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2016年8月19日金曜日

世界中で存在感失う「人民元」 名ばかり「国際通貨」 習氏の野望に暗雲 ―【私の論評】金の切れ目が縁の切れ目、尖閣海上民兵も五輪選手も?

世界中で存在感失う「人民元」 名ばかり「国際通貨」 習氏の野望に暗雲 

中国・江蘇省で人民元紙幣を数える銀行員
 中国当局が人民元を大幅に切り下げた「人民元ショック」から1年が過ぎたが、その後も人民元は下げ止まらない。ドル、ユーロに続く「第3の通貨」にのし上がるのが習近平国家主席の野望だったが、市場で人民元離れが加速し、決済シェアはカナダドルすら下回る6位に。「国際通貨」とは名ばかりの存在になっている。

人民元は2015年8月11日から13日の3日間で約4・6%も切り下げられた。中国経済失速との見方から世界の株価が大幅下落を招いたのも記憶に新しい。

その後、中国当局は断続的に市場に介入し、人民元を買い支えたとみられるが、人民元の下落基調は続いた。今年4~6月期の下げ幅は過去最大を記録している。

人民元は昨年11月、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の構成銘柄に採用が決まった。習政権にとっては、アジアインフラ投資銀行(AIIB)と並んで国際金融の世界で存在感を高める大きな成果だったはずが、実態はさびしい限りだ。

銀行間の決済インフラを手がける国際銀行間通信協会(SWIFT)によると、今年6月時点で決済に使われた人民元のシェアは1・72%と14年10月以来の低水準となった。

習近平
  米ドル(40・97%)、ユーロ(30・82%)、英ポンド(8・73%)、日本円(3・46%)を下回るどころか、カナダドル(1・96%)を下回る6位に低迷している。

15年8月には決済シェアが2・79%と円を上回り、「第4の通貨」となった勢いは完全には失われた。今年10月にはSDRに正式採用される予定だが、「国際通貨」とはとても呼べない状況だ。

経済が減速するなかで、中国当局は人民元安をあえて容認してるフシもあるが、思惑通りに輸出は伸びていない。

7月の輸出は前年同期比4・4%減、内需も振るわず、輸入は12・5%減だった。

1~7月の累計でも輸出は7・4%減、輸入は10・5%減と大きく前年割れしている。一方で各国と貿易摩擦が激化している鋼材は金額ベースで15・5%減少したものの、数量は8・5%増加しており、中国の鋼材が安値で海外市場に流れ込む状況は変わっていない。

週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は「中国経済は企業債務によってかろうじて維持されている。不良債権が拡大している金融機関に巨額の公的資金が注入される事態となれば、人民元のさらなる暴落は不可避だ」と指摘している。

【私の論評】金の切れ目が縁の切れ目、尖閣海上民兵も五輪選手も?

人民元の国際通貨化は、最初から絶望的であることは、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【日本の解き方】人民元のSDR採用後の中国 一党独裁と社会主義体制で困難抱えて行き詰まる―【私の論評】中間層を創出しない中国の、人民元国際通貨化は絶望的(゚д゚)!
中国人民元のSDR構成通貨入りを発表する
IMFのラガルド専務理事=11月30日、ワシントン
この記事は、昨年12月5日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくもとして、以下に元記事の高橋洋一氏による、人民元が国際通貨にはならないであろうとの見解の部分のみ引用します。
中国経済の今後には多くの困難が待っているとみている。まず、人民元の国際化であるが、通貨取引の背後には、貿易取引や資本取引があり、それらが大きく拡大しないと、国際化も限定的だ。 
中国には共産党一党独裁の社会主義体制という問題があるので、国有企業改革や知的所有権の解決は当面難しく、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加も当面難しい。ということは、貿易取引や資本取引にも一定の限界が出てくる可能性がある。 
特に資本取引の自由化は、一党独裁の社会主義体制のままでは基本的には無理である。となると、人民元もこれ以上の国際化はなかなか望めないというわけだ。

中国が、一人当たり国内総生産(GDP)1万ドル前後で経済停滞に陥るという「中進国の罠」にはまりかけているのも懸念材料だ。一般論として、中進国の罠を超えるためには、大きな構造改革が必要であるが、そこでも中国の体制問題がネックになる。 
中国は、当面AIIBによって「人民元通貨圏」のような中国のための経済圏を作りつつ、国有企業改革などを行ってTPPなどの資本主義経済圏への段階的参加を模索するとみられる。しかし、一党独裁体制を捨てきれないことが最後までネックになり、行き詰まるだろう。 
この高橋洋一氏の見解に関して私は、以下のように論評しました。
元が国際通貨として本当に認められるには、人民元相場の柔軟性拡大に加えて、中国金融市場に対するアクセス制限の緩和、取引の自由化推進などが要求されますが、株価急落で金融市場に異例な介入を続ける中国政府は、一段と厳しい局面に立たされることになることでしょう。
中国が資本勘定を完全に自由化し、変動相場制に移行しない限り、投資家は人民元を国際通貨として使用することに引き続き慎重になることでしょう。

ただし、そのためには国内でそれなりの条件を整える必要があります。

中国が今の一党独裁を継続していては、高橋氏がブログ冒頭の記事で、指摘していた、「中所得国の罠」に陥る可能性が大というよりも、もうその罠に完璧に落ち込んでいます。
中所得国の罠の模式図
「中所得国の罠」とは、多くの途上国が経済発展により一人当たりGDPが中程度の水準(中所得)に達した後、発展パターンや戦略を転換できず、成長率が低下、あるいは長期にわたって低迷することをいいます。 
この「中所得国の罠 (中進国の罠と同じ)」を突破するのは結構難しいことです。アメリカを別格として、日本は60年代に、香港、シンガポールは70年代に、韓国は80年代にその罠を突破したといわれています。ただし、アジアでもマレーシアやタイは未だに、罠にはまっています。 
中南米でも、ブラジル、チリ、メキシコも罠に陥っていて、一人当たりGDPが1万ドルを突破してもその後は伸び悩んでいます。 
政治的自由と、経済的自由は、表裏一体であり、経済的自由がないと、IMFのような国際機関の提言は実行できません。経済的自由を保つには、政治的自由が不可欠です。
中国は、すでに中所得国の罠にはまっており、そこからぬけ出すのは至難のわざでしょう。中所得国の通貨が、国際通貨になったことはありません。よって、中国が中所得国の罠にはまっている現状では、人民元の国際通貨化は全く無理です。

それにしても、これに関しては前々から前兆がありました。たとえば、イギリス人の貿易商が中国国内のおもちゃ工場の代金を決済するときに、人民元を使おうにも、中国の工場がドルでないと受け取らないという実体がありました。それについても、このブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
焦点:中国製おもちゃ調達もドル建て、人民元取引の実態―【私の論評】爆裂中国の元国際通貨化の妄想は潰えたとみるべき(゚д゚)!

