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2012年2月5日日曜日

少量のアルコールは抗ストレス力を増して寿命を延ばす効果ありと判明!−【私の論評】統計学的には、ずいぶん前から実証されているワインの効果

少量のアルコールは抗ストレス力を増して寿命を延ばす効果ありと判明!:
  

人体へのプラス効果は今後の検証が待たれるそうですが...

あくまでも体長1mmの線虫で実証された効果に過ぎないとのことですけど、少量のアルコールを摂取することで、飛躍的に寿命が延びてしまう驚きの研究結果が発表されていますよ!

オンライン科学誌「PLoS ONE」に掲載されたUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)のスティーブン教授が率いる研究チームの論文によると、少量のアルコールを与えられた線虫は、過度のストレス環境にさらされてもマイナス面での影響が最小限に抑えられ、通常の平均寿命である10~15日の倍になる20~30日まで寿命が延びたみたいですよ。ただし、逆に多量のアルコールを摂取した線虫は、一気に寿命が縮まって多大のダメージを受けることも発見されています。


実は当初はコレステロールが健康に及ぼす影響を研究していたようですが、その過程で偶然、今回のアルコールの効用を発見するに至ったことも明らかにされていますね。実験に用いられた線虫は、一部で人体の構成と非常に似通った遺伝子メカニズムを有しているため、人間にも同じような抗ストレス力のアップや長寿命効果をアルコールがもたらしてくれる可能性について、現在さらなる研究が進められています。寝る前にお酒を飲むのはよくないのかもしれませんけど、これは愛飲家には朗報となるかもしれませんね~

[PLoS One via The Register]

Andrew Tarantola(米版/湯木進悟)

【私の論評】統計学的には、ずいぶん前から実証されているワインの効果

上の記事の場合だと、生物学的な実験に基づいています。このような実験の結果は、初めてのような気がしますが、統計学的な実験では、もうずいぶん前から行われていて、ワインの効果が実証されています。


有名なものとしては、フレンチ・パラドックスという現象を解明するために行われたものがあります。フレンチパラドックス(英: French paradox)とは、フランス人が相対的に喫煙率が高く、飽和脂肪酸が豊富に含まれる食事を摂取しているにもかかわらず、冠状動脈性心臓病に罹患することが比較的低いことが観察されていることを言います。フレンチパラドックスの用語は、フランスのボルドー大学の科学者であるセルジュ・レナウド博士による造語です。

赤ワインが心臓疾患の発生率を減少させることを推定したこのパラドックスの説明が、1991年に米国の「60 Minutes」で放映されたときは、赤ワインの消費量が44%も増加し、いくつかのワイナリーは、製品に「健康食品」のラベルを付ける権利の獲得のためにロビー活動を始めました。


このフレンチパラドックスについては、反論する医師、科学者も大勢いました。そこで、デンマークでかなり長期にわたって食事どきにワインを適度に飲む人と、そうではない人との間でどのくらい差異があるのかを実験したところ、明らかに適度に飲む人のほうが、心臓病になる確率が低いことがわかりました。これが、60ミニッツでも報道されたわけです。この番組私も見た記憶があります。


ただし、これに関しては、アルコールもさることながら、ワインに含まれるボリフェノールの効果や、ワインの酸化防止剤である、微量の亜硝酸塩の効果もあるそうです。だから、適度なアルコールだけが、健康に良いという結果ではありませんが、ワインが健康にある程度良いということはいえそうです。

ただし、飲み過ぎはどのような実験でも悪い結果がでているようですから、飲めば飲む程良いということは絶対にありません。この実験がデンマークで行われた背景としては、まず、デンマークでは、実験を開始した頃には、食事をするときに、ワインを飲むという習慣のある人が少なかったということもありました。この実験の結果が出た後では、この結果が多くの人が知るところとなり、デンマークでもかなりワインの消費が伸びたそうです。

それから、ポリフェノールということであれば、コーヒーにも含まれていますが、これに関しては、スウェーデンで実験が行われたことがあります。刑期の長い囚人たちを本人たちの好みで、二つにわけて、片方には、食事に毎回コーヒーを与えて、もう片方には、コーヒーは与えず別な飲み物を与えるようにしました。


その結果、コーヒーを飲んだグルーブの囚人たちは、みな長生きしたそうです。

ワインやコーヒーなど適度に飲むというのであれば、健康に良さそうです。皆さんも適度にたしなんで、健康的な生活を送られてはいかがでしょうか。ただし、飲み過ぎに関しては、ワインもコーヒーも良いことはないようです。これには、十分お気をつけ下さい。



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