2017年7月12日水曜日

【閉会中審査】朝日と毎日は「ゆがめられた行政が正された」の加戸守行前愛媛県知事発言取り上げず―【私の論評】前川喜平も鼻白む巨大既得権者である新聞・テレビ局(゚д゚)!




衆参両院で10日に開かれた学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画をめぐる閉会中審査から一夜明けた11日の朝刊各紙は、官邸の不当な関与を主張する前川喜平・前文部科学事務次官の発言を大きく取り上げた。一方、国家戦略特区として獣医学部設置が認められたことに関し「ゆがめられた行政が正された」などと文部科学省の過去の対応を批判した加戸守行前愛媛県知事の発言については記事で取り上げないところもあり、報道の“印象操作”が浮き彫りとなった。(今仲信博)

朝日新聞は1面トップの記事に「加計ありき 疑念消えず」の見出しで、前川氏の発言を多めに盛り込んだ。「(政府の)説明責任はなお果たされていない」と強調した記事の隣には「『首相信用できない』61%」とする同社の世論調査結果を添えた。

2面では「『丁寧な説明』なき審議」との見出しで、安倍晋三首相らがいなかったことを指摘し、3面では「加計巡り説明不足」と政府側の説明は足りないと断じた。一方、加戸氏の発言は記事では報じず、審査の詳報では加戸氏の発言を引き出した自民党の青山繁晴参院議員の質問を掲載しなかった。

毎日新聞も「加計 論戦平行線」と1面トップで大きく報じる中、加戸氏の発言はなく、これでは地元の獣医学部誘致を文科省などが阻止してきたことが読者には分からない。東京新聞は社会面で加戸氏の発言を取り上げたが、同氏の発言の肝である「ゆがめられた行政が正された」の部分を記載しなかった。

一方、産経新聞と読売新聞、日経新聞は「行政がゆがめられた」と主張する前川氏に対し、加戸氏が「岩盤規制にドリルで穴を開けていただいた。『ゆがめられた行政が正された』が正しい発言ではないか」との発言を記事で取り上げた。

加戸氏は閉会中審査で「今までたくさんの取材があったが、申し上げたいことを取り上げてくれたメディアは極めて少なかった」と訴えていた。

【私の論評】前川喜平も鼻白む巨大既得権者である新聞・テレビ局(゚д゚)!

「青山繁晴」氏の参考人質問と、それに対する元文科省官僚で前愛媛県知事の「加戸守行」の参考人発言の動画全編を以下に掲載します。

ソース:参議院文教科学委員会、内閣委員会連合審査会(2017年7月10日)
青山繁晴(自由民主党こころ)、前川喜平(参考人 前文部科学事務次官)、加戸守行(前愛媛県知事)


加戸氏は旧文部省OBで、愛媛県知事を1999年から2010年まで3期12年務めた。今治市への獣医学部誘致をスタートさせた「当事者」で、今回の閉会中審査では与党側の求めに応じて参院での審議に参考人として出席しました。

青山繁晴氏
自民党の青山繁晴議員の質問で答弁に立った加戸氏はまず、
「10年前に愛媛県知事として今治市に獣医学部の誘致を申請した当時のことを思い出して、はなもひっかけて貰えなかった問題が、こんなに多くの関心を持って頂いていること、不思議な感じがいたします」
と皮肉の効いた一言。続けて、鳥インフルエンザやBSE(牛海綿状脳症)といった感染症対策の充実を大きな目的に獣医学部の誘致に取り組んだが、文科省への申請は一向に通らなかったとして、
「(前川氏の)『行政がゆがめられた』という発言は、私に言わせますと、少なくとも獣医学部の問題で強烈な岩盤規制のために10年間、我慢させられてきた岩盤にドリルで国家戦略特区が穴を開けて頂いたということで、『ゆがめられた行政が正された』というのが正しい発言ではないのかなと思います」と述べた。
加戸守行氏
さらに加戸氏は、四国では「獣医師が確保できない」現状もあったとして、国や専門団体が獣医学部誘致に反対することは「あまりにも酷い」と感じていたと説明。その上で、
「私の知事の任期の終わりの方に、民主党(当時)政権が誕生して『自民党じゃできない、自分たちがやる』と頑張ってくれた。(中略)ところが、自民党政権に返り咲いても何も動いていない。何もしないで、ただ今治だけにブレーキをかける。それが、既得権益の擁護団体なのかと、悔しい思いを抱えてきた」
と声を震わせて訴えました。