欧米輸出向けの中国製ミニオンのぬいぐるみ
この記事は、今年の1月12日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、このようなミニオンのぬいぐるみを製造する小さな町工場ですら、人民元決済をいやがり、ドルで決済することを望むというのですから、いかに人民元に信用がないかが良く理解できます。

このような通貨が国際通貨になるなどのことはありえないです。

さて、中国は従来は不況になると、金融緩和と財政出動を素早く実行して、すぐに景気を回復しました。しかし、もうその手は通用しないようです。

金融緩和をするとキャピタルフライト(通貨、特に外貨の国内から逃避)が始まることを恐れてなかなか出来ないようです。

もし人民元高要因が大きくなれば、韓国はデフレに陥り、かつての日本のような長期不況に陥るでしょう。

逆に人民元安要因が大きくなれば、韓国は通貨アタックを受けて、現状でもキャピタルフライトに見舞われているのに、さらに多くの外貨(ドル)が国外に流出することになり、金融危機に陥るでしょう。しかし、日本を含めて、中国を本気で助けようとする国はもうありません。

この状況は最近の韓国の状況と良く似ています。これについては、このブログにも掲載したので、興味のある方は、その記事をご覧になって下さい。

さて、最近でも、中国の異変が続いています。これらの異変ひよっとすると、国際通貨にもなれない弱い人民元とキャピタルフライトを恐れて金融緩和をしないことと関係あるかもしれません。特に、これらの背景ともなっている中国の経済の低迷と関係があるかもしれません。

まず第一に、リオ五輪の中国のメダルのあまりの少なさです。以下に17日現在のメダルの取得状況を掲載します。


リオデジャネイロ五輪の中国選手の金メダル獲得ペースに、ロンドン大会(2012年)や北京大会(08年)のような勢いがみられません。16日現在、首位の米国に大きく水をあけられ、英国にも及ばず、3位となっています。着実に獲得数を伸ばしてはいるものの、“ゴールドラッシュ”とはいかず、終盤に向けてどれだけペースが上がるかに注目が集まっていました。

金メダル獲得数は同日現在、米国が28個、英国が19個、中国は17個。米英は日程を消化するごとに、ロンドン大会とほぼ同じペースで獲得していますが、中国は約半分のペース。北京大会では参加国の中で最多の51個、ロンドン大会でも米国に次ぐ38個の「金」を獲得した中国にしては、あまりにスローペースといえます。

この変化、やはり中国が中進国の罠にはまっていることを示すものかもしれません。中心国でもスポーツの強い国もありますが、それは特定のいくつかのスポーツが強いのであって、オリンピックなどでのメダルの総数となると、やはり先進国等には及びません。

中国の場合は、経済的には先進国とはいえませんが、それでも、経済の伸び率が驚異的で、そのため将来は米国経済と肩をならべ、いずれは追い抜くのではという憶測が飛び交い、それに期待して、多くの資金が集まりました。その潤沢な資金を利用して、中国はあるゆる方面資金を投下し、経済を伸ばし、国威を発揚することができました。

そうして、経済が伸び国威を発揚することにより、さらにそれが期待を呼び多くの資金が集まるという状況がつくりだされ、それが中国に有利に働いていました。

しかし、その潤沢な資金も、キャピタルフライトによって、底をつきはじめています。そもそも、中国の高級官僚が裸官などになり、かなり前から盛んに海外に資金を逃避させていたのですから、いかにこの国の将来は絶望的なものか、理解できます。

現状がこのような状況ですから、ロンドンオリンピック後に、国威発揚の大きな目玉の一つでもある、スポーツ振興にも、あまり資金を投下できなかったのではないでしょうか。

尖閣諸島付近の中国漁船と中国公船
さらに、もう一つ気になることがあります。それは、尖閣周辺の中国漁船の動向です。以下はの表は、8月19日に外務省が公表した「尖閣諸島周辺海域における中国公船及び中国漁船の活動状況について」(海上保安庁)という文書から引用したものです。このように、中国公船と、大量の漁船が尖閣付近の海域に侵入させるということは、示威行為なのですが、これも中国による国威発揚のやり方です。
(平成 28 年8月5日午後0時から 19 日午前8時現在)
                                                                                             ※上記隻数は延べ隻数


この表で、中国漁船に注目して下さい。この表によれば、海上保安庁は8月10日〜19日午前8時現在まで、中国漁船に対して退去警告を発していないということになります。

この公文書の冒頭には、以下のように記されています。
平成 28 年8月5日午後1時 30 分頃、中国漁船に続いて、中国公船(中国政府に所属する船舶)1隻が尖閣諸島周辺領海に侵入した。その後、19 日午前8時までに、最大 15 隻の中国公船が同時に接続水域に入域、延べ 32 隻が領海に侵入した。 
約 200~300 隻の漁船が尖閣諸島周辺の接続水域で操業するなかで、最大 15 隻という多数の中国公船も同じ海域に集結し、中国漁船に続いて領海侵入を繰り返すといった事象が確認されたのは今回が初めてである。 
なお、尖閣諸島周辺の接続水域に通常展開している中国公船(3隻程度)及び南シナ海のスカボロー礁周辺に通常展開している中国公船(4~5隻と言われる)に比しても、現在尖閣諸島周辺には、はるかに多くの中国公船が展開している。
いっときは、300隻もの中国漁船が尖閣諸島周辺領海に侵入したのです。この領域で漁をする事自体は、日中の業業協定で認められた行為ですが、それにしてもこのように多数の漁船が押し寄せ、その漁船には海上民兵が乗っていることは前から明らかにされていました。

武装している中国の海上民兵 女性の海上民兵もいる
しかし、あれだけ周辺領海に侵入していたのですが、10日以降はパタリと海上保安庁は退去警告をしていません。これはどういうことなのか、この表だけからは正確にはうかがい知ることはできません。

類推すると、そもそも中国漁船がほんどいなくなったか、いたにしても少数で、通常の操業をしていたので、海上保安庁としては、退去警告をする必要もなかつたのだと思います。

そうして、退去警告をしたのは、いわゆる通常の操業ではない、いわゆる示威行動をした船であると考えられます。そうして、おそらく、これらの示威行動をした船には、海上民兵が搭乗していたのでしょう。

