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2020年3月14日土曜日

中国の情報隠蔽裏付け、香港紙「最初の患者は11月」―【私の論評】中国の武漢ウイルス感染者数の統計は「政治的メッセージ」である(゚д゚)!



香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP、電子版)は13日、現段階で確認されている新型コロナウイルスの最初の感染者は、湖北省で昨年11月17日に発症したと伝えた。中国政府の非公表資料に基づくとしている。中国政府は最初の感染者が12月8日に発症したと説明しており、報道が事実であれば、当局側の初動の遅れや情報公開の不透明さを裏付けるデータといえそうだ。

 中国当局は12月31日、「原因不明のウイルス性肺炎」を27人が発症していると初公表。専門家が「人から人」への感染を認めたのは1月20日だった。

 一方、SCMPによると、最初の感染者とみられるのは湖北省の55歳で、11月には少なくとも39~79歳の男女9人が感染。感染者は12月31日に266人、1月1日には381人に達したという。感染者数には後からさかのぼって確認した人も含まれるもようだ。ただ、昨年末には「人から人」感染を裏付ける爆発的な増加が起きていたことを示すデータといえる。

 実際に武漢では当時、多くの医師が強力な感染力を持つウイルスへの警戒を呼びかけていた。中国誌・人物(電子版)が11日に公表した記事によると、武漢中心病院の艾芬医師は12月30日、肺炎の原因を「重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス」と判断した検査報告書をみて危機感を抱き、その写真を知人の医師に送信。医師8人がグループチャットに転送し、情報が拡散した。このうちの一人が2月7日に死去した同病院の眼科医、李文亮氏(33)だった。

 警察当局は「デマを流した」として李氏ら8人を処分。艾氏も病院幹部から強い叱責を受け、肺炎については自分の夫にすら何も話すなと口止めされた。「まるで武漢市の発展を私一人が破壊しているように」指弾されたという。

 この記事は公表直後に削除された。同様に削除された財新(電子版)の記事によると、武漢中心病院に送られた報告書は北京の民間機関が遺伝子情報を分析したものだった。検査の一部に誤りがあり、新型コロナウイルスに似た遺伝子構造を持つSARSと判断されたという。

【私の論評】中国の武漢ウイルス感染者数の統計は「政治的メッセージ」である(゚д゚)!

中国の感染者数の公表は、上の記事にもあるように、当初から信頼できないものでした。そうして、最近では終息しつつあるような公表がされていますが、これも信用できません。

なぜなら、中国の統計データは先月に3度も統計変更があったのですが、通常は変更後と変更前の複数時系列が発表されるべきところ、そうした措置は見当たらず、信用ができないです。習近平主席の発言にあわせて統計数字が作られているふしもあります。

中国の統計は元々信用のできるものではありません。たとえば、GDPに関しても、出鱈目であることは、このブログに何度か掲載してきました。中国各省のGDP合計が、中国共産党中央政府が公表した、全体のGDPよりも小さいということは何度もありました。

最近では、このようなことはさすがに見られなくなりました、ただし、これは中国の統計が正しくなったのではなく、中央政府と各省の統計をすり合わせて、矛盾が出ないように調整した結果であると私は思っています。

高橋洋一氏などは、輸出入などの推移から、GDPを推計値を出していますが、やはり乖離があるそうです。GDPはごまかせても、輸出入の数値は、相手があることですから、ごまかせません。

この状況を私は、このブログで中国の統計は、統計ではなく「政治的メッセージ」であるとし、揶揄したことがあります。中国の武漢ウイルス感染者の統計は、その程度のものであると解釈すべきです。


中国では、これだけではなく、もっと疑念のわくようなことが行われています。

Twitterでは3月4日「日本肺炎」がトレンド入りしました。情報を総合すると、中国大使館が2月27日、公式サイトで日本に暮らす中国人に宛てたメッセージがもとになっていました。

そのメッセージは漢字でこう書かれていました。「目前、日本新型冠状病毒肺炎疫情不断変化、我在日同胞対此高度関注」(日本語の漢字に直しています)。

この冒頭部分の「日本新型冠状病毒肺炎」から、「日本肺炎」という名称が生み出されたとみられます。

ところが、これは初歩的な誤訳です。文中の「日本」は「疫情(感染の状況)」にかかっているため、正しくは「日本での新型コロナウイルスの感染の状況が常に変化しているため、我々の日本に住む同胞から高く注目されている」と訳すべきです。

