2015年9月30日水曜日

【写真あり】中国南西部 13か所で連続爆発 6人死亡―【私の論評】 これは、中国の新たなテロの時代の幕開けか?

【写真あり】中国南西部 13か所で連続爆発 6人死亡


中国南西部の広西チワン族自治区で30日午後、13か所で相次いで爆発があり、中国のメディアは、これまでに6人が死亡、数十人がけがをしたと伝えていて、警察は連続爆破事件とみて調べています。

中国のメディアによりますと、南西部の広西チワン族自治区柳州で、現地時間の30日午後4時ごろ(日本時間の午後5時ごろ)、相次いで爆発があり、これまでに6人が死亡したということです。このほかに、地元のメディアは、数十人がけがをして病院に運ばれ手当てを受けていると伝えています。

中国版ツイッター「ウェイボー」に投稿された、現場だという写真には、4~5階建てとみられる建物の一部が大きく崩れている様子が写っています。


中国メディアは、現地の公安当局の話として、ショッピングセンターや地元政府、それに病院など13か所で小包が連続して爆発したと伝えていて、警察は市民に対して、送られてくる小包を開けないよう呼びかけるとともに、連続爆破事件とみて調べています。

【私の論評】 これは、中国の新たなテロの時代の幕開けか?

まずは、この爆発で亡くなられた方々のご冥福をお祈りさせていただきます。また、被害にあわれた方々は、お気の毒としかいいようがありません。

これは、天津の大爆発とはことなり、完璧なテロ攻撃です。上の記事では、6人死亡としてますが、これから死傷者の数が増えていくことが予想されます。

とうとう中国で、本格的なテロ攻撃が始まったようです。これは前々から予想していたことなのですが、場所は中国南西部の広西チワン族自治区ということで、意外でした。

以下に、微博からの映像などさらに、掲載しておきます。





このブログでは、中国でテロ攻撃が始まる可能性について掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。

【佐藤優】中国はこれから深刻な国家的危機に陥る!!!―【私の論評】日本の安全保障は、第二イスラム国の脅威が中国西端に迫っていることも考慮に入れよ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事に掲載した佐藤氏の動画と、中国の国家的危機関する部分のみ以下に、掲載させていただきます。

"


上の動画で佐藤優氏は、中国の海洋膨張は終わるとしています。なぜかといえば、それどころではない状況が、中国に起こっているからです。それは、東トルキスタンと言われる、現在は中国領である新疆ウィグル自治区、その他キルギスさらに、カザフスタンの東部を含む地域には、すでにイスラム国の影響が及んでいるからです。

佐藤氏にいわせると、中央アジアに第二イスラム国ができるあがるのは、時間の問題であるとしています。現状は、イスラム国から随分とテロリスト・グループが入っており、キルギスあたりでは統治不能の状態になっているそうです。そうして、新疆ウィグル地区にも相当過激派が入っている状態になっているそうです。

これに関しては、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「イスラム国」“報復テロ”におびえる中国 弾圧で国外逃亡のウイグル族が合流―【私の論評】少数民族抑圧政策により、ここ数年毎年暴動が年平均10万件以上発生する中国で、イスラーム過激派のテロは苛烈さを極めることになる(゚д゚)!
新疆ウィグル自治区の暴動における犠牲者 写真はブログ管理人挿入以下同じ
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事より一部以下にコピペさせていただきます。
 「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件を受け、中国政府は国内にテロが“飛び火”することへの警戒を強めている。中国では、ウイグル族に対する弾圧政策の結果、イスラム教徒らの国外逃亡が相次いでおり、出国後に「イスラム国」に合流するケースも少なくないとされる。中東でテロのノウハウを学んだ者が帰国し、中国当局への「報復テロ」に打って出る可能性が現実味を帯びているのだ。 
 「習近平国家主席体制になって、ウイグル族への弾圧は激しさを増している。新疆ウイグル自治区にはイスラム教徒が多く、耐えかねて、逃げ出した人々の中には、『イスラム国』に加わる者もいるようだ。こうした人々が報復してくることは十分に予想される」 
 中国事情に詳しい評論家の石平氏はこう指摘する。 
 石平氏は「中国にとってイスラム国によるテロは人ごとではなく、当局も警戒し始めている」と語る。 
 当局が危ぶんでいるのは国内でのテロだけではない。中国はイラクなどに巨大な石油利権を持っており、中国が開発する油田などがテロの標的になる可能性も否定できないからだ。

この連続爆破が、イスラム国と関係があるかどうかは今のところわかりませんが、何か新しい、情報が入りましたら、このブログにも掲載させていたたきます。

いずれにせよ、これはひよっとすると中国の新たなテロの時代の幕開けかもしれません。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年9月29日火曜日

朝日新聞も伝えた半島出身炭鉱労働者への厚遇 「ものすごい稼ぎ高」「特別の優遇設備はまるで旅館」―【私の論評】歴史的事実が証す、強制連行の虚偽(゚д゚)!


福岡県北部の朝鮮人鉱夫が、高額を稼いで、仕送りしている
と報じた大阪朝日新聞(南鮮版、昭和15年5月28日付)

朝鮮半島から日本内地に渡った炭鉱労働者が厚遇されていた実態は、当時の新聞報道からも、うかがえる。

大阪朝日新聞は、昭和15年4月21日付の中鮮版(朝鮮半島中部)で「朝鮮人鉱夫に特別の優遇設備 まるで旅館住ひ(ずまい)同様」を見出しに、福岡県水巻町の炭鉱の鉱業所が、朝鮮人労働者向けに新築の社宅とアパートを建設したと報じた。記事には、浴槽につかる朝鮮人労働者の満足げな写真も掲載しており、韓国政府が主張する「強制労働と人権蹂躙の現場」とは、ほど遠い印象を与える。