しかし、10日以降は、海上民兵が搭乗した漁船が姿を消したのでしょう。

これは、何を意味するのでしょう。これも、中国が今や海上民兵による示威行動に対しても、資金を十分に投下できないことを示しているのかもしれません。


さて、産経新聞の記事には、以下のようなことが掲載されていました。
 福建省の漁業関係者によれば、8月上旬に尖閣周辺に集まった漁船には少なくとも100人以上の海上民兵が乗り込み、大半が船長など船を指揮できる立場にいる。彼らの船には中国独自の衛星測位システムが設置され、海警局の公船などと連携を取りながら前進、停泊、撤退などの統一行動をとる。帰国後は政府から燃料の補助や、船の大きさと航行距離、貢献の度合いに応じて数万~十数万元(十数万~約300万円)の手当てがもらえるという。 
 地元の漁民によれば、福建省や浙江省の港から尖閣近くに向かうには約20時間かかり、大量の燃料を使う。また、日本の海上保安庁の船に「作業を妨害される」こともあるため、通常は敬遠する漁民が多いという。
さて、中国側としては、尖閣周辺で海上民兵などに対して、さらに派手に示威行動をさせたかったのかもしれません。しかし、尖閣で示威行動をしたり、あるいは、海上民兵を尖閣諸島に上陸させたとしても、確かに中国内外にかなりのインパクトを与え、ある意味ではかなりの国内外に対して国威発揚にもなります。

とはいいながら、海上民兵に示威行為を繰り返えさせたにしても、尖閣を奪取させたにせよ、これは国威発揚という象徴的な意味があるだけであり、そこから何か富が生まれるかといえば、そのようなことは全くありません。それどころか、海上民兵に多額の報奨金を支払わなければなりません。

南シナ海を埋め立て、軍事基地化したとしても、尖閣を奪取して、そこを軍事拠点にしたとしても、そのことによって富が発生するわけでも、外資が流れ込んでくるわけでもありません。

キャピタルフライトに悩まされ、金融緩和もできない中国にとつて、今や虎の子である資金をこのようなことに金を使うのはためらわれるのでしょう。

現在の中国では、拝金思想が幅を効かせています。海上民兵も金にならなければ、なかなか動かないのでしょう。

将来は官僚になって賄賂をもらいたいと作文に書く小学生の登場など、いわゆる拝金主義の横行を嘆く人が中国で増えている。写真は西安で「9割引きの女性求む」と書かれた横断幕を持つ青年たち。流行りの「拝金女」への反対を表明することが目的だという。2010年10月14日。

だからこそ、10日以降には、海上民兵が搭乗した漁船が尖閣から姿を消したのでしょう。

オリンピックでの中国の金メダル激減も、結局選手に十分な金が行き渡らずやる気をなくしたのでしょう。中国では国内では、金メダル至上主義が転換点をむかえているようです。

中国の「金メダル至上主義」を変えた!天然系の愛されキャラ、競泳女子の傅園慧選手。14日、リオデジャネイロ五輪で一躍「時の人」となったのが、女子競泳の傅園慧選手。彼女の自由で生き生きとした発言が、「多くの中国人の共感を呼んでいる」と米メディアが報じている。
結局、尖閣も五輪も、結局金の切れ目が縁の切れ目ということで、オリンピック選手も、海上民兵も金をくれない政府には従わないということなのでしょう。オリンピック選手などは、政府のための五輪ではなく自分のためということで、政府の干渉を嫌がるようになるでしょう。

キャピタルフライトがとめどなく続く、中国では、人民元が国際通貨にならないのは当然であり、それどころか、いずれ唯一と言っても良い、中国共産党中央政府の統治の正当性の根拠である金が尽きてしまうことでしょう。

そうなれば、人民解放軍も、公安警察も、城管も、人民も中国共産党中央政府のいうことを聴かなくなります。そのとき、中国の現体制は崩壊することでしょう。現中国では、金の切れ目は縁の切れ目なのです。

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2016年7月8日金曜日

【お金は知っている】下落続く人民元 中国不動産バブル崩壊と同時に暴落が起きる―【私の論評】日本は、必ず起こる人民元暴落に備えよ(゚д゚)!

【お金は知っている】下落続く人民元 中国不動産バブル崩壊と同時に暴落が起きる

中国の通貨、人民元の下落が続いている。7月5日時点では1年前に比べて対ドルで8・8%安くなっている。円に対してはさらに下落幅が大きく、20%安である。

グラフは過去1年間の元の対ドル相場と中国の外貨準備高の推移である。元安トレンドは外貨準備の減少と密接に連動している。


中国は中央銀行である中国人民銀行が外貨を集中管理する制度をとっている。人民銀行は流入する外貨の大半を買い上げるかわりに元資金を供給するし、大量の元売り、外貨買いを引き起こす資本逃避が起きると、人民銀行は外準を取り崩して外貨を売って元を買い取る。

人民銀行は原則として前日の元相場の終値を基準にして、当日の元の交換基準レートを決め、その基準値の上下各2%の幅で変動させる管理変動相場制をとっている。人民銀行は昨年8月13日、同10日に比べて4・57%基準値を下げたが、前日比で2%以内の幅での切り下げを繰り返した結果だった。

人民銀行は既存の管理変動制度の枠内での操作であり、大幅切り下げではないと説明したが、中国内外の投資家は元安政策への転換だとみた。元安を恐れた中国国内の投資家や富裕層は海外の不動産に投資し、消費者は元の価値が高いうちに日本など海外で爆買いに走った。

爆買いの担い手は、主婦など個人が周囲の知り合い向けに日本製品などをまとめ買いし、手数料を稼ぐ代行業者だ。上海などの空港税関は今年初めから、何個も同じ日本製品を抱えた帰国者に対し規則通りの高い関税率を適用するようになった。その途端、爆買いブームが吹っ飛んだ。

他方で、習近平政権は元安を必要としている。国内では鉄鋼など設備過剰が深刻化しているため、輸出に頼らざるをえない。

習政権はいつまで元安路線を続けられるだろうか。その鍵は外貨準備にある。豊富な外準がある限り、元売り投機のチャンスをうかがっているジョージ・ソロス氏らヘッジファンドの攻勢をかわすことができるからだ。

その外準は年間で5000億ドル(約51兆円)以上も減っている。資本逃避が収まらない。それでもまだ外準は3兆ドル(約306兆円)以上もあり、世界ダントツだと当局者は言い張るが、実は虚勢でしかない。

外準というのは帳簿上、資産だが、外からカネを借り入れてもそのまま外準に参入できる。中国の場合、対外負債は3月末現在で外準を1・3兆ドル上回っている。いわば、借金によって外準の落ち込みを何とか食い止めている。中国にカネを持ち込むのは主として中国資本である。

上海など沿海部の大都市では不動産バブルが再発している。香港経由でタックスヘイブン(租税回避地)に資産を移した党幹部一族など特権層が不動産市場に投資する。そこで名義上だけは「外資」のカネが流入するのだが、これらチャイナマネーの逃げ足は速い。バブル崩壊と人民元暴落は同時に起きるだろう。 (産経新聞特別記者・田村秀男)

【私の論評】日本は、必ず起こる人民元暴落に備えよ(゚д゚)!

