昨年3月、兵庫県加古川市の公園で、たばこのポイ捨てをとがめられた70代の男が「カッとした」として当時小学1年の男児の首を絞め、暴行容疑で逮捕された。京都府舞鶴市でも同年10月、電話を借りるため市民センターを訪れた70代の男が申し出を断られて激高、つえで男性職員を殴る暴行事件があった。
さらに同年8月に東京都杉並区の夏祭り会場に火炎瓶が投げ込まれた事件では、当時1歳の子供を含む男女16人が負傷。犯行後に自殺した当時68歳の男は、以前から知人に「サンバの音がうるさい」などと不満を漏らしていた。2カ月後の10月にも、宇都宮市の公園で元自衛官の男=当時(72)=が爆発物で自殺し、巻き込まれた無関係の3人が重軽傷を負った。
同年8月に東京都杉並区の夏祭り会場に火炎瓶が投げ込まれた事件 |
攻撃的な高齢者の増加傾向は統計にも表れている。
28年版犯罪白書によると、刑法犯全体の認知件数が減少傾向にある一方、高齢者の刑法犯の摘発人数は高水準で推移。特に傷害や暴行などの粗暴犯は右肩上がりで、27年の摘発人数は傷害1715人、暴行3808人と10年前からそれぞれ約1・6倍、約4・3倍に増加した。これは同期間の高齢者の人口増加の割合(約1・3倍)を上回る。
新潟青陵大大学院の碓井真史教授(社会心理学)は「加齢によるパーソナリティーの変化は大きく分けて、思慮深く優しくなる『円熟化』と、感情の抑制が利かなくなる『先鋭化』の2つがある。先鋭化では、感情を制御できずに些細なトラブルが暴力につながる」と説明する。
高齢者が先鋭化する背景には、核家族化や雇用の流動化、年長者を慕い敬う伝統の消失など社会構造の変化があるとされる。激高などの行動は孤立した状況で起こりやすく、女性に比べて変化への順応が苦手な男性で顕著になるという。
碓井教授は「人は孤立すると攻撃的になるとの実験結果もある。高齢者より若い世代にも同傾向が出始めており、日本の中高年は危機的状況だ」と指摘した。
28年版犯罪白書によると、刑法犯全体の認知件数が減少傾向にある一方、高齢者の刑法犯の摘発人数は高水準で推移。特に傷害や暴行などの粗暴犯は右肩上がりで、27年の摘発人数は傷害1715人、暴行3808人と10年前からそれぞれ約1・6倍、約4・3倍に増加した。これは同期間の高齢者の人口増加の割合(約1・3倍)を上回る。
新潟青陵大大学院の碓井真史教授(社会心理学)は「加齢によるパーソナリティーの変化は大きく分けて、思慮深く優しくなる『円熟化』と、感情の抑制が利かなくなる『先鋭化』の2つがある。先鋭化では、感情を制御できずに些細なトラブルが暴力につながる」と説明する。
高齢者が先鋭化する背景には、核家族化や雇用の流動化、年長者を慕い敬う伝統の消失など社会構造の変化があるとされる。激高などの行動は孤立した状況で起こりやすく、女性に比べて変化への順応が苦手な男性で顕著になるという。
碓井教授は「人は孤立すると攻撃的になるとの実験結果もある。高齢者より若い世代にも同傾向が出始めており、日本の中高年は危機的状況だ」と指摘した。
【私の論評】背後にあるメディアの大問題(゚д゚)!
高齢者の感情の抑制が利かなくなる『先鋭化』がなぜおこるのかということに関して、上の記事では、社会心理学の専門家が「人は孤立すると攻撃的になるとの実験結果もある」とあります。確かに、そういう側面もあるのでしょうが、私はそれだけではないと思います。
高齢者と聴いて、まず頭に浮かぶのが、高齢者の情報源のほとんどが、テレビや新聞であるということが、若い世代との顕著な差であるということです。
私自身は、近所の65歳以上の高齢者とも付き合いがあり、これは本当に顕著に感じるところです。最近の高齢者は携帯電話を持っている人も多いのですが、まだまだガラケーが多いですし、仮にスマホを持っていたにしても、主に使用するのはメールと電話であり、スマホでネットを参照したり動画を見たりする人は少ないです。
パソコンを持っている人もいるにはいるのですが、それで動画を見たり、ニュースを検索する人は滅多にいません。
この状況については、ガベージニュースの以下の記事をご覧いただくと良くご理解いただけるものと思います。
これは気になる、高齢者の日常生活上の情報源とは!?(最新)詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事からグラフを引用します。
そうして、この記事は以下のように締めくくっています。
このグラフが、10代と60代ではテレビの生放送の視聴時間が2.9倍も違うことがわかります。無論60代のほうが2.9倍もテレビを視聴しているということです。
先行する記事では「普段の楽しみ」としてテレビや新聞を挙げる高齢者が多いとの結果を確認したが、今件では普段の情報源として両者が圧倒的な支持を集めていることがつかみ取れる。しかもテレビに限れば、どの年齢階層でも変わるところが無い。高齢層がテレビ好きで大きな影響を受けるのも、納得がいくというものだ。
なお今調査は5年毎に実施されているため、次の調査は2019年に行われる。その頃には高齢者が使える情報源はどのような変化を示し、そして高齢者は何を選択しているのか。特にインターネット・携帯電話の利用状況がどの程度変化するのか、調査結果が楽しみではある。ガベージニュースには、以下のような記事もありました。
