Amazonの新しいキンドルは、一番安いもので79ドル(約6200円!)と、度肝を抜かれましたが、さらに驚くべきことに、実は製造コストだけで84.25ドル(6600円)であることがわかりました。(米メディアのMainstreet が報じた iSuppliからの提供情報による)
79ドルのキンドルは、アマゾンの電子書籍読者に向けた「特別価格版」で、ホームスクリーンとロックスクリーンに、地域向け広告が表示されます。「特別価格版」ではない、109ドルの方の同モデルでは、ハードウェア単体では赤字にはなりません。
しかしながらコストの84ドル(78ドルが原価)というのは、単純に製造ラインのコストであり、配送コストやソフトウェアのコストも加えると、実際はもっとかかっているはずです。
しかしユーザーは一度キンドルを手にしてしまうと、アマゾンから書籍を買い続けなくてはならないというエコシステムの中に組み込まれます。本を買うという行為を全てアマゾンで行う故に、ユーザーはアマゾンに支払い、支払い、支払い続けることになります。アマゾンは、ハードウェアの赤字をそこで回収して、利益を上げていくというビジネスモデルなのですね。
つまり、ユーザーはキンドルを激安で手に入れることができるけど、「後から徐々に払わされる」ということです。
それでも依然として、これはハードウェアのマージンモデルを覆してくれる大きな動きであることは間違いありませんし、すでに日本を含む出版業界に大きな衝撃を与えていることも事実です。
【私の論評】水道の蛇口戦略は、ボージョレヌーボーやキッズプレートとは違う!!
今年も各地でボージョレヌーボー試飲会が・・・ |
さて、話は少し異なりますが、本日皆さんは、ボージョレヌーボーを味わうことができましたでしょうか?私は、昼から結構飲んでしまいました。今年は、例年と違って、ちょっとした異変がありました。何かといえば、そうです、激安価格で売られていたということです。フルボトルで一番安いものでは、ワンコインで購入できる価格である、500円で販売されていました。何と、ハーフボトルでは、390円というものもありました。無論これらは、ペットボトルで販売されています。私は、例年は、フルボトルで1000円台のものを1本購入するのですが、今年は500円のものを3本購入しました。
こちらガラス瓶入りのボージョレヌーボー |
左1000円、右500円のペットボトル入りボージョレヌーボー |
そうして、本日は、ワインではないのですが、もう一つ大きな話題がありました。それは、ガストのキッズプレートです。これは、なんと、39円(サンキュー価格)です。39円はすごいですね。これは、無論期間限定ですが、本日から始まったキャンペーンです。
この39円という衝撃の価格に対して、ネット上では早くも大きな反響を呼んでいます。
・むしろ不安になる値段だなw
・ガスト行って知り合いに会うの恥ずかしい
・父ちゃんお前に39円のを食べさせる程落ちぶれちゃいないぞ
・子連れの親1人分を39円とかの方が効果あるんじゃね?
・親子セットで480円とかならいいのにね
・値上げして安全性を確保した方が親は安心すると思う
軒並み厳しい意見が寄せられていますが、すでに報道されている内容によると「普段のメニューから一品減らしたり、食材の質は落としたりしていない」とのことです。
実はガストでは今年8月末に、東北地方の店舗で食事をしていた客に赤痢の食中毒が発生する事件があったばかり。今回のキャンペーンは、この事件で激減した家族連れの来店客を呼び戻す狙いもあると言われています。
ネット上の反応を見るかぎりでは、「お金じゃないのよ」という心理がうかがえますが、実際のところはどうなんでしょう。食中毒事件を知っているか知らないかでも、動向はまったく異なると思われますが、本日からの子連れ客の来店状況に注目したいところです。
結局これらは、安売りだと思います。日本は、まだまだ、デフレのさなかにあるので、仕方ないといえば、仕方ないのかもしれませんが、それにしても、特にキッズプレートに関しては、原価われを覚悟で出しているのだと思います。
この安売りの後にさらに、何かが続けば、これも一つの仕掛けとして面白いと思うのですが、どうもこれらの場合は、安売り自体がキャンペーンになっているような気がします。要するに、話題づくりということです。そうして、この話題をつくるための経費など、販売促進費などと同じように考えて実施しているのだと思います。
さて、ここまで、長々とボージョレヌーボーと、キッズプレートに関して掲載してきましたが、私は、これらは、結局アマゾンがキンドルを安く売るのとは根本的に異なるということを言いたいのです。
上の記事では、「ユーザーは一度キンドルを手にしてしまうと、アマゾンから書籍を買い続けなくてはならないというエコシステムの中に組み込まれます。本を買うという行為を全てアマゾンで行う故に、ユーザーはアマゾンに支払い、支払い、支払い続けることになります。アマゾンは、ハードウェアの赤字をそこで回収して、利益を上げていくというビジネスモデル」とか、「後から徐々に払わされる」と書いていますが、これと日本の最近の安売りとは根本的に異なるということです。
上記の例では、アマゾンは、原価と販売価格の差額が400円ですから、市場では、結局400円のものを無料で顧客に配っているのと同じです。これは、考えようによっては、ボージョレヌーボーの安売りや、キッズプレートの安売りよりもすごいことかもしれません。
私は、このブログで、過去にeコマースの本質は広告であるとか、アップルの戦略は、水道の蛇口戦略であると掲載したことがあります。