結局のところ、あの中国人による爆買いブームは、元安を恐れた消費者の一時的な消費に過ぎなかったということです。

どうりで、「爆買い」は2015年には流行語大賞も受賞するほど大きな注目を集めたにもかかわらず、今年になってからは影を潜めつつあります。

そうして、15年に見られた「大型バスで乗り付けて列をなして店に入り、買い物をするような光景」は16年は見られませんでした。

いずれ、元安が一層すすめば、爆買いどころから、中国人旅行者の数そのものが激減したり、中国人旅行者の消費そのものが萎んでしまうことになります。

ひところの日本では、中国人の爆買いをあてこんだ、商売などが盛んだったようですが、そもそも爆買いはたいしたものではなかったことがはっきりしています。それに関しては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【国内】爆買いやインフラ特需のはずが…東京のGDPなぜマイナス?―【私の論評】官邸は徹底的に財務省を追撃し、殲滅し、財務省を他省庁なみの官庁に叩き落とすべき(゚д゚)!
この記事は、昨年12月27日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事より以下に一部を引用します。

昨年まで中国人の爆買いが目立っていた銀座
 クビをかしげた人も多かったんじゃないのか。東京都が公表した2015年度の都内の実質経済成長率(見込み)。中国人の「爆買い」や、2020年の東京五輪に向けた施設建設やインフラ整備による“特需”でウハウハと思ったら、ナント! 「マイナス0.6%」だったからだ。 
 都がGDP(国内総生産)の都内分を推計したもので、マイナス成長は14年度(2.8%減=速報値)に続いて2年連続。「製造業」(5.6%減)や「卸売・小売業」(1.8%減)、「サービス業」(1.4%減)が主な要因とみられるが、内閣府が7月に公表した全国の経済成長率見通し(1.5%増)よりも大幅に下回っているとは驚きだ。 
 都内では今も、あちこちで高層マンション建設が見られるし、銀座や秋葉原には大型スーツケースを持った中国人の団体客がウジャウジャいる。それに何といっても、東京五輪だ。過去に五輪招致委員会と都スポーツ振興局が試算した五輪開催に伴う「需要増加額」は、東京だけで約9600億円。GDPを押し上げるプラス要素ばかりなのに、全国よりも“冷え込んでいる”のは不思議だ。
これは、今から振り返ると不思議でも何でもありません。結局のところ、平成14年4月からの8%増税がかなり響いて、東京都内でも個人消費が低迷したからです。

そうして、東京都民等の個人消費の低迷によるマイナスは、中国人の爆買いがあっても、その他、高層マンションの建設があったり、東京五輪による需要増があったにしても、個人消費のマイナスを補うまでにはいかなかったということです。

なぜそのようなことになるかといえば、大まかにいうと日本では、GDPの約6割が個人消費によるものだからです。個人消費が8%増税で冷え込めば、東京ですらこのような状況になるのです。

これが、日本全国ということになれば、それはさらに、はっきりします。消費税増税など平気で言い出す人たちは、このような実体を知らないのでしょう。

8%消費税増税は誰がみても失敗したのは明白
中国に関しても、実体を知らない人たちが、いずれ近いうちに回復するなどと甘い期待を持っているようです。しかし、その期待はことごとく裏切られることになるでしょう。

今年の1月7日、中国の中央銀行である人民銀行が公式に外貨準備高の減少を発表しました。2014年末の外貨準備は3兆8400億ドルでした。2015年末の外貨準備高は3兆3300億ドルになっていまし。マイナス5127億ドルです。これは「公式」数字ですから、実態はおそらく倍以上でしょう。

元安に振れようとするマーケットに対して通貨当局が元買い(ドル売り)介入をした結果外貨準備は減り、さらなる元安観測や資本逃避懸念が高まるというスパイラルに陥った可能性が大です。

そうして、中国人民銀行の為替操作が、もはや厳重に管理できず、実勢市場では機能しなくなって、外圧と逃亡資金のメカニズムが当局の意図とは異なる方向へ暴走を始めているようです。

すでに昨夏の株暴落と人民元下落により、海外華僑が中国から一斉に資金を引き揚げており、年明けとともに株式市場で導入された「7%のサーキットブレーカー」が年初から連日発動され、4日連続、しかも7日は開始後わずか30分で取引停止しました。

人民元のオフショア市場ではすでに当時から10%、崩落していました。人民元のオフォショアは香港、シンガポール、倫敦、そしてフランクフルトでも崩落しました。

人民元暴落はもはや避けられない
日本の株式市場は人民元安と上海株の暴落への連鎖で年初の時点で2・9%程度下げたましたが、もっとも無惨な崩落はウォール街でした。

人民元の暴落は、このように年初から明らかてでした。これから、未曾有の人民元暴落がおこることが予想されます。その悪影響は、甚大です。リーマンショック級のショックが日本を襲うかもしれません。

現在の日本は、消費税増税を見送るのは当然のこととして、中国の人民元の暴落、英国のEU離脱の悪影響なども織り込み済みで、政府は、消費税増税の見送りは当然のこととして、そこから一歩進んで、消費税減税(5%に戻す)、追加金融緩和などを実行して、備えるべきです。

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2016年1月12日火曜日

焦点:中国製おもちゃ調達もドル建て、人民元取引の実態―【私の論評】爆裂中国の元国際通貨化の妄想は潰えたとみるべき(゚д゚)!