テレビはシニア、ネットは若者…主要メディアの利用時間をグラフ化してみる(最新)この記事からも以下にグラフを引用します。
このグラフが、10代と60代ではテレビの生放送の視聴時間が2.9倍も違うことがわかります。無論60代のほうが2.9倍もテレビを視聴しているということです。
2016年の時点では10代と20代でインターネットの利用時間がテレビ(生放送)を抜いている。つまり「20代以下においてはテレビ<<ネットの時代」である。多分にスマートフォンの普及浸透によるところが大きく、この傾向は今後も続くものと考えられる(今件は各年齢階層毎の平均値であり、該当メディアを利用していない=利用時間ゼロの人も含めているため、普及率が高いほど平均値も底上げされる)。
スマートフォンの普及がさらに進めば、将来は30代、そして40代でもテレビの利用時間をインターネットが抜くようになるかもしれない。ここで、テレビの視聴率、新聞の購読率の高い視聴者の立場にたって見て下さい。 テレビ・新聞といえば、最近でいうと、いわゆる「もり・かけ」の偏向報道が顕著でした。
このブログにも以前掲載したことがあるのですが、「もり・かけ問題」に関しては、ネットなどの情報源があれば、いずれの問題も最初から全く安倍総理やそのご夫人には問題はなく、これで追求する野党やマスコミは、愚かという以外に何もありません。結局その目的は倒閣運動以外の何ものでもないということです。
実際、その後テレビや新聞のネガティブキャンペーンがある程度功を奏して自民党政権の支持率は落ちましたが、かといってこの問題で安倍総理が辞任するとか、安倍政権が崩壊するとか、しそうとであるなどのことも全くありません。
これをテレビ・新聞を主な情報源としている高齢者にとっては、「悪の安倍」が全く何のおとがめも受けず、結局世の中は何も変わらなかったと見ているのではないでしょうか。
実際、私の近所の高齢者らも、最初はテレビにかじりついて「もり・かけ」の顛末をみていたようですが、それも最初の一月くらいであり、それをすぎると視聴するのはやめたようです。
その理由を聴いていみると、ほとんどの人が「飽きた」というものでした。確かに、なにやらマスコミや野党はいかにも何かおこりそうな雰囲気でいろいろ御託を並べて追求したのですが、結局何も変えられませんでした。
高齢者の側からすると、野党やマスコミがいくら大騒ぎしても、世の中は変えられないんだという諦めムードになり、どうせ何も変わらないなのだから、見ても無駄と思い見なくなったのだと思います。
そうして、このようなことは何も「もり・かけ」問題ばかりではありません。2015年の集団的自衛権を含む安保法制の審議のときにも、これらを戦争法案として、野党は国会で乱闘騒ぎを起こし、国会前では日々デモ隊が反対デモを挙行しました。テレビも新聞も連日連夜これを報道しました。
このときも高齢者は「悪の安倍」が「戦争法案」を通過させようとしている、これが通過すれば戦争になると息巻いてテレビを見ていたことでしょう。
しかし、法案は通過し、この時は安倍政権の支持率が落ちることもありませんでした。これでは、高齢者はどうせ世の中なんて、みんなでさわいでも何も変わらないのだという考えを深めたことでしょう。
さらに、高齢者のほとんどは、本当は増税してもらいたくはないが、増税しなければ日本は大変なことになるから、増税せざるを得ないと考えている人が多いです。そうして、増税すればどのようなことになるかは、何となくは知っているようです。それでも、増税しなければならないと思い込んだ人はどうなるでしょう。
さらに直近では、北朝鮮がグァムにむけてミサイルを打つという考えを表明したことが、かなりあおり気味で、報道されています。これは自衛隊の退職したある元幹部の人が語っていたのですが、自分自身はそのようなことはないと思っているので、テレビなどの番組で、「北朝鮮のグァムへのミサイル発射はあり得るのか?」と聴かれて「ないと思います」というと、もう後が続かなくなってしまうので、その番組にはもう使われなくなってしまうと語っています。その発言の動画を以下に掲載します。(7:57あたりにその発言があります)
しかし、テレビではミサイル発射があり得るというということを前提して、報道をしないと話が続かなくなるので、あくまであり得るという前提する放送局がほとんどです。
そうなると、いつ日本にも火の粉が飛んでこないとも限らないということで、高齢者はかなり煽られるわけです。
以上は、最近の事例を出しただけで、高齢者は昔からテレビや新聞で日々煽られてきており、さらには政治家やマスコミが悪を暴いても悪いものが成敗されることもなく、この世にのさばっていると考えざるを得ない状況に追い込まれています。
そうして、最近では高齢者の体力が昔と比較してかなり向上しています。昔だとたとえ、切れても体力的にどうにもできなかったものが、今の高齢者は、実力行使に訴えることもできます。
グーグルクロムキャストやアップルTVなどで既存のテレビで動画を見る方法を教えてあげると良いと思います。
私は、何人かの高齢者にそれを教えてあげましたが、教えたほとんどの人が「虎ノ門ニュース」などをみるようになって、人生観が随分変わったと言っていました。
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