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2009年11月24日火曜日

「Opera 10.10」正式公開、サーバー機能「Opera Unite」を搭載 -ひょっとしたらこれが本命のイノベーションになるかもしれない!!

「Opera 10.10」正式公開、サーバー機能「Opera Unite」を搭載(この内容すでにご存知の方は、この内容は読み飛ばしてください)

Opera 10.10の画面

 Opera Softwareは23日、Webブラウザにサーバー機能を持たせる「Opera Unite」を搭載した「Opera 10.10」の正式版を公開した。Windows版、Mac版、Linux版などが用意されており、Operaのサイトから無償でダウンロードできる。

 「Opera Unite」は、Webサーバーとしての機能をWebブラウザに組み込むことにより、ローカルマシンのファイルなどを外部に公開し、クライアント同士が直接コミュニケーションを行えるようにする技術。Opera Unite機能を有効にすると、「http://マシン名.ユーザー名.operaunite.com/」というURLで外部からアクセスが可能になる。

 Opera 10.10では、Opera Unite上で動作するアプリケーションとして、Webサーバー、ファイル共有、写真共有、メッセンジャー、メディアプレーヤー、メモなどの機能が用意されており、ユーザーが新たにOpera Uniteで動作するアプリケーションを作成することもできる。

 このほか、Opera 10.10では、Opera 10.01以前に存在した3件の脆弱性の修正も行われている。

 Opera SoftwareのJon von Tetzchner CEOは、「Opera UniteはWebを再発明するだろう。我々が本当にやろうとしていることは、消費者とWebの関係を再発明することだ。ブラウザにサーバー機能を持たせることで、我々はWeb上で平等な関係になる。個人的なデータのコントロールをサードパーティに預けている時代に、Opera Uniteはデータの共有について選択の自由を与えるものだ」とコメントしている。

ひょっとしたらこれが本命のイノベーションになるかもしれない!!
最近、いわゆるクラウド・コンピューティングが話題となっており、次の時代の本命のように言われています。Google、Yahoo、Amazonなど確かにさまざまなサービスを提供しています。こうした、サービスがますます興隆しつつあります。私も、このブログに掲載しているように、特にGoogleが提供するサービスをかなり使っています。このブログも、そのサービスの一環です。さらに、MicroSoftが、プライベート・クラウドなどを発表し、特に大企業で所有するクラウドなど想定しているようです。

現在、私は、こうしたサービスをほぼ個人で使っています。会社の用事などの公的なものには、ほとんど使っていません。そのため、あまり心配することはありません。しかし、これが、ひとたび、公的なものに使うとなると、クラウドコンピューティングまだまだ、障壁があるといわざるを得ません。さらに、私たちの会社の程度なら、ほとんど問題はないと思いますが、国家レベルや、それに準ずる内容に関する情報の扱いなどになると、いろいろと考えなければならないことがあります。

まずは、国家機密など、クラウドコンピューティングなどで、どこの国にあるかも分からないサーバーの中に入っているなどというのは問題外だと思います。それから、国家機密に準ずるようなものや、国のが発注するような事業に関する情報なども難しいと思います。

また、民間企業の情報なども、個々の社員のスケジュールや、プロジェクトのコミュニケーションに関わるものくらいなら、特に問題はないでしょうが、財務情報、人事情報などに関してはかなり問題があるものと思います。

アメリカでは実際に起こったことなのですが、いわゆるクラウドを搭載しているサーバーが、警察の捜査のために設置場所より外部に持ち出された事例があるそうです。そうなると、持ち出されていた期間は、サーバーダウンと同じ状態になりますし、警察がやることですから、秘密は守ることでしょぅが、このサーバーを利用していた人の情報は、第三者の目に触れる可能性もあるわけです。このように、クラウド・コンピューティングは、便利な反面、危険なところもあります。

「Opera Unite」に関しては、Webブラウザにサーバー機能を持たせるそうですから、これによりいずれ、さまざまなアプリケーションや情報が共有できるわけです。ただし、これが、不特定多数だけではなく、一部のグループに限ってだけ公開できるという機能もおそらくあると思います。ないとしても、いずれ、サード・パーティが作り出すに違いありません。なぜなら、かなり需要があることが予想されるからです。