15年5月28日付の南鮮版(朝鮮半島南部)も、「朝鮮人鉱夫の物(もの)凄(すご)い稼高」の見出しを取って、同県北部の炭鉱で働く半島出身者の高賃金を記事にした。

朝鮮人労働者400人は同年3~4月の2カ月で総額1万7千円、1人あたり1カ月21円を故郷に送金した。契約期間後に支払われる、義務貯金と郵便貯金は計1万7、8千円稼いだという。記事は「その勤勉力行ぶりは全く内地人鉱夫たちの範とするに足る」と持ち上げた。

【私の論評】ドキュメントが証す、強制連行の虚偽(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事は、新聞という物的証拠があります。このような歴史的な事実は、さすがの韓国政府も否定することはできないでしょう。このような証拠、必ず保存すべきです。

日本の場合は、様々な歴史的資料を保存する習慣が昔からあるので、このあたりの資料はあちらこちらに、日本でも残っていることと思います。一方、朝鮮では古文書など、歴史を保存する習慣がないので、過去を忘却して、平気で歴史の修正を行うようです。

韓国の歴史は、古代はもとより、近代あたりもかなり怪しくどう考えても、修正されたとしか思えないような内容のものが多くあります。

しかし、このような資料を再度発掘して、白日の元にさらせば、慰安婦問題はもとより、歴史問題も、存在しなかったことが明らかになると思います。

人の記憶とはあいまいなものですし、それに簡単に捏造されます。実際、韓国人もとんでもない過去の虚偽の歴史を証言している例があまたあります。それよりも、当時の文書とか、写真とか、実際に使われていた遺品であるとか、そちらのほうがはるかに歴史の証言として役立ちます。

朝鮮人、強制労働の虚妄は以下の新聞記事でも、明らかだと思います。

大半、自由意思で居住。外務省、在日朝鮮人で
戦時徴用は245人(1959年7月13日 朝日新聞)
クリックすると拡大します
終戦直後、在日朝鮮人の北朝鮮帰還をめぐって韓国側などで「在日朝鮮人の大半は戦時中に日本政府が強制労働をさせるためにつれてきたもので、いまでは不要になったため送還するのだ」との趣旨の中傷を行っていたのに対し、当時外務省は、「在日朝鮮人の引揚に関するいきさつ」について発表しています。

これによれば在日朝鮮人の総数は約61万人ですが、このうち戦時中に徴用労務者として日本に来た者は245人にすぎないとされています。 

主な内容は次の通りです。 

一、戦前(昭和14年に日本内地に住んでいた朝鮮人は約100万人で、終戦直前(昭和20年)には約200万人となった。 
増加した100万人のうち、70万人は自分から進んで内地に職を求めてきた個別渡航者と、その間の出生によるものである。 
残りの30万人は大部分、工鉱業、土木事業の募集に応じてきたもので、戦時中の国民徴用令による徴用労務者はごく少数である。 
また、国民徴用令は日本内地では昭和14年7月に実施されたが、朝鮮への適用はさしひかえ、昭和19年9月に実施されており、朝鮮人徴用労務者が導入されたのは、翌年3月の下関-釜山間の運航が止るまでのわずか7ヶ月間だった。 
一、終戦後、昭和20年8月から翌年3月まで、希望者が政府の配給、個別引揚げで合計140万人が帰還したほか、北朝鮮へは昭和21年3月、連合国の指令に基づく北朝鮮引揚計画で350人が帰還するなど、終戦時までに在日していたもののうち75%が帰還している。 
戦時中に来日した労務者、復員軍人、軍属などは日本内地になじみが薄いため終戦後、残留した者はごく少数である。 
現在、登録されている在日朝鮮人は総計約61万人で、関係各省で来日の事情を調査した結果、 戦時中に徴用労務者としてきた者は245人にすぎず、現在、日本に居住している者は犯罪者を除き、自由意思によって在留したものである。
(1959年7月13日 朝日新聞)
戦時徴用に関しては、以前のこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【西村幸祐氏ツイート】まるで戦時中の徴用に強制的という言葉をつけるのが正しいように報道する劣悪なNHK長野の報道―【私の論評】歴史的事実常識を知らなさすぎのマスコミ、このような報道ばかりするというのなら存在価値はない(゚д゚)!
アメリカの戦時徴用のポスター、日本でいえば女子挺身隊のポスター
詳細は、この記事をご覧いただくものとしして、この記事から戦時徴用に関連する部分を以下にコピペさせていただきます。

"
徴用(ちょうよう)とは、戦争中などに、政府が国民や占領地住民を強制的に動員して、兵役を含まない一般業務につかせることです。

これも、当時のアメリカの女性徴用に関するポスター

日本では、1939年(昭和14年)に国民徴用令が制定され、第二次世界大戦の終結まで行われました。また物品や施設、船舶等を徴発することも徴用と呼びます。占領地住民に対する徴用・徴発についてはハーグ陸戦条約に規定があり、正当な対価のない徴用・徴発は禁じられています。

戦時中の日本では、1944年8月8日、国民徴用令の適用を免除されていた朝鮮人にも適用するとした閣議決定がなされました。その後、1944年9月より朝鮮人にも適用され、1945年8月の終戦までの11ヶ月間実施されました。

日本本土への朝鮮人徴用労務者の派遣は1945年3月までの7ヵ月間でした。戦後、賃金の一部が未払いであったことが問題とされましたが、1965年に締結された財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定によって未払い賃金を含めた経済支援が韓国に行われ、完全かつ最終的に解決されました。

当時徴用された朝鮮人の名簿「半島労務者」、「給与係」と書かれ
ている所に注目 これは今でいえば、賃金台帳のようなものです。
強制労働とは、賃金も対価も何もない労働のことで、この典型例は、終戦後も長きにわたって当時のソビエトのシベリアで、旧日本兵が食料も満足に与えられず、極寒の地で強制労働させられ、大量に死亡したという事実があります。

徴用とは、戦時中にアメリカなど含むどこの国でも実施されたことであり、従事する人には給料が支払われました。日本をはじめとする、アメリカを含む文明国の徴用を強制労働と称するのはは完全な間違いです。