欧米輸出向けの中国製ミニオンのぬいぐるみ

英国ビジネスマンのトニー・ブラウン氏は、中国の工場から可愛らしい玩具や遊園地の景品を仕入れる際、人民元で支払おうとしたが、受け取ってもらえないという。

ブラウン氏は、毎月数百万ポンドに達する調達の決済に現地通貨を用いれば、アジアの取引相手にアピールできるだろうと考えていた。誠意を示すことになり、先方としても多分その方が楽だろう、と。

ところが、相手が望むのはドルでの支払いなのだ。

中国の工場や企業と取引するイギリスの中小企業数百社にとって、これはよくある話だ。しかし「人民元が主要通貨として台頭し、ロンドンが元の国際取引において主要なハブになる」という昨年喧伝された説とは矛盾する。

「元建てで払おうとしたが、向こうはその気にならなかった」と、中国系サプライヤーと密接な取引関係を19年にわたって続けるブラウン氏は言う。

人民元は、一部の主要銀行や投機的な金融投資家の間では取引量が急増しており、アジアでの貿易通貨としてもますます盛んに使われるようになっている。しかし、欧米の日常的な経済においては、その存在感はほぼゼロに等しい。

その理由として、定着した慣行を変える困難さや、中国企業が債務返済や国際的な支払いのためにドルを必要としていること、昨年8月以来2度目の大幅な切り下げに苦しむ人民元の現在価値に対する不信感といった点を指摘する声が、中国と定期取引を行う英国経営者の一部から聞こえてくる。

「これまでずっと中国企業はドルを切望しており、それが今でも続いている。現地通貨である人民元での支払いについて協議はした。しかし彼らが持つ人民元のエクスポージャーは限られており、ドルを選好している」とブラウン氏は言う。

ここ数年、英国のイベント会場や遊園地でのアトラクションを楽しんだ経験がある人なら、そこでもらった景品は恐らくブラウン氏の会社、つまりロンドン近郊バジルトンにあるホワイトハウス・レジャーが輸入したものだ。

過去1年で最も売れたのは、フワフワした「ミニオン」の人形だ。子供向け映画「怪盗グルーの月泥棒」で有名になり、テーマパーク「レゴランド」から、英国で開催される小規模な移動型遊園地に至るまで、あらゆる場所で流通していた。



事業は好調で、ホワイトハウス・レジャーは、為替ブローカーAFEXの主要顧客でもある。ロンドンには、銀行がトップ企業に提供する優遇レートやサービスを受けられるほどニーズが大口ではない企業に特化したブローカーが多数あるが、AFEXはそのなかでも最大級だ。

AFEXの営業担当ディレクターであるジェームス・コリンズ氏によれば、彼が担当している企業顧客150社のうち、人民元建てで本格的な取引を行っている企業は1社もないという。中国側の消極姿勢が原因だ。「サービスとしては提供しているし、注目してくれる顧客も多いのだが、相手方が応じてくれる例が1つもない」と同氏は語る。

<利用は急増したが>

中国は昨年、今後のグローバル経済・金融ヒエラルキーのなかで自国の地位を固めるには人民元の国際通貨化が不可欠の要素になると考え、そのための取り組みを強力に推し進めた。

国際銀行間通信協会(SWIFT)のデータによれば、人民元は現在、国際決済において5番目に多く用いられている通貨だ。銀行間大口取引プラットフォームでの人民元利用が急増したことにより、最も取引量の多いひと握りの通貨の1つとなることが多いという。

だが、この10年間に中国企業が膨大なドルを稼いだことが、2008年以来の米国の超低金利とも重なり、投資・貿易分野ではこれまで以上にドルが日常的に利用されるようになっている。

国際通貨基金(IMF)が昨年、ベンチマークとなる通貨バスケットの構成通貨に元を追加することを承認したため、近い将来、元は世界全体の中央銀行準備金のうち10%近くを占めるようになるはずだ。

だが、この2年間で大幅に増大しているとはいえ、国際決済全体のなかでの利用率は、ドルが52%であるのに対して、元はわずか2%だ。財・サービスの貿易においては0.5%にも満たない。

中国企業は依然として約1兆ドル相当のドル建て債務を抱えており、毎月数十億ドル単位で返済・利払いを行っている。その資金の大半はオフショア口座に入り、中国には流入しない。

AFEXの別の顧客であるボブ・レイサム氏は、中国の工場から強化複合材料と艶出し材を購入し欧米の顧客に販売しており、その代金約10万ドルを毎月支払っている。

人民元で支払うと工場側には提案してみた。できるだけ彼らが製品を販売しやすいようにしてあげることは、こちらの利益にもなる。そうすれば、我々が先方にとっていちばん使いやすい販路になるからだ」とレイサム氏は言う。

「ところが、かなりおかしなことになっていたようだ。彼らは外国の銀行に口座を持っており、対外輸出はすべてその口座で処理している。だから我々が人民元で支払おうとすると、彼らはそれを米ドルに替えてから、その米ドルを送金して、また人民元に替える。どんな理屈やメリットがあるのか理解できなかった」と同氏は語る。

<金利のアヤ>

こうした状況とは矛盾するが、HSBCやスタンダード・チャータード、シティなどの銀行を中心として、企業は人民元の採用を盛んに宣伝している。トレーディング業務や利益が減少しているなかで、銀行各行にとっては、人民元取引は貴重な成長市場なのである。

SWIFTのデータは、アジアとそれ以外の地域の不均衡を示している。例えば、グローバル規模での人民元の採用率が2%であるのに対して、日本・中国間の決済では約7%となっている。

それでも、人民元取引はドルよりも高い利益をもたらしており、売買レートのスプレッドの大きさによる両替コスト高を相殺している。

銀行関係者によれば、ロンドンにおける元建て取引はこの6カ月で急増しており、大手の企業顧客は1年以上にわたり元建て決済を行っていたという。

ロンドンのウェスタンユニオンで大手企業向けにヘッジやオプション商品を販売しているトビアス・デイビス氏は「元建ての取引はたくさんやっている」と話す。

「特に、フォワードやオプション取引では、直接人民元で決済することのメリットは大きい。金利は4%以上だから、ポジションを維持したままで、金利キャリーが得られる。ドルに比べて人民元のスプレッドがわずかに大きくても、それで相殺できる」

だがデイビス氏も、中国の顧客は依然としてドルで受け取ることに執着していることを認めている。「昨年来、元はさらに切り下げられるだろうという想定があった。だから少なくとも当面、それが続いている間は、中国企業は元を持ちたがらない。ドルをもらう方がはるかにありがたいだろう」と指摘する。

【私の論評】爆裂中国の元国際通貨化の妄想は潰えたとみるべき(゚д゚)!