この「日本肺炎」という言葉が一人歩きし、「中国がやりそうなことだ」などと日本国内で反感が広がっています。こうした投稿に対し、中国大使館がリプライで誤訳を指摘する事態にまでなっています。

この誤訳について、筆者は複数の中国人にも確認した。彼らはいずれも「日本肺炎とは読めない」と指摘しました。Twitterでは、誤解を招きかねない表現だとする意見もありますが「中国人なら読み間違えるはずがありません」「その指摘には無理があります。そう思う人はいないでしょう」とのことでした。

また誤読からデマが広がっていることに関しては「大丈夫です、デマはいつかデマだと分かりますから」と話していました。

武漢ウイルス感染症については、COVID-19という名称がつけられました。WHO(世界保健機関)は、2015年に制定されたガイドラインに沿って「地理的な場所や動物、特定の個人や集団を指していないこと」が重要視されたと説明しています。

中国外務省の趙立堅副報道局長は13日、世界中で感染が拡大している新型コロナウイルスの発生源が米軍の研究施設だと推測する記事をツイッターで紹介し、拡散するよう呼び掛けました。趙氏は12日夜には「(湖北省)武漢市にウイルスを持ち込んだのは米軍かもしれない」と主張しました。

中国外務省の趙立堅副報道局長

新型コロナウイルスは、野生動物から人間に感染したとみられており、武漢市から世界中に広がったとされています。しかし、趙氏が紹介した国際ニュースを扱うサイトの記事は、昨夏に閉鎖された米メリーランド州の米軍施設にあったウイルスに感染した米軍人がスポーツ大会に参加するため昨年10月に武漢市を訪れ、「数千人の市民に感染させた可能性」があるとしています。

趙氏はツイッターで「米国はデータを公開せよ!」と訴えました。しかし、この記事は米軍施設のウイルスが発生源だと断定する具体的な根拠を示していません。筆者は、上海在住で復旦大学の客員教授を務めるラリー・ロマノフ氏とされています。

趙氏のツイッターに対しては「デマ」「共産党の宣伝」などと批判的なコメントが多いです。中国外務省の耿爽副報道局長は13日の記者会見で、趙氏の主張が中国政府の見解かどうかについて言及を避け、「ウイルスの発生源(がどこか)は科学的な問題としています。
この非現実的な主張は、恐らく、イラン、イタリア始めヨーロッパで大拡散している隙を見て、得意の情報操作を始めたということの証左かもしれません。
このような状況でも、日本の親中派は、のほほんとしています。自民党の二階幹事長も「この騒ぎが収まったら中国にお礼に行く」と愚かなことを語っています。
2月の下旬習近平は、「コロナウイルスの発生源を全面的に明らかにせよ」と科学者らに指示したことされています。

感染研究所を訪問した習近平(中央で指を差している人物)

これは各専門家に何か手を打てと命令を出したものです。専門家らは、これらを指示を忠実に実行しはじめたということでしょう。

日本軍による「南京大虐殺」もこのような情報操作により創作されました。日米とも、注意しないと危険です。中国は、執拗に世界中に情報操作をして、50年後ぐらいには「武漢肺炎」が「美国(中国語で米国のこと)肺炎」や「日本肺炎」になってるかもしれません。

ただし、世界中に情報ネットワークが張り巡らされた今日ではそのようなことはなかなかできないかもしれません。ただ、時間の経過で世界の人々から記憶が薄れたときに、WHOは無論の事、世界中の報道機関を金で抱き込み操作して、「美国肺炎」か「日本肺炎」になっているかもしれません。

そのようなことになる前に、日米は、中国共産党を崩壊させるか、経済的に追い込み、現在のロシアのように韓国なみの経済になるまで弱体化させ、経済的に無価値な国にしたほうが良いでしょう。50年後にも、中国共産党が情報操作できるようであれば、この世は、暗黒世界になっているでしょう。

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