戦時徴用され航空機づくりの作業に従事しているアメリカ人女性

強制労働というに相応しいのは、旧ソビエトの日本兵に対する強制労働です。これは、当時も現在に至るも給料など一銭も支払われておらず、完璧なハーグ陸戦条約違反でした。日本の徴用を強制労働とするのは完璧な間違いであり、認識不足です。

なお、当時のソビエトに抑留されて、強制労働によって亡くなった旧日本軍将兵の慰霊塔が日本各地に建立されています。その一つの写真を碑文を以下に掲載します。

忠霊園 高知県高岡郡東津野村 「シベリア虜囚の叫び」
碑文 

ソ連スターリンは全面的降伏をした我が日本軍を、戦争中の捕虜として流刑の地シベリアに強制連行して酷使し飢えと寒さに耐えられず八万人の将兵が惨めたらしく死んでいきました。  
これは国際法・人道上赦されぬ行為であります。  
この像は疲労困憊した兵が虱の猛威にたまりかね、伐採山で裸になり痩せ衰えた我が身体を見て落胆しながらも「俺は生きて帰り、この凍土の下に無念に眠る数多くの同胞の霊を浮かばせてやらねばならない」と故国の空に叫ぶ姿を描いた銅像です。  
世界のそれぞれの国がその人権を守り、永久の平和と戦友の冥福を祈るため、慰霊の像を建立するものです。 

平成十一年十月二十日之建  高知県シベリア強制抑留者慰霊銅像建立委員会 
 これが、強制労働というものです。これでも、徴用と強制労働は同じといえるのでしょうか。NHK長野の報道には、こうした常識に欠けています。

この記事の冒頭のほうで、「戦争中といえば、朝鮮人は日本国民でした、それを強制的に労働させれば、法律違反です」と掲載しました。

戦時や戦争直前というと、日本は軍国主義一色であり、行政も、国会も、司法も何もかも軍の言いなりだったなどということが盲信されていますが、それは全くの間違いです。
"
上の記事で、「金屋淵行 半島労務員 給与係」という文書の写真が掲載されています。これは、給与を支払っていたことの証として、このブログに掲載しました。

以下の写真です。



しかし、この写真をとんでもないことの査証として用いているサイトがあります。そのブログのリンクを以下に掲載します。


なんと、この写真、このサイトでは朝鮮人の強制労働の証拠として用いられています。しかし、これは大きな矛盾です。そもそも、強制労働ならば給与など支払うわけもなく、給与係など必要もなく、存在している事自体がおかしなことです。

この方は、この記事を書く上で、何かを参照し、写真も転載したと思われますが、その元もこの写真を強制労働の証拠としているのだと思います。

そのような視点でみると、このサイトに書かれていることは、何一つ出展が明らかにされていません。

韓国などの歴史資料は、このように出展が明らかにされていないものが多いです。これでは、正しい過去の歴史を表しているとはいえないと思います。

まともなドキュメントによって書かれていない、歴史は鵜呑みにしてはいけないです。自分で、ある程度ドキュメントを調べてから、判断すべきものと思います。

そうでないと、他者に偽りの歴史を刷り込まれたり、挙げ句の果てには操作されてしまいかねません。

そんなことでは、私達自分自身の主人公になることもできず、いつも他者に支配されることになってしまいます。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年9月28日月曜日

ヒラリー氏が習主席に「恥知らず」抗議女性拘束の中国が人権会合のホスト?―【私の論評】次期米大統領は、口先オバマのようには御せないことを思い知った習近平(゚д゚)!

ヒラリー氏が習主席に「恥知らず」抗議女性拘束の中国が人権会合のホスト?

ヒラリー・クリントン
  来年の次期米大統領選に立候補している民主党のヒラリー・クリントン前国務長官は27日、中国の習近平国家主席がニューヨークの国連本部で同日、女性の権利向上に関する会合を国連と共催したことに関し、自身のツイッター上で「恥知らず」とののしった。

ヒラリー・クリントン氏のツイッターから

ロイター通信によれば、中国当局は今春、公共交通機関内でのセクハラ行為に抗議しようとした女性5人を拘束。釈放したのは約1カ月後だった。これについてパワー米国連大使は「女性の権利向上を実現したいのなら、信条や考えを問題視して投獄などするな」と中国を非難していた。

習氏がホスト役を務めた会合は、女性の権利保障をうたった「北京宣言」(1995年)から20年になるのを記念する特別行事。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長や各国首脳らも出席した。

27日、国連本部で開かれた女性の権利向上の会合で笑顔を見せる習主席

【私の論評】次期米大統領は、口先オバマのようには御せないことを思い知った習近平(゚д゚)!

中華人民共和国は中国共産党による一党独裁制国家であり、中国人民解放軍も党の軍隊です。人民解放軍は、他国の軍隊とは全く異なります。他国のように、国民を守る軍隊ではなくあくまで、中国共産党の私兵にすぎません。

さらに、驚くことに人民解放軍は日本でいえば、商社のような事業も実施しており、わかりやすくいえば、日本の商社が核武装などを含む武装をした存在ということができます。

そのため人民解放軍は、人民を守るなどという考えはありません。党にとって好ましくない人物の人権は、自民解放軍を動員し蹂躙します。特に近年は、中国の急速な経済発展とともに人権の保護を求める国民と政府との間の紛争や暴動が各地で急増しています。

中国人民解放軍は人民を守る軍隊ではなく、人民を抑圧する共産党の私兵

特に、暴動は建国以来毎年平均2万件発生しているとされていましたが、2010年頃からは、10万件以上も発生するようになつたとみられます。この頃から、政府も統計を発表しなくなりました。

中国では、人民解放軍に限らず、日本でいうところの警察にあたるのは、他中国では、「公安」と呼ばれています。この名称からわかるように、そもそも、中国の「公安」は犯罪を取り締まるのは無論のことですが、人民の反政府的な動きを封じる役割が強調されているのが理解できます。

公安のパトロールカー

このような中国では、都市開発に伴う立ち退きの強引さがしばしばクローズアップています。最近でも、立ち退きに抵抗する住民が自作の迫撃砲を工事のショベルカーに撃ち込む映像がメディアで報じられ、「まるで戦争映画だ」などと話題になっていました。