人民元に関しては、昨日は以下のようなニュースがありました。

中国人民銀、対通貨バスケットで元の安定維持へ
中国人民銀行
中国人民銀行(中央銀行)は、通貨バスケットに対して、人民元を基本的に安定するよう維持する方針だ。ただ、人民元の対ドル相場の変動は増大すると見通した。 
人民銀の首席エコノミスト、馬駿氏が11日、人民銀ウェブサイト( www.pbc.gov.cn )に掲載した声明で見解を示した。 
馬氏は「バスケット制度の下で、人民元はドルに対し一方的な動きとはならない」との見方を示し、「比較的透明で、信頼できる通貨バスケット制度を確立することが市場見通しの安定化に寄与する」と述べた。 
一方で、人民元は通貨バスケットに厳格にペッグされない見通しとも述べた。それ以上の詳細については明らかにしていない。
上の記事にでてくるペッグとは、固定相場制の一つで、米ドルなど特定の通貨と自国の通貨の為替レートを一定に保つことをいいます。また、ペッグ(peg)とは、「釘止めし、安定させる」という意味で、固定相場制とは、為替相場の変動を固定もしくは極小幅に限定する制度をいいます。通常、ペッグ制では、自国の通貨と特定の通貨との為替レートは一定に保たれますが、その他の通貨との為替レートは変動します。

要するに、この記事で馬駿氏は、米ドルと元の為替レートを厳格に一定に保つことはないと宣言したということです。はっきりいえば、中国の都合で出鱈目にしますということです。

要は、元はマネーゲームには使われたものの、実際の貿易通貨には使えないということです。それについては、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【日本の解き方】人民元のSDR採用後の中国 一党独裁と社会主義体制で困難抱えて行き詰まる―【私の論評】中間層を創出しない中国の、人民元国際通貨化は絶望的(゚д゚)!
中国人民元のSDR構成通貨入りを発表するIMFの
ラガルド専務理事=昨年11月30日、ワシントン
この記事では、IMFが昨年11月30日の理事会で、中国の人民元を特別引き出し権(SDR)の構成通貨に採用することを正式に決めたことを掲載しました。しかし、この記事では、中国元が国際通貨として用いられるのは未だ困難であることを掲載しました。その部分を以下に引用します。
中国通貨・人民元の国際化を目指す中国政府にとって、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)構成通貨に人民元が採用されるのは今年の主要政策目標の一つになっていました。 
SDRバスケットに人民元が採用されることは、人民元が準備通貨として容易に取引ができ、資産の優れた保存手段となるものとしてIMFからお墨付きを得ることを意味します。 
だからといって、すぐにも人民元がドルのライバルとなるわけではありません。SDRの発行残高は3000億ドル(約37兆円)をやや上回るに程度に過ぎません。これは、世界の外貨準備高の2.5%を占めるにすぎません。人民元の構成比率はごく小さいうえ、通常、対外支払いをSDRで行なう国は稀です。 
金本位制の採用を取りやめた現在において、SDRは実利的な意味を殆ど有しておらず、象徴的な存在と化しています。あくまでもIMFと各国中央銀行との間でのみ使用される準備資産であり、民間の投資家などにとっては直接的には保有することも売買することもできない資産になっています。
元が国際通貨として本当に認められるには、人民元相場の柔軟性拡大に加えて、中国金融市場に対するアクセス制限の緩和、取引の自由化推進などが要求されますが、株価急落で金融市場に異例な介入を続ける中国政府は、一段と厳しい局面に立たされることになることでしょう。 
中国が資本勘定を完全に自由化し、変動相場制に移行しない限り、投資家は人民元を国際通貨として使用することに引き続き慎重になることでしょう。
まさしく、この実体をブログ冒頭の記事は示してるようです。そもそも、元がなぜ国際的にも多少とも流通するようになったのは、中国の外貨準備高が膨大なものだったからです。この準備高の高さによって元はいつでもドルとの交換が可能であるという、安心感から元の信用力が高まりました。

しかし、つい先日にもこのブログにも示したように、現在の中国の外貨準備高の状況はとんでもないことになっています。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国当局が銀行のドル買い制限、一部取引拠点で=関係筋―【私の論評】さらに資本流失が加速した中国!今年はデット・デフレ元年になる(゚д゚)!
関係筋によると中国の国家外為管理局は今月、一部の取引拠点の銀行に対しドル買いの制限を指示
この記事では、中国の国家外為管理局は今月、一部の輸出入拠点の銀行に対し、ドル買いの制限を指示したというとんでもない暴挙を行ったことを掲載しました。

消息筋によれば、これを行った狙いは、無論資本流出に歯止めをかけることが狙いだとしています。この記事では、中国の資本流出ぶりの激しさを示すグラフも掲載しました。そのグラフを以下に掲載します。



昨年の12月にはすでに、資金流出入額は大幅なマイナスになっています。外貨準備高は3月時点でマイナスになっています。この状況では、以前のように元はいつでもドルとの交換が可能であるという、安心感による元の信用力はもうないとみなすべきです。

このような元が国際通貨として使われることはないです。だからこそ、ブログ冒頭の記事のように、中国の玩具工場ですら、決済として元ではなく、ドルを使いたがるのです。

もうすでに、中国の元国際通貨化の野望というか、妄想は潰えたとみるべきです。未だ元で大儲けをしようという連中は、引き際を間違えれば、大損することになります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年12月5日土曜日

【日本の解き方】人民元のSDR採用後の中国 一党独裁と社会主義体制で困難抱えて行き詰まる―【私の論評】中間層を創出しない中国の、人民元国際通貨化は絶望的(゚д゚)!


中国人民元のSDR構成通貨入りを発表する
IMFのラガルド専務理事=11月30日、ワシントン

国際通貨基金(IMF)は11月30日の理事会で、中国の人民元を特別引き出し権(SDR)の構成通貨に採用することを正式に決めた。

以前の本コラムでも紹介したが、これはIMFが人民元を「自由利用可能通貨」として認めたことを意味する。一般論として、IMFは人民元をドルや日本円と並ぶ世界の主要な通貨としての採用を決め、加盟国との間の資金のやり取りなどに活用していく-といわれている。

中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)での取引の自由化も加速すると予想され、世界の金融界での中国の存在感がますます高まるという意見がある。

しかし、IMFの「自由利用可能通貨」という概念は、単に通貨取引で一定量以上、使われていることを意味するだけで、人民元が自由な市場で取引され、価格が自由に変動することを意味していない。人民元には中国政府による制約が多いという問題もある。今は変動相場制の時代であり、変動相場の中で人民元が「自由に使われるか」どうか、それが、真の「国際通貨」であるかどうかのメルクマール(指標)になるだろう。

筆者は、中国経済の今後には多くの困難が待っているとみている。まず、人民元の国際化であるが、通貨取引の背後には、貿易取引や資本取引があり、それらが大きく拡大しないと、国際化も限定的だ。

中国には共産党一党独裁の社会主義体制という問題があるので、国有企業改革や知的所有権の解決は当面難しく、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加も当面難しい。ということは、貿易取引や資本取引にも一定の限界が出てくる可能性がある。