これが、できれば、たとえば、市民グループが個々人の家に設置してあるパソコンをサーバーとして使うことができるわけです。人数が多ければ、市民グループがクラウドを持つことができることになります。さらには、企業であれば、個々人のデスクに置いてあるパソコンがすべて、サーバーの役割を果たすことができることになり、これも、一つのクラウドとみなすことができます。人数が、多くて、世界中に活動家が大勢いるようなグループなら、場合によっては、Google、Yahooなどに匹敵したり、それを凌ぐクラウドもできるかもしれません。こうなると、また、考え方が変わってきますね。

私、クラウド・コンビューティングを使っていて、非常に便利であり、革新的だとは思うのですが、やはり、上に掲載したように一抹の不安感じてはいました。しかし、「Opera Unite」のような機能でさら、セキュリティーが確保されているのであれば、企業でもかなり使える可能性が高まるのではないかと思います。やはり、企業などで大事なデータに関しては、会社のサーバーに入れておいて、サーバーにアクセスして、他社からは隔絶・断絶しておきたいという需要はかなりあるはずです。そんなときに、各個人のパソコンがそのまま、Webサーバーになれば、これほど便利なことはありません。

それに、インターネットが誕生した歴史などを振り返るとき、それまでの通信は、どちらかというと、一極集中型で、大きなコンピュータにデータが蓄積されてあり、それに端末からアクセスするというような通信方式を改めて分散型にしたといういきさつがあります。

もともと、インターネットは軍事技術に一環であり、上記のような一極集中型方式の通信では、その一極が破壊されてしまえば、全く通信ができなくなったのを、分散型にして、いくつかのパソコンが生き残っていれば、そこをたどってどことも、通信をできるうよにしたのが始まりです。特にその頃は、核戦争を意識したものでした。どこか、数箇所が核戦争で完全破壊されて、通信インフラも何も破壊されてしまっても、生き残ったパソコン同士で通信が可能になるというものでした。

しかし、ここ数年、クラウドコンピューティングの進展は、この分散型からまた、一極集中への動きだったと思います。確かに、専門家は、「クラウドコンピューティングでいろいろなことができるとはいっても、現在のように大規模になってしまえば、実際にできるのは、アマゾンとか、Google、Yahooなど、大規模な通信インフラを持っているところだけだ」などと語っています。実際、そうなると思います。従来、自社Webサーバーで自前でサービスを提供していたような企業が、最近では、Googleのクラウドを提供して、サービスを展開するように変わってきています。このままだと、この流れはますます加速すると思います。

しかし、「Opera Unite」などのシステムを活用すれば、事情は違ってきます。「個人でアプリケーションを提供していては、アクセスするユーザーが多くなれば、すぐにパンクするではないか」という意見もあるかもしれませんが、そうなってくれば、そのアプリケーションを搭載したWebサーバーを増やせば良いということになります。従来であれば、サーバーそのものを増やさなければならないところを、個人ユースであれば、誰か個人が所有するパソコンを webサーバーにすれば良いことになります。人数の多い、市民グループなどであれば、相当増やすことも可能だと思います。さらに、企業であれば、個々人の所有しているパソコンで、それまでは、普通の使い方をしていたパソコンで、容量などに余裕のあるものををwebサーバーにして、そこにアプリケーションを搭載すれば良いことになります。

さて、私は、あまり専門知識はないので、上で述べたような考えが正しいのかどうかは、わかりませんが、やはり、分散処理が本命であったインターネットのことを考えれば、集中型に傾く、現状のクラウドよりも、将来的には私が上で掲載したような使い方が、本命になるかもしれません。あるいは、現在のクラウドと分業体制になるかもしれません。また、最近クラウド・コンピューティングが普及して、ネットブックでも十分用が足りてしまうようになった今日、パソコンのハードの能力の向上など2次的になってしまった感があります。しかし、個人がWebサーバーを所有する、あるいは、会社でも従業員の机の上においてあるパソコンが、サーバーの役割を果たすということになれば、この前提は崩れるわけてせ、ハードの性能の向上もこれから、ますます、必要になって、さらならる需要の喚起にもつながると思います。

この「Opera」の新機能、そういった意味では、最近のIT業界に一石を投じるものだと思います。上の記事の、CEOの言葉、おそらく私が上で述べたようなイノベーションのきっかけを作り出したことを宣言したのだと思います。ただし、分けの分からない人が、分けの分からない使い方をして、期せずして、ファイル交換ソフトの「ウィニー」などのようにはなってもらいたくないものです。この「Opera 10.10」私のパソコンにもインストールして、試してみます。その上で、新しい発見などありましたら、再度このブログに掲載させていいただきます。

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