このほかにも、立ち退きを迫る開発側と抵抗する住民側がトラブルになるケースが頻発し、「新設道路の真ん中に家がポツン」(写真下)という滑稽な状況も各地で見られています。



中国の人権侵害・迫害は、従来から指摘されており、このブログでも、過去にはかなり掲載したことがありますし、他のメディアでもかなり詳しく掲載されています。そのため、ここでは、これ以上詳しくは掲載しませんが、これは既定事実と考えて差し支えないです。中国は、こと人権に関しては、結局天安門事件の頃から何も変わっていません。


このような中国の習近平が、ニューヨークの国連本部で27日、女性の権利向上に関する会合を国連と共催したことに対して、ヒラリー・クリントン氏が「恥知らず」と評するのも当然のことです。

そうして、この「恥知らず」という指摘は、習近平だけに及ばず、無論のこと国連の潘基文(パン・ギムン)国連事務総長やこの会合に出席した各国首脳らもも対象だと思います。

ヒラリー・クリントン氏といえば、次期米国大統領選挙の候補者でもあります。このTweet、元アメリカ大統領のオバマの中国に対する及び腰とは対照的です。

昨日も、このブログに掲載しましたが、米中首脳会談においては、オバマは、習近平から「サイバー攻撃しない」との約束を取りつけた上で4.5兆円の飛行機の爆買いもさせました。その一方、習近平が喉から手が出るほど欲しかった「中国と新型大国関係でいくぞ」との一言を絶体口にしませんでした。

しかし、昨日のブログでは、口先だけのオバマが、口ではいうものの、現実に行動に出るかどうかは疑問であることも掲載しました。

しかし、ヒラリー・クリントン氏がもしも大統領になったとしたら、口先オバマのような及び腰で中国に対峙することはないと思います。

その根拠として、中国が台湾沖にミサイルを発射した、第三次台湾海峡危機のときに、アメリカは台湾沖に大型空母三隻を派遣しています。派遣後、中国はミサイルを発射しなくなりました。これは、クリントン氏が大統領をしていたときのことです。

第三次台湾海峡危機のときに台湾沖に派遣された空母ニミッツ

無論、派遣したのは、時の大統領ビル・クリントン氏ではありますが、このことに関して、妻であるヒラリー・クリントン氏も深く関与していたと考えられます。

ヒラリー・クリントン氏が大統領になったとしたら、習近平を「恥知らず」とTweetするくらいですから、中国が尖閣付近や、南シナ海、東シナ海あたりで、不穏な動きを見せたら、徹底抗戦をする構えを見せる可能性が高いです。

ヒラリー・クリントンが大統領になれなかったとしても、アメリカの次の大統領は誰がなったにしても、少なくともオバマよりは及び腰ではないと考えられます。

習近平は、オバマでさえうまく御せなかったわけですから、次の大統領の時代になったとしたら、オバマどころかとんでもないことになることを十分に思い知ったことと思います。実際、そういうことになると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?



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2015年9月27日日曜日

【主張】米中首脳会談 南シナ海の懸念強まった―【私の論評】口先オバマと中国に侮られぬよう、日本とアメリカ議会と有権者はオバマの動きを牽制せよ(゚д゚)!

【主張】米中首脳会談 南シナ海の懸念強まった

オバマ習近平会談

膝詰めの直談判でも、中国の姿勢は変わらなかった。

習近平国家主席との首脳会談で、オバマ米大統領は南シナ海で中国が進める人工島建設に「重大な懸念」を伝えたが、習氏は「島々は中国固有の領土」と反論し、平行線をたどった。

会談では、米中間のサイバー問題をめぐる合意など一定の意思疎通も図られた。だが、はっきりしたのは力ずくの海洋進出を進める中国が、米国の制止を拒み、南シナ海の埋め立てや軍事化を続けようとしていることだ。

地域の平和と安定を乱す中国に対し、日米両国は周辺国とも緊密な連携を図りながら、さらに警戒を強めなければならない。

南シナ海問題に関連し、両国軍用機の偶発的な衝突を回避する行動規範づくりが合意された。不測の事態を避ける上で必要な措置ともいえるが、それに人工島建設などを抑制する効果はない。

南シナ海の大半を領有するという中国の主張に根拠はない。人工島の面積は、すでに11・7平方キロに拡大している。

ハリス米太平洋軍司令官は、3千メートル級の滑走路3本が建設中で「中国が南シナ海を事実上、実効支配することになる」と議会公聴会で述べた。

オバマ氏は「米国は航行の自由を行使し続ける」と語った。それには、この地域での抑止力をいかに高めるかが重要な課題となる。

安倍晋三首相もバイデン米副大統領との会談などを通じ、新安保法制に基づく具体的な同盟の強化策を論じる必要がある。

サイバー問題では、企業秘密を盗まないことを双方が確認し、閣僚級の対話メカニズムを創設する。米企業の知的財産などを狙う中国のサイバー攻撃を明確に位置付けた意味は小さくないが、合意の実効性は、中国側が具体的な行動をとるかにかかっている。

首脳会談に先立ち、習氏は米西海岸シアトルで、中国企業による米航空機300機の購入契約成立をアピールした。超大国の米国と台頭する中国が、良好な関係を維持するのは無論、望ましい。幅広い分野で両氏が一致点を見いだそうとした点は評価できよう。

習氏は米国との「新型大国関係」を改めて持ち出したが、世界の秩序を乱し、国際ルールを守らない国に「大国」を名乗る資格がないことを忘れてはなるまい。

【私の論評】口先オバマと中国に侮られぬよう、日本とアメリカ議会と有権者はオバマの動きを牽制せよ(゚д゚)!