このように獣医学部新設をめぐる経過を説明した上で、加戸氏は、自身が訴えてきた獣医師の養成が進まない中で、現在「今治は駄目、今治は駄目、加計ありき」と言われることについて「何でかなと思ってしまう」との不満を漏らした。そして、
「私は、加計ありきではありません。たまたま、今治選出の議員と加計学園の事務局長がお友達だったからこの話が繋がってきて、飛びついた。これもダメなんでしょうか。お友達であれば、全てがダメなのか」
と主張。続く質問の答弁では、「本質の議論がされないまま、こんな形で獣医学部がおもちゃになっていることを甚だ残念に思う」とも述べました。

さらに加戸氏は、加計学園問題をめぐるメディア報道にも不満を漏らしました。これまでに受けた取材について、「都合のいいことはカットされて、私の申し上げたいことを取り上げて頂いたメディアは極めて少なかったことは残念」だと指摘。

その上で、国家戦略特区諮問会議の民間議員が6月13日に開いた記者会見で、加計学園の獣医学部新設のプロセスについて「正当」と結論付けたことを、加戸氏はYouTubeの動画で見たとして、
「これが国民に知ってもらうべき重要なことなんだなと思いました。(中略)あのYouTubeが全てを語り尽くしているのではないかな、と思います」
とも話していました。
加戸氏の発言がメディアの報道で取り上げられるケースが少ないという指摘は、ブログ冒頭の新聞記事の以前から、ネット上で多くの人が指摘していました。実際、自民党の三原じゅん子参院議員は7月11日14時過ぎに更新したツイッターで、
「昨日の閉会中審査の模様が報じられていますが、どの番組も平井卓也議員と青山繁晴議員の質疑はスルー。加戸元愛媛県知事も大事な事話してるのに、、、」
との不満を漏らしていました。

三原じゅん子氏
また、閉会中審査が行われた10日夜に放送された情報番組「ユアタイム」(フジテレビ系)で、番組MCを務めるタレントの市川紗椰さん(30)は、加戸氏の答弁について、
「私が印象的だったのは、加戸前愛媛県知事です。なんか、それがすべてだったのかなって気もした。経緯を丁寧に説明していて、辻褄が合うんですよね、議事録とかを見ると。なんか、いいのかなって、納得しちゃいました」
と好意的に捉えていました。

また、同番組では、国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏が、加計学園をめぐる問題を報じるメディアへの「苦言」を漏らす場面もありました。

モーリー氏は「(加計学園問題は)そもそも様々な観点があるし、メディアは、それを能動的に一番初めに取材できたと思う」とした上で、
「ただどうしても、野党による内閣への追及ということで、ショーアップに加担して尻馬に乗ってしまったように思います。だから下手をすると、今回信頼を失うのは自民党というよりも、メディアが敗者になる可能性があります」
と指摘。続けて、「(メディアは)本来の機能を果たしてこなかったんじゃないか、エンターテインメントと報道を混同してまったのではないか。そう自戒を込めて思います」とも話しました。

こうした発言を受け、市川さんは「この問題について話す人は、目の前にある材料というよりも、安倍総理が好きか嫌いかだけでポジションを取っているような...」との感想を漏らしていました。

情報番組「ユアタイム」(フジテレビ系)で、番組MCを務める
タレントの市川紗椰さん(左)、モーリー・ロバートソン氏(右)
昨日も加計学園に関する記事を掲載しましたが、その記事の結論は以下のようなものです。
私のように、当初から議事録などの情報にあたった側からすると、現在のいわゆる加計問題の野党による追求や、マスコミの報道は、非常に腹立たしいです。ただし、最初はそうだったのですが、最近では腹立たしさなど通り過ぎて、虚脱感すら感じます。

そうでない人にとっても、マスコミの報道や野党の追求をみていても、元々何も問題のないものに関して、問題ありとしているわけですから、かなり無理があり、最初のうちは注目を浴びても、その後はかなりの消化不良気味な状況にあると思います。

野党やマスコミ、こんなことを続けていると、多くの人から完璧に飽きられてしまうか、フェイクであることを見破られ、怒りを買い、視聴率や支持率などをかなり下げてしまうことになるでしょう。
まさに、モーリー・ロバートソン氏の「下手をすると、今回信頼を失うのは自民党というよりも、メディアが敗者になる可能性があります 」ということばとこの結論は同じ方向性を指していると思います。

マスコミは、市川紗椰さんや、モーリー・ロバートソン氏のようなスタンスの人は生き残るでしょうが、そうでない人は敗残者になる可能性が濃厚です。

現在の日本で獣医学部を新設することは重要な成長戦略であるですから、どこかの大学が特区の仕組みを活用して、新設の突破口をつくる必要がありました。加計学園は、福田内閣以来、何度もはねつけられながらも規制改革提案を続けました。