特に資本取引の自由化は、一党独裁の社会主義体制のままでは基本的には無理である。となると、人民元もこれ以上の国際化はなかなか望めないというわけだ。

また、中国では、政策の自由度も制限されるので、経済発展にも注意信号が出ている。資本取引は自由化できないとしても、実際に資本取引を完全に規制するのも困難だ。となると、固定為替相場を維持するためには、金融政策の独立性を犠牲にせざるをえない。一方、資本取引を完全に自由化できないので、固定為替相場を完全に変動相場制に持っていくこともできず、中途半端だ。

中国が、一人当たり国内総生産(GDP)1万ドル前後で経済停滞に陥るという「中進国の罠」にはまりかけているのも懸念材料だ。一般論として、中進国の罠を超えるためには、大きな構造改革が必要であるが、そこでも中国の体制問題がネックになる。

中国は、当面AIIBによって「人民元通貨圏」のような中国のための経済圏を作りつつ、国有企業改革などを行ってTPPなどの資本主義経済圏への段階的参加を模索するとみられる。しかし、一党独裁体制を捨てきれないことが最後までネックになり、行き詰まるだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
【私の論評】中間層を創出しない中国の、人民元国際通貨化は絶望的(゚д゚)!

中国通貨・人民元の国際化を目指す中国政府にとって、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)構成通貨に人民元が採用されるのは今年の主要政策目標の一つになっていました。

SDRバスケットに人民元が採用されることは、人民元が準備通貨として容易に取引ができ、資産の優れた保存手段となるものとしてIMFからお墨付きを得ることを意味します。

だからといって、すぐにも人民元がドルのライバルとなるわけではありません。SDRの発行残高は3000億ドル(約37兆円)をやや上回るに程度に過ぎません。これは、世界の外貨準備高の2.5%を占めるにすぎません。人民元の構成比率はごく小さいうえ、通常、対外支払いをSDRで行なう国は稀です。

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元が国際通貨として本当に認められるには、人民元相場の柔軟性拡大に加えて、中国金融市場に対するアクセス制限の緩和、取引の自由化推進などが要求されますが、株価急落で金融市場に異例な介入を続ける中国政府は、一段と厳しい局面に立たされることになることでしょう。

中国が資本勘定を完全に自由化し、変動相場制に移行しない限り、投資家は人民元を国際通貨として使用することに引き続き慎重になることでしょう。

ただし、そのためには国内でそれなりの条件を整える必要があります。

中国が今の一党独裁を継続していては、高橋氏がブログ冒頭の記事で、指摘していた、「中所得国の罠」に陥る可能性が大というよりも、もうその罠に完璧に落ち込んでいます。

中所得国の罠の模式図

「中所得国の罠」とは、多くの途上国が経済発展により一人当たりGDPが中程度の水準(中所得)に達した後、発展パターンや戦略を転換できず、成長率が低下、あるいは長期にわたって低迷することをいいます。

この「中所得国の罠」を突破するのは結構難しいことです。アメリカを別格として、日本は60年代に、香港、シンガポールは70年代に、韓国は80年代にその罠を突破したといわれています。ただし、アジアでもマレーシアやタイは未だに、罠にはまっています。

中南米でも、ブラジル、チリ、メキシコも罠に陥っていて、一人当たりGDPが1万ドルを突破してもその後は伸び悩んでいます。

政治的自由と、経済的自由は、表裏一体であり、経済的自由がないと、IMFのような国際機関の提言は実行できません。経済的自由を保つには、政治的自由が不可欠です。

これに関しては、このブログでも表現は異なるものの、過去に何度か掲載してきました。

現在のように、一握りの富裕層が経済活動をするというのであれば、いずれというか、もうすでに中国はそうなのですが、経済発展には上限があり、それ以上は伸びることができなくなり、それこそ、「中所得国の罠」にはまってしまうのです。

中国の場合確かに、国全体としてのGDPは大きくなりましたが、それにしても、一人あたりのGDPは、まだ日本の1/10程度であり、まさに中進国の下の部類です。さらに憂うべきことは、中国がGDPを伸ばしてきたにもかかわらず、個人消費は伸びることなく、現在ではなんとGDPの35%に過ぎません。

これは、米国は70%、日本を含める先進国では、60%台であることを考えると、中国はあまりにも低いです。


中国が中所得国の罠から脱して、さらに経済発展をするということになれば、個人消費をもっと増やす必要があります。そのためには、現状のように、一握りの富裕層と、その他大勢の貧困層という状況を改め経済的中間層を創りだす必要があります。

そうして、この中間層が、社会・経済的に活発に活動できるための、基盤を整備する必要があります。

基盤を整備するためには、現状の中国ではほとんど実現されていない、民主化、経済と政治の分離、法治国家化は欠かせません。まずは、これができなければ、何も進みません。他の中進国が「中進国の罠」に嵌っているのは、結局これができないからです。

結局、中国に限らず、一党独裁が最後に障害になるのです。そう考えると、中国の外患内憂はそう簡単に解決しないことでしょう。

結局のところ、人民元が、SDRに採用採用されたとしても、それは象徴的な意味しか持たず、真の意味での国際通貨への道は厳しいと言わざるを得ません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年1月28日火曜日

人民元の上昇で「立ち食い蕎麦」が大幅値上げに!?―【私の論評】蕎麦で幻惑するコミンテルン発見!蕎麦ごときで円高、デフレに戻れるはずもない日本なのに?

人民元の上昇で「立ち食い蕎麦」が大幅値上げに!?



人民元の上昇が止まらない。対ドルでは、管理変動相場制導入以来の最高値を更新し続けている。さらにアベノミクス効果で円安が進むなか、対円ではこの1年で20%以上も上昇した。

そんななか、「年内に1元=20円もありえる」と話すのは、中国経済に詳しいエコノミストの田代尚機氏だ。

「人民元上昇は中国や諸外国の思惑と合致したものだからです。輸出産業保護のため、人民元相場をコントロールしてきた中国当局ですが、時代は変わり、中国人民銀行が人民元の変動幅を拡大していく方針を明らかにするなど、段階的な自由化を進めている。狙いは、人民元を国際基軸通貨に格上げし、国際金融システムの主導権を握ること。昨年9月に上海に設立された自由貿易試験区で、人民元の取引規制緩和や金利の自由化が行われたのもその一環です。こうした動きに欧米も歓迎している。また人民元高といっても中国の貿易収支はまだまだ黒字。赤字になる寸前までは伸びしろがあるのです」

もはや人民元は「上昇しない理由が見つからない」といっても過言ではない状況にあるのだ。そうしたなか、日本人の生活にも大きな影響が出始めている。

バブル崩壊以降の「失われた20年」で、日本は生活防衛策として安価な中国製品を大量に輸入してきた。ところが、昨年上半期の貿易統計をもとに、日本貿易振興機構(JETRO)がドル建換算した中国からの輸入額は、前年同期比10.8%の減少。上半期ベースでは、リーマン・ショックの影響で輸入総額全体が大きく低迷した’09年上半期以来、4年ぶりの減少となっている。この背景には、人民元上昇の影響も少なからずあると考えられる。

しかし、「中国製の割合が高く、国産品や第三国製に代替することが容易でないものに関しては、今後、値上げラッシュが予想されます」と指摘するのは、前出の田代氏だ。その一例が中国産シェアが8割を占めるソバ。玄蕎麦流通協は「製粉メーカーは春先には値上げに踏み切るのでは」(役員談)と述べた。さらに小売業界大手イオンも「従来と同じ取引を続ければ」と前置きした上で、「為替によって受ける影響を商品に転嫁せざるをえない場合もある」(広報担当)と答えた。4月に控える消費増税や日銀のインフレターゲットに加え、消費者にとってのさらなる負担要因となる可能性があるのだ。

週刊SPA!1/28発売号「[人民元高]で日本の庶民生活は崩壊する」では、この他にも、庶民生活を圧迫するであろう人民元高の影響をさまざまな事例を挙げて徹底的に検証。消費増税や年金保険料の引き上げなどに続いて、庶民生活を崩壊させそうな「地雷」、人民元高についてリポートしている。 <取材・文/週刊SPA!編集部>

【私の論評】蕎麦で幻惑するコミンテルン発見(゚д゚)!蕎麦ごときで円高、デフレに戻れるはずもない日本なのに?

蕎麦打ちの蕎麦が値上がり? それがどうした!

上の記事どこかが狂っています。まるで、蕎麦が値上がりするから、日本は金融緩和政策をやめよと言っているようなとんでもない記事です。

そもそも、蕎麦が値上がりしたくらいで、金融緩和政策をやめれば、一番喜ぶのは中国です。日本が金融引き締め政策をやっていたころは、どうだったかといえば、円高・デフレでとんでもない状況でした。

それがどのような状況であったかということは、このブログでも以前紹介したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
中国は世界で最もストレスの大きい国に―【私の論評】日本の円高・デフレを終わらせ、中国麻薬漬け政策を終わらせ、中国に新社会秩序を打ちたてよ!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では日本が金融引き締め政策をやっていたときに、円安、デフレで中国にとって、これは打ち出の小槌のような有利なことだったことを掲載しました。以下にその部分だけ抜粋して、コピペさせててただきます。
中国を支えているのは為替操作によるキャッチアップ型の経済成長であり、円高とデフレを放置する日本銀行によるものだ。からくりはこうだ。 
慢性的な円高に苦しむ日本企業は、過度な「元安」政策をとる中国に生産拠点を移し、出来上がった製品の一部を逆輸入している。国内で一貫生産するより、わざわざ中国を経由した方がもうかる構造になっているのだ。つまり日銀は、「デフレ政策で日本の産業空洞化を促進し、雇用と技術を中国に貢ぎ続けた」ことになる。

これ以上、日本経済が中国に振り回されないで済むにはどうしたらいいか。答えは簡単だ。日銀にデフレ政策をいますぐやめさせることである。
さて、日銀が金融引き締め政策をやっていた頃には、確かに蕎麦は安くなったかもしれませんが、日本の輸出はふるわず、国内はデフレスパイラルの底に沈んでいました。デフレスパイラルの底に沈んだ結果、消費はふるわず、雇用も最悪でした。特に、若者雇用は、最悪でした。

このように考えると、蕎麦などどうでも良いから、円安、デフレ脱却の傾向に向かっているほうが良いに決まっています。

そりゃ、デフレが完全に脱却する前に、物価が値上がりしたりして、大変な時期もありますが、それにしても、円高・デフレではどうしようもありません。それに、デフレ脱却の過程で、値上がりするのは、何も蕎麦だけではありません。ありとあらゆるモノやサービスの価格が上昇した後から賃金などがあがっていきます。



それに、現在蕎麦が値上がりしているということになれば、今まで蕎麦の価格が安くて、栽培をあきらめていた農家がまた栽培をはじめるかもしれません。あるいは、中国から輸入をやめて、ロシアなどからも輸入もできます。

蕎麦は暖かいところでは、栽培できません。ですから、東南アジアなどからは輸入できませんが、中国からでなくても、世界中の寒冷な地方なら栽培しているところ、できるところなどいくらでもあります。そもそも、蕎麦は、日本でも北の寒冷な地方で、米などの凶作に備えて、栽培していたものです。特に、肥沃な土地でないと栽培できないということもありません。

蕎麦が高くなりすぎたからといって、食べなくても他のモノは食べられるし、何とかなります。蕎麦が高くて食べられないといのなら、最近の美味しくて安い、讃岐うどんを食べれは良いのです。実は、私は蕎麦好きで、最近も近所に手打ちの美味しい蕎麦屋ができたので、良かったと思っているくらいです。でも蕎麦が高くなっても、デフレから脱去して欲しいです。たとえ、安い蕎麦が食べられても、デフレが続けばとんでもないことになると思います。こんなことを考えてみると、上の雑誌の記事は本当におかしいでし、無責任です。こういうのを、コミンテルンというのかもしれません。それこそ、前白川日銀総裁のようにデフレ・円高守護神なのかもしれません。

デフレで国民を途端の苦しみに陥れた円高・デフレ守護神の前白川日銀総裁

本年は、4月から消費税増税がなされます。そうなると、せっかく異次元の包括的な金融緩和の効果がそがれ、景気の腰折れがするのは必然です。たとえ、5兆円の経済対策の他に、大規模な財政対策を行っても、景気の悪化はある程度抑えられるものの、昨年のように伸びることはあり得ません。

そうなると、上の記事のようなおかしぎな論評がいろいろ出てくると思います。特に、アベノミクスは失敗だったなどの珍説がいろいろい出てくるとと思います。そのような、珍説・駄論に惑わされるべきではありません。不景気、ましてやデフレのときに増税すれば、経済が停滞するのは、最初からわかりきったことです。

やるべきは、包括的異次元の金融緩和は継続し、平成15年からの10%増税は取りやめて、大規模な財政出動をすることです。これを間違いなく数年間も実施すれば、日本は間違いなく、デフレから脱却できます。これをやらずに、経済成長戦略や、その他珍説・駄論にもとづいた、対策などやっても、全く無駄です。

私は、そう思います。皆さんは、どう思わますか?

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