上の記事にも登場した、「新型大国関係」は、習近平の妄想にすぎないことは、このブログでも何度か掲載したことがあります。

先日も掲載したばかりですので、そのきじのリンクを以下に掲載しています。

「沖縄で人権侵害ない」「知事は尖閣狙う中国の脅威を無視」 国連人権理で辺野古賛成派が反論―【私の論評】完璧に習近平の走狗に成り果てた愚か者翁長(゚д゚)!
22日、スイス・ジュネーブの国連人権理事会で演説する名護市民の我那覇真子さん

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事から「新型大国関係に関連する部分のみ、以下に引用させていただきます。

習近平はかつて「太平洋は米中の両国が共生するのを受け入れるだけの広さがある」と言いましたが、その見方の中にこそ、中国側の真意が見えています。これは、胡錦濤時代の末期に解放軍将校が、米国防長官に対し、米中はハワイを起点にして、太平洋の東側を米国が、西側を中国が分割して管理してはどうか、と述べたことと軌を一にしています。 
中国が「新型の大国関係」という時、何よりも、それは米国が中国の「勢力範囲」を容認することを狙っていると見るべきです。例えば、まず第一に、東シナ海、南シナ海、さらには自らが規定する「第一列島線」内を自らの内海のように扱うことを意図しているに違いありません。 
さらに重要なことは、中国が自称する「核心的利益」の対象である台湾、チベット、ウイグルについては米国がそれらを中国の内政問題として干渉しないことを意図しているものと思われます。この三者の中では、実質的に中国の統治下にない台湾の扱いは格段に重要です。 
外交能力が極端に低い及び腰のオバマ政権が過去の米中首脳会談で、「新型の大国間関係」論を全面的に拒否しなかったことは、米中関係に中国のスローガンを持ち込む余地を与え、大きな失敗でした。ただ、オバマ政権といえども、中国が既存の国際規範に遵うよう、より強く要求するようにはなって来ています。 
今年の一般教書演説でも、「世界で最も繁栄しているアジアにおいて、中国にルールを決めさせてよいのか」と述べています。中国が力をもって新しい国際規範を構築しようとすればするほど、現状維持勢力として米国は強い態度で臨むべきであり、特に今回の会談では、そうせざるを得なくなるでしょう。
今回の、米中首脳会談の結果は、まさにこの記事の予告どおり、オバマは習近平の主張する「新型二国関係」という、妄想は一切認めませんでした。

当たり前のといば、当たり前のことです。さすがの及び腰オバマも、今回は、これに対してはっきりと、拒否する姿勢をみせました。

今後は、こうした言葉だけではなく、実際に中国に対して、これ以上南シナ海での傍若無人な振る舞いを止めない限り、武力をもってでもこれを解決する決意をみせ、場合によっては武力を用いるべきです。

日本の尖閣に最初に中国が野心を示した当初にこれくらいのことをしておけば、中国もバカ真似はできなかったでしょう。中国は、どこまでやれば、米国はどのような行動をするか探っています。アメリカが厳しい対応をすれば、中国はそもそも、軍事的には全く勝負にも何にもならなので、そこから先は敢えて冒険に出ることはありません。

それは、過去の、第三次台湾海峡危機の時でも実証ずみです。1995年-1996年台湾海峡危機又は1996年台湾危機とも呼ばれる第三次台湾海峡危機は、1995年7月21日から1996年3月23日まで台湾海峡を含む中華民国周辺海域で中華人民共和国が行った一連のミサイル試験の影響でした。

1995年半ばから後半にかけて発射された最初のミサイルは、一つの中国から中華人民共和国外交政策を引き離すものと見られていた李登輝の下の中華民国政府に対する強力な信号を送ろうとしたものです。第二波のミサイルは、1996年初めに発射され、1996年中華民国総統選挙への準備段階の台湾総統選挙に対する脅迫の意図がありました。

アメリカ合衆国政府はベトナム戦争以来の最大級の軍事力を行使して反応した。クリントン大統領は1996年3月にこの地域に向けて艦船の増強を命じた。ニミッツを中心とした二つの航空母艦群や第7航空母艦群、インディペンデンスを中心にした第5航空母艦群が、この地域に存在し、台湾海峡に入ったと公式発表しました。これ以降、中国はミサイルを発射しなくなりました。

1996年3月、台湾海峡に出動した空母インディペンデンスとCVW-5
出典: US Navy Photo Archive(NS091919901)

尖閣や、南シナ海でもこのくらいの対処をしておけば、尖閣問題も南シナ海の問題も、今日の東シナ海における日中国境線近くのガス田掘削に見せかけた、構造物などを構築することもなかったでしょう。

これは、アメリカの及び腰外交、最近ではオバマの及び腰外交によって、事態を悪化させたために、起きたことです。

及び腰オバマは、外交上では何度も失敗を繰り返してきましたが、あろうことか、「アメリカは世界の警察官をやめる」などという発言をして、中国を勢いづけるという、愚かなことをしてしまいました。

これにより、南シナ海の国々は日本の軍事大国化を望むという考えを表明するようにすらなっています。

しかし、軍事力を比較すると、中国とアメリカには月とスッポンほどの差異があり、中国はアメリカの敵ではありません。

今回の習近平のアメリカ訪問は、中国の国家元首の訪問として、経済の低迷の最中のものです。経済的にも、中国はGDPに占める国民消費の割合が35%に過ぎず、中国の政治・経済・社会体制が今のままではあと100年たっても、経済がまともになるとは考えられない状況です。

経済的にも、軍事的にも、「新型二国関係」など、全くの妄想に過ぎません。

オバマにはもう期待できませんが、オバマの次の大統領には、中国に対しては、厳しく対峙してもらいたいものです。

それにしても、昨夜のオバマはさすがに、議会の圧力やアメリカ世論を意識してか、オバマにしては、まともな対応をしていました。

昨夜の米中首脳会談、議題となった「南シナ海」、「サイバー攻撃」、「人権問題」などはすべて米国が関心をもつ問題で、習近平の嫌がるものばかりでした。それらの問題が首脳会談会談の主な内容となったということは、要するこの首脳会談は完全に、オバマが主導したということてず。

