民の49%がトランプ大統領の措置に賛成、41%が反対という結果が出ました。米国の一般国民の約半数は大統領の措置に賛意を表明しており、反対する人より多いという事実が明らかとなったのです。

私も、この結果についてはいち早くネット上の情報から知ることができました。しかし、私の記憶ではこの情報に関しては、日本のメデイアはことごとく無視していました。

ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポスト、CNNテレビなど、反トランプ色が強く、民主党を支持するリベラル・左派系メディアは、その結果をごく簡単に報じただけでした。

しかし、その直後の2月初め、今度は米国の大手世論調査機関ラスムセン社が世論調査の結果を公表しました。それによると、7カ国からの入国を一時禁止する措置への賛成が57%、反対が33%であり、賛成派が大差で多かったのです。
ラスムセン社の世論調査の結果を報道するテレビの画面
ラスムセン社は、大統領選キャンペーン中もトランプ氏の支持率を他の世論調査機関よりも正確に伝えてきた実績があります。ところが、ラスムセン社が発表した「57対33」という数字は、日本の主要メディアの間ではまったく報道しませんでした。

さらに世論調査機関「モーニング・コンサルト」が政治雑誌の「ポリティコ」と合同で実施した世論調査でも、同じような結果が出ています。2月6日に報道された調査結果によると、トランプ政権の入国一時禁止措置を支持する米国民は全体の55%、不支持は38%でした。
さらにこの合同世論調査で注目すべきなのは、トランプ大統領が矢継ぎ早に打ち出した11の大統領令のうち、入国一時禁止措置は一般米国民から最も高い支持を得ていることです。

例えば、TPP(環太平洋パートナーシップ)からの離脱は支持が47%(不支持が33%)、メキシコとの国境での壁建設は支持が47%(不支持が42%)でした。これらよりも入国一時禁止措置は支持されています。トランプ大統領が出した11の大統領令はすべて賛成が反対を上回っている点も注視に値します。

一見、過激に映り、日本のメディアなどが、根拠のないただの暴走のように報道し続けるトランプ大統領の措置は、多くの米国民から支持されていたのです。民主党系の反対派は「人道主義に反している」「憲法に違反している」と非難しているのですが、実は民意に沿っていないということなのです。

何のことはない、トランプ大統領は民意に沿った行動をしているというだけなのです。米国の大統領が米国の国民の多数の民意を汲んだ行動をすることは当たり前といえば、当たり前です。
多数派の国民の民意は、トランプ大統領の、厳しい入国制限政策に賛成であり、無論不法移民にも反対であると考えられます。 民主党寄りというか、リベラル・左派のCBS、ABC、NBCといった3大テレビ局は今回のレイプ事件をまったく報じなかったというのですから、さらに多くの国民から不信感を持たれたことでしょう。

しかし、まさにこのような状況は米国では日常茶飯事で繰り返されてきたのです、なぜそのようなことになるかといえば、このブログでも過去に何度か掲載してきたように、米国のメディアの90%がリベラル・左派であるということが大き原因です。

米国の新聞は、一部の弱小な新聞社を除けば、ほとんどすべて、特に大手はすべてがリベラル・左派です。日本にたとえれば、産経新聞が存在せず、すべてが朝日新聞などのリベラル・左派に占められているような、とんでもない状況なのです。テレビ局もそれと同じような状況です。唯一の例外がFOXtvであり、ここだけが保守です。

だから、ブログ冒頭の記事にもあるように、"民主党寄りのCBS、ABC、NBCといった3大テレビ局は事件をまったく報じなかった。FOX側はその報道姿勢について、「3大テレビネットワークは、これまでの移民政策や不法入国者対策が破綻していることを認めたくないために、この事件を故意に無視しているのだ」と繰り返し批判している"というような状況に至ったのです。

米国にも人口比からいえば、国民の50%は保守層であると考えられるのですが、保守派メディアは10%程度に過ぎないので、保守メディアの声はほとんどかき消されてきたというのが実情です。かき消されたというのは、生ぬるい表現かもしれません。元々、保守の声など存在しないかのごとく扱われてきたのです。