開きかけた岩盤規制の穴がまた閉じられそうになった時点で、加計学園は正当な手続きを踏んで設立申請を行いました。永年続けてきた、既得権による参入規制との闘いを続行したのは、正しい選択だったと私は思います。

過去にも、国交省と総務省に規制緩和を要求して勝ち取ってきたヤマト運輸や、厚労省に対して医薬品のネット販売解禁を勝ち取ったケンコーコムといった会社があります。

このような勇敢な会社は、彼らの成果にタダ乗りした企業に比べて、社会的に大きな賞賛を受けるにふさわしいと思います。加計学園は、官僚の岩盤規制と闘ったヤマト運輸やケンコーコムと同じ社会的役割を果たしました。

岩盤規制に立ち向かっていく事業者と自治体には、大変なエネルギーと時間と行政資源が必要です。メディアがそのような努力を応援せずに、今回の加計学園が突破口をつくる努力を潰す方向に加担してしまえば、どの事業者も自治体も規制改革など要望しなくなります。そうなれば、一番不利益を被るのは国民です。

ヤマト運輸のない生活、ケンコーコムのない生活、獣医学部のない生活など一端、それが設立されて、その便利さ、有り難さを知ってしまえば、誰も元にもどることなどできないはずです。これに反対するような報道をするということ、政治に働きかけることによって利権を得続けてきた前川喜平をはじめとする、既得権者たちが、最も望むことです。

現在のマスコミの本質は、既得権益者を守ることです。それは、今回の加計問題でも顕になりました。

そもそも、新聞はメディアは日刊新聞紙法で守られています。はすごく短い法律で、正式には「日刊新聞紙の発行を目的とする株式会社の株式の譲渡の制限等に関する法律」といいます。名前に書いてあることがこの法律のすべてで、「株式は譲渡されない」ということしか書いていません。これは、新聞の既得権の最大のものと言って良いです。



2015年の11月に、日経新聞が米フィナンシャル・タイムズを買収したことは記憶に新しい。日経新聞が、米フィナンシャル・タイムズの親会社だった英ピアソンから株式を買収して自らのグループに組み込んだのだが、これはごく普通の企業買収と言える。しかし、日経新聞のほうは株式が譲渡できないから、決して買収されない仕組みになっています。

普通の会社で普通に働いている人たちには馴染みがないでしょうが、新聞社に務める人間ならみんな知っている法律です。

しかし、新聞社の人間でこのことを堂々と記事で書く人間はいません。新聞は企業の不祥事があった時に「コーポレートガバナンスができていない」「社内制度が悪い」などと書き連ねまずが、一番ガバナンスができていないはその新聞社です。記者も、それが分かっているから日刊新聞紙法について恥ずかしくて書けないのでしょう。

この法律が、新聞社を堕落させていることに、記者も早く気がつくべきです。自分だけ安泰な身分では、他者に厳しいことがいえるはずないです。自分には甘く他者に厳しいのはありえないです。言論で勝負する人は、やせ我慢が必要なのです。だからこそ、今回の加計問題でも、前川のような明らかな既得験者に対して厳しいことがいえないのです。

それは、テレビも同じことです。テレビ局が既得権化している理由は、地上波放送事業への新規参入が実質的に不可能になっていることにあります。

総務省の認可を受けた場合にしかテレビ放送事業はできません。「放送法」によって免許制度になっているわけなのですが、このことがテレビ局を既得権まみれにしている最大の原因です。

放送法に関しては、たびたび問題になるが、結局何も変わっていない
はっきり言いましょう。「電波オークション」をやらないことが、テレビの問題なのです。電波オークションとは、電波の周波数帯の利用権を競争入札にかけることです。

日本では電波オークションが行われないために、電波の権利のほとんどを、既存のメディアが取ってしまっています。たとえば、地上波のテレビ局が、CS放送でもBS放送でも3つも4つチャンネルを持ってしまっているのもそのためです。

電波オークションをしないために利権がそのままになり、テレビ局はその恩典に与っています。テレビ局は「電波利用料を取られている」と主張するのですが、その額は数十億円程度といったところです。もしオークションにかければ、現在のテレビ局が支払うべき電波利用料は2000億円から3000億円は下らないでしょう。現在のテレビ局は、100分の1、数十分の1の費用で特権を手にしているのです。

この有様では、既存のテレビ局や新規参入者と互いに競い合って、より良い報道をしようなどという気持ちが失せるのも当然のことです。このようなことでは、新聞業界にもテレビ業界にも、ヤマト運輸やケンコーコムのような既成概念を打ち破るような企業などでてくるわけがありません。

これを知れば、新聞社やテレビ局など既得権者の代表ともいえる前川喜平も鼻白む既得権者であり、当然のことながら、まともな報道などできないという私の主張もご理解いただけるものと思います。

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