オバマは、習近平から「サイバー攻撃しない」との約束を取りつけた上で4.5兆円の飛行機の爆買いもさせました。その一方、習近平が喉から手が出るほど欲しかった「中国と新型大国関係でいくぞ」との一言を絶体口にしませんでした。

ただし、オバマは口先オバマといわれる通りに、今後も具体的な行動を起こす段になれば、逡巡して、さらに中国を勢いづけるかもしれません。

口先だけで世界は動かないことを実証した口先オバマ
しかし、今度は、アメリカ議会と有権者が、それを許容しないことでしょう。

いずれにせよ、無能なオバマが、大統領のうちは、議会がこれを牽制し、アメリカと日本を含む他の同盟国の利益をこれ以上失われないようにすべきです。

次の大統領には、中国に厳しい対応してもらいたいです。南シナ海と東シナ海に空母を派遣して、中国を牽制するくらいの胆力のある人が大統領になっていただきたいものです。

そうして、日本としては、アメリカの議会と有権者の動きを睨みながら、徹底的に中国に対峙して、日本とアジアと世界の平和と安定のために、中国の海洋進出の野望を粉砕すべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

「沖縄で人権侵害ない」「知事は尖閣狙う中国の脅威を無視」 国連人権理で辺野古賛成派が反論―【私の論評】完璧に習近平の走狗に成り果てた愚か者翁長(゚д゚)!






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2015年9月26日土曜日

【ロシアメディアСпутникより】安倍首相は国民の理解を模索―【私の論評】ロシアですら、日本の安保に対する考え方を変えているのに、日本国内だけが数十年前から変わらないこの不思議(゚д゚)!

【ロシアメディアСпутникより】安倍首相は国民の理解を模索

Спутник, Sputnik スプートニクより
今年5月にモスクワ赤の広場で行われた「大祖国戦争勝利70周年記念軍事パレード」

日本は現行の日本国憲法を尊重し、大事にしていくが、憲法には必要な改正を加えねばならない。安倍首相は9月24日、これから3年に及ぶ自民党総裁の任期に正式にのぞむにあたって、こうした声明を表した。総裁選挙自体は8日に行われていた。しかも安倍氏は唯一の候補者だった。

「…日本国憲法はわが国の統治体制を規定する根本規範だ。わが国は国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の基本原則に基づいて、平和と繁栄の道を歩んできた。安倍内閣でも憲法を順守しているわけで、今後もそのことに何ら変わりはない。

他方、憲法は国の未来、理想を語るものでもある。21世紀の日本の理想の姿を私たち自身の手で描いていくという精神こそ、日本の未来を切り開いていくことにつながっていくと思う。現行憲法の基本的な考え方を維持することは当然の前提として、その上で必要な改正は行うべきものと考えている。大切なことは憲法に対する、あるいはまた憲法改正に対する、国民の理解が進んでいくことだ。国民のみなさまの理解がより深くなること、改正案に対して支持がより広がっていくよう与党で、自民党で、さらに努力を重ねていく考えだ」

安倍氏は改正の詳細には触れなかったが、これが自衛隊を利用枠の拡大についての法を指すことは明白だ。先日、議会が採択した安保関連法で自衛隊は日本の国外での戦闘行為に加わる事が出来るようになってしまったが、この法の採択には多くの国民がデモ行進を行なって大反対した。法案の反対者らは、この法律は日本の平和憲法に矛盾すると考えており、事実上、日本は平和主義的地位を拒否し、世界中の軍事紛争に巻き込まれるリスクを負うことになると主張している。

現時点で日本の防衛は主として、2つの主要な法的文書に規定されている。1つは自国の憲法であり、もうひとつは国連憲章だ。1947年に採択された日本国憲法では戦争の放棄、国際紛争の解決手段としての武器使用の放棄および自国の軍隊を持たない事が明記されている。国連憲章では個別の集団防衛を持つ権利が保障されており、これによって日本は1954年、軍事力を再び持つところとなり、これが今日まで法律の制限を受けながらも存在し続けている。


ドミトリー・ストレリツォフ教授
モスクワ国際関係大学および高等経済学校で教鞭をとるドミトリー・ストレリツォフ教授は、日本では安全保障分野の深部で政策の建て直しが行なわれており、それが目指すところは日本が何らかの制限を負って動きが重い国ではなく、「通常の国」と呼ばれるような方向性であるとして、次のように語っている。

「日本の軍事建設プログラムは長期的正確を持つものだ。2010年末の段階ですでに日本は将来に向け、ダイナミックな国防コンセプトをとっていた。このコンセプトは軍事建設に対し、状況の原則に基づいてより柔軟なアプローチを図ることを想定している。つまりこれは迅速かつ効果的に反応する可能性のことであり、変化する情勢や変わりつつある脅威に対する適応能力の高さのことだ。

そしてもちろんのこと、ここでの中心は中国というファクターと北朝鮮の脅威だ。日本の政治指導部はすでにおおっぴらにこれについて語っており、中国からの脅威はすでに世論の理解を得ている。これは過去2-3年に見られるようになった新たな現象だ。これまで日本は中国を軍事上のシリアスな敵だとは見なしていなかったからだ。」

実際、議会に法案を出す際に、安倍首相は修正は中国増強にからんだ挑戦に立ち向かうために必要と語っている。現在、中国は南シナ海に人工島の建設を積極的に進めており、これについて近隣諸国は軍事的目的に使われるのではないかと憂慮している。

このほか、ストレリツォフ氏は日本は米国からの援助を期待しているものの、米国との連合関係の中で大きな自立性を得たいとのぞんでいると解釈している。これをよく物語るのが、地域安全保障ストラクチャーにより緊密に組み込まれようとする日本の姿勢であり、インド、豪州、フィリピンなどの諸国との相互関係の強化だ。特に7月、日本はフィリピンとの間でフィリピン領内の海軍基地を使用する可能性について条約を交わしている。

日本が自国のエネルギー安全保障を確保しようとする動きも極自然なことと受け止められている。なぜならエネルギー資源の供給の大半は不安定な中東から運ばれてきており、日本政府としては輸送回廊の安全度に対し、影響力をもちたいところだからだ。安倍首相が憲法改正に広範な支持を得られるかどうかは、かなり疑問だ。なぜならまさに、大々的な「軍国主義」へと導く政府の政策はここ最近、野党にとっては恰好の批判の的となっているからだ。

【私の論評】ロシアですら、日本の安保に対する考え方を変えているのに、日本国内だけが数十年前から変わらないこの不思議(゚д゚)!