これは、メデイアだけに及ばず、米国のリベラル・左派は、事実上民主党や教育機関、映画などの大衆娯楽を乗っ取ったために、大統領選挙でトランプ氏が勝利する前までには、完璧に無視され、米国民の世論イコール、リベラル・左派の世論というような風潮が形成されていたのです。

昨年亡くなった米国の保守層の精神的柱であった、フィリス・シュラフリー女子。
彼女の遺言は、トランプ大統領を実現させることだった・・・・・・・・・・・・。
ブログ冒頭の記事では、"公立ハイスクールでのレイプ事件は、不法移民対策をめぐる米国の分断を浮かび上がらせることになった"としていますが、これは明らかな間違いです。もともと、米国は大きくいうと、リベラル・左派と保守派に分断されていたのですが、公には保守層は存在しないかのごとくに扱われてきただけなのです。

だから、日本のメディアで良く言われているようにトランプ大統領が誕生した途端に、米国が分断したのではなく、もともと分断していたものが、トランプ大統領が誕生の過程で、それが多くの人々に認識されるようになったのです。

その前までは、米国の世論イコール「リベラル・左派の世論」とされてきて、多く保守派の人々が、自分たちはマイノリティーであると思い、自分たちの考えを公にすれば、主流はのリベラル・左派の人々に変質者や変態であるなどと批判されることを嫌って、自分たちの考えなどを公にすることを控えたのです。

それに反発した、実際には米国の人口比で5割程度は存在するとみられる保守層が、一斉にトランプ支持に回ったので、トランプ大統領が誕生したのです。これについては、日本ではほとんど報道されません。

リベラル・左派は幼稚園のころから「資本主義の邪悪さ」と「社会主義への同情」を刷り込まれ洗脳されています。だから、彼らにとっては、自分たちは絶対善であり、悪の自由主義や資本主義の象徴であるトランプ氏は「叩きのめすべき敵」以外の何者でもないのです。

だからこそ、今回のレイプ事件に関連して、メリーランド州全体を、不法居住を取り締まらない「サンクチュアル・シティー(聖域都市)」に指定する法案を州議会に提出する動きも見せ始めたという、とんでもないことが起こりそうになったのです。

しかし、リベラル・左派が、トランプ氏を政治的に貶めようとすればするほど、それが逆効果になっています。米国民の多く、特に保守層は「リベラル・左派の抗議団=米国を3等国に転落させたい連中」とみています。選挙期間中には、テロリストを支持する集会リベラル・左派によってが開催されたことが、トランプ氏への得票につながったことも、保守派は知っています。

今回のレイプ事件に関して、リベラル・左派が報道しなかったことや、オバマ政権時代に慣行化した不法移民に対する扱いなどの不当性については、今後ますます保守派がこのようなことを許すことはしなくなるでしょう。

そうして、リベラル・左派が今回のような動きをみせるたびに、保守派の結束は強くなり、トランプ大統領への支持は益々高まっていくことになります。

いままで、日本でも、米国のリベラル・左派の世論しか注目してきませんでした。そうして、米国の半分である保守層の世論を無視してきました。

そうして、米国のリベラル・左派の世論にどっぷりとつかり、米国を判断してきた専門家には、米国の全体像を捉えることはできません。これからは、上記のような米国の実情を知った上で、判断する素人のほうが、全体像を捉えられるかもしれません。そうして、そうした素人の中から、次世代の専門家が誕生することになることでしょう。

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2017年3月28日火曜日

【森友学園問題】民進・辻元清美氏に新たな「3つの疑惑」 民進党「拡散やめて」メディアに忖度要求―【私の論評】微塵も納得できない辻本氏の疑惑への回答(゚д゚)!


大阪財務省が大阪府豊中市内の国有地を近隣国有地の
売却価格の約1割強の値段で学校法人「森友学園」に
売却した問題を調査している民進党調査団の一行が21日、
現地を視察した。写真中央は「辻本清美氏」

学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地払い下げ問題をめぐり、民進党の辻元清美元国土交通副大臣に関する「3つの疑惑」が新たな争点に浮上し、日本維新の会などが追及姿勢を示している。学園の籠池泰典氏の妻、諄子氏が、安倍晋三首相の昭恵夫人とのメールのやりとりで、辻元氏に複数回言及したからだ。民進党は誤った内容だとメディアに情報を広めないよう「忖度(そんたく)」を求めるが、籠池氏の発言に依拠して首相らを追及しながら、都合の悪い妻の言葉は封じようとする矛盾に陥っている。(水内茂幸)

  幼稚園侵入

 「辻元清美議員のやらせ、を明らかにしていきます」。維新の足立康史衆院議員は25日、自身のツイッターでこう表明した。

 1つ目の疑惑は、1日の諄子氏のメールにある辻元氏が「幼稚園に侵入しかけ 私(わたし)達(たち)を怒らせようとしました」(原文ママ)と記載された部分だ。

 民進党役員室は24日発表の見解で「そのようなことは一切なく同議員は塚本幼稚園の敷地近くにも接近していない」と否定した。

 辻元氏は2月28日、民進党視察団のメンバーとして豊中市の小学校建設予定地などを視察。辻元氏は21日の党視察団にも参加したが、同日の視察団は大阪市の塚本幼稚園を訪れ、籠池氏に面会を断られている。

  作業員派遣

 2つ目の疑惑も、3月1日の諄子氏のメールに記された辻元氏が作業員を、小学校建設現場に「送り込んだ」というものだ。

 メールには「嘘の証言した男は辻元と仲良しの関西生コン(※連帯ユニオン関西地区生コン支部とみられる)の人間でしたさしむけたようです」「孫請業者の作業員がその委託社長がしてないといったのにもかかわらずその三日だけきた作業員が辻元清美が潜らせた関西なんとか連合に入っている人間らしいです」(原文ママ)とある。

 辻元氏が代表を務めた政党支部「民主党大阪府第10総支部」の平成26、27両年分の政治資金収支報告書によると「大阪兵庫生コン経営者会」からそれぞれ献金を受けた。ただ、民進党関係者は「諄子氏が指摘したであろう作業員は辻元氏と面識はない」と述べる。野田佳彦幹事長は今月27日の会見で「(諄子氏らが)根も葉もないことを根拠にやりとりした」と否定した。

  14億値引き

 第3の疑惑は、学園の小学校建設地に隣接する「野田中央公園」についてだ。

 同公園はもともと国有地。平成22年10月12日の豊中市議会での市側説明によると、国との契約金額は14億2386万3000円。これが計14億262万円の国庫補助金などを得て、最終的に市の負担は2124万3000円で済んだ。

市に交付された国庫補助金は、リーマン・ショックの経済対策目的などで、麻生太郎内閣が平成21年度補正予算で決めたものだ。ただ、辻元氏は21年9月から22年5月まで民主党政権で国交副大臣を務めたこともあり、同年10月の豊中市議会では質問者から「政権が代わったからこうなったのか」などの指摘も出た。

 一連の問題では党役員室が24日、「メディア各位におかれては、このような誤った内容を拡散しないよう強く求めます」とのコメントを出した。首相には説明責任を強く求め、昭恵夫人の証人喚問を主張しながら、報道には自主規制を要請したように受け取れる。

 これに対し、26日のフジテレビ番組では、維新の足立氏が「民進党が昭恵夫人(の証人喚問)にこだわるのなら、辻元氏も」と喚問を要求。民進党の玉木雄一郎幹事長代理が、「間違ったことを言わないで」と否定する一幕もあった。

 玉木氏は26日、ツイッターで、辻元氏が「27日午後に会見する予定。逃げも隠れもしない」と報告。だが27日には、「昨日のツイッターには『予定』としか書いていません」と書き、会見は行わないと訂正した。

◇ 

 産経新聞は27日昼すぎ、一連の問題について辻元氏に質問状を送った。辻元事務所は同日「事実関係の確認が必要なものが含まれている」として「明日確認が取れた段階でご返答させていただきます」と答えた。

【私の論評】微塵も納得できない辻本氏の疑惑への回答(゚д゚)!

民進党の辻元清美元国土交通副大臣は28日、学校法人「森友学園」(大阪市)をめぐり、ブログ冒頭の記事「辻元氏3つの『疑惑』」に関して、産経新聞は辻本氏に対して質問状を送ったとしていますが、その回答が以下です。
辻元清美に関する一部報道について 
第1 塚本幼稚園の視察について 
 幼稚園に侵入した事実はありません。
 2月21日に、視察団と同行しましたが、塚本幼稚園に入っておりませんし、入ろうとした事実もございません。
 2月28日も、塚本幼稚園に入っておりませんし、入ろうとした事実もございません。
 なお、ネット上に流布されている辻元清美の写真は塚本幼稚園のものではなく、2月21日及び2月28日の瑞穂の國小學院周辺のものです。 
第2 作業員について 
 マスコミで証言をした人物は、辻元清美とは面識がございません。
 送り込んだなどということも一切ございません。 
第3 野田中央公園に関する補助金について 
 野田中央公園の用地取得に関する補助金等は、麻生政権下の平成21年第一次補正予算で決定されたものを鳩山政権下で引き継いで執行したものです。
  
第4 大阪兵庫生コン経営者会からの寄付について 
 民主党大阪府第10総支部の平成26年及び平成27年収支報告書記載のとおりです。
以上の回答について、私は納得できない部分が多々あります。まずは、第1 塚本幼稚園の視察について に関しては、民進党のサイトに塚本幼稚園を訪問したとはっきり書かれています。その画像を以下に掲載します。


この文面からすると、辻元清美氏を含む民進党調査団の一行は、21日塚本幼稚園を訪問し理事長との面談を申し入れたが、不在のため会うことができなかったとしか、解釈しようがありません。この文面だと、辻本氏は21日に塚本幼稚園を訪問したとしか解釈のしようがありません。

次に、第2 作業員について についてです。

3月24日に公開された安倍昭恵さんと籠池理事長夫人とのメールのやりとりですが、一部を伏せ字で報じていた産経ニュースに対し、日刊スポーツが伏せ字をせず公開したことによって、「関西生コン」という言葉が炎上における注目点に浮上しているようです(下画像は日刊スポーツより)。

この記事のリンクhttp://www.nikkansports.com/general/news/1797239.html

公開されたメールの中で籠池理事長の妻が民進党や辻元清美議員の名前を挙げ批判的な見方を示していただけでなく、疑惑が浮上かとして関心を集めているその内容、更に辻元議員や民進党が「虚偽」「事実無根」「デマ」といった表現でこれに強く反発しメディアに拡散しないよう要求すると行った態度が大炎上に繋がっている形ですが、産経ニュースが伏せ字で伝えていた部分を日刊スポーツが公開したことによってある名称が急速に関心を集めています。

問題の部分は既に紹介した(関連記事参照)3月1日に籠池理事長の妻が安倍昭恵さんに対して送ったとされているメールで、辻元清美議員が作業員を送り込んだと主張している部分ですが、産経ニュースではその一部を伏せていました。

産経ニュース「辻元清美が幼稚園に侵入しかけ 私達を怒らせようとしました嘘の証言した男は辻元と仲良しの●●●●●の人間でしたさしむけたようです」

ところが、日刊スポーツが公開したメール全文ではこれが伏せられていません。

日刊スポーツ「辻元清美が幼稚園に侵入しかけ 私達を怒らせようとしました嘘の証言した男は辻本と仲良しの関西生コンの人間でしたさしむけたようです」

この部分は3月24日に短時間の間公開しすぐに差し替えていた別の新聞社によって画像で明らかになってはいましたが、日刊スポーツが報じたことから改めて「辻元が仲良しの関西生コンの人間を差し向けた」という部分の事実関係を確認すべきではないのか、との声が高まっています。

また産経ニュースでは上記の通り伏せ字を使っていた一方で、その後「生コン」「関西こうえき連合」という部分については伏せ字を使っていませんでした。このあたりがどのような基準で使い分けがなされたのかという点も興味深いと言えそうです。

辻本議員と関西生コンとの関係については、サイトで様々な憶測が流れています。この憶測に関しては、ここには掲載しません。調べたいかたはご自分でサイトをご覧になって下さい。これに関しても、民進党の回答はまともな答えになっていません。

関西生コンと辻本清美氏の関係に
ついては様々な憶測がながれている

次に、第3 野田中央公園に関する補助金についてです。

野田中央公園の用地は、現在問題になっている森友学園の小学校の隣接地です。

豊中市議会の平成21年から22年の議事録では、平成21年までは「野田地区の国有地は10億円以上の値段がするからとても買えない」となっていますが、政権が民主党に変わった22年にはいきなり国から補助金がでて2000万円で買えますという事案決議になっています。 補助金が出るようになった経緯説明等は一切ありません。

そうして、さらに古い議事録にはこの土地の経緯が掲載されていました。もともとこの土地は伊丹空港の飛行ルートの真下にある事、木造文化住宅が密集してることから昭和60年ぐらいから国が土地を買い上げての再開発が進められていました。

土地は公園にする約束で豊中市も住民移転等に協力していたようですが、バブルがはじけて国家財政が厳しくなると、国は公園にするなら豊中市が土地を国から買えと約束を変えてきました。

怒った豊中市議会と、公園にしたい豊中市のやり取りは平成9年から平成21年までつづいて、21年には300万円という調査費を出しています。

市議会はそもそも10億円以上する土地など市が購入するなど不可能なのに、そのための調査費を計上するのは筋違いとしていたようです。 ところが、22年に突然市事案決議として国から2000万円で購入契約を結びましたとだけ上げています。

そうして、この時の国土交通副大臣は辻元清美氏でした。 過去に豊中市が購入した森友学園横の隣接地(野田中央公園)が民主党政権になったとたんに補助金等がでて格安で購入できる事になっていたという事実が存在するということです。すでにこの頃から鴨池氏の語る神風が、吹いていたのでしょうか。

野田中央公園は民進党政権に政権交代したとたんに14億円の土地が2000万になったというのですから、これに比較すると、ゴミ撤去費用を控除後の価格で格安となった、森友学園のケースなどは至ってまともな価格であったといえると思います。

この(仮称)野田中央公園については、当初予算が15億455万円、契約金額が14億2,386万円となっておりその後さまざまな国庫補助金と合わせて14億262万円が補助対象となるといったことから、実質1億8,250万円の市債も2,124万3,000円の豊中市の一般財源で購入することになりました。

このような不自然な状況ですから、取得後に野田中央公園の整備を請け負った企業やその関係者らの経緯に不透明な部分が無いか徹底的に洗うべきです。


さらに、辻元清美氏は上の新聞記事でもわかるように、前科一犯の元犯罪者です。疑惑ではなく、東京地検がはっきりと、有罪であると結審しています。

以上から、私は民進党の疑惑への回答に関しては、全く納得できません。

【関連記事】

2017年3月27日月曜日

【中国大混乱】中国に迫る経済大崩壊 人民元暴落は時間の問題、大混乱は必至―【私の論評】大崩壊直前の中国経済(゚д゚)!

【中国大混乱】中国に迫る経済大崩壊 人民元暴落は時間の問題、大混乱は必至

上海ディズニーランド
中国経済は無数の爆弾を抱えている。リーマン・ショックを越える超弩級(ちょうどきゅう)のバブル崩壊が射程に入ってきた。

 異様な住宅投資、不動産バブルの破裂、地方政府の債務不履行、企業倒産が続き、鉄鋼や石炭、レアアースなどの企業城下町では数万人規模の暴動が起きている。軍人30万人削減が発表されて以来、旧軍人の抗議デモが北京のど真ん中で起きた。

 野放図な鉄鋼、アルミ、セメント、建材、板ガラスなどの過剰生産と在庫は経営を圧迫するが、国有企業の効率的な再編は遅れに遅れている。

 債務不履行を避け、不動産バブルの炸裂を回避するために、過去2年間、中国当局が採用してきた政策は、西側資本主義では考えられない無謀さを伴った。

 「株式市場への介入」「『株を売るな』という命令」「空売りをしたら手入れをする」…。そのうえで、巨額資金を証券会社にブチ込んで株価維持政策(PKO)を展開した。株は人為的な操作で維持されている。

 外貨準備を減らさないために、資本規制という禁じ手を用いる一方で、外貨交換は年間5万ドル(約560万円)以内に制限した。

 そのうえ、「銀聯(ぎんれん)カード」の新規発行停止。500万ドル(約5億6270万円)以上の海外送金を許可制として事実上禁止し、海外旅行に出ようと銀行に両替に行くと、「ドルはありません」と言われる。

 日本企業も、中国からの利益送金が来なくなって悲鳴を挙げている。

 一方、当局に寄せられた新規マンション建設の申請は、合計34億人分と発表された。中国の人口は14億人だから20億人分の空部屋をつくるという計画だ。住宅への異常な投資が過去の中国GDP(国内総生産)を成長させてきたが、昨年師走の「経済工作会議」で習近平国家主席が、次の注意をしたのだ。「住宅とは人間が住むものである」と。

 究極的に中国の債務は30兆ドル(約3376兆円)とされ、銀行の不良債権問題が浮上する。人民元の大下落は時間の問題である。

 「上に政策あれば、下に対策あり」というのが中国人の特性だから、庶民が何をしているかをみれば次が読める。

 人民元暴落を見越して、昨年までは海外の不動産「爆買い」を続け、外貨が規制されると人民元で購入できるトヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」や、スイスの高級腕時計「ロレックス」、仮想通貨の一種「ビットコイン」、「金塊」買いに狂奔している。

 大混乱は必至である。 =おわり

■宮崎正弘(みやざき・まさひろ)

【私の論評】大崩壊直前の中国経済(゚д゚)!

上の記事は、宮崎正弘氏によるものですが、以下では、主に中国内のソースから中国経済を読み解いてみます。

年に一度の中国全国人民代表大会(全人代、通常国会に相当)が3月3日から15日まで、北京の人民大会堂で行われました。全人代では、中国経済の前途と面している問題について、依然として代表者たちが憂慮していました。2016年、中国のGDP成長率は6.7%でした。今回の全人代において、中国政府は2017年のGDP成長目標を6.5%に下方修正しましたた。

これについては、中国の経済統計特にGDPは、ほとんど出鱈目で当てにならないことはこのブログでも過去に何度か掲載してきました。中国のGDPなどの経済統計は、経済の実体を示すというよりは、政治的なメッセージに過ぎないのです。しかし、そのような出鱈目な統計にせよ、17年度は、16年度よりも厳しいという結論を出さざるを得なかったということです。

李克強総理の記者会見での説明によれば、中国経済が後退している根本的な原因は二つあるといいます。

一つは中国政府が強心剤を注射するような刺激の政策で成長率を維持するのではなく、軟着陸式の経済発展を目指して産業構造を変化させていることです。もう一つは、世界全体の経済・貿易の不景気によって交易量が低下し、中国経済に影響していることです。

この意味するところは、上の記事で宮崎正弘氏が指摘してるような、西側資本主義では考えられない無謀な政策はもう繰り返しても、何かが良くなれば何かが悪くなるというような、イタチごっこのような、たんなるモグラ叩きのような政策は実行しても、結局無意味ということがわかったので、そのような方策は取らないというか、とれないということです。

全人代における李克強
しかし、李克強は依然として「去年、世界の経済・貿易成長率が7年来の低さという状況の中で、中国は依然として中高速の成長を維持している。この数年の実戦で、中国経済の「硬着陸」論は休めてもいいと証明できた。中国経済は「硬着陸」せずとも、長期的に中高速の成長を維持し、中高程度のレベルに向かっている」と主張しています。

しかし、中国経済にとって、今年直面している困難は2016年を超えるものです。

国際環境からみると、トランプが推し進めている「アメリカファースト」政策、および中米間の巨額の貿易赤字から、貿易戦が引き起こされる可能性が高いです。李克強が「2017年の世界経済には、多くの不安定性がある」と語ったとおりです。

そのため、中国側は観察と協調が不可欠であり、同時にアメリカの貿易圧力に対抗する準備も必要になります。ただし、李克強はすでに記者会見で「もし中米間で貿易戦が発生するとしたら、最も損をするのは中国にあるアメリカ資本企業だろう」とトランプ政権に警告を送っています。しかし、トヨタなどの企業にまでイチャモンをつけたトランプ氏が、中国内の米国企業の損益を考慮して、「アメリカファースト」を犠牲にするとは思えません。むしろ、中国内の米国企業など、自業自得として放置する可能性のほうが高いです。

中国国内については、生産性過剰の問題の解消にあたって、今年は最も重要かつ最も困難な時期に突入しています。李克強総理の活動報告で提示された目標によれば、2017年に中国は鋼鉄生産量5,000万トン、石油生産1.5億トンを減少させるといいますう。

中国遼寧省大連市で鉄鋼製品の運搬作業をする労働者
山西省は中国で最も大きな石炭・鋼鉄の基地ですが、山西省および河北省の代表によれば、2016年の生産性過剰の解消は、主に一部のゾンビ企業を排除しており、実体のある企業には触れていませんでした。しかし今年の生産性過剰の解消目標では、一部の生産を行っている企業にも生産停止を行うのです。

これは多くの人員の失業問題だけではなく、深刻な政治的な問題を引き起こし、同時に経営者の権益保護の問題にもかかわる大事になることは必定です。もし処理を間違えば、社会が大きく揺れ動くことになります。

第二に、不動産市場価格の高騰について、政府はお手上げ状態となっています。2016年の一年間で、多くの省都において一部地区の不動産価格が倍になっています。平米当たり2万元だった価格が、わずか1年のうちに平米当たり4万元(約66万円)に上昇したのです。北京・上海の中心部のマンションでは、平米当たり10万元(160万円)にまで高騰しており、東京やニューヨークの価格を超えるほどです。

2012年、呈貢(ていこう)区(雲南省昆明市)で10万戸の空きアパートが報告され、ゴースト
タウンとして広まった。5年経った今でも状況は変わっていないが、超高層ビルの建設が続いている。
しかし、中国政府が不動産市場を整理する決心を下せていないのは明らかです。李克強の政府活動報告においては、不動産市場の「分類制御」政策による「安定的かつ健康的な発展」という目標を強調しています。

政府のこういった政策に対する中国民衆の解釈は次のようなものです。「不動産価格は下がらない」。中国の著名な不動産開発企業のCEOである任志強は、「生きている間に中国の不動産価格が下がるところは見られない」と明確に考えているといいます。なぜ政府は現在の不動産市場を維持したがるのでしょうか。

任志強いわく、地方政府の巨額の債務は、土地を売ることによってしか返済できないからです。また、銀行の大部分の貸付金も不動産に用いられており、不動産バブルが崩壊すれば多くの銀行が破産してしまうことになります。そのことを恐れて政府は不動産価格を下げようとしないのです。

しかし、ブログ冒頭の記事で、宮崎氏が指摘するように、20億人分の空部屋をつくって、不動産価格が永遠に下がらないなどということはありえません。政府がいかに不動産価格を下げまいと思っても、いずれ大暴落するのは必定です。

中国の経済発展を阻む3つめの大きな要素は、実体経済、とくに製造業の負担が大きく、利益が出ないことです。今回の全人代会議において、中国の飲料企業・娃哈哈グループ総裁の宗慶后は、自らの企業から政府に治める各種税金・経費の合計が500種類、8,000万元(約12憶8,000万円)にものぼり、すでに企業が維持できないレベルにまで達していることを明らかにしています。

中国の飲料企業・娃哈哈グループ総裁の宗慶后氏
宗慶后の発言に対し、中国財政部の回答は以下のようなものでした。調査によれば、娃哈哈グループが実際に納めた「税金」は317種であり、彼らの発表よりも少ないとしています。財政部のこの回答は中国のネット上で「317種って少ないのか?」といった大きな議論を巻き起こしました。

中国の企業家は政府の徴税行為を、最終的に企業を死に至らしめる「太腿の肉を切り落とす」行為と呼んでいます。事実、中国の製造業には「企業を経営するより不動産投資でもしていたほうがマシだ」というほどの困難さです。企業経営の一年間の利益はゼロということも珍しくないのですが、不動産投資なら一年間で利潤が倍になるのです。この現実は中国社会における実業企業の積極性を大きく損ない、その結果として中国製造業はずっとこの困難を脱することができていません。

李克強総理は記者会見において、政府は5%の財政支出を削減し、1兆元(約16兆円)を調達して企業の負担軽減に充てるとしています。しかし、もし企業への課税が軽減せず、銀行の貸付金が実業に傾くことがなければ、中国経済の健康的な発展は依然として非常に困難になることでしょう。

今度こそ、中国経済は近いうちに大破綻するのは必定のようです。というより、実体は大崩壊しているのですが、中国政府のありとあらゆる手練手管で面目を保っているというだけかもしれません。

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