アップルの、デバイ寸群である、iPhone、iPad、iPodは水道の蛇口のようなもので、水道管を通じて様々な個人や企業が制作したステキなコンテンツがその蛇口に注ぎ込まれていきます。今はまだユーザーはこれらのコンテンツを有料(少額)で購入しているのですが、もし、iPhone、iPad、iPodそのものが広告媒体になったら、広告媒体であるiPhone、iPad、iPodの無料化(低価格化)だけではなく、コンテンツそのものも無料化するかかなり低廉にする戦略をとっていると考えられます。私は、この戦略を水道の蛇口戦略と位置づけているわけです。この戦略、アップルが先鞭をつけましたが、いまや、Amazonが、低価格のタブレット端末である「AmazonFire」、低価格の電子書籍リーダーの「Kindle」で、アップルを追い越してしまいそうな勢いです。
この戦略、いわゆるeコマース(電子商取引)で大成功している企業の基本戦略です。それと、eコマースの本質は、このブログにも以前掲載したように「広告」です。Googleは、いろいろなことに手を出していますが、それは、結局自ら運営する検索エンジンなどに多くの人を集めるための手段にすぎないのであって、検索エンジンは、もとより、グーグルマップや、グーグルアース、その他の様々な先進的なアプリなども結局はそのためで、それを通じて集まった人たちに対する広告をすることがグーグルのビジネスモデルの本質です。
さて、ここまで述べれば皆さんもおわかりでしょう。eコマースでは、根本に集客装置を築き、その集客装置で客をあつめるだけではなく、集めた顧客に一度ものを売るというだけではなく、さまざまな商品やサービスを提供するための装置をつくりあげているということです。この、集客ならびに、商品サービス提供装置のことをビジネス・プラットフォームと呼ぶわけです。
まさに、水道の蛇口戦略は、ボージョレヌーボーやキッズプレトーととは違うわけです。日本の、企業も安売りだけでなく、このような仕組みを構築することがこれからのビジネスでは重要となってくるでしょうし、ここが、日本の企業の弱いところだと思います。せっかく集客しても、それをさまざまな機会に活用できるような体制をぜひとも作っていくべきです。
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さて、ここまで、長々とボージョレヌーボーと、キッズプレートに関して掲載してきましたが、私は、これらは、結局アマゾンがキンドルを安く売るのとは根本的に異なるということを言いたいのです。
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上記の例では、アマゾンは、原価と販売価格の差額が400円ですから、市場では、結局400円のものを無料で顧客に配っているのと同じです。これは、考えようによっては、ボージョレヌーボーの安売りや、キッズプレートの安売りよりもすごいことかもしれません。
私は、このブログで、過去にeコマースの本質は広告であるとか、アップルの戦略は、水道の蛇口戦略であると掲載したことがあります。
アップルの、デバイ寸群である、iPhone、iPad、iPodは水道の蛇口のようなもので、水道管を通じて様々な個人や企業が制作したステキなコンテンツがその蛇口に注ぎ込まれていきます。今はまだユーザーはこれらのコンテンツを有料(少額)で購入しているのですが、もし、iPhone、iPad、iPodそのものが広告媒体になったら、広告媒体であるiPhone、iPad、iPodの無料化(低価格化)だけではなく、コンテンツそのものも無料化するかかなり低廉にする戦略をとっていると考えられます。私は、この戦略を水道の蛇口戦略と位置づけているわけです。この戦略、アップルが先鞭をつけましたが、いまや、Amazonが、低価格のタブレット端末である「AmazonFire」、低価格の電子書籍リーダーの「Kindle」で、アップルを追い越してしまいそうな勢いです。
この戦略、いわゆるeコマース(電子商取引)で大成功している企業の基本戦略です。それと、eコマースの本質は、このブログにも以前掲載したように「広告」です。Googleは、いろいろなことに手を出していますが、それは、結局自ら運営する検索エンジンなどに多くの人を集めるための手段にすぎないのであって、検索エンジンは、もとより、グーグルマップや、グーグルアース、その他の様々な先進的なアプリなども結局はそのためで、それを通じて集まった人たちに対する広告をすることがグーグルのビジネスモデルの本質です。
さて、ここまで述べれば皆さんもおわかりでしょう。eコマースでは、根本に集客装置を築き、その集客装置で客をあつめるだけではなく、集めた顧客に一度ものを売るというだけではなく、さまざまな商品やサービスを提供するための装置をつくりあげているということです。この、集客ならびに、商品サービス提供装置のことをビジネス・プラットフォームと呼ぶわけです。
まさに、水道の蛇口戦略は、ボージョレヌーボーやキッズプレトーととは違うわけです。日本の、企業も安売りだけでなく、このような仕組みを構築することがこれからのビジネスでは重要となってくるでしょうし、ここが、日本の企業の弱いところだと思います。せっかく集客しても、それをさまざまな機会に活用できるような体制をぜひとも作っていくべきです。
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