上の記事に関して、西村幸祐氏は以下のようなTweetをしています。
ブログ冒頭の記事は、ロシアのメデイアであるスプートニクのものです。スプートニク(SPUTNIK、ロシア語: Спутник)は、ロシア通信社ロシアの今日の傘下に2014年11月10日に設立、RIAノーボスチロシアの声に代わってロシア国外での展開を担っています。このメデイアは、ロシア政府の考え方、プーチンの考え方を反映しているとみて間違いないと思います。

ロシアが西村氏が語るように、この記事でロシアは日本の安保法制と集団的自衛権行使を歓迎しています。これは、本当にコペルニクス的転回といっても良いくらいの事実です。

なお、今回の安保法案には、多くの国々が、賛成していることをこのブログでも掲載しています。その記事のリンクを以下に掲載します。
大新聞 安保法制反対デモは報じるが世界の賛成の声は報じず―【私の論評】中国のため日本国内で報道統制をする習近平応援メデイアには、もううんざり(゚д゚)!
詳細は、この記事をごらんいただくものとして、この記事では、安保法制に賛成する世界の国々の反応を示す図を掲載しました。その図を以下に再掲します。

 

この図では、ロシアの対応はでていませんが、ロシアも賛成ということになると、太平洋諸国のほとんどが賛成で、反対は中国と、韓国だけです。北朝鮮はでていませんが、これもなんともいえません。意見は、表明していないのかもしれません。意見をわざわざ公表しないということは、ひよっとすると賛成なのかもしれません。

いずれにせよ、はっきりと反対しているのは、中国と韓国だけです。上に掲載されている国々以外の国も、はっきり反対ということはないと思いますので、おそらく全世界ではっきり反対するのは、中国と韓国だけです。

それにしても、ロシアがこのように従来から態度を変えて、日本の安保法制に賛成するようになったのには、それなりの背景があります。本日は、この背景について掲載します。

まず最初に、ロシアは経済的には小国になってしまったことがあげられます。これについては、このブログにも何度か掲載したことがあります。その記事のリストを以下に掲載します。
旧ソ連と同じ罠にはまった中国、米国の仕掛けた軍拡競争で体力消耗―露メディア―【私の論評】ロシアの弱体化を吐露する記事、中国を封じ込めることと引き換えにロシアとの領土交渉を!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事ではロシアの現在のGDPの水準を掲載しました。以下にその部分のみ、掲載します。
現在、ロシアのGDPは日本の3分の1以下なのです。日露戦争の頃は、ロシアのGDPは日本の8倍でした。100年間(正確には80年間)で日露の国力は大逆転したのです。


2010年各国のGDP

1.アメリカ

2、中国
3.日本   5兆4500億ドル
4、ドイツ
5、フランス
6、イギリス
7、ブラジル
8、イタリア
9、カナダ
10、インド

・ ロシア  1兆4650億ドル 
ロシアの弱体化は明らかです。現状の小国ロシアに、領土問題などで譲歩する必要など全くありません。日本は、日本銀行に金融引締めをやめさせ、円高誘導をやめさせ、また、世界第二位の経済大国に返り咲くべきです。それに、いますぐするしないは、別にして、核武装の論議をはじめるべきです。それだけで、ロシア、中国、北朝鮮はかなり脅威に感じることでしょう。
 こうしたことを背景にして、日本は、弱体化が明らかになった、ロシアと領土交渉を有利にすすめるべきです。そうして、これは、他国ならどこの国でもやっていることです。日本だけができないとか、やってはいけないなどということはないはずです。そのためにも、一日でもはやく、新たな憲法を制定すべぎではありますが、今の日本国憲法の範囲でもできることは、すぐにも実行すべきと思うのは、私だけでしょうか? 


さて、この記事には掲載していませんが、ロシアの人口も中国の約13億人と比較すると、かなり少ないです。実数は、約1億4千万人に過ぎません。日本の、人口の1億2千万人より、わずかに2千万人多いだけです。

あれだけの広い面積の国土に、わずかこの程度の人口です。そうして、ロシアは、隣国中国と 4,000kmにわたり、国境を接しています。世界で最も長い、中国との国境線を有する国はロシアです。

軍事費はGDPが小さいわりには、かなり多いです。しかし、日本よりは多いですが、中国と比較すれば、半分以下です。以下に各国の、軍事費の比較を掲載しておきます。



ただし、中国は軍事技術がかなりたち遅れているため、戦闘機など開発しても、最新のステルスといわれながら、ステルス性もかなり弱く、現実には第三世代の域を超えていません。そのため、航空自衛隊よりも戦力は劣るものと考えらます。

艦船も、かなり遅れていて、日米のイージス艦などと比較すれば、中国では最新鋭であっても、ボロ船の域を出ません。潜水艦も、かなり立ち遅れており、日本などと比較すると、数十年立ち遅れています。そのため、中国の人民解放軍が尖閣などに攻め込んできても、ボロ負けするだけです。

ロシアも、中国よりはかなり軍事技術は進んでいるのと、核兵器に関してはソ連時代の資産があるため、今のところ、中国と比較すれば、まだまだソ連のほうが軍事的には上です。

米国誌「フォーリン・ポリシー」は2013年24日付の記事で、「中国初の空母となった『遼寧』とインドの空母はいずれもベースがロシア製で、設計上の欠陥などがあり、遠くまで航行できない」と指摘していましたた。

ボロ船の空母「遼寧」

同誌によると、中国とインドの空母はいずれもロシアの空母「アドミラル・クズネツォフ」の姉妹艦で、同様の欠陥を持っているそうです。

米国の空母が2年ごとに短くとも6カ月間、海外に展開するのとは違い、「アドミラル・クズネツォフ」は1991年の就役以来、前線に派遣されたのが4回のみで、いずれも地中海へ数カ月のみの派遣でした。「アドミラル・クズネツォフ」の主な問題は、動力装置の欠陥だといいます。

そもそも、この空母の原型である「アドミラル・クズネツォフ」をつくる能力すらないのが、現在の中国の技術水準です。そうして、このような重要な軍事技術は、技術力のある国の同盟国には、ブラック・ボックスで提供されることもありますが、同盟国ではない国に、提供することはありません。ロシアも、高度の軍事技術を中国に提供していません。

そうはいっても、そもそも、軍事費がかなり中国のほうが大きいですから、当面は大丈夫とはいえ、数年後あたりにはどうなるかわかりません。いずれにせよ、ロシアにとって、中国は潜在的に大きな脅威であることには、変わりありません。

それに、もう一つロシアにとっては、悩ましい中国との国境溶解現象ががあります。

中ロ国境

国境の溶解現象とは、中ロ国境を中国人が多数超えてロシア領内に入り、様々経済活動をしているため国境そのものが曖昧になっていることをさします。

黒竜江とウスリー江を挟んだ対岸は、中国有数の農業地帯であり、 渤海、金以来のさまざまな民族の興亡の地として歴史に残る遺跡も多いです。 わずかに川ひとつ隔てただけで、一方は衣食を外からの供給に仰ぎつつ資源を略奪しつづけ、 年々人口を減らしつづけているシベリアであり、一方は年々人口を急増させつつある 黒龍江省です。

ロシア側の、全シベリアの人口を総和しても、数十分の一の面積しかない黒龍江省の半分にしかならないのです。この救いがたい落差は、 つまるところ社会的な圧力になります。ソ連政府はだからこそ国境地帯に厳しい軍事的な緊張を 作り出すことによって、中国からの圧力に対抗していたといえるでしょう。

国境を挟んだ中国側の吉林省、遼寧省と北朝鮮、 内モンゴル自治区とモンゴル、新彊とカザフスタンおよびウズベキスタン、中国の雲南省とミャンマー、 中国の広東省とベトナムなどを比較してみると、常に面積の少ない中国側の各省が人口ではるかに勝っていることがわかります。

この明白な不均衡こそが、国境を超えて大量の中国人が流出あるいは進出しつつある 根本的な原因です。この点から言えば、シベリアも例外ではないばかりではなく、 最も典型的なものです。ソ連の軍事的圧力が解消し、 国境貿易が開始されたことは、この過程を一気に促進させました。

中越国境の橋

ソ連の崩壊によってシベリアのロシア人社会は、直ちに危機に陥いりました。 政府は給与を支払うことができず、多くの労働者が引き上げていきました。 シベリアに市場はなく、シベリア鉄道もいたるところで寸断されようとしていました。 だから、中国からの輸入が不可欠のものとなりましたが、一方で中国に売り渡すものを シベリアのロシア人社会は何も持っていませんでした。その結果、 中国人がシベリアに入り込んできて、役に立つものを探し出し、作り出してゆくしかなくなりました。

こうして、国境溶解が進んていきました。この国境溶解は、無論中国にとっては、軍事的脅威がなくなったことを意味します。

特に現在のロシアは、ご存知のようにウクラナイ問題を抱えており、中ロ国境にソ連時代のように大規模な軍隊を駐留させておけるような余裕はありません。

かつてのソ連の脅威がなくなったどころか、国境溶解でロシア領内にまで浸透できるようになった中国は、この方面での軍事的脅威は全くなくなったということです。

各地で軍事的な脅威がなくなった中国は、これら国境地帯にかつのように大規模な軍隊を派遣する必要もなくなり、従来から比較すると経済的にも恵まれてきたため、海洋進出を開始するだけの余裕を持ち、実際に海洋進出を始めました。

中国に国境を接する国々である、ロシア、ベトナム、モンゴル、インド、トルコなどが、経済発展をして軍事的にも余裕ができ、中国に対峙することが可能になれば、中国はこれらの国々の脅威から自分を守るために、国境に軍隊を派遣せざるを得なくなり、海洋進出などしている余裕はなくなります。

国境溶解を放置しておけば、ロシア国内の中国人が多数移住した地区など、中国人が多数住んでいるということが既成事実化され、いずれ中国領になる可能性もあります。

以前のロシアというか、ソ連時代には強大な軍事力を背景に、中国がこのようなことをしても、すぐに有無をいわさず、軍事力で徹底抗戦して、中国を押し返すことができました。

しかし、国境溶解が大規模になれば、そんなことも不可能になってしまいます。そうして、シベリアなどの地下資源なども奪い去られることも十分考えられます。

そんなことを考えると、ロシアとしてはかつては、日本の安全保障法制の強化などには反対してきましたが、中国の台頭を考えるとそうとばかりは言ってはいられなくなったわけです。

中国のすぐとなりの、日本の軍事力が増せば、中国もこれに対処しなければならなくなり、その分ロシアに対する脅威は減ることになります。

それに、日本の憲法や、安保法制など調べてみれば、どう考えてもロシアに侵略などということは考えられません。それに、日本は憲法9条を変更したにせよ、侵略戦争に打って出るということはまず考えられません。であれば、日本の安保法制の変更や、将来憲法9条を変えることも、ロシアにとっては、プラスになると考えているのです。

それにしても、ロシアですら、日本の安全保障のあり方を時代の移り変わりとともに、変えてきているにもかかわらず、当の日本国内では、安倍自民党と一部の安保賛成派だけが、時代の変化に合わせて安保保障のあり方を変えるべきと考えているのに、なぜか野党や、学者、マスコミ、デモをする安保反対派は、数十年前と同じく、頑なに安保に関する考え方を変えません。

これは、本当に世界の七不思議よりもさらに不思議といわざるを